フカ

生い立ち

chapter20の話
華は神州の小さな町で生まれた
父は小さな道場を開いており、華もそこで武術を学んでいた
鍛錬のために毎日少し遠い学校まで走っていたせいか、やたら身体だけは強い普通の女の子だった

都会へ出る

華は生まれ育った町を出て都会の青海市にある学校に通うことになった
田舎というほど田舎でなく、都会というほど都会ではない町から来た華は周囲に溶け込めず、友達は一人も出来なかった
この頃のフカさんは「」長の知っているフカさんと違ってものすごい根暗眼鏡
ある日、今日も友達出来なかったな…ととぼとぼ下宿先に帰っていると、悲鳴が聞こえた
慌てて駆けつけてみると刀を持った暴漢（ゾンビ）がギャルを襲っており、咄嗟に割って入った華は磨いてきた功夫で暴漢を打ち倒しギャルの命を救うことが出来た
彼女はキャロル、同じ学校に通うスクールカースト最上位のバリバリの都会の女の子
そして華に初めて出来た同年代の友達である
…普通の女の子強いな？
※茶化した感じに書いたけど、このあたりマジいいシーンなんすよ…
キャロルと仲良くなった華の生活は一変した
友達はたくさん出来たし、都会的な遊びもたくさんやった
華の日々は幸せだった

ある日、親友のキャロルと将来の夢について話す中で、華は自分に将来の夢がないことに気づかされる
華は言われればそれを受け入れるタイプだから親の道場の跡取りになるものだと思っていた、とキャロルは言う
自分で何かを決めることなくただ流されるままに生きていたことに気づかされたが、しかしそれでも不安はなかった
たとえ今はなくても、夢はいつかきっと見つかる、人生はまだ長いし、それに迷った時にはこうして話せる友達が自分にはいるのだから

火を追う

青海市は一夜にして灰燼に帰した
生存者はほとんどいなかった
卑弥呼という女性に保護され数少ない生存者となった華は青海市に何が起きたのかを訪ねたが、それを知るためには資格が必要なのだという
華には二つの道が示された
このままどこか遠いところへ逃げるか、火を追う蛾という組織に入って真相を知り戦うか
華は後者を選んだ
最初はただの名もない一般兵だった華だが、Meta-Morph配剤によって融合戦士として開花し、人類最高の二人の科学者による実験の被検体に選ばれ、神音を得たことによって火を追う蛾の中でもトップクラスの戦士になり、最後には英傑と呼ばれるまでになった
しかし、あの時自分を火を追う蛾に招き入れた恩人は律者になって殺された
数多の戦友が約束の惨劇に散った
残った戦力をまとめあげ最後まで抗ったエリシアも死んだ
共に英傑として名を連ねたサクラ、ヴィルヴィ、千劫、コズマ、フェリスは皆崩壊の前に斃れた
いい感情は抱いていなかったが、人類を導いていたメイ博士ももういない
この世界を愛していたエデンは、愛していた世界の終わりと共に人生を終えるだろう
…とうとうこんなところまで来てしまった
自分には他の英傑達のように人類のために戦う強い意思なんてない
ただ流されるままにここに来て、我武者羅に戦い続けてきただけだ
しかし、エデンのようにこの世界と運命を共にする勇気なんてない
それに、自分には彼女から託された火種計画がある、死ぬわけにはいかない
生きる理由はついぞ見つからず、死ぬ勇気も持てず、絆も見知った世界も何もかも失い、他人に与えられた使命だけを持ち、華はコールドスリープに入って時を超えた

古代

編年史『忘却の人』などの話
火種計画──新しく生まれた人類に前文明の知識を託し、崩壊に打ち勝てる強い文明を作る計画
5万年後の地球に再び降り立ったフカ、伏羲、女媧の3人はさっそく神州でこの計画に手をつけた
しかし、すぐにこの計画は実効性に乏しいことが判明する
崩壊は文明が進むほど激化する…まるで急激に文明を進めようとしたフカ達に神罰でも下されたかのように激しい崩壊が起こったのだ
審判級崩壊獣『蚩尤』の出現である
蚩尤は現地の天然聖痕覚醒者・姫軒轅の手によってなんとか封印されたものの、伏羲、女媧、神農の3人が蚩尤の手にかかり死んでしまう
フカは与えられた使命すらも失ったが、神州の守護者『精衛仙人』として友の残したこの神州を崩壊から守る新たな使命を背負った

15世紀

ノベル『神州折剣録』の話
数千年間神州を守り続けた生きる伝説・精衛真人は7人の孤児を弟子に取り、新しい門派──太虚剣派を作った
太虚剣派の教えは二つ、フカの持つ武術と神音を体系的にまとめた武学・太虚剣気、そしてそれを扱う者の絶対の掟
「魔に堕ちたものは死すべし」
それが同門の中から出た時、7人の弟子は結託し、師を討つことを決めた
頭を貫かれたフカは融合戦士としての再生力で20年の後に復活を果たしたが、神音を失っていた
神音を失いこれ以上一人では神州を守れないと悟ったフカは折しも神州にカレンの復活法を求め訪ねて来ていた羅刹人──天命大主教オットー・アポカリプスに神州の守護を頼み、代わりに融合戦士としての力と前文明の知識を託す契約を結んだ

見た目は子供、頭脳は仙人

chapter41の話
オットー直々の指令を受けてイギリスに派遣されたフカさん
その目標は天命の倉庫から逃げ出した試作型魂鋼体の破壊
しかし試作型魂鋼体は狡猾で、足取りを追う中でフカは様々な事件に巻き込まれ、ようやくその尻尾を掴めた頃には既に3ヶ月の時が経っていた
決戦の地ライヘンバッハへ赴く前に、フカは手紙を書く
それはホームズという男に当てたものだ
彼は好奇心からフカの調査に首を突っ込み、現地の警察組織との折衝など様々な面で助けになってくれた、相棒と言える存在だ
しかし、彼は民間人である
もともとこの任務の性格は天命の不始末の事後処理であり、戦乙女として高い戦闘力を持つ試作型魂鋼体との戦闘に民間人を巻き込んで危険に晒すわけにはいかないのだ
だからフカさんは相棒にあえて突き放すような手紙を書いた
モリアーティは1人で倒す、だからどうかベイカー街の安全な場所で自伝でも書いていてくれ、と

1990年頃

漫画『第8章・第二次崩壊編』
神州の太虚山に戻り500年ぶりに1人の子供に太虚剣気を教えていた
彼女の名前は程立雪、太虚七剣が1人にして太虚剣派最強の剣士程凌霜の子孫…か？
立雪は親代わりであるフカに懐いていたが、フカからは何か壁があった
この壁をなくし家族になるべく立雪はある日フカに師匠と呼んでもいいかと問いかけ、フカもこれを肯定した
しかし次の日、フカは立雪の前から姿を消してしまっていた

第二次崩壊

漫画『第8章・第二次崩壊編』
オットーの友人として彼の計画に協力し、4つのコアを得て神の如き力を振るうシーリンすらも圧倒した
フカがシーリンを無力化している間にオットーは神との接触を図り、しかし失敗して過大な情報を脳に叩き込まれたオットーは倒れ、シーリンも術中から脱してしまう
渡世の羽の効果を見破られたことでフカは復活したシーリンを相手に一転して不利な戦闘を強いられ、記憶を燃料に放った太虚剣神もシーリンの神との接続を切り離すに留まり、意識を失った
その後オットーに担がれて離脱には成功したものの、シーリンの追撃から2人を守るために立ちはだかった立雪はその身体を亜空の矛に貫かれ戦死した
フカはこの深い縁があったはずの、しかし名すら思い出せない剣士の死に涙した

聖フレイヤ学園

漫画『第4章・恩返し編』『第6章・月影編』の話
聖フレイヤ学園の嫌われ者の委員長時代
寮に侵入してきた偽ヴェルトを撃退しに出て返り討ちにされたりシンガポールで再戦して歯牙にもかけずにあしらったり
シャツ1枚の素手のフカさん相手とはいえ偽ヴェルト頑張ったな？

九幽の探索

編年史『九幽編』『蚩尤編』の話
神州の伝説にある九幽遺跡が東シナ海の海底で発見された
この遺跡は現文明における最初の天然聖痕覚醒者・姫軒轅を祀った墓所でもあり、彼女の天然聖痕と神の鍵が遺されている可能性があるという
この遺跡の探索には姫子を隊長、正式にB級戦乙女になったばかりのキアナ、may、ブローニャの3人を隊員とした極東支部第五小隊が派遣され、フカは神州の伝説に詳しいアドバイザーとしてハイペリオンからサポートした

過去の記憶

編年史『忘却の人』の話
九幽の探索で発見された伏羲の書には膨大な前文明の情報が記録されていた
オットーは同様の魂鋼の在処をフカの失われた記憶の中に求め、装置を使って過去の想起を手助けする
そこに映し出されたのは現文明に発生した最初の崩壊と、それによって失われてしまった、今や名前すら思い出せない、しかしかけがえのない仲間だったはずのある双子の姉妹に関する記憶……

ホムファンタジー

編年史『決断の夢境』の話
カカリアの支配を逃れるために脳チップを焼き切り意識不明になったブローニャ
そんなブローニャを助けるために委員長は渡世の羽を使い、ブローニャの意識に潜っていった
このメンタルセラピーによってブローニャの脳は回復し、今すぐというわけではないがそのうち目覚めるだろう
委員長が一仕事終えて息をついたところ、フカの天命における裏の姿、影騎士・月輪に当てた極秘司令が下った

天命空港

chapter6～9の話
オットーの私兵としてキアナちゃんを連れ去り、奪還に来た姫子さん達を撃退して捕まえた
しかしリタの言葉から自身や2人のS級戦乙女を空の律者から遠ざけ聖フレイヤ学園の人々を見殺しにしたいかのような命令が出ていることを知り、これまで世界を守るために必要なことだと割り切って従ってきたオットーの指揮に疑問を覚え、ここに来て離反
空の律者の眼前に躍り出てテレサ達を助けたものの渡世の羽の力を分散させすぎていたために返り討ちに遭い、殺されかけたところをあわてて飛んできたオットーに助けられる
これはいったいどういうことなのかと詰め寄るフカに、オットーは誠心誠意計画の全てを打ち明け説得しようとした
だがそれを聞いたフカは、500年連れ添った親友との決定的な価値観の違いを嫌というほど理解し、拒絶
長い沈黙の後、オットーは親友に模造天火聖裁の銃口を突き付けた
「精衛仙人、僕は嘘をついていないよ」
バーン！ドサッ
フカの肉体は死んだ

