トルネコ3 
トルネコ3における【モンスター】の成長タイプの一つ。
モンスターは8つの成長タイプに分かれており、能力の上昇値は成長タイプによって固定されている。
この成長タイプに属するモンスターは以下の10種族のみ。
【アトラス】【トロルキング】【ゴールデンスライム】【こうてつまじん】【ゴールドマン】
【ベリアル】【キングスライム】【スライムエンペラー】【エビルエスターク】【ジャスティス兄】
ステータス上昇値 
Lv | HP | 攻撃 | 防御 | 必要経験値 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
2 | 10 | 70 | 30 | 100000 | |
5 | 25 | 260 | 45 | 400000 | |
10 | 55 | 510 | 70 | 900000 | 多くのモンスターの最大レベル |
50 | 55 | 595 | 116 | 4900000 | |
99 | 55 | 644 | 165 | 9990000 |
このタイプは、レベルを1上げるのに経験値が10万も必要になる。
その分能力値の上昇も凄まじく、Lv2に上げるだけでなんと攻撃力が+70も増える。
Lv10まで上げると、合計でHP+55・攻撃力+510・防御力+70とまさに桁違いの成長を見せる。
しかし、経験値90万という膨大な数値を要求される。
DQ5の【ギガンテス】を彷彿とさせる、桁違いの成長力と必要経験値である。
参考までに、【攻撃・晩成】タイプのモンスターをLv99まで上げても、攻撃力は+176しか増えない。
要するに、Lv10まで上げるだけで、他の成長タイプのモンスターがLv99になっても及ばないほどの戦闘力を得るのだ。
ゲームバランスを完全に無視している、反則的なタイプである。
攻撃力に注目しがちだが、防御力もLv10で+70も上昇するので、耐久面でも隙がない。
【普通・早熟】、【攻撃・早熟】、攻撃・晩成はLv99まで上げても、攻撃力どころか防御力までもがLv10の攻撃・特殊に負けている。
最大HPはLv10以降全く伸びず、HPが全く成長しない【守備・特殊】を除く7タイプ中最低の伸び幅だが、このタイプに属するモンスターはいずれも初期HPが高く、さらに最大HPはドーピングも可能なので、さほど気にならないだろう。
このタイプの大半のモンスターはLv上限が「10」で、そこで成長がストップしてしまうが、ぶっちゃけLv10までで十分である。
【最大レベル】が99である【トロルキング】・【ゴールドマン】・【ジャスティス兄】は、その後も攻撃力と防御力が少しずつ成長を続け、最終的に攻撃力はほぼカンスト(700)し、防御力も【防御・晩成】をも上回る。
育成 
普通にレベルを上げるのは非常に大変だが、【しあわせのたね】・【しんぴの草】・【祝福の壺】のコンボを使えば育成は簡単。
しんぴの草を投げ与え、祝福の壺で祝福したしあわせの種を投げ与えれば、一気にレベルは3上昇する。これを3回繰り返せばあっという間にLv10になり、ステータスはほぼ完成する。
もちろん、【草なげの杖】や【草うけの杖】を使っても良い。【草の神の壺】を利用すれば、一度に10匹の仲間とポポロ自身をレベルアップさせることも可能。
ただし、ジャスティス兄だけは【2ダメージ化能力】があるので、【マホトーンの石像】などを併用しないとしあわせのたねでは育てられない。
「経験値」の視点で考えるとレベル上げは難しいが、「レベル」という視点で考えれば、他のどの成長タイプよりも簡単に育てられる。
もちろん、【マジタンコンボ】などの高速経験値稼ぎの手段を利用してレベルを上げることも可能。
レベルアップの手段さえ用意できてしまえば、Lv10に上げるだけでステータスが完成するため、即戦力として非常に優秀。
他の成長タイプのモンスターも、【ドーピング】次第でHP500・攻撃力700まで上げることは可能ではあるが、フルドープには膨大な時間や手間がかかる。
ドーピングには【ちからのたね】・【草なげの杖】・【祈りの巻物】・【パルプンテの巻物】・【シャドーの指輪】など様々なアイテムが必要であり、いずれのアイテムも入手難易度が高い。
これらのアイテムよりは、封印の洞窟の低層で拾える幸せの種・しんぴの草・祝福の壺の方が集めやすい。
わざわざドーピングしなくても、レベルアップだけで高い攻撃力に育つモンスターがいるのは非常にありがたい。
勧誘 
