【まんげつそう】

Last-modified: 2024-03-24 (日) 04:41:46

概要

【麻痺】を治療する回復アイテム。
麻痺が初登場したDQ3から登場した。
 
ごく序盤を除いたほとんどの町の【道具屋】で販売されており、販売価格も30Gで統一されている。
ただ、いずれの作品でも最序盤の30Gは結構痛い出費になることと【麻痺攻撃】を使用するモンスター自体が少ないのですぐ購入されることは稀だが、シナリオも序盤から中盤に差し掛かる頃、特に【やけつくいき】を使用してくるモンスターが出始めた頃に大量に購入することになるだろう。
【よろず屋】等のお店で購入する以外にもシナリオ中盤ともなれば各地の【宝箱】【樽】等から発見できたり、【しびれくらげ】を筆頭に麻痺を仕掛けてくるモンスター等がドロップアイテムとして落とすことがある。
 
効果は「麻痺を治療する消耗品」で一貫され変わっておらず、【キアリク】の道具版といった感じ。
但しキアリクの呪文【眠り】を治療する効果が加わったDQ6ではこちらは麻痺だけしか治療できないのに対し、DQ7とDQ8では眠りも治療できるなど作品毎で若干の差異がある。
 
見た目は一貫して「蕪(かぶ)」そのもの。食べるとピリリと辛そうな感じである。
公式ガイドブックによると、満月の夜に花を咲かせ、球根の絞り汁を振りかけて使うらしい。
 
いまのところ満月と麻痺の関連性は不明。
しびれくらげ→くらげ→海月、ということだろうか?
ともあれ後年のDQでは【つきのおうぎ】【クレセントエッジ】等、月=麻痺の図式が増えてきた。

DQ3

初登場作品。
今作では麻痺が「戦闘中自然回復せず、戦闘終了後回復までに何歩か移動が必要、全員かかると全滅」という状態異常であるため、キアリクを唱えられなかったり満月草がなかったりすると危険極まりない。
FC版ではアイテム欄事情が厳しかったので、キアリクを覚える【僧侶】【賢者】は必須と言えたが、【ふくろ】が登場したリメイク版では満月草を買い貯めしておくという手段もとれるようになった。
麻痺攻撃を扱う敵は少ないが、それでも序盤から終盤まで使い手が存在するため、いざというときのために他の職業に予備として1つか2つ持たせておくのがベターである。

DQ4

今作以降、キアリクが「対象が全員、消費MP2」という効果に改善されたことを理由に、麻痺状態はまんげつ草よりもキアリクで治した方が良くなった。
但し、肝心のキアリク習得者が【ミネア】1人しかいないので、万一の事態に備えて持ち物に1個は持っておくと安心だろう。
【馬車】メンバーとの入れ替えで誤魔化せてしまう場合がほとんどだが、それができないダンジョンでは備えておくに越したことはない。
 
今作で最初に麻痺を使う敵と出会うのは第4章の【しびれだんびら】からになるだろう。
一方で満月草は【エンドール】でも買えるので第2章や第3章の時点から入手することはできるが、この時点で用途はほぼ存在せず、第5章へ持ち越す金策や【トルネコの店】での転売目的でゴールドが半端に余ったときの選択肢になるかもしれない程度。
ただし一応、この時点で【どくがのナイフ】は利用できるので、FC版ではやろうと思えば【パーティアタック】で味方を麻痺させたり、麻痺した敵を回復させたりもできるので、第2章での【てつのまえかけ】のようにまったく使うことができないわけではない。どちらも無意味であることには変わりないが。
というか、最速ではどくがのナイフすら無い【フレノール】で売っているので、もしかしたら第2章の中盤で麻痺を使うモンスターを登場させる予定があったのかもしれない。

