日本 RankⅡ 駆逐戦車 Type 97 Chi-Ha Long Gun / 長十二糎自走砲 
概要 
キングチハたん∩(・ω・)∩ばんじゃーい
アップデート1.101で実装された日本海軍の自走砲。チハ車の車台に四十五口径十年式十二糎高角砲を搭載している。
ネット上ではキングチーハーと呼ばれ有名。
ちなみに、日本海軍は運用してない(らしい)。 終戦間際に開発された。現存資料はほとんどなくなんの目的で作られたかは推測しかできない。
車両情報(v2.11.0.32) 
必要経費 
必要研究値(RP) | 14,000 |
---|---|
車両購入費(SL) | 55,000 |
乗員訓練費(SL) | 16,000 |
エキスパート化(SL) | 55,000 |
エース化(GE) | 270 |
エース化無料(RP) | 250,000 |
バックアップ(GE) | 90 |
護符(GE) | 860 |
BR・報酬・修理 
項目 | 【AB/RB/SB】 (初期⇒全改修完了後) |
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バトルレーティング | 2.7 / 2.7 / 2.7 |
RP倍率 | 1.3 |
SL倍率 | 0.6 / 1.0 / *** |
最大修理費(SL) | 1250⇒1546 / 1640⇒2028 / ***⇒*** |
車両性能 
項目 | 数値 |
---|---|
【AB/RB&SB】(初期⇒全改修完了後) | |
砲塔旋回速度(°/s) | 12.19⇒17.41 / 7⇒10 |
俯角/仰角(°) | -10/15 |
リロード速度(秒) (初期⇒スキルMAX+エース化) | 13.0⇒10.0 |
スタビライザー/維持速度(km/h) | 無し |
車体装甲厚 (前/側/後)(mm) | 25 / 25 / 20 |
砲塔装甲厚 (前/側/後)(mm) | 10 / 0 / 0 |
船体崩壊 | 無 |
重量(t) | 14.8 |
エンジン出力(hp) | 241⇒297 / 150⇒170 |
2,000rpm | |
最高速度(km/h) | 43 / 40 |
実測前進~後退速度(km/h) | 44 ~ -6 / 40 ~ -6 |
最大登坂能力(°) | ***⇒*** / ***⇒*** |
視界(%) | 107 |
乗員数(人) | 5 |
レーダー 
レーダー: なし
暗視装置 
暗視装置: なし
武装 
名称 | 搭載数 | 弾薬数 | 弾薬費 (SL) | |
---|---|---|---|---|
主砲 | 120 mm/45 10th Year Type | 1 | 10 | - |
弾薬*1 
名称 | 砲弾名 | 弾種 | 弾頭 重量 (kg) | 爆薬量 (g) | 初速 (m/s) | 貫徹力(mm) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10m | 100m | 500m | 1000m | 1500m | 2000m | ||||||
120 mm 10th Year Type | Ordinary, Mod.1 | HE | 20.4 | 1970 | 825 | 25 | |||||
C.P.(BF) | SAPCBC | 20.4 | 1870 | 825 | 103 | 102 | 95 | 87 | 80 | 74 |
車両改良 
Tier | 名称 | 必要RP | 購入費(SL) | 購入費(GE) |
---|---|---|---|---|
I | 履帯 | 920 | 2,200 | 90 |
修理キット | ||||
砲塔駆動機構 | ||||
II | サスペンション | 780 | 1,800 | 80 |
ブレーキシステム | ||||
手動消火器 | ||||
砲火調整 | ||||
III | フィルター | 1,200 | 2,800 | 120 |
救急セット | ||||
昇降機構 | ||||
