五十鈴

Last-modified: 2024-04-24 (水) 00:52:57
No.043
五十鈴です。水雷戦隊の指揮ならお任せ。全力で提督を勝利に導くわ。よろしくね。五十鈴(いすず)長良型 2番艦 軽巡洋艦
艦船ステータス(初期値/最大値)
耐久26火力14 / 39
装甲10 / 29雷装24 / 79
回避37 / 69対空13 / 49
搭載2対潜40 / 79
速力高速索敵8 / 39
射程10 / 49
最大消費量
燃料25弾薬25
搭載装備
114cm単装砲
1未装備
装備不可
装備不可
改造チャート
五十鈴五十鈴改(Lv12) → 五十鈴改二(Lv50)
図鑑説明
五十鈴は、大正時代に建造された長良型軽巡の2番艦。
韋駄天さはもちろんだけど、私の歴代艦長の中からは、あの山本五十六提督、
山口多聞提督など後の海軍を支える人物が多数輩出されたの。凄いでしょ?

※初期値はLvや近代化改修の補正を除いた時の数値であり、最大値はLv99の時の最大値を指します。

CV:井口裕香、イラストレーター:くーろくろ (クリックするとセリフ一覧が開きます)

CV:井口裕香、イラストレーター:くーろくろ

定型ボイス一覧

イベントセリフ改装段階備考追加



 
 




 




追加
入手/ログイン五十鈴です。水雷戦隊の指揮ならお任せ。全力で提督を勝利に導くわ。よろしくね。×編集
改装された五十鈴よ。対潜、対空ならお任せ!××編集
母港*1編集
母港1詳細いつでも準備万全よ!×編集
五十鈴に御用?××編集
母港2五十鈴に任せて。×編集
バカね、撃ってくれってこと?××編集
母港3……なに? 気が散るんだけど。何がしたいの?編集
ケッコンカッコカリ今まで私のパートナーだった提督は皆大出世したわ。五十六に多聞…ねぇ、あなたはどうなるのかな? 楽しみね♪編集
ケッコン後母港バカね、心配しないで。少し休めば大丈夫よ。編集
放置時べ、別に退屈とかしてないし!してないんだから!ホントよ!?編集
編成出撃編集
編成五十鈴、出撃します! 続いて!編集
出撃山本提督や山口提督も私の艦長だったのよ!×編集
さあ、改装された五十鈴の力、存分に見せてあげる!××編集
開戦・攻撃*2編集
戦闘1昼戦開始水雷戦隊、突撃!××編集
準備は万端よ。突撃します!××編集
戦闘2昼戦攻撃五十鈴には丸見えよ?編集
戦闘3夜戦開始追撃戦は五十鈴の十八番(おはこ)よ!編集
戦闘4夜戦攻撃バカね、撃ってくれってこと?編集
戦闘時ステータス*3編集
小破うそぉっ!?編集
やだっ、痛いじゃない!編集
中破/大破たかが上部兵装を少し失っただけよ。機関部はまだ大丈夫!編集
轟沈ちょっと無理しちゃったかな…? 長良…名取……元気でね…編集
戦闘終了*4編集
勝利MVPえ?五十鈴が一番?あら、普通にあたりまえだけど。良いんじゃない。編集
旗艦大破やだっ、痛いじゃない!編集
装備・改修*5編集
装備1改修/改造近代化改修、助かるわ。もっと働ける!編集
装備2ふふっ。十分だわ。 ……戦える!編集
装備3改修/改造/開発/バケツ/遠征/発見やったわ!×編集
五十鈴には丸見えよ?××編集
その他編集
帰投帰投した艦隊があるようね。編集
補給ふふっ。十分だわ。……戦える!×編集
補給か、これで戦える!××編集
入渠(小破以下)ベストの状態に戻してくるわね。×編集
バカね、心配しないで、少し休めば大丈夫よ。×編集
入渠(中破以上)大丈夫、少し休めば、なんとかなります。編集
建造完了新しい戦力が加わるわ。編集
戦績表示報告書があるわ。よく読みなさい。編集

各ボイス項目の詳しい説明はこちらをご覧ください


時報ボイス一覧


季節ボイス一覧


イベントセリフ改装段階備考追加



 
 




 




