目次
レーダーとは
レーダーは電波を使って遠方の航空機・艦艇・車両を探す装置である。
レーダーを使えば人の目には捉えられない距離にある物体を見つけることが可能で、雲や霧の向こうでも捕捉することが出来る。
その特性から様々な兵器に搭載されており、WTでもこれが再現されている。
このページではWTでのレーダーの特徴や使い方を解説する。
Gaijin公式の解説動画
航空機
概要
航空機のレーダーは自機以外の航空機の所在をレーダースクリーン上に表示させ、目視でなくとも位置を特定する事が出来る。また、レーダー誘導ミサイルのロックオンにも用いられる。
大きく分けて索敵レーダーと追跡レーダーの2種類があり、索敵レーダーで目標を発見、追跡レーダーで目標をロックオンし追跡する。どのような機能を使用できるかはそれぞれの機体のX-ray表示でレーダーにカーソルを合わせる事で見ることが出来る*1。
レーダーの見方
基本的な画面表示
- ①レーダーディスプレイ
- 縦軸に距離、横軸に方位を表示する。後述の設定で四角形のBスコープか扇形のPPIスコープかを変更出来る。
- ②捕捉した目標(ブリップ)
- 捕捉した目標を表示するアイコン(ブリップとも呼ばれる)。レーダーの性能によっては、パターンで幾つかの異なる意味を持つ。
通常目標:捕捉した目標は通常このアイコンで表示される
選択した目標:目標選択に対応したレーダーは自動で身近な目標を選択する。この状態はまだロックオンにはなっていない。複数の目標がスクリーン上に存在している時にSelect Radar/IRST target to lock(レーダー/IRSTを選択して目標をロックオン)で選択目標を切り替えられる。選択された目標は、ロックオン時に優先的にロックオンされる。ロックオン後に切り替える事は出来ない。
ロックオンした目標:突起はロックオンした目標の進行方向を表す
味方:IFFに対応したレーダーは味方を二重線で表す - ③走査線
- 左右に往復する線を"走査線"と言い、この線が横切った際に航空機が上記のアイコンで表示される*2。
- ④最大捜索距離
- 画像では0 - 30 kmの範囲内を捜索しているという意味。距離を切り替える事が可能なレーダーはコントロールのChange Radar/IRST scope scale(レーダー/IRSTのスコープスケールの変更)で切り替えるとこの表示も切り替わる。
- ⑤グリッド線
- 等間隔で分割させた線。画像のレーダーは4分割されているので、例えば距離であれば(現在最大30kmを捜索しているので)1グリッドは7.5kmとなる。距離や走査範囲を切り替えるとグリッドの範囲やサイズも変化する。
- ⑥ロックオンが可能な範囲
- ディスプレイの濃い部分に目標が入ってなければロックオン出来ない。また、ロック中に目標がこの範囲から出てしまうとロックオンは外れる。
- ⑦上下軸(仰角)の最大/最小指向角度
- 少々ややこしいが、表示されている数値(レーダーによって異なるが画像では-3° ~ 17°)はレーダーアンテナ本体の指向できる上下軸(仰角)の最大/最小角度であり、現在走査中の上下軸の走査角度を表すものではない*3。オプションの設定でConstant elevation of radar antenna(レーダーアンテナの仰角を一定にする)がONの状態では0°に固定されており、OFFにする事で-3° ~ 17°の間で空間に対する仰角が維持されるというもの*4。レーダーによっては、この最大/最小角をコントロールのChange Radar/IRST search mode(レーダー/IRSTの偵察モードの変更)で変更可能。また、ロックオン時はロックオンした目標に仰角も追従する。つまりこの角度が大きいほど、それだけ上下方向にロックオンし続けられる限界が広いという意味になる。
↑F-8Eの例。⑦で表す上下軸(仰角)の最大/最小指向角度は45°~-30°となっている。⑨で表しているのが走査中の走査角度で合計9°の範囲を走査している*5。
↑「レーダーアンテナの仰角を一定にする」がONの状態では、捜索レーダーのモード中は常に機首角と0°で固定されている。
↑「レーダーアンテナの仰角を一定にする」がOFFの状態では、機首に対して45°~-30°の範囲内で、空間に対して一定の角度を保とうとする。また、ロックオン中は設定のON/OFFに関わらず目標に仰角が追従する。目標を捉え続けられる最大角もこのF-8Eで言えば45°~-30°の範囲内となる。
↑「レーダーアンテナの仰角を一定にする」がOFFの状態で「レーダー/IRSTにおける傾斜のz軸操作」のキー割り当てをする事で、対応するレーダーは走査角を自由に動かす事が出来る。
- ⑧左右合計の最大走査角度
- このレーダーが走査できる左右合計の方位の最大角。この画像で言えば合計で60°なので片側は30°の最大走査角となる。ただしこれは最大角であり、この最大角よりも小さく設定可能なレーダーもある。設定された走査角は⑨で表示されている。
- ⑨現在走査中の走査角度
- 60°x13°の60°はの左右軸(方位)の合計走査角、13°は上下角(仰角)の合計走査角である。レーダーによっては、この角度をコントロールのChange Radar/IRST search mode(レーダー/IRSTの偵察モードの変更)で変更可能。また、「レーダーアンテナの仰角を一定にする」がOFFの状態で「レーダー/IRSTにおける傾斜のz軸操作」のキー割り当てをする事で、対応するレーダーは走査角を自由に動かす事が出来る。
- ⑩グランドクラッター計
- グランドクラッター*6がどれだけ発生しているかを表すゲージ。大きいほどスクリーン上の擾乱が濃くなり、目標を捕捉しづらくなる。
- ⑪選択中のモード
- 現在選択中のモードを表す。どのようなモードがあるかは後述。Change Radar/IRST mode(レーダー/IRSTモードの変更)でモードを変更できる。
- ⑫左右それぞれの最大走査角度
- 左右軸(方位)の右と左のそれぞれの最大走査角。⑧での角度を単に2で割ったもの。
- ⑬レーダーアンテナが走査している領域
- 実際にレーダーアンテナが走査している領域を画面に表示している。左右軸(方位)の走査線と、上下軸(仰角)の走査線が重なった部分に目標が入る事で捕捉出来る。走査線の幅はレーダーによって異なる。
重なった部分に目標が入ると捕捉される。左右軸が一往復し終わると上下軸も一段階上下する。
PPIスコープ
Plan Position Indicator - プラン ポジション インジケーター
扇形をしたディスプレイで、上から見下ろした図で表示されている。前後方向に距離、左右方向に方位を表示する。コンパクトにまとめられていて、実際のレーダーの走査方位に倣っている為目標の方位が掴みやすい。ただし近距離になると目標が小さくまとまりすぎて分かりづらくなる。[オプション]>[メイン 航空戦闘の設定]からUse rectangular radar idicator(長方形のレーダーインジケーターを使用)をOFFにするとこの表示になる。
Bスコープ
PPIスコープと同様上から見下ろした図で表示されている。前後方向に距離、左右方向に方位を表示する。PPIスコープと比較すると大きな画面となり、近距離になるほど方位が引き延ばされて位置関係がわかりづらくなるが、目標自体は見やすくなる。[オプション]>[メイン 航空戦闘の設定]からUse rectangular radar idicator(長方形のレーダーインジケーターを使用)をONにするとこの表示になる。
Cスコープ
PPIスコープ、Bスコープに加えて一部のレーダーにはCスコープが下に表示される。これは上記のスコープと同様目標を表示するが、上から見下ろした図ではなく後ろから前を見る向きに表示される。このため目標の方位を示すのは変わらないが、目標との距離ではなく上下方向の位置関係(仰角)を見ることが出来る。
ロックオン表示
ロックオンすると目標がマークされ、目標までの距離と相対速度、進行方向が表示される。レーダー照準器のみの機体では表示されないので注意。後述のPD HDNレーダーでは表示されている相対速度が0 m/sに近くなるとロックが外れてしまうので目安にしよう。
操作方法
コントロールの割り当て設定は格納庫では左上のメニューから、戦闘中はEscで開くメニュー画面の[コントロール]>[航空機 武装]からアクセスする。
※日本語UIではIRSTが「赤外線捜索追尾システム」と表示されるが、長いのでここでは「IRST」と記述する
コントロール | ||
名称 | デフォルトのキー(PC) | 説明 |
Switch Radar/IRST search on/off レーダー/IRSTの偵察をオン/オフ | Alt + R | レーダーのON/OFFの切り替え。OFFにすると他の機体のRWRから探知されなくなる利点がある |
Change Radar/IRST mode レーダーとIRSTの切り替え | 未割当 | レーダーかIRSTどちらを使うかを選択する |
Change Radar/IRST mode レーダー/IRSTモードの変更 | 未割当 | PDやTWSなど、モードを切り替える |
Radar/IRST beyond/within visual range combat レーダー/IRSTにおける視認可能範囲内/外の戦闘 | 未割当 | BVRに対応するレーダーでACMのON/OFFを切り替える |
Change Radar/IRST search mode レーダー/IRSTの偵察モードの変更 | 未割当 | 走査範囲の横幅を変更する(レーダーによっては上下の最大指向角度(仰角)を変更する) |
Change Radar/IRST scope scale レーダー/IRSTのスコープスケールの変更 | 未割当 | 走査範囲の最大距離を変更する |
