Chi-Ri II

Last-modified: 2025-11-24 (月) 07:52:19

日本 RankIII 中戦車 Chi-Ri II / 五式中戦車 チリ第二案

shot 2017.01.22 14.00.49.jpg

概要

1.65で実装された日本陸ツリーのランクⅣ中戦車。
主砲は四式中戦車チトと同じ75mm砲ながら、半自動装填装置によって19発まで速射できるようになった。加えて副砲として車体に37mm砲を装備したことにより、全般的な火力の向上が図られている。
ただ大きさはティーガーと同じレベルなので隠れにくい人もいるかもしれない。

車両情報(v2.51.0.41)

必要経費

必要研究値(RP)46,000
車両購入費(SL)170,000
乗員訓練費(SL)45,000
エキスパート化(SL)155,000
エース化(GE)630
エース化無料(RP)440,000
バックアップ(GE)40
護符(GE)1,400

BR・報酬・修理

項目【AB/RB/SB】
(初期⇒全改修完了後)
バトルレーティング5.7 / 5.7 / 5.7
RP倍率1.6
SL倍率0.9 / 1.5 / 1.7
最大修理費(SL)2,152⇒2,770 / 2,521⇒3,245 / 3,168⇒4,077

車両性能

項目数値
【AB/RB&SB】(初期⇒全改修完了後)
砲塔旋回速度(°/s)11.4⇒15.8 / 7.1⇒8.4
俯角/仰角(°)-10/20
リロード速度(秒)
(初期⇒スキルMAX+エース化)
5.85⇒4.5
車体装甲厚
(前/側/後)(mm)
75 / 35 / 35
砲塔装甲厚
(前/側/後)(mm)
75 / 35 / 50
重量(t)37.0
エンジン出力(hp)852⇒1,049 / 486⇒550
1,500rpm
最高速度(km/h)50 / 45
実測前進~後退速度(km/h)50 ~ -14 / 45 ~ -12
視界(%)130
乗員数(人)6

武装

名称搭載弾薬数
主砲75mm Type II Model I 砲100
副砲一式三十七粍戦車砲102
機銃7.7mm 九七式車載重機関銃5,000

弾薬*1

搭載武装解説ページ(弾薬テンプレート置き場)を開く

主砲

名称砲弾名弾種弾頭
重量
(kg)
爆薬量
(g)
初速
(m/s)
貫徹力(mm)
10m100m500m1000m1500m2000m
75 mm
Type II Model I
Type 1 APHEAPHE6.6110486514814513211710493
Type 4 KoAPHE6.7580.64865151148137124112101
Type 90 HEHE6.174908308.2
 

副砲

名称砲弾名弾種弾頭
重量
(kg)
爆薬量
(g)
初速
(m/s)
貫徹力(mm)
10m100m500m1000m1500m2000m
37 mm
Type 1
Type 1 APHEAPHE0.7212.8800575439261812
Type 94 HEHE0.65587263.1
 

機銃

名称ベルト名弾種貫徹力(mm)
10m100m500m1000m1500m2000m
7.7 mm
Type 97
既定AP/AP/T13127320
 

車両改良

解説ページを開く

Tier名称必要RP購入費(SL)購入費(GE)
I履帯2,7005,200155
改良された部品
砲塔駆動機構
IIサスペンション1,8003,500105
ブレーキシステム
改良された消火器
砲火調整
四式 甲
IIIフィルター3,4006,600195
救急セット
昇降機構
IV変速機4,4008,500250
エンジン
砲撃支援

カモフラージュ

クリックで表示
既定
[添付]
条件-
説明標準カモフラージュ
茶色迷彩
[添付]
条件プレイヤー撃破210 / 200GE
説明茶色迷彩
艦艇灰色迷彩
[添付]
条件200GE
説明艦艇灰色迷彩
青柳色迷彩
[添付]
条件200GE
説明青柳色迷彩
焦茶縞模様迷彩
[添付]
条件200GE
説明焦茶縞模様迷彩
斑点黄褐緑色迷彩
[添付]
条件200GE
説明斑点黄褐緑色迷彩
冬季迷彩
[添付]
条件プレイヤー撃破300
説明冬季迷彩
Early winter camouflage
[添付]
条件200GE
説明茶色迷彩

研究ツリー

前車両Chi-To
派生車両
次車両ST-A1
 
 

解説

特徴

【火力】
主砲は四式中戦車チトに搭載されている75mm砲に半自動装填装置を追加したものを装備している。
短時間に最大19発を連続射撃でき、同砲を使用するチトおよびチヌⅡと比べるとリロード速度が2秒ほど速い点が強みとなる。
砲塔旋回速度はチトとほぼ同等で、状況によっては車体を動かして照準を補う必要がある。