追加
桃の節句編集
春の訪れ編集
ホワイトデー編集
編集
春本番編集
梅雨編集
初夏編集
編集
盛夏編集
夏祭り編集
編集
秋刀魚編集
晩秋編集
ハロウィン編集
秋のワイン編集
編集
師走編集
クリスマス編集
年末編集
新年編集
節分編集
バレンタイン何? 欲しいの? じゃあ、仕方ない。あげよう、かな? うふっ。編集

周年記念やったわね! 大丈夫、今年も付き合ってあげるわよ。五十鈴に任せておきなさい!編集


ゲームにおいて

  • Lv12と破格の低さで改造可能。その際に21号対空電探61cm四連装(酸素)魚雷という、実戦経験の少ない提督にとっては有り難い装備品を持ってきてくれる。
  • さらに、近代化改修の素材として用いた時の五十鈴改は対空+4と、対空能力に限れば正規空母並みの上昇値である。ちなみに最上改もLv10で改造可能で対空+3と、こちらも優秀。
    • ゲームが進めば軽空母のドロップも増えるので、対空素材そのものは入手が容易になるため人によっては五十鈴に頼らなくても済むようになる。
  • 戦力として用いる場合、対潜がかなり高いということを覚えておくと、特に序盤では役に立つ局面がある。
    ネックは耐久の最大値。夕張を除く他の軽巡が40-44程度であるところ、五十鈴は37しかない。ただしその他の能力については、平均から見て特に遜色のあるものではない。
  • 頑張って育成すると、Lv50で2段階目の五十鈴改二へと改造可能。いくつかの上限値が上昇し、タフさに不安が無くなった。
    特に対潜に到っては全艦娘内最高値まで育つ上、特殊能力として、潜水艦への大きなアドバンテージとなる対潜先制爆雷攻撃を無条件で行えるようになる(実際の運用は、ソナー等との装備連携必須だが)。
    対空も高く、ステ上限値の合計では2013年10月現在、屈指の高さを誇っている。詳しくは五十鈴改二を参照。
  • 2016/7/15のアップデートで夏季限定の水着グラフィックが実装された。なんという南国バカンススタイル。
    • 絵師のくーろくろ氏曰く「スイーツを食べてちょっとテンションが上がった表情」とのこと。
    • 中破状態では戦闘態勢になるが、その艤装は公式同人誌『提督の夏休み』にくーろくろ氏が寄せたイラスト「防空対潜巡洋艦 五十鈴Χ(カイ)」のものをベースに、変更を加えたものと思われる。
      • 両手には「ボ式四十粍高射機関砲」、後部コンテナの中列は「対潜迫撃砲」(ヘッジホッグ)、外縁は、同人誌ではドラム缶型だった爆雷が、戦後海自でも運用された米国開発のものに変更されている模様。投射機も、同人誌では三式爆雷投射機らしきものだったのが五五式爆雷投射機(Y砲とも呼ばれる)に変更されている。これらの対潜装備は戦後、海上自衛隊の艦艇に搭載されたものである。

期間限定グラフィック

限定イラスト:夏季限定(2016)Ver.

