15m二重測距儀+21号電探改二

Last-modified: 2022-10-16 (日) 10:42:04
No.142
15m二重測距儀+21号電探改二大型電探
装備ステータス
火力+1雷装
爆装対空+8
対潜索敵+7
命中+9回避+1
射程装甲+1
装備可能艦種
駆逐艦軽巡洋艦重巡洋艦戦艦
軽空母正規空母水上機母艦航空戦艦
備考
開発不可、改修可入手方法
対空電探&水上電探扱い
「うずしお」での被害を軽減
改修更新
15m二重測距儀+21号電探改二 →*1 15m二重測距儀改+21号電探改二+熟練射撃指揮所
大和型戦艦のために開発された射撃&電探兵装です。
特注の大型光学15m二重測距儀と、その上に熟練した技術者が調整を重ねた精度の高い21号対空電探を配しています。
大型かつ重量もあるため、戦艦の艦橋上部構造物のみに装備可能な光学及び電波兵装です。

ゲームにおいて

  • 2015年6月作戦100位ランカーまでに先行配信された電探。
    • その後2015年夏イベント『反撃!第二次SN作戦E-3の甲、乙作戦 突破報酬になった。
      この海域の甲作戦は当時のE-3としては過去最難関クラスだったので、より確実に入手したい場合には乙作戦が選ばれた。
    • 2018年2月17日、武蔵改二の初期装備として遂に正式実装された。
    • 装備一覧では一番後ろに配置される。試製51cm連装砲などと同様一般的な装備とは搭載可能艦が異なるためか。ロックする際に注意されたし。
    • 2022年5月31日には上位装備である「15m二重測距儀改+21号電探改二+熟練射撃指揮所」が実装され、同時に大和型改二で補強増設に装備可能になった。
  • 性能面はFuMO25 レーダーに似ている部分が多い。
    • 比較すると火力-2、命中-1、索敵-2、対空+1、装甲+1。対空と装甲は1優っているがそれ以外は劣る。
    • 一方で回避+1と21号対空電探改を引き継ぐ部分も見られる。
  • 32号改との差は火力+1、対空+8、索敵-4、回避+1、装甲+1

装備の運用方法について

  • 装備分類は大型電探*2だが、搭載可能艦は戦艦系統のみと特殊。
  • 大和改二に関わる複数の特別な仕様が存在し、それを活かした運用がメインとなる。
    • 大和改二(重)・武蔵改二による特殊砲撃の倍率を向上させる効果がある*3
      • この効果は、大和型改二以外の戦艦に装備した場合にも発揮される。
      • 上位装備にも同様の補正が確認されている。
    • 大和型改二での運用時は、特定の装備との組み合わせによる専用の対空CIや本装備との相互シナジーが発生する。上位装備についても同様。
    • 大和型改二に限り補強増設に搭載できる。単純に性能が高い上に上記の恩恵もあり、極めて有力な候補と言える。

装備ボーナスについて

入手方法について

電探性能比較表(装備最大値/電探早見表/テーブルより転送)