 
車両リロード速度(秒)
(初期⇒スキルMAX+エース化)
砲塔旋回速度(°/s)
【AB/RB&SB】(全改修+エース化)
Chi-RiⅡ5.85⇒4.522.6 / 12.0
Chi-To8.45⇒6.523.9 / 12.7
Chi-NuⅡ8.45⇒6.531.1 / 16.5
 

また、車体前方には37mmの副砲を装備しており、正面方向に限られるものの射撃が可能である。
威力は控えめで射界も狭いが、主砲リロード中に軽装甲車輌へ対処する補助火器として、あるいはフェイクショットによる陽動用途であれば十分に機能する。

 

【装甲】
チトと同様に正面装甲は75mmであり、チトの段階でも防御力としては心もとない数値だったが、本車はBR5.7で運用されるため、さらに貫通されやすい。
天板装甲も20mmしかなく、天板面積が広いため戦闘機の機銃掃射で貫通する場合がある。車体および砲塔が大型であることから遮蔽物に隠れにくく、敵車輌や航空機に発見されやすい点にも留意したい。

 

弾薬配置に起因する誘爆の可能性もあるため、装弾数は状況に応じて調整しておきたい。
75mm砲の弾薬庫は装弾数を19発にすると砲塔後部の即応弾薬庫のみとなり、車体側の弾薬庫が空になる。
また、37mm砲の弾薬庫は装弾数を33発にすることで、無線手席付近の弾薬庫のみとなり、弾薬配置を最小限に抑えられる。

 

【機動性】
エンジン出力はチトから向上しているものの、重量が約7t増加しており、パワーウェイトレシオは僅かに低下している。そのため加速性能はチトと比べて鈍くなっている。一方で、後退速度はチトより向上している。
最高速度自体は両者で違いはないが、加速性能はチトが勝り、後退速度はチリが優れている。

 
車両重量(t)エンジン出力(hp)
【AB/RB&SB】(全改修)
パワーウェイトレシオ(hp/t)
【AB/RB&SB】(全改修)
最高速度(km/h)
【AB/RB&SB】
後退速度(km/h)
【AB/RB&SB】
Chi-RiⅡ37.01,049 / 55028.4 / 14.950 / 45-14 / -12
Chi-To29.9954 / 50031.9 / 16.750 / 45-9 / -8
Chi-To Late30.5954 / 50031.3 / 16.450 / 45-9 / -8
 

【総評】
半自動装填装置による高い連射性能が最大の強みで、高い瞬間火力を発揮する中戦車。副砲の37mmも限定的ながら補助火器として役立つ。
一方で装甲は脆弱で、巨大な車体ゆえに発見されやすく、航空機からも狙われやすい。加速性能はチトから少し落ちたが、後退速度は改善している。

総じて、装甲を頼らず火力と位置取りで勝負するタイプの車両であり、丁寧な立ち回りが求められるが、噛み合えば高い制圧力を発揮できる。

 

史実

五式中戦車(チリ)は、日本陸軍が開発した最後の中戦車である(未完成)。

格納

Chi Ri ryr8293.jpg

元々は、1942年(昭和17年)頃に低姿勢の駆逐戦車として構想されたのが五式中戦車の原型であり、新中戦車(乙)という名称だった。新中戦車(乙)は後の四式中戦車である新中戦車(甲)を支援する車両の一つであり、搭載砲は長砲身57㎜砲を搭載し、装甲は新中戦車(甲)と同じ50㎜、予定重量は20tである。

本車の具体的な開発が始まるきっかけとなったのは、1943年7月の"兵器行政研究方針"の変更である。この変更は、独ソ戦での両軍の戦車の性能や戦車戦の状況などをもとに分析・解析した結果を元に行われた。この方針が変更されたのに伴い、陸軍の中戦車開発は大きく変わることとなった。今までの戦車は、"歩兵と一緒に行動し、敵の機銃座や榴弾砲などの軟目標を戦車が攻撃・撃破する事"が重視され*2、戦車戦は軽視または、考慮はするがあくまで歩兵直協が主眼であるという扱いだった。だが、これからは戦車戦を主眼にした戦車を開発することが要となり、要求される全備重量は20tから35tへ増加し、主砲も57mmから75mm、装甲も50mmから75mmへと増圧されることになる。同時に、より高出力のエンジンの開発も求められることになった。

