Chi-Ri II

Last-modified: 2024-08-31 (土) 21:04:26

日本 RankIII 中戦車 Chi-Ri II / 五式中戦車 チリ第二案

shot 2017.01.22 14.00.49.jpg

概要

1.65で実装された日本陸ツリーのランクIII中戦車。
主砲は四式中戦車チトと同じ75mm砲ながら、半自動装填装置によって3発まで速射できるようになった。加えて副砲として車体に37mm砲を装備したことにより、全般的な火力の向上が図られている。
ただ大きさはティーガーと同じレベルなので隠れにくい人もいるかもしれない。

車両情報(v2.21.1.11)

必要経費

必要研究値(RP)46,000
車両購入費(SL)170,000
乗員訓練費(SL)48,000
エキスパート化(SL)170,000
エース化(GE)630
エース化無料(RP)440,000
バックアップ(GE)50
護符(GE)1400

BR・報酬・修理

項目【AB/RB/SB】
(初期⇒全改修完了後)
バトルレーティング5.0 / 5.0 / 5.0
RP倍率1.6
SL倍率1.5 / 1.5 / 1.6
最大修理費(SL)1260⇒1634 / 1930⇒2503 / 1770⇒2295

車両性能

項目数値
【AB/RB&SB】(初期⇒全改修完了後)
砲塔旋回速度(°/s)10.6⇒14.6 / 6.6⇒7.8
俯角/仰角(°)-10/20
リロード速度(秒)
(初期⇒スキルMAX+エース化)
32.5⇒25.0
車体装甲厚
(前/側/後)(mm)
75 / 35 / 35
砲塔装甲厚
(前/側/後)(mm)
75 / 50 / 50
重量(t)41.0
エンジン出力(hp)852⇒1049 / 486⇒550
1,500rpm
最高速度(km/h)50 / 45
最大登坂能力(°)40⇒43 / 40⇒41
視界(%)130
乗員数(人)5

武装

名称搭載弾薬数
主砲75mm Type 5 cannon100
副砲37mm Type 1 cannon120
機銃7.7mm Type 97 machine gun300

弾薬*1

主砲

名称弾種弾頭
重量
(kg)
爆薬量
(g)
初速
(m/s)
貫徹力(mm)購入
費用
(SL)
10m100m500m1000m1500m2000m
Type 1 APHEAPHE6.5667.8486514814613311810593
Type 4 kouAPHE6.7580.6486515014813712411210150
Type 90 HEHEFT-I6.17490.0830108

副砲

名称弾種弾頭重量
(kg)
爆薬量
(g)
初速
(m/s)
貫徹力(mm)購入費用
(SL)
10m100m500m1000m1500m2000m
Type 94 APHEAPHE0.713.0700444235282217

車両改良

解説ページを開く

Tier名称必要RP購入費(SL)
I履帯******
修理キット
砲塔駆動機構
弾薬開発1
IIサスペンション******
ブレーキシステム
手動消火器
火砲調整
弾薬開発2
IIIフィルター******
救急セット
昇降機構
弾薬開発3
IV変速機******
エンジン
追加装甲
砲撃支援

カモフラージュ

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既定
[添付]
条件-
説明標準カモフラージュ
茶色迷彩
[添付]
条件プレイヤー撃破210 / 200GE
説明茶色迷彩
艦艇灰色迷彩
[添付]
条件200GE
説明艦艇灰色迷彩
青柳色迷彩
[添付]
条件200GE
説明青柳色迷彩
焦茶縞模様迷彩
[添付]
条件200GE
説明焦茶縞模様迷彩
斑点黄褐緑色迷彩
[添付]
条件200GE
説明斑点黄褐緑色迷彩
冬季迷彩
[添付]
条件プレイヤー撃破300
説明冬季迷彩
Early winter camouflage
[添付]
条件200GE
説明茶色迷彩

研究ツリー

前車両Chi-To Late
派生車両
次車両ST-A1
 
 

解説

特徴

主砲は四式中戦車チトに装備されている75mm砲に半自動装填装置が増設されたものを搭載している。これは装填された砲弾1発、給弾トレー1発、給弾トレーの砲弾が給弾され次第再びトレーに装填する為に装填手が1発保持するという形で、短時間に最大で3発まで速射出来るようにする装置である。