天穹市

chapter13～15の話
フカは自身の持つ第八の神の鍵『渡世の羽』の第零定格出力を使い、精神を羽に移してそれをキアナちゃんに宿していた
意識体となったフカは自責に潰されかけていたキアナちゃんを精神的に支え、崩壊エネルギーの精妙なコントロールを可能にする自身の戦闘技術『太虚剣気』を教えた
そして最終的にキアナちゃんを殺しにかかってきたケビンの足止めで残った力を使い果たし、消滅しかけた

太虚山

chapter20～22の話
一方そのころ、オットーは撃ち殺した大事な親友の蘇生を行っていた
もちろん普通なら死人をよみがえらせることなどできない
むしろその方法を求め500年間足掻き続けているのが他でもないこの男だ
しかし、今回ばかりは勝算があった
精衛仙人は500年前の神州で一度死んだ後に20年かけて自力で身体を修復し生き返っている、身体さえ治してやれば同じように生き返るはずだ
この考えは見事的中した、しかし大きな誤算もあった
オットーには知る由もないが、フカの魂は既に羽に移されこの肉体には残っていなかったのだ
そこには新たな魂が宿っていた
フカの抜け殻の身体に生まれたフカ？はフカの膨大な記憶に翻弄され、自身を本物のフカ本人だと信じ込んでいた
とりあえず寝起き一発自分を撃ち殺してくれたムカつくオットーをぶち殺したが、即リスポン
なら残機がなくなるまで天命本部を壊すまでです！と息巻くが、1回ずつ殺し合ったしこれでおあいこでは？とツッコまれそれもそうだ…と納得させられてしまう
そしてとりあえずケビンが持っていった渡世の羽を回収してきてはどうかと提案され、オットーの口車に乗せられたフカ？はヨルムンガンドの基地を襲撃して本物のフカさんが宿る羽を回収した
さすがオットーすごい…口八丁だけで自分から矛先そらしてヨルムンガンドに大打撃与えてる…
力を使い果たし消えかけていた羽に宿るフカはフカ？に崩壊エネルギーを与えられたことで目覚め、勝手に動いている自身の肉体を目の当たりにしてオットーのせいでえらいことになった事態を把握
どちらが本物のフカか揉めた2人はとりあえず思い出巡りのために太虚山へ向かった

太虚山にはちょうど太虚剣気の手掛かりを求めるキアナちゃん達が訪れていた
それを見かけたフカ？はこれ幸いとキアナちゃん達を幻郷に閉じ込め、どちらが本物のフカかを見極めさせるために彼女らに自身の持つ5万年の記憶を体験させた
しかし誰もが本物は羽の方と譲らず、その状況にフカ？は憤慨したが、振り返ってみれば自身のやってきたことといえば天命を攻撃し、ヨルムンガンドを攻撃し、そして今まさにキアナちゃん達を攻撃している、全て崩壊に利することばかりである
フカ？も認めざるをえなかった、皆が言うように本物は羽の方で、自分は崩壊の使徒…第八律者・識の律者であることを

自暴自棄になり襲いかかる識の律者との戦いはキアナちゃんがフカさんのサポートを受け放った太虚剣神によって決着したが、識の律者を消滅させるまでには至らなかった
フカは使命に殉じ渡世の羽に自分ごと識の律者を閉じ込め共に消えることを選んだ
しかしキアナちゃんはそれを許さず、渡世の羽を外から破壊しフカさんと識の律者を解放してしまう
フカはこれでは識の律者が復活してしまうと当惑するが、キアナちゃんはその手を掴み、力強く叫んだ
「ならもう一度倒せばいい！」
流されるまま与えられた使命のために自己を犠牲にし続けてきたフカは、ようやく自分のために生きる道を見つけられた
季節は巡り、歳月は流れる
幾度も別れを経験し、絶望と共に歩んできた
時を忘れて、無限の輪廻を繰り返すのは、ある物のため
──使命──
しかし今、全てが変わった
戻ってきたのは前文明の戦士でも神州の守護者でもない、みんなの大好きな委員長だった

支配劇場

chapter23～25の話
ハイペリオン一行はネゲントロピーのソルトレイク基地に逗留していた
立て続けに起こる不可解な事件から支配の律者の降臨を察知したネゲントロピーはこの討伐に乗り出したが、支配劇場という特殊空間に潜む相手に能動的に打てる手は限られ、常に後手に回り不利な状況で戦うことを強いられてしまう
相手が自分より劣る律者の権能を支配し奪う能力を持つことも問題だった
これらの特性のために支配の律者との最終決戦にはキアナ、ブローニャ、フカの3人しか参戦できず、先の戦いで神の鍵を失っていたフカさんも苦戦を強いられることになる
分断され全滅の危険を前にして力を温存している場合でもなくなった時、フカさんは識の律者の力を頼り、体内に宿る律者コアを通じて呼びかけた
しかし呼びかけに識の律者は応えてくれたものの、頼られたことがよほど嬉しかったのか時間がないのに話を引き延ばされ、しびれを切らしたフカさんは謝りながらも強引に力をたぐり寄せてしまう
なにをするんですかこの馬鹿！たわけ！朴念仁！そういうとこですよ！
これによって合流に成功した3人は力を合わせて支配の律者の討伐を果たしたが、一方的に交渉を打ち切り力を引き出した上に支配の律者に権能を奪われたことは識の律者の機嫌を大いに損ねたようだ
結果、数ヶ月は口も聞いてもらえなくなった

ちなみにこの拗ねた後の後日談は寮会話で少しだけ聞ける

カロスタン

chapter26、27の話
オットーに呼ばれてカロスタンにやってきたハイペリオン一行
昔このあたりに住んでたんですよ❤なんてキアナちゃんとデートしたりして崩壊3rdの最大手カプがキアフカであることを「」長達に見せつけた
精衛仙人もキアフカはｷﾃﾙと思いました
影騎士月輪もそう思います
融合戦士華も同意見です
識の律者はそうは思いませんけどね！

教会への進軍時は500年のコールドスリープから甦ったおすしちゃんと対峙し、あまりにも危険な太虚剣気の使い手を相手にキアナを先に行かせるための捨て駒を買って出た
太虚七剣に頭を割られ神音を失い、識の律者との戦いで渡世の羽を失っていたフカでは本来なら太虚剣気を使いこなすおすしちゃんを相手にして勝ち目などまるでない
だが勝機はある、相手は祖師であるフカも当然自分と同等以上の太虚剣気を使えるものだと勘違いしており、そしてフカは相手の知らない太虚剣気の科学的な術理を知っていた
ひとまず話術によって無制限の戦いではなく技の競い合いに持ち込むことには成功した、あとは過去の自分が編み出した絶対無敗の奥義・太虚剣神をやり過ごすことさえ出来れば、消耗したところを叩くことも可能だろう
さて、その太虚剣神が一番の問題だが…
神蘊を打ち破るべく思索を巡らすフカの脳裏に現れたのは、神州折剣録の劇中でフカに連れ添った林朝雨の幻影だった
神蘊に対抗出来るのは同じ神蘊のみ
神蘊の有形の真気は支配の鍵・太虚の拳の真気を用いれば止めることも出来るだろう
しかし神蘊は無形無界、無形の真気はどんな物理的障害があろうと貫き、感じることも認識することも出来ない意識の深層に直接届く
この剣は決して外れず、防ぐことは何者にもかなわない
…師匠もそのことは知っているはずだ、と彼女は語る
しかし、この対抗する術のない技をもっても打ち倒すことが出来なかった敵が過去にいたことをフカは覚えていた、すなわち第二律者シーリンである
あの時、無形の真気を肩代わりしシーリンの意識を消滅から守ったのは律者の深層意識に鎮座する巨大な存在、全ての律者の根源である崩壊の意思そのものだった
同じように記憶に肩代わりさせることで神蘊を防ぐことが出来るかもしれない
そう考えるフカに対して朝雨はまた過去を捨ててまで勝ったとして何になるのかと抗議した
しかしフカはそうではない、と応える
確かにこの方法で太虚剣神を防ぐことが出来ても記憶は消えてしまうだろう
だが過去は消えない、積み重ねてきた過去があるから今の自分があり、だからこそ親友を止めるためにもここで勝って未来に進まなければならない
そこには状況に流され過去を犠牲にし続けてきた精衛の面影はなく、過去を背負い明日に向かって歩く決意を固めたフカの姿があった
この言葉に満足した朝雨にフカは別れを告げ、おすしちゃんの放った太虚剣神を霧散させた
必勝の奥義を凌がれ真気を使い果たして消耗しきったおすしちゃんにはもはや他の加勢を行うような余力は残っておらず、また傍目には無傷に見えるフカもどう考えても無傷とは言えないほどの損傷を負っている
だからこそ、これからは同じ太虚剣派同士として対等な条件で戦うことが出来る
おすしちゃんは余力の全てを最後の一撃に込めてくるだろう、自分はその一撃を上回りつつ余力を残して彼女を倒し、キアナの後を追わなければならない、勝負は一瞬…
見立ては当たった、フカの一撃は正確におすしちゃんの一撃をわずかに上回った
そして外れもした、おすしちゃんは二撃目を放つ余力を残していた
相手の判断を誤らせ、わずかな勝機を掴もうとしていたのは、相手もまた同じだった
もし、フカが後のことを考えず、この一戦に全力で挑んでいれば結果は違っていただろう
本当は、この勝負は最初から対等になるはずがなかったのだ

…そこで負けるんですか！？何をやっているんですか朴念仁！そこは普通勝つところでしょう！？空気が読めないのですかあなたは！はぁ～…本物のフカがこのていたらくだと私の能力まで疑われてしまうじゃありませんか！ちょっと待っていてください！

