モモジ・ニンジャ

Last-modified: 2024-04-20 (土) 20:49:15

◆忍◆ ニンジャ名鑑#0245 【モモジ・ニンジャ】 ◆殺◆
旧きリアルニンジャ。桁外れのニンジャ耐久力を持つ邪悪な仙人であり、瘴気にまつわる厄介なジツの幾つかの発明者としても知られる。シトカの日蝕の際にヒャッキ・ヤギョに加わり、現世に降臨した。

◆ニンジャスレイヤー名鑑カードAoM-0245【モモジ・ニンジャ】◆プラス記事)

登場エピソード

 

「気に入らんのォ……。お前の事は前々から気に入らなくてのォ……門をくぐるお前の背中、必死こいて追ったわい。グフ、グフフ……」
「貴様はワシの手で殺したかった。だが……だからといって、貴様を生かすなど……ありえんではないか。オヨ……オヨ……!」


人物

  • ヒャッキ・ヤギョに加わり、キンカク・テンプルからシトカに顕現した伝説級リアルニンジャ。
  • ヒャッポ・ニンジャの美貌とカラテに強く惹かれているが、自身が決して持ち得ない美しさを湛えるヒャッポへの嫉妬心から、一方的に彼を宿敵と見なし、自らの手で討ち果たすことを望んでいるという、愛憎相半ばする複雑な感情を抱いている。
    • 彼のヒャッポへの想いは余人には測りがたく、その心の機微をここで描ききることも難しい。グラニテは、ヒャッポについて語る時のモモジの目に「怒りと悲哀と欲情」を見て取っている。
  • 権力や支配には興味を持たず、無辜のモータルを積極的に害することもない。ヒャッポへの異常な執着を除けば、リアルニンジャの中では奥ゆかしい性格の持ち主といえる。
    • ネザーキョウへの入国時にも、最初から実力行使に走るのではなく、モータルの行列に混ざるという穏当な行動を取っている。
    • ただし、現在のモモジが比較的無害な存在として活動しているのは、単に彼が弱者に対して無関心であり、他者を虐げることに価値を見出していないという所が大きく、あえて弱者の側に立つほどの善良さは持ち合わせていない。実際、スピアフィッシュらアケチ水軍がザックを処刑しようとしている場に居合わせた際には、止めに入るでもなくむしろ楽しく眺めていた。
  • ヒャッポが絡まない場面では、仙人めいて超然とした態度を取ったり、長い時を生きたリアルニンジャとしての博識ぶりや、鋭敏なニンジャ第六感を披露することもある。
    • 現代のカラテ不足のニンジャについては当然の如く見下しているが、修行さえ積めば自分と同じように強くなれると諭すこともしており、ただ傲慢なばかりでもない。
       
  • バトル・オブ・ムーホンでは西軍(カツ・ワンソー側)に与していたようだが、それ以外の過去の活動や死因についてははっきりしない。
  • 「ニンジャスレイヤー」を「大災厄」と認識している辺り、少なくとも、平安時代に生じた最初のニンジャスレイヤー=ナラク・ニンジャの禍の頃にはまだ生きていたとも考えられる。
  • ニンジャスレイヤープラスインタビュー・ウィズ・ニンジャ PLUS版(35)によると、過去においてはしっかりと規模感のあるニンジャクランを作り、勢力を築いていたが、ヒャッポに執着する中で、やがて通常のニンジャクランのあり方から逸脱していったとのこと。
     
  • 本編に登場するより前に、リー・アラキが記したメモにその名が登場している。
    • 現代にディセンションしたが、憑依者が糖尿病による合併症を複数抱えた88歳の老人であったため、ディセンションした際の拒絶反応で憑依者がショック死してしまった。
       