PS2版では、このタイプのモンスターは【不思議の宝物庫】でしか仲間にできない。ジャスティス兄のみ【まぼろしの洞くつ】にも出現するが、そこではモンスターを仲間にすることは不可能なため、どちらにせよ不思議の宝物庫で仲間にするしかない。
さらに、いずれのモンスターも【勧誘補正値】がマイナスに設定されているので、【ポポロ】のレベルを上げて【クロウアンドレア】を装備しないと仲間にできないものが多い。
もちろん、ポポロのレベルが高いほど+良い爪を使うほど仲間になりやすくなる。
この成長タイプの中では、ジャスティス兄が最も仲間になりやすい。
(Lv51以上なら【素手】でも、Lv11で【うみどりの爪】があれば理論上は可能)
次点で【アトラス】・【トロルキング】・【ゴールデンスライム】・【こうてつまじん】。
(Lv69以上なら素手と【エレファントクロウ】以外なら何でもOK。【ゴールドクロウ】ならLv19以上)
最も仲間になりやすいのはジャスティス兄だが、彼は不思議の宝物庫45F以降でしか仲間にできない。
不思議の宝物庫低層から出現する、アトラスやトロルキングの方が仲間にしやすい。
特にアトラスは不思議の宝物庫1Fから出現する上に、クロウアンドレアさえあればLv1のポポロでも仲間にできる。まずはアトラスを仲間にすることから始めよう。仲間にして育てられれば見返りは大きい。
逆に最難関は、【ベリアル】・【キングスライム】・【スライムエンペラー】・【エビルエスターク】・【ゴールドマン】。
彼らはクロウアンドレアが必須で、なおかつLv80以上でないと仲間にできない。Lv99ポポロ+クロウアンドレア装備でも、仲間になる確率は2%しかなく、かなりの根気が必要となる。準備は入念に。
注意点 
最強の成長タイプと言っても差し支えないが、難点もいくつかある。
まずは上記の通り、不思議の宝物庫でしか仲間にできず、仲間になる確率も低いこと。
何らかの事故でクロウアンドレアを紛失してしまった場合は仲間にするのが困難になってしまうし、クロウアンドレアを装備していてもポポロのレベルが低いとなかなか仲間にならない。
GBA版ではアイテム交換が不可能になり、クロウアンドレアの再入手が困難になっているので特に注意。
一応、5体のモンスターはクロウアンドレアなしでも仲間にできるが。
もちろん、【異世界の迷宮】で仲間にすることもできない。
幸せの種で簡単に強くなるこいつらを異世界の迷宮で仲間にできたら、バランスブレイカー待ったなしなので仕方ないが。
GBA版では、こうてつまじんのみ異世界の迷宮でも仲間にすることが可能になった……が、その道のりは非常に厳しい。
攻撃力が簡単に上がる分、混乱や目潰しなどによる【裏切り】も怖い。
特にLv10以上の攻撃・特殊タイプに裏切られると、ポポロのHPが500あってもほぼ一撃で倒される。
ジャスティス兄以外は状態異常耐性があるわけではないので、【おおめだま】や【サンダーラット】などには注意。
攻撃・特殊タイプを連れて行くなら、裏切られた時の保険になる【世界樹の葉】は必ず持っておきたい。
【炎系】モンスターがいないため、【地雷】【爆発の指輪】【ばくだんいわ】【キラースター】【メガンテの石像】などの爆発であっさり即死するのは相変わらず。
攻撃力が高すぎるため、【じごくのよろい】の反射も地味に怖い。
また、普通に殴るだけで活躍できる状況でも無駄に特殊能力を使うモンスターが多いが(特に【ちからため】系の能力が邪魔、ジャスティス兄の洗脳能力も慣れると邪魔)、通常攻撃しかしないゴールドマンならその心配はない。
Lv上限10の攻撃・特殊タイプのモンスターは、いずれも防御力が120付近で打ち止めとなり、敵として本作最高の攻撃力を誇るジャスティス兄Lv10(590)から、最大30ダメージほど喰らってしまう。
その他の敵も550超えの攻撃力ばかり。もはやここまで攻撃力が高いと、攻撃力が多少下がっても被ダメージの軽減は微々たるものであり、やはり30ダメージほど受ける。
そういうわけで、宝物庫深層に連れていくなら、Lv99まで上がるゴールドマン・トロルキング・ジャスティス兄や、防御力上昇分だけで158もある防御・晩成タイプのモンスター、はりせんもぐら系、【ガーゴイル】をフルドープした方が良いのである。
ただ、封印の洞くつやポポロ編の【モンスター闘技場】程度なら、この攻撃・特殊タイプのLv10モンスターで十分攻略可能。
その他の解説 
このタイプのモンスターを仲間にすると強いのは既に述べた通りだが、敵としても同じことが言える。
