概要
ネオサイタマのマルノウチ地区に聳える高層ビル。「マルノウチ・スゴイタカイ・ビル」と表記されることも。英語表記は"The Marunouchi Sugoitakai building"。
その名の通り実際高いビルであり、上層は雲の上に出るほど。モーゼズ=サン曰く「理論的には、ネオサイタマからフジサンを臨めるくらい高い」らしい。
しかしこれでもネオサイタマでは二番目の高さで、最も高い建造物はカスミガセキ・ジグラット。ちなみにスゴイタカイビルはカスミガセキ・ジグラットのキモン(北東)の方角に位置する。
ニンジャスレイヤー=フジキド・ケンジ、マスラダ・カイの全ての始まりの場所。
第1部の開始直前、このビルを舞台にソウカイヤとザイバツが「マルノウチ抗争」を繰り広げ、現場に居合わせた多数の市民やマッポが犠牲になった。
この抗争が原因で、妻子のフユコとトチノキをニンジャに殺され、自らも死の淵にあったフジキドにナラク・ニンジャのソウルが憑依し、ニンジャスレイヤーが誕生した。
第1部最終章「ネオサイタマ・イン・フレイム」にてラオモト・カンがニンジャスレイヤーに敗れた直後、ザイバツの工作によりビルの高層階が爆発炎上する事件が発生した。
ただ、その後もビルが取り壊されることはなく、少なくとも第2部の「ディフュージョン・アキュミュレイション・リボーン・ディストラクション」の時点では普通に営業しており、買い物客が出入りしていることが確認できる。
言わばスゴイタカイビルそのものがフジキドの妻子の墓標であり、彼は足繁くビルの屋上に通っている。
また、フジキドはよく屋上から下界のニンジャの気配を探っており、彼の敵対者にもスゴイタカイビルはフジキドの縄張りと認識されている。
第4部では、ネオサイタマ最大規模のデッカー組織「キモン」がスゴイタカイビル内に本部を置いている。
ネザーキョウ出身のザックは、ネオサイタマと聞いてすぐにスゴイタカイビルの名を挙げており、日本国外の人物にもネオサイタマのランドマークとして広く認知されている模様。
ニンジャスレイヤープラスによる2048年時点でのマルノウチ・スゴイタカイビルの解説はこちら。
「ビースト・オブ・マッポーカリプス」におけるマスラダとアヴァリスのイクサの影響により、スゴイタカイビルは崩落しかかったが、マスラダがスゴイタカイビル地下のギンカク・オベリスクの前に生じたアブストラクト・オリガミを天高く伸ばし、ビルを支える骨組みと化したことで崩落は食い止められた。
その後、スゴイタカイビルは赤黒の樹状柱の骨組みを活かして改装され、シーズン5の時点ではアーティスティックにリニューアルされた姿で営業を再開している。
内部施設
展望フロア
スゴイタカイビルの最上階に位置する。展望台が設置されており、ネオサイタマの景色を一望できる。
また、この階でカチグミ達がトクリを傾け合う描写があり、飲食可能な場所やカチグミ向けの居酒屋なども設けられているのかもしれない。
「オオキイハツユメノホテル」
上層にあるホテル。名称はニンジャスレイヤープラスのN-FILES【モータル・ニンジャ・レジスター】より。
このホテルの大ホールで開かれた財界関係者クリスマス・パーティーに出席したラオモト・カンを、ザイバツが襲撃したことでマルノウチ抗争が勃発した。
「ダイコクチョ」
中層にある、中所得者層向けのセルフテンプラ・レストラン。
実際人気店のようで、クリスマス・イブには満席になる。フジキド家は一ヶ月前から予約していたおかげでどうにか席を取れたらしい。
店内は広く、「揚げた美味しさが」「テンプラ」「DIY」などと極太オスモウ・フォントで縦書きされたノボリがイナセに躍っている。クリスマス・イブにはクリスマス装飾の電子ボンボリも飾られ、年の瀬感を演出していた。
「セルフテンプラ」とある通り、セルフサービス形式を採用しているのが特徴。テーブルには油の入ったカーボン土鍋が用意され、客は各自バイキングめいてネタを取ってきて揚げる。
裕福な暮らしではないが、ささやかな幸福を享受していた平凡なサラリマン、フジキドの運命が完全に変わってしまった場所。
「カマ・ユデ」
第4部に登場。中層にあるイタリアンレストラン。週末の夜には会社帰りのサラリマンやオーエルで賑わう人気店。
「フォ・フーム・ザ・ベル・トールズ」にて、ヤモト・コキとアサリがここで食事をした。
二人が注文したのは「ウメコブパスタ」と「オヒメサマパスタ」。どちらも麺がとてもモチモチとしているらしい。また、ワインも提供されている。
店名の元ネタは、実在するスパゲッティー専門店「洋麺屋五右衛門」だろうか。