Select Radar/IRST target to lock レーダー/IRSTを選択して目標をロックオン | Alt + T | 選択中の目標を切り替える |
Lock Radar/IRST target on レーダー/IRSTの目標をロックオン | Alt + F | ACQモード及びACMモードでロックオンする。SARHミサイルを誘導するために必須の操作 |
Horizontal Radar/IRST target cue control axis 水平レーダー/IRSTにおける目標のキューのx軸操作 | 未割当 | レーダー画面上において、ターゲットキューの左右軸を操作する。「航空レーダーの選択目標切り替え表示」をOFFにすると使用可能。詳細は後述のBVRを参照 |
Vertical Radar/IRST target cue control axis 垂直レーダー/IRSTにおける目標のキューのx軸操作 | 未割当 | レーダー画面上において、ターゲットキューの上下軸を操作する。「航空レーダーの選択目標切り替え表示」をOFFにすると使用可能。詳細は後述のBVRを参照 |
Radar/IRST tilt control axis レーダー/IRSTにおける傾斜のz軸操作 | 未割当 | 索敵レーダーの上下首振りを操作する。ピッチ安定化機能がある場合、水平線に対する仰角が維持される*7。非搭載であれば自機との相対角度が維持される。オプションから「レーダーアンテナの仰角を一定にする」をOFFにする事で対応機種で使用可能。ON状態では機首角度で固定される |
メニューの[オプション]>[メイン 航空戦闘の設定]から変更可能なレーダーの設定↓
オプション | |
名称 | 説明 |
Automatic activation of aircraft radar atmission start ミッション開始時に自動でレーダーを有効化 | ミッション開始時にレーダーが最初からONにしておくかを決める |
Use rectangular radar idicator 長方形のレーダーインジケーターを使用 | ONでは長方形のレーダー(Bスコープ)が表示される。OFFにするとPPIスコープになる |
Targets cyclic switching of aircraft radar 航空レーダーの選択目標切り替え表示 | OFFにするとBVRにおけるターゲットキューの操作が可能となる |
Constant elevation of radar antenna レーダーアンテナの仰角を一定にする | ONではレーダーが機首角度で固定される。OFFでは上下首振りが可能なレーダーが可動可能な範囲内で水平線に対する仰角が維持される。 |
Use radar hud in cockpit コックピットでレーダーのHUDを使用する | コックピット視点で計器盤上のレーダースコープとは別に、画面上にレーダースクリーンを表示するかを決める |
Air radar scale 機上レーダーのサイズ | 本項で解説するレーダーとは関係ない。紛らわしいが、全ての機体の右上に表示される円形のレーダーのサイズを変更するものである |
ロックオンの仕方
SARHミサイルを撃つためには、レーダーによるロックオンが必要となる。ロックオンの方法はレーダーの性能によっていくつか存在する。ACQモード、ACMモード、HMDモードについてそれぞれ異なる。BVRでの方法は後述。
ロックオンを行う最も一般的な方法。ロックオンしたい対象を正面に捉え、デフォルトではAlt + FのLock Radar/IRST target on(レーダー/IRSTの目標をロックオン)を押す事でロックオンされる。クラッターの影響やレーダーの指向している向き等の関係上、一発でロックオン出来るとは限らないため何度も試行しやすいキー割り当てを推奨する。
ACMに対応するレーダーでLock Radar/IRST target on(レーダー/IRSTの目標をロックオン)を押すとACMが作動し、正面に点滅した枠が表示される。目標を枠内に入れると自動的にロックされる。
BVRに対応したレーダーではACMの作動キーが異なり、Radar/IRST beyond/within visual range combat(レーダー/IRSTにおける視認可能範囲内/外の戦闘)で作動させる。
Radar/IRST beyond/within visual range combat(レーダー/IRSTにおける視認可能範囲内/外の戦闘)で作動させる。ACM→HMDの順で作動する。既にACMでロック済みの場合にはHMDに切り替わらない。
デフォルトでCキーのコントロール>共有>マウスでの視点操作の有効化を押しながらマウスで視点を操作し、視点の先に目標を重ねながらLock Radar/IRST target on(レーダー/IRSTの目標をロックオン)を押してロックする。
4
モード
レーダーはモードを切り替える事で様々な機能を使い分ける事が出来る。どのようなモード・機能を有しているかはX-ray表示でレーダーにマウスカーソルを合わせる事で確認できる。
SRC
Search mode - 捜索モード
走査により目標を捜索、発見、表示する索敵レーダーの標準的なモード。目標の方位、距離、垂直角*8を計測できる。
スクリーンの形は扇形(PPIスコープ)か四角形(Bスコープ)のどちらかに切り替え可能。左右に目まぐるしく動く線があるがこれは「走査線」と呼び、基本的にこれが横切った時に航空機が点で表示される*9。
ACQ
Acquisition mode - 補足モード
所謂追跡レーダーによるロックオンの機能。コントロールのLock Radar/IRST target on(レーダー/IRSTの目標をロックオン)で作動させる。
ACMに非対応のレーダーはおよそ1秒以下の作動時間であるため、ロックに失敗したら再度手動で作動させる必要がある。何度も連続で試行出来て押しやすいキーに割り当てる事を推奨する。ACMに対応しているレーダーは後述。ロックされたら自動的にTRKモードに切り替わる。
ACM
Air Combat Manoeuvre mode - 空中戦闘機動モード(BST Boresight lock- ボアサイトロック)
ACQモードとは異なり、作動させると継続的に機体前方に緑色の四角い枠が表示され、この中に敵機を捉えればロックオンされる。ロックしたら自動的にTRKモードに切り替わる。
BVRに非対応で、ACMには対応しているレーダーはACQと同様、コントロールのLock Radar/IRST target on(レーダー/IRSTの目標をロックオン)で作動させる。何故かモード表示はACQになるが、実際にはACMである。
BVR、ACMの両方に対応しているレーダーは専用のキー割り当てが必要*10。Radar/IRST beyond/within visual range combat(レーダー/IRSTにおける視認可能範囲内/外の戦闘)で作動させる。
一部のレーダーはVSL Vertical scan lock - 垂直走査やWSL Wide scan lock - 広角走査に対応しており、ACMモードを起動中にChange Radar/IRST search mode(レーダー/IRSTの偵察モードの変更)でACMのカバーする範囲を切り替える事が出来る。
HMD
Head Mounted Display mode - ヘッドマウントディスプレイモード
ACMモードは正面に目標を捉えなければならないが、HMDモードに対応しているレーダーは視点の中心の目標をロックする事が出来る。
操作方法はまず、Radar/IRST beyond/within visual range combat(レーダー/IRSTにおける視認可能範囲内/外の戦闘)を押してHMDモードにする(一度押しただけでは先にACMモードになるので、2度押す)。すると視点の中心に四角い枠が点滅表示される。枠に目標を重ねた状態でLock Radar/IRST target on(レーダー/IRSTの目標をロックオン)を押すとロックオンされる。ロックしたら自動的にTRKモードに切り替わる。
[アメリカ]
・F-4J Phantom II
・F-4S Phantom II
・F-16C
[ドイツ]
・MiG-29A (DE)
・MiG-29G
[ソ連]
・Yak-141
・MiG-29
・MiG-29SMT
[中国]
・J-8F
[フランス]
・Mirage 2000-5F
[イスラエル]
・Barak II
ACM/HMD PD
アップデート"Alpha Strike"で追加された。
TRK PDやTRK PD HDNなど複数の追尾モードを併せ持つ機体は、追尾モードを敵機の状態(速度差や方位など)に併せて自動で切り替え、ロック状態を保つ様に努める機能を備えている。この機能を備えた機体でACMモードやHMDモードにする*11と、モード名の末尾に"PD"と付くことで判別可能。切替え優先度は次の通りで、優先度の高い左側のモードで追尾できない場合は即座に優先度の低い右側のモードに切り替えて追尾継続できないかを試行するようになっている。
【優先度高】PD(全方位)→PD HDN→パルス(非PD)→IRST【優先度低】*12
TRK
Tracking mode - 追尾モード
ACQモード及びACMモードによって目標がロックオンされた状態におけるモード。ロックオンした航空機は四角い枠でマークされ、枠は航空機に自動で追従する。更に距離と自機との相対速度を表示する。セミアクティブ・レーダーミサイルを誘導する際には発射から命中までこのモードを維持する必要がある。
基本的に追尾中は他の目標を捜索する事は出来ないが、レーダーによっては捜索と同時に追尾が可能なものもある。後述のTWSモードや、TWSモードほどの機能はないが同時に捜索・追尾が可能なレーダー(索敵レーダーと追尾レーダーを別々に持つ機種)がある。
TRK MEM
MEM - Memoryの略?
