地球の技術
天命の技術
考古学的な前文明の技術発掘と千数百年間培ってきた対崩壊の経験で高い技術力を誇る
- ハイペリオン
極東支部が所有する最新鋭の空中戦艦
ホーム画面にもなっているみんなの母艦、AIちゃんはこの船に搭載されている人工知能
物語の進行に伴って度々改修されており、現在は主砲はムーンライトスローン、エンジンは総魂鋼製、重力発生装置が組み込まれて快適な宇宙航行も可能となかなか豪華な船になっている
- 輸送艦
ヘリオス、エオスなど何隻か出てくる
輸送艦だがバリアやレーザー砲も装備されていて戦闘能力もなかなか高い
戦乙女小隊が派遣される時は輸送艦に乗せられて現地に向かい、ハッチから飛び降りて出撃する
高所恐怖症だと大変だね
- 人工聖痕
天然聖痕に対する人工聖痕
天命の戦乙女達はこれを埋め込まれることで高い身体能力と崩壊エネルギー耐性を得ている
ただし身体にかかる負担は大きく、寿命が大きく削られてしまう
戦乙女になったのが遅く元々の崩壊エネルギー耐性も低かった姫子さんはこのせいで30は超えられないだろうと言われている
前文明の遺物である天然聖痕を解析して開発されたものだが、完全な再現は出来ていない
- 崩壊武器
崩壊エネルギーを使用した武器
爆撃でもしないと通常兵器では倒すのが難しい崩壊獣もこれなら倒せる
少なくとも500年前から使用されている
天命の神州侵攻では同じ人類に対して使用され、その破壊力で明軍を一方的に蹴散らすことには成功したが、逆にそれが精衛仙人の介入を招き、敗因となった
最新のものは戦乙女装甲から崩壊エネルギーの供給を受けて稼働している
一部クエストで戦乙女装甲のエネルギーが切れると攻撃力が大幅に低下するのはこの機能のゲーム的な再現
- 戦乙女装甲
元来戦乙女は崩壊エネルギー伝導性に優れた糸で編まれた布製の戦闘服を纏って戦ってきたが、第二次崩壊の戦いで戦乙女の戦闘力向上の必要を感じたオットーは前文明の遺物の一つ『空白の鍵』を参考にして新型の戦乙女用戦闘衣装を開発した
その機能は装着者の身体能力の向上と携行崩壊兵器への崩壊エネルギーの供給を基本とし、それ以外にも体温保護や通信など戦闘をサポートする機能はひと通り標準搭載されている- 第一世代戦乙女装甲
旧式の装甲
- 第二世代戦乙女装甲
旧式の装甲
たぶん姫子さんの核融合・深紅も元はこれ- 第三世代戦乙女装甲
最新式の戦乙女装甲
シーリン計画で得られた成果により時空断裂などの新機能が搭載されている
強力な反面扱いも難しいため、B級以上の戦乙女にしか着用を許されていない
基本的には量産品だが、戦乙女個人個人の要望や適正に合わせたチューンが施されている- 第四代戦乙女神殺し装甲
最新式の強力な装甲
天命が持てる技術の粋を集めて開発したワンオフのハイエンドモデルで、律者討伐に大きな期待をかけられている
いずれも「月」の名を冠する- 原型【空白の鍵】
前文明の遺産、所有者はメイ博士
律者コアをはめると人間の身でありながら律者と同等の力を使えるようになるが、稼働時間は数十秒と短く、使用者は高濃度の崩壊エネルギーに曝されてしまう
第十律者との戦いで空白の鍵を連続使用したことがメイ博士の直接の死因になった- HDA-000【真紅の騎士・月蝕】
神殺し装甲原型機、所有者は姫子
全ての天命戦乙女装甲の元になった装甲
空白の鍵をオットーが修復したもので、元とは少し違う
劇中ではプレイグジェムをはめられていたため炎属性- HDA-001【極騎士・月天】
試作型全領域作戦装甲、所有者なし
開発理念に欠陥が見られるため、ハンター計画によって極騎士・月燼に改造された- HDA-001J【極騎士・月燼】
高火力制圧型作戦装甲、所有者なし
- HDA-002【白騎士・月光】
遠距離殲滅型作戦装甲、所有者はキアナ
背部に自動照準ガンマ線攻撃システム、通称『光!翼!展!開!』を搭載
キアナの愛用武器である粒子重砲グングニルもこの装甲のエネルギー供給を受ければ火力は普段の何倍にもなる
オットーによってキアナの領域装・白練に秘密裏に搭載されており、聖フレイヤ学園時代には何度か機能が解放されている- HDA-003【夜騎士・月骸】
ステルス型潜入作戦装甲、所有者不明
- HDA-004【血騎士・月煌】
外装型崩壊エネルギーアクティブ化装甲、所有者はテレサ・アポカリプス
最初からテレサ専用に作られており、段階的にヴィシュヌの能力を引き出す機能を備えている
処刑装・紫苑はこの装甲を開発する際に戦闘データ収集に用いられたテストベッド- HDA-004改【暮光騎士・月煌】
テレサの求めに応えたアインシュタインよって調整を受けた血騎士・月煌
血騎士・月煌にはオットーの親心からリミッターが搭載されており、ヴィシュヌの力を引き出す装甲であると同時にそれを抑える拘束具の役割も果たしていた
このリミッターが解除されさらに融合戦士としての力を引き出す活性化因子を追加されたことにより、テレサは自身の限界まで力を使えるようになっている- HDA-005【蒼騎士・月魂】
粒子流発散特化装甲、所有者はリタ
背部に搭載された粒子流発散装置を起動すると散布された新月粒子によって周囲の熱は急速に奪われ、極寒の領域を形成する
さらに一定濃度に達した新月粒子は人型幻影『白銀の月』を形成し、これを操り戦わせることも出来る- HDA-006【影騎士・月輪】
高機動型接近戦特化装甲、所有者はフカ
遠距離武装は何もないが、その分特化された機動性は神殺し装甲の中でも随一
さらに月食形態と呼ばれる爆発状態も備えており、発動すると2組の腰部推進機が完全開放されて装甲各所がオレンジ色に変化し、機動性はさらに向上する
その推進力は空も自在に飛び回れるほどであり、地に足をつけない状態でもフカの格闘戦能力を損なうことがない
また、翼のような外付け強化パーツと合体することで長距離高速巡航にも対応可能