長いので折りたたんでいます

装備名火力雷装対空艦隊防空対潜索敵命中回避装甲入手方法改修装備艦分類備考追加
22号対水上電探53開発、初期装備、任務水上編集
22号対水上電探改四258初期装備、改修、任務、ランキング水上編集
22号対水上電探改四(後期調整型)1279イベント、ランキング、任務水上編集
33号対水上電探75開発、イベント水上編集
32号対水上電探108開発、ランキング水上編集
32号対水上電探改119改修、ランキング水上編集
13号対空電探20.831開発、初期装備対空編集
13号対空電探改41.6421初期装備、改修、任務、イベント対空編集
13号対空電探改(後期型)62.4523イベント、改修水上・対空編集
GFCS Mk.37272.86921ランキング、任務、イベント水上・対空射程:中編集
SG レーダー(後期型)231.249106ランキング水上・対空射程:中編集
SG レーダー(初期型)131.23886装備、ランキング水上・対空射程:中編集
21号対空電探41.642開発、初期装備対空秋月型,最上改二/に装備ボーナス編集
21号対空電探改52.0631改修、ランキング水上・対空編集
21号対空電探改二72.8744改修水上・対空秋月型,最上改二/に装備ボーナス編集
15m二重測距儀+21号電探改二183.27911初期装備、任務、イベント、ランキング水上・対空大和型改二の補強増設に装備可編集
15m二重測距儀改+21号電探改二+熟練射撃指揮所483.281021任務、イベント、ランキング水上・対空大和型改二の補強増設に装備可編集
42号対空電探62.454開発水上・対空第1期は「14号対空電探」だった編集
42号対空電探改二72.868-1ランキング水上・対空榛名改二、扶桑型改二、伊勢型改二、長門型改二、重巡級、軽巡級、駆逐艦に装備ボーナス編集
FuMO25 レーダー372.8910初期装備、イベント-水上・対空編集
SKレーダー83.21012イベント、ランキング、任務水上・対空編集
SK+SGレーダー193.61244イベント、ランキング水上・対空射程:中編集
潜水艦搭載電探&水防式望遠鏡11428イベント、ランキング、任務潜水専用魚雷CI装備,渦潮軽減効果なし編集
潜水艦搭載電探&逆探(E27)115311初期装備、ランキング、改修-潜水専用魚雷CI装備,渦潮軽減効果なし編集
後期型潜水艦搭載電探&逆探2474131イベント-潜水専用魚雷CI装備,渦潮軽減効果なし編集
後期型電探&逆探+シュノーケル装備464152イベント潜水専用魚雷CI装備,渦潮軽減効果なし編集
  • 装備可能艦
    • 小:海防艦以上の水上艦
    • 大:軽巡以上の水上艦*4
    • 戦:戦艦系のみ*5
    • 潜:潜水艦系のみ
  • 分類
    • 水上:素索敵値+5以上の(潜水艦装備以外の)電探。以下のトリガーとなる。図鑑上対空電探だがこの機能も持つものもある
      • 駆逐艦専用夜戦カットイン 
      • 装備ボーナスの水上電探シナジー
      • 水上電探装備数によるルート制御
    • 対空:素対空値+2以上の(潜水艦装備以外の)電探。以下のトリガーとなる
      • 対空カットイン
      • 装備ボーナスの対空電探シナジー
    • 潜水:潜水艦専用の電探。以下のトリガーとなる。渦潮軽減効果を持たず、素対空値+1でも対空カットインのトリガーとならない。
      • 潜水艦専用夜戦カットイン
      • 水上電探装備数によるルート制御(素索敵値+4でも可能)
  • 装備ボーナスの詳細は個別装備ページを参照のこと

アップデート履歴

  • 2018年 08月17日アップデートにより、名前の位置が変更された画像に差し替えられた。

    第一期時代の画像

    第一期時代の画像

  • 2022年 05月31日アップデートにより、大和型改二の補強増設に装備可能となった。
  • 2022年 06月08日アップデートにより、改修と「15m二重測距儀改+21号電探改二+熟練射撃指揮所」への更新が可能となった。

小ネタ

  • 妖精さんがどう見ても大和の2隻です。改二持参フラグ?実装されました
  • 史実では大和型戦艦の艦橋上部に設置されており、特に測距儀は列強の物と比べても格段に優れていた。
    • 従来、大和型の測距儀基線長は15mとされ、戦後に発表された一般向けの解説はすべてそう記載されていた。
      しかし、大和の測距儀は長径(15.72m)と短径(15.28m)の二種で構造上その半分ずつを用いるため、基線長は長短の平均15.5mとなる。
  • この装備により、45kmという超長距離の砲撃戦が可能となった。
  • 従来の日本戦艦は、近代化改装後に九四式二重測距儀と呼ばれる10m測距儀を装備していた。ちなみに10m測距儀を初めて搭載したのは長門型である。
    大和型の測距儀は三重式の三九式といい、三組の平均基線長は15.5mあり、従来の九四式を改良したものを前後二組と、その上に立体視式(ステレオインベルト式または統合像立体視式)一組の構造となっていた。
    • 大和型で採用された立体視式は、双眼で景色を見た時、普通は近くのものは近くに、遠くのものは遠くに見える(正視野)が、これを人為的に逆に見える光学系(遠くのものが近くに、近くのものが遠くに見える逆視野)をつくり、この両視野の一方を正立像、もう一方を倒立像に分像し測距する方法である。
      このステレオインベルト式の測距精度は従来の単眼合致式に比べて理論上は二倍となるはずだが、実際は1.6倍程度だったという。*6
  • イラストで左右に伸びた測距儀の中央にある構造物は測的所で、そのすぐ上に主砲射撃指揮所がある。
    従来の日本戦艦は測距儀と射撃指揮所と測的所がそれぞれバラバラの位置にあったのを、大和型は一体型の射撃塔としたのが外見上の特徴の一つとなった。
    そしてこの近代的な艦橋構造を大和型に先駆けて採用したのが、大和型のテストベッドとなった比叡であり、比叡の艦橋はと異なる、大和型に近い独特な形状となった。
     