追尾中の敵機がビーム機動を取ったなどで失探した場合に自動で移行し、最後に敵機がいた方角に追尾レーダーを数秒間向け続けることで再捕捉を期待するモード。三人称視点ではロック中の敵機を囲んでいた枠が短い間隔で点滅する事で判断可能。もし再捕捉に成功した場合は普通に追尾を再開する。
TWS
Track While Scan mode - 捜索中追尾モード
SRCモードと同様捜索を行うと同時に、選択した1目標をロックオンしなくても距離と相対速度を表示する*13。ARHミサイルはTWSで選択した目標に対して発射する事が可能。ただしSARHミサイルの誘導には通常通りロックオンが必要。
ロックオンはLock Radar/IRST target on(レーダー/IRSTの目標をロックオン)で行う。
選択目標の変更はSelect Radar/IRST target to lock(レーダー/IRSTを選択して目標をロックオン)で行う。
[アメリカ]
・F-14A Early
・F-14B
・F-16C
[ドイツ]
・MiG-29A (DE)
・MiG-29G
[ソ連]
・Yak-141
・MiG-29
・MiG-29SMT
[イギリス]
・Tornado F.3
[中国]
・F-16A MLU (CN)
[イタリア]
・AV-8B Plus (IT)
・Tornado ADV (IT)
[フランス]
・Mirage 2000C-S5
・Mirage 2000D-R1
・Mirage 2000-5F
[スウェーデン]
・AJ37
・AJS37
・JA37C
・JA37D
[イスラエル]
・Barak II
PD
Pulse Doppler mode - パルスドップラーモード 所謂ルックダウン機能
電波を反射した物体の速度を計測することで、レーダー上のノイズと飛行機の反応を区別できるようになったもの。
通常のレーダーではノイズに埋もれてしまう反応でも、PDレーダーなら見つけることが可能である。
これまで紹介したSRC、TWS、HMD、ACM、TRKの5モードに、PD機能をオプションで追加する形となる。
最高ランクの戦闘機はほぼ必ず装備している機能であり、現代空戦のスタンダードになっている。
戦闘に邪魔なノイズは内蔵されたフィルターで消している。(後述)
ノイズとしてグランドクラッター*14を低減するのが基本。*15
グランドクラッターが消えると、通常のレーダーでは難しい低高度での戦闘を有利に行うことができる。
相手の航空機との速度差によっては表示に限界があり、その数値はレーダーによって異なる。
こちらに向かってくる飛行機は表示できるが、離れていく飛行機は表示できない。などの制限がある。
後述するが、垂直に飛行している飛行機は補足できないなど致命的な弱点もある。
ゲーム内にはPDとPD HDNの二種類の区分があり、
PD HDN(head on)は自身に向かってくる航空機のみを表示するモード。
PDは自身に向かってくるのと遠ざかっていく航空機を表示するモードとなっている。
PDとPD HDNの両方の機能を備える機体は、敢えてPD HDNを利用してこちらに向かってくる目標だけを表示させるという考え方もある。
※TWSモードではPDの表記が出ないが、実際にはPDも同時に作動している。PD HDNでのTWSは「TWS HDN」と表示される
反射した電波の周波数を計測することで*16、電波が反射した物体の相対速度を計測し、地面と航空機を分離している。
レーダーが使用するPRFによって補足できる最大の速度差が変化する。
高PRFを使用すると大きな速度差を計測できるが、計測できる距離の最大値が著しく低下する。
低PRFを使用するとその逆がおきる。
F-16など80年代以降のレーダーはPRFを高速で切り替えるなどして弱点を減らすような工夫がされている。(オールアスペクトPDレーダー)
Pulse Repetition Frequency - パルス繰り返し周波数 とは?
レーダーの内部で行われる「送信・受信サイクル」を一秒間に何回繰り返すかを決める要素。「電波を送信してから受信まで何秒待つか」ということである。
現在ゲーム内には2つのグランドクラッター除去フィルターが存在している。
・メインローブ クラッターフィルター(MLCフィルター)
・サイドローブ クラッターフィルター(ゼロドップラーフィルター・ZDF)
レーダーによって片方だけ装備していたり、両方装備していたりする。
このフィルターはレーダーの正面から帰って来た電波のうち、地面で反射したと思われる電波を除去するのが目的である。
仕組みとしては、飛行機の速度計などから対地速度を割り出し、対地速度を持った物体でドップラー効果を受けたと思われる電波を反射波の中から除去している。
例えば飛行機が対地速度500km/hで飛行しているとすると、「500km/hでこちらに向かってくる物体で反射した電波」が除去される。
基準が対地速度なので、フィルターが適用される範囲は飛行状態に合わせて可変する。
実際のフィルターは対地速度ピッタリではなく幅を持たせて適用されるようになっており、フィルターをかける速度の幅はレーダーによってそれぞれ違う。
フィルターで消される部分を指して「ノッチ」と呼び、「このレーダーのMLCのノッチの幅は+-60km/hだ」*17などと表現される。
このフィルターが適用されるものは主にこちら
・レーダーの正面にある地面
・空中に浮かぶチャフ
・ホバリングしているヘリコプター
・こちらから見て垂直に飛行している航空機*18
特に最後の事例は非常に重要で、PDでロックオンしていた航空機が旋回をして垂直方向に逃げてしまうと、この飛行機はレーダーから姿を消してしまう。
この弱点を突いた回避機動は「ビーム機動」と呼ばれる。
MLCのノッチが広いレーダーほど、ビーム機動に弱いレーダーと言える。
このフィルターはレーダーの真横から帰って来た電波を除去するのが目的である。
レーダーは正面に向けて電波を発信する装置だが、物理的な制限により真横などにも微弱な電波が発信されてしまう。
これらは「サイドローブ」と呼ばれ、飛行機が低高度にいると地面で反射し、ノイズとして表示されてしまう。
ZDFはこれらのノイズを除去する。
サイドローブは真下に飛んで真下から帰ってくるため、ドップラー効果がほとんど発生しないのが特徴である。*19
これ利用して、「ドップラー効果を受けていない電波を除去する」仕組みになっている。
例えば、飛行している飛行機の前に、全く同じ向き、同じ速度で飛んでいる別の飛行機があった場合、この飛行機から反射してくる電波のドップラー効果はゼロである。よって、この飛行機からの反射波はZDFによって除去される。
MLCと同じく、ZDFも適用範囲に幅があり、フィルターで消される範囲をこちらも「ノッチ」と呼称する。
ノッチの幅が+-50km/hだった場合、「自分から見て、50km/h以下の速度で遠ざかっている飛行機と、50km/h以上の速度で向かってくる飛行機」はフィルターによって除去される。*20
このフィルターが適用されるものはこちら
・サイドローブ
・自分と同じ向き、同じ速度で飛行している飛行機=追いかけている飛行機
なお、現実でZDFを搭載しているレーダーでも、ゲーム内では何故か搭載していないという事例が多く、
実際にゲーム内でZDFが確認できるのは数例程度である。
国 | 機種 | PDヘッドオン | PDオールアスペクト | PDVヘッドオン |
---|---|---|---|---|
US | F-4J Phantom II | ○ | ||
US | F-4S Phantom II | ○ | ||
US | F-14A Early | ○ | ○ | |
US | F-14B | ○ | ○ | |
US | F-16A | ○ | ||
US | F-16A ADF | ○ | ||
US | F-16C | ○ | ○ | |
US | F-15A | ○ | ○ | ○ |
DE | MiG-29A (DE) | ○ | ○ | |
DE | MiG-29G | ○ | ○ | |
RU | Yak-141 | ○ | ○ | |
RU | MiG-29 | ○ | ○ | |
RU | MiG-29SMT | ○ | ○ | |
UK | F-4J(UK) Phantom II | ○ | ||
UK | Phantom FG. Mk1 | ○ | ||
UK | Phantom FGR.2 | ○ | ||
UK | Tornado F.3 | ○ | ○ | |
JP | T-2 | ○ | ||