ちなみにこのモードはフカさん大好きオタクがオリジナルの強化型月輪モデルを作ってたら捕まって採用された経緯を持つ- HDA-007【輝騎士・月魄】
戦術独立駆動装甲、所有者はデュランダル
これまでの第四世代装甲の能力を統合した全領域対応型装甲を目指したが開発は難航し、一時プロジェクトが放置されたこともあった
プロジェクトが別部署に移管された後になんとか完成したものの、デュランダル以外にはろくに使えないほどの非常にピーキーな装甲に仕上がってしまったらしい- HDA-008?【玉騎士・月痕】
速度増幅装甲、所有者は李素裳
オットーがおすしちゃんへの贈り物として作らせた装甲で最初から太虚剣気の使用が前提になっており、この装甲を纏えば剣技はますます冴え渡る- HDA-00X【戦騎士・月兎】
混合駆動型創造形成装甲、所有者不明
開発計画中止
- カスラナの聖痕
カスラナ家に宿る天然聖痕
他の天然聖痕とは違いこの聖痕はカスラナの血統全員に変わらず受け継がれている
このおかげでカスラナ家のものは例外的に男でも高い崩壊エネルギー耐性と身体能力を持っており、崩壊と戦う騎士として高い才能がある
- シャニアテの聖痕
シャニアテ家に宿る天然聖痕
シャニアテの聖痕には2つの相反する力が宿っている
1つは崩壊エネルギーを増幅する体質
1つは崩壊エネルギーを中和する聖血
シャニアテ家の初代である聖女は聖血のみを色濃く発現していたようで、彼女はその血でもって崩壊を清め人類の聖域を作り出すことも出来た
聖女の子孫達ではこの相反する2つの力は互いに打ち消し合うように発現してしまっているために多少の崩壊エネルギー耐性を得るに留まっている
オットーによるとどちらにも副作用があり、どちらが強く発現してもあまり望ましいことにはならないらしい
それを示すように初代以来聖血保有者は生まれていない
一般的には聖女の血筋で聖なる血が流れてるぞー!くらいに思われてたんだろう
シャニアテ家は代々優秀な戦乙女を養子に迎えて取り込んでいるため、本質的にはこの聖痕と関係ないが優秀な戦乙女が多い
数百年間の研究の末に、オットーは遺伝子操作によってセシリアを生み出すことに成功している
セシリアは血と肌骨に分けて2つの力を発現させており、聖血を持ちながらも崩壊エネルギーを増幅し操る戦乙女としての高い素質を持ち、そして副作用で身体を蝕まれることもなく生きられていた
ただしセシリアの聖血でも完全ではない
- HSN-b46血清
マーキ博士が開発した崩壊エネルギー中和抗体薬
血清なので量産が非常に難しい、おそらく前文明の火を追う蛾が開発した崩壊病治療薬と同じもの
抗体は体内の崩壊エネルギーと結びつき、不活性化させて体外に排出させる
漫画の月影編でキアナちゃんに使われたのもこれ
本来は戦乙女の治療用として開発されたものだが、実はセシリアの聖血に欠けている最後の1ピース- 神殺しの槍
真のシャニアテの聖血
セシリアの聖血とHSN-b46血清を一定割合で混合したもの
これを使用されると崩壊獣は一瞬で灰燼に帰し、ゾンビは人間に戻る
そして律者すらも体内の崩壊エネルギーが一瞬で失われて人格を取り戻す
ただし律者の場合はコアが消滅するわけではないので、コアを通して流れ込んでくる崩壊エネルギーでやがて再び律者化する
- 天命機甲
ネゲントロピーの機甲を参考に天命が独自開発した自律兵器
天命はこの手の技術力ではネゲントロピーに劣っているが、潤沢な資金で高コストな高性能機もバンバン作る
人工聖痕よりも効率が悪い上に耐久性も低いけど運用されている、人的資源の問題だろうか
- 記憶戦場
魂鋼を用いて挑戦者の記憶を読み取り強敵を再現するトレーニング装置
登録されたデータと戦うことも出来る
序列:安全、普通、危険、真実と再現度が設定されていて真実は本当に死にかねない
古の楽園でも同じ機能があるしたぶん前文明由来の技術
- ゲニウス
基本的には自身のデータを量子の海に投影する装置
現実世界でゲニウスを使用する時間と場所を選ぶことでそのデータはエーテルアンカーにサルベージされ、世界の泡の中に自身の存在を構築させることが出来る
あくまでも投影しているだけだから、量子の海や世界の泡から現実世界への帰還はゲニウスを停止させるだけで可能
2012年の任務の時はそれだけの装置だったが、その後もオットーとリタさんがいじくりまわしているせいで通信など様々な機能が追加されている
- 虚数くりこみ
虚数空間を操作することによって起こる現象
この現象が起こると虚数空間に溢れる無限は有限になり、実数空間にとって有限に見えるものは無限になる
神の鍵や聖痕などの虚数空間の法則に従った小手先の技術では虚数空間の基本法則である崩壊に打ち勝つのは不可能だと考えたオットーによって身を挺して実証された
理論上、虚数くりこみが起これば崩壊の神ですら縛られている虚数空間の法則を無視することが出来る
抽象的でわかりにくいが、虚数空間の操作によって起こる現象なので空の律者の力が重要になる
- 天命なんでも屋
戦乙女みんなが使っているスマホアプリ
掲示板機能があったりして戦乙女達の情報交換の場になっているらしい
リタさんとかでも使ってるみたいだけどさすがにおすしちゃんはスマホ自体持ってないから使っていない無事スマホデビュー
- 島嶼計画
量子の海の探索によって得られた技術
虚数からの攻撃を防ぐことが出来るすごい装置
第一部終盤にようやく実用化されたようで、まだ天命本部やソルトレイク基地といった限られた範囲しかカバーされていない
- ホムファイター3rd
ランキング要素のあるゲーム
1位はブローガー、2位はフカ
ネゲントロピーの技術
- 機甲
戦乙女を持たないネゲントロピーの対崩壊の主戦力となる自律兵器
ネゲントロピーはこの手の技術力では天命より優れているが、予算がカツカツなのでテスラ博士がジャンクを漁りながら開発している