IV | 変速機 | 2,300 | 5,500 | 230 |
エンジン |
カモフラージュ 
研究ツリー 
解説 
特徴 
チハの車体に巨大な艦砲を豪快に載せた自走砲。おなじみのチハ車台もついに本車で最後となる。
火力面ではそれなりの貫徹力、高い低伸性、必殺の炸薬量、取り回しの良さという特徴を持つ一方で弾数が10発しかなく、防御面ではほとんどの乗員がむき出しであり、その他はチハ車台に準じた、良好な操作性とそれ以外に自走砲としては特筆することの無い性能となっている。
敵の攻撃を受けないように注意を払いながら、一射必中・一撃必殺を心がけて立ち回ろう。
【火力】
高初速の45口径12cm砲を搭載しており、砲弾の低伸性は抜群。また、高角砲だけあって装填速度・砲旋回速度もこのクラスの砲としては比較的優秀で取り回しも楽。ただし、大火力と引き換えに弾数はわずか10発しかないので、なるべく無駄弾を出さない運用が求められる。なお、砲塔は全周砲塔では無いので注意が必要。俯角は10度となっていて砲の大きさの割に優秀だが、日本の車両は全体的に俯角が優秀なのと本砲の弾が垂れない分、恩恵は感じづらいかもしれない。
弾薬は榴弾(HE)と弾底信管の仮帽付被帽付半徹甲榴弾(SAPCBC)の2種類が用意されているが、HE弾はSAPCBC弾に比べて炸薬量に大きな違いがなく、弾数の面でも使い分ける余裕がほとんど無い為、こだわりがなければ全弾SAPCBC弾でよい。
SAPCBC弾の貫徹力は最大103mmと12cmカノン砲としてはやや控えめであり、数値だけ見れば一つ前のホニIIIと大差ないが、このBR帯なら遭遇する敵戦車の装甲はおおむね貫徹できる数値である。何より炸薬量が1.7kgもあるので貫徹すれば高確率でワンパンとなり、貫徹できなくてもその場でHE弾の挙動になるので天板を抜いての撃破も可能である。大口径高初速で仮帽も被帽もあるので傾斜に対する弾の刺さりが良さそうに思えるが、元の貫徹力が乗員むき出しの自走砲の割には控えめなので、やはり狙えるなら垂直な面を狙って行きたい。
【防御】
操縦手を除くすべての乗員が完全に露出しており、支援砲撃や機銃掃射で撃破される危険性がきわめて高い。砲手と車長は砲側の10mm装甲板の後ろに隠れているが、体の半分が外に出ているためほとんど意味がない。不意を突ける場面でも敵の機銃に注意する、支援砲撃の警報が出たり敵航空機が向かって来そうな様子があったらすぐに陣地転換するなど、極力被弾しない立ち回りが必要になるだろう。
主砲よりも高いモジュールが無いので稜線射撃が得意だが、榴弾が飛んできたら簡単にやられてしまうので稜線ぎりぎりで構え続けるのは避けたい。
ちなみに砲を左へ向ける事で砲手を砲の後ろにある程度隠す事ができる。その状態で車体も気持ち程度に左に向け、砲を僅かに上に向ける事で装填手2名の被弾面積も同時に極限まで減らす事ができる。敵車両から機銃掃射を浴びせられる状況に陥ってしまった際、この姿勢を取ることで多少の悪あがきが可能となる。なお車長は犠牲になる
【機動性】
1トン程度の砲塔を取り外して8トン近い大型の高角砲を搭載しているはずなのだが重量は通常のチハと同じ14.8トンに設定されており、チハ同様かなり快適。陣地転換には困らないだろうがチハと同じエンジンを使用している為悪路では少し苦労する。
史実 
本車は海軍により製作された自走砲である。試験担当の多々少尉(海軍第一期兵科予備生徒出身)の証言によれば用途は対戦車戦闘。兵員は単にこの車輛を「自走砲」と呼んだ。車体はくすんだ緑で塗装され、十二糎砲も同様に緑で塗装された。ナンバー、陸戦隊所属の錨の記号などは全くない。
・性能、運用
主砲は俗にいう12.7cm高角砲が開発されるまでの間、日本海軍で主流となっていた四十五口径十年式十二糎高角砲を改造し、九七式中戦車に搭載したものである。重量20.6kgの砲弾を820m/sで撃ち出し、砲の最大仰角は20度、最大俯角は10度、全周射撃可能である。実際に試験を担当した乗員の証言では、仰角は30度程度まで可能であった。砲弾は車内に搭載できず、リヤカーを用意して運ぶ。東京計器製作の照準器を取り付け、命中性能は良好である。30発程度を試射し、1500mの射程で良好な命中を得た。実際には射距離3000mほどを照準し発射する。発射速度は2分に1発程度。ちなみに四十五口径十年式十二糎高角砲自体の射撃速度は10発毎分。重量10t、旋回10度毎秒、俯仰6.5度毎秒である。砲撃時の後座の衝撃や、上部構造物についた慣性をチハ車の懸架装置が制御しきれていない事は明らかで、乗員自身が「発射時の衝撃が大きく、再照準まで時間がかかった」と証言している。
