拡散弾をほぼメインに使い、調合素材までフルにポーチに詰め込んで行う爆撃作戦。
目次
概要
- 無印の時代から行われている戦法であり、
身も蓋もない言い方をすれば(原則)4人PTでモンスターに拡散弾を撃ちまくるというものである。
武器は拡散弾が使えるボウガンということになるが、
MHW以前の作品では動きやすいライトボウガン(MH3なら非中折れミドル以下のボウガン)が使用されることが多い。
- 拡散弾は小爆弾の爆発による肉質無視ダメージが極めて強力であるが、
弾切れを起こすとクエストクリアが難しくなるので4人で行くのがセオリー。
「複数人で打ち上げ花火を連発するかの如く拡散弾を撃ちまくる」と言う点が「祭り」と名付けられた理由である。
また、持ち込み数は極端に少なく、
流石に4人居ても持ち込み分だけで討伐できるほど甘くはないので調合は必須と言ってよい。- 一応作品やモンスターによっては一人でも拡散祭りできる場合があるが、
そういうモンスターであれば普通に狩猟した方が早かったりするもの。
「拡散祭りは強い」と言う情報を鵜呑みにして
ソロで拡散弾や徹甲榴弾の材料を持ち込めるだけ持ち込んで挑んでみたものの、
チマチマ撃ってはセコセコ調合を繰り返す羽目になり、
弾薬を発射するよりも、弾薬を調合する時間の方に遥かにリソースを割かれて
"逆に余計に時間と手間が掛かって苦労した"と言う戦歴を秘めるガンナーも、決して少数派では無い。
- 当たり前の話だが剣士が混ざると(剣士にとって)地獄絵図となる。
吹き飛ばし判定の塊である拡散弾しか使わない以上、剣士をPTに入れる理由は一切存在しないと言ってよく、
この特性上野良での集まりで自然発生的に拡散祭りが行われることは皆無であろう。
- 一応作品やモンスターによっては一人でも拡散祭りできる場合があるが、
- 拡散祭りでは基本的にLV2拡散弾が主力となる。
他のLVの拡散弾が、素材の関係で10発程度しか調合できないのに対し、LV2拡散弾は50発もの調合が可能だからである。
他のLVの拡散弾については速射できるのであればそちらも主力となるが、基本予備として持ち込まれる程度である。
ただしこの調合素材が曲者であり、作品によっては大量調達が少々手間だったりする。
各作品毎の変遷
MH~MHP2G
- ミラボレアス種などの肉質が硬く、巨大で動きが緩慢、なおかつ部位ごとの怯み耐性が低いモンスターへの対策として無印時代に編み出された。
反面、動きの素早く小柄な敵には当てづらいので実用的ではなく、
当然肉質が極端に柔らかいなら普通に通常弾や貫通弾、或いは属性弾を撃った方が早くなりやすい。
拡散祭りは他の戦術と比べ、最低限の武器とスキルさえ用意すれば良いという手軽な面もあるが、
弾丸の素材を大量に消耗するのでコスト面の負担が大きく、
普通に倒せるモンスターに対して行うには無駄が多い戦術である。
そのため、この戦術が採用されるのは、原則的には拡散祭り以外での討伐が困難なモンスターに限られる。- また、与えられるダメージは大きいものの、部位破壊などは難しい。
特にミラボレアス種では頭部破壊が極めて非現実的となることから、
他の戦術が採用されたり、或いは麻痺などを絡めたりすることもあったようだ。
- ただし、後述するが極端に弾肉質が柔らかいモンスターや、
小型で一般的に拡散弾が当てづらい相手でも、
拡散祭りが主流だった(或いはそう開発サイドに認識されていた)ケースがある。
- お手軽戦法というイメージの強い拡散祭りではあるが、
着弾後の爆風が主なダメージとなるので、ちゃんと当たるようにしないと弾の消費が激しくなる。
下手をすると調合分を使い切っても討伐できないというケースも……
- また、与えられるダメージは大きいものの、部位破壊などは難しい。
- 弾薬コストや戦法の考慮点はともかくとして、要求スキル自体は単純明快である。
要するにLV2拡散弾を最速で3発分リロードでき、無反動で撃てればいいのである。
ボウガンにもよるが、装填数・反動・装填速度の3つが必要となるだろう。
大体の場合拡散弾を撃つのに都合のいいボウガンが何かしら存在しており、
