ソ連 RankI 駆逐戦車 SU-5-1
概要
Update 1.67 "Assault"にて追加されたソ連のRankI駆逐戦車。
BR比で過剰とすら言える強力な砲性能とゲーム内最少クラスの装弾数が特徴であり、加えて本車の実装によりそれまで空白だったソ連自走砲ツリーRankIのBR1.0帯が埋まる事になったという経緯も手伝ってか、名前を見るだけで不思議と快哉を叫びたくなる自走砲である。
車両情報(v2.23.0)
必要経費
必要研究値(RP) | 2900 |
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車両購入費(SL) | 700 |
乗員訓練費(SL) | 200 |
エキスパート化(SL) | 1000 |
エース化(GE) | 20 |
エース化無料(RP) | 96000 |
バックアップ(GE) | 30 |
護符(GE) | 190 |
BR・報酬・修理
項目 | 【AB/RB/SB】 (初期⇒全改修完了後) |
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バトルレーティング | 1.0 / 1.0 / 1.0 |
RP倍率 | 100% |
SL倍率 | 10% / 20% / 30% |
最大修理費(SL) | 100⇒123 / 120⇒148 / 150⇒185 |
車両性能
項目 | 数値 |
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【AB/RB&SB】(初期⇒全改修完了後) | |
砲塔旋回速度(°/s) | 7.0⇒13.93 / 4.8⇒8.0 |
俯角/仰角(°) | -5/60 |
リロード速度(秒) (初期⇒スキルMAX+エース化) | 5.6⇒4.3 |
スタビライザー/維持速度(km/h) | 無し |
車体装甲厚 (前/側/後)(mm) | 15 / 15 / 10 |
砲塔装甲厚 (前/側/後)(mm) | 15 / 10 / 0 |
重量(t) | 10.0 |
エンジン出力(hp) | 128⇒157 / 80⇒90 |
2,100rpm | |
最高速度(km/h) | 33 / 30 |
実測前進~後退速度(km/h) | 33 ~ -3 / 30 ~ -3 |
視界(%) | 76 |
乗員数(人) | 4 |
レーダー
光学装置
倍率 | 暗視装置 | 種類 | 世代 | |
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IR投光器 | - | 無 | - | - |
砲手 | 1.9x-3.5x | 無 | ||
操縦手 | 1.0x | 無 |
武装
名称 | 搭載数 | 弾薬数 | 弾薬費 (SL) | |
---|---|---|---|---|
主砲 | 1902/30 76.2 mm砲 | 1 | 8 | 5 |
弾薬*1
名称 | 弾種 | 弾頭 重量 (kg) | 爆薬量 (g) | 初速 (m/s) | 貫徹力(mm) | 購入 費用 (SL) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10m | 100m | 500m | 1000m | 1500m | 2000m | ||||||
BR-350A | APHEBC | 6.3 | 150 | 662 | 87 | 85 | 77 | 69 | 62 | 55 | - |
BR-350SP | APBC | 6.5 | - | 655 | 99 | 96 | 87 | 76 | 66 | 58 | 5 |
OF-350M | HE | 6.2 | 621 | 680 | 10 | - | |||||
Sh-354T | 榴散弾 | 6.44 | 85 | 618 | 35 | 34 | 30 | 26 | 22 | 19 | - |
車両改良
Tier | 名称 | 必要量(RP) | 購入費(SL) | 購入費(GE) |
---|---|---|---|---|
I | 履帯 | 200 | 60 | 50 |