  • 測距儀を製作したのは、日本光學工業株式會社(現・株式会社ニコン)である。
    この測距儀に使われたレンズ技術は、戦後はカメラの分野に転用された。そのおかげで、日本のカメラは優秀なものが多く、世界市場を席巻することができた。
    • 日本光学の第四代社長の長岡正夫は70年代初期にカメラ雑誌のインタビューに対し、「偉そうに自分のことをいうようだけれども、大和、武蔵の大きな測距儀のガラスなんて、いまのレンズのガラスどころじゃないよ、品質は。あれは、いまもうちょっとできないね。(以下略)」と答えている。当時既に東京オリンピックなどを通じてニッコール・ブランドのレンズと日本光学の品質への信頼は世界に広まり初めていたが、そのニッコールですら及ばぬ品質で作りあげられたのが大和型の測距儀なのである。*7

      もう少し詳しい話。こんなの小ネタじゃねえ!

      もう少し詳しい話。こんなの小ネタじゃねえ!

      • 「明るいレンズはいいレンズ」という言葉がある。*8*9レンズやプリズムといった光学部品は、可能な限り光線を透過するように設計・製作されるが、それでもわずかながら損失が生じる。光学機器は目標の性能を得るべく、こうした部品を多数組み合わせて構成されているため、機器全体の光量損失は無視出来ないレベルになる。軍用測距儀の場合は即、悪天候時や明け方・夕方、夜戦でまともに使えないという事態へ繋がる。
      • 解決法は大きく分けて3つ。
        1.光学部品の点数を減らす。可能な限り単純なレンズ・プリズムの構成を目指す。
        2.光学部品の透過度を上げる。素材の改良、工作精度の向上、表面コーティングの実施など。
        3.光学部品を大型化する。特に対物レンズを大径化する。
        シンプルと言えばシンプルである。・・・しかし、これらが鬼門なのだ。
        • 測距儀端のガラス窓から採り入れられた光線は、まず端反射鏡で鏡筒内へと曲げられ、次に対物レンズを通過し、さらに測距部を筆頭に、正像逆像変換、正立倒立変換、左右視野合成用などなど、夥しい数のプリズムとレンズを通過し、接眼レンズまで導かれる。この部品点数を減らすためには個々の部品の設計を工夫する必要があるが、単純に凝っていけばあっという間に工作精度の限界に突き当たる。部品の機能を限定して必要な精度を確保すれば、そのぶん部品点数が増える。
        • そもそも大和型が計画された当時の日本の工業力は、満足のいく工作精度そのものを実現できていなかった。素材と製法も然り、コーティング技術も然り。倍率30*10を実現しながら、測距に足る分解能と夜戦にも耐える明るさを持つ光学系・大口径の対物レンズなど、とてもじゃないが作れない。測距儀本体以前に、基礎理論や工作機械の段階から精度を見直さなければならない。さらに測距儀で得た距離情報を適切に処理し、砲へ伝達して制御するための管制装置も別格のものが必要だ。10m測距儀と各種方位盤・射撃盤の製作ノウハウや、参考用として輸入されたドイツ製測距儀のデータの存在があってなお、1よりもゼロに近い段階からのスタートだった。
        • さらに地上に据え付けるのではない。発砲や被弾の衝撃に晒される艦の上に搭載されるのだ。精度や明るさと同時に、耐久性や小型軽量化も求められた。巨大さのほうが強調されがちだが、むしろ45kmの彼方まで対応できる性能の光学系を3系統、たった15mと少し、太さ60cm*11の円筒の中に、コンパクトかつ頑強に収めていることこそ驚異的なのである。
      • 現代のカメラや望遠鏡に使用されるレンズは、実のところ、第二次大戦時よりも遥かに高度な技術と品質で製作されている。素材や構成は熟成され、工作精度は段違いとなり、コーティングのノウハウも蓄積された。大型化に関しても進歩し、例えばニコンが岐阜天文台向けに開発した屈折望遠鏡「25cm屈折赤道儀」などは、その名のとおり口径250mmの対物レンズを採用している。三菱電機が中心となって国立天文台ハワイ観測所向けに開発された「すばる望遠鏡」は、レンズではなく直径8.2mの一枚鏡を用いる反射望遠鏡である。15m測距儀の対物レンズは120mm径、端反射鏡は140mm径*12だったというから、大したものである。
      • ではなぜ長岡氏をして「いまのレンズのガラスどころじゃないよ、品質は」「あれは、いまもうちょっとできないね」と言わしめたのか?
        答えは簡単。1隻4基、計画では3隻12基、実際は2隻で8基という少数ながらも、同精度のものを量産する必要があったからである。極限的な品質管理が要求されたのだ。
        • 15.5mを30倍望遠で引き延ばして有効基線長465mを得たとしても、45km先の水平線上に照準すれば、その比は1:96.774・・・という、三角測量*13にはおよそ適さないものとなる。15.5m=15500mmの中に組まれた複雑な光学系に、全部品の合計でたった1mmでも製造誤差が生じただけで、目に見える測定誤差が出てくる。さらに射撃指揮装置の誤差や、操砲機構の誤差が加わるとなれば・・・
        • 対物レンズだけに限っても、計32組64枚を、左右、そして各組の間でも完璧に同じと言えるレベルの品質で作る必要があった。個々の誤差が"持ち味・個性"として容認され得るカメラ用レンズや、基本的にはワンオフでよい大型望遠鏡用レンズとの違いがここにある。
      • たとえ現代最新の技術を用いたとしても、相当に困難な仕事となる。当時以上の精度で、より視野が明るいものをより低コストで開発、量産することは可能だろうが、それでも天文学的な金額となるのは確実で、なおかつ完成品の使い道も無い。博物館に置いて有料公開するとしても、凄まじい金額をぼったくりでもしなければ、ただ維持費用が嵩んでいくだけ。つまり現代に必要な製品ではないので資金を投入して開発する意味がない。
        • そんなものを、当時の技術で、実際に量産しちゃったのだ。採算性に乏しい規模のレンズの量産に、軍事費という巨大資本を湯水のように注ぎ込むことのできた、その必要があった時代の紛れもない超品質、そしてロスト・テクノロジーのひとつ*14なのだ。
 