ちなみに、装甲と主砲の由来は、装甲に関しては機動性と火力の両立がとれる範囲で最大限度のものとされ、独ソ戦で猛威を振るったKV戦車の正面装甲(75㎜)を参考にしたともいわれる。主砲は量産性を考慮し旋回砲塔式に搭載できる砲の限界を想定したものだった。

また、来るべき敵(ソ連)の新鋭重戦車などに備え、105mm砲を搭載かつ125㎜の重装甲を有した"試製新砲戦車(甲)ホリ"と"試製十糎対戦車自走砲 カト"の開発も計画(どっちも未完成で、後者に至っては図面のみ)され、実戦では試製新砲戦車(甲)が、その重装甲大火力をもって五式中戦車を援護するという想定であった。

設計と制作には第4陸軍技術研究所(相模原)と三菱重工業の東京機器製作所が担当となった。1943年の8月19日、東京機器製作所で会議が行われ、本車に関する討論があった。内容は、V型12気筒ガソリンエンジンの採用やエンジンの艤装・整備方法、変速機、操向装置、緩衝機構の型式などである。特に、35tという重量は前代未聞の大重量であり(チトは25t程だった)、これを支える変速機・操向装置に意見が集中した。この会議の後、同月28日には第4陸軍技術研究所でも会議が開かれ、車体の構成や半自動装填装置、エンジンの整備方法、変速機・操向機の確実性、懸架装置と履帯についての討論が行われた。凡そ一か月後、東京機器製作所でモックアップを使った討論が開かれ、ここで第一案と第二案の大まかな内容が決定した。
なお、その内容は第一案が既存の技術を盛り込んだ保守的で堅実な設計であり、約1年で完成できる予定となっていた。(見積もりでは第一案の全備重量は約35tを予定していたが、これは車体の寸法も含め全て鉄道輸送を考慮した値らしい*3。)

第二案は半自動装填装置や新式の懸架装置、傾斜装甲などの新規技術を投入する予定であり、その全体像は完全に決定していなかったようである。(最終的に試作されることになったのは第二案であり、第一案は没になった。そのため、写真や図面で見かける本車両は全て第二案のモノである。)

チリの完成は1945年3月に予定されていたが、半自動装填装置開発に手間取り、車体と砲塔がほぼ完成した状態で終戦を迎えた。新鋭中戦車の開発はチトに注がれ、チトの主砲も57mm砲から長砲身75mmへの変更がなされ、本命新鋭中戦車に格上げされる運びとなったため、本車の開発は事実上破棄されていた。
また、長い間日本ではアメリカに持ち帰られた後、どうなったかは不明であったが、アバディーン性能試験場での検査後、試作チトともども解体された事がわかった。

小ネタ

本来なら副砲の37mm砲と7.7mm機銃は機銃手が操作するのだが、Ver.1.6.5現在は37mm砲を機銃手が、7.7mm機銃を砲手が操作するという歪な設定になっている。その為、機銃手が気絶している場合でも砲手が生きていれば7.7mm機銃を発射することが可能になっている。一体全体どうやって機銃を撃っているんだ...

 

Ver1.77現在プレミアムツリーの戦車を含め日本戦車の中で最も車高が高い戦車である


 
重量の誤解

重量の誤解

時々ネタにされる本車の重量の元ネタかどうかは不明だが終戦後、アメリカ軍に接収された本車の車体側面には「EXP.MODEL HEAVY 45TONS」とチョークで書かれてたりする。意訳すると、「試作の45t重戦車」といったところであろうか。ただし通常のトン(1000㎏=1t)ではなくアメリカ式のトン(1t=907.18474㎏)であるため実際には約41tとなる。

第一案の予定全備重量は約35tということになっているが、この重量はあくまで見積りであり、試作時の修正や見積もりの甘さなどで増減する可能性があった。(例えば九七式中戦車は試作前の見積もり全備重量は13.5t程度であったが完成時には15.3tに増加してしまっている。)

Strv m/42 DTとチリ

Strv m/42 DTとチリ

同じBR5.0で半自動装填、紙装甲…と共通項が多い両車を、筆者の独断と偏見のもとで比較する。
(書かれている数値は基本初期乗組員・未改造)
1.攻撃性能
〇Delat Tornの長所

  • 砲弾キャップによる傾斜装甲に対する貫徹力が優れている
  • そもそもの炸薬量が段違いであるが故の加害性能(チリの80~86gに対し110gと約1.3倍差)
  • 弾速が少し速い(DT890m/s チリ865m/s)
  • 半自動装填装置の装填速度が早い(チリ4.3s DT3.9s)
  • 五連射が可能(チリは三連射)
  • 砲塔旋回速度がチリの倍近いため、至近距離戦闘が比較的簡単
  • 装弾数の多い同軸機銃が存在する