崩壊エネルギーを動力としているがその変換率は20%程に留まっており、同じく崩壊エネルギー転用している人工聖痕に比べるとその効率ははるかに悪い
加えて崩壊エネルギーは物理構造に大きな負荷をかけるため運用コストもかさむ。なのでテスラ博士は自爆する機甲を作るしゼーレに試作機を壊されると凹む
- MSR-7 デウス
ME社を手中に収めたカカリアが作らせた汎用人型決戦兵器
律者コアを動力源として想定しており、対律者での戦いに多大な期待を寄せられている超兵器
ただし未完成なようで律者コアから供給される膨大なエネルギーに排熱が追いついていないらしい
その状態で天命極東支部によるME社襲撃に対してデザイアジェムを用いて起動されたが、この時はカカリアの自信とは裏腹に大した活躍も出来ずに撃破されている
その後デウスは天命本部での戦いに投入され、アイン達によって天命空港第三飛行場に設置されて通常動力による起動が試みられたが、天命の反撃と空の律者の攻撃のために間に合わず失敗
極東支部の撤退によってそのまま遺棄されたデウスは天命に接収されることになる
以降も天命の技術者達によって修復が試みられているようだが、識の律者の襲撃にあって爆発したりと結局進捗度はいつまで経っても90%のままである
もうずっと天命本部に放置されているせいなのか本来純ネゲントロピー製のはずなのになぜか天命の側からは天命の最高傑作として認識されている
……とmiHoYoからも鉄板の自虐ネタ扱いされているほど不遇なデウスだが、実はver4.5の時に一度だけ1000%に達して拘束具を引きちぎり完全駆動したことがある
あと神州にはエビスというデウスによく似た大変おめでたい春節用巨大機械人形があるらしい
- 量子化技術
アニメ「天穹の流星」などで確認出来る機甲が突然現れるアレ
2014年くらいだと一度に量子化出来る機甲は3体くらいが限界だったが、その後技術的進歩があったのか現在はそんな制限もないらしい
X-10実験による産物であり、この技術をネゲントロピーにもたらした功績によってカカリアは執行者に名を連ねるまでになった
ネゲントロピーには急進派のカカリアを危険視し排除を目論むものも多いが、カカリアは常に量子化した機甲を引き連れていて彼らの脅威を退けている
- ムーンライトスローン
崩壊エネルギーを熱エネルギーに変換するビーム兵器
60年前にシュレーディンガー博士によってその理論が提唱され、対崩壊の切り札として期待されていた
ネゲントロピー独立に伴う天命の制裁でその研究は遅れていたが、第二次崩壊の時に得られた前文明のデータを解析し、同様の兵器の設計図の断片のサルベージに成功したことで現文明でも製造技術を得た
ネゲントロピーが製造したこの再現品はまずアラハトに搭載されて実戦投入され、第二律者シーリンに対して照射されたが、アラハトの動力程度では崩壊エネルギーの熱への変換はおろか崩壊エネルギーを弾き飛ばすことも出来ず、効果は律者コアの結合を不安定化させるに留まった
その16年後にムーンライトスローンは空中戦艦ムーンライトスローンに搭載されたが、この空中戦艦はオットーとカカリアの策略で奪取されて青海市を侵空し、そのまま拿捕されてしまう
その後空中戦艦ムーンライトスローンに搭載されていたムーンライトスローンは聖フレイヤ学園でハイペリオンの主砲に換装された
- 空中戦艦ムーンライトスローン
24基の反重力エンジン、1日で北米大陸を廃墟に出来るだけの艦載兵器、そしてそれらを動かすための限界出力12000HW(崩壊ワット)を誇る超大出力崩壊炉を搭載した超巨大空中戦艦
しかしこれらは空中戦艦ムーンライトスローンにとっては付属品にすぎない
空中戦艦ムーンライトスローンに隠された真の能力、それこそ上述の崩壊エネルギー変換システム『ムーンライトスローン』である
むしろムーンライトスローンという兵器に運用のための機能を付属させていった結果として巨大空中戦艦の形になったといえる
12000HWもの出力を誇る超大出力崩壊炉もムーンライトスローンの膨大なエネルギー需要に応えるためのものである
ちなみに天命の最新の崩壊炉でも1500HWが限界で、ハイペリオンの崩壊炉は1380HW程度
漫画第一章で雷の律者先輩がハイペリオンを撃墜しようとして放った全力の一撃でも3200HW
ネゲントロピーがどれだけムーンライトスローンに期待をかけていたのかが伺える
ちなみに建造したのはアインとテスラ
- 月の輪
後崩壊書時代の技術
ムーンライトスローンの技術を応用して開発された装置
体内の崩壊エネルギーを電力に変換してくれたり用途は多彩
後崩壊書第二部の仮設基地の電力は全て主人公くんが人間電池になることでまかなっている、さすがmay先輩の弟子だ…
データを集めることで理の律者のように崩壊エネルギーの負エントロピーへの変換も可能な様子
フォース湾で初めて実戦投入された装置のためデータ不足で多くの機能がロックされている
ネゲントロピーの計画
- 第一次ムーンライトスローン計画
ネゲントロピーが過去に推進していた対崩壊計画
ムーンライトスローンの量産によって終焉を打ち倒すことを目標とする純工業的解決プラン
繭の構造解析が進み他の律者と異なる終焉の特殊性が明らかになったことで断念
- 第二次ムーンライトスローン計画
ネゲントロピーが現在推進している対崩壊計画
人工的に終焉を降臨させてムーンライトスローンの機能を担わせる解決プラン
青海市に空中戦艦ムーンライトスローンを送ったのもこの計画に従ったもの
ヨルムンガンドの技術
天命やネゲントロピーより進んだ技術力を持っている
- 黄泉の杖
ジャッカルが開発した律者捕獲用のすごい杖
特殊な電磁波で律者コアに干渉し、無力化することが出来る
律者を無力化して捕獲することは聖痕計画にとってかなり重要
犬頭やるじゃん!