  • とかく測距儀そのものの性能だけが語られがちだが、戦術教義の上では、あくまでも照準機構を構成する一要素に過ぎないという点を見逃すべきではない。
  • 大和の射撃手だった村田元輝氏を主人公に、大和の誕生から最後までを描いた児島襄著「戦艦大和」は村田氏自身へのインタビューを元に書かれた事もあり、こういった射撃技術に関する記述も多くある。大和以前は日向の射撃手を務め、海軍でも1,2を争う名射撃手だった村田氏の証言は貴重である
    • まず日本海軍の対水上射撃の射法だが、「変距射法」とその派生法、および「測距射法」に大別される。*15
      後者は読んで字のごとく、リアルタイムで得た測距情報に基づく射線形成・弾着修正方法。
      では前者は、と言えば、目標の針路と速力を予測してそれに自艦の運動を加味し、一定時間に距離が変化する割合=「変距率」を求め、これを距離時計というカウント装置に入力して作動させ、刻々と出力される予測距離に基づいて射線形成・弾着修正をおこなう方法である。
      実戦においては射撃指揮官の判断によって最適な射法を選択することになるが、どちらかといえば変距射法が主手段、測距射法は副手段として考えられていた。
      • 予測よりは実測のほうが高い精度が得られるように思われるが、少なくとも長距離砲戦に関しては、測距と針路・速力の予測を1からやり直さねばならないほどの運動を、彼我の艦隊がおこなう事態は考えにくい。特に「相手の砲弾を運動で回避する」などという手段は非現実的である。仮に変距率に変化が生じたとしても、多くは弾着修正の範囲で十分にカバーできる。
      • さらに測距射法は、その時々で最新の距離情報が得られる一方、発砲の度に測距をおこなわねばならず、射撃指揮の手順がどうしても冗長なものになるという欠点がある。
        対して変距射法には、最初の測距と針路・速力の予測がきちんとおこなわれてさえいれば、最低限必要な精度を確保しつつ手順を短縮・高速化できる、つまり射撃指揮がやりやすいという美点があり、これが好まれたのだ。
    • こうした一連の流れの中で、測距儀はあくまでも距離を測るための道具として用いられる装置である。大和型の砲戦能力を支えていた要素はこれだけではない。
      無数の関数歯車や物理的計算盤から成るデジタル・アナログ併用の機械式計算機群。ベクトル計算を応用した光学式の的針的速測定装置。そしてそれらと統合され、弾道修正と目標追尾の大部分を自動化した機械式FCS、九八式射撃盤改一。
      このシステムの一部を成し、あらゆる射法を可能とする高精度な距離情報を提供するのが、15m測距儀の担った役割なのだ。
  • 大和の場合、艦橋トップにある「射撃指揮所」(図で武蔵似の妖精が立っているのがそう)に、砲術長を含む4名(他に射撃手兼俯角手、旋回手、動揺修正手)が配置され、中央にある方位照準装置を操作する。彼らは砲術長の指揮のもと、敵に照準を合わせるべく、測距儀で測った敵艦からの距離情報や、自艦や敵の針路や速度、それに風速や風向き、果ては地球の自転速度等の情報が、艦底部にある主砲発令所の測距平均盤や機械式計算機で主砲の向ける方向や角度が決められ、主砲射撃指揮所に送られる。射撃手と旋回手はその情報を元に照準を合わせ、完了後砲術長が射撃を指示、射撃手が覗いている照準望遠鏡中の敵画像の上下左右があった瞬間に、備え付けの引き金を引くと電流が流れ主砲が発射される。動揺修正手は一連の照準操作の中で船の揺れを修正し照準がしやすいように手伝う。これらの動作を5分で行う事が求められた。
    • この後、初弾の弾着点を確認して修正作業を行い、命中弾を得るまでそれを続けることになる。
  • 他の列強海軍の大口径砲用FCS事情もほぼ同様であった。が、やはりというか何というべきか、部分的ながら計算装置へ真空管の導入が開始されていたのは特筆に値する。
    さすがに当時はまだレーダーや測距儀の情報をシステムへ電子的に直接入力することは実現しておらず*16、あくまで人間が介在する旧来のシステムの延長だったが、摩耗などによる精度の劣化が避けられない機械式に対して、メンテナンスフリー化では1歩先行していた。
    逆に言えば、電探以外は純機械式で当時最高クラスの性能を目指した点が、大和型向けFCSの技術的特徴である。
     