修理キット | ||||
砲塔駆動機構 | ||||
II | サスペンション | 130 | 40 | 30 |
ブレーキシステム | ||||
手動消火器 | ||||
砲火調整 | ||||
BR-350SP | ||||
III | フィルター | 250 | 80 | 60 |
救急セット | ||||
昇降機構 | ||||
IV | 変速機 | 480 | 150 | 120 |
エンジン |
カモフラージュ
既定 | |
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条件 | - |
説明 | 標準カモフラージュ |
森林迷彩 | |
条件 | 35撃破/撃墜(Aiを除く) |
説明 | 三色夏季迷彩 |
冬季迷彩 | |
条件 | 50撃破/撃墜(AIを除く) |
説明 | 標準的な冬季迷彩 |
二色砂漠迷彩 | |
条件 | 65撃破/撃墜(AIを除く) |
説明 | 標準的な二色砂漠迷彩 |
三色迷彩 | |
条件 | 200GEで購入 |
説明 | 欧州三色迷彩 |
三色砂漠迷彩 | |
条件 | 200GEで購入 |
説明 | 三色砂漠迷彩 |
二色冬季迷彩 | |
条件 | 200GEで購入 |
説明 | 後期型二色冬季迷彩 |
研究ツリー
次車両 | SU-76M |
---|
解説
特徴
76.2mm砲を搭載しており、火力は十分あるのだが… 足を引っ張っているのが装弾数の少なさで、わずか8発しか持っていけない。Ver.2.23現在実装されている車両の中でも、ミサイルやマガジン式のものを除けば90/53 M41Mと並んで最も装弾数が少ない車両である。あの小さなZiS-30ですら20発積めるので、自走砲ツリーの一番手でありながら特に弾切れに悩まされる車両となる。
出撃前の弾の選択から試合中の移動、敵との戦闘中に至るまで常に弾数を念頭に置いた行動をする必要があり、それを気にせずに戦いたければ拠点に籠らざるを得ないが、防御力も機動力も貧弱であり、拠点に行くまでが地獄である。しかも拠点は支援砲撃や航空機が高頻度で狙ってくるのでやはり安心はできない。
【火力】
76.2mm砲は非常に強力で、装填速度も5秒前後と口径の割に速い。しかし装弾数がたったの8発しかなく、機銃も装備していない為、無駄撃ちを許さない判断力とエイム力が求められる。ソ連車両共通の悩みである俯角の無さも残念ながら健在である。
弾は徹甲榴弾、徹甲弾、榴弾、榴散弾の4種類が実装されており、自走砲ツリーの第一歩にして早速よりどりみどりで迷いそうになる所だが、やはり8発しか弾を持てない事により、下手に複数種類を持ち込んでしまうと状況に合わない弾だけが残って死ぬしかなくなるという無念を味わう羽目になる。ひとまずは徹甲榴弾1本に絞って様子を見よう。
- 徹甲榴弾(APHEBC弾、BR-350A):貫けない同格はない高い貫徹力と、貫けばほぼ一撃必殺の大量の炸薬を有している安定して強力な弾である。弾の種類を覚えて使い分けられるような余裕がなければ8発すべてこの弾にするのが最も無難な選択となる。
- 徹甲弾(APBC弾、BR-350SP):徹甲榴弾に比べて貫徹力がさらに高い代わりに炸薬がないので加害力が低い。このBR帯なら76.2mmという口径が生み出す破片は十分に一撃必殺できる加害力を持つが、この弾を持ち込むまでもなく徹甲榴弾で全ての同格を貫徹できるため持って行く必要性は薄い。適正BR帯より何段も高い遥か格上に対して使う必要が生じた場合に一考の余地がある程度である。開発弾だが先述の理由により開発する優先度は低い。
- 榴弾(HE弾、OF-350M):徹甲榴弾ではすっぽ抜けてしまうようなテクニカル系やオープントップ車両を一撃必殺できるので、慣れてくると1発くらい持って行きたくなる所ではあるが、本車では8発しかない装弾数を圧迫するリスクが極めて重いので慎重に考える必要がある。かつてはゲーム内の表記とは異なり15mm程度貫徹するという不具合じみた性能があったが、現状は特にそのような事もなく、榴弾を主軸にして戦いたいのであれば同格のT-26-4の方が向いている*2ので、あえて8発しか撃てないこちらで榴弾を主軸にする必要性は薄い。