展示場
第4部に登場。3階にある展示場。常設されているのか、展示会のために特設されたものかは不明。
展示会を控えたウシミツ・アワーに、マスラダとアユミが設営を行っていた。
オリガミ・アーティストとして成功を掴みかけていたマスラダが、恐るべき悲劇に見舞われた場所。
地下駐車場
スゴイタカイビルの地下にある駐車場。
車でゲートをくぐる際には、オコト音が鳴ると共に「イラッシャイマシネ。お客様はブッダ様」とマイコ音声が告げるという、風雅な演出・細やかな気配りが施されている。
このフロアには、地上22階・地下3階まで行き来できるとされるエレベーターに通じる通路がある。エレベーター脇には警備員詰所が設置されている。
その他
低層にはデパートフロアやレストランフロア、上層にはカチグミ・サラリマン達が勤務するヘッドオフィスがある。
階層は不明だが、高級食料品店などが並ぶテナント街、ブティックやオイランドロイド展示場などが並ぶ高級百貨店フロア、警備施設も確認できる。
また、コトブキはビル内からC4爆弾を調達したことがある。入手経路については語られなかったが、もしかして普通に市販されているのだろうか……。
関連施設
屋上
高層ビルの屋上なだけあり、下界のあらゆる喧騒から隔絶された場所。その様は地の文に「センニンが住む異世界」と形容されるほど。
スゴイタカイビルにおけるフジキドの定位置。また、鴉の溜まり場になっているようで、数百もの鴉が飛び立つ描写もある。
四隅には強化御影石製のシャチホコ・ガーゴイルが設置されており、フジキドはよくシャチホコの上に佇んだり、亡き妻子に供えるセンコとして、スレイしたニンジャの生首をシャチホコの口の中に詰め込んだりしている。
生首は鴉にとって格好の餌食であり、肉を啄まれてドクロと化している。
第3部のある時点では、中央にこぢんまりとした慰霊碑が設置されている。
シャチホコ・ガーゴイルの口の中のドクロは「ビースト~」の時点で健在(?)であり、マスラダとアヴァリスの激突の余波を受け、シャチホコの中のドクロがバラバラと吹き飛ぶ珍事が発生した。
その後、イクサの最中にシャチホコは屋上から落下したが、マスラダが屋上の四隅まで伸ばしたアブストラクト・オリガミにザナドゥが力を加えたことで、その先端がシャチホコの形状となった。
また、屋上の床にはザナドゥの手により、ストラグル・オブ・カリュドーンにおけるマスラダと七人の狩人のイクサを表す、七つの決闘の象徴図がペイントされている。
広場
スゴイタカイビルの前にある広場。
ネコネコカワイイの突発ライブが開催されていることから、かなり広いスペースと思われる。
広場の片隅には、マルノウチ抗争の犠牲者の名が刻まれた、重いオブシディアン製のハカイシ型慰霊碑がひっそりと建てられている。
第3部の「リフォージング・ザ・ヘイトレッド」にて、アマクダリの差し金により慰霊碑は撤去されてしまう。しかし、フジキドはその慰霊碑を確保しており、アマクダリとの最終決戦に際して慰霊碑を広場に再設置した。
第4部の時点では、マルノウチ抗争慰霊碑に加えて、2038年に広場で起こった自律兵器群の暴走による殺戮事件の犠牲者を弔う「ネオサイタマ・プライド記念碑」が建てられている。
この二つの碑は、年に二回市民の主導で開かれるオーボン・フェスの中心点となっている。
地下空洞
スゴイタカイビルの表向きの最下階である地下3階よりさらに下にある場所。
地上とはエレベーターで行き来することができるが、エレベーターの階数パネルに表示はなく、存在を秘匿されている。そのため、この場所を訪れるにはエレベーターをハッキングするか、エレベーター乗り場の扉をこじ開けて昇降路を自力で降りていくしかない。
エレベーターの扉の先には、岩壁を切り拓いて作られたと思しき、壁面をアルミシートで覆われた短い通路があり、そこを抜けた先に大仏殿めいたドーム状の巨大な地下空洞が存在する。
空洞は自然に形成された空間ではなく、壁には鉱山めいた補強がなされており、床にはテンプルの庭の如く石が道のように敷かれている。道沿いにはストーン・ランタンが立ち、いかなる原理によるものか、フジキドとシルバーキーが訪れた際には火がひとりでに灯るという現象が起こっている。
「ビースト~」にて、地下空洞はマスラダとアヴァリスのイクサの決着点となり、ギンカク・オベリスクの前にアブストラクト・オリガミが生じた。
このオリガミはマスラダの手により天高く伸び、崩落しかかったスゴイタカイビルを支える骨組みとなった。
トリイ・ゲート
地下空洞の道を進んだ先にある、朽ちたトリイ・ゲート。
