◆殺◆ ニンジャ名鑑N03 【ラオモト・カン】 ◆伐◆
ソウカイ・シンジケートのドンにして、七つのニンジャソウルを同時に憑依させた悪魔的存在「デモリション・ニンジャ」。
平安時代の伝説的剣豪ミヤモト・マサシを崇拝し、彼が使ったとされる双子の刀「ナンバン」「カロウシ」を持つ。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#03 【ラオモト・カン】 ◆殺◆
ソウカイ・シンジケートのドンにして、七つのニンジャ・ソウルを同時に憑依させた悪魔的存在「デモリション・ニンジャ」。
平安時代の伝説的剣豪ミヤモト・マサシを崇拝し、彼が使ったとされる双子の刀「ナンバン」「カロウシ」を持つ。
登場エピソード
「ムハハハハハ! ストライク! ムッハハハハハハ!」
「所詮、地べたを這いずる虫に、イーグルの思考は理解できん。もう一度繰り返しておこう。ワシは最も強い。貴様よりも遥かに強い。単に、面倒なだけなのだ。それを、身を持ってわからせてやろう」
人物
- のっぴきならぬ非合法的な金融会社「ネコソギ・ファンド社」のCEOにして、暗黒経済組織ソウカイヤの首魁の座にあるネオサイタマの裏社会の王。
- 一人称は「俺様」もしくは「ワシ」。
- 「ムッハハハハハハ!」という特徴的な笑い声を上げる。
- 英語圏では「mwahahaha」が悪役キャラの笑い声としては実際ポピュラーとされており、「ムッハハハハハハ!」もその直訳と思われる。
- 性格は傲慢不遜にして冷酷非道。正しく「暴君」と呼ぶに相応しく、「弱者が苦しむ姿が何より好き」という生粋のサディスト。
- 強大な権力、帝王学と政治力、凄まじいまでのエゴを兼ね備えた、単純明快にして魅力たっぷりの「悪の帝王」。それが、ラオモト・カンという男なのだ。
- 強大無比なニンジャでありながら、カネ、権力、女といった世俗的要素に人間的な喜びを見いだしている稀有な存在でもある。
- リー・アラキ先生の狂気じみた研究(「イモータル・ニンジャ計画」はその一環)で不老不死のニンジャとなる野望を持つ辺りも「お約束」。
- 配下のニンジャを全くあてにしておらず、ニンジャ威力部門ソウカイ・シックスゲイツですら、自分が動くまでもない些事を片付けるための雑用係としか見ていない。懐刀たるダークニンジャや、最古参の部下であるゲイトキーパーにしてもそれは同じで、彼らが敗れた際も一切の動揺を見せなかった。
- 表の顔であるビジネスマンとしても非凡な実力を持ち、ネコソギ・ファンド社長として外部のプレゼンや会議にも積極的に出席、ニンジャ威圧力で勢力を押し広げる。
- 学識も豊かで、マッポーの世においてはそう多くない古文書を読解できる人間の一人である。
- ミヤモト・マサシを篤く信奉しており、彼の著した兵法書を愛読したり、かつてマサシが使った双子の刀「ナンバン」「カロウシ」などのマサシに由来する文化財をクイックシルヴァーのようなシックスゲイツ級のニンジャをも動員して手段を選ばず蒐集している。
- ザイバツからもその実力は高く評価されており、所属ニンジャの数も質も上回るザイバツがウカツにネオサイタマへ侵攻出来なかったのも、ラオモトという男ただ一人を危険視していたがゆえだった節がある。
- ニンジャスレイヤープラスのN-FILES【ボーン・イン・レッド・ブラック】にて明かされたところによると、ザイバツも格下と見ていたソウカイヤを放って置いたわけではなく、彼等が頭角を表し始めた頃に示威行動を起こしている。グランドマスターの一人であるサラマンダーが主催する地下格闘シャドー・コンのエキシビジョンマッチにソウカイヤの代表を招待し、ここで格の違いを見せつけようとしていた。
- しかし、ソウカイヤ代表として送り込まれたインターラプターが、ザイバツ代表に圧勝したばかりか、サラマンダー本人とも互角に渡り合った末に引き分けたことで、グランドマスター級のカラテを持つインターラプターと彼を従えるラオモト・カンへの警戒度を引き上げたという経緯があった。
- ラオモト・カンとしての名前が表立っていたためニンジャとしての名前は本編中でほとんど触れられなかったが、名鑑にもある「デモリション・ニンジャ」が彼のニンジャネームである(こことかここでさりげなく触れている。物理書籍版では名乗りシーンも追加されている)。
- 原作者にとっても思い入れのあるキャラクターだという。「彼は別格さ!」