限定イラスト:夏季限定(2016)Ver.
043_Summer_2nd.jpg
中破すると艤装を装備しHedgehog(初期型)で攻撃を行っている。

小ネタ

  • 三重県の五十鈴川から名前を貰った、長良型二番艦五十鈴よ。水雷戦隊の旗艦にピッタリの高速巡洋艦なのっ!
    • トラック?泊地の事?馬鹿ね、何言ってるの …って言いたいところだけど、お察しの通り、
      "♪どーこーまーでも どこーまーでもー はーしれはしれー"の歌でお馴染みの、日本のトラックシェア1、2位を争う有名自動車企業と同じ由来の名前だったりするわ。
      扶桑さんも似た様な感じよ。え、深夜ラジオ番組?そういうのは四本煙突のの仕事でしょ!?
    • 五十鈴川は伊勢神宮の中を流れてる川で、五十鈴の艦内神社も伊勢神宮の分祀なのよ。
      ……尤も、帝国海軍では由来ある神社のない艦はみんな伊勢神宮の分祀なんだけど。
      あんまり話すとあの人がドヤ顔するんでこの話はここでストップよ!
  • 歴代の艦長には有名人が多いのよ?
    二航戦の山口多聞提督やマレー沖海戦指揮の松永貞市提督*6、連合艦隊司令長官の山本五十六提督も五十鈴の艦長だったの。
    名前に"五十"が入っている同士、不思議な縁を感じるわ。…ん、十二がどうかした?…どうしたのそんな顔して?
    • 「公式で男自慢をしている」と冷やかされるが、この程度、彼女にとってはほんの一握り。
      他にも堀悌吉*7、松山茂*8、津留雄三*9、高須四郎*10、原顕三郎*11など、海軍史を彩る名士たちがワンサカいる。
      その豪華さは浮かぶ海軍殿堂と吹かされても信じてしまうレベル。*12
    • 堀悌吉艦長の時代、華頂宮博忠王(伏見宮博恭王の次男)少尉が配属されていたが、乗艦中に病気で死亡する。博忠王がかつぎこまれた佐世保の病院では、佐世保鎮守府司令長官だった伏見宮博恭王が臨終にたちあった。
      堀悌吉と伏見宮博恭王の関係は、この博忠王死亡事件をきっかけに微妙なものになってしまったとか。
  • 艦長が山田大佐*13になった時には「「山田五十鈴」艦長の誕生だ」って士気が上がったの。この人事には全海軍が微苦笑したらしいわ。
    これを記念して、ノリの良い誰かが粋なはからいをしてくれたのでしょうね、女優の山田五十鈴*14を招待して、山田艦長と対面してもらったりもしたの。
  • 何故かお姉ちゃん名取だけ中破絵が描き直されてたけど、五十鈴には2013年9月25日のアップデートで中破絵どころか改二が実装よ!
    もう電探と魚雷だけ剥がされてポイーなんてさせないわ!
    …でも今度は電探二個持ちなのよね…はぁ、ちょっと不安。
  • ちなみに出来たばっかりの私はこんな感じ。最初は14cm単装砲を7門積んでいたの。魚雷も二連装なのはお姉ちゃんと一緒ね。四本煙突の上の方も同じ筈なんだけど……。
  • 意外に思うかもしれないけど、四本煙突の姉妹とは縁が有って、第2次ソロモン海戦で真ん中の武勲艦の子が入院した時は、9月25日から私が二水戦旗艦として代わりを務めたわ。一応、昔は私も二水戦を担当してたから返り咲きかしら?
  • あの時の第二水雷戦隊司令官は、田中頼三少将少将ね。長波さんイチ推しの。
    • そんな私の見せ場といえば、金剛さんと榛名さんのガ島ヘンダーソン基地砲撃を護衛したことかしら。
       私が率いた二水戦は、第15駆逐隊の黒潮親潮早潮、第24駆逐隊の海風江風涼風、第31駆逐隊の長波巻波高波だったわね。懐かしいなあ。
  • 第3次ソロモン海戦の時は、ちょっと変則的だったわ。
    私は第八艦隊のヘンダーソン基地砲撃部隊に組み込まれて*15*16、二水戦の旗を同郷の新鋭駆逐艦の子に預けたわ。飛行場砲撃隊は、帰り道にSBDに襲われて、衣笠さんが沈んで、鳥海さんや摩耶さんも傷ついて、そして私も……
    私は無事ショートランド泊地に戻れたんだけど、彼女はR作戦部隊に引き抜かれて二水戦に戻ってこれなかったの…。艦娘として9年ぶりに再会したんだけど、「またいつでも二水戦の旗を預かりますよ」だって。言ってくれるわね。
  • 下の方とも結構仲良いのよ。一緒に第十四戦隊を組成して輸送任務をこなしたこともあるんだから。
    潜水艦にやられた飛鷹さんや間宮さんを曳航したり護衛したのも、今となっては良い思い出かしら。
    ラバウルで空襲にあったとき、あの娘ったら凄いギリギリで爆撃避けたりして……あの時は沈んじゃったかと本気で心配したわ。
