日本 RankII 駆逐戦車 Ho-Ni I / 一式砲戦車 ホニI 

概要 
1.65で実装された大日本帝国陸軍の砲戦車。
Rank2の駆逐戦車。対戦車を目的にチハの後期車台に九〇式野砲をオープントップで搭載したもの。日本ツリーで最も早くに九〇式野砲を使用できる車両であり、BRが低いこともあり相対する殆どの戦車を貫通可能である。
また、史実では運用するにあたって要員が5名必要(車長は基本的に下車して砲を指揮するとはいえ)だったが、何故かゲーム内では装填手と無線手が居ない。消えた無線手が座っていた席には何故か無線機そのものがポツンと置かれている。
車両情報(v1.81) 
必要経費 
必要研究値(RP) | 8000 |
---|---|
車両購入費(SL) | 10000 |
乗員訓練費(SL) | 3000 |
エキスパート化(SL) | 10000 |
エース化(GE) | 80 |
エース化無料(RP) | 140000 |
バックアップ(GE) | 150 |
護符(GE) | 410 |
BR・報酬・修理 
項目 | 【AB/RB/SB】 (初期⇒全改修完了後) |
---|---|
バトルレーティング | 2.0 / 2.0 / 2.0 |
RP倍率 | 1.06 |
SL倍率 | 0.2 / 0.5 / 0.5 |
最大修理費(SL) | ***⇒*** / ***⇒*** / ***⇒*** |
車両性能 
項目 | 数値 |
---|---|
【AB/RB&SB】(初期⇒全改修完了後) | |
砲塔旋回速度(°/s) | 13.2⇒18.8 / 11.2⇒16.0 |
俯角/仰角(°) | -10/20 |
リロード速度(秒) (初期⇒スキルMAX+エース化) | 7.8⇒6.0 |
車体装甲厚 (前/側/後)(mm) | 25 / 25 / 20 |
砲塔装甲厚 (前/側/後)(mm) | 25 / 25 / 25 |
重量(t) | 15.0 |
エンジン出力(hp) | ***⇒297 / ***⇒170 |
*,***rpm | |
最高速度(km/h) | 43 / 40 |
最大登坂能力(°) | ***⇒33 / ***⇒*33 |
視界(%) | 74 |
乗員数(人) | 3 |
武装 
名称 | 搭載弾薬数 | |
---|---|---|
主砲 | 75mm Type 90 cannon | 40 |
弾薬*1 
名称 | 弾種 | 弾頭 重量 (kg) | 爆薬量 (g) | 初速 (m/s) | 貫徹力(mm) | 購入 費用 (SL) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10m | 100m | 500m | 1000m | 1500m | 2000m | ||||||
Type 1 APHE | APHE | 6.6 | 67.84 | 668 | 97 | 93 | 83 | 71 | 61 | 51 | - |
Type 94 HE | HE | 6.0 | 810.0 | 552 | 11 | - |
車両改良 
Tier | 名称 | 必要RP | 購入費(SL) |
---|---|---|---|
I | 履帯 | 460 | 630 |
修理キット | |||
砲塔駆動機構 | |||
II | サスペンション | 390 | 530 |
ブレーキシステム | |||
手動消火器 | |||
砲火調整 | |||
III | フィルター | 580 | 790 |
救急セット | |||
昇降機構 | |||
IV | 変速機 | 750 | 1,000 |
エンジン | |||
九〇式発煙弾 |
カモフラージュ 
研究ツリー 
解説 
特徴 
前任のホロに比べて砲口初速が大きく向上し、徹甲榴弾の貫通力が強化された。口径が小さくなったため加害力は落ちたものの75mm砲弾としては十分な炸薬があり、総合的には非常に取り回しやすくなった。
【火力】
このBR帯では貫通・威力ともに十分な性能がある。砲の左右射界はあまり広くないため車体ごと動かして照準する機会が多いことに注意。
BR2.0にして最大貫通力103㎜と、火力だけはBR3帯の貫通力である。しかも炸薬入りなので同格、格下の小型の戦車などは一撃死を狙える。
【装甲】
車体についてはチハと同じである。戦闘室についても基本的に25mm厚で頼りにならない。正面のみ一部分に25mm厚の増加装甲が貼っており、その部分は50mm相当の装甲を持つ。しかし基本的に頼りにならないため被弾は避けたい。乗員は3名しか居らず、車長と操縦手は車体右側に集中しているため、車体正面の右側を撃たれると串刺しとなって撃破される。さらにオープントップであるため航空機からの機銃掃射にも注意しなければならない。
【機動性】