電磁波を利用したものなのでレッドサンダードラゴンはラーニングして自力で同じ効果を出せるようになった
その他地球の技術
- Sbeam
オンラインゲーム販売プラットフォーム
早い話が現実におけるSteam
ブローニャやコラリーが利用している
前文明の技術
技術力では現文明の遥か先を行く
- 融合戦士
超変手術と呼ばれる技術で人体に崩壊獣の因子を埋め込んで作る兵士
融合戦士となれば埋め込まれた崩壊獣の能力や超人的な身体能力、高い再生能力、不老、無限に近い寿命などを得ることが出来る
特に同時期に融合戦士用の武器として開発された神の鍵を持った時の力は絶大で、直接戦闘では律者すらも圧倒したという
反面この手術は副作用も大きく、五感のいくつかを失ったり、動物の耳が生えたり、もはや人類とは言い難い何かになれ果てたり、拒絶反応で死んだり、特に初期の融合戦士においてはそういった望まぬ効果が大きく出た
症例数を積み重ねていくことで技術的に成熟し副作用も軽くなっていったが、それでも成功率は第十次崩壊の頃でもなお可哀想になるほど低かったらしい
そしてたとえ超変手術自体には成功したとしても、何らかの要因で過重超変と呼ばれる崩壊獣に近づく不可逆の変化を起こすこともある
この技術を用いて最初に融合戦士に改造されたのはケビン、サクラ、ディストピア、メビウス、コズマ、アポニア、痕、エリシアの8人
その後エデン、千劫、ヴィルヴィ、スウ、グレーシュ、パルドフェリスも超変手術を受けて融合戦士になっている
彼らには生産順でCM-xxxといった通し番号が与えられている、CMが何の略なのかは不明
その圧倒的な力で融合戦士は対崩壊の主力になったが、そんな彼らを人間ではない怪物と蔑み迫害するものもいた
融合戦士には埋め込まれた崩壊獣の力を解放した人為的崩落という形態がある
人為的崩落は融合戦士にとって強力な切り札ではあるが、理性を失い敵味方の見境なく破壊の限りをつくす怪物へと変化してしまう忌むべき力でもある
過重超変とは違い人間の姿に戻ることは出来るが、この姿もまた普通の人類との確執を大きくした
それでもなお融合戦士は生物学上は人類であり、ちんちんから冷凍ビームが出ておまんこが凍るとかそういう事情を抜きにすれば普通の人類と子をなすことも可能で、現実のライガーのように孫は出来ないといったこともない
しかし融合戦士の肉体を構成する細胞は細胞小器官レベルで変異しており、子孫には例外なくその変異した細胞小器官が受け継がれていく
- Meta-Morph
融合戦士を量産する薬剤
本来融合戦士は上述の超変手術によって生産されていたが、適合する崩壊獣の選定と熟練した医学者による手術を必要とする点で量産性に難があり、神の鍵を使用する程度の人数しかいなかった
しかし量産型の神の鍵である軒轅剣が開発されたことで状況は一変
これを使うことが出来る戦士が最大1000人必要になった
この融合戦士の需要増加に応える形でMeta-Morphが開発された
ただしMeta-Morphも打てば誰でも融合戦士になれる万能の薬ではない
Meta-Morphによる変異を起こし融合戦士として開花するためには、投薬を受けた状態で軒轅剣を使って戦い、さらに命の危機に瀕して生存本能を強く刺激される必要があった
この特性から、火を追う蛾の一般隊員達は何も教えられないまま軒轅剣とMeta-Morphだけが与えられて全滅必至の戦場へ投入された
フカはこの地獄のような選別の中で融合戦士として覚醒している
こうして多くの犠牲の上で融合戦士の量産は成し遂げられ人類は崩壊との戦いに希望を見たが、直後それを嘲笑うかのように降臨した第十一律者によってほぼ全員が命を落とし、残ったのはフカだけだった
ロザリリが使ったのもMeta-Morphの再現品、ただし命の危機とかは必要なさそう
- 「神音」実験
人類の脳を崩壊エネルギーのコントロールに適した形にするために、アポニアの戒律の力を使って行われたメンタルセラピー
深層意識に暗示をかける戒律が精神構造を変化させることを利用して虚数空間の操作を試みる技術
要は遺伝子工学ではなく『戒律』を使って聖痕と同じ効果を得ようとしており、神音を得た者は聖痕覚醒者と等しい存在になる
この実験は戒律の全貌を研究・解析していたメイ博士主導で行われた
超変手術並みもしくはそれ以上にとんでもなく無茶な実験であったためか、施されたものは例外なく精神が壊れたという
その中で肉体精神共にまともな状態で生還し、成功したのはただ一人華のみであった
融合戦士が神音を得ると人為的崩落を起こせなくなるらしい
しかしこれはいい面も悪い面もあるという
この処置はまだ成長の余地を多く残した未熟な身体にしか効果がない
未だ実験段階ではあるが、将来的には融合戦士に頼らずとも普通の人間のまま崩壊と戦えるようになるかもしれない夢のある技術だった
そしてそれは5万年後の世界で太虚七剣として実現する
- 魂鋼
構造材自体を素子として扱う量子コンピュータ
早い話がサイコフレーム
レゴリスなどを材料にして精製されるルナチタニウム合金でもある
- 神の鍵
律者コアを核として使用する魂鋼製の武器
第七律者討伐後に融合戦士用の兵器として順次開発されたが、その研究は第十律者の標的になった
- 聖遺物
量産型神の鍵といったところ
神の鍵を模して作られた魂鋼製の武器で、律者コアの類似物質を動力源としている
現文明では聖1503研究所が研究していた- 2nd聖遺物
双銃、天命がバイカル湖から発掘