  • 上記の通り、憑依者は死んだが後に本人が登場したという極めて異例なニンジャである。
    • 憑依者が死んでもソウルはキンカクに再び戻るということなのだろうか。
  • また、第三者がソウル名を知るには憑依者に聞くかジツなどを見るしかないはずだが、ショック死という状況でどうやってソウル名を特定したのかという疑問もかねてよりヘッズから呈されていた。
    • 後にニンジャスレイヤー名鑑カードにて、リー先生が正体不明の人体爆発事件情報をキャッチし、爆発四散直前の異常行動の様子をモニタリングした映像データや、爆発四散痕の採取などに成功したことにより、ソウル名の特定に至ったことが明かされた。

外見

  • ニンジャスレイヤープラスの身長一覧表によると身長192cm。
    • 後に発表されたニンジャスレイヤー名鑑カードでは身長190cm前後になっている。
  • 太った巨漢。太鼓めいた腹に、毛の生えた手の甲。メンポを装着する。
    • また、腹や尻を掻き、メンポの隙間から黄色い息を吐くなど、しばしば不潔な印象を与える仕草を行う。
      • その体臭はすでに酸化臭を通り越し、もはや無害な土や草の匂いを放つ段階となっているようだ。
  • 衣の背には奇妙な書体で「百道」という漢字が書かれている。
  • ニンジャスレイヤー名鑑カードによると、仙人じみたキモノ姿で、外見年齢は50~60前後であるとのこと。

元ネタ・考察

  • 「モモジ」の由来は戦国時代の忍者「百地丹波(百地三太夫)」であろう。
    • 百地三太夫は世界的にも知名度が高く、国際スパイ博物館ではスパイの祖として扱われるほどの忍者である。
  • 瘴気の扱いに長ける点は、江戸時代の妖怪画集『今昔画図続百鬼』にある「ももん爺」の設定を彷彿とさせる。

ワザ・ジツ

  • 古のリアルニンジャとして相応の強大なカラテの持ち主。チョップ一つで地割れを作る程度のことは朝飯前にこなす。
  • 名鑑にあるように、桁外れのニンジャ耐久力……というより再生能力を有する。真っ二つになろうが肉片になろうが、何事もなかったかのように再生している。
    • 肉片の状態でも活動しており、再生しきっていなくても行動に然程の支障はない。また、本体から離れた状態の肉片に自分の意思を移して操ることも可能。
  • また、古代ニンジャ知識やジツの術理などについても精通している。

カラシ・ジツ

  • 腐敗と再生のサイクルを内なるものとし、体内で培養した一種の分身体であるカラテ粒子を体外へ放ち、有毒のガス状からゴムのような粘性と弾力を備えた固形状まで幅広く性質を変じさせ、自在に操るジツ。
    • 名称はニンジャスレイヤー名鑑カードより。
  • 相手の頭を掴み、黄色いガスを流し込んで死に至らしめる、爆発した煙をスライムじみた粘液に変えて敵を拘束する、粘液にゴムのような弾力を持たせて自身の身体を高所に跳ね上げるなど、非常に高い応用性を持つ。
  • 体外にガスを大量噴射することで、一時的にソクシンブツめいて痩せた老人の姿となるワザも見せている。この状態では通常時よりもカラテの重さは減じるが、その分凄まじい速度で攻撃を繰り出すことができる。
    • ガスを体内に吸収すれば再び元の肥満体型に戻る。
    • 噴き出したガスも本体とは別に操作することが可能。作中では、ガスを凝集して液状化・ゲル化させ、モモジの頭上から相手に乱れ突きを見舞うという連携技を披露した。
  • 高い汎用性と危険性を持つ粘液状の物質を自在に操るという点では、デスドレインのアンコクトン・ジツを想起させるものがある。
    • ニンジャスレイヤー名鑑カードにて、全盛期のモモジが師のアンコクトン・ジツを天啓としてフーリンカザンの中から編み出し、練り上げたジツであることが明かされた。
  • インタビュー・ウィズ・ニンジャ PLUS版(67)によると、このジツで操作する粘液は小麦粉やゴムめいた有機物であるため、高熱や酸にはさほど耐性がないらしい。
  • 「カラシ」の由来は、びらん剤(皮膚をただれさせる薬品)に分類される化学兵器「マスタードガス」か。
    • 不純物を含むマスタードガスはマスタード(洋からし)に似た臭気を持ち、これが名前の由来とされる。