おすしちゃんは二撃目を放つ余力を残していた…しかしそれもフカの想定通りだった。
孫弟子の考えることなんてお見通しですからね！
孫弟子に拝師の序列を思い知らせてやった後、フカは教会へ向かってオットーをボコボコにしてごめんなさいと謝らせました。これで一件落着ですね！

古の楽園

古の楽園の話
ここで出てくるフカさんは5万年前の華の記憶体
初々しくて気弱だがまだ辛気臭くはない
陰キャ時代で何も知らないからもっぱら楽園探索で疲れたmay先輩のストレスの捌け口担当
最低だよmay先輩…

永久の楽園

chapter29～31の話
華も永久の楽園に来ていた
相変わらず特に何かあるわけではないけどmay先輩を癒してくれる
may先輩と夜通し語り合って宿に…なんてやっていた間にエリシアの殺人事件が起きていた
よりによってアリバイ証明出来るのが華なのは困る
次いでケビンまで殺されてしまったことで事件が露見し、英傑同士で疑い合う事態に発展してしまう
華はとりあえずスウに連れられて別空間に避難した

スウと華は千劫のもとを訪れ対話を試みたが意見の対立は解消できず、千劫には逃げられてしまう
千劫との情報交換からメビウスとの対話の必要性を認識した2人は彼女の領域を訪れたが、到着した時メビウスは既に死にデータ消失が起こっていた
華はメビウスの死を他の英傑に伝えるため楽園を走り回り、まずmay先輩にこれを伝え、次にエデン、最後にコズマのところへ向かった
そしてその時、至深の処のアポニアから英傑達に敵の正体が伝えらえれた
敵は現文明の侵蝕の律者

侵蝕の律者、このデータ空間において無敵と言える存在に対して英傑達ができることは限られているが、倒す鍵は存在する
ヴィルヴィの『対ケビン武装・タイプ666』、楽園を全消去するこの装置であれば侵蝕の律者を楽園ごと葬ることが出来るだろう
その起動権限を持つエリシアを復活させるため、時間を稼ぐのが英傑達に残された使命である
サクラは鍵を握るmay先輩から侵蝕の律者を引き剥がすことに成功し、コズマとグレーシュは絵となって多くの時間を稼ぎつつ相手には何も与えずに散った、次は自分が使命を全うする番だ
使命、華がその言葉を口にした時、侵蝕の律者はそれを笑い飛ばした
方法が狂っているとはいえ本気で楽園を存続させて英傑達の夢をかなえようとしている侵蝕の律者
しかし華には夢はなくただ流されて背負った使命があるだけであり、だから侵蝕の律者は華をどう扱ったらいいのかがよくわからなかった
そこで侵蝕の律者は華を侵蝕せずそのまま記憶体として残すことにし、崩壊獣に華の足止めを任せて逃げだしてしまった
華は焦り渡世の羽の第二定格出力を用いて崩壊獣の意識を移動しようと試みたが、なぜか奇妙な現象が起きてうまくいかない
しかし崩壊獣の動きは止まっていたことから侵蝕の律者を追いかけることには問題がなかった
追いついた先で、侵蝕の律者はなぜか仲間であるはずの崩壊獣に襲われていた
仲間に襲われたことで本気で悲しむ侵蝕の律者は、その原因を理解して怒りをあらわにした
メビウスの放った前文明の第十二律者を模倣したウィルス、それが崩壊獣のコントロールを奪い侵蝕の律者を襲わせていたのだ
そして現在そのコントロール権はそれと最も相性のいい華に宿っている
このような惨い手段を使ってまで抵抗を続ける英傑達に対して侵蝕の律者は理解を求めることを諦め、改めて華を記憶体のまま凍結し遠い将来完全に復活した楽園を見せて自分達の間違いを悟ってもらうと宣言した
華は模倣ウィルスの無力化のため全力で襲いかかってくる侵蝕の律者を迎え撃った
数分前には絶対的な隔絶があった両者の力の差は模倣ウィルスが埋めておりもはや存在しないが、とはいえ耐えるのが限界である、死は免れないだろう
だがそれでいい、自身という個体を永続させる道を選んだ侵蝕の律者とは違い、人類は文明を明日へと繋いでいく道を選んだ
それこそが使命、文明として足跡が遺っていくからこそ人類は今を必死に生き、そして約束された死に対しても立ち向かっていけるのだ
侵蝕の律者を内から焼くケビンの一撃にあわせ、自身の構成データ全てを燃やし尽くして放った華の太虚剣神は侵蝕の律者の力を大きく削った
しかし真の狙いは別、自身を燃やし尽くすことそれ自体にある
英傑のデータがなければ侵蝕の律者はエリシアに成り代わる手段を失う
十三英傑は敗者となるが、その敗北こそが未来の勝利につながるのだ
取り込んだ英傑のデータ全てを失った律者はもはやエリシアの姿すら維持出来なくなり、ついにその真の姿が露わになった
侵蝕の律者は前言を翻してまで慌てて華を取り込もうとしたがもはや遅く、そこには何も得られるものは残っていなかった

識の律者様のご活躍

chapter32の話

とこれまでの経緯を三馬鹿に説明した識ちゃん
しかしここがヨルムンガンドの用意した檻だというのであれば現実への帰還は困難を極めるだろうし、科学者ではない彼女達にはその方法からして見当もつかず、手詰まりだった
そんな途方に暮れている律者達に手を差し伸べたのはメイ博士だった
メイ博士の目的はこの世界の泡の存続であり、その目的のために5万年前にはヨルムンガンドを手引きしてこの泡を静止させ、そして今回は空の律者と識の律者の力を借りたいのだという
世界の泡の存続のための唯一の方法、それは以前オットーがやってみせたように世界の泡の虚数の樹への接続しかない
これはこの世界の泡の隔離を解除することに等しく、メイ博士と律者達の利害は一致していた
具体的には空の律者の能力を回復させて接続するわけだが、その能力を回復させるために必要になるのが識の律者の力だった
他の律者達がほぼ全ての力を封じられているにもかかわらず識の律者の力が一部残っていることから、力の封印が『戒律』のような意識の枷によるものだという推測が成り立つ
であれば識の律者の力によって精神を消耗させてしまえば意識の枷も同様に弱まり、律者の力を取り戻せる可能性があった
識の律者は憂さ晴らしをかねてキアナを幻境にとらえてボコボコにし、キアナは神音←今は太虚剣気です！のコツを使って律者の力の一部を回復させることに成功した
あとは弱い空の律者の力でも接続できるよう虚樹の残骸の繋がりを辿ってくりこみを利用すればいいわけだが……まあ識の律者の役目は終わったわけだしあとのことは他の連中で勝手にやるだろう
通信機の代わりくらいはしてあげてもいいけどね、でもその識チャンネルって呼び方はやめて！

聖痕計画との対峙

chapter33～35の話
フカさんはケビンの友人として彼の気持ちに理解を示しつつも、聖痕ではなく火種を選んだ
それで困るのは識ちゃんである
聖痕計画の結果がどうなろうと識ちゃんの存在は揺るぎなく、ヨルムンガンド側にも天命・ネゲントロピー側にも与する理由はない
しかし朴念仁がケビンと対峙する道を選んだからこれを手伝わないわけにはいかず、ひたすら無茶なお願いをされ続けることになる
さすがにお手伝いしすぎて嫌になって太虚山に引きこもったこともあったが結局は頼まれたら断れない識ちゃん
中でも最も面倒だったお願いはケビンから「影」を奪う手伝いだ
ひたすら識ちゃんとデュランダルさんでケビンの気を引いてフカさんが聖剣デュランダルを使って「影」を切り取り奪う作戦は、どれだけ識ちゃんが根性でゾンビアタックを続けて時間を稼げるかにかかっている
精神のアダムの中という意識を操る律者にとってこれ以上ないほど有利な舞台であっても識ちゃんとケビンの力の差は大きかったが、しかし識ちゃんはフカさんに借りを返すと同時に誰かのコピーではない確固たる自身の存在を証明するために食らいつき続け、作戦は成功した

『神音』──戒律を応用したこの技術には副作用がある
それは太虚剣派の掟にも通ずる崩壊に対する本能的な殺戮衝動である
特に融合戦士が神音を持つ場合、人為的崩落を起こして理性が弱まることでこの本能は制御不能なほどに強まり、崩壊絶対許さないｳｰﾒﾝとなって手当たり次第に崩壊エネルギーを持つものを屠る暴走状態に陥ってしまう
そしてその殺戮衝動が向かう先は崩壊獣の力を内に秘めた融合戦士の仲間、そして自分自身すらも含まれる
フカの場合はこれが迦楼羅の再生力と合わさることで、最終的には自殺と再生を繰り返すようになってしまう
実際にこの状態に陥ってしまったことが前文明の時代に一度だけある
その際には基地に襲撃をかけてきた崩壊獣を一匹残らず駆逐することには成功したものの、正常な判断力を失ってそのまま基地を破壊し続け、救援に来たケビンを殺しにかかりもした
この状態になったフカを止めるためにはケビンですらも業魔の力を使用せざるを得ず、この一件はフカの心に強烈なトラウマとして刻まれている
以来フカは再び暴走することを恐れ、500年前に神音を失いその危険性から解放されてもなお、人為的崩落を使う覚悟を持てずにいた
しかし、ケビンの影を切り離すためにフカはこの忌み嫌う力の使用を決意する
作戦に成功してケビンの影の切除に成功した場合、それを奪取するフカは終焉の力の奔流に曝されて自壊し続けることになり、耐えるために迦楼羅の圧倒的な再生力が必要になるのだ
この作戦は成功し、識ちゃんとデュさんによる巧みな陽動によって見事ケビンの不意をついたフカは聖剣デュランダルを用いてケビンの影を切り離し、キアナたちへ終焉の繭への道を切り開いた