搭乗員は5名で、指揮官、砲手兼装填手、弾薬手2名、操縦手で構成される。指揮官は自走砲から降りて砲撃を指揮する。砲手は砲弾を装填、照準し撃発ペダルで十二糎砲を発砲する。弾薬手は2名とも下車し、1名が弾薬を準備、もう1名が車上の砲手に弾薬を運ぶ。操縦手は常時戦車の中で待機する。無線設備はなく、本車が戦う際には常に個車の判断で戦うほかはなかった。車載機関銃は除去され、鋼板でふさぎ、視察用のスリットが設けられた。機動力に関しては25km/h程度が精いっぱいであった。運転席は極めて狭い。また砲が車体中心線からズレて搭載され、重心が偏ったため車体が右に傾斜している。さらに右側の懸架装置のバネが良く折損したと多々少尉は回想している。
航続距離は燃料満載での走行試験を行っておらず、判明しない。燃料は粗悪な3号軽油であり、石炭ガラとおぼしいものが混じっているような品質であった。燃料にエアーが入りよくエンストしたとの証言がある。砲隊は神奈川県茅ケ崎から田浦・平塚などの広範囲にわたって走行し、訓練していた。砲身で塀を壊し、ウィスキーとケチャップをもって謝罪に行ったとよく伝えられるエピソードは、鎌倉市内を走行中の出来事である。ほか車体前部左側の点検ハッチで目玉焼きを焼いたとの体験談がある。
試験に携わった乗員の証言では、当初計画では一発撃ってまた隠れるといった運用が想定されていた。ただし、こうした運用ができるかについては乗員自身が否定的である。敗戦間際、本車は露天掩体の陣地に配備されたという証言があり、車体を隠して移動式の対戦車砲として用いるものであることがうかがわれる。
砲隊兵員の装備は飛行服着用、頭部保護のため髪を伸ばして鉄帽をかぶる。下士官兵には飛行靴が支給された。ほか飛行帽、略帽、防塵眼鏡を用意した。隊長は拳銃を携行、下士官兵は小銃およびベルグマン式機関短銃を持ったが、戦闘では砲を主体とするため普段はしまいこんでいた。
・砲弾
本車が実際に何を発砲したのかは不明である。試験では30発程度を射撃し、また最終的に、終戦当時5発程度しか砲弾は残っていなかったと証言されている。
昭和12年にまとめられた、日本海軍の各種砲用弾丸の種類・名称及び色別を定めた内令では、四十五口径十二糎高角砲の砲弾として通常弾、目標弾、星弾、演習弾、時限演習弾が掲載されている。砲弾の図及び塗色、マーキングとともに掲載されたこの通常弾は、弾頭部の着発信管もしくは時限信管で作動するもので、対戦車用途としてはさほど適するものではない。ただし四十五口径・四十口径十二糎砲用には三号通常弾、三号通常弾改一、二号通常弾、二号通常弾改一改二、一号通常弾、一号通常弾改一、ほかが記載されており、同系統の砲としてこれらの砲弾が流用できる可能性はある。
また戦後に作成された米軍の研究資料であるTM 9-1985-5 Japanese Explosive Ordnance (Army Ammunition, Navy Ammunition) 1953には各種砲弾が収載されている。476頁には四十五口径三年式十二糎砲・四十五口径十一年式十二糎砲で使用する、弾底信管付きの通常弾の模式図が寸度・炸薬データなど共に掲載されている。おそらくゲーム中ではこれを発砲している。
・経緯
資料が少なく成立の経緯などはよくわかっていない。昭和20年正月ごろにはすでに完成し、館山海軍砲術学校の陸戦科第六分隊に所属して試験が進められている。少なくとも昭和19年内にはすでに設計や生産が行われていたものと推測できる。昭和20年4月、本車は茅ケ崎の横須賀第一警備隊・陸戦教導隊の砲隊に所属となり、引き続き試験と訓練が行われた。砲隊は以下で構成された。隊長は学徒出身の少尉、陸戦教育を受けた下士官兵数名、茅ケ崎で編入した予科練出身兵である。7月、本車は横須賀鎮守府第十五特別陸戦隊に配属された。車輛は横須賀市に移動、野比尻こすり坂に設けた露天掩体の陣地で終戦。その後、久里浜の通信学校へ移動、他の火砲などと合わせ自走砲もアメリカ第4海兵師団に引き渡された。