ストーリー中での活躍

「そうよな、ネタバレ……ウッ、ヒャッポ!」
  • 「アルター・オブ・マッポーカリプス」にて初登場。顕現後に地上での戦いを「大義なきイクサ」と評して俯瞰していたヒャッポ・ニンジャに因縁をつけ、それに応じた彼と共に納得ゆくまでイクサを行うべく北の果てへと去っていった。
     
  • 「エッジ・オブ・ネザーキョウ」にて再登場。ヒャッポを追ってネザーキョウの前線都市ヤマザキを訪れる。
  • 当初は奥ゆかしくセキショ前の列に並んでいたが、ゲニントルーパーに止められるともはや自重せず、駆けつけてきたストリクタスらを相手に大立ち回りを演じる。
  • その後は当然の如くネザーキョウへの入国を果たし、アケチ水軍の狼藉行為を楽しく眺めていた所、そこに現れたニンジャスレイヤーを目に留める。彼のソウルの状態を看破しつつ、カラテの至らなさに嘆息してその場を去るが、尻のむず痒さを訝しんで足を止めたため決着の瞬間は辛うじて目撃しており、目を眇めて息を吐くという反応を見せている。
  • 以降の彼のネザーキョウ行脚の様子は、「スレイト・オブ・ニンジャ」にて幾度か描かれている。
     
  • 「カレイドスコープ・オブ・ケオス」では、ネザーキョウとUCAのイクサの最前線である荒野にて偶然出会ったグラニテと、互いの目的のために臨時のパーティーを組む。とはいえニンジャとしての力は天と地ほどの差があり、二人は殆どセンセイとニュービーのような関係になっている。
    • この際、グラニテの言葉からアケチ・シテンノの一人・インヴェインこそがヒャッポではないかと疑いを持ち、彼を見つけ出すことを目的に据えた。
  • ニンジャスレイヤー達がナガシノを陥落させ、封じられていたインターネット領域が一部解放された際には、ネザーの空気が減衰したことをエテルのにおいの変化を嗅ぎ取って察知するという鋭敏さを見せた。
     
  • 「タイラント・オブ・マッポーカリプス」の時点では、約束通りにグラニテの遺跡盗掘に付き合ってすでにそれを終わらせており、インヴェインを探すべく行動に出る。グラニテのカワリミ・ジツでサボテンの姿に化け、荒野に潜んでネザーキョウとUCAのイクサの開始を待ち受けた。
  • やがて狙い通りにインヴェインが現れ、UCAとのイクサを開始した所に割り込み、インヴェインと対峙。まさしく彼こそがヒャッポであると確信し、襲いかかる。
  • 神話級リアルニンジャ同士の超常的なイクサを繰り広げ、その最中にインヴェインのフルメンポを砕いてヒャッポの素顔を露わにし、ついにはインヴェインの「ヒャッポ・ニンジャ」としての記憶を呼び覚ます。
  • その後もしつこく食い下がり、ヒャッポにタイクーンのもとから離れるよう迫るが、ヒャッポは本心からタイクーンに忠誠を誓っており、インヴェインとしての己を選んだ彼に完全に拒絶され、再生速度を上回るイアイで切り刻まれる。
  • しかし、そこにモモジを不憫に思ったグラニテが割って入る。インヴェインは容赦なく彼女を斬ろうとしたが、モモジは最後のアンブッシュの機会を捨ててまでグラニテを庇い、頭部をスイカめいて割られた。
  • 毒気を抜かれたのか、インヴェインは二人を見逃して去り、自分の無謀への驚愕と死の恐怖からの解放で泣き喚くグラニテと共にその場に取り残された。
     