千界一乗の要素が欠片もない混乱の元- 3rd聖遺物
太刀、天命がバイカル湖から発掘
聖遺物とかいう仰々しい存在なのによくmay先輩に使われている- 5th聖遺物
重砲、天命がバイカル湖から発掘
元ネタの万物休眠の武器時代の姿が不明だけど逆算的に重砲だったのではと言われる所以- 7th聖遺物
大剣、天命がドイツ南部はシュヴァルツヴァルトから発掘
これといって語ることはない- 11th聖遺物
十字架、天命がノルウェーのハルダンゲル地方から発掘
緋桜編でテリテリが神恩になった時になんか手元に来た- 11thオリジン
十字架、天命が11th聖遺物に続けてノルウェーで発掘
11th聖遺物に似てるけどより強力なコイツの研究が進んだことで魂鋼製武器の超限が可能になって「」長の素材の在庫がゴミになった
- 空白の鍵
律者コアを核として使用する魂鋼製の装甲
高濃度の崩壊エネルギーに身体を蝕まれるが装着したコアの律者が持つ権能を再現出来る
現文明の戦乙女装甲はこれをモデルとして開発された
- 武装人形
正式名称はEquipment:Living Form、通称ELF
前文明のアインシュタイン博士によって開発された、マンパワーが枯渇していた人類の代わりに崩壊と戦うよう設計された自律機械人形
ちなみに通常電力による駆動で充電式
ELFは「崩壊は敵である」「人間を傷つけない」「生存する」の三原則を基本にした共有AIネットワークによって接続された群体兵器で、学習機能によって戦闘を重ねるごとにより少ない犠牲で勝利できるよう効率化されていく設計になっていた
しかし学習を進めた結果、人類の代わりに崩壊と戦わされている状況が「生存する」原則と反しているとELF達は判断し、人類に対して平和的にストライキを行ってみせた
ストライキを受けて武装人形の各々には自由と人権を認められ、何者にも縛られないことが確約された
この何者にも縛られないという中にはELFを群体として統制する共有AIネットワークも含み、接続が切れたことで各個の武装人形には個性が生まれ自由に暮らすようになった
共有AIネットワークから離れたことで今は兵器としてではなく個々人として戦闘サポートから残業までなんでもこなしてくれる
でも彼女らにはちゃんと個々の人格があるから労基は守ってほしい
- ムーンライトスローン
崩壊エネルギーを純粋な熱エネルギーに変換するビーム兵器
変換を諦めて崩壊エネルギーを拡散させることも可能
文明の成果や知的生命体などは負のエントロピーの象徴と考えられており、負のエントロピーは虚数内エネルギーである崩壊エネルギーと影響し合う
これが文明の進歩に合わせて崩壊が起きる根本原理である
逆に、崩壊エネルギーから負のエントロピーを作り出すことも可能であり、これがムーンライトスローンの根本原理である
ちなみに、理の律者の能力も同様に崩壊エネルギーから負のエントロピーである文明の産物を作り出すことであり、ムーンライトスローンの原理と全く同じである
- エーテルアンカー
現実世界の負のエントロピーは量子の海に投影され、量子の海のエーテルの揺らぎとなる
量子の海に投下されたエーテルアンカーはこのエーテルの揺らぎから地球を復元可能なデータをひたすらサルベージしており、それを見つけ次第自動で量子の海の媒質であるエーテルを変換してコピーを生成している
ノベル・デュランダルの舞台となる世界の泡はこうして作られた
前文明はこうして作った地球のコピーに崩壊エネルギーを捨てるつもりだった様子
虚数空間に属さず本来崩壊エネルギーが存在しないはずのデュランダルの世界の泡に崩壊エネルギーが存在していたのもおそらくこのため
- 聖剣デュランダル
火を追う蛾によって作られた魂鋼製の試作武器
前文明の量子力学の結晶で理論上空間ごと何でも斬れる
ただしそのためには高度な計算能力が必要であり、搭載された2個の基礎制御ユニットと自己学習によって獲得された5個の追加制御ユニットから成り立つ人工知能は自我を持つに至っている
この人工知能の人格が非常にくせ者で、むさい男に握られ兵器として振るわれる未来に退屈を感じて自身をシャットダウンしてしまい、結局大いな期待を寄せられていた聖剣デュランダルは前文明ではそのまま振るわれることもないまま埃をかぶっていた
次に聖剣デュランダルが目覚めた時には既に前文明は滅び現文明の時代に入っていたが、未だ蛮族しかおらず話し相手に欠いた聖剣デュランダルは退屈を感じてすぐに再びスリープモードに入っている
それから数百年後、偶然少しアホでかわいい女の子であるローランドが手にしたことで聖剣デュランダルは再起動し、そのまま彼女と共に崩壊との戦いに身を投じた
しかし結局ローランドやその主君であるシャルルマーニュがどういう顛末を遂げたのか、聖剣デュランダルは量子の海に沈んでしまっている
それから数百年間聖剣デュランダルは量子の海を漂っていたが、シュレーディンガーに触れられたことで三度再起動し、その能力によってシュレーディンガーの存在を安定化させた
その後シュレーディンガーと共にエーテルアンカーによって作られた世界の泡に到着した聖剣デュランダルはシェイクスピアの発案で欧州の壁を斬るために用いられることになったが、あまりにも高密度な崩壊エネルギーによって逆に聖剣デュランダルは粉々に弾き飛ばされ、7個の制御ユニットは世界の泡中に散らばってしまう