    この時も清澄丸を曳航して、磯風水無月とカビエンにいったわ。私ったら誰かを助けにいってばっかりね。
  • それでマーシャル諸島のルオットでね、長良さんといた時にSBDTBFにやられて、大変だったの。
  • 日本に帰ったら、修理を兼ねて、防空巡洋艦に改造されたわ。
  • 対空火力アップの為に、主砲を全部外して高角砲に換装したの。高射管制装置*17も取り付けてくれるし、思い切ったことするわよね…。
    一応、対水上艦戦力を落としたくなかったから魚雷は四連装発射管(酸素魚雷対応)に改装されたけど……
    この改装は私だけなんだけど、ついでに電探対潜装備も増やしてもらって、対潜水艦部隊で頼りにされたわ。
    • 重巡ほどじゃないけれど、14㎝砲だって立派な長距離射撃用の主砲だったの。水雷戦隊だけで会敵したら、私たち軽巡が砲撃戦の頼みの綱よ。
      他の5,500t型の子達は高角砲を積んでも14㎝砲をちゃんと残したけれど、主砲(対艦)・副砲(対空)として混載でバランスを取ったわけね。
      だから、私みたいに全て高角砲にしたのは本当に思い切った特化型装備なのよ…改二で短射程になるのはこれが理由ね。
  • レイテ沖海戦では対空戦隊に急なピンチヒッターを頼まれたこともあったわね。あの時は13機を撃墜する戦果を上げたわ。
    …4機くらい、本当に墜とせたか怪しいのがあったけど、たぶん仕留めたはずよ!ふふっ・・・敵機も潜水艦も、五十鈴には丸見えよ?
    • レイテの時は前日に事故で給油に失敗して油がカツカツだったのだけど、それでも救助に対空戦闘にと走り回ったわ。
      敵機を追い払いながら霜月(未実装)と協力して千歳の生存者たちを救助したり、そして本隊を追いかけるのだから、大変な仕事だったわ。
    • でも、千歳の人たちは救えたからまだよかったの。そのうち指揮官の日向*18から航行不能の千代田を曳航して救えって命令が来てね。
      千代田は弱気に「収容可能ナルヤ」なんて聞いてくるから、曳航用ワイヤーを用意するようにって励ましながら、彼女の生き残る道を開こうとしたのよ。
      だけど、敵機の波状攻撃は作業を許してはくれなかった。ついに私にも爆弾が命中して、艦橋電路が切れて高角砲も羅針儀も舵も使えなくなってしまったの。
      それでも人力操舵で敵機を撃退しながら、何度も千代田に接近しようとしたのだけれど……
    • 突然、初月が主砲を撃ちながら反転突撃を始めたと思うと、私の周りにも水柱が立ったの。
      明らかに敵のレーダー射撃だった。電探で探索すると、敵の重巡部隊が私たちを討ち取ろうと2万4千メートルの距離まで接近して来ているのが分かったわ。
      もう、どうしようもなかった……初月が単独敵艦隊に突撃して時間を稼いでくれたおかげで、私と若月は生き残ることが出来たけれど、
      後に残された千代田の乗員たちも、初月の乗員たちも、みんな……。
    • 沖縄に落ちのびたあと、大淀と若月はフィリピンへ、私達は日本に戻ったわ。
  • レイテ沖海戦のあと、日向に率いられてフィリピンにむかったわ。頭文字をとって"H部隊”*19
  • けれど、不覚だったわ。艦尾に潜水艦の雷撃を受けちゃって…。
    舵も吹き飛ぶし、あの時はほんとうに沈むかと思ったわ…。松型駆逐艦の桃ちゃんが護衛してくれたおかげで、シンガポールに辿り着いてドック入りできたの。
    • ちなみにこの時雷撃した米潜水艦の名前はヘイク。陸軍特殊船にぎつ丸や輸送船5隻、駆逐艦風雲を撃沈した艦である。
    • 艦尾に雷撃を受け、鋼板がめくり上がってしまったことから「五十鈴の尻まくり事件」と後に呼ばれることになる。
      上記の山田五十鈴女史をもじったジョークではあるが損害は冗談で済まされることではなく、三十二人が死傷したほか三十トンの浸水、士官食糧庫も浸水しおまけに舵も吹き飛ばされてしまった。
      幸い追撃は受けずに十六ノットで離脱中、マニラへ向かう松型駆逐艦の竹に「舵故障中につき近寄るな」と手旗信号を送っていたりする。
      そしてやっとの思いで十一月二十三日にシンガポールに着いたものの、シンガポールではすでに損傷艦がつめかけていてドックが空いていない。仕方なく一路スラバヤへ向かう事になった。
      十四ノットという低速ながらも、運が味方したのか十二月十二日無事にスラバヤへ到着。その頃スラバヤでは自沈処理された蘭敷設艦ラムを砲艦南進へと改造する工事が進んでいた。これ幸いとラムの舵を二枚拝借し、五十鈴の修理に当てたのである。