ほぼチハと同等の機動力が保たれている。チハ車体の共通事項だが、車体が細長いため信地旋回時の旋回半径が大きいという弱点がある。
史実 
一式七糎半自走砲 ホニⅠは大日本帝国陸軍が開発、運用した自走砲である。
プラモデルなどの影響から一式砲戦車という名称が有名であるが、実際には一式砲戦車という名は戦車隊内での名前であり、生産や兵器開発に関する書類などでは「一式七糎半自走砲」または「一式七、五糎自走砲」と表記されることが多かった。
姉妹型として、105㎜榴弾砲を搭載した一式十糎自走砲 ホニIIがある。
元々は展開に手間のかかる重い野砲の自走化を目的とした兵器であり、本職の対戦車兵器ではなかったが、後に対戦車兵器の不足により、対戦車自走砲に転用された。
自走砲の必要性を感じた日本軍は1939年(昭和14年)12月から自走砲の研究を開始した。搭載砲は九〇式七糎半野砲を車載用に小改修したモノを選んだ。1941年(昭和16年)5月に試製砲が完成し、6月には試作車も完成、運行試験が開始され10月に陸軍野戦砲兵学校で実用試験を実施、同年内に「試製一式七糎半自走砲」として仮制式化された。
自走砲開発に九〇式野砲が選ばれた理由としては当時機械化が進んでいない日本軍にとって重くて運用しづらく、自走化により運用の柔軟性を上げる為である。
ホニIはチハの車体に車載用に原型砲から後座長を980mmから300mm短縮し、680mmに改修した九〇式野砲を搭載している。原型砲にあった砲口制退器は発射エネルギーを後方に発散する為砂塵を撒き散らし、連続射撃の場合は乗員に著しい健康被害を与える為取り外された。高低射界は-15度~+25度、方向射界は左右22度であった。高低射界が制限されており、原型となった90式野砲は最大14000mに対し、本砲では射程が若干短くなっている。ちなみにホニ1と弾薬で互換性のある90式野砲の射表では尖鋭弾を使用の上仰角25度で11800mとなっている。*2また、砲弾搭載数は元々狭い為車内に24発しか積めず、エンジンルーム上に8発入りの弾薬箱を追加設置しても計32発しか搭載できなかった。その為弾薬牽引用トレーラーもしくは弾薬を積載したトラックとの行動が必須であったが、布陣から射撃開始まで1分程度と野砲と比べてかなり短縮、初陣であり、唯一の実戦でもあったフィリピンの戦いでは頻繁に陣地転換できた。防御面は、車体正面装甲は41mm、防盾正面装甲は50mmと当時としては厚めの装甲であるが、南方作戦に向け歩兵直協の突撃砲として用いる構想だったためであるとされる。また機動戦闘は考慮しておらずあくまで自走砲として後部、上面に装甲は無い為乗員は榴弾の破片、銃弾で負傷する可能性がある。
九〇式野砲は比較的初速が683m/hと1930年に開発された野砲にしては初速が速く、原型砲自体が対戦車砲として使うこともあった。ホニIの火力面では貫通力は一式徹甲弾(徹甲榴弾)使用時で1000ヤードで71mm、500ヤードで84mm、250ヤードで89mmとM4シャーマンに搭載されたM3 75mm砲と同等だが徹甲榴弾のため殺傷能力が高く、タングステン・クロム鋼弾である特甲弾では1000mで85mm、500mで100mmの貫通力を誇った。他には陣地攻撃用に榴弾や尖鋭弾、焼夷弾や破甲榴弾(ベトン弾)が使用できた。
ホニIは量産されると機甲師団の自走砲大隊の兵器として配備された。また、太平洋戦争の末期になると、優良戦車連隊の自走砲中隊にも配備されているが、この戦車連隊は歩兵や工兵が入り交じる混成部隊であり、小さな機甲師団と言っていいような特殊な編成だった。
(通常の戦車連隊の編制は、軽戦車中隊×1・中戦車中隊×3・砲戦車中隊×1であるが、この連隊は中戦車中隊×2・砲戦車中隊×2・自走砲中隊×1と言うものである。)
その部隊に所属していた戦車兵は特殊であるという認識はなく、連隊内の自走砲中隊に配備されたホニIを砲戦車、ホニIIを自走砲と呼び分けたという。
実戦で1945年のフィリピン防衛戦が主な戦場で戦車第二師団の機動砲兵第2連隊に4輌ほど配備された。同連隊ではフィリピン防衛戦でリンガエンに上陸してきたアメリカ軍をウミガン、ルパオで迎撃を開始、猛烈な砲撃を加え、500mの距離でM4中戦車を正面から撃破している。この戦闘では連日数百発に及ぶ猛烈な砲撃により米軍に被害を与えている。
しかしムニオスを防衛していた戦車第6連隊、サンマヌエルを防衛していた戦車第7連隊、サン・ニコルスを防衛していた戦車第10連隊が壊滅し後退を始めると機動砲兵第2連隊もサンタフェへ後退しイムガン峠で壕を展開、サラクサク峠に進出した米軍との決戦に挑んだ。この時ホニⅠは夜間にイムガン峠にある砲撃陣地へ移動し、サラクサク峠への砲撃後、明け方には後退してサンタフェに戻るという戦術を取り、米軍を苦しめた。米軍もこの砲撃を阻止する為に連日一個連隊規模の航空機を飛ばしたが、機動砲兵第二連隊は樹枝を牽引、履帯の走行痕跡を隠した為発見できず、戦後米軍は同連隊の戦術を評価している。3月31日には15cm榴弾砲3門と機動九〇式野砲2門と共にホニⅠ 4輌が大規模な砲撃を仕掛け、一日の間に1000発もの砲弾を撃ち込んだ。この砲撃によりサラクサク峠に展開した米軍の第32師団は多大な損害を受け、壊滅を避ける為退却している。