DQ5

今作ではキアリクは使いやすい全体仕様で、なおかつ多数の習得者がいるので、SFC版では満月草の存在意義は薄かった。
加えて、やけつくいきの使い手が少ない上に基本命中率も低く、大抵は馬車がある場所ばかりで出るため麻痺による全滅のリスクも低い。
しかも、青年時代後半には、無限に使える【ストロスのつえ】があるため、満月草をわざわざ持ち歩く価値はほとんどない。
馬車を連れていけない【ボブルの塔】【ゲマ】戦で、麻痺完全耐性がないメンバーで臨む場合は、全員に麻痺回復手段を持たせた方がいいので、一応持っていく価値はあるかも、という程度。
一応、SFC版は馬車外の戦闘参加メンバーが3名までなので、弱耐性以下の面子だけで馬車不在の場所だと他作品よりも一斉麻痺による全滅に陥る確率は高いのだが。

リメイク版

オリジナル版と違い、ある意味DQ3以上にまんげつそうが重視される。
敵モンスターが使用する【やけつくいき】の命中率が飛躍的に上がっており、完全耐性で無ければかなりの確率で被弾する仕様となっている。
キアリク習得者に麻痺完全耐性持ちはおらず、【男の子】【コロプリースト】が辛うじて強耐性という状況。
焼けつく息1発でキアリク習得者が全員麻状態になってしまい意味が無い、という状態に陥る確率が結構高い。
 
しかも、一品物の【ストロスのつえ】【ジャハンナ】に到達するまで入手できなくなった。
仕様変更によるゲームバランスを考慮してか流石にボブルの塔のゲマは焼けつく息を吐かなくなったが、
【エビルマウンテン】では遠慮無く吐いてくるモンスターが多数出現するので、保険としてマヒ完全耐性の【仲間モンスター】に、まんげつ草を持たせておいた方がよいだろう。

DQ6

麻痺の仕様がちょこっと変わって、戦闘終了と同時に無条件で回復するようになったため、「移動中の治療」という使い道が消えた。
 
また、転職システムの登場によって誰でも任意にキアリクを習得できるようになってしまった。
よほど急ぐプレイヤーでもなければ複数人に経験させるであろう基本職の【僧侶】(しかも★4)で習得するため、ほとんどの場合でキアリクで間に合ってしまうようになり、まんげつそうの出番はほとんど無くなってしまっている。
ちなみに、本作では眠りを解除できるキアリク・解除できないまんげつそうとシリーズで唯一効果自体に差がある。
もし、眠りを解除できたら【あやしいひとみ】を使う【ムドー】の強さも多少下がったかもしれない。
この違いを「むしろ序盤の大ボス戦にふさわしい難易度になった」と肯定するか、「おかげでムドーになかなか勝てなかったじゃねぇか!」と憤るかは個人次第。
 
【ふくろ】が登場したことによりアイテム欄の空きを気にする必要がほぼ無くなり、大量に買い溜めしていくことが可能になったという有利な変更点もあるのだが、【やくそう】のようにはいかなかったようだ。
中盤以降もその辺で壷やタンスで拾えることがしばしばあり、【とうぞくのはな】で期待させておいてガッカリさせてくれる代表格である。わざわざ売るのも面倒な金額なので扱いに困る。

DQ7

麻痺の仕様が大きく変化。
戦闘中に自然回復するようになり、それに伴い全員麻痺での全滅も無くなった。
打撃のショックで目覚めない眠りと同じような状態異常になってしまい、治療の緊急性が大きく薄れた。
ただ、重大な致命傷に繋がったり味方が無防備になるデメリットは当然大きく、麻痺を解除する必要性は大いにある。
 
DQ6と同じく転職で誰でもキアリクを習得できるが、本作では僧侶ではなく【船乗り】★6での習得に変更されている。
船乗り以外の職業では習得できない上に最大でも4人パーティーなことから、DQ6とは違いキアリクが無い(もしくは1人しか覚えていない)状態になっていることも十分ありうる。
また、あまり知られていないが冒頭にある通りこの作品ではまんげつそうで眠りを解除することができる。
本作では眠りを発生させてくるボスは多く、中には麻痺を発生させてくるボスもいるため、キアリク等が揃っていない場合は持たせておくと保険になる。
 