      こうやって舵のあてはできたものの、工事は長引き翌年まで五十鈴の修理は続くことになる。
  • 困ってしまったのは第三十一戦隊司令官の江戸兵太郎少将である。ボルネオの石油産地を守るために対潜部隊を送りたいのだが、旗艦としていた五十鈴が動けなくなってしまったために新たな旗艦を探すことになった。
    そしてその時シンガポールに入港してきたのがエンガノ沖海戦で共に千代田、千歳を護衛していた秋月型七番艦の霜月(未実装)である。五十鈴損傷の報を受けた連合艦隊が二水戦旗艦島風の撃沈と共に艦隊を再編した際、シンガポールへ送ってくれたのだ。
    これ幸いと江戸少将は霜月を第三十一戦隊の旗艦とし、ボルネオを経由しブルネイへと向かった……。
    第三十一戦隊旗艦を退いた五十鈴は、今後はシンガポールを司令部とする第十方面艦隊に付属することになる。
  • 修理が終わってすぐ南方の島々から陸軍さんの部隊を撤退させる任務に就いたわ。末の妹、阿武隈が活躍したのは「ケ号作戦」だったけど、私が就いたのは「ニ号作戦」ね。
    行きの道中、潜水艦に襲われたけど無事に回避。でも、これで敵の群狼部隊に見つかってしまった。
    • 群狼、ってなにかって?群狼戦術――英語ではウルフパックというけど、簡単にいうと何隻かの潜水艦がチームを組んで獲物を追いつめる方法よ。
      1隻の潜水艦が目標を発見すると、無線で仲間に知らせるの。すると、近い位置にいる別の潜水艦が行き先を予測して先回りしたり、取り囲んで滅多打ちにしたり…。
      あの戦争では多くの輸送船やタンカー、ううん、そればかりか巡洋艦や駆逐艦までもが、この狼に喰われてしまったわね…。
  • そう、そして私、五十鈴も…ね。
    最初に潜水艦に狙われてから4日目の朝早く、スンバワ島を出港したのを電探で捉えられた私は右舷に魚雷を受けて、自慢の俊足が出せなくなってしまったの。
    それでも2時間ほど粘って、8ノットでどうにか脱出できるかと思ったけど、その時見張員が蒼白な顔で叫んだの。
    「当直将校、陸軍の兵隊が泳いでいますッ!」
    この上なく危険な状況だったけど、艦長は「両舷停止、救助にかかれ」と静かに命令を下したのよ。人の生命を見捨てては行けない。それが、私と私の乗員たちの意地だもの。
    でも案の定、間もなく最悪の事態が起こったの。停止しているところへさらに別の潜水艦から3本の雷撃を受けて…悔しいけど、とうてい持ちこたえられなかった。
    1945年4月7日のこと。あの大和さんより半日ほど早かったわ。
    • 米軍のフィリピン侵攻により孤立した第十方面艦隊では、どうにかして手持ちの戦力で防衛をしていくしかなくなった。
      それにより行われたのは戦線の縮小、およびそれに付随する戦線からの撤退作戦である。
      オーストラリア北西に存在する島々の防衛は陸軍の第二方面軍の管轄である。そのため、この作戦は「二号作戦」と名付けられた。五十鈴が投入されたのはこれの第二次作戦である。
      第二次作戦では最前線のティモール島に駐屯する第四十八師団をスンバワ島に後退させ、スンバワ島に駐屯する第四十六師団を司令部があるシンガポールへと後退させることになった。
      1945年四月四日夜、鴻型水雷艇雉の他二隻の掃海艇を引き連れスラバヤを出港。全力考試運転が三月二十五日、修理完了が四月一日というのだから文字通りのかなりの強行軍である。
      スンバワ島の北を過ぎフロレス島との海峡に差し掛かった時、オーストラリア西岸にあるフリーマントル基地から北上してきた英潜水艦スパークに発見され四本の魚雷斉射を受けるがこれは当たらなかった。しかし、位置を特定したスパークはフリーマントル基地へ通報。
      米艦隊はスパークからの通報を受け、フリーマントル基地からすでに出撃していた米潜水艦チアー、ベスゴ、ガビランを動かした。
      四月四日の朝、ベスゴに発見された五十鈴はチアー、ガビランからも追跡を受ける事となる。
    • それでもチモール島クーパンに入港した五十鈴は陸軍将兵を乗せ、四月五日21時45分に出港する。が、この時の五十鈴の姿をオーストラリア空軍の偵察機モスキートが捉えていた。
      オーストラリア空軍司令部はこれを受けカタリナ双発飛行艇三機を飛ばし帰路の五十鈴を補足。翌朝もモスキートを飛ばすが、この時直掩の第三八一飛行隊の月光が登場。モスキートは退散し、潜水艦も味方撃ちを恐れて潜航し、一時追跡を免れる事ができた。