JP | T-2 Early | ○ | ||
JP | F-1 | ○ | ||
JP | F-4EJ Kai Phantom II | ○ | ||
JP | F-16AJ | ○ | ||
JP | F-15J | ○ | ○ | ○ |
CN | J-8F | ○ | ||
CN | JH-7A | ○ | ||
CN | F-16A MLU (CN) | ○ | ||
IT | Tornado ADV (IT) | ○ | ○ | |
IT | F-16A ADF (IT) | ○ | ||
IT | AV-8B Plus (IT) | ○ | ○ | ○ |
FR | Mirage 2000C-S5 | ○ | ○ | |
FR | Mirage 2000D-R1 | ○ | ○ | |
FR | Mirage 2000C-5F | ○ | ○ | ○ |
SW | AJ37 | ○ | ||
SW | AJS37 | ○ | ||
SW | JA37C | ○ | ||
SW | JA37D | ○ | ||
IL | Kurnass 2000 | ○ | ||
IL | Netz | ○ | ||
IL | Barak II | ○ | ○ | |
IL | Baz | ○ | ○ | ○ |
PDV
Pulse Doppler velocity mode - 速度パルスドップラーモード
仕組みはPDモードと同じだが、縦軸に距離ではなく相対速度を表示するモード。目標の距離ではなく主に目標がどれだけ速く接近しているかを確認出来る。対応機種は上項を参照。
このようなモードが存在する理由は「PDの仕組み」にある高PRFのデメリットのためであり、マッハ2同士の航空機がヘッドオンするなどで生じる大きな速度差を計測するために、距離の計測を諦めたのがこのモードである。
一部のレーダーは基準速度として機体の対地速度を使用している。
PDVの最低表示速度が140km/h、最高表示速度が5400km/hと書いてあった場合、レーダーに表示されるのは「対地速度+140km/h以上かつ、対地速度+5400km/h以下」の相対速度を持つ反応だけである。
- ①接近している目標のブリップ
- スクリーンの縦軸は自機との相対速度を表している。上側にいくほど、自機に対して高速で接近している事を表す。
- ②遠離している目標のブリップ
- クラッターより下側に表示されるブリップは自機から遠ざかっている事を表す。
- ③PDレーダーの死角
- PDモードも項でも説明したように、PD HDNでは相対速度が0に近い場合目標をロストする。クラッターの掛かっている部分が相対速度の0付近である事を表す。
- ④IFF表示
- 通常の表示とは少し異なり、味方の識別は検出したブリップのスクリーン上側に表示される。
MTI
Moving target indication mode
PDレーダーと同様に速度を利用してグランドクラッターを低減した、ルックダウン能力を有するレーダー。
機能はPD比べてほぼ遜色なく、距離も測ることができる。ビーム機動でかわされてしまうのも同じ。
ただし大きなデメリットとして「作動できる高度に限界」があり、地表から1500m~6000m以上離れてしまうと使えなくなる。(レーダーによる)。一定の高度以上でMTIが使えなくなると一部のレーダーでは表示がSRC LD(Search Look Down)に切り替わり、通常のSRCよりも下側を走査するモードになる。
ドップラー効果による周波数の変化を読み取るには電波の周波数や位相が常に一定である必要がある。
しかし、真空管で作動する冷戦初期のレーダーは周波数や位相を安定させることが難しかった。*21当時半導体は普及し始めていたもののレーダーに求められる大出力には耐えられなかった。
そこで考え出されたのがMTI。航空機の真下で反射した電波はドップラー効果を受けないという特性を利用して、レーダーのメインの電波とは別に地表に向けて同じ電波を発信し、メイン電波と地表電波を比較することでドップラー効果を観測する。
同じタイミングで真空管から発信された電波は位相が揃っているため、不安定な発信装置でも正確な観測が可能だったのである。
よって地表で反射した電波が観測できる低空でないとMTIは使えないのである。
[アメリカ]
・AH-64D
[ドイツ]
・MiG-23MF(DE)
・MiG-23MLA(DE)
[ソ連]
・MiG-23M
・MiG-23ML
・MiG-23MLD
・Mi-28NM
・Ka-52
[イギリス]
・AH Mk.1 Apache
[日本]
・AH-64DJP
[イタリア]
・F-104S-ASA
[フランス]
・Mirage F1C
・Mirage F1CT
・Mirage F1C-200
[イスラエル]
・Saraph
機能
BVR
Beyond Visual Range - 目視外射程(オフボアサイトロック)
BVRに対応する索敵レーダー(SRCモード又はTWSモード)ではレーダーディスプレイ上の目標を手動で選択して、対象を正面に捉える事なくロックオンする事が出来る*22。この機能はオプションから「航空レーダーの選択目標切り替え表示」をOFFにする事で、対応するレーダーで使用可能。
操作方法はまず、ターゲットキュー*23を操作するキー割り当てが必要。コントロールから
Horizontal Radar/IRST target cue control axis(水平レーダー/IRSTにおける目標のキューのx軸操作)で左右軸の操作*24、
Vertical Radar/IRST target cue control axis(垂直レーダー/IRSTにおける目標のキューのx軸操作)で上下軸の操作*25を設定する。
これによりレーダーディスプレイに表示されているターゲットキューを左右上下に動かせるようになる。後はターゲットキューを捕捉した目標と重ねた状態でLock Radar/IRST target on(レーダー/IRSTの目標をロックオン)でロックオンを行う。
この2本の縦線で表されたアイコンがターゲットキュー。割り当てたキーでスクリーン上を上下左右に動かす事が出来る。
↑通常はこのように目標を正面に捉えなければロックオンできない。
↑ターゲットキューを目標と重ねて、
↑ロックオンを押すと、
正面外の目標をロックオンできる。
(画像元:2024/06/08 (土) 03:31:44の雑談板の書き込み)
ちなみに誘導中はこのように表示される
IFF
Identification Friend or Foe - 敵味方識別装置
索敵レーダーで捕捉した目標の内、味方を二重線で区別出来る機能。
IRST
Infra-red search and track system - 赤外線捜索追尾装置
電波の代わりに目標が発する熱を使って捜索や追尾を行う装置。Change Radar/IRST mode(レーダーとIRSTの切り替え)で作動させる。
レーダーと比べて補足距離が短いが、地上反射波が発生しないので低空での格闘戦などで真価を発揮する。ロックオンしても相手のRWRに写らないので奇襲にも最適。赤外線誘導ミサイルのスレービング(後述)に活用する事も出来る。
ただしSARHミサイルの誘導には使えないので注意。また、レーダーと違い距離を測ることができず、敵機をロックオンしても位置がマークされるだけで相対速度や相対距離などは表示されない。
一部の機体はIRSTで距離を測ることが出来る。*26
レーダーと同様モードがあるが、基本的な使い方はレーダーの各モードと同じ。IRSTの標準機能としてSRC IR、TRK IR、性能次第でACM IR、HMD IRが存在する。モード切替はIRSTを作動させたのち、レーダーと同様に行う。走査範囲の変更も可能。
レーダーはチャフによって妨害できるが、IRSTはフレアや太陽、ミサイルの噴煙など熱源で妨害される。
目標との距離を測ることができないという性質上、表示は基本的にCスコープのみとなる。
操作方法はレーダーとほぼ同じ。詳しくは「BVRのディスプレイ表示と使い方」を参照。
雲の中やヘッドオン状態では赤外線を捉えられないため、目標を探知できなくなる。
MiG-29やYak-141など一部の機体に限り、ロックオンした目標との距離を測ることができる。
[アメリカ]
・F-8E
[ドイツ]
・MiG-23MF(DE)
・MiG-23MLA(DE)
・MIG-29A (DE)
・MiG-29G
[ソ連]
・MiG-23M
・MiG-23ML
・MiG-23MLD
・MiG-29
・MiG-29SMT