識の律者様のご活躍

chapter37～39の話
終焉の戦いを終えてフカさんと共に太虚山に里帰りした後に再起動した伏羲の書と3人で諸国漫遊の旅に出た識ちゃんは、行く先々で1つの場所を見て回るのに何日もかけようとする朴念仁と喧嘩してプチ家出をし、そろそろ帰ってあげてもいいかもしれませんね！なんて思っていたところ気づいたら見知らぬ世界に1人で召喚されていた
そこは『砂鉄の国』、地縛霊としか表現しようのない鬼火たちが神話にある高塔の賢者のもたらすという救済を信じて待つ死者の世界
存在を維持するために月の光を浴びながら来るかどうかもわからない救済の時をただ待つことしか出来ない鬼火たちの話を聞き、憤りつつも哀れんだ識ちゃんは権能を使って彼らの待つ救済を体験させていった
肉体を持たない鬼火たちにとって意識を操る律者の力は全知全能の神にも等しいものがあり、砂鉄の国は歓喜に湧く
とうとう高塔の賢者様が降臨されたのだと
しかし識ちゃんはそれを否定して回っていった、あなたたちを助けたのは賢者様ではなく識の律者様だと
結果……
「識の律者様ばんざーい！」
「識の律者様ばんざーい！」「識の律者様ばんざーい！」「識の律者様ばんざーい！」「識の律者様ばんざーい！」「識の律者様ばんざーい！」
「……こんなところで何やってるのよあんた」
そこに現れたのはゼーレだった、それも引きこもりで子供っぽい黒の方だけ
こうなってくるとさすがに異常事態は明らかである
識ちゃんにしろ、黒にしろ、鬼火にしろ、ここに集まったのは肉体を持たない意識の存在のみ
まさか本当に死後の……いやさすがにそれはないだろう、ゼーレの証言からしてもここはウサギが原因で飛ばされたどこかの世界の泡に違いない
その証拠に自分もゼーレも肉体がないだけで元の姿形をたもっているし意識もはっきりしている、あの鬼火たちのように意識を読めないくらい存在が不安定で月の岩の光に当たっていないと消えていってしまうわけでもな……
「って私たちも透けてるー！？」

なんて漫才やりながら必死に月の岩を集めて消滅の危機を回避したところ、意図せずこの月の石を通じてシュレーディンガー博士との連絡が可能になり、現在の状況をもたらしているものが何であるのかを知ることができた
それはなぜか2つの世界の泡が重なり合うような不可解な状態で存在しているこの場所を支配する何らかの規則
この規則の解明こそが現状を打破するための礎石になる
一行は石博士(シュレーディンガー)の提案で砂鉄の国の隅まで行って探査を行った
そして偶然にも黒が月の岩を通じてゼーレとの繋がりを回復したことで重なり合うもうひとつの生者の世界『セントソルトスノー』の人々と情報が共有され、2人のゼーレは規則の定める2つの世界の管理者──高塔の賢者になった
しかしその時、世界を異変が襲う
月の岩の光は突如弱まり、鬼火たちは存在を希薄化させていき、高塔の賢者の使いだという砂衛とかいう化け物は制御を失って暴れ始めた
識ちゃんはこの世界の泡の神に等しい存在になったはずの黒に何が起こっているのかを訪ねたが、その黒はというと、またゼーレの存在を感じられなくなったなどといって自分の世界に引きこもって喋らなくなってしまっている
やれやれ全く困ったお子ちゃまですね！
とはいえ異変の発生が2人目の高塔の賢者の誕生と同時だったことからすると、黒に聞くまでもなく原因もそこにあるのだろう

1人目の高塔の賢者もとい異種聖痕0014号の消滅によってゼーレは唯一無二の高塔の賢者に覚醒し、2つの世界の連絡も回復したが、異変は緩やかになるだけで世界は滅亡へと向かい続けていた
ここでウサギ達も加えて全員が持っている情報を開示し合う場が持たれた
まずウサギ、諸悪の根源の弁明を聞こうじゃありませんか
彼女はやはり私やゼーレをこの世界に招いた加害者でしたが、今回の滅亡は彼女にとって全くの想定外だったようで、高塔の賢者になってしまったゼーレをこの世界から切り離す手段も固有世界に帰還する手段も持っていないようですね
「世界の泡で隔てられてなかったら今すぐにでも血祭りに上げてやりたいくらいよ」なんて黒が安全地帯からキャンキャン吠えていますが私も同意見ですね！ていうかあの女の話が正しいなら本来ここにいたはずのフカの行方も気になるところですが、まあこの偉大な識の律者様より強い彼女なら大丈夫でしょう
次、時雨綺羅……って彼女生きていたんですか？まあいいでしょう
彼女の持っていた情報は意外と大切でしたね、その「娑」とかいうやつが本当に終焉の繭みたいな力を持っているならみんなで降参しに行きましょう！もちろん冗談です
ねー、今さらだけどそれをもっと早く言ってくれていたら高塔の賢者が2人になって滅亡が加速したりゼーレが塔に囚われたりして面倒なことにならずに済んだんじゃない？まあ私は寛大だから今はとやかく言わないけど
最後、ヴィタ
待ってそもそもあなたは誰？その話も信じていいのかわからない！世界の泡で隔てられてなければ今すぐにでも権能で正体を見破ってやりたいんだけど、どうにかならないの？
……と、まあこんなところですね
じゃあ状況も把握できたところで、この世界の泡を固有世界まで持っていってキアナに助けてもらおう大作戦開始です
それでこの偉大なる識の律者様の仕事は？黒の子守りだけ？はぁ～
ていうかスーサナまで識ちゃん呼ばわりするわけ？まあいっぱいメモを取っていて大変なんだろうし今回は大目に見てあげるけど

というわけで始動した計画はヴィタの計算ミスでちょっとしたトラブルが起きた以外には特に問題もなく進んでいった
まあそのちょっとしたトラブルが「近い将来に起こり得る未来を覗き見る」なんてものだったせいで黒がブルってしまったりもしたが……
見かねた識ちゃんは幻覚は幻覚でしかなく現実に影響を与えることは出来ないと黒を慰めた
まったく、夢が怖くなって落ち込んだり素直にお礼を言えなかったり本当にかわいいお子ちゃまですね！もう少し感謝してくれてもいいんですよ？知勇兼備、 全知全能な識の律者様に心からの感謝を！とか
「あなたねぇ……頭がおかしいんじゃないの！？」

砂鉄の国でそんな識黒漫才が行われているうちにセントソルトスノーでも作業は進み、計画は残すところ最終段階である固有世界への接続だけになった
しかしその最終段階で泡の中の動きに気づいたのかあと一歩のところで「娑」の直接介入が始まり、世界の泡の滅亡は再び加速し、すんでのところで固有世界への帰還を果たしたスーサナを除く一行は一転して窮地に立たされてしまう
特に砂鉄の国はその影響を強く受けたようで、謎の黒霧があたりを覆い、鬼火たちは凍りつき、「娑」の手下だという怪物たちが溢れ出した
さすがにこのまま砂鉄の国側にいては危険だということでとうとう識ちゃんと黒と石博士はセントソルトスノーへの避難を決意し、ちょうど世界の泡の不安定化していたおかげでミステルの助けもあり道をつなぐことに成功、ようやくこの世界の泡で滅びに抗う人々は一堂に会した

計画の失敗を受けて改めて全員の顔を突き合わせての対策会議が開かれた
まず実際にその力の一端を目の当たりにしたことで判明した敵の正体
世界の泡を生み出すほどの膨大なエネルギーを扱い、規則を利用して滅亡をもたらし、ミステルが全く抵抗出来ないほどの力を持ち、プロメテウスの虚数くりこみが通用し、そして識ちゃんの権能にも何らかの影響を与えられる……信じたくはないが「娑」は明らかに終焉の繭に類する存在だ
そしてそのやり口から、目的は世界の泡の滅亡それ自体ではなくその過程で生まれるエネルギーの回収で正しいようだ
逆に言えばこのエネルギーを「娑」よりも先に回収して定着させてしまえば、世界の泡の融合という現象を軟着陸させ滅亡を免れることが出来るだろう
そう、ここには繭に類する存在と膨大な崩壊エネルギー、律者降臨の必要条件が揃っているのだ
もっとも、未だ全容が掴めたわけではない「娑」の妨害が予想される中で崩壊エネルギーを集めて虚数特異点を発生させこの中の誰かに定着させるなど非常に困難と言わざるを得ないが……

ひとまず散会となった
律者降臨という大まかな方針は決まったが、詳細な作戦は立案されていない
相手が終焉の繭に匹敵するほど強大な力を持っていて明確に害意を持って行使してくる状況にあるにもかかわらず、その力の概要すら判然としない状況では作戦の立てようがないのだ
それ故に今回はあえて無策で挑み、各人の知恵と勇気が起こす奇跡に期待する、というのがプロメテウスの下した命令だった
その姿はかつて自身より他者を、聖痕より火種を選んだ彼女に重なって見える
「あいつ、メイ博士のいいところを一つも覚えてなくて、人をこき使うところだけを覚えてきた。」
そう愚痴りながらも識ちゃんは少し嬉しそうだ
識ちゃんがプロメテウスからお願いされたのは前文明の第八律者が火を追う蛾にした方法をなぞった「娑」の正体の探索、このような高度で危険な仕事は有智高才にして当意即妙の偉大なる識の律者様にしか出来ない
しかし「娑」が真っ先に狙ったのはそんな有能な識ちゃんだった
プロメテウスの人選は律者故に特殊な状態にありいざとなったら自身をエネルギーに変換して逃亡出来る識ちゃんの能力も考慮してのものだったが、「娑」の手はそれよりも早く自身にとって最も脅威になりえる存在を排除した

……ように見せかけて識ちゃんは影に潜み極限まで存在感を殺していた
「娑」は確かに強大な力を持ってこの世界の泡の規則をも掌握しているが、手を叩いたら敵対者を皆殺しに出来るほどなんでも出来るわけではない
だからこそ力が限られている現在の識ちゃんは最大の効果がある最高のタイミングで介入する機を伺っていた
時雨綺羅の律者化が成るかどうかという決定的な場面でヴィタの意識を捕らえ時間を稼いだその嗅覚はさすがである
しかし、時間を稼いでいたのは相手も同じ
ついに世界の泡の融合は完了してしまった