  • 実用上の問題としては「いかに装置の精度を上げても人間の眼の限界には勝てず、また視覚の高性能さを逆補正できない」という点が挙げられる。
    • 測距儀で得られた距離は直ちに九八式射撃盤へと送られるのだが、このときの最終的な距離の判定は、観測手の視力と経験にかかっている。
      • 人間の眼が視野中心付近で発揮する分解能は、平均的には1/60°、特に眼が優れた人で1/120°程度。これ以下のわずかなズレが接眼レンズ上の像にあっても、感覚上は見分けがつかない。一方、砲撃で用いる角度の最小単位は、360/6400°=0.05625°=1mil (日本では密位の字を当てて「みりい」と読んだ時期もあった)である。1/60°=0.01666・・・°なので、高視力かつ熟練の観測手であればかなり正確な測距が可能となるが、どうにもできない端数は必ず発生してくる。製造誤差と同じく、0.01°以下のわずかな角度誤差が生じただけでも、特に最大観測距離付近では測距結果に大きな誤差が出る。
      • さらに人間の脳が持つ視覚は、本来目を凝らせば認識できる程度のズレが像に生じている場合でも、これを勝手に補正して、ズレていないように見せてしまうことがある。これがますます誤差を大きくする。
      • 結論を言うと、45km間隔での砲戦が可能というのはあくまでもカタログスペック上の話で、実際に散布界の形成に有効な精度を得て弾着修正を実施するには30km~20kmまで接近する必要があったのではないだろうか。観測機を飛ばせば30km以遠でも、射距離の長短や夾叉の発生は確認できるだろうが・・・
    • 解決策としては距離精度に優れた電探の併用が考えられるが・・・日本海軍の電探は、光学測距儀の誤差が大きくなりがちな遠距離から中距離での補助測距手段として使うには、出力や信頼性に問題があったのも事実である。だからこそ光学測距儀の性能がここまでインフレしたのだ、とも考えられる。
      • 逆に連合国側の戦艦たちがそれほど光学測距儀を発展させなかったのは、出力、角精度ともに高いレーダーを実用化でき、それらを光学測距儀と併用しての照準が可能となっていたからであろう。
      • 余談だが、現代の火器管制装置の多く、たとえば海上自衛隊の「81式射撃指揮装置(FCS-2)」は、射撃レーダー(警戒・追尾レーダー)のほか、可視光テレビカメラ・赤外線カメラ・レーザー反射式測距儀などの電子光学照準器が併設され、かつ一体のシステムとして統合されている。特にFCS-2-2X型以降は、可視光画像の認識処理による自動追尾まで可能となっている。
        海自では「高性能20mm機関砲」と呼ばれるファランクスCIWSの最新型・ブロック1Bは、追尾レーダーの側面に赤外線監視装置を搭載し、赤外線画像の認識によって、対空目標のみならず水上小型船舶への光学照準を可能としている。
        長距離の観測・測距手段としてはレーダーに代替されたが、近距離の小型・高速目標といったレーダーでは捕捉しにくい対象への照準・追尾手段として、あるいはステルス性を確保しやすい受動的捕捉手段として、電子技術と一体化された艦載光学機器の進歩が続いている。
        大和型のものは機械的な方式であるが、各種観測機器と計算機を高度に統合するという手法は、現代のFCS設計にも通じるものがあると言えよう。
         
