◆忍◆ ニンジャ名鑑#0287 【ドリームキャッチャー】 ◆殺◆
非ニンジャ。タイクーンが領土をカラテにするために作り出したカラテビーストの一個体がオヒガンと強く結びついてイレギュラーに強化された存在で、高い知性と強力なネットワーク接続能力を持つ。谷間の隠れ里でリコナー達と共存していた。
登場エピソード
(((A-1よ。そなたがこの不毛の地にリコナーという種を撒いた。もはや我らの、彼らの意志を、アケチ・ニンジャの暴力が絶やす事は決してできぬ。彼らはいずれ、このネザーキョウの地にデータストリームの花を咲かせるだろう。花々はやがて大樹となろう。そなたと私とで、その運命を作り上げたのだ)))
人物
- ネザーキョウのサスカチュワン辺境に棲む巨大な獣。その正体は、タイクーンのコクダカによって異常な成長を遂げたカラテビーストである。
- 彼のようなイレギュラー存在は過去にも二度見出されており、ネザーキョウ側からは「オオケモノ」と呼ばれている。
- データセンターの廃墟で鉄骨に貫かれていたところを原初のリコナーである少年「A-1」に救われ、彼と共にインターネットを禁止するタイクーンへの抵抗を開始。リコナーや心優しい知性カラテビーストを集めて隠れ里を作り、無線Wi-Fiのスポットとして機能する己の角を用いることで感受性が強いエステバンの市民に秘密の安らぎをもたらしている。
- 他の凶暴なカラテビーストとは一線を画する知的かつ穏やかな性格の持ち主。己の生命が歪であることを自覚しており、そんな自分を助けてくれたリコナーたちや知性カラテビーストたちに報いることこそが、己に残された生きる意味であると考えている。中でもA-1とは種族の壁を超えて強い絆で結ばれている。
外見
- 地の文から「黒い山」と形容される巨体。その大きさは30m級のコヒバリにやや有利が付くほど。
- 実在の動物と比較すると、アフリカゾウの体長を倍にして手足を人間並みにしたほどの大きさとなる。恐竜最大のブラキオサウルス類ですら全長25m、胴部は8mほどであり、これをすら二回りほど上回る、まさに規格外の巨獣である。
- 瞳だけでもA-1より大きい。ヒトの眼球2.5cmの30倍でも75cmであり、やや目が大きいか。
- これほどの巨体で姿勢を維持するのは難しいようで、普段は殆ど動くことが出来ない模様。
- 鹿めいた角、クマめいた爪と牙を生やし、長い毛は誇り高く揺れている。あまり動かないためか、身体の表面は苔むしている。
- その姿は美しく、だが歪で、どこか悲壮なアトモスフィアを漂わせている。
- カラテビーストの例に漏れず黒帯を締めており、さらに彼は土色のジュー・ウェアを着ている。
元ネタ・考察
- ドリームキャッチャー(Dreamcatcher)は、カナダインディアンのオジブワ族が作るクモの巣型の装飾品の名前で、インディアン関係の用語によくある通り、オジブワ語"asabikeshiinh"(「クモ」を意味する単語の無生物形)を英語二単語で意訳したもの。装飾品は現在では北米インディアンの多くに広まっている。
- 逆に、英語の"Web"をオジブワ語に訳すと"asabikeshiinh"となる。つまり、「インターネット」をオジブワ語にかけて婉曲に言い表した命名だろう。
- ドリームキャッチャーはオジブワ族の間では夢を変える力を持つとされており、ベッドの上や家の中に掛けることで、悪夢から守ってくれる魔除けのお守りとして働くと信じられていた。
- また、オジブワ族から他の部族のインディアンに広まっていく中で、様々な部族の間を結ぶ象徴として見なされるようにもなっていった。
- スティーヴン・キングが同名の小説を書いており、表紙が鹿の絵になっている。
ワザ・ジツ
- 戦闘に特化した能力こそ持たないが、巨体それ自体が恐るべき武器であり、ひとたび動けばその巨大質量で凄まじい破壊をもたらす。
- しかしながら、彼はニンジャではないためそのカラテは洗練されておらず、動きも体格と相応に鈍重である。
ネットワーク接続能力
- 彼の異常発達した大角はアンテナのように機能し、さながら生けるWi-Fiルーターとなっている。
- また、他者のニューロンに直接接続して呼びかけることも可能。
- 遠隔の相手のニューロンに呼びかける際には、知性カラテビーストを通じて行っていた。
- この力の延長なのか、サブジュゲイターのヨロシ・ジツに意志力をもって力添えし、その効果を押し上げる芸当も披露している。これによって通常では成し得ない非バイオ生物の操作を実現させ、ナウジアの撃破に一役買った。
知性カラテビースト
「ワンワー!」「ウォーワンワワ」
- カラテビーストは通常単なる凶暴な獣だが、ドリームキャッチャーはカラテビーストを文明的存在に育て上げている。
- 彼等は隠れ谷でコメを育て、ダムを作って利水し、担架でケガ人を運ぶなどの高度な営みを行っている。戦闘面でも弓や銃器を使いこなし、罠を仕掛け、洗練された戦術にすら対応する。
実際そこらのゲニンよりよほど知性的である。 - 人間と直接会話することは出来ないが、漠然としたコミュニケーションを取ることは可能であり、リコナーとも連携出来る。