2つの世界の泡を行き来出来るのは高塔の賢者のみ
この規則があるからこそ、そこにいる人々は融合を終え新生を迎えた双生の世界の泡に足を踏み入れられずに死を迎えることになる……はずだった
なぜか完全な融合が果たされる直前にこの世界の泡を滅亡に導いていた「娑」の規則は消え失せ、それから少し後に誕生した律者は高塔の賢者の導きを受けてセントソルトスノーに降臨した
識ちゃん達とは違う「娑」の規則の中で生まれた量子の海の律者ゼーレはその創生の権能を用いて消散しつつある意識たちに肉体を与え、双生の泡のあまねく生命に新生をもたらした
これを受けて識ちゃんが最初にやったことは……なんと自身の肉体の破壊だった！
変化を極める識ちゃんの存在のあり方にとって肉体という物質はその自由を縛る檻でしかないのだ
……というわけで綱渡りではあったものの聖痕空間に還ったウサギを除いて被害らしい被害もなく危機は去り、固有世界からの援軍も双生の世界の泡に続々と到着してきた
ウサギに拐かされたまま行方不明になっていると思われていた朴念仁もテレサによると固有世界で伏羲の書と元気にしているらしい、まったく人騒がせなんですから！

テレサの嘘つき！

ミニイベント『物識らずですが何か？』の話
固有世界への帰還を果たした識ちゃんだったが、探していたフカさんは行方不明になっていた
本来であれば相手が着信拒否していない限り地球のどこにいても繋がるはずの念話にも全く応答がない
まるで手がかりが掴めない状況に識ちゃんは焦り、その怒りを夢境の中で想像した怪物にぶつけて紛らわす日々が続く
しかしそんなある日、この意識の権能が絶対的な力を持ち支配する空間に謎の霧が立ち込める
識ちゃんはいつも通りの余裕を崩さず泰然と霧の中にいる存在に向き合いつつも、内心では律者の権能に拮抗するほどの意識操作の力を持つ相手に全力で警戒し、迎え撃つための戦略を組み立て始めた
しかし霧の中から響いてきた声色は、朴念仁の記憶が膨大すぎる故に誰のものであったのか正確に思い出すことは出来ないが、間違いなく聞いたことのあるものだ
その声はフカの行方についての手がかりの存在を匂わせ、そしてこう続ける
「識の律者、君にはここに残ってほしいんだ」

その頃、フカさんはというと……

chapter40～42の話
目が覚めると見知らぬ街で1人となっていた
千界一乗の子機はこの場所が世界の泡ではなく安定して固有世界にあることを示しているが、皆とは全く連絡がつかない
そんな状況にあって、この『ポロス』という街の管理者を名乗る7人の『ヴィタ』のうちの数人と出会い、突如発生するようになった崩壊獣を倒し続けている
ここがどこで、どうすれば元いた場所に帰れるのかがわからなかったとしても、目の前に困っている人がいれば手を差し伸べるのが戦乙女なのだ
幸い、不思議と過去に自身が纏った様々な装甲を自由に利用できたことから崩壊獣に苦戦することはなかった
しかし崩壊獣を蹴散らしながらその出現の原因を探って街を散策してみても、特段強い崩壊エネルギーを発しそうなものは見つからない
ただ1つ、崩壊獣出現と直接的な関係はなさそうだが気になるものは見つけた
それは本来ヴィタたちしか入ることができないようになっているという博物館の展示物の中の1つ、かつてロンドンで相対しそしてこの手で抹殺したはずの、モリアーティの身体だ
なぜこのような場所にあのオットー・アポカリプスの逃げ出した魂鋼ボディの1体が存在するのか、フカは最悪の事態を想定して様々な可能性を脳内で走らせたが、ヴィタたちによるとどうやら彼らを統括するヴィタ姉さんなる人物がどこからか拾ってきただけのようだ
しかしこの博物館の展示物に説明文を書いたのは、さきほど久しぶりに思い出した親友のクズに負けず劣らず度し難い人物のようだ

ポロスでめぼしいものを見つけられなかったことで、フカは街の外へ目を向けた
ヴィタたちが『ヘスペ』と呼ぶその地域にはヴィタたちですら立ち入りを禁じられているという『禁足地』なる場所が存在しているらしい
話しを聞くだけであからさまに怪しい匂いのするその場所へ向かったフカは、そこで思いもよらなかった数々の光景を目にする
亀裂から覗く量子の海、ポロスの技術レベルとはかけ離れたハイ・テクノロジーの生み出した構造物、そして遠い過去に置いてきた馴染み深いあるマーク……
そのマークが象形するのは『火を追う蛾』
そして見覚えのある玉佩を拾った時、フカの脳裏に浮かんだ考えは確信に変わる
これは1500年前に消息を絶った方舟の残骸
ここは……地球から4500天文単位の太陽系の彼方
フカは珍しく取り乱しながらヴィタたちにグレーシュという人物について訪ねてみたが、彼らにその心当たりはなさそうだ
しかしこれまで集めた情報から推理すると、禁足地とは方舟の中枢区画のことなのだろう
フカの足取りは早まり、そしてヴィタたちすら触れざる禁足地の扉は融合戦士の帰還に合わせて開いた

禁足地に足を踏み入れたフカが目撃したのは方舟の内部ではなく、無限にループする真っ白い空間だった
フカはそこで「ヴィ」と名乗る光の塊に出会い、この場所が『精霊の地』と呼ばれていることを教わる
ここから脱出して方舟に帰りたければ僕に着いてきて！
ヴィはそう言って飛んでいったが、あの光の塊からどこか数刻前に思い出した親友のクズに近い匂いを感じたフカさんは、あえてその言葉に従わず逆の方向に進んでみることにした
その選択のおかげで見られたネグレクト映像はなかなか強烈なものだったが、しかし現状の打開には繋がらず、結局ヴィの言葉に従いフカはこの空間から脱出することになる
迷霧が晴れ、しっかり見えたその場所は方舟の中、彼女が眠っているべきコールドスリープ装置のすぐ近く
フカは走り出し、そして
「グレーシュ……無事だったんですね……よかった……本当によかった……」
5000年ぶりに旧友と再会した

復活したグレーシュの見立てにより、フカは自分の存在が投影されたものであることに気づく
その存在はかなり不安定なもので、特にヴィタたちが掃除人と呼ぶ怪物との戦闘では安定性が低下してしまう傾向があるようだ
グレーシュと共に方舟を出たところ本相と先覚のヴィタがその掃除人を引き連れて他のヴィタたちと対峙していた
どうやら2人はフカこそ崩壊獣発生の原因と考えているようだ
そして彼らにその話を吹き込んだ人物を聞いた時、フカは戦慄する
暗躍する敵の名はモリアーティ
それは自我を持ってしまったオットーの魂鋼ボディの1体で、その頭脳を犯罪のために悪用することしかしない、なぜかポロスの博物館に展示されていた、かつてフカが殺したはずの美少年を指す名前だ

逃げた本相と先覚を追い、一行はポロスへ帰ってきた
ここでフカは街の安全を見回る組と、モリアーティの隠れ家になりそうな場所に踏み込む組の、二手に別れることを提案する
前者はパトロールしながら街の異変に色で気づけるグレーシュ、その案内役として持律、義心、調和
後者は戦闘能力とモリアーティと対峙した経験を持つフカ、その案内役として和光、蘊藉である
アジトと疑わしき倉庫に踏み入ったフカはそこでモリアーティが残したメモを見つけ、彼が自分がかつて戦ったあのモリアーティと同一人物であることを確信すると同時に、自身が選択を誤ってしまったことに気がついた
これは明らかに探偵に対する挑戦状、つまり罠だ
敵の手に落ちたと思しきグレーシュを救うべくポロスを走り回ったフカは、明らかに様子のおかしい義心を引き連れたモリアーティととうとう対面した
異常な戦闘力を持つ探偵の前に黒幕が姿を現すのは、もちろん何らかの策があってのことである
モリアーティが何らかの手段でヴィタたちから得た権限をもってけしかけてきた掃除人改め『楽園の番人』を蹴散らした時、フカの投影は再び不安定化し精霊の地へ落ちてしまった

精霊の地でヴィと再会したフカは彼女からヴィタという存在について少しばかりの情報を得られた
ヴィタたちは死ぬと生き返るが、その記憶はリセットされてしまうらしい
なるほど確かにそれであれば義心の錯乱にも説明がつく
もっとも、僕は嘘はついていないよなどと語る相手の言葉を額面通りに受け止められるはずもないが
しかし、彼女の話が正しかったとしても、未だにモリアーティの目的は見えないままだ
とりあえず今回の不安定化は一時的のものだというヴィの見立ては正しく、2「分」後にフカの投影は再びポロスへ現れた
フカが消えている間に7人のヴィタ全員がモリアーティの手に落ちてしまったようだ
しかし楽園の番人に追い立てられる困難な状況にあっても彼らは知恵と勇気をもって抗い、その証明を和光はカメラに託していた
写真から読み取れる情報はそう多くはないが、記憶を失ってなお残るメッセージが伝えるのは、敵が博物館にいることだ

しかしそれすらもモリアーティの手のひらの上であり、グレーシュを見つけて気の緩んだ一瞬の隙をついてフカは博物館の底にある海淵の目に突き落とされてしまう
自身に対する再戦と復讐が目的ならもうこれ以上ポロスを掻き乱さないでほしい、そう訴えるフカに対してモリアーティは笑う
再戦や復讐、そんなものはどうでもよく、自分はただ計画の障害になりそうなものを排除しているに過ぎない
つまりこれでようやく計画を始められるようになるわけだ、さらばだ探偵くん
モリアーティの勝利宣言を聞きながら、今回は120年前のライヘンバッハの時と逆に、フカは量子の海へ落ちていった

敗北し、これで三度目となる精霊の地に落とされてしまったフカだが、量子の海へ突き落とされてこれまで以上に投影を不安定化させてしまったことで自力での脱出は不可能だった
そのせいで今回はヴィ……もとい真の代理人である本物の「ヴィタ」の手を借りることになってしまう
対価として要求されたのは、ヴィタの意識を飴に投影して固有世界に持ち込むことだった
明らかに何者かに封印されていたヴィタを固有世界に解き放つことには非常に抵抗があったが、飴玉では出来ることなどたかが知れてるだろうと考え、フカはこの条件を飲むしかなかった