    • が、四月六日四時四十五分、ついにオーストラリア空軍の空襲が始まった。これに対し日本軍は一式戦「隼」を迎撃へ向かわせた。
      この時使用された機体はノースアメリカンB-25が20機、コンソリーデットB-24が9機。
      掃海艇の対空兵装といえる物は25mm連装機銃一丁、雉も機銃を増設していたが、
      結果的に五十鈴はこの数のほとんどを相手にすることになった。
      五十鈴と雉、掃海艇2隻は辛くもこの攻撃をしのぎ切った。直掩の月光によりB-24を一機撃墜している。ただし無傷とはいかず、五十鈴は舵に至近弾を受け人力による応急操舵に頼らざるを得なくなっていた。
      それでも五十鈴は走り続けた。午後三時八分、スパークからの長距離雷撃を回避し、さらにベスゴからの450mという近距離からの後部発射管と前部発射管計9本の魚雷も避けた。
      しかしこの9本のうち1本が掃海艇に命中。午後四時二十五分、掃海艇(掃海艇十二号)撃沈。乗員33名を収容しながら、五十鈴はスンバワへ向かう。
    • スンバワへたどり着いた五十鈴は、当初の予定通り第四十八師団を下ろし、第四十六師団を乗船させた。
      この三日間、昼夜問わずに攻撃を受け乗組員は疲れ切っていた。それでも任務の半分は終わり、後は帰るだけである。
      四月七日早朝、五十鈴は出港した。しかし潜水艦たちもそれを待ち受けていた。
      フィリピンのが明るくなりはじめる頃、夜間航行陣形から昼間航行陣形に変わろうとした五十鈴へ向けてガビランは五本の魚雷を発射した。
      六時十五分、その内一本が右前方から命中。轟音と衝撃が起こって艦首右側にぽっかりと穴が開き、浸水が始まる。
      それでも五十鈴の缶室には異常がなく、機関はまだ動いていた。「機関部はまだ大丈夫!」
      「この分なら8ノットでスラバヤへ帰れる」松田源吾艦長の言葉に乗組員からも陸軍士官からも歓声が上がった。
      とはいえ五十鈴はまだ狙われる身である。雉と掃海艇の爆雷攻撃が始まり、五十鈴もゆっくりと離脱を始める。
      その時、五十鈴の見張り員が叫んだ。「陸軍の兵隊が泳いでいます!」
      被雷した衝撃で海面へと吹き飛ばされたのである。救助を頼もうにも雉と掃海艇は攻撃を行うために前方へ行っており、呼び出しても遅い。ガビランの攻撃の後、チアーも近付いてきていた。松田艦長は決断を迫られた。
      意を決し、松田艦長は乗組員へ命令した。
      「両舷停止、救助かかれ」
      すぐさまベテランの下士官が水面へロープを投げ、次々と陸兵を救い上げる。その間もチアーはどんどん近づいてきていた。
      八時二十七分、チアーの魚雷三本が五十鈴の左舷後方に命中。今度は缶室と後部機関室が爆発し、炎に包まれた。
      沈没時刻、四月七日八時四十六分。戦死者百八十九名、便乗中の陸軍兵士の戦死者は人数不明。
      戦艦大和爆沈の六時間ほど前の出来事である。
      • 坊ノ岬沖海戦にて矢矧が轟沈する前のため、戦時中に最後から二番目に轟沈した軽巡洋艦である。
        また、5500トン級軽巡最後の戦没艦でもある。
  • 思えば、せっかく対潜戦能力を強化してもらったのに、実際に潜水艦掃討任務に就いたことがなかったのよね。
    でも、今度こそは潜水艦なんかに好き勝手はさせないわ。五十鈴に任せて!
  • 私の跡取り(護衛艦 DE-211)は、めでたくネームシップになったのよ!(ベースはこのいかづち様だったのよ!!もっと私に頼っていいのよ!!)
    でも姉妹にあの人たちの名前ってどうなの?よく見るとぶつかりそうな娘もいるじゃない…うちの子大丈夫だったのかしら?
    • 1992年、無事に引退しましたよ。ご安心を。
    • 舞鶴の赤レンガ博物館(旧舞鶴海軍兵器廠魚形水雷庫)入口横にて、護衛艦「いすず」の錨が展示されているので、訪問の際は是非。
  • こんなところ(海上保安庁第四管区鳥羽海上保安部)にも私の跡取り(PM-28)がいるみたいね。
    ってことは、私の孫になるのかしら?まぁ、あれから70年も経っているから、そうなるわね。
    • 何と、鳥羽海上保安部のホームページのメイン画像に選ばれました。
    • そのいすず(PM-28)の仕事風景を撮影した動画もYouTubeにあるので、興味がある方は是非探してみて。