リロード時間だが(2021年3月確認)

搭乗員スキル即応弾あり即応弾なし即応弾へ装填
未育成4.38.619.6
エキスパート+装填LV23.97.817.3

同じ砲の四式中戦車・三式チヌⅡのリロードが10秒(未育成)なので、即応弾薬なし状態でも1.4秒早く撃てる強みがある。

 

【火力】
何と言っても速射が可能になった75mm砲が特徴である。
Ver.1.77より実車に即した装填システムの導入で、最速3.3秒で次弾(トレーに装填された砲弾)と次々弾(装填手が保持している砲弾)の発射が可能になった。また、Ver.1.75までは不可能であった次弾の弾種変更も可能になった。詳細は下記【リロード】を参照のこと。
また、その速射性ゆえに撃った後の修正がやりやすく、RBやSBで砲弾を命中させることも容易となっている。
さらに、パッチで「Type4 Kou」というAPHEが追加され、500mで142mmと圧倒的な貫通力と破壊力を手に入れた。

 

また車体に37mmの副砲を装備しており、車体正面に対してのみではあるが射撃することが可能である。500mで30mm程しか抜けないとは言え、牽制目的や対空砲などの軽装甲車輌に対しての攻撃であれば十分役に立つだろう。

 

残念なことに砲塔の旋回速度はChi-Nu程度に先祖返りしているため、接近戦や高速に移動する目標に対処するのは苦手である。

 

【装甲】
チトと同様正面装甲は75mmであるが、主砲や副砲の付け根はやはり50mmしかなく、対空砲からの攻撃にも注意が必要なレベル。また天板が20mmしかないため戦闘機による機銃掃射で貫通されることが稀にある。車両が大きいことも相まって、上空から狙われる可能性もあるので気をつけよう。
加えてその大きさ自体もネックとなっている。半自動装填装置を装備するためただでさえ巨大だったチトの砲塔が更に巨大化しており、増えた重量を支えるべく転輪を増やした結果車体長も約1m伸びている。横にも縦にも大きく、車高が高い上に長さまで長いと当たり判定はただただ巨大の一言である。装甲が無いに等しい為立ち回りはもちろん、その車体の大きさゆえマップ上のがれき建物などに隠れる際はそのオブジェクトの大きさも重要になってくる。
Ver.1.77で実車に即した装填システムが導入されたことで、砲塔の即応弾薬庫が機能するようになり、常時、砲塔後部に主砲用の弾薬が配置されることとなった。そのため、砲塔後部に砲弾(特に徹甲榴弾)などが命中すると爆散する可能性が高まっている。

 

【機動性】
車体長が伸びた結果旋回性能はチトから悪化しており、中戦車としては悪い。
幸いエンジン出力は重量に合わせ上昇しており、前後進などに関してはチトと同じ程度の機動性である。
パッチで車重が46→41tへ減ったため加速や旋回性能はどうにか中戦車といって良い程度にまで改善した。

 

【総評】
重戦車並みの図体に中戦車以下の防御、機動性を持ち、厳しい戦いになる。活躍させるには工夫が必要だ。

【リロード】

格納

ゲーム開始時はフル装填されているため、短い装填時間で3連射が可能。そして3連射が終わると、
① 装填手がまず主砲へ砲弾を装填する。(これが終わっても、単発発射しかできない)
②2発目の砲弾をトレーに補充する。(これが終わると、2連射が可能になる)
③3発目の砲弾を装填手が持つ。(これが終わると、3連射が可能になる)
④車体弾薬庫から砲塔の即応弾薬庫への補充が始まる。
というように、砲弾が装填される。

【Strv m/42 DTとチリ】

格納

同じBR5.0で半自動装填、紙装甲…と共通項が多い両車を、筆者の独断と偏見のもとで比較する。
(書かれている数値は基本初期乗組員・未改造)
1.攻撃性能
〇Delat Tornの長所