  • 軍艦が搭載した世界最大の測距儀は大和型のこれだが、世界最大の測距儀はイギリスがシンガポールのブラガン・マテ要塞に設置したバーアンドストラウド社製の基線長100フィート(30.48m)のものだという。
    海上から攻めてくる艦隊を砲撃するための装備だったが、日本軍はマレー半島から侵攻してきたため役に立たなかった。
     
  • 光学機器用レンズやプリズムといったものは、今も昔も高価であり、現代のカメラ用普及価格帯望遠レンズでも数万円~十数万円はする。上を見ていくとキリが無い。
    しかし注ぎ込まれている技術的ノウハウを考えると、これでもまだ安い。このあたりには量産技術の進歩が垣間見える。
    • 測距儀用の光学部品は、上にもある通り、製品個々の精度に一切の誤差が許されない。必然的に歩留まりが非常に悪くなる。厳選に厳選を重ねた当時最高峰の技術の産物を、量産効果が望めない少数の製品に惜しげなくつぎ込んだ結果、1基あたりの価格は現在の価値で数億円以上になるとか。
       
  • 電子式光学機器が全盛の現代だが、そんな中でほぼ唯一、接岸・離岸時や艦隊陣形を組むときに使用する小型のものが、人間の目で測る従来型の視差式測距儀として生き残っている。
    海自護衛艦のブリッジ備え付けの65式66cm測距儀は、15m測距儀の2系統と同原理、伝統的かつ極めてシンプルな単眼合致式である。
    未使用時は収納されているが、一般公開の際には展示されていることも多い。ひょっとすると我々も覗かせてもらえる機会があるかもしれない。