この艦娘についてのコメント

  • 五十鈴(いすず)川てのはココにも有リますよ。宮崎県は日向・霧島・大淀・川内など艦娘姐さんに縁深い県ではありますが -- かぼちゃ大王? 2022-04-09 (土) 14:26:10
  • 何気に五十鈴に言及する子が増えましたね。小ネタ本文に加筆しました。女性の話し言葉風に書くのは初めてなので前後と馴染まないかもしれません。よかったら修正してもらえると嬉しいです。(要は「早潮」に関する部分です) -- 2022-06-06 (月) 07:53:36
  • まさかの21電探目当てで再牧場する羽目になるとは・・・9年ぶりぐらいだな -- 2022-06-11 (土) 17:59:29
  • 押忍、五十鈴先輩またお世話になります -- 2022-06-12 (日) 19:42:26
  • どこでも落ちるが、多いところの印象が無いなあ。おすすめある? -- 2022-06-16 (木) 00:30:16
    • poiによると1-5ボスが一番安定して確率が高いようですね。ちなみに今イベのE3-3も多いようです。 -- 2022-06-16 (木) 00:40:45
  • 定期的に十二鈴の需要が生まれる幸運なのか不運なのか分からない娘 -- 2022-06-18 (土) 16:49:50
  • 新任提督で最初に建造したら、水着のこの子が来てくれたんだけど「すごい浮かれポンチが来たなぁ」と思ってたらすごい子だったのね。頑張って育てるわ。 -- 2022-07-18 (月) 10:47:30
    • 対空対潜こなせてソナーの改修担当にもなってるから、軽巡として真っ先に改二にしても損はないはず。自分も初のイベント参戦では大変お世話になりました。 -- 2022-07-18 (月) 13:50:32
    • すごいだろ?こんな格好しててバリバリ仕事出来る子なんだぜ五十鈴ちん。 -- 2022-07-18 (月) 18:28:24
    • 五十鈴ちゃんは(入手が)早い・(持参電探と改二のオート先制対潜とソナー改修役が)旨い・(改装に必要な経験値が)安いと三拍子揃った良い子よ -- 2022-07-18 (月) 18:56:50
  • ああ~牧場中の五十鈴を間違えて合成してしもうたァ… -- 2022-08-15 (月) 09:56:41
  • 昨日が進水じゃなかったっけ。固有カットイン性能とか性能的なモノを少し改良してくれないかね。 -- 2022-10-30 (日) 03:20:04
  • 電探牧場ししてて今更ながら思ったが、ストック+スリング+ライト(探照灯)とか手持ち装備って銃として結構機能的だよな(実際は砲だけど) -- 2023-02-26 (日) 20:41:58
    • ストッキング?(難聴) …機能的でいいよね。(納得) -- 2023-02-26 (日) 21:53:32
  • 軽巡の中でも結構好き -- 鈴熊? 2023-03-09 (木) 20:45:34
  • 大和電探改修のため久しぶりの牧場 -- 2023-03-23 (木) 23:31:00
  • 「五十肩の痛み」を「五十鈴の痛み」と空目した -- 2023-11-18 (土) 21:35:44
    • 五十肩の原因は軟骨の減り、筋肉の衰え、潤滑質の減退など様々言われているが、決定的な解明には至っていないらしい。おそらく育てた五十鈴から電探を引っぺがして捨てるという畜生働きをした提督に対し、その怨嗟が念となってまとわりついた結果だというのが最有力視されている。(※諸説あります -- 2023-11-19 (日) 10:30:25
  • まさかの五十鈴牧場復活で草 -- 2024-04-23 (火) 22:44:48
    • 復活も何も強い方の大和電探とか21号電探改二の2つ目以降とかを目指していると全然終わらないぞ -- 2024-04-23 (火) 23:02:54
  • 十二鈴の悲劇再び。11年目だから、来年の12年目に向けて五十鈴改に白羽の矢が立ったのだろうか? -- 2024-04-24 (水) 00:52:53