参考文献・『日本海軍艦載兵器大図鑑』『月間アーマーモデリング Vol.59』『TM 9-1985-5 Japanese Explosive Ordnance (Army Ammunition, Navy Ammunition) 1953』
小ネタ 
・キングチーハーの由来
WT公式でも呼ばれるキングチーハーだが、元々はB◯1942という某有名FPSゲームが関係する。
このゲームにはチハ改も実装されていたのだが、バニラ(MODなどを入れていない状態)では中戦車枠・重戦車枠でそれぞれの装甲や火力や弾速は均一である。
結果としてシャーマンと真正面から渡り合う事が可能だった。ネットが発達していなかった当時は筋金入りのミリオタしか知らなかった「チハが如何に弱いか」という絶望は、新米の日本兵に叩きこまれる事はなかった…。
その有名FPSゲームの拡張MOD、「Forgotten Hope Secret Weapon(通称FHSW)」で恐らくゲーム史上初めて実装されたが、
バニラではシャーマン相手にマトモに対抗していたチハ改であったがFHSWでは装甲圧・傾斜・弾速などが細かく設定され、シャーマンを含む連合軍戦車を正面から撃破する事が難しくなった。
そんな中でもドイツ軍のパンターと同程度の火力を持つ長12糎自走砲は(見た目のインパクトもあって)称賛された。
ただでさえ低い防御を捨てるという大きな代償もあったが、それでもなお「希望」を日本兵に与えてくれた勇姿を称え、プレイヤーから「キングチーハー」という愛称を頂いた。
ちなみにFHSWでは徹甲弾が実装されており168mmの貫徹力があったが、こちらの惑星では実装されなかった。
C.P.(BF)とはCommon Projectile (Base Fuse)の略で弾底信管付きの通常弾の意。
日本海軍における艦砲の通常弾は榴弾ではあるが、陸用とは違い鋼鉄製の艦艇が目標であるため炸薬が少なく弾殻が比較的分厚くなっているためある程度の貫通力がある。対艦戦闘では弾頭信管方式のものの場合、遅延信管を起動させた状態で発砲、貫通後艦内で炸裂するように設定する。
また、弾底信管とは文字通り砲弾の底部に取り付けられた信管のことで、弾頭部に信管をつけないことで硬い目標に撃ち込んでも確実に起爆し、直接的な接触ではなく急減速による慣性力により起爆するため、短い遅延信管のように動作する(そういう信管を、正確には無遅延信管という)。
又、SAP(半徹甲弾)とは炸薬が多めの徹甲弾又は、弾の先端にキャップや鉄板などを装着して通常の徹甲弾のように貫通力を持たせた榴弾(徹甲榴弾ともいう書籍はある)である。自分よりも装甲の分厚い艦艇や地上におけるトーチカなどを破壊する目的で開発された砲弾で、装甲を貫通できれば徹甲榴弾のようになり、貫通できなければそのまま榴弾となる弾である。一見万能な弾のように見えるが、ふつうのキャップ付き徹甲弾(APCBC)よりも貫通力は劣り、海軍で言う通常弾(HE)よりも炸薬を減らすため爆発力などは劣る、という器用貧乏な性格を持っている。イギリスなどは巡洋艦でもこのSAP弾を使用していたが、日本海軍は使用をせいぜい駆逐艦以下の艦艇辺りまでに留め、巡洋艦以上からは徹甲弾と榴弾の2種類に分けて運用している。
外部リンク 
コメント 
【注意事項】
- 誤解や混乱を防ぐために、使用感を話題にする際はゲームモード(AB/RB/SB)の明記をお願いします。
- 荒らし行為に対してはスルーしてください。不用意に荒らし行為に反応し、荒らしを助長した場合は、荒らし共々BANされる可能性もあります。
- ページの編集要望等ありましたら編集会議のコメント欄をご利用ください。
- しかもホロとかチハショートガンと違ってほとんど弾が垂れないから当てやすい -- 2020-09-02 (水) 22:14:06