それから20年以上かけてシェイクスピア達は聖剣デュランダルの破片を集め続け、ついに基礎制御ユニットである勇気の宝石を発見してレーダー機能が使えるようになり、ビアンカとリタも巻き込んだ冒険の末に全ての制御ユニットを取り戻して完全な機能を回復した
最終的に聖剣デュランダルはビアンカと完全な同調を果たして魂鋼の刀身は鎧となり、その能力はエーテルアンカーの安定化に用いられた制御ユニット 能力 勇気の宝石 聖剣の目、人工知能の核であり他の制御ユニットのレーダーにもなる、シェイクスピアがサルーム河口で回収 理性の宝石 聖剣の脳、入力された情報を処理する演算素子、アレクサンドリアのロボ制御に使用されている 支配の宝石 エネルギー操作を行う、エステルが所有 自由の宝石 聖剣の持ち主に聖剣の使い方をインストールする、時雨綺羅が所有 繁栄の宝石 聖剣の持ち主の身体能力を強化する、真田幸村が所有 直感の宝石 能力不明、ソローが所有 倫理の宝石 能力不明、ソローが所有
- 海淵の目
量子の海への扉を開く装置
ここからエネルギーを取り出すことも可能
おそらくエーテルアンカーもここから投下されたものと思われる
元々はムー大陸のアトラという都市の施設「デ・モアナ・キノ」にあった装置
岩の律者が大陸を破壊しようとした時に起動され、大陸を量子の海に転移して海底に沈み、現在の海淵城となった
海淵の目の周囲の実数空間は量子の海の影響下にあり、終焉や聖痕計画の虚数侵蝕から無縁でいられるらしい
このせいで海淵の目は現文明でもマリアナ海溝の底にある
動作原理は解説されてないからよくわからない
- 古の楽園
火を追う十三英傑の記憶データを同期して保存しておく施設
楽園自体は聖痕計画の一部として作られ、現実の聖痕計画の実行者が認めた存在しか足を踏み入れることは出来ないようになっている
元々はエデンの私物のキャバクラシェルター?
前文明が終焉を迎えるより以前から現在の形に整備されており、それをメビウスが譲り受けて今の形になった
古の楽園のハード面はヴィルヴィが管理し、古の楽園のソフト面にはアポニアの力が使われている、というかアポニア本人が溶けてる
この3人をクンニリンサンとして古の楽園は5万年間稼働し続けている
エリシアが古の楽園と名付ける以前は主のエデンにあやかってか「黄金の楽園」と呼ばれていた
内部のデータ空間は同期された英傑たちの記憶、認識を元にして構築されている
再現データとしてすべての神の鍵も存在する模様
- 「SO-1129」手術
現実の存在を楽園に記憶体として刻み付ける処置
エリシアによると「ジェットコースターに乗りながら目でピーナッツを食べるような体験」らしい
- 永久の楽園
古の楽園の最奥部に存在するエリシアの全ての記憶が保存されている領域
第十三律者に関する秘密が隠されており、この場所の存在を知る英傑は楽園の管理者たるアポニア、そして彼女の最たる友人であったエデンのみであった
「古の楽園」とは表向きこそ後継者たちに英傑たちの刻印を伝承し力を与える施設ではあるが、それよりも以前に火を追う十三英傑と呼ばれた彼らが英雄でも、融合戦士でもない
皆それぞれが「ただの一人の人間」であったことを記録している場所なのだと
- 聖痕
遺伝子に記憶情報などを埋め込む技術
崩壊3rd世界では精神が虚数空間にあるため、遺伝子工学を用いて脳の構造を通し精神を誘導することによって実数の側から虚数の側に影響を与えられることを意味する
ただし本来は虚数空間そのものに人類の記憶情報を埋め込むことを目的としていたらしい
聖痕の原型はメビウス博士が作ったが、成功の目がないと見做され開発は凍結された
しかしその後人類の滅亡が確定的となったことを受け、後世の人類に残す崩壊への復讐の種としてメイ博士が今の形で実用化した
聖痕は劣性遺伝子として埋め込まれたもので代を重ねて散逸しきってしまっており、崩壊3rd劇中の現代で聖痕を持って生まれるものはごく稀にしかいない
彼らは天然聖痕保持者と呼ばれ、その力を覚醒させることで超人的な身体能力と崩壊エネルギー耐性を得ることが出来る
ゼーレや後崩壊書の主人公がこれに当たる
ただし覚醒・非覚醒は0か1ではなく、ワタリガラスの保護する『巣』の子供達のように不完全に聖痕を発現させてしまったせいで多少の能力と引き換えに崩壊エネルギーのない環境では禁断症状を起こしてしまうような者もいる
彼らの持つ天然聖痕を天命が再現したものが人工聖痕で、美少女達はこれを埋め込まれることで高い身体能力と崩壊エネルギー耐性を持つ戦乙女になる
しかし人工聖痕は天然聖痕と比べて出力が低く、身体にかかる負荷のために戦乙女達の寿命は短い
カスラナの血筋も細胞器官によって受け継がれるある種の聖痕のようなもので、こちらは散逸することなく一族には例外なく受け継がれている
普段は不活性化されているが、聖痕空間に刻まれた記憶を見ることで覚醒が促される
聖痕には必ず重い副作用が存在し、これを無効化できたのは前文明のある人物とビアンカの2人のみ
ただし2人とも無効化した理屈は異なる
- プロメテウス
火を追う蛾の基地や神の鍵のシステムに搭載された人類の思考を模倣する人工知能
エヴァでいうMAGI
おそらくヴィルヴィ製でバックドアも完備
神の鍵は動力源たる律者コアから権能を引き出すために彼らのイメージ伝達を利用している
プロメテウスは人工知能のシリーズで0号~17号まであり、各個体の情報はその裁量で選択的にアップロードされ共有される
この性質からプロメテウスにも個体毎の個性がある
例えば0号は自意識過剰、17号は同ロットの16号と仲が悪い