*1 母港ボイスは各艦娘につき3つ割り当てられています。「詳細」ボイスは編成画面の「詳細」ボタンをクリックすることで聞くことが出来るボイスです。母港画面でも聞くことが出来ます。「母港3」ボイスは「母港画面でのクリック」もしくは「母港画面への遷移」でのみ聞くことが出来る、いわゆる「提督お触りボイス」です。編成画面での「詳細」ボタンでは聞くことが出来ません
*2 4つの基本ボイス(昼戦開始・昼戦攻撃・夜戦開始・夜戦攻撃)がありますが、各ボイスはその他の色々な場面でも使われます。各ボイスをどのフェーズ(航空戦/開幕雷撃/先制対潜/昼戦攻撃/各種CI...など)に割り当てるかは艦娘によって異なり、例えば開戦ボイスを攻撃でも使ったり、夜戦攻撃ボイスを昼戦でも使ったりします)
*3 「小破」ボイスの2つ目と戦闘撤退時の「旗艦大破」ボイスは共用化されています
*4 「小破」ボイスの2つ目と戦闘撤退時の「旗艦大破」ボイスは共用化されています
*5 装備ボイスは3ボイスありますが、改修/改造ボイスと共用化されています。また、ボイス3は「改修/改造」「開発」「バケツによる即時修復」「遠征出撃」「アイテム発見」ボイスと共用化されています
*6 後の海軍中将。マレー沖海戦時の航空隊指揮官。息子が名取沈没時13日間漕ぎ続けて生還した時の先任将校の松永市郎、孫がiモードの母、松永真理。
*7 後の海軍中将。山本五十六の親友で、穏健派として知られている。
*8 後の海軍中将。航空本部長に就任し海軍航空隊に様々な遺産を残す。また幌筵の提督にはちょっとした縁もある。
*9 海軍大佐。「月月火水木金金」の元ネタとなった人。凄い変人として有名。
*10 後の海軍大将。一航戦、第四艦隊、第一艦隊、連合艦隊司令長官代行を歴任。
*11 後の海軍中将。バタビア沖海戦の司令官。響・弥生・皐月・磯波・神通・高雄の艦長だったことも。
*12 皇族出の小松輝久侯爵が副長をつとめていたこともあり、「貴族船」と揶揄されたことはあったそうな。
*13 近い時期に山田省三大佐と山田満大佐が勤めているが、これは山田満大佐の時のエピソード。
*14 昭和の名優、女性初の文化勲章受章者 分かり易いのだと「必殺仕事人」のおりく役等。「五十鈴」の芸名は五十鈴川にちなむとされているので、艦名と由来は同じである。
*15 三川軍一中将(第八艦隊)の鳥海衣笠五十鈴朝潮、西村祥治少将(第七戦隊)の鈴谷摩耶天龍夕雲巻雲風雲
*16 第三次ソロモン海戦第1夜戦に参加した日本軽巡は、第十戦隊旗艦だった長良。五十鈴ではない。
*17 改装軽巡でこれを積んだのは五十鈴だけ。前方マストのてっぺんにドーンと94式高射装置がのっかっているので、写真や模型では是非注目。北上(最終時)などは簡易量産型の四式高射装置を搭載。
*18 指示したのは日向座乗の四航戦司令官松田千秋少将で、小沢艦隊の次席指揮官である。艦隊を二分していた小沢艦隊において、千歳・千代田による第二部隊の指揮官を兼ねていた。
*19 日向・伊勢・五十鈴・霜月・ 桑・桐・杉・