・Yak-141
[スウェーデン]
・J35FS
FCS
Fire Control System - 火器管制装置
ロックオンした目標に対し、照準器のレティクルが自動で偏差を取ってくれる機能。3人称視点でもレティクルが動き、コックピット視点と同様の撃ち方で当たる。かなり接近しないと動作しない他、あまりに角度が付きすぎていると正常に動作しないため注意。英語ではBallistic lead indicator system "弾道偏差表示システム"とされる。
コックピット視点でのレティクルの形状は機種によって異なるが、要は偏差の取られたレティクルを目標と重ねて撃てば良い。
[アメリカ]
・F-4E Phantom II
・F-4J Phantom II
・F-4S Phantom II
・F-16A ADF
・F-16A
・F-16C
・F-14A Early
・F-14B
・F-111A
・F-15A
[ドイツ]
・F-4F
・F-4F Early
・Tornado IDS ASSTA1
・Tornado IDS (DE)
・MIG-29A (DE)
・MiG-29G
[ソ連]
・MiG-29
・MiG-29SMT
・Yak-141
[イギリス]
・Phantom FG.1
・Phantom FGR.2
・F-4J(UK) Phantom II
・Tornado GR.1
・Tornado F.3
[日本]
・F-4EJ ADTW
・F-4EJ Phantom II
・F-4EJ Kai Phantom II
・F-16AJ
・F-15J
[中国]
・F-16A MLU (CN)
・J-8F
[イタリア]
・AV-8B Plus (IT)
・Tornado IDS (1995) (IT)
・Tornado ADV (IT)
・F-16A ADF (IT)
[フランス]
・Mirage 2000C-S5
・Mirage 2000D-R1
・Mirage 2000-5F
[スウェーデン]
・JA37C
・JA37D
[イスラエル]
・Netz
・Barak II
・Kurnass
・Kurnass 2000
・Baz
Rader Slaving (SEAM)
一部の赤外線誘導ミサイルはレーダーロック*27によってシーカーをスレービング(従属)させる事が出来る。AIM-9系統ではこの機能をSEAM(Sidewinder Expanded Acquisition Mode)と呼ぶ。やり方はレーダーロックした状態でシーカーを作動させるだけ(別にシーカー作動後にレーダーロックでも良い)。利点はシーカーのロックを容易にしたり、ロック状態を維持しやすくなる。複数の敵が混在している場合には、レーダーロックした敵を優先的にシーカーがロックするという利点もある。また、状況によってはミサイルを「誘導」できるようなる。ただし当然敵がRWRを有している場合はレーダーロックを感知される為注意。
・AIM-9G
・AIM-9H
・AIM-9J
・AIM-9P
・AIM-9L
・AIM-9M
・Flz Lwf 63/80
・R-23T
・R-24T
・R-27T/R-27T1
・R-60
・R-60M/R-60MK
・Firestreak
・Red Top
・PL-5B
・PL-7
・Matra R530E
・Matra R550 Magic 1
・Matra R550 Magic 2
・RB24J
・RB 74
レーダー照準器
F-86などのジェット黎明期の機体に広く搭載されているレーダーで、捜索する事は出来ないがロックオンした目標の距離をディスプレイから確認できる他、コックピット視点でのジャイロ照準器にレーダーによる補正が掛かり、精度が上がる。三人称視点では残念ながらレティクルに変化はない*28。上記のRader Slaving (SEAM)を行う事も出来る。
目標を正面に捉え一定距離(F-86の場合3km)まで近づくと自動でロックオンされる。
ロックオン時にボタンなどを押す必要は無く、電源が入っていれば良い。
追跡レーダーにあるマーク機能や相対速度を表示する機能は無い。
Swift F.7が装備するFireflashレーダービームライディング空対空ミサイルはレーダー照準器でロックオンした目標を追尾する事が出来る。
当然ながらロック中はRWRに探知される。前述の通り近づけば勝手にロックオンするので必要なければOFFにしておいた方が良い。*29。ON/OFFはデフォルトでAlt + FのLock Radar/IRST target on(レーダー/IRSTの目標をロックオン)で行う。
左:ロックオン前の状態 右:ロックオン後の状態。画像ではおよそ目標が1.3kmの距離であることが分かる。
[アメリカ]
・F2H-2
・F9F-5
・F-84F
・F-84G-21-RE
・F-86F-25
・F-86F-35
・F9F-8
・F11F-1
・F-86F-2
・F-100D
・FJ-4B
・FJ-4B VMF-232
[ドイツ]
・MiG-19S
・Su-22UM3K(DE)
・F-84F(DE)
・CL-13A Mk 5
・CL-13B Mk.6
・Hunter F.58
[ソ連]
・MiG-21 F-13
・Su-7B
・Su-7BKL
・Su-7BMK
・Su-17M2
・Su-17M4
・Su-22M3
[イギリス]
・Swift F.1
・Swift F.7
・Hunter F.1
・Hunter FGA.9
・Hunter F.6
・Scimitar F Mk.1
[日本]
・F-86F-30(JP)
・F-86F-40(JP)
・F-86F-40 JASDF
[中国]
・J-7II
・J-7E
・F-84G-21-RE(CN)
・F-84G-31-RE (CN)
・F-86F-30(CN)
・F-86F-40(CN)
・F-100A(CN)
[イタリア]
・CL-13 Mk.4
・F-84F(IT)
・F-84G-21-RE(IT)
[フランス]
・F-84F(FR)
・F-84F IAF
・F-100D(FR)
・Mystere IVA
・Super Mystere B2
・Milan
[スウェーデン]
・J34
[イスラエル]
・Kfir C.2
・Kfir C.7
・Kfir Canard
・Nesher
・F-84F IAF
・Mystere IVA(IL)
・Sa'ar
・Sambad
非走査レーダー
主にWW2で開発、運用されていた索敵レーダー。上述の他のレーダーと異なり、走査線を用いない非走査レーダーであり、前方へ円錐状のレーダー波を絶えず照射し続ける。そのため捕捉した目標を常にシームレスに映し出すことが出来る。欠点は捜索距離が短い事と、ルックアップ・ルックダウンに関わらず高度が低いほど捜索距離が短くなる。また方位の判断が難しく、ブリップは非常に横に長い表示となる。
- ①ブリップ
- 非常に長い線となっているがこれが目標を捕捉したブリップである。
- ②クラッター
- このレーダーはルックダウンの目標も捕捉する事が出来るが、飛行高度が捜索距離に大きく影響を与える。高度を上げる事で、このクラッターの境界線も徐々に上がっていき捜索距離が延びる。画像はMe 410 B-6/R3で、9000m程まで上がった時のもの。
[ドイツ]
・Me 410 B-6/R3
・Do 217 J-2
・Do 217 N-1
・Ju 388 J
・Bf 110 G-4
・Do 217 N-2
・He 219 A-7
[ソ連]
・Tu-1
[イタリア]
・Bf 110 G-4(IT)
このレーダーは夜間や悪天候時にパイロットの目の代わりになるように開発されたもので、爆撃機の編隊が自身からみて左右のどちらに位置するのかを補足する程度の能力しかない。WW2初期の技術では高解像度のレーダーは非常に大型であり、航空機に搭載するためにはこのようなアバウトなモノしか使えなかったのである。
よって、敵機の捜索や追跡は地上の大型レーダーで行い、航空機は地上からの誘導に従って敵機に接近。最後の確認として機載レーダーを使用する。という方法をとっていた。
WW2後半になるとアメリカとイギリスが高解像度レーダーを小型化する技術を開発したことで、機載レーダーの性能が向上。地上からの支援を受けずとも航空機単独で捜索や追跡が可能になった。
地上・海上レーダー
一部のレーダーは空中目標だけでなく、地上や海上の目標をレーダーに映し出すことが出来る*30。逆に空中目標の捕捉が不可能で、地上・海上専用のレーダーも存在する。表示形式は前述のレーダーと同じ。
- 地上・海上レーダーのみ
- "[アメリカ]"
・F-15E