- 榴散弾(Sh-354T):T-26-4のものより貫徹力も初速も倍近く高い為そちらよりは使い勝手が良いが、やはり徹甲榴弾で事足りるうえに、榴散弾が最も輝く状況になる頻度は8分の1には到底及ばないので持って行く必要はほぼない。さっさと0にしてしまおう。
【防御】
ない。車体に入ってる操縦手はいいが、そのほかの乗員は皆剥き出しなので、機銃掃射や榴弾を食らえばひとたまりもなく、支援砲撃でも死にまくる。一応、防盾には15mmの装甲があるので、車載機銃で抜かれる恐れはない(M2以外)。運が良ければ過貫通で済むが上手いプレイヤーは車体をぶち抜いてワンパンして来るので注意
【機動性】
元となったT-26の機動力が既に微妙なのだが、本車はT-26より0.2トン重いうえにエンジン性能も低い為さらに鈍重になっている。最高速度の数値が発揮される事はあまりなく、後進も遅いため、砲が車体固定の本車はT-26以上に遮蔽から出て敵を攻撃したり、敵を攻撃した後に隠れたりする動作でもたつきやすい。できるだけ複数の敵に相対しないように位置取り、敵の意識が他に向いている時を狙って動き、そして撃つ時は確実に1射で倒せるように落ち着いて狙いたい。
史実
1920年代、ソ連では諸外国と比べ急速に陸戦理論が発達しつつあった。
戦車と飛行機の使用により、敵の防御システムを突破する「縦深戦闘」という戦術概念の形成である。
これは20年代を通じ研究され続け1929年には「野戦条例」として概念化されている。
更に戦闘から作戦規模にまで拡大された「縦深作戦」へと発展していった。
これは単に戦闘で敵陣を突破するだけでなく、100キロあるいはそれ以上の縦深を想定したものだ。
この縦深作戦の最も中心となるべき課題は、敵の防御システム全体を瞬時にして無力化させ防御側が立て直しのための時間的余裕を持てないほど迅速に縦深の突破を可能にすることである。
この時期のソ連の陸戦理論の中心人物であるトゥハチェフスキーはこれを「全陸軍の完全機械化」という形で実現しようとしていた。
もし、このような全陸軍の機械化ということをするならば戦車だけでなく歩兵・砲兵・工兵・防空その他もろもろの機械化車両が必要になってくる。
そこで、将来的な実現のために試作という形で各種の戦車改造の戦闘車両が試作されることになった。
改造元に選ばれたのは当時の赤軍で採用されていたT-26戦車である。
1931年に制式採用されたT-26戦車は1932年から毎年平均して1000輌ちかく生産され続け、41年までにほぼ一万両生産される30年代の世界最多数の戦車であり改造元には困らなかった。
SU-5-1はその中でも機械化された野砲として試作された車両で完成は1932年。
搭載火砲は当時の赤軍で師団クラスの火砲として最新型であった76mm M1902/30。
元来は長射程を得るために高初速で、徹甲弾なら1932年当時の殆どの戦車を撃破できる貫通力を有している。
しかし基本的には通常の野砲と同様に榴弾を後方の砲兵陣地から投射する役割を持つための試作車両であった。
この役割のために他に122mm砲や152mm搭載のSU-5-2やSU-5-3などが試作された。
他にもT-26ベースの戦闘車両として突撃砲・工兵用・防空用・装甲歩兵車両などが試作されている。
しかしトゥハチェフスキーやその他の陸戦理論家たちがスターリンによる大粛清で消え去った影響でこれらの野心的な機械化戦闘車両の計画はすべて立ち消えとなってしまった。
独ソ戦でもソ連自走砲は突撃砲のような直射による敵の撃破を行う車両しか生産する余裕がなく砲兵はせいぜい自動車化で終わることになる。
本車両のような自走榴弾砲が本格的に量産されるのはSU-5-1から遠く40年後の1972年、2S1 122mm自走榴弾砲および2S3 152mm自走榴弾砲を待たねばならなかった。
小ネタ
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外部リンク
コメント
【注意事項】
- 誤解や混乱を防ぐために、使用感を話題にする際はゲームモード(AB/RB/SB)の明記をお願いします。
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