- オーディオドラマ、アニメイシヨンでの担当声優は津嘉山正種=サン。俳優としても勿論、吹き替え・アニメでの声優業と幅広く活躍している。声の仕事で一番有名なのはケビン・コスナー=サンの吹き替えであろうか。
外見
- ニンジャスレイヤープラスの身長一覧表によると身長193cm。白い髪に黒い瞳。アルマーニのスーツに黄金メンポという派手な出で立ち。
- 頭部には目元以外を覆う鎖頭巾。公の場に出る際も外さない。
- と地の文では書かれているが、物理書籍版のイラスト、「ニンジャスレイヤー(コミカライズ版)」、「ニンジャスレイヤー グラマラス・キラーズ」では着用していないことがほとんど。各種メディアミックス作品で頭巾をかぶったラオモトが初登場したのは「ニンジャスレイヤー殺(キルズ)」である。
- スーツの下に隠されたニンジャ装束には、四聖獣の刺繍があしらわれている。
- ニンジャスレイヤーとの決戦時は金で縁取られた黒い鋼の甲冑を使用している。この甲冑、及びラオモトがこれを装着した姿は武田信玄めいている。
- アニメイシヨンでは目算で身長10mを超える超巨体へとアレンジメントされている。後述する自身に宿したソウルのうちの一つ、ビッグ・ニンジャクランのソウルの特徴である「憑依してから体が大きくなる」という点を強調したと思われる(同じくビッグニンジャのアースクエイクも同様に描かれている)。
- また、TRIGGER社(およびその前身あるいは母体とも言えるガイナックス社)が手掛けるアニメ作品ではしばしば「強いキャラ(特に、悪くて強いキャラ)は大きく描く」という表現手法が用いられるため、彼の比類なき強さを実際わかりやすく示す目的も含んでいるのだろう。ネオサイタマ電脳IRC空間のキャラクター紹介においては「強大なオーラによって山のように巨大に見える」と紹介されている。
- これを受けてか、決戦時に纏う鎧も複数のもののパーツを分解し巨体に見合うものへと組み上げ直しているかのような描写となっている。また、カラーは金一色とされていた。
元ネタ・考察
- 名前のアルファベット表記は"Laomoto Khan"。
- ニンジャネームの「デモリション(Demolition)」は、「破壊」「打破」といった意味の英単語。
- 一部「デモリッション・ニンジャ」との表記揺れも見られる。
ワザ・ジツ
- ソウカイヤの首魁にして第1部のラスボスだけあり、そのワザマエはヤバイ級に達するほど高い。
- 通常時のニンジャスレイヤーでは全く相手にならず、ナラク・ニンジャの力を引き出してようやく互角、完全にナラクが主導権を握ったニンジャスレイヤーに武具・防具を破壊されても長時間死闘を続けられるほど。モータル相手に至っては、第三者への怒りでニンジャ本性を剥き出しにしただけで、半数を心停止、もう半数を社会復帰が困難な状態に追い込む。
- ネオサイタマ電脳IRC空間のキャラクター紹介によると、戦闘時のジツ:カラテ比率は5:5とのこと。
「ナンバン」「カロウシ」
七つのニンジャソウル
「我こそはカラテを極め七つのニンジャソウルを支配するリアルニンジャ、デモリション・ニンジャだ!ワシはいずれ八つ目のニンジャソウルをも宿し、ニンジャを超えたニンジャとなるであろう。神にも等しいニンジャに!」
- ラオモトはリー先生の「ヨクバリ計画」によって、元々の憑依ソウルである「ブケ・ニンジャ」に加えて六つのニンジャソウルを宿すことに成功した特異体質である。
- 常ならば一人に一つしか宿らないソウルを複数所持しているということは、それぞれのソウルの特性を引き出して、戦い方をもいきなり全く別のものに変えてしまえることを意味する。当然、相手はラオモトが宿すソウルを知り得ないため、圧倒的なカラテも相まって非常に強力。
- 逆に言えば、ソウルを感知するだけでその戦法と対処法が分かってしまうナラクは彼の天敵である。
- グレーターソウル。アースクエイクをも凌駕する凄まじい怪力をもたらし、ラオモト自身のカラテも合わさって殺人的な威力のビッグ・カラテを繰り出す。
- ビッグ・ニンジャクランの代名詞たる「頭突き攻撃」は、ガードの上からでも相手の全身の骨を砕き、ネギトロに変えることが可能とされる。
- 「打撃吸収の構え」により、アゴニィと同じく相手から受けた苦痛を力に変える。多少の打撃ダメージを与えてもこれで回復されてしまう。
- かつてスコルピオンが披露した、「サソリ・ファイティング・スタイル」からの対空キックを繰り出す。
- スコルピオンは両手にナイフを持ってこの構えを取っていたが、ラオモトが使用した際には得物であるつがい刀を失っていたため、徒手で構えていた。