小ネタ 
◆照準器
本車は、本職の対戦車自走砲ではなく、本来は砲兵の自走化が主目的で開発された車両である。そのため、照準器は九〇式野砲のそのまま載せており、対戦車砲として基本的な直接照準器ではなく砲兵で使われる、まず照準器を標桿*3に合わせ、コリオリの力やらややこしい計算をしてミル単位で目標の方位へ砲身を向けて距離と弾道を計算して射角を調整し、間接射撃を行うためのパノラマ照準器が装備されている。野砲のパノラマ照準器は対戦車砲とは違い、一般的には砲身とは連動しておらず独立して照準器が動く。一応目盛には標桿を照準するために左右に角度目盛が書かれているが、これらは直射するための照準器ではないので移動目標用のリード目盛りは一切付いておらず、距離目盛りも無い*4。となると照準器単体での直射では命中率はまず期待できない。実際に日本軍でも野砲が対戦車戦を行う場合、照準器とは別に測遠機を用いたりするなどかなり工夫が必要であった。これは日本軍に限らず、パノラマ照準器を持つ野砲以上ではよくある手段である。また、発射装置は電気撃発ではなく拉縄(りゅうじょう)*5という縄を引っ張る。
ちなみに、1940~1941年に戦車部隊関係者が、本車両の砲戦車化構想の一貫として、移動目標に対するなどの試験を行ったところ、この時点では既存の照準器でも対戦車戦闘は可能と評価を下している*6。
砲戦車化への改良案の中には戦闘室を密閉式に改めることや、水平射界の拡大等が挙げられている*7。
◆名称
この兵器の公式的な名称は「一式七糎半自走砲」である。しかし一式砲戦車というもう一つの名を持つ。この一式砲戦車という名称は、一式七糎半自走砲を戦車部隊管轄の兵器である砲戦車に改造し、そのまま運用する構想の名残であり、どちらかと言えば正式な呼称ではなく、戦車部隊関係者による通称に近い扱いであった。
この構想が採用され、ホニが砲戦車として運用していく運びとなった場合、Ho-Ni IIIに近い構造にする予定だったが、結局、ホニが正式に砲戦車として採用されることはなかった。
ところが情報の訂正ミスや混乱から、前線の戦車兵らが自走砲を砲戦車と通称することがあり、これは自走砲の搭乗員や指揮官が、戦車部隊出身者と砲兵出身者の混成であったためでもある。
(ややこしいが砲戦車と自走砲ではそれぞれ部隊編成が異なっており、求められるものも違うため、自走砲=砲戦車というわけではない。例えば、砲戦車は戦車の延長にある兵器なので部隊編成は中戦車と同じで、約10輌で一個中隊であるのに対し、自走砲は4輌から6輌とし、これに観測部隊や弾薬車が付いて一個中隊となる。自走砲は火砲の延長にある兵器なのでオープントップでも構わなかったが、砲戦車は中戦車部隊と混ぜて使用するため都合上、銃弾や破片をシャットアウトするため密閉式にする必要があった。)
◆本命ではない
本車はもともと、自走砲の開発体系の中では、補助的な立ち位置にある車両であったため、生産は早期に打ち切られており、総生産数は約50輌ちょっとであったといわれる。一方、姉妹車両である一式十糎自走砲は本命に位置付けられた自走砲であり、こちらは昭和20年度までに170輌生産される予定だった。(実際の生産数は約70輌である。)
◆マイナー過ぎる兵器
日本の装甲戦闘車両でありながら、肝心の日本での知名度は非常に低く、一昔前の模型情報誌の中には一式戦車と混同しているものもあった。
某戦車アニメにも登場しておらず*8、不遇な扱いは現在でも続いている。
活躍している漫画やアニメが見たい!というマニアには、たがみよしひさの「GREY(グレイ)」という作品をお勧めする。
古い作品だが様々な戦車が登場しており、一式砲戦車は中盤に主人公が乗り込んで、全身にレーザー砲を装備したロボットと激しいチェイスを繰り広げる。
同作は1987年にアニメ化されており、荒野を激走する一式砲戦車の雄姿や、当時はやはりマイナーだったKV-2の戦闘シーン*9も登場する。
原作はKindleなどで読む事は出来るが、残念ながらアニメはDVD化されていないので中古市場でVHSを探して欲しい。
外部リンク 
コメント 
【注意事項】
- 誤解や混乱を防ぐために、使用感を話題にする際はゲームモード(AB/RB/SB)の明記をお願いします。
- 荒らし行為に対してはスルーしてください。不用意に荒らし行為に反応し、荒らしを助長した場合は、荒らし共々BANされる可能性もあります。
- ページの編集要望等ありましたら兵器データ編集状況まとめのコメント欄をご利用ください。