固有世界に帰還したフカは放置されていたグレーシュを助けてからモリアーティの足跡を追って再びヘスペへ向かった
道中では記憶をリセットされフカを敵と信じ込まされた小ヴィタたちと遭遇したが、ヴィタの説得によって衝突は避けられた
人格面に問題のあるヴィタだが、小ヴィタたちの困惑した対応には少し苛立つ様子も見て取れる
そして禁足地を前にしてモリアーティと対峙した時、その苛立ちを発散するようにして始まったクズとクズの舌戦にはさすがのフカもドン引きして頭を抱えた
もう勝手にやってくれと言いたくなる熾烈な争いは精神的オットーがオットーの劣化コピーのメンタルを粉砕して格の違いを見せつけていたが、しかし事態は今なおモリアーティの計画通りに進んでいる
なぜ小ヴィタたちを殺して回り、その意識に規則への不信を刷り込んでいったのか、それは全て復讐のためだ
その対象は120年前に敗北を喫したフカではなく、量子の海から自分を拾ってケースの中に閉じ込めたヴィタでもない
箱庭を荒らされたことで目覚めた創造神「娑」だった

「娑」の降臨にあわせて今まで何度もポロスを滅亡させてきた洪水が始まりつつあった
ポロスへ戻ったフカたちはグレーシュと合流し避難誘導を始めたが、小ヴィタたちに蘇った記憶によるとこれから始まる洪水は実体の水ではなく量子の海の氾濫であり、いかなる建物や高台も身を守る助けにはならないだろうことが予想された
そこで、一行（ヴィタ除く）は神の裁きから唯一破壊を免れているらしき場所を避難所として住民を誘導していった
その場所こそ博物館、というより時空を歪めポロスに出入り口が設置されている方舟の一区画だ
方舟は「娑」にとって大切な場所だからその裁きの影響を受けないのだろうとヴィタは語る
「娑」は膨張しすぎた結果固有世界の状況にあわせて権能の発動対象を選ぶようなことはできなくなっており、その行使は簡潔なプログラム通りに行われ、ごく一部の破壊すると「娑」の計画に支障が出るものだけがネガティブリストに載っているのだろう、というのが彼女の見立てだった
そのリストの中にはプルシャの再生計画にとって重要な材料である方舟とグレーシュは含まれている、しかし洪水の記憶が示すように小ヴィタたちは含まれていない

創造神の打倒を決意した一行は方舟で各々の準備を始めた
途中モリアーティが「娑」へ崩壊エネルギーを送り続ける光の柱に触れ消滅したりする場面も目撃したが、もはやどうでもいいことだろう
しかし今回の相手は終焉の1/10の規模とはいえ律者をはるかに超える力を持つ文字通りの神である、おそらくこの場所にいる全員が死力を尽くしたとしても勝つことは難しいだろう
それもフカは不安定な投影にすぎず、ここは神の箱庭、全力を出せるかどうかも怪しい
……疑問点はまさにそこだ、なぜ「娑」にとって脅威である自分はここにおり、誰が地球から投影を太陽系外縁まで飛ばすなどという神業を成し遂げ、どうして自分が選ばれたのだろうか？
試しに人為的崩落の力を解放してみたところ大方の予想通りフカは「娑」に存在を拒絶され再び精霊の地に送られてしまったが、敵の正体が見えてきたことでこの場所が終焉の繭における聖痕空間のような存在であることが推察された
ならこの場所にこそ決戦の鍵となる何かがあるはず、そう意識して耳をすませば、予想通りの懐かしい声が聞こえる気がした
「やはり、ここにいるんですね……スウ。」
自分をここに送ったのは、すでに上位存在となり、固有世界に限定的な干渉しかできなくなっていたかつての戦友、スウだった
彼はいずれ人類の脅威になりうる「娑」を排除すべく、その存在が固有世界に降臨する唯一の好機にフカの存在をポロスへ投影したのだ
現在その投影は「娑」によって拒絶されており、彼の力はそれを跳ね除けるほどには強くない
しかし天慧を授けられたフカはセントソルトスノーから「娑」の根源をたどってきたミステルと合流し、その力を借りて固有世界に帰還することが出来た

固有世界に帰還したフカはグレーシュの描いた虹の橋を渡って「娑」と対峙し、この5万年のそれぞれの場面で使ってきた力を状況に合わせて切り替えながら戦った
神を名乗るだけあってその力は強大であり、量子の海から出てきたその触手の1本を相手にするだけで満身創痍だ
しかし、それでいい
この絵図がスウの思い描いた通りのものであれば、その意図をフカが推察することは難しくない
それは5万年前の戦いでも、そしてmay先輩から聞いた楽園の戦いでも、彼が好んで用いた作戦だ
消し難い迦楼羅の残火を絶やすためにさらなる権能を行使し、その分だけ妙理が絶え本迹が明るみになった「娑」を穿つのは、盤外の地球から放たれる致命の一手
──つまりは終焉の裁決だ

エピローグ

chapter42の話
キアナの一撃が「娑」の一部を消し飛ばすと同時に、彼女が太陽系に張り巡らせた彼女の根(精霊の地)を利用していた投影も消滅し、フカの意識は識の律者を導にして地球に帰還した
それからしばらく後、短い時間ではあるがスウの天慧を利用して地球とポロスで無遅延通信を行える機会が得られた
力を大きく削がれた上に2億5000万年を経て再び恐れる深淵に襲われた「娑」は海の深くへ潜ったようで、あれ以来ポロスはなんの干渉も受けることなく平和を享受している
あの時肩を並べて戦った戦友たちも今はポロスの発展のために日々奮闘しているらしい
……創造神に逆らい抹消されたヴィタ以外は、だが
まあ彼女がどうなってしまったのか、わからないことを今論じても無駄だろう
フカを縛り付けていた使命は消え、唯一気がかりだった旧い友の無事も知ることができた
悔恨ばかりの人生を歩んできたと思っていたが、過ぎ去ってみれば全てが今のためにあったように感じる
見上げれば空はフカの心を写すように青く晴れ渡り、鷹が優雅に飛んでいるのが見えた

ネオンシティ：天穹

識ちゃん、律者ではなく増幅迅羽モードでふざけた要素は微塵もなく威厳たっぷり
この世界を三分する勢力、太虚門の門主であるはぐれ者の王
孤児であるブロニーにとっては居場所をくれた恩人であり空を遮る天井のような存在、とにかく頭が上がらない
しかし太虚門を構成するはぐれ者達のことを真摯に考えているとても優しい人物でもある
お茶が好きで作法に煩い

サバイバル！夏の狂想曲・サイドA

卒業を控え就職活動中の大学生として登場
特技は神州の古武術で「黄金の庭園」の住人。普段着はあのクソダサTシャツなのかな...
配られた課題カードの通りにビーチバレー大会に出て華麗に優勝したりした。これがカンフーの力か...
その後も持ち前のカンフーを活かしてスウの大事な木をスウの心と共に容赦なくへし折った

[添付]

A級異能物理&元素サポーター
ｼﾞﾝｳｰ
天命極東支部の制服を着たフカさん
戦乙女装甲ではないので頑丈な布
フカさんのものは神州風のアレンジが施されている
A連打の通常攻撃から任意のところでBを押せば分岐の寸勁、そこからもう一回Bを押せばアッパー→叩きつけ
EP25で必殺技が撃てるので任務で便利
必殺技は3種類

• ABB長押し：寸勁→アッパー→叩きつけの必殺技ver、スタン付与だけどいらない
• AAABB長押し：寸勁→アッパー→叩きつけの必殺技ver、発動後はチーム全員が与える全ダメージが+20%される、これが大事
• B長押し：デカい波動拳を出す必殺技ver、チーム全員のシールド破甲力を+200%する

また、破甲が条件のQTEでは脆弱を付与出来る
つまりB長押しの必殺技→他キャラでシールド破壊→迅羽QTE出撃からのAAABB長押しの必殺技→メイン物理アタッカー出撃、とやると効率よくダメージを伸ばせる
伸ばすのが全ダメなので元素キャラのサポートも可能
その場合は脆弱や破甲バフなどは意味なくなるが、AAABB長押しの必殺技だけで高回転率でバフを付与できる
新人や無課金勢はサポーターとして重宝するだろう

[添付]

A級異能雷アタッカー
†キリト†
ロンドン潜入中のフカさん
初期Aのアタッカーとしてはぶっ飛んだ火力を出せる
AAAB連打でｼｭﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞドカーン、そこからB長押しで必殺技の分身殺法
これがかなりのダメージを出せる、はっきり言って初期Sの月輪より火力は上
まあその分耐久力は劣るので事故が怖いが

[添付]

S級異能元素サポーター
ﾋﾘフカさん、シエンって読むよ
融合戦士としての力を解放した姿
ちなみに崩壊獣の因子はベナレス「迦楼羅」いわゆるガルーダ、火の鳥などと
神話と照らし合わせると、おそらくだが前文明の第七律者と関わりがある崩壊獣
攻撃属性は炎で炎のサポが得意だが、どの元素のサポも出来る
AでもBでもどちらも通常攻撃が出て、通常攻撃中にもう片方のボタンを押すと分岐が出る
ちなみに通常攻撃を出し切るとEP回復アイテムを落とす
前回使った分岐と違う分岐を使うと専用ゲージが溜まり、専用ゲージが一定量を超えると退場時に敵の受ける元素ダメージを増加させるデバフを与える
このゲームにおいて敵の受けるダメージアップ系のデバフは乗算になるため非常に強力
具体的にはAAABB→BAAを繰り返すといい
ただしこの効果はSSからなので使うならランクアップ推奨

[添付]

A級生物物理アタッカー
執事フカちゃん
上海でどこぞに侵入した時にした男装らしい
初期A物理アタッカーとしてはとてもおすすめ
サポとかいまいちわからない新人は控えに聖女キアナちゃん置いて白夜フカさんで異能と生物を倒して苦手な機械は薔薇リタさんで殴るとかしとけば対応力高い
全て3段攻撃、A連打でもB連打でも通常攻撃が出て、そこからもう片方のボタンを押すと分岐

