MH4Gにて満を持して登場した、炎王龍テオ・テスカトルのスラッシュアックス。
目次
概要
- 外見は燃えるテオを体現したような気品溢れる赤き両刃の剣斧であり、
金色の装飾にテオのレリーフがあしらわれている。
刃の部分には大剣のテスカブレイドに似た意匠がうかがえる。
また、独特の可変機構の存在から形状が歪にならざるを得ないスラッシュアックスの中で、
ほぼ完全な左右対称を保っている珍しい武器である。 - 剣モードの効果音が独特で、なんだかロボットアニメで使われていそうな外連味のある音が鳴る。
性能
MH4G
- 待望のテオ剣斧の性能はというと
- 属性スラアクとしては高めの攻撃力1458
- かなり高い爆破属性値500
- そして強属性ビンが更に属性値を加速させる
- 匠で紫ゲージ30が発現するスキの無さ
- 地味に効くスロット1
強いて言えば強撃ビンでないのが痛いものの、属性値自体は高いため、強属性ビンとの相性は良好。
爆破属性自体も3Gに比べるとかなり大人しくなったとはいえ、
それでも依然として強力かつ汎用的な状態異常であることには変わりないため
大抵の敵をこれ1本で相手取ることができる非常に強力なスラッシュアックスである。あるのだが…。
- 上記のとおり性能だけ見れば、爆破特化剣斧として立場は安泰…かと思われていた。
しかしながら、今作には同じく爆破特化剣斧の先輩ともいえるミラバルカンこと紅きミラボレアスの剣斧の強化先、
真・黒滅龍剣斧がライバルとして立ちはだかる。
その性能たるや、- キャッスルより僅かに下回る攻撃力1404
- その攻撃力差を覆す会心率20%
- キャッスルをも凌駕する爆破属性660に強属性ビン
- そして紫ゲージも同値
- トドメのスロット2
バルカン武器の最大の欠点である白ゲージの短さによる継戦能力の低さも
キャッスルと大差ないのが痛い(一応白ゲージの長さはキャッスルが10勝ってはいる)。
- 他にも爆破剣斧としては、強撃ビンで高い物理火力を発揮する砕光の剣斧、
匠なしでも長い白ゲージを持つため匠を切ることができ、
スロット3に加え防御力+50を携える期待のホープ蛇剣斧オプタマデュラなど、
様々な大業物が次々と立ち塞がる。
正直なところ、それぞれ個性のある3振りに対して、
こちらは黒滅龍剣斧に食われすぎているため、没個性化している感が否めない。
他のテオ武器は差別化の余地が十分残されているのに、どうしてこうなった…。
- 作成難易度もG級のテオ素材に加え古龍の大宝玉、
ついでとばかりに黒鎧竜の天殻まで用いるためもちろん高い。
むしろ、風化した剣斧に運が大きく絡むせいで、
ミラバルカン素材と大宝玉さえ揃えば製作できる黒滅龍剣斧系統の方が作りやすいと感じられることも…。
- 一応、製作時期は爆破剣斧の中で唯一ラスボス前のG★3であるため、
4振り中ゴグマジオス討伐までに作成が間に合う唯一の最終爆破剣斧となる。
当のゴグマジオス自身が爆破属性に弱いということもあり、ここではかろうじて存在意義は見出せるか。
- なお、これに限らずMH4Gの爆破属性剣斧は
エクリクシー系統と発掘装備を除いて全て強属性ビンである。
そして件の砕光の剣斧も、強属性ビンのキャッスルと比べ控えめな数値に設定されている。
爆破+強撃ビンだとバランスをぶち壊しかねないからであろうか?