しかもMHW以前では武器の攻撃力も参照されないので下位武器でも強い適性持ちがあったりする。
攻撃スキルも基本的には不要なので、必要ならこれに防護スキルを足すだけである。
なので物欲スキルなどと組み合わせやすく、憚られにくいのも利点か。
もちろん物欲最優先で反動が残ったりすれば本末転倒だが。- ウケを狙うものとして全員裸でクエストに出かけるPTもあると言われる。
当然ながらそういう前提の元でPT参加しているはずなので、普通の拡散祭りで裸は許されないが……
- ウケを狙うものとして全員裸でクエストに出かけるPTもあると言われる。
- 場合によっては徹甲榴弾も拡散祭りに近い使われ方をされることがある。
こちらの場合は砕け散った拡散弾をうまく当てにくいモンスターに対して使われる場合が多い。
また、頭部に当てることでめまいを誘発できたり、砲術スキルで威力を強化することができたり、
速射対応がなされたライトボウガンが多かったりと言った点が長所として挙げられる。
ただし威力は拡散弾と比較して低い場合が多く、
徹甲榴弾をメインにするのは特殊なケースに限定されると言っていい。
「拡散祭り」で戦うなら弾切れ時の最後の手段になるだろうか。
MH3~MHXX
- MHP2Gまでは古龍種を中心に、極端に固い代わりに緩慢というモンスターが多かったが、
MH3以降はそのようなモンスターはほとんど登場せず、基本的にどの武器でも戦えるバランスになった。
例えば祖龍がMH4Gで復活した際も、無属性大剣で戦えるほどに肉質が緩和されている。
つまり拡散祭りの需要はかなり低下しているのだが、その戦法そのものは進化し続けている。- まず革命を起こしたのはMH3Gのリミッター解除。
これにより基本的に3発装填が限界だった拡散弾の9連射が可能に。
さらに徹甲榴弾や麻痺弾まで同時に撃てるようになり、火力が激増した。
- そしてさらなる革命を起こしたのがMHXの狩技。
全弾装填、絶対回避【臨戦】といった狩技を活用することにより、拡散祭りの火力はさらに加速。
途轍もなく煩雑な操作を要求されるが、大概のモンスターはあっという間に沈む。
少々ハードルは上がったが、超絶的火力の拡散祭りが可能になっている。
拡散弾の扱いを極めたプロハンならば、単独でアルバトリオンに挑み10分以内に爆殺してしまうほど。
その光景は、さながら一夜の花火の如く。
豪華絢爛、まるである種の芸術のようである。
- まず革命を起こしたのはMH3Gのリミッター解除。
MHWorld
- MHWorldでは拡散弾そのものの仕様が激変し、そもそもライトボウガンでは使用不可になった。
発射方法も変更され、通常通りの発射方法ではなく縦に構えて山なりに発射する、
迫撃という拡散弾専用の特殊な発射方法に改められている。
一方で攻撃力が参照される上に高レベル拡散弾の威力が激増したため、
ヘビィにおける拡散弾の重要性は上がっている。
そして今作における拡散祭りは不動の装衣と癒しの煙筒を使うのが主流になったのだが、
これがハイパーアーマー状態で体力をモリモリ回復しながら肉質無視の弾丸をぶちまけるという
ゴリ押し×ゴリ押し×ゴリ押しの異様かつ型破りな戦法となっている。
風圧や咆哮どころか、突進やブレスが直撃しようともひたすら拡散弾を撃ち続ける様はまさに変態。
もちろん大概のモンスターは大した抵抗もできずに爆殺される。
場合によっては歴戦古龍さえ抵抗を許さず討伐されることも。
弾丸を無効化する歴戦のテオ・テスカトルでさえ、爆発ダメージは無効化できずに
真正面から押しつぶされる。 - 使用される武器は、攻撃力が高く睡眠弾が撃てるアンフィニグラか、攻撃力は下がるが麻痺弾と睡眠弾が撃てて、
さらに狙撃竜弾も備えるマグダ・ゲミトゥスIIのどちらかが人気。
スキルは、拡散弾の装填数がアップする属性解放/装填拡張、持ち込める量が少ない為に業物/弾丸節約。
ガンガン回復し、また、拡散弾が参照する攻撃力を高めるフルチャージも人気。- これらの武器を使用すれば、今作ならやろうと思えばソロでの拡散祭りも可能ではある。