[ドイツ]
・Tornado IDS ASSTA1
・Tornado IDS (DE)
[イギリス]
・Tornado GR.1
[イタリア]
・Tornado IDS (1995) (IT)
AESA/PESA
上記に描かれるようなそれまでの古典的なコニカルスキャンタイプの機械操作式レーダーは、一つのアンテナより一本の太いビームしか電波を照射できず複数の目標に対処する事が出来なかった。それどころか、ある敵機に対してSARHを誘導している際にふらりと別の飛行機が照射域内に入ってしまった場合、ミサイルがその別の機体へフラフラとついていったりしてしまうのだ*31。これでは乱戦に陥った時や、敵が数の暴力で押し込んできた際に使い物にならない。
そこで下図のように「一つのレーダーから細いビームを何本も出して個別に敵機を追わせよう」というアイデアが産まれた。これを電子的に実現したのがAESA(Active Electronically Scanned Array)/PESA(Passive Electronically Scanned Array)である。
具体的には昆虫の複眼のような仕組みであり、複数並べたレーダー素子から位相の微妙に異なる電波をそれぞれ発生させることでホイヘンスの原理により電波を波動的に曲げてコントロールしている。
これにより、「ある機体のみ追尾レーダーを照射し続ける」とか「複数機に対して同時に追尾レーダーを向ける」などといった芸当ができるようになっている。
かの有名なパーンツィリS1の追尾レーダーはこの方式で機能するため、サーバーリプレイのセンサービューでレーダー波を確認するとアンテナから物凄い数のビームがマシンガンのように乱射されている様子を見ることが出来る。
画像元:2024/6/3 18:50:58の雑談板の書き込み
ソビエトによる飽和攻撃から艦隊を守るため、より強力なコンピュータとより強力なレーダー素子により究極的に細いビームを200本以上、宇宙に届くほどの出力で輻射する事が可能となっている。
航空機での突入はほぼ無理ゲーである。
画像元:2024/6/3 18:50:58の雑談板の書き込み
画像元:英語版Wikipedia
PESA:給電部で作成した強力な電流を各アンテナに送り、アンテナで位相だけ変えて電波として放射する。要は沢山のちっさいアンテナを付けた1つの大型レーダー。
特徴
- 構造がシンプルで作りやすい
- 一つの給電部しか持たないため、1種類の電波しか一度に照射できない
- 給電部が壊れると全部使えなくなる
- 給電部とアンテナ間の損失がモロに性能に影響する
画像元:日本語版Wikipedia
AESA:給電部で作成した弱い信号を各素子に送り、アンテナで位相を変えて増幅した上で電波として放射する。要は沢山のちっさいレーダーの組み合わせ。
特徴
- 構造が複雑で作りにくい
- それぞれの素子がレーダーとして機能する為、同時に複数種類の電波を照射できる。さらに「一部の素子を休ませて受信機として使う」なんて芸当もできる。
- 一つの素子が壊れても他の素子で代替でき、修理もその素子だけ交換すればいいため信頼性が高い
- 給電部とアンテナ間の損失の性能に対する影響が少ない
- ジャミングに強い
多目標同時追尾
上記のAESA/PESAによる恩恵の一つ。
探知した目標それぞれに対して個別にビームを出す事で、常時複数の目標を見失う事なく追尾し続ける事ができる。
この項目を読んでくれた人の中には「F-14はAESA/PESAついてないのに多目標同時追尾できてるじゃねーかどういう事だ」という人もいるかもしれない。
確かにF-14は機械操作式レーダーなのに多目標同時追尾ができてる。ではこれはどういう仕組みなのかというと…
コンピュータとレーダー手が頑張っている。
そう、F-14の場合は1回目の走査と2回目の走査で近いところにいた奴を「さっき映った奴だな(たぶん)」とコンピュータが判断して同時追尾しているように見せかけているのだ。無論この方法では近くを通りかかった無関係の飛行機やレーダーのノイズを「コイツさっき映ってた敵機だ!」とコンピュータが間違えてしまう事もあるが、そんな時は後席で周囲の状況とレーダーのデータを確認しているレーダー手が修正する事で対処している。
画像元:2022/6/19 19:45:02の雑談板の書き込み
WTでは多目標追尾を行おうとするとAESA/PESAを使うかF-14のようにコンピュータとレーダー手に頑張って貰うしかないが、現実においてはある種の機械操作式レーダーならレーダー手に頑張って貰う事も無く多目標追尾できる。
どういう事なのか。
WTにおいて「機械操作式レーダー」として実装されているレーダーは「コニカルスキャンタイプ」と呼ばれるものであり、偏心させた一つのアンテナをグルングルンと回転させて「アンテナがα°の時だけ反射がある…つまり敵機はα°の方向!」と判断させている。この方式はそのシンプルさ故に初期から使用されているが、「1つのレーダーから発せられた電波の反射」のみを見るという仕組みである為近くに似たような反射があると「アンテナがα°の時とβ°の時に反射がある…あれどっちがどっちだ?」と簡単に迷わされてしまうのだ。これが「WTでは機械操作式レーダーは多目標追尾ができない」という仕組みである。
一方、第4世代以降の機体に搭載されているレーダーは、同じ機械操作式レーダーでも「モノパルスタイプ」と呼ばれるものである。これは、中心軸をずらした複数の異なるレーダービームを同じく方向に照射させて「αの方向に発射したx波が反射してきた、つまり敵機はαの方向!」と判断させるものであり、もし仮に近くを別の機体が入ってきたとしても「さっきまでαの方向に発射したx波とβの方向に発射したy波を反射する物体イがあったけど、いまはαの方向に発射したx波とβの方向に発射したy波を反射する物体イとγの方向に発射したz波だけ反射する物体ロがある。自分の向きは変わってないから多分物体イと物体ロは別」と区別する事ができるのである。これが、「レーダー手に頑張って貰う事も無く多目標追尾できる機械操作式レーダー」である。
WTには実装されてないケド
画像:2023/6/4 3:28:25の雑談板の書き込みを元に作成
レーダーに影響を与える要因
- 距離
- レーダーが探知できる距離は各レーダーの性能によって異なる。また、実際には表示された最大距離まで探知できるとは限らず、例えばF6F-5Nは最大距離が120kmであるが現実的な探知距離は9km程度である。
- 高度
- 低高度の目標やアンテナが地上に向いている時は地上で反射した電波(グランドクラッター)を拾ってしまい、スクリーン上の擾乱が濃くなり目標を捕捉しづらくなる。PDレーダーはクラッターを除去出来るが、上述のPDモードでも説明した通り利点ばかりではない。
- 目標の大きさ
- 目標の大きさによって探知可能な距離が変化する(戦闘機より爆撃機の方が映りやすい)。また、目標が大きいほどブリップの横線が長くなる。
- 相対速度
- PDモードの項でも説明した通りPDレーダー(特にHPRFを用いる場合)はクラッターを除去するためには一定の相対速度が必要であり、目標がテイルオン・サイドオンの状態では捕捉しづらくなる。この特性を利用し、被目標側はレーダー波の方向から3時又は9時方向に逃げる事でロックオンを回避する方法がある*32。相手がPDレーダーではなければ意味はないが。
- 走査角
- 一部の例外を除き、殆どのレーダーはラスタースキャンと呼ばれる走査パターンで可動している。これは一度の横方向の走査で検出できる垂直角が限られているので、一往復する度に上下方向の指向角度を変えて広い範囲を満遍なく走査している。そのため横方向の走査の範囲に入っていても、上下方向の指向角度の範囲に目標がなければ捕捉されない。
- ビームの幅
- レーダーのアンテナから発信される電波ビームの細さ
細ければ細いほど像の解像度が上がり、スコープに映った機体が単体なのか複数なのか、などが分かるようになる。
レーダーの時代が新しいほどビームの幅は狭くなる傾向にある。
また、レーダー電波は円錐形であり、発信地点から距離が離れるほどビームの幅は広がっていくことになる。
よって、自分と対象との距離が離れるほどレーダーで得られる角度情報は曖昧になっていくことになる。
例えば、50km先に補足した1つのブリップが、近づいて見ると3機の編隊だった。と言ったことが起こるのである。
- 情報の精度
- レーダーの距離、方位角、速度の情報には曖昧さがある。
ゲーム内で確認するすべはないが、距離情報だと50~5m程度の誤差があるのが普通である。