トリイの笠木が来訪者の遥か頭上に位置するほど大きく、トリイの上でニンジャ同士がイクサを繰り広げたこともある。
トリイには腐りかかった木の板がオフダめいて掲げられ、そこには毛筆カタカナで「ナラク」と書かれている。
ギンカク・テンプル(ギンカク・オベリスク)
トリイ・ゲートの先に鎮座する、御影石のオベリスク(「オベリスクめいた御影石」とも)。
「オベリスク」と言っても形は四角い立方体であり、地面に斜めに突き刺さっている。その姿はコトダマ空間の黄金立方体とよく似ているらしい。
当初はシメナワが巻きつけられていたが、フジキドによって引きちぎられ、さらにはフジキドとダークドメインのイクサの決着後、オベリスクに大きく亀裂が入っている。
「ディフュージョン~」におけるフジキドとシルバーキーの最初の来訪時、オベリスクは銀色に光り始め、第3部以降も銀色のままとなっている。
ギンカクはモータルのニンジャに対する怨念を集積する性質があり、恐らく本来は鎮魂のためにこの地に設置されたのではないかと考えられる。
シルバーキーがコルヴェットに語った所によれば、「電子戦争以前に見出され、多くの犠牲を生み、鎮められ、そのままだ」という。
第4部の「ギア・ウィッチクラフト」にて、シュヴァルツヴァルトの地下空洞にあるギンカクが登場し、さらにシルバーキーが「ギンカクの先端は、恐らく地球上に八つ存在する」と発言したことで、ギンカクはスゴイタカイビルの地下空洞以外にも存在することが判明した。
ニンジャスレイヤープラスのインタビュー・ウィズ・ニンジャ PLUS版(7)では、スゴイタカイビル地下のオベリスクは「真のギンカク・テンプルにアクセスするための端末、あるいは扉のようなもの」と説明されている。
「ギンカク・テンプル本体」と「ギンカク・テンプルへのアクセス点であるオベリスク」を区別するためか、第4部シーズン3以降では、後者を「ギンカク・オベリスク」と呼称することが多い。
一言コメント
- 実際、物語の根幹に関わってる割に来歴が見えない。というか地下空間は建設会社的にはどう処理したのだろうか… -- 2014-10-04 (土) 14:18:38
- 現実のオカルト・クランでは東京タワーが呪術結界のなんかとわれるし、スゴイタカイビルも地下空間をなんかするために建てられたのかもしれない -- 2014-10-05 (日) 00:14:45
- モデルがどこなのか気になるなあ。オアゾか、丸ビルか、JPタワーか。 -- 2014-12-13 (土) 16:59:32
- 【あなたが知りたくない真実】:元々「丸ノ内ビルヂング」も「新丸ノ内ビルヂング」も、90年代当時には高層ビルと呼べるほど高くなかった。37階建ての「丸の内ビルディング」がオープンしたのは2002年、38階建ての「新丸の内ビルディング」がオープンしたのは2007年。 -- 2014-12-14 (日) 01:27:31
- ↑つまり2000年頃にプロト版でこの名の高層ビルを設定したボンモーは、近未来の出来事を予知していたと…。つまり彼らは… -- 2014-12-14 (日) 16:43:12
- 我々はもっとマルノウチスゴイタカイビルについて真剣に考えるべきだ -- 2014-12-14 (日) 16:46:31
- マルノウチスゴイタカイビルという実際あり得ない日本語、忍殺語の世界観にグッと引き込まれる -- 2014-12-14 (日) 18:36:52
- ↑2 そんなビジネスにならない考えは…こうだ! -- 2014-12-15 (月) 12:41:57
- ↑2そして、読み進めるうちに「ャー都会カルチ」にすら違和感を抱かないほどに研修されていくのだ -- 2015-05-14 (木) 09:43:15
- フジキドがシャチホコの口に詰めた生首は誰が処理してるのだろう。自分で古くなったらお供えのマンジュウじみて取り替えるのだろうか? -- 2015-12-20 (日) 10:50:20
- サツバツすぎる・・・>お供えの生首 -- 2015-12-27 (日) 11:24:10
- バイオカラスがつついていた描写もあったけれどスガワラノ老人みたいな清掃員が見つけてアイエってもおかしくないデスネー -- 2015-12-27 (日) 14:38:44
- 初見で「マルノウチ・・・マルノウチスゴイタカイビル!」って台詞が出た時は思わず吹いたが、途中から笑えなくなるんだよな -- 2016-02-09 (火) 22:25:29