というより、基本的にはソロでの使用が主流である。 - 難点は不動の装衣が90秒しか持たない点。体力の多い相手に対しては他の戦法で補うことが必要だろう。
- また、不動の装衣入手タイミングはHR50以降となるので、ストーリー中に使用することはほぼ不可能。
まあそうでもなければここまで無茶な戦法が許されるはずもないので、順当と言えば順当ではある。 - もちろんマルチプレイでの強力さも健在。極ベヒーモスなど多くの強敵に対し驚異的な討伐速度を叩き出す。
- これらの武器を使用すれば、今作ならやろうと思えばソロでの拡散祭りも可能ではある。
MHW:I
- MHW:I発売に伴うアップデートVer.10.11においては少々弱体化。
爆発の威力と部位ダメージが減少した他、調合素材であるカクサンの実の最大所持数も減らされた。
加えて、発射から弾が上昇中の間は着弾せず、下降開始後でないと着弾・拡散しないようになった。
そのため懐に潜り込んで発射後即爆発という運用は不可能になり、ゴリ押しには厳しくなった。
普通に使う分には依然強力ではあるが、拡散祭りという戦法自体の人気は下火になりつつある。- 拡散オンリーに代わって、徹甲榴弾がある種のゴリ押し運用のメインになりつつある。
砲術・極意の登場やパーツ数の増加で十分な火力が出せるようになり、
拡散祭りと違い距離を取っても良いため相手を選ばず使いやすい。
一方でその徹甲榴弾によるスタン時には、拡散弾が使用されることもある。
- 拡散オンリーに代わって、徹甲榴弾がある種のゴリ押し運用のメインになりつつある。
MHRise
- MHRiseでは拡散弾自体の能力や所持数などはMHW:Iと変わっていないが、
ライトでも装填可能になったほか、一部ヘビィでは従来の水平撃ちが可能に。
しかし竜撃弾に溜め撃ちが対応し、単発火力は勿論DPSでも拡散弾に並ぶようになってしまった。
前作ではスタン時の使用にまだ需要があったのだが、今作ではその穴も竜撃弾で埋まってしまう。
徹甲榴弾も相変わらず、どころか敵ステータスなどを鑑みればMHW:I以上に暴れており、
徹甲榴弾と竜撃弾のみでほぼ全ての敵を仕留められてしまう為わざわざ拡散弾を使う状況がほぼなくなった。- 徹甲榴弾と竜撃弾のみで倒しきれないナルハタタヒメ等なら辛うじて需要がありえるが、
その辺りの敵は必要なスタン値も非常に高く、そもそも肉質無視弾で攻める相性自体が悪い。
- 一応、有用だった場面が無かったわけではなく、百竜夜行の高速周回には好相性だった。
反撃の狼煙にものを言わせて何も考えず放散弾を撃ちまくるという手法はよく知られていたが、
これを拡散弾に置き換えることで楽な操作はそのままに更なる加速を狙えるという単純な話である。
特に、他の弾で時間のかかるバサルモスやヤツカダキに対する殲滅力は目を瞠るものがあった。
ただ、剣士への迷惑っぷりから野良環境では扱いにくく、
また弾持ちの悪さから一度補給に戻る必要があったりするなど、
余程本気で周回したい一部のプレイヤーが身内で集まって使うに留まり、一般に流行ることはなかった。- 要の一つが「楽な操作」だということもあってか、
この際に担がれるのはもっぱら水平撃ちのできるヘビィだったようだ。
- 要の一つが「楽な操作」だということもあってか、
- 徹甲榴弾と竜撃弾のみで倒しきれないナルハタタヒメ等なら辛うじて需要がありえるが、
MHR:S
- MHR:Sでは徹甲榴弾の弱体化とマスターランク対応によるモンスターの体力上昇により、
徹甲榴弾と竜撃弾だけでは倒しきれない状況が増え、拡散弾が使用される状況も増えた。
加えて、拡散による爆撃に特化したかのようなヘビィボウガンであるオルドマキナ・HBが登場。
拡散の発射タイプが水平な上に移動撃ち対応という唯一性を持ち、
かつ徹甲榴弾も最小反動可能&やろうと思えばリロードも最速にできるという至れり尽くせりっぷりである。- ver.15では緩衝スキルを発動することで味方に拡散弾が当たらなくなり、
遂に剣士に優しい拡散祭りがメインシリーズで実現した。
え?爆発エフェクトでモンスターが見えなくなるから結局邪魔だって?