  • 砲弾キャップによる傾斜装甲に対する貫徹力が優れている
  • そもそもの炸薬量が段違いであるが故の加害性能(チリの80~86gに対し110gと約1.3倍差)
  • 弾速が少し速い(DT890m/s チリ865m/s)
  • 半自動装填装置の装填速度が早い(チリ4.3s DT3.9s)
  • 五連射が可能(チリは三連射)
  • 砲塔旋回速度がチリの倍近いため、至近距離戦闘が比較的簡単
  • 装弾数の多い同軸機銃が存在する

〇チリの長点

  • 副砲がついている
  • 1次弾薬庫が切れた後の逐次装填が速い(DT約12sチリ約9s)

2.防御性能
〇Delat Tornの長所

  • チリと比較して小柄であるため、戦術の幅が広がる
  • 砲塔内を巨大な半自動装填装置が占めているので敵弾を吸収しやすい

〇チリの長所

  • Delat Tornに対し全面において優越する装甲厚。特に天板は20mmあるので、M2機関銃をほぼシャットアウトできる
  • 砲塔・車体が巨大な為、意外と敵弾を受けても生き残りやすい
  • 豚飯時副砲が車体狙いの敵弾を吸うことがある

3.機動性能
〇Delat Tornの長所

  • 重量出力比がM24やAMX-13などの軽戦車並
  • 全長が短いので旋回しやすい

〇チリの長所

  • 幅広履帯のお陰で泥濘地でもグリップは良い
  • 後進速度が速い(DT6km/h チリ8km/h)
  • 巡行2が30km/hで割と快速

どちらの車輌が優れているかはあなた自身できめてほしいが、全国のチリ愛好家の皆さんは愛をもってチリに乗ろう

史実

五式中戦車(チリ)は、日本陸軍が開発した最後の中戦車である(未完成)。

格納

Chi Ri ryr8293.jpg

元々は、1942年(昭和17年)頃に低姿勢の駆逐戦車として構想されたのが五式中戦車の原型であり、新中戦車(乙)という名称だった。新中戦車(乙)は後の四式中戦車である新中戦車(甲)を支援する車両の一つであり、搭載砲は長砲身57㎜砲を搭載し、装甲は新中戦車(甲)と同じ50㎜、予定重量は20tである。

本車の具体的な開発が始まるきっかけとなったのは、1943年7月の"兵器行政研究方針"の変更である。この変更は、独ソ戦での両軍の戦車の性能や戦車戦の状況などをもとに分析・解析した結果を元に行われた。この方針が変更されたのに伴い、陸軍の中戦車開発は大きく変わることとなった。今までの戦車は、"歩兵と一緒に行動し、敵の機銃座や榴弾砲などの軟目標を戦車が攻撃・撃破する事"が重視され*2、戦車戦は軽視または、考慮はするがあくまで歩兵直協が主眼であるという扱いだった。だが、これからは戦車戦を主眼にした戦車を開発することが要となり、要求される全備重量は20tから35tへ増加し、主砲も57mmから75mm、装甲も50mmから75mmへと増圧されることになる。同時に、より高出力のエンジンの開発も求められることになった。

ちなみに、装甲と主砲の由来は、装甲に関しては機動性と火力の両立がとれる範囲で最大限度のものとされ、独ソ戦で猛威を振るったKV戦車の正面装甲(75㎜)を参考にしたともいわれる。主砲は量産性を考慮し旋回砲塔式に搭載できる砲の限界を想定したものだった。

また、来るべき敵(ソ連)の新鋭重戦車などに備え、105mm砲を搭載かつ125㎜の重装甲を有した"試製新砲戦車(甲)ホリ"と"試製十糎対戦車自走砲 カト"の開発も計画(どっちも未完成で、後者に至っては図面のみ)され、実戦では試製新砲戦車(甲)が、その重装甲大火力をもって五式中戦車を援護するという想定であった。