MHX
- MHXでもテオと共に続投。
凄く風化した剣斧が必要となるため、事実上の上位武器。
- 最終強化はテオ=キャッスル。
攻撃力170と威力が低いが、やはり圧倒的な爆破属性値40を誇る。
斬れ味は素で長い青だが、匠+2で出る白ゲージは30でギリギリ実用圏内といったところ。
そして、お馴染みの強属性ビンで、剣モードの爆破属性は50に到達する。
- ただ、正直なところ、あまりにも物理威力が低すぎるのが難点。
MHXでは諸々の事情によって、強撃ビンとそれ以外では絶対に超えられない壁が存在するのである。
特に、ゲーム終盤は攻撃力水準の上昇と「剣鬼形態III」という強力な狩技の存在によってそれが顕著。
テオ=キャッスルの圧倒的爆破属性値をもってすれば序盤が爆破の嵐になるのは確かだが、
逆に言えばダメージソースはそれに頼り切りというわけであり、非常に息切れが速い。
ライバルとなるブラキ武器の爆斧グランスラッシュは攻撃力210に強撃ビン持ちで斬れ味+2で白50に爆破26
燼滅刃ディノバルドの燼滅斧グリマルスは攻撃力200に強撃ビン、匠無効だが素で白20と十分な爆破30を持つ。
倍近い爆破属性値があるとはいえ、こちらの物理威力はユクモノアックスにすら劣るのだ。
ありったけの火力スキルを詰め込んでも、到底埋める事はできないほどの威力差がある。
テオ=キャッスルの立場は相当に苦しいと言わざるを得ないだろう。
下位モンスターの素材集めや尻尾以外の部位破壊が目的ならば、出番が無くも無いかもしれないが…。
MHXX
- テオ=キャッスルにG級強化を施すことで、最終的にテスカ・デル・バルテとなる。
前作ではイマイチ目立たなかったが、本作での性能は…- 平均より低い攻撃力280
- 十分高い属性値44
- 強属性ビン
- 斬れ味は素の白ゲージ・斬れ味レベル+2での紫ゲージ共に30
- スロット1
属性こそ優秀だが、その足を引っ張るくらい物理火力が低いのである。 - 更に、本作ではこの武器を直接脅かすライバルまで登場してしまった。
- まず、復活した紅龍の真・黒滅龍剣斧【晁】。
同じ強属性ビンかつ属性値50・スロット3・匠で紫50と、あらゆる点でバルテを上回っている。
ただし、会心率を含めても攻撃力ではバルテが上であり、白ゲージの長さもこちらが差をつけている。
MH4Gのように下位互換に留まらなかったのが救いか。 - そして、これまたXXで復活した猛り爆ぜるブラキディオスの砕光晃剣斧リェブラク。
あちらは強撃ビンだが、攻撃力290・同じ斬れ味・属性値45・スロット2と
基礎性能においてほぼ完全にバルテを上回っている。
強属性ビン込みであればリェブラクの属性値を上回るのだが、
そもそもこちらは凄く風化した剣斧でしか手に入らないのに、
生産、派生強化で入手できるあちらに素の属性値で劣っている時点で、
この武器の印象が悪いのは自明であろう。
- まず、復活した紅龍の真・黒滅龍剣斧【晁】。
- 前作同様、究極強化には古龍の大宝玉が必要となる。
よほど愛着が無ければ作る意味はないだろう。
MHRise
- MHRiseでも登場。Ver.2.0で追加されたテオ・テスカトルと主に追加された。
Ver.2.0では生産段階のテオ=アルクスIのみで、 MHWorldのテオ=キャッスルと同等の攻撃力に再び強属性ビンを得て舞い降りた。
高い属性値とそれを後押しする強属性ビン、そして百竜スキルで爆破ダメージを伸ばせる為、
爆破特化として活躍できるか…と思いきや、今作では既に攻撃力200を超える武器達が
幅を利かせており、短い斬れ味を補いつつそれらに迫る攻撃力を得るのは難しく、
状態異常のサブ任務がある百竜夜行以外では相変わらず存在感は薄めであった。
- しかし、Ver.3.0にて最終強化のテオ=キャッスルが登場。
- 攻撃力210まで上昇
- 順当に増加した爆破36
- 強属性ビン
- 素では青30、匠Lv5で白20と斬れ味は控えめ
- 便利なLv2スロット×1
- 百竜スキルは攻撃力強化がIIIに
流石にトップ層には一歩譲るものの、それでも高水準に入る物理火力に爆破による肉質無視固定火力が加わり、
斬れ味のケアは必要だが、肉質の堅い相手や連続狩猟では最適候補にも挙がるほどに。
- これまで同様百竜夜行でも有用。状態異常はさらに取りやすくなった上、ヌシ相手でも十分な火力が期待できる。