〇チリの長点

  • 副砲がついている
  • 1次弾薬庫が切れた後の逐次装填が速い(DT約12sチリ約9s)

2.防御性能
〇Delat Tornの長所

  • チリと比較して小柄であるため、戦術の幅が広がる
  • 砲塔内を巨大な半自動装填装置が占めているので敵弾を吸収しやすい

〇チリの長所

  • Delat Tornに対し全面において優越する装甲厚。特に天板は20mmあるので、M2機関銃をほぼシャットアウトできる
  • 砲塔・車体が巨大な為、意外と敵弾を受けても生き残りやすい
  • 豚飯時副砲が車体狙いの敵弾を吸うことがある

3.機動性能
〇Delat Tornの長所

  • 重量出力比がM24やAMX-13などの軽戦車並
  • 全長が短いので旋回しやすい

〇チリの長所

  • 幅広履帯のお陰で泥濘地でもグリップは良い
  • 後進速度が速い(DT6km/h チリ8km/h)
  • 巡行2が30km/hで割と快速

どちらの車輌が優れているかはあなた自身できめてほしいが、全国のチリ愛好家の皆さんは愛をもってチリに乗ろう

バージョン別変更点

バージョン別変更点

2025-11-11 Ver.2.53 "Spearhead"(大規模アプデ)

  • 37 mm Type 94 APHE は 37 mm Type 1 APHE に変更
  • 37 mm Type 94 HE が新たに追加
  • 砲塔後部の弾薬ラック16発と、給弾トレー内の2発を含む計18発のリロード時間がすべて 4.5 秒に統一
  • BR 5.0 → BR 5.7 に変更
  • ランクIII → ランクIV に変更
  • 乗員数 5 名 → 6 名 に増加
  • 砲分散(精度)が改善

2025-06-25 Ver.2.47 "Leviathans"(大規模アプデ)

  • 37 mm 副砲の砲身厚:20 mm → 10 mm に修正
  • 戦闘不能乗員の交代優先順位を調整し、機関銃手が正しく補充されるよう改善

2025-03-19 Ver.2.45 "Hornet's Sting"(大規模アプデ)

  • 砲塔側面装甲:50 mm → 35 mm
  • 照準倍率:1.9x-3.5x → 6x

2025-01-22 Ver.2.43.0.68(小規模アプデ)

  • 後退速度:8.4 km/h → 12.5 km/h
  • 37 mm 副砲弾薬:120 → 102
  • 機銃弾薬:3,000 → 5,000
  • 車重:41t → 37t

2018-06-12 Ver.1.79 "Project X"(大規模アプデ)

  • 弾薬使用順序の変更

2018-03-14 Ver.1.77 "Advancing Storm"(大規模アプデ)

  • AP系弾薬の効果アイコンの表示不具合を修正
  • 独自の装填システムが導入される。
    • 次弾(トレー上の砲弾)と次々弾(装填手が保持する砲弾)を最速3.3秒で連続発射が可能になった。
    • 次弾の弾種変更も可能となった。
    • 砲塔後部の即応弾薬庫が機能し、砲塔後部に弾薬が常時配置されるようになった

2017-04-07 Server Update(小規模アプデ)

  • 37mm 副砲の貫徹力が増加

2017-01-13 Server Update(小規模アプデ)

  • 砲身外板厚を修正

2016-12-24 Ver.1.65.1.53(小規模アプデ)

  • 砲塔旋回速度が上昇

2016-12-20 Ver.1.65 "Way of the Samurai"(大規模アプデ)

  • Chi-Ri II 追加

外部リンク

 

WarThunder公式英語Wiki

 

インターネット百科事典ウィキペディア

 

コメント

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  • これのBR正直3くらいでも・・・って思うくらい撃たれ弱いよ。 -- 2017-10-20 (金) 05:10:08
  • APCRが欲しい… -- 2022-01-10 (月) 07:30:54

*1 爆薬量はTNT換算
*2 歩兵直協と言われる。要は、イギリスのマチルダみたいな歩兵戦車みたいなもの
*3 日本の鉄道は狭軌を採用しており、輸送できる戦車の大きさに欧米と比べて制限があった。具体的には車体の幅は3.1m未満に抑えないと、軍港に向かうために利用するトンネルを通れなかった。船舶輸送に際しては大陸方面に限り、日本の管理下に置かれていた大連や釜山の港にて、100トンクレーンを利用すれば陸揚げが可能だった。しかし本兵器の開発が開始された段階では制空権及び制海権を失っていた為、輸送そのものが困難という状況だった