設計と制作には第4陸軍技術研究所(相模原)と三菱重工業の東京機器製作所が担当となった。1943年の8月19日、東京機器製作所で会議が行われ、本車に関する討論があった。内容は、V型12気筒ガソリンエンジンの採用やエンジンの艤装・整備方法、変速機、操向装置、緩衝機構の型式などである。特に、35tという重量は前代未聞の大重量であり(チトは25t程だった)、これを支える変速機・操向装置に意見が集中した。この会議の後、同月28日には第4陸軍技術研究所でも会議が開かれ、車体の構成や半自動装填装置、エンジンの整備方法、変速機・操向機の確実性、懸架装置と履帯についての討論が行われた。凡そ一か月後、東京機器製作所でモックアップを使った討論が開かれ、ここで第一案と第二案の大まかな内容が決定した。
なお、その内容は第一案が既存の技術を盛り込んだ保守的で堅実な設計であり、約1年で完成できる予定となっていた。(見積もりでは第一案の全備重量は約35tを予定していたが、これは車体の寸法も含め全て鉄道輸送を考慮した値らしい*3。)

第二案は半自動装填装置や新式の懸架装置、傾斜装甲などの新規技術を投入する予定であり、その全体像は完全に決定していなかったようである。(最終的に試作されることになったのは第二案であり、第一案は没になった。そのため、写真や図面で見かける本車両は全て第二案のモノである。)

チリの完成は1945年3月に予定されていたが、半自動装填装置開発に手間取り、車体と砲塔がほぼ完成した状態で終戦を迎えた。新鋭中戦車の開発はチトに注がれ、チトの主砲も57mm砲から長砲身75mmへの変更がなされ、本命新鋭中戦車に格上げされる運びとなったため、本車の開発は事実上破棄されていた。
また、長い間日本ではアメリカに持ち帰られた後、どうなったかは不明であったが、アバディーン性能試験場での検査後、試作チトともども解体された事がわかった。

小ネタ

本来なら副砲の37mm砲と7.7mm機銃は機銃手が操作するのだが、Ver.1.6.5現在は37mm砲を機銃手が、7.7mm機銃を砲手が操作するという歪な設定になっている。その為、機銃手が気絶している場合でも砲手が生きていれば7.7mm機銃を発射することが可能になっている。一体全体どうやって機銃を撃っているんだ...

 

Ver1.77現在プレミアムツリーの戦車を含め日本戦車の中で最も車高が高い戦車である


 
重量の誤解

時々ネタにされる本車の重量の元ネタかどうかは不明だが終戦後、アメリカ軍に接収された本車の車体側面には「EXP.MODEL HEAVY 45TONS」とチョークで書かれてたりする。意訳すると、「試作の45t重戦車」といったところであろうか。ただし通常のトン(1000㎏=1t)ではなくアメリカ式のトン(1t=907.18474㎏)であるため実際には約41tとなる。

第一案の予定全備重量は約35tということになっているが、この重量はあくまで見積りであり、試作時の修正や見積もりの甘さなどで増減する可能性があった。(例えば九七式中戦車は試作前の見積もり全備重量は13.5t程度であったが完成時には15.3tに増加してしまっている。)

外部リンク

 

WarThunder公式英語Wiki

 

インターネット百科事典ウィキペディア

 

コメント

【注意事項】

  • 誤解や混乱を防ぐために、使用感を話題にする際はゲームモード(AB/RB/SB)の明記をお願いします。
  • 荒らし行為に対してはスルーしてください。不用意に荒らし行為に反応し、荒らしを助長した場合は、荒らし共々BANされる可能性もあります。
  • ページの編集要望等ありましたら兵器データ編集状況まとめのコメント欄をご利用ください。


*1 爆薬量はTNT換算
*2 歩兵直協と言われる。要は、イギリスのマチルダみたいな歩兵戦車みたいなもの
*3 日本の鉄道は狭軌を採用しており、輸送できる戦車の大きさに欧米と比べて制限があった。具体的には車体の幅は3.1m未満に抑えないと、軍港に向かうために利用するトンネルを通れなかった。船舶輸送に関しては関してはは大陸方面に限り、日本の管理下に置かれていた大連や釜山の港にて、100トンクレーンを利用すれば陸揚げが可能だった。しかし本兵器の開発が開始された段階では制空権及び制海権を失っていた為、輸送そのものが困難という状況だった