- アルバトロスと似た、上空十数メートルの高さから急降下、獲物を狙う猛禽類めいたオーラを纏いながら蹴りを叩き込む「モズ・ダイブキック」なるワザを使用する。
- ラオモトは降下と同時に靴裏に仕込まれたダイヤモンドチタン製の仕込みスパイクを展開することで破壊力を増している。
- 三次元機動は厄介だが、実際これは後述の「フドウカナシバリ・ジツ」を撃つための撒き餌であった。
- 余談だが、ナラクはこのソウルを見切るまで少々時間を要した。似たワザを使うクランが多かったのだろうか。
- ビホルダーが用いたのと同じ「フドウカナシバリ・ジツ」を放つ。
- Twitter連載版では「その威力は数倍以上」とされたが、書籍版ではこの記述は削除された。
- 周囲の物体を、まるで意思を持つ生物のように浮遊させ、さらに操作する「テレキネシス・ジツ」を発動(ネンリキ・ジツとも)。
- ニンジャスレイヤーとのイクサでは投擲したナンバンとカロウシをスリケンめいて超音速で射出したり、つむじ風めいて旋回させたり、攻撃を防ぐ盾にしたりと器用に使いこなしていた。
◆ブケ・ニンジャ◆
- 七つのソウルの中で唯一のアーチ級であり、ヒサツ・ワザ「カラテミサイル」を持つ。体内の血中カラテを光球と化し流星群めいて斉射する、ラオモト究極の切り札である。
- 弾の一発一発がラオモト自身の渾身のストレートパンチに匹敵する物理威力を有し、さらに発射後は標的を自動追尾する。
- 加えて物理ダメージの他に熱やショック効果もあり、生身で直撃を受けると骨が砕けるばかりか、肉が焼けただれ、臓器が破壊されて死に至る。ナラクでさえ、その破滅的威力に実際深刻な危機感を抱いていた。
- カラテミサイルは「自動追尾するよう制御されている」らしく、ブケ・ニンジャのソウルが休眠状態となった際に残存していたミサイルは制御を失い四方八方に飛散した。
- 作中ではチャドー呼吸を組み合わせることでその規模を強化し、さらにブケ・ニンジャ以外の他の六つのソウルからも力を絞り出すことで、数百発単位の斉射を一分間に渡って行った。しかし、多大なダメージを蓄積させていたこの時のコンディションではこれが限界であり、その後力を使い果たして膝をついている。
- ……と、これだけの多彩な能力を持つものの、保有しているニンジャソウルのユニーク・ジツを使い切ると、そのソウルが休眠状態に入ってしまう弱点がある。
- 七つのソウルを全て使い果たせば、ラオモト自身も無防備な休眠状態に陥り戦闘不能になってしまうのである。とはいえ本人のカラテのワザマエからすれば、七つのソウルを全て使う事態に陥ること自体が実際稀であろう。
- テレキネシスは補助的なレベルでは通常時でも活用していたため、他のジツもある程度なら普段から扱えたのかもしれない。
- ニンジャスレイヤーが彼に勝てたのも、これら全てのソウルを見知ったナラクのサポートがあってこそだった。
ストーリー中での活躍
- 第1部最終章「ネオサイタマ・イン・フレイム」にてネオサイタマ知事選挙に立候補し、ついに日本を牛耳ろうと目論む。
- 自身はTVに生出演し票固めに勤しむが、その間にシックスゲイツのことごとくをニンジャスレイヤーに倒され、さらにナンシー・リーのハッキングによりこれまでの悪事の数々を暴露されてしまう。
- 怒りに燃えるラオモトはついにトコロザワ・ピラー天守閣にてニンジャスレイヤーを迎え撃つ決意を固めた。初めはその圧倒的な力とヘルカイトとの連携によりナラクの力をも引き出したニンジャスレイヤーを追い詰めるが、ニンジャスレイヤーが完全にナラクに乗っ取られると形勢逆転され逆に追い詰められる。
- だがニンジャスレイヤーがチャドーにより理性を取り戻すと、これを機にと七つのニンジャソウルを解放し最後の勝負に出る。最後の切り札・カラテミサイルでニンジャスレイヤーをオタッシャ寸前まで追い詰めるも、自身も全てのニンジャソウルを解放した反動により満身創痍となる。
- もはやまともなカラテも振るえぬ状態になりながら、それでも両者一歩も譲らず闘い続けた。そして、最後に勝利したのはニンジャスレイヤーであった。
- 完全敗北を喫したラオモトは「命乞い」という精神的ドゲザに等しいブザマを晒してまで生き延びようとしたが、ニンジャスレイヤーの憎悪を込めたトラースキックにより悪の牙城から蹴り落とされ、墜落。自らが崇拝するミヤモト・マサシ像の剣に心臓を貫かれて爆発四散した。インガオホー!