- ver.15では緩衝スキルを発動することで味方に拡散弾が当たらなくなり、
MHF
- MHFでは初期の頃はバランス調整に色々問題を抱えており、
弾肉質どころか斬・打肉質がメインシリーズ(や、MHFの下位上位ランク)と比較して
異常なほどに硬いモンスターが続々実装されていた。
その為、拡散祭りはかなり幅広いモンスターに対し用いられていた。
有名どころとしてはアカムトルム変種や、剛種オオナズチ、
剛種テオ・テスカトルにパリアプリアなどが挙げられる。
MHFにおいては単純な狩猟時間の短縮もさることながらストレス
(3オチによる失敗などを含む)の軽減も効率狩りの重要なファクターとして考えられていた感が強く、
言うなれば思考停止で拡散祭りという風潮があったことは正直否めない部分ではある。- 上記の例で言えば、剛種テオは頭部の打肉質が、パリアプリアは尾の弾肉質が極めて柔らかい。
その為剛テオの最適解は狩猟笛4*1だと認識されてはいたものの、
クエスト失敗のリスクを軽減すべく拡散祭りすべきという風潮はあった。
またパリアプリアはそれこそ弓などで挑んだ方が圧倒的に速く狩猟できるのだが、
当時弓はPTでは使ってはいけないと主張されており、
それ以前の問題として一々立ち回りを考えるのが面倒*2なので拡散祭りをする、
というPTが当初は圧倒的に多かった。
新規モンスターが追加されたらとりあえずは拡散祭り、
というのは当時のMHFにおける定番行事だったといえなくもない。
あるハンターが初見のモンスターに挑む際に弱点属性を聞こうとしたのか、チャットで「何が効きますか?」と尋ねた所、
「拡散が効きます」という迷言が返されたという記録があるとか。
- また、明確な事例こそ確認されてはいないが、
(剛種の)キリンという相性が非常に悪いモンスターにさえ、
積極的に拡散祭りを行っていたPTが存在していた事が示唆されている。
- MHFでは長い間、HR50の解放試験に黒龍ミラボレアスが抜擢されていた。
MH2由来の極めて硬い肉質は近接武器を寄せ付けず、
かと言って属性も大して効かない、1回狩ればOKで部位素材もその時点では特に要らない、
ということで拡散祭りが基本戦法となっていた。
この関係上、当時の大多数のMHFプレイヤーが「拡散祭り」を経験したことも、
MHFにおいて様々なモンスターに拡散祭りが試された理由であると言えるだろう。
要望により、ネットカフェからの接続(Nコース有効時)であればカラ骨【小】も購入できるようになった。
ただ、特異個体でこの拡散祭に対する防御策を持ったモンスターが現れ、
更にシステムの都合上ライトボウガン以外で挑む(挑まざるを得ない)プレイヤーが多くなった事で、
拡散祭り自体の需要は低下していった。
G級ではモンスターの耐久力増加に拡散弾の威力が付いていけなくなり、
普通に狩った方が早くなったということで拡散祭りの需要は無くなった。
HRでも、複数回に渡る難易度調整の結果拡散祭りに頼らずともG級まで進めるようになったため、
サービス末期のMHFにおいては当時の懐かしネタに留まる概念となっていた。- G8にて、「[拡散弾]大爆発」というシジルが実装。
拡散弾がモンスターに当たると極低確率で適性距離のガンナーをもかち上げる大爆発が発生する。
ただし本当に低確率の上に味方どころか自分も巻き込まれるので、実用的とは言い難い。 - 強力な固定ダメージ源としては、他に徹甲榴弾超速射や排熱噴射機構も挙げられる。
特にドラカナによる徹甲榴弾の超速射は一部のクエストで非常に効果的。
こちらも、G級ではモンスターの耐久力増加に対し威力が追いつかなくなって廃れたが、
排熱噴射機構に関しては後に後継となるアクションが追加されそちらは一定の実用性が保たれた
(ただしこれを使った効率狩りはその特性上実施されたケースが確認されていない)。
- 上記の例で言えば、剛種テオは頭部の打肉質が、パリアプリアは尾の弾肉質が極めて柔らかい。