この装備についてのコメント

  • 長門改二に結構使える気がしている -- 2020-08-23 (日) 14:06:22
  • ↑も↑↑も↑7も全部FuMOの方が良いと思うんだけどこっちが勝ってる利点って何? -- 2021-03-19 (金) 16:46:36
    • FuMOをもってないまたは数個しかもってなくても、それと併用できることかな。重巡の方にFuMOのせること多いし。 -- 2021-03-19 (金) 16:52:13
    • 取りあえず戦艦にしか積めないから支援艦隊組む時にまず戦艦にこれを積んでそれから他の艦にその他電探を振り分ける事で分配しやすくなる(なお高命中電探が山ほどあるなら特に困らない模様) -- 2021-03-19 (金) 23:52:26
    • 大和型にボーナスでも付けば選択肢に挙がる場面ももう少し増えるんだが -- 2021-03-31 (水) 23:56:33
    • 改修すれば命中索敵ともにあがるからじゃね?胸熱砲にも大和武蔵の一斉射撃にも使えるし -- 2022-06-13 (月) 18:51:27
      • この木が書き込まれたときは改修も上位装備もなかったんだけどな…まぁ現状ではFUMOじゃ代用にならない装備になってるから過去の話なんだが… -- 2022-06-14 (火) 00:32:09
  • 3月戦果報酬で聯合に【+max】が配られてたけど、それの命中って【11】なの?それって命中だけみればFUMOよりも上って事 (OO; -- 2022-05-03 (火) 11:30:30
    • 戦艦専用電探が改修可能になった例はないから大型電探での改修効果で当てはめちゃうけど、命中は★MAXで+5.37相当で14。ついでに対空は艦隊防空に+4.74、索敵も+4.41相当で索敵11くらい。21号対空電探改二の索敵と32号対水上電探改の命中、SKレーダーの対空を合わせた感じだから、まあ強いし相応な改修コストも求められてくると思う。 -- 2022-05-03 (火) 12:10:42
      • 今月の聯合御褒美かわいそうと思ってたけど、じゃあ大当たりって事なの…なんか複雑 (--; -- 2022-05-03 (火) 12:18:25
  • この電探が改二の大和タッチの最適解になるんだろうな。徹甲弾の次の改修はコレと -- 2022-05-03 (火) 13:11:55
    • このコメ書いた気がするけど、まさか上位が出るとは思わなかったよw -- 2022-05-31 (火) 20:23:09
  • 「15m二重測距儀改+21号電探改二+熟練射撃指揮所」(長い!)と共に、武蔵改二の増設に載せられるようになったことを確認しました -- 2022-05-31 (火) 20:22:32
    • ちなみに、「長門型(改二)」「大和改」では増設に載せられませんでした 「大和型改二」のみの特性になるようです -- 2022-05-31 (火) 20:23:44
    • 大和型改二の支援適性がまた上がるのか…(コストからは目そらし) -- 2022-05-31 (火) 22:29:53
    • たまげたなあ -- 2022-06-03 (金) 18:20:32
  • 4月報酬に上位型が配られました。15m二重測距儀改+21号電探改二+熟練射撃指揮所 -- 2022-05-31 (火) 20:24:08
    • リロードすればよかった重複スマヌ -- 2022-05-31 (火) 20:24:54
  • ツイッターで見たけど改修素材0→6が21号2個、6→maxが21号改1個、更新素材が見張り員4個新型兵装資材2個勲章3個らしい、作成は中々鬼 -- 2022-06-08 (水) 19:57:31
    • 21号改がきっついな。見張員は任務だの一部の夕雲型牧場で工面できるからいいけれど -- 2022-06-08 (水) 20:07:34
    • さすがに重いな・・・熟練はイベントの報酬かな、でないときつすぎる -- 2022-06-08 (水) 21:03:57
      • そう考えると、イベント報酬見てから任務達成押した方がいいか… -- 2022-06-09 (木) 00:25:05
    • んーまあ無理ではないって感想になるな。一式徹甲弾の改修よりちょっと面倒って感じ -- 2022-06-09 (木) 01:36:32
      • 21電探は五十鈴牧場あるからなぁ…開発オンリーの一式の改修のが個人的にめんどいかな。まぁめんどいというより開発資材食われ過ぎて実害があるとかの方が正しいか -- 2022-06-25 (土) 01:13:34
    • やまむさには同じ装備をおそろいで、というのが親心だが… -- 2022-06-09 (木) 02:44:56
    • 普通の21号も開発だと出にくいから、9年ぶりの五十鈴牧場…… -- 2022-06-09 (木) 03:07:13
  • ★7からのエサが重すぎる。まあ★6止めで改修上昇値により上位装備より火力以外優秀だから★6で運用かね。 -- 2022-06-09 (木) 03:05:02
    • うちもコレの予定。特殊効果変わらんなら無理する必要もないかー、と判断した。 -- 2022-06-16 (木) 18:54:31
  • 一式徹甲弾改修の電探版みたいな感じだねー -- 2022-06-09 (木) 09:38:52
    • 材料が初期装備で手に入ったり秋月型秘書で開発すればまあまあ開発できる装備なのが救いか…。徹甲弾はレシピ設定したら無心で回すしかないし… -- 2022-06-09 (木) 12:36:53
  • そもそも後発にはこの電探一個(武蔵持参)しか無いのよね。大和武蔵両方に持たせるには任務で46改捨てるか(ただでさえ足りない)設計図を3枚使ってサブ武蔵改二作らないといけない -- 2022-06-10 (金) 10:11:30
    • 自分も結構な後発組だけど最近設計図余ってきたから前イベで拾ったサブ武蔵に使えて丁度よかった、早く設計図余るようになるといいね -- 2022-06-10 (金) 23:10:10
    • E4甲突破で上位電探頂きました。運営さんありがとう!(でもより後発の人のために恒常任務くれてもいいのよ?) -- 木主? 2022-06-22 (水) 23:39:32
  • 最近の運営の感じだと21号改は年任務とかで少し貰えるかもね。九九艦爆二二とか天山甲とかみたいに。後期魚雷or21号改or詳報みたいなやつで -- 2022-06-10 (金) 10:49:30
  • 所持装備な事だし武蔵電探と最近呼ぶようになった。指揮所付きが新たな大和電探と言い換えたわ -- 2022-06-12 (日) 19:50:35
  • 対空面で見たら更新しないでこっちの☆付きのがいいのかな?いやまぁしばらく更新どころか☆付けるのも五十鈴牧場からなんだけどね。 -- 2022-06-12 (日) 22:57:48
  • あの…これ更新するとき見張員4人どうなるんですこれ -- 2022-06-12 (日) 23:20:26
    • ┌(┌^o^)┐熟練射撃指揮所に配属される以外の何かを期待してるのか┌(^o^┐)┐ -- 2022-06-13 (月) 04:26:51
    • 風雲と高波牧場するんだぞ。 -- 2022-06-15 (水) 22:38:35
    • 引っぺがされた風雲と高波は解体か近代化改修のエサで消滅。見張員も消滅。完全な生贄召喚ですね。 -- 2022-06-16 (木) 01:38:34
    • クォータリー泊地砲の選択報酬とイヤーリー精鋭十九駆の選択報酬に★なしのがあるぞ。まとまった数欲しかったら高波と風雲を牧場するしかないが -- 2022-06-16 (木) 19:56:59
    • 武蔵妖精の心配もしてあげよう -- 2022-06-16 (木) 23:51:23
    • 君のような勘のいいガキは嫌いだよ -- 2022-07-10 (日) 02:56:39
    • 死にます。 -- 2022-07-15 (金) 15:20:22
    • 小ネタにある「高性能なアナログコンピュータ」になるんだよ(目そらし -- 2022-07-22 (金) 18:03:36
      • 度し難い… -- 2022-07-22 (金) 18:57:23
    • 一つ質問いいかな 更新先の武蔵妖精 どこに行った? -- 2022-10-16 (日) 10:42:02
  • これ改修するのただの大和改二でしかできないの非常に困る。重しかいねーよ。 -- 2022-07-22 (金) 11:04:36
    • 重でもOK -- 2022-07-22 (金) 11:12:53
    • 改二重でもできる定期 -- 2022-07-22 (金) 11:14:04
    • 大和改二重でも改修できますよ(改修表ページ上部の表の読み方2参照) -- 2022-07-22 (金) 11:15:05
    • 出来るのかすいません。 -- 2022-07-22 (金) 11:20:04
      • この流れで草生える -- 2022-07-22 (金) 12:04:25