• AAAもしくはBBB：専用ゲージを1個溜める
• ABBもしくはABB：Aから入って分岐、専用ゲージを消費すると↓の威力を強化
• BAAもしくはBBA：Bから入って分岐、専用ゲージを消費すると威力を強化
  具体的にはAAAかBBBで2個以上ゲージを溜めたらAAB（アッパー）→BBA（百烈脚）を繰り返すとよくダメージが出る
  必殺技中は勝手に各コンボの最終段が連続で出るのでボタン連打で爆発的な火力が出る
  SSSにすると敵に被ダメアップのデバフを与えるため爆発力がさらに上がる
  新人はランクアップおすすめ

[添付]

S級機械雷アタッカー
モチーフは断光のヌアダ→朧光のヌアダ
がちりん
「げつりん」と呼んでない者のみフカを愛でなさい
でもストーリーだとブロにゃんが「げつりん」と呼んでいたり
第四世代神殺し装甲を装備したオットーの私兵としてのフカ
月輪は近接戦用がコンセプトで各所に搭載されたスラスターで超高機動戦闘を可能にする、空も自在に飛べる
通常時は硬いだけで貧弱、本番は必殺技を発動した後
必殺技を使って降ってきたら月食形態になっている
月食形態中にAAABBBBBBBBで出せる百烈拳が強力
ちなみに必殺技発動時に展開するフィールドの中にいると雷ダメージが毎秒上がっていく
フィールドの外に出るとこの効果は毎秒減少していくが、すぐ0にはならない
フィールドは月食形態中のB長押しで再び張れるので、移動したら床ドンしてから百烈拳をたたき込もう
ver6.5で楽園に帰宅したフカさんは自分の刻印のデメリットをほぼ無効化して奇妙な冒険の漫画並にｵﾗｵﾗしている

S級異能元素サポーター（熾苑の霊魂覚醒）
モチーフは纏雲の袖→拂雲の手、フカ・衛戍(えいじゅ)

キャラ解説

墨フカさん、読み方はそのまま漢字通りのうんぼくたんしん
神州の守護者、精衛仙人としてのフカさん
神音を失う前のおそらく全盛期の姿
一応攻撃属性は炎で、炎のサポートが一番得意だが氷と雷にも普通に使える万能元素サポ
よほど特化した編成でもない限りどの元素アタッカーの隣りにも置ける
効果時間が15秒と長く、味方に敵の元素耐性を貫通するバフを付与できて他の元素サポーターと相乗効果があり、EP配給力もそこそこあり、ブラックホール2種完備、ついでに束縛まで付与されて敵を散らさずに殴れる
すごい…
戦場ショップで買えるので無課金ならサポーターの選択肢の1つになる

各コマンド解説

通常攻撃

通常攻撃は4段攻撃でAで出してもBで出してもモーションは同じ、4段出し切ると敵を打ち上げつつ燃焼を付与する
Aで陽（白）、Bで陰（黒）の専用ゲージが溜まる

分岐攻撃

専用ゲージが3つ溜まったところでAを長押しすると分岐攻撃で、これで追加効果を与えるのが墨フカさんの役割
追加効果は専用ゲージに溜まっている色によって違って

• 陽3個：EP回復
• 陰陽混合：出場中キャラEP継続回復+中範囲ブラックホール+束縛
• 陰3個：味方に元素バフ付与+敵に炎&氷デバフ付与
  ※注　雷デバフはこれでは付与出来ない

必殺技

必殺技は出場中キャラEP継続回復+広範囲ブラックホール+味方に元素バフ付与+敵に元素デバフ付与+束縛+味方に元素貫通付与、バフ/デバフが付与されるタイミングは墨汁が落ちてダメージが入った時
簡単に言うと陰陽混合分岐と陰3個分岐の同時発動+α
こちらは雷デバフも付与出来る、雷サポに使う場合は必ず必殺技を使おう
デバフの効果量自体は分岐と必殺技で同じ
ちなみに分岐と必殺技で効果の重複は不可

小技

モーションを短縮する2種類の小技がある
ゲーム中で説明されることもないのにキャラ解説動画で普通に使われているのだからmiHoYo…恐ろしい子ッ！！
どちらの小技も素面では体感出来るほどの恩恵はないが、聖痕などで攻撃速度上昇効果を盛っていると目に見えて速くなる
狙い澄ましたかのようにモチーフ聖痕のフカ・衛戍Bにはこの効果があってこれは…ありがたい…

分岐モーション短縮

通常攻撃→回避→即分岐
と入力すると分岐攻撃が高速化される
特にモーションの長めな陰陽混合分岐には有用

必殺技モーション短縮

通常攻撃→即必殺技
と入力すると必殺技が高速化される
墨汁が落ちてすぐに行動出来るようになるからサポートの効果時間を有効活用出来る

[添付]

S級生物物理サポーター兼アタッカー（影騎士・月輪の霊魂覚醒）
モチーフは虚無の鍵→虚無の境：意識、神州折剣セット
アタッカー運用の新モチーフは物識らず→物識らず・玉石俱に砕く、ペリクレス

解説

識ちゃん
メスガキ
miHoYoはサポーターって言ってるけどそれだけに留まらない万能キャラ
物理パにおいて必須となる脆弱というデバフを自力で付与出来るところが大きな特徴
識ちゃんより旧世代の脆弱付与係である神恩テリテリ、山吹にゃん、聖女キアナちゃんあたりと比較すると種々の性能の差は歴然
識ちゃんに代わる新たな脆弱付与係として実装された鹿ゼーレと比べても出力では劣るものの初動や動きの幅ではむしろ勝っている
また、後述のようにアタッカーとして運用しても全く問題なく、専用の神の鍵があればさらに攻撃性能に磨きがかかる上に新しく出た叙事詩セットがあれば完全にアタッカーと化す

基本的な使い方

虚無の鍵（虚無の境：意識）＆神州折剣セット
Bで3種類の武器を切り替えて、固有ゲージが溜まって赤くなったらA長押しで武器ごとに設定された分岐攻撃が出る

• 剣：EP回復
• 槍：脆弱付与+ブラックホール
• 鞭：束縛+自身の与えるダメージアップ
  必殺技発動で敵に脆弱付与しながら律者形態に入り、律者形態中は味方の攻撃に対して勝手に追撃する

勘のいい「」長は気づいたかもしれないが、「チーム全体の与える物理ダメージアップ」とかそんな感じの効果がなくて代わりに自分にバフを盛っている
そう、この識ちゃんはサポーターというよりは脆弱付与しつつ裏から殴れるサブアタッカーと言った方が実情に近いのだ
キャラ本体にない普通のサポーターらしい効果はモチーフ聖痕に詰め込まれている
装備を火力構成にしたらアタッカーになるのはそのせい
とはいえそのモチーフ聖痕が型落ち気味になってしまった現状においては後続キャラとの差が開く原因にもなってしまっている
識ちゃんの独自の強味を活かすなら装備は起用法にあわせて選択する必要がある

物識らず（物識らず・玉石俱に砕く）＆ペリクレス
物理編成においてはサポートメインだった識ちゃんだが、ver7.0で彼女はいよいよ前線に立つこととなる
新しい神の鍵「物識らず」とモチーフ聖痕「ペリクレス」を装備した識ちゃんは完全自己強化型アタッカーとなり敵を蹴散らす

先ずは武器について
本人が「レンガ」って言ってるので多分マジのレンガ、でも神の鍵だから調律も出来るし戦闘バフも貰えると言う全てを変えすぎ…
他のキャラで脆弱付与済みの場合、自身の必殺の脆弱を「識の律者から受けるダメージ増加」に変化させる事が出来る
この武器を装備した識ちゃんは連斬が出せなくなる代わりに上の分岐攻撃を連続で繰り出す挙動になる、勿論分岐攻撃の効果も発動する
フィニッシュスキルはレンガを敵全体に叩き付けるという、最早ネタとも呼べる演出が盛り沢山だがその威力はかなりの物
通常攻撃ボタンでの連撃に含まれる「鞭分岐」は昏睡効果を与え「隠れ匣・連斬」と共に分岐攻撃とみなされる
識ちゃんが大好きな艦長は勿論当てますよね！

ちなみに「物識らず」の戦術教室（使い方）的なものはホーム画面→出撃→挑戦からチャレンジに入り
「高圧挑戦VII」内の左上のクエスト「利刃磨く、来人試しが為に」から閲覧可能
ただしこのクエストに挑むには識の律者を自前で保有して挑戦1をクリアしなければならない
また、会話パートでは1.5部42章の大事な内容を含んでいるのでネタバレを避けたいならスキップしよう

次に聖痕
元々の折剣セットは味方全体へバフを付与する物だったが、この叙事詩セットは「装備者」へのバフ
単体付与、しかも自分自身への物の為倍率が高め
折剣にもあった「EP消費の分バフを付与する」効果も引き継いでるのでほぼ識ちゃんモチーフ
実は律者形態やフカ専用の効果はついていないので爆発状態の物理キャラなら誰でも使える
ディラックの3セット効果やEP回復が必要ない場合はそのまま交換していい

サポーター運用

従来までのメインの使い方
自身のEP回復と幻像破壊での羽根回収をしたら必殺発動、即アタッカーに交代する
必殺を撃たない場合は槍分岐で交代
注意点として律者形態のままだとQTE出場できない為、使いたい場合はHPの上にある識ちゃんのアイコンが消えてから交代しよう

武器は更新前からモチーフの虚無ではなく、更にEP効率の良い拂雲が最適として使われていた
物識らずは瞬間的な回復量ではトップだが、合計回復量では虚無以下なので交換するかは場合による
控えの援護攻撃だと必殺中のEP回復効果が発動しないのが原因
それ以外だとEP回復はできないが、バフ効果のあるミラクルチュンか翠羽落花が候補

聖痕は神州折剣セットが基本、死生アタッカー時はこれで運用する事になる
スーサナ編成時は勿論アラジンだが、ホームズやメイを使ってもいい
必殺にダメージ判定、控えから持続攻撃、の特徴からホームズやメイは死生より使いこなせる、というより普通に好相性
識ちゃんの強味を活かして戦場SS特化構成のアボガドロTCセザンヌB、暴食T水着CニュートンB等もあり