劇中で出てくるブローニャっぽい見た目のやつは17号
- キマイラ計画
超変手術を行っても副作用の出ない(力の制御はまた別)ケビンに色々な崩壊獣の遺伝子をぶち込みまくって聖痕計画に備える計画
取り込んだ崩壊獣は普段不活性化されているけど自由に使える
取り出して使役することも出来るようで量子の海で遭遇したトラロックもこれ、ヴェルト視点で大蛇に見えたのもケビンがククルカンの力を使っていた時にばったり出くわしてしまったせい
もちろんそれ以外にも名も無き大量の雑魚崩壊獣から他の融合戦士達が取り込んだ崩壊獣までなんでもこの中に含まれている
- 星門
ワームホールを開いて2点を結ぶワープゲート、地球と月を結んでいる
つまりこれがメビウスと痕が中心になって建設した……←そうですね
天上の人の同名のものと比べると巨大な施設が必要
起動時には何故かあの大人気新世代オープンワールドRPG『原神』の非常食と同じ星座のエフェクトが出る
前文明の残した計画
人類存続のためにメイ博士が立案した計画
- 火種計画
実行者はエデンの予定だったが華になった
次文明の人類に技術を授けて崩壊が来る前に文明をより前に進めておく計画
一瞬で審判級崩壊獣蚩尤が出現して頓挫
崩壊は文明の進み具合に合わせて起こり、介入すると激烈な反応として返ってくることが証明された
とはいえ火種計画は本質的に流れのままに今を生きる人々の選択に任せる計画であり、直接的な伝授が中断されたとはいえ、前文明の残した火種は今なお現文明に受け継がれている
計画の性質上ガチガチに練られてる他の計画と違って計画書とかは特にない
- 方舟計画
実行者はコズマの予定だったが、コズマを慮ったグレーシュの強い希望で変更された
宇宙に遺伝子プールを飛ばし別の星を第2の地球とする計画で、方舟自体は現文明のアメリカの生産力の7割を注ぎ込むことで生産可能といった規模
出航後も地球へ向けて定時連絡が行われていたが、5世紀頃に途絶えて音信不通となってしまう
新たな星にたどり着くことは前文明の科学力をもってしても到底達成不可能な目標であり、カバーストーリーにすぎない
真の箱舟計画、それは宇宙の暗闇に遺伝子プールを隠し、遥かな未来で滅びた地球に帰還し種を蒔く地球再生の任務
コズマはこの計画の重要性を理解はしていたが、一方では自身がこの役割を担うことが敵前逃亡に思えてならず苦悩していた
ケビンは方舟が再び旅立ったと言っていることから現文明の時代になってから方舟は一度帰還して役割を果たし、その後再び宇宙にくり出し消息を断った模様地球再生という真の任務は方舟が果たすまでもなく、皮肉にも終焉の力によって成し遂げられていた
5万年が経ち緑の地球に帰還した方舟は今度こそ本当に胚種広布の旅に出発した
- 恒沙計画
実行者はスウ
第二の神の鍵・千界一乗を用いて平行世界を観察し、崩壊を克服する手段を探す計画
スウは5万年間命を削りながら観察を続けたが、1つとして崩壊に勝った世界は見つからなかった
しかし最後にスウは希望的観測や感傷などではなく本当に答えに辿り着いたらしい
- 聖痕計画
実行者はケビン
人類という形を捨てて人格データを聖痕に移す人類補完計画最終計画
メイ博士によると、一応この計画を発動しさえすれば人類の大多数にヒーローになることを強いる代わりに必ず成功して崩壊を克服出来るらしい
現在ヨルムンガンドが進行中
メビウス博士による初期案では聖痕を通して人類の意思を虚数空間に直接つなげる計画だったが、この試みは失敗に終わった
その後メイ博士の要望で少なくとも15回以上計画が修正されている
現文明ではジャッカルがプラン1、ウサギがプラン16に従って実行準備している劇中での聖痕計画…の独自解釈
大多数の一般人を犠牲にして崩壊を封印し、人類を再定義して文明を存続させる計画
ウサギの固有能力であるドリームキャッチを使って実現された
行程は40日間の予定で、その間聖痕覚醒者達は強制的に月に転移して避難所生活を送ることになる
一般人の肉体は実数空間でユニタリー性を失い消滅し、意識のみの存在となって虚数空間に夢の世界を作り出す
これは一般人にとって世界が再定義され、現実世界は意味を失い、夢の世界だけが唯一の真実となることを意味する
そして夢の世界は起点であるカスラナの聖痕空間に繋がっていくことで1つの巨大な夢の世界が作りだされ、巨大な聖痕として機能する
この巨大な聖痕にカスラナの聖痕空間の基点であるケビンの取り込んだ終焉の崩壊エネルギーが共有される
時間の概念のない夢の世界にはエントロピーを定義できず、故に崩壊エネルギーは聖痕内に均質に存在して崩壊も起こらない
灰蛇はこの新たな世界をアダム・ルゥハーニーになぞらえている
夢の世界はひとつの新たなる世界として存在することになり、そこには聖痕の意識としてのみ存在する新人類が生まれる
夢の世界で感じるあらゆる感覚は夢に溶けた人々の経験した感覚の追体験であり、彼らの経験はイデア達に受け継がれていく
聖痕計画の真の目的はこのイデアを誕生させ文明を担わせることである
聖痕計画実行中に月に隔離されていた聖痕覚醒者達には崩壊の消えた地球が残される
彼らも彼らで新たな地球で過去を掘り起こし文明を築いていくことだろう、そしてそこにもう崩壊は起こらないいい質問だ雷電「」ay、教えてやろう
火を追う蛾の目標は崩壊から人類を守ることである
では、人類とは何か
この問には色々な答えがあった
融合戦士は遺伝子的にはもはやホモサピエンスとは別種の生物である、彼らは人類と言えるだろうか?