爆破属性は今作では状態異常のうち唯一、二種類の強化が乗るようになったため
爆破属性強化+炎鱗の恩恵+おだんご特殊攻撃術をすべて掛ければ驚異の爆破属性55に達する。
これがさらに強属性ビンによって強化されるため冗談抜きにたった一人で1WAVE目前半で状態異常任務が達成できる。
- 何気に本作のテスカト武器の中では珍しくLv2スロットを備えている一振り。
この汎用性に優れたスロットの存在も取り回しの良さに一役買っている。
他に炎王龍派生でLv2スロットを持っているのは氷炎剣ヴィルマフレアくらいのものである。
- 爆破属性剣斧は他にも禍ツ斧ノ幽鬼シムタスや爆鱗剣斧バゼルラシュがあるが、
これら二振りとは攻撃力や属性値以上に強属性ビンによる覚醒の速さで上手く差別化できている。
MHR:S
炎帝の魂の権化たる剣斧。
纏う龍炎は、刃向かう者を
一瞬のうちに焼滅させる。
(テスカ・デル・バルテ)
- MR帯への進出はM☆5、最終強化はMR70までお預けと相変わらず強化は遅い。
最終強化はテスカ・デル・バルテ。上位と同じく奇しき赫耀のバルファルクの素材が必要になる。- 攻撃力330
- 爆破属性52
- 斬れ味紫10、匠で延長可
- Lv2スロットが1つ
- 百竜装飾品スロットLv3
- 強属性ビン
バルテになれば素で紫を持つ様になり、斬れ味が一気に改善されている。
紫の後ろに控える白ゲージは40とそこそこ。
零距離解放突き等を多用するなら新登場の研磨術【鋭】も活用できる。
一方で、匠装備も充実しているので、どちらを取るかは好みによるだろう。
- 他の追随を許さない属性値を持つ反面、攻撃力は爆破剣斧の中では低い。
一足先に最終強化を迎える爆鱗剣斧バゼルラーバや、
強化が最も遅い分スキルなしの期待値でトップに躍り出る鎧怨鬼斧シムタスルトはもちろん、
新顔の緋天之斧・六仙グンダリにもわずかに劣る。
完全に突き放されている訳ではないが、炎王龍の魂を他の武器にも付けられるようになったので
爆破ダメージで優位に立てなくなったのも少々痛手か。
- しかし、百竜強化が百竜装飾品になった事で別の強みが生まれている。
Ver.10.0.2時点では爆破剣斧の中で唯一百竜装飾品スロットがLv3、
すなわち強力だが影の薄かった百竜スキル「ビン変形強化」を付けられる事である。
これにより属性充填カウンターに頼らなくても充分な覚醒速度と
適宜変形斬りを挟むだけで済む様になるスラッシュゲージ管理が両立され、
群を抜いた扱いやすさを発揮してくれる。
- 癖が無く扱いやすいのは事実だが、発売からしばらくしてそもそも爆破属性自体がMR後半、
特にマルチプレイではダメージ源として微妙という問題が浮上するようになった。
52という高い数値をもってしても、
モンスターの体力を考えると与えられるダメージに対して蓄積性能が足りないのだ。
強撃ビンの爆破剣斧は高い攻撃力を活かし物理で殴るという運用が取れるが、
こちらは強属性ビン、しかも攻撃力がさほど高くないためどうしても他の武器に見劣りしがちである。
- ただ、Ver.11で状態異常確定蓄積、
Ver.12で蓄積時攻撃強化というスキルがそれぞれ追加されたことで本武器の価値は向上している。
前者はワイヤーステップも含むフレーム回避成功時に一定時間状態異常の蓄積が確定となり、
後者は蓄積が発生したときの威力が大きく上昇するというものである。
これによって52という非常に高い属性値を確定蓄積させて爆破の回数を増やしつつ、
その蓄積発生時に威力を高めると言う運用ができるようになった。
どちらかというと毒武器向けに調整されている装備に付与されたスキルなので、
Ver.12時点ではPTやオトモ構成によっては死にスキルが出やすくなるのは難点だが、
更に高い汎用性を持たせられるようになったと言える。
余談
- キャッスルとは城、砦の意であるが、本武器にそのような意匠は見受けられない。
確かに近衛騎士が持つような、高価そうな装飾が施されてはいるが…。
ちなみに、強化前のアルクスはラテン語で弓、円弧を意味する。英語で言うならアーク(Arc)。
- 最終強化のテスカ・デル・バルテとはドイツ語で「テスカトの斧」を意味する。
関連項目
モンスター/テオ・テスカトル
武器/テスカト武器
武器/エンプレスアクス - MHWより登場した妻の素材を使ったスラッシュアックス