- ラオモト・カンの死と共に、ソウカイヤもまた崩壊した。しかし、後に立ち上げられたアマクダリの内部にも彼を信奉するニンジャは少なからず存在しており、死してなお衰えぬ彼のカリスマ性を物語っている。
- そして、このアマクダリを率いるラオモト・チバは、彼の複数いた嫡子の一人である。
- ウィルキンソン氏とザ・ヴァーティゴ=サンの質疑応答によれば、死後、大資本を投下したキャンペーンによって神格化が進んでいるという。アマクダリの差し金だろうか。
- なお、ニンジャスレイヤープラスのシャード・オブ・マッポーカリプス(56):ダイサン・セクタとアル=マクダリウスの書によると、2038年以降カンの聖人崇拝はチバによって廃止されている。
一言コメント
- ブッダはもうこの世にはいないからこそ尊いのでやはりラオモト=サンはほとんどブッダ… -- 2024-03-17 (日) 16:39:08
- ロードとの1対1のイクサを見てみたかった -- 2024-04-30 (火) 23:37:55
- ↑キョジツテンカンホーが強すぎるからなぁ… -- 2024-05-02 (木) 02:04:07
- アレほどの器で清濁併せ持つラオモト=サンなら至近距離でテンカンホーを食らってドゲザしても面従腹背出来そうです -- 2024-05-02 (木) 02:09:07
- 「自らの力でニンジャになった者」をリアルニンジャと定義するなら「複数のソウルを宿すニンジャ」に自らの力でなったラオモト=サンは間違いなくリアルニンジャなんでしょうネー。元々はソウル憑依者でも、我らがフジキドだって今では立派なリアルニンジャですからネー。 -- 2024-05-02 (木) 09:19:36
- そう考えると「いずれはヌンジャになる」というラオモト=サンのセリフも理解しやすいかもですネー。リアルニンジャとて通過点に過ぎない、という向上心の表れですネー。 -- 2024-05-02 (木) 09:20:03
- ↑3とは言えドゲザ程度で軍門に下ったと考えるほどロードも浅はかでは無いから、ラオモト=サンがゲコクジョできない様に彼のカリスマを破壊するぐらいの事はしそうですね。オナジミノ・ウスイタカイホンであれば、自らのキンカクテンプルでもってラオモト=チャンアへガオヤッター!を全国公開になりそうですが、忍殺に猥褻は一切無いので、クローンヤクザのDNAを彼の物に取り換えたのち、本人をPRキャラのヤクザ=クンとでもして手元で飼い殺す、くらいの事はやりそうです。 -- 2024-05-03 (金) 10:39:16
- タイム・イズ・マネーを信条とし、ビジネスに邁進してはいるがやっていることを見れば強大なニンジャとしての恐怖を前面に押し出してネコソギ掻っ攫う商売などとは言い難いゴリラ=プッシュ、ソウルの憑依が無ければ金儲け狂いの中小ヤクザクランの親玉あたりで人生を終えたんじゃなかろうか。 -- 2024-05-13 (月) 13:16:20
- 息子さんがモータルのまま平然とニンジャを支配しているのを見ると、仮にニンジャソウルが憑依しなかったらしなかったで何とかやりそうでコワイ。本人からしたら使えるモノは使う精神ぐらいなんじゃないか -- 2024-07-12 (金) 20:42:15
- モータルだった時代が想像できそうでできない人。立身したのがニンジャ化前かニンジャ化後かわからないけどナリアガリ・アトモスフィアは感じる。あの貪欲さは実際カチグミ子弟からは生まれないであろう -- 2024-09-26 (木) 22:26:09