*1 新型兵装資材x2、勲章x3が必要
*2 2015年5月にランカー報酬として配信された32号対水上電探改と同じ
*3 x1.1の効果。参照:https://twitter.com/CC_jabberwock/status/1534508924271235072
*4 天龍型改二、夕張改二特/丁、Gotland、Conte di Cavourを除く。初霜改二、霞改二乙、秋月型、速吸改、神州丸改、宗谷に装備可能。
*5 Conte di Cavourを除く
*6 「日本の戦艦パーフェクトガイド 艦橋頂部の測距儀と支持構造」より引用
*7 なお、ニコンは2021年現在でも、潜水艦用潜望鏡をはじめ、10式戦車の光学照準装置、狙撃銃用スコープ、手ブレ補正機能付き双眼鏡などを防衛省向けに製造・納入している。
*8 レンズの明るさは「f値」という指標で表される。一般的なカメラ用レンズでは、f1.4からf2.8位までが「明るいレンズ」と言われる。2021年現在、ニコン製レンズで一番明るいのは、2019年に完全受注生産で発売した「NIKKOR Z 58mm f0.95 S Noct」で、レンズ1本+専用アタッシュケース付きのお値段が100万円を超えるという逸品である。
*9 ちなみに、「シネレンズ」こと動画用レンズは構造が全く異なるため、明るさの指標は「t値」という値が用いられる。ソニーとパナソニックのデジタルカメラが「動画に強い」と言われるのは、両社が長年放送用レンズを作り続けてきたことも関係していて、これに映画用レンズと映画用フィルムで愛されてきた富士フイルムが追随している。
*10 1993年6月・ニコン・75年史編纂委員会「光とミクロと共に:ニコン75年史」より。
*11 1993年6月・ニコン・75年史編纂委員会「光とミクロと共に:ニコン75年史」より。
*12 1993年6月・ニコン・75年史編纂委員会「光とミクロと共に:ニコン75年史」より。軍事機密が絡むゆえに異説もあるようだ。
*13 tan 89°から89.5°の間。三角関数表を検索されたし。
*14 正確には大型測距儀だけでなく、大口径主砲や装甲板など、「戦艦」という艦種を構成していたコンポーネントの多くが、新規製作の必要性も製造ノウハウも失われてロスト・テクノロジーとなっている。無論、素材や関連技術の単位では、他分野へ転用されて現代でも生き残っているものが数多くあり、その一例がカメラのレンズである。
*15 電探を使用した「電測射撃」も、基本的にはこの2つの射法の発展形である。
*16 小口径砲や機銃向けの対空射撃用FCSの分野では、終戦間際になって、パターン・スキャンが可能な高周波レーダーとコンピュータ、ガンマウントをダイレクトリンクさせての目標自動照準・追尾、つまり今日で言う「レーダー・ロックオン」機能が実用化されている。