不思議の宝物庫の51F以降は、この成長タイプのLv2~Lv10のモンスターが大量に登場する。
封印の洞くつや異世界の迷宮のモンスターとは比べ物にならないほど攻撃力が高いため、トルネコで挑むなら十分に鍛えた盾を用意しておきたいところ。
トルネコ編のモンスター闘技場では、キングスライム・スライムエンペラー・ゴールデンスライムが時々出てくる。Lv1とはいえ能力が高いのでここでも勝ち残りやすく、特にゴールデンスライムが【マダンテ】でザコ敵を一掃するのは闘技場の名物である。
ポポロ編の闘技場では、キングスライムがたまに出てくる。こちらでは最大Lv9で出現するので、他のモンスターと比べて場違いな強さを誇る。それは味方側のメンバーとして出しても変わらないので、Lv10の攻撃・特殊タイプのモンスターを出場させれば、大抵は圧勝できるだろう。
GBA版では【テーマ別モンスターハウス】があるので、不思議の宝物庫以外でも遭遇することがある。
持ち込みなしダンジョンでレベルが上がったものと遭遇するとほぼ一撃で倒されるため、爆発の指輪で爆破するなどして、まともに戦うようなことは避けて全力で逃げよう。
一応【もろはの杖】などを駆使して倒せば、その強さに見合った莫大な経験値がもらえる。
余談 
成長タイプこそ違えど、一般モンスターと比べて桁違いに強い・クロウアンドレアがないと仲間にならないという点では、ガーゴイルも攻撃・特殊タイプと似たような存在と言える。
なぜこのような成長タイプが存在するのかと言うと、不思議の宝物庫をやり応えがあるダンジョンにするためだと思われる。
出せない理由があったのか単なるこだわりなのかは分からないが、本作にはLv11以上のモンスターが敵として出てくるダンジョンがない。
Lv11以上のモンスターが敵として出てくるのは、ポポロ編モンスター闘技場の対人戦と、GBA版のテーマ別モンスターハウスくらい。
ゆえに、Lv10まで上げるだけで破格の強さを得る成長タイプのモンスターを用意する必要があったのだろう。
バランス調整の副産物として誕生したのかもしれないが、結果的にポポロにおける救済措置の一つになっている。
このタイプの仲間モンスターが強すぎて、他の多くのモンスターがマイナーな立ち位置に追いやられている。
具体的には、強いことは強いが封印の洞くつ深層でしか仲間にできない【デスストーカー】や【バズズ】、同じく強いのだが仲間にできるのがエンディング後で、異世界の迷宮には出てこない【つかいま】など。
- エンディング後にしか仲間にできない
- 異世界の迷宮で仲間にできない
- 唯一無二で役立つ特殊能力を持たない
- ステータス自体はそれなりに高いが、ドーピングしないと攻撃・特殊タイプに及ばない
これらの条件を満たしているモンスターは、「攻撃・特殊タイプが存在するせいで」かなり立場を悪くしていると言える。
なんせ、攻撃・特殊タイプはレベルを10にするだけで桁違いに強くなってしまうのだから。
そして、攻撃・特殊タイプがほぼ不在の異世界の迷宮では仲間にできないとなると、使い所が無くなってしまうのだ。
実際、彼らの下位種の【エリミネーター】や【デビルロード】は異世界の迷宮でバリバリ活躍できる。
つかいまはアイテム集めという独自の能力があるが、バズズとデスストーカーは擁護できない。
はりせんもぐら系や防御・晩成タイプはフルドープすればLv10攻撃・特殊タイプの強さを超えるが、このゲームはドーピングの難易度が高く、実際にフルドープするのは困難である。
また、フルドープした防御・晩成タイプでないと太刀打ちできないモンスターが出るのは不思議の宝物庫51F以降しかなく、そこにポポロで行くメリットがあまりない。
そのため、仲間モンスターのフルドープに手を出さず、Lv10の攻撃・特殊タイプで満足してしまうプレイヤーもいるだろう。
まあ、どの成長タイプが優遇か不遇かと判断するのは人の勝手である。同じ成長タイプのモンスターでも、初期ステータスや特殊能力で使い勝手は大きく変わってくるし、異世界の迷宮で使うことを前提とするか、不思議の宝物庫で使うことを前提にするかで評価は変わってしまう。
結論を言えば、成長タイプ全体で優劣を決めるのではなく、モンスター個人ごとに強さを評価すべきだろう。
攻撃・晩成でも【ようがんまじん】は強いし防御・晩成でも【おおきづち】は弱い、それだけの話である。
関連項目 
【普通・早熟】
【攻撃・早熟】
【防御・早熟】
【万能・晩成】
【攻撃・晩成】
【防御・晩成】
【守備・特殊】