PS版のみ移動中限定であるが【呪い】を解除できる効果がある。

DQ8

DQ7同様に麻痺と眠りを解除するのに加えて、なんと「味方全体に効果がある」という歴代最高の治癒効果を持ったまんげつ草となっている。
【主人公】【ククール】はキアリクの【呪文】を早期に覚えるので不必要だが、キアリクの呪文を覚えない他の2人に持たせておけばいざというときに役に立つ。
【サヴェッラ大聖堂】の道具屋で販売している他、【ポルトリンク】【野草売り】のお姉さんから10Gでランダムで購入することもできる。
シナリオ序盤に市販品の1/3の値段で手に入る場合があるのは嬉しい。
敵では【ポイズンキラー】【エビルスピリッツ】【モビルヘッド】【しびれくらげ】(1/32)、【ドラキーマ】【ナイトウォーカー】【ヘルホーネット】【マジックリップス】【影の騎士】【ヘルプラネット】【リビングデッド】(1/16)が通常枠で
【リップス】(1/64)、【バブルスライム】(1/32)がレア枠で落とす。
 
今作からは錬金素材と言う別の使い道が生まれた。レシピは以下の通り。

まんげつ草+【上やくそう】【きつけ草】
+やくそう+やくそう
+まんげつ草+まんげつ草【月のめぐみ】
+やくそう+【どくけし草】【おかしな薬】

上位アイテムとも言える品々や、おかしな薬の様な変り種の品が作成できる。
特に【上やくそう】よりもHPを回復できる利点がある月のめぐみを【錬金釜】でたくさん作成して、中ボス戦で活用したプレイヤーは多いことだろう。
金策にも活用できるので、錬金釜で特に武器や盾等を作るものが無いとき等、余裕があれば1つでも多く作っておきたい。

DQ9

前作に引き続いて錬金材料として活用可能。作れる物も8のときと同様。
とりわけ今作では重要度はDQ8の頃以上に上がって最強装備を作成するための末端になっており、【道具屋】にて意外と購入することが多いと思われる。
(ばんのうぐすり→【超ばんのうぐすり】【げんませき】【しんかのひせき】
 
ちなみに眠りを解くアイテムとして【めざめの花】が登場している。

DQ10オフライン

旅芸人のレベル上げを後回しにするとツッコミを覚えない上、仲間はマイユしか使えないので、前作やオンラインよりは役に立つ。
道具屋で30Gで売っているほか、【しびれくらげ】【もみじこぞう】【たけやりへい】【ピンクモーモン】【スマイルロック】の通常ドロップで手に入る。

DQ10オンライン

月のサークレット、月のローブ下(オフラインでは【つきのめぐみ】を用いる)のほか、ランプ錬金(マヒガード)の素材としても用いる。
詳しくはこちらを参照。

DQ11

モンスターでは【しびれくらげ】(強含む)【ズッキーニャ】が通常枠で落とす他、【リップス】がレア枠で落とす。
【ふしぎな鍛冶】の素材にもなり、作成できる装備品は以下の通り。麻痺ガードのついたアイテムの素材としては【つきのめぐみ】【ばんのうぐすり】シリーズも存在することから、作れるアイテムは少なめ。

まんげつそう×1+まじゅうの皮×1+イエローアイ×1【まんげつの首輪】

今作では麻痺を使う強敵こそ多いものの、歴代では非売品だった月のめぐみやばんのうぐすり、果ては【超ばんのうぐすり】が店売りで買えてしまう。しかも金策手段も豊富なので【買い物できない】縛りでもない限りはこれらを買い込んだ方が遥かにマシである。
そのため麻痺対策の保険としては無用になってしまい、鍛冶でもほとんど不要なので袋の肥やしになることがほとんど。

ダイの大冒険(2020年版アニメ)

第78話において、【チウ】【バーンパレス】へ向かう前に兵士たちから回復アイテムを集めるアニメオリジナル描写があり、その中の一つとして描かれている。