例えば距離情報に20mの誤差があるレーダーがあった場合、敵の飛行機に地面から10m程度の高さを飛行されるとそのレーダーは地面と飛行機が区別できなくなる。
「超低空を飛ぶとレーダーに見つからない」と言われるのはこのためである。 - RWR
- 被目標側による対抗手段の1つ。Radar Warning Receiver - レーダー警報装置の略。地上車両や航空機のレーダー波を感知すると発信源の方向を表示してくれる装置。ただし敵味方関係なく反応する。レーザーや赤外線シーカーのロックには反応しないので注意。
- チャフ
- 被目標側による対抗手段の1つ。電波を反射する金属片で、空中に放出して囮として使う。飛行機よりも電波を強く反射するので、周辺の飛行機の反応を塗りつぶしロックオンを妨害する。レーダーとの距離が遠いほど効果が高くなる。
基本的な使い方として、敵にロックオンされた際に使うことでチャフにロックを擦り付け、ロックを外すことができる。適当にばら撒くことで相手のレーダースコープに大量の反応を出して混乱させることもできる。ただしPDレーダーはチャフを見破る事が出来るため過信は禁物。放出された後はゆっくりと落ちていくので、ロックオンした敵の動きが急に鈍った時はチャフを疑おう。 - フレア
- チャフと一緒に装備できる対抗手段の1つだが、レーダーではなく赤外線ミサイルの欺瞞に用いられる。赤外線ミサイルだけでなく、IRSTを妨害する事も出来る(IRSTを使われていることは察知できないので、使うタイミングを測るのは難しいが...)。
武装
レーダーとは関係のない機能だが、近代戦闘における要素として便宜上ここで解説する。
WW2の頃は勘(もしくは大型の計算機)に頼っていた武装の照準も、電子機器の発達で自動で行えるようになる。
WTでもランク6あたりの航空機から、機銃や爆弾の着弾点を表示したり、指定した地点に自動で爆弾を落とす機能が利用できる。
CCIP
Constantly Computed Impact Point - 連続算出命中点
武装の地上への着弾点を表示する機能。機関砲、ロケット弾、爆弾で使用できる。
この機能が使えるかどうかは、格納庫のX線画面で、パイロットにカーソルを重ねると表示される。
機関砲とロケット弾はコントロール>航空機>機械化>機関砲の/ロケット弾用弾道計算機の切り替えで割り当ててON/OFFを切り替える。爆弾にはON/OFFの切り替えはない。※ロケット弾はデフォルトでONになっている。
コックピット視点では上記の操作でONにした上で、機械化>コックピット視点モードの切り替えで"地上砲HUD"、"ロケット砲HUD"、"地上爆撃HUD"をそれぞれ選択する事で使用できる。
- 機関砲
- 三人称視点では照準を地上に向けると通常の照準が十字に×字を足したような表示に切り替わる。コックピット視点では機種によって表示は異なるが、着弾点に照準が移動する。偏差が大きすぎるとHUDから見切れて照準が見えなくなるので注意。また、距離が遠すぎても表示されなくなる。
- ロケット弾
- 三人称視点では照準が×字に切り替わる。コックピット視点では機関砲と同様、機種によって表示は異なるが着弾点に照準が移動する。機関砲と同様偏差の大きさや距離によっては表示されなくなる。
- 爆弾
- ABではCCIPの有無にかかわらず簡易的な着弾点が表示されるが、RBやSBでもこの機能が使えるというもの。RB(三人称視点)では特殊な操作は必要なく、対応した機体で爆弾を装備すれば、自動でONになる。ある程度の角度をつけて降下すると地上に着弾点が表示されるので、目標に重ねて爆弾を投下すればいい。SB(コックピット視点)の場合は機首を下げて表示される照準に従って投下する。
CCRP
Continuously Computed Release Point - 連続算出投下点
プレイヤーが指定した地点、もしくは攻撃目標の小基地に落ちるように、爆弾を自動で投下する機能。
この機能が使えるかどうかは、格納庫のX線画面で、パイロットにカーソルを重ねると表示される。
自由選択地点への投下の場合 格納庫のX線画面で、パイロットにカーソルを重ねると「SPI」と表示された機体でのみ可能
照準を目標に合わせた上で、コントロール>航空機>機械化から目標地点を有効にするキーを押す事で着弾点が赤い囲いでマークされ、縦線のインターフェイスが表示される。この状態で機首を縦線と合わせ、爆弾投下ボタンを押し続ける。押している間は縦線に表示された"〇"に×字が表示されている。上に表示されている"-"が"〇"に徐々に近づき重なった所で投下される。
ターゲティングポッド(TGP)で注視した場所でも目標ポイントの指定ができる
投下する時に機体が横滑りしていたり、機首を動かしたりすると精度が落ちるので注意。CCRPがあれば低空で近づき、機首を引き起こしながら投下する、所謂トス爆撃が可能であるが、やはりこの場合も複数発を投下する場合はどうしても着弾する分布が前後に広がりやすくなるので注意。
小基地爆撃の場合は 機械化>登録している爆撃目標の切り替えを押すと投下地点が爆撃目標基地の座標に設定される。
CCRPをOFFにするには機械化>目標地点を無効にするで行う。使わない場合はOFFにしておかないと、その場で手動投下したい場合に投下出来なくなるので注意。
一度に投下する爆弾の数を変更したい場合は、コントロールの機械化>副兵装の切替で爆弾を選択し*33、機械化>副兵装の射撃モードの変更で一度に投下する爆弾の数を変更できる。設定中の投下数は左上のユーザーインターフェイスで確認出来る。この設定で投下する場合は通常の爆弾投下キーではなく、機械化>副兵装発射で行う必要があるので注意。
コックピット視点ではCCIPと同様上記の操作に加え機械化>コックピット視点モードの切り替えで地上爆撃HUDを選択して使う。なお、機種によって表示方法が異なる。おおよそ三人称視点と似た表示だが、簡易的なものでは縦線や着弾点が表示されず、投下までのタイミングをゲージで表示するに留まるものもある。
操縦関連
武装の項と同じくレーダーとは関係ないが便宜上ここで解説する。
SAS
Stability augmented system(安定増大装置)の略。機体の揺動を角速度センサーが感知し、自動でピッチ、ロール、ヨーの3軸周りの安定性を確保するシステム。 SBでのみ使用可能。
設定 → コントロール → シミュレーターコントロール → コントールモード → 「SASモードの切り替え」のキーで機能を切り替える。切り替えると、画面下に「安定性向上モード:XXX」と表示される。
- 減衰
- ピッチ、ロール、ヨーの安定性を増加させ、機首の振れを抑制する。キビキビとした動作になり、操縦の安定度がグッと上がる。(機体にかかる角速度を打ち消すように舵が自動制御され、操縦桿が中央になった時点の機首角度を維持しようとする。F-4Eなど古い機体では単に操縦がしやすくなるぐらいの効果だが、後の時代の機体になると対気速度が変わっても機首角度をほとんど維持するため、さながらオートトリムのようになる。)
一部の機体ではこれをONにすると、G制限やAoA制限が適用され、危険な操縦にリミッターがかけられる。(例:F-16は旋回に10Gの制限が適用される) - 自動平準化
- 操縦桿を中央に戻すと機体が自動で水平になる。着陸時など水平を維持しながら旋回したいときに便利。
機種角度が水平になるだけで高度は維持されないので注意。
ヘリコプター
レーダー・光学追跡装置
概要
ヘリコプターにもアクティブ式のレーダーが搭載した機体が存在する
固定翼機にはない対地レーダなども存在する
また、カメラで車両などを追跡する光学追跡機能も用意されている
装置の種類
- レーダー
- 対空モード(A-A)と対地モード(A-G)の2つのモードがある。
対空モードは固定翼機と同じように周辺空域の捜索ができる。
対地モードでは地上車両の捜索と追跡が可能で、追跡している目標にミサイルの照準を向けることもできる。
1.97時点でAH-64DとKa-52の2機のみで使用可能
- 視界スタビライザー・SPI
- ガナー視点時に視点を地表のある地点に固定する機能
視界の安定化」キー(デフォルトでは"F")を押すと機能が有効化される
ATGMの発射時に使うと安定した誘導ができる
下記の光学追跡機能はこれに車両や航空機の追跡機能を追加したもの
- 光学式追跡機能・IRST auto tracker
- ガナー視点時に車両や航空機を自動で追尾してくれる機能
目標をレティクルの真ん中に合わせ「視界の安定化」キー(デフォルトでは"F")を押すと追尾が始まる