- センコがわりに生首とか疑いようのない狂人 -- 2016-02-09 (火) 23:19:07
- マルノウチスゴイタカイビル(珍妙な名前だ)→読み進める→マルノウチスゴイタカイビル(感傷的な名前だ)。 -- 2016-02-10 (水) 10:59:36
- あべのハルカス「せやな」 -- 2016-03-05 (土) 10:06:15
- ニュービー時代:マルノウチwwスゴイタカイビルwwww → 中きゅうヘッズ:マルノウチスゴイタカイビル・・・・ →重篤ヘッズ:マルノウチ・・・マルノウチ・スゴイタカイビル! 実際私の変遷な。CDのメナス・オブ・ダークニンジャのニンジャスレイヤー=サンの演技は実際ヤバイ級の入れ込みですよ! -- 2016-05-11 (水) 14:22:47
- 「スゴイタカイビル」って原文でどう書かれていたのか気になる。「skyscraper」なのか?「very high building」なのか? -- 2017-01-11 (水) 00:02:46
- sugoitakaibiruじゃないかな -- 2017-01-11 (水) 11:21:08
- おいおい……まさかそんな素っ頓狂な日本語を書くわけがあるか?豚でも見分けがつくぞ。もう少しマシな嘘をついたらどうだ -- 2017-01-14 (土) 22:34:14
- 英語版公式のBORN IN RED-BLACK 2014.08.08 UPDATE Chapter 01見てきた。"Marunouchi Sugoitakai building"になってた。Sugoitakaiナンデ?ww -- 2017-04-14 (金) 16:53:39
- ↑日本語をそのまんまローマ字綴りに当て嵌めてるだけ。英単語をカタカナ表記にしてるのと同じ -- 2017-04-14 (金) 17:13:00
- なんかフジキドをカチグミっていってる人多いけど中流階級なんだな -- 2017-04-14 (金) 18:52:01
- ↑美人のフユコ=サンを嫁にもらえてる時点で、あるいみ勝ち組ではある。 -- 2017-04-14 (金) 21:27:44
- どっかにドウカク・テンプルも有るのだろうか -- 2017-04-16 (日) 04:29:14
- 「マルノウチスゴイタカイビル」「アッハイ丸の内の超高層ビルですね」 「カスミガセキジグラット」「アッハイ霞が関にそういった巨大建築物があるのですね」 「ドウカク・テンプル」「ねーよwww」 この差は -- 2017-11-10 (金) 21:42:54
- 皆ですごいたかいビルに登るゾ -- 2017-11-10 (金) 22:10:03
- ↑テキトーにモータルをスレイして回れば首だけでノボレマスネ! -- 2017-11-15 (水) 12:54:48
- 物理書籍が出始めた頃のニュービー時代、ふと書店で見かけ「マwルwノwウwチwwスゴイwタカイwビルwww」「サラリマンてwww」と店先にも拘らず大爆笑。そのまま勢いで購入し、やがてネヴァーダイズの慰霊碑シーンでボロ泣きしたのが私です -- 2017-11-16 (木) 16:19:26
- マルノウチ・スゴイタカイビルって今の忍殺と比較してもかなり目立つ名前だと思う -- 2018-02-12 (月) 16:34:46
- 実は「凄板会ビル」だったりはしないのか -- 2019-10-12 (土) 10:04:32
- ナラクは神田明神みたいなものなのかな -- 2019-12-30 (月) 09:44:11
- ↑日本と首都の高層ビルが立ち並ぶ一等地にポツンとある怨霊の封印された石碑って言うとおそらくマサカドだろう -- 2021-03-14 (日) 17:59:20
- 書籍版のPVで音声付きの「マルノウチ・スゴイタカイビル」を聞いた瞬間、○○・リアリティ・ショックの感覚を理解してしまった。 -- 2021-06-26 (土) 00:25:54
- 屋上のニンジャ骸骨そのままじゃねぇか!結構時間経ってるんだから片付けとけよ! -- 2023-03-19 (日) 12:02:30
- ↑超高高度アラバマオトシでシャチホコ諸共全部吹っ飛んだから問題は無い、いいね? -- 2024-01-24 (水) 17:37:39
- 実際はじめて聞いた時はリアリティショックを起こしたものだがヘッズ浸食度が深まるにつれエモーショナルで厳かな歴史的アトモスフィアを感じるようになりとてもシリアスな建物名と認識することですね? -- 2025-06-25 (水) 18:27:30