- 作中ではカラテナキウサギ、カラテクズリ、カラテウォンバット、カラテプレーリードッグ、カラテウッドチャック、カラテビーバーなどの知性カラテビーストが登場している。
ストーリー中での活躍
- ギンカクを目指すニンジャスレイヤーに語りかけ、ギンカクについての情報を提供する代わりに力を貸して欲しいと取引を持ちかける。これに応じたニンジャスレイヤー達の奮戦によって峡谷を襲撃したテツバ・ドラグーンのセンシが一時撤退すると約束を果たし、クローザーとクセツがギンカクのもとで何らかの儀式を行わせている光景を見せた。
- また、この時点で里が持ち堪えられないことを自覚して決死の覚悟を固め、A-1と別れの言葉を交わしていた。
- その後の里からの撤退戦ではリコナー達を逃がすために殿を務め、アケチ・ジョウゴが操るコヒバリ二体と神話の如きイクサを繰り広げる。己の身を顧みぬ猛攻で一体を破壊するも、ゲニンと交信珠を呑み込み強化を果たしたもう一体のカラテを前に苦戦を強いられるが、ニンジャスレイヤーと意識をリンクさせることによって形勢を押し戻し、シルバーキーの助力も得てイクサを完全に決する。その際アンテナ大角が破損したことでニューロンの接続が切れる寸前、ニンジャスレイヤーに呼び止められるが、彼はすでにこの地と運命を共にすると決めており、コヒバリを道連れに水の底へと沈んでいった。
- 最期まで友を守るべく戦い抜いた彼の死に様を見届けたニンジャスレイヤーは、かつて先代のニンジャスレイヤーが死にゆくケンワ・タイにかけたアイサツと同じ言葉で、彼の魂の旅立ちを見送ったのであった。
ほとんど無意識に、彼は言葉を選び取った。「コトダマにつつまれてあれ」
一言コメント
- 記事作成オツカレサマドスエ。冗談抜きでほとんどブッダ。強く優しく賢く「気が優しくて力持ち」を体現したような人格者だった。ここで死ぬにはあまりに惜しかったが、この巨体では逃げ隠れもできないし遅かれ早かれアケチに狩られる運命だったのが本当に悲しい。 -- 2020-02-09 (日) 09:36:51
- ドリームキャッチャー=サンが非ニンジャと明言されているということは、もっとナンカすごいカラテビーストニンジャや知性カラテビーストニンジャやオオケモノニンジャが今後登場する可能性がカレ存な……? -- 2020-02-09 (日) 10:47:01
- ニンジャに虐げられたモータルの怨念が集まりニンジャスレイヤーとしてニンジャに仇なしたが、人間やニンジャに殺された動物達の怨念が集まって人類やニンジャを殺戮するオオケモノが出てきてしまう可能性な。人類も動物を殺したり虐げてるしヒューマンスレイヤーとか出てもおかしくなさそう。 -- 2020-02-09 (日) 12:52:17
- ↑2 ニンジャソウル憑依以外ではリアルニンジャにハナミしてもらわないとリアルニンジャにはなれないみたいですからネー、きっとドリームキャッチャー=サンもメンキョさえあればリアルニンジャビーストにすぐになれそう -- 2020-02-09 (日) 22:09:57
- 種族は獣なのに本作の登場人物で彼より上の高潔さをもっているの数えるくらいしかいないのではないだろうか。 -- 2020-02-10 (月) 10:11:21
- カラテビースト、ニンジャと戦えるレベルだけどニンジャじゃないの、やはりニンジャのジツであるコクダカの産物だからでは? カゲムシャ・ジツの影響下の人形とかと同じな -- 2020-02-10 (月) 17:19:05
- 川を麻薬で汚染したカラテサーモンもドリームキャッチャーと同じくらいカラテが強かったのだろうか -- 2020-02-10 (月) 17:39:50
- 魚なら川や湖といった空間で体の大きさが制限されると思うんだけど・・・サーモンはどうやって生存してたんだ -- 2020-02-11 (火) 01:23:22
- カ ラ テ だ -- 2020-02-11 (火) 03:23:51
- カナダは氷河湖が多く、ネザーキョウの範囲内でも琵琶湖の35倍のウィニペグ湖、8~3倍の範囲でウィニペゴシス湖、マニトバ湖、 ラロンジュ湖、レッサー・スレーブ湖などが存在し、琵琶湖級や霞ケ浦級の湖は無数に存在する。特にマニトバ湖にはマニポゴというUMAがいると言われ、カラテサーモンが存在していても全く問題はない。わかったか。 -- 2020-02-11 (火) 04:13:18
- もしかしてディアントラー=サン?歪められた姿と受信・送信能力がそれっぽいが・・・ -- 2020-02-11 (火) 06:27:23
- カラテビーストによって得意なことは違うから -- 2020-04-23 (木) 18:17:10
- もともとは何の動物だったんだろう。ツノがあるから鹿?体格や爪からしてクマ?あるいは、苔が生えているからじつはナマケモノだったりしないだろうか?かつては北アメリカにも巨大なナマケモノが生息していたらしいので、忍殺世界ではそれが森林地帯に生き残っていたとか -- 2020-04-23 (木) 18:37:02
- カラテダイダラボッチ。 -- 2020-04-25 (土) 22:44:35
- 最期にマスラダをして「おい!」と、素の感情を引き出した時はニヤリとしたな -- 2020-04-26 (日) 09:29:21