手動では難しい移動する車両や長距離のミサイル誘導などで効果を発揮する
ロックした状態でもう一度キーを押すと、ロックしたまま照準点を動かすことが出来る
ミサイルで車両の弾薬庫などを狙うときに使おう
ロックした対象は下記のCCIPの目標にすることも出来る
- レーザーON/OFF機能・LDR
- ミサイル誘導用のレーザーON/OFFする機能
ヘルファイア対戦車ミサイルは発射後数秒はレーザー無しでも誘導することが出来るため、この機能を使ってレーザーの照射をギリギリまで遅らせることで敵がLWRでミサイルの存在を知ることを遅らせることが出来る。
対抗手段
- CMディスペンサー
- 囮を放出する装置 下記のMAWと連動させることも出来る
敵のミサイルがレーザーを使って手動で誘導している場合は囮では意味がないので注意- フレア
- 熱を発生させる囮 熱誘導式のミサイルを回避するのに使う
ヘリコプターは速度が遅く、ミサイルのロックが外れにくいため、フレアは大量に放出しよう
地上車両が使っている光学センサや、固定翼機が使うIRSTへの妨害効果もある - チャフ
- 電波を反射する囮 レーダーの妨害やロックオンの解除に使う
地上のSAMはレーダーを使ってミサイルを誘導するものが多いため、フレアと合わせてバラまこう
- IRCM・赤外線ジャマー
- ミサイルの誘導装置を混乱させる赤外線を放出し、熱誘導式のミサイルのロックオンや誘導を妨害する装置
必ずしもミサイルを避けれるわけでは無いが、一定の効果はある
- MAW(missile approach warning system - ミサイル警報装置)
- 自機周辺で発射されたミサイルの紫外線などを検知し、音と表示で警告する装置
ディスプレイは下記のRWRと統合されており、RWR表示の周りにミサイルのマークが表示される
ミサイルを検知すると上記のCMディスペンサーを自動で起動し、フレアやチャフを展開する
囮の発射数や発射間隔はキーバインドで設定できる。
- RWR(Radar Warning Receiver - レーダー警報装置)
- 地上車両や航空機のレーダー波を感知すると発信源の方向やロックオン警報を表示してくれる装置
ロックされたたらチャフを使おう
敵が光学センサや光学追跡機能を使っている場合感知できないので注意。
- LWR(Laser warning receiver - レーザー警報装置)
- 地上車両やヘリコプターから照射されたレーザーを感知し、警告と照射源方向を表示してくれる装置
基本的にはSAMやATGMなどミサイルの誘導用レーザーに反応するが、戦車のレンジファンダーのレーザーにも反応する。
レーザー誘導は今のところ欺瞞出来ないので頑張ってよけよう
武装
操縦関連
地上車両
レーダー
概要
航空レーダー同様に、レーダーを搭載する車両はレーダースクリーン上に航空機を表示させ、追跡レーダーを有する車両はより正確なリードマーカーが表示される。航空機と違い自動照準も可能。
SIDAM 25などに搭載されている光学式システムはこちらから何も発しないのでヘリから逆探知されない
【索敵レーダーの見方】
【追跡レーダーの見方】
対抗手段
- スモークグレネード
- 煙幕を展開する爆弾
戦車と戦うときは単純な目隠しとして利用できる。 赤外線も遮断するためサーマルビジョンでも見通すことはできない。
上記のヘリコプターの「光学追跡機能」のロックを外す効果もある
- LWR(Laser warning receiver - レーザー警報装置)
- 地上車両やヘリコプターから照射されたレーザーを感知し、警告を表示してくれる装置
ATGMなどミサイルの誘導用レーザーや、戦車のレンジファンダーのレーザーに反応する。
ヘリコプターが出すミサイル誘導用のレーザーにも反応する。
- IRCM・赤外線ジャマー
- ATGMの誘導を妨害する装置
半自動誘導のATGMは、ミサイルのお尻についている赤外線フレアで母機がミサイルの位置を特定し誘導する。
そこでこの装置はミサイルを誘導している母機に対して赤外線を放射し、ミサイルの位置を誤認させてしまうのである。
作動させている間は対応するミサイルをほぼ確実に無効化するが、強力な赤外線を放出しているため暗視装置で見ると丸見えになる。
また、レーダー・レーザー誘導、手動誘導のミサイルに対しては効果がない。
機能
要追記
- 索敵レーダー
- 索敵レーダー搭載車両で使用できる機能で、スクリーン上に航空機の位置を表示させる。スクリーンの形は円形か四角形のどちらかに切り替え可能。目まぐるしく動く線があるがこれは「走査線」と呼び、基本的にこれが横切った時に航空機が点で表示される。
- 追跡レーダー
- 全てのレーダー搭載車両が使用できる機能で、画面上にロックオンした航空機を四角い枠で囲って表示させ、更に距離と自機との相対速度を表示し、リードマーカーを映し出す。目標をある程度照準に捉えた状態で「Lock radar target on」ボタンを押すとロックオンする。索敵レーダー機能がある車両はスクリーン上で、探知された航空機に[]が表示されロックオンが可能かどうか判別できる。
- 赤外線センサー・IRST
- 目標が発する熱を捉えて探索する装置
基本的機能や操作方法は上記のレーダーと同じだが、動作させた際に何も発しないのでヘリに搭載されている警報装置に写らない。索敵用と追跡用が存在する。
一見万能だがレーダーと比べて探知範囲が狭く、索敵においては目標との距離が検知できず敵の方角しか表示されない。
Stormer HVMは索敵&追跡共にIRSTのためRWRで察知することは不可能。 - 対地レーダー
- 1.99で追加されたKhrizantema-Sに搭載されている装置。
地上車両の捜索と追跡を行うことが出来る。
対応車種
【索敵&追跡レーダー】
- ADATS -追跡が光学式
- Stormer HVM-索敵、追跡共に光学式
- Roland 1 -追跡が光学式
【追跡レーダーのみ】
- SIDAM 25 光学式、詳細は車両ページにて。
- SIDAM 25 Mistral 光学式
- Type 93
操作方法
要追記
キーの割り当て設定はコントロール設定の「武装」の欄で出来る。
- Switch radar seach on/off
- レーダーのオン・オフを切り替える。
- Change radar mode
- レーダーを折りたたむことが出来る。(一部機体では操作不可)
- Change radar search mode
- Change radar scope scale
- 探知する距離を切り替える。探知距離はスクリーンに表示されている。
- Select radar target to lock on
- 追跡レーダーを持つ機体で、目標が複数居る場合にロックオンする目標を切り替える。
- Lock radar target on
- 追跡レーダーを持つ機体で、目標にロックオンする。ロックオンするにはスクリーン下側の色の違う範囲内に居る目標に対して、ある程度照準を合わせた状態でこのキーを押せば出来る。反応させるために複数回押す事になると思うので押しやすい位置に設定しよう。
- Switch radar indicator type
- スクリーンの形状を変更する。円形と四角形がある。好きな方を選択しよう。デフォルトは円形。
武装
操縦関連
海軍
1.95で実装された 操作方法は陸と同じ
当分はテスト期間らしく史実性は無視し、同じ性能のレーダーが一部艦艇に搭載されている。ちなみに戦後艦艇のみで対艦レーダーは無し。
今後はユーザーの反応を聞きながら改良していくとのこと。
1.10で史実に沿った対空レーダーの実装が開始された。基本的には陸と同じく捜索レーダーと追跡レーダーの二つで、リードアングルも出る。対艦機能は無い。
陸と比べて追跡レーダーの仰角に制限があったり、マストなどに遮られて追跡が外れるという特徴がある。また本来なら複数のアンテナを使って複数目標を同時に追跡できる艦艇が存在するが、現時点でその機能は再現されていない。
戦前艦艇は現状そのままレーダー非搭載。
コメント
- ヘリコプターECでMi-35Mから使える光学式追跡機能が使えるときと使えないとき(しっかり追尾できるときと、ロックすら出来ない時)があるのですが理由ってどなたかわかりますか? 調べたのですが見つからず…… -- 卵男爵? 2022-02-26 (土) 16:14:22
- 新しい羽黒が追加されましたね。なんかレーダー使えて妙高より性能いい気が… -- しど? 2024-06-23 (日) 12:44:51