ある者にとって、彼らはバケモノだった
ある者にとって、彼らは人類の英雄だった
結局支持を集めた意見は後者の方であり、「」長にもこれを否定する者はいないだろう
エリシアはどうだろうか?
考えるまでもない、たとえ律者として生まれたとしても彼女は誰よりも人類だった
これらの事例は「生物学的特徴は人類という存在を定義する材料にはなり得ない」ことを示唆している
考えてみれば当然のことである
例えば現在のホモサピエンスは進化の中で盲腸を失いつつあるが、盲腸がある世代とない世代が互いを人類と見做さないなんてことはない
江戸時代の頃のホモサピエンスと比べれば遺伝子の差異はもっと大きくなる、縄文時代ならさらに異なる、しかし感覚的に彼らを非人類と見做すものは少ないだろう
では人類を人類たらしめているものは何か
前文明はこの問に対し、人類がベクターとなって運んでいる遺伝子以外のもの、つまり文明という答えを出した
「文明の担い手となる存在」と再定義された人類にホモサピエンスでなくてはならない理由はない
しかし犬猫のように人類と違う感覚でもって生きている生物にホモサピエンスと変わりなく文明を受け継げるかというと、それもまた怪しい
この点において、人類の夢から生まれたイデア達は結局今まで人類が経験してきた感覚しか知ることが出来ず、絶対的に人類の築いてきた文明に束縛されている
イデア達には新たな人類として生きる以外の道は残されていないのだ
言い換えれば、聖痕計画とは人類を人工的に進化させる計画である
たとえ旧人類が小さなくちばししか持たないガラパゴスフィンチのように淘汰されたとしても律者を降臨させているエリシアが繭と呼んだもの、それは異星の文明が地球に送り込んだ存在だと前文明は結論づけている
繭を破り宇宙に飛び出すための標準解答は、人類が変態を遂げ成虫になることだ
その望まれている成虫の姿こそ個としてのあり方を捨て単一で文明を担う存在、聖痕計画の産物だ
繭はこれ以外の解答を許さず、絶対の終焉によって人類を輪廻させ続ける
繭を作った異星人がなぜそんなことをするのか、それは僕にはわからないが、メイは自分と同種の別の文明に会いたいからだと推測していた
彼らは全くの善意で、抱擁するつもりで人類の幼年期を終わらせようとしているのだろう
雷電「」ay、僕たちはもうこの悲劇の輪廻を次の文明やさらにその次の文明に背負わせるつもりはない
だからこそ火種を受け継いだ君たちには期待しているんだ
聖痕計画を超え、終焉を超え、繭を否定し今の人類のまま宇宙に羽ばたける力があるのだと、証明してみせろキアナちゃん用
人の肉体は実数空間に、人の精神は虚数空間にあるわ
この虚数空間にある精神を繋ぎ合わせていくことによって70億人の精神を半導体としたコンピューターを作るのが聖痕計画よ
そのコンピューターの上では夢というプログラムが走っていて勝手にAIが生み出されていくの
このAIがイデア、もちろん外部からAIのプログラムをインポートすればそれもイデアとして存在出来るわよ、あのウサギやプロメテウスみたいにね
まあ私たちの意識だって神経細胞の配列から勝手に生まれたものだから、イデアと私たちの違いなんてその構成要素が実数空間にある神経細胞か虚数空間にある70億個の素子かの差だけと言えるかもしれないわね
たぶん、イデア達は私たちと同じようにそこで文明を育んでいくわ、それに虚数空間ならいくら文明を発展させても崩壊は起こらないから彼らの文明が脅かされることもない、確かにそれはある意味で人類が進化して崩壊を克服したと表現出来るかもしれない
でもそれはそのコンピューターを作るために今を生きる人々を犠牲にしていい理由にはならないわ
(そしてそれはエリシアが十三英傑は1人でも欠けてはならないと主張した理由でもあるんでしょうね…)
- 観察者計画
実行者はスウ
他とは毛色が違うけど一応ここに含める
メイ博士が残した2通の手紙のうちスウだけが読むよう指定されていた方に書かれていた計画
ケビンが道を踏み外した時に友人として止めてあげてほしいという内容