アタッカー運用

現在主流となっている使い方、楽園は必然的にこれになる
律者形態にならないとダメージが出ないので通常形態ではEP回収だけするのはサポーター時と同じ
必殺発動後はもう1度必殺ボタンを押して特殊攻撃、ここまでは共通の動き
物識らずなしの場合は味方のバフが切れるまで長押しの連斬を繰り返すだけ
物識らずありの場合は連撃→特殊攻撃→武器スキルでフィニッシュ→分岐
最後の分岐はEP回収用、フィニッシュスキルまでの行動で味方のQTEは発動可能なので必須という訳ではない
幻像のタイミングは特に決まっていないのでEPが足りない時に使おう

新モチーフが最適になる関係上、更新前の装備がそのまま妥協装備になる
アタッカー性能で見ると神州折剣よりシーリン昇華TディラックCBの方が火力が出る
武器はサポーター時と違って火力重視で虚無優先
自分の火力だけ上がればいいので太虚の拳も使えるようになる

編成時は物識らずに関係なく死生を入れるのが最もダメージが伸びる
残りの1枠は状況に応じてプロにゃんとグレーシュから選択になる

小技

• 鞭分岐使用中は戦場のタイマーの進み方が明らかに遅くなる
  • なのでタイマーが進むパートで分岐を使う時はほぼ鞭分岐一択になる(特にSSボスの場合)
• QTEなしで出場後に即必殺を撃つ場合は移動を挟む事で普通の長押しよりも早く必殺が撃てるようになる
• 物識らずの武器スキル使用と同時に前回避をすると攻撃判定よりも先に幻像が出現してヒットと同時に幻像を破壊できる
  • 武器スキルだけを使った時と動作時間が全く同じなので、極限回避スキルを発動したい時は基本これ
    • 更に武器スキルの硬直～必殺発動までの間に武器切り替えを仕込む事もできる

[添付]

S級生物炎アタッカー
モチーフは万古一炬→万古一炬・燎、フカ・穏やかな歳月

キャラ解説

フカさんファイナルフォーム、「迦楼羅」の力を完全解放した人為的崩落の姿
力の源がどちらも同じだからか髪色や服装にどことなく熾鳶の面影がある
シナリオでは第1部が初登場だが、1.5部での再登場と完結に合わせてついに実装される事になった
モーションには歴代の装甲のモーションが取り入れられており、フカというキャラの集大成としては完璧な仕上がり
そして操作難易度も引き継いでしまった
唯一既存装甲と違うのは従来のBのボタンに必殺技以外のコマンドが設定されていない、つまり単押しで必殺技が発動する

性能的には最近のキャラとしては珍しい瞬間最大火力型のアタッカー
特に炎アタッカーは前任のスタアンや炎キャラとしては直前に実装のシーリンのように長時間かけて火力を出すキャラばかりなのでかなり異質
また、炎アタッカーに多いHP変動系のスキルを持っているが、なんと開始直後に強制的にHPが赤ゲージまで減らされてしまう
その後は凄まじい勢いでHP回復と減少を繰り返しながら各種バフを発動させていく
分かりやすく言うと、古の楽園の『鏖滅2』を楽園外でも常時発動しているようなもの
体力が減るので事故率が高く扱いにくい、なんて事はなくプロにゃんのように自身を含めたチーム全員にバリアを付与するスキルがある
そもそもシーリンちゃんと違って元の中断耐性も高い
万が一事故死しても不死鳥のごとく何度でも復活するので絶対に戦闘不能にならない
そんなズルをするなんて…見損ないましたよ朴念仁!
ただし、復活後は一定時間大幅に弱体化するのであくまで最終手段として考えてこれには頼らないようにしたい
なお、スタアンの後継キャラでパールヴァティーキラーなので勘違いしやすいが、実は燃焼付与ができない
そのせいで燃焼環境でAIちゃんを入れずに崩落フカ綺羅子フェリスとかやると出撃前に確認メッセージが出てしまう
特に楽園の燃焼環境ではバフ選択に注意が必要

使い方

KPゲージが3つ存在しており、左の拳マークが拳撃モードのゲージ、右の脚マークが足技モードのゲージ、真ん中の渡世の羽マークが強化連携攻撃用のゲージになる
モードの切り替えは武器スキルボタンで行う、なので武器スキルのモーションはキャラ固有の物になる
なお、ゲージは3種類あるが、モードは拳撃と足技の2種類だけなので間違えないように

KPゲージは控え＞武器スキル＞未使用側＞使用側の順で回復量が多い
ただし、出場中は通常攻撃使用で追加回復するので実際の回復量は使用側と未使用側の部分が逆になる
とはいえ通常殴りでゲージを溜め直すのは現実的ではないので基本的に控えで全回復させる事になる

KPゲージMAXの時に攻撃ボタン長押しをすると使用中の構えの分岐攻撃が発動する
その状態でもう1度攻撃ボタンを押すと追撃の連携攻撃、武器スキルボタンを押すと構え切り替えをしながらの連携攻撃になる

回避は方向入力しながらだと普通のステップ回避になるが、ニュートラルだと月魄のような防御態勢を取る
防御中に敵の攻撃をジャストガードするか攻撃ボタンで自演反撃すると極限回避スキルで反撃技が使える
反撃はその時の構えでモーションが変わるが、追加効果は同じ

ざっくり言うとコンボの目標は2つ存在して、その2つを満たすと最大火力が出せる
1つ目は強化連携攻撃の発動条件を満たす事、2つ目は必殺技の前にHPを少しでも多く回復する事

強化連携攻撃を出すにはまずは分岐攻撃、連携攻撃、反撃技を合計で3回発動して真ん中のKPゲージをMAXにする
そして、その状態で分岐攻撃からの攻撃ボタンによる追撃を使うと通常の連携攻撃が強化連携攻撃に置き換わる
ダメージも演出も大幅に強化されるので出場したら必ずこれを使いたい

必殺技は発動時にHPを1まで減らしてその減少量に応じて火力が上がるのでHPが多い状態で発動したい
HPは分岐攻撃、連携攻撃、反撃技を使う度にEPと一緒に回復していく
また、控えの時にHPが半分以下の場合は自動で回復する
なのでHP半分以下で交代→出場後になるべく多く上記3種類の技を使う→バフが切れる前に必殺技が理想的

コンボ

楽園は考慮しない基本的なコンボレシピ、新ルート追加は大歓迎
バフ時間の範囲内であれば反撃技や必殺技が前後したり、通常攻撃の段数を調整したりとかなりアドリブが利く

• QTE→分岐攻撃→武器スキル連携→分岐攻撃→強化連携攻撃→必殺技
  • 一番簡単かつ短時間で終わる、初心者や昔のサポーターしかいないような時はこれ
    最後の一削りができればいいという場合に使う事が多い

• QTE→ニュートラル回避→自演反撃→分岐攻撃→武器スキル連携→分岐攻撃→強化連携攻撃→必殺技
  • 最初に反撃技を追加しただけだが、慣れていないとこれだけでも厳しいかも
    ここまでのコンボは初心者がやりがちな真理必殺→AIちゃん必殺の順でやっても確実にバフ時間内に収まる
    状況次第ではあえてその順番で回す事もある
    一番上かこのコンボでサポーター含めて早回ししすぎると、再出場時にKPゲージが溜まっていない事故が起きるので注意

• QTE→ニュートラル回避→自演反撃→分岐攻撃→武器スキル連携→通常攻撃出し切り→分岐攻撃→強化連携攻撃→必殺技
  • キャベツ向けのコンボ、これができるようになれば戦術教室は卒業になる
    普通の「」長ならここまでできれば十分すぎる

• QTE→ニュートラル回避→自演反撃→武器スキル→分岐攻撃→武器スキル連携→分岐攻撃→強化連携攻撃→必殺技→通常攻撃出し切り→ニュートラル回避→自演反撃
  • SS未満の最大火力コンボ、これができるのは結構ガチ勢寄りな「」長
    DPS的には拳撃強化連携攻撃の方が優秀
    最後の自演反撃はその後の回し方次第では省く事もある

• 武器スキル→サポーター→QTE→分岐攻撃→武器スキル連携→ニュートラル回避→自演反撃→分岐攻撃→強化連携攻撃→必殺技
  • 交代前に武器スキルを仕込む事で出場直後に足技分岐から連携攻撃に繋げるコンボ
    普通に使うとコンボ途中に武器スキル入れた場合とダメージの量も時間も変わらない
    このコンボの出番は開幕や中間形態突入等のダメージが入らないタイミング
    待ち時間に武器スキルを入れる事でタイムロスなしで構え切り替えができる

• QTE→ニュートラル回避→自演反撃→反撃派生→武器スキル→分岐攻撃→武器スキル連携→分岐攻撃→強化連携攻撃→ニュートラル回避→自演反撃→反撃派生→必殺技
  • SS以上限定の最大火力コンボ、ほぼ寂滅勢専用
    反撃派生はSSで解放されるスキルで反撃技の後に直接通常4段目に繋がるようになる、基本的にはそのまま通常5段目まで出していい
    通常5段目のキャンセルが早すぎると結構威力が下がるのでヒット確認が必要
    ランクを上げると楽になるどころかむしろ操作が忙しくなる

装備

武器は入手難易度や育成素材的には太虚の拳が扱いやすい、性能的には他に武器がなければ程度
同じ神の鍵なら渡世の千羽の方が強力ではあるものの、あれを育成できる素材があるなら頑張ってモチーフ武器を手に入れて育てるべき
既に育成済みならオススメだが、フル育成の「」長は極少数だと思われる
残火の鳶や拂雲の手も炎ダメバフがあるので過去のフカさん全盛期の頃からの「」長なら武器は結構融通が利く
聖痕はシーリンのモチーフ、安い物だと王昭君、他はフカ・楽師をつけてフカ祭りとか

編成

炎編成なのでAIちゃん＋真理が基本、自分で燃焼を付与できない点を補う為にAIちゃんだけは絶対に入れておきたい
他には霊魂覚醒縛りがなくなった事を活かして墨フカ熾鳶のトリプル朴念仁とか