  • ところが、たとえ自分の手で殺せなくともヒャッポを生かしておきたくないという欲望に抗えなかったモモジは、インヴェインに貼りつけていた肉片をブンシンの如く用いて、戦場に戻った彼の行動を妨害するという暴挙に出た。
    • 悪質なストーカーの極地とも言うべきあまりに醜悪な行動に、当時実況タグは呆れを通り越して恐怖すら走るほどであった。
  • 結果、インヴェインはヨロシンカンセン生物を仕留めきれず、さらにはバランスを崩した所をUCAの精鋭ニンジャ・ライトニングに狙われ、モモジはそこになお纏わりついてインヴェインの回避すらも妨げる。これが遠因となり、インヴェインはライトニングに敗れて戦死を遂げることとなった。
     
  • エピローグではホンノウジ市街の酒場にて、姑息な妨害でヒャッポを死に追いやったことを後悔して泣くという身勝手極まりない姿を見せ、料理を食い散らかしていた。その様は同席していたグラニテさえも閉口させた。
  • かと思えば、同じ酒場にいたヘラルドを突然冷静に分析し、オヒガンに近づいて再び現世に肉体を得たニンジャであることを見抜いてみせるなど、最後まで彼は自由奔放であった。
     
  • 現在は気持ちをすっきりと切り替え、グラニテやヘラルドと共に、現代社会を気ままに旅している。

一言コメント

「グフフ……コメントするぞ」
  • 少なくともモータルの社会に伝説として残るレベルの強大なニンジャだったのに比較的害がないそんざいですネー ハトリでいうゴダ=サンのポジション? -- 2024-04-02 (火) 17:38:35
  • 今年のエイプリルフール時空でプロ格ゲーマーとして出演していたが、現実世界には本物の百地丹波の末裔かつプロ格ゲーマーであるももち=サンが実在していることも記させていただく。格ゲーに造詣の深いほんチの事だからそれを踏まえてのネタだろうけど -- 2024-04-03 (水) 06:45:39
  • ↑↑スピアフィッシュの処刑遊びをニヤニヤ眺めるタイプだけど別に自分から弱者を虐げたりはしないし、むしろ気ままに生きていく過程で横暴な体制側と衝突することのほうが多いから結果として民衆から勝手に英雄視されてそうではある -- 2024-04-03 (水) 14:22:00
  • 不潔ゆえの体臭は既に酸化臭を通り越し、もはや無害な土や草の匂いを放つ段階となっている。なんたるニンジャの真実! -- 2024-04-08 (月) 21:01:10
  • どうりで不潔な描写がされる割に作中のキャラクター達が悪臭について言及しないわけだ。 -- 2024-04-09 (火) 00:55:06
  • 瘴気を自在に操れるのだからその気になれば最高級オーガニックコロンめいた体臭を纏う事もできそう(絶対やらんだろうけど)。それはさておき、ダイコクが弟子を取るようなニンジャであったというのは地味に衝撃 -- 2024-04-09 (火) 01:25:18
  • むしろメガロ電脳都市生活に溺れたこの時代の人々には土や草の匂いはとてもオーガニックなフレイバーなので大地とか風…そういうなんかがクオリティオブライフしますね -- 2024-04-09 (火) 02:12:28
  • たびたび描写があった黄色いゲップはやはり視覚的エフェクトだけではなかったんですね -- 2024-04-09 (火) 05:17:50
  • ジツも色々応用効くけど特化型には劣る器用貧乏なタイプなわけじゃなく、あらゆる部分で柔軟に幅広く対応できる便利で強力なジツかつ、ケムリや粘液自体実質モモジ=サンの強力な分身体だったとか流石神話級ニンジャのユニーク・ジツ・・・。 -- 2024-04-09 (火) 09:20:20
  • 一般的に恋愛において異性を求めるというのは生殖本能に依るものだが、逆に言えば生殖能力が無いニンジャならば異性に拘る必要も無いわけで、であれば男女問わず純粋に美しい相手に惹かれるというのは別段は不思議ではないんだよな。この人に限らずヒャッポに懸想していた男ニンジャは多かったのではなかろうか。 -- 2024-04-20 (土) 20:49:15