武器/ファーンライク

Last-modified: 2024-12-18 (水) 10:04:24

引きなさい。仇なす者に弦を絞らば銀花の矢が射抜きましょう。
(レイ=ファーンライク)

引き絞りなさい。さらば一矢に繚乱
の氷花が咲き乱れましょう。
(ブリーナ=ファーン/ミスト=グレイシア)

概要

  • Worldの新モンスター、風漂竜レイギエナの素材で作られた弓。
    レイギエナ武器は優秀な斬れ味、そこそこの攻撃力、安定した氷属性値、
    そして特徴的なフレーバーテキストを併せ持つシリーズ。
    では弓はどうだろうか。

目次

MHWorld

  • 鉄弓→アクアアロー→グレイスアローを経て、
    ファーンライクに強化されると共にグラフィックが刷新され、レイギエナの特徴的な翼を模したデザインになる。
  • 最終強化であるレイ=ファーンライクのスペックは
    • 攻撃力はワーストタイの180
    • 属性値は氷弓中最高の390
    • 会心率0%
    • スロット0
    • 装填可能なビンは強撃接撃睡眠
    • カスタム強化はレア8のため1回
  • …と、過去シリーズ経験者ならばスペックだけを見ればただの属性特化弓と見てしまう。
    しかし、新大陸の環境は適応したものに微笑んだ。
    • まず大前提なのだが、Worldの弓の通常射撃は物理補正が劣悪
      今作の弓は純粋に手数=火力となっている為、属性特化武器と弓の相性は片手剣や双剣以上に良いと言える。
    • モンスターの弱点属性も見過ごせない。
      氷属性弱点のモンスターは、ツィツィヤック、オドガロン、ディアブロス通常種・亜種、
      そして、テオ・テスカトル、ナナ・テスカトリ、マム・タロトとアップデートで追加されたものを含めて7種。
      他属性だと外装を破壊後や破壊前しか属性が通らないものも多い中、氷属性の7種にはそれがない。
      唯一マム・タロトは外装が雷弱点、素肌が氷弱点だが、破壊前でも胸が氷弱点なのだ。
      つまり、素直なダメージをコンスタントに打ち込めるということ。
    • 睡眠ビンも大きな大きな特徴。
      本作でスキル無しで睡眠ビンを使えるのはガイラ武器を含めて7張だけ。
      さすがにサポート弓とは言えないが、マム・タロトの角破壊には絶大な効果を発揮する。
      外装破壊後のマム・タロトの角は氷弱点の為、八面六臂の活躍が期待できる。
    • では装備とスキル環境はどうか。
      氷属性を伸ばすための属性強化は、レイギエナの腰βと頭αだけでLv3になる。
      弓の壊れスキルとして名高い弓溜め段階解放を発動させる風漂竜の恩寵のために、腕αと胴βも装備すると
      回避性能という優秀なおまけまで付いてくる。
      出ない時は全くでない装飾品を手に入れずとも、弓溜め段階解放を無駄スキル無しで発動できるのは大きい。
    つまり、この弓は氷弓としては最大火力を叩き出すスペックをもっているのだ。
    本弓のスペックを最大限まで引き出すには、氷属性攻撃強化をLv4、または妥協してLv3は必須。
    会心率上昇系のスキルに会心撃【属性】、弓溜め段階解放、体術といった具合でスキル条件はかなり厳しい。
    しかしこれらの属性特化構成を付与した本武器のDPSは非常に高い。
  • ライバルはアップデートで追加されたリメイク武器の皇金の弓・風漂だろう。
    単純な攻撃力やスキル自由度ではあちらに大幅に劣るが、属性値では大幅に勝っており、
    属性値上限の関係上、あちらではLv3までしか意味の無い氷属性強化がLv4まで有効なのも追い風。
    マム・タロトの角など、極端に氷に弱い相手にはレイ=ファーンライクの方がダメージを出せる。
    一方、生存スキルを積みたい場合や、
    弱点特効も有効な肉質のナナ・テスカトリ等を相手にする際はあちらに軍配が上がる。
    どちらにせよ弓を専門とするハンターなら、ガイラアローや皇金の弓の入手のためにこちらを作ることになるだろう。
  • ここまで本武器に高い評価をつけてきたが、皇金の弓・風漂以外にもライバルがいくつか存在する。
    氷弓はガイラ武器2種と覚醒武器も含めて5張があるのだが、
    そのどれもが一癖も二癖もあるのだ。
    • まずライバル筆頭は続投組のアルナス=ダオラ
      あちらはやや高めの攻撃力204に、属性値240、会心率10%の物理寄りの性能。
      殴り性能はこちらが上だとしても、
      何よりもレベル2スロットとレベル1スロットの2つを持つスキル自由度が売り。
      製作時期も同じため優劣はつけがたい。
    • ガイラアロー・角は見過ごせない相手である。
      あちらは覚醒必須、スロットなし、強撃ビン装填不可、会心率-20%と一見すると縛りプレイかと思う酷さだが、
      属性値300を攻撃力264にのせた物理と属性のダブルパンチが売り。
      ゲイルホーンの破壊力に高い属性値を載せたといえばわかるだろうか。
      ただし、必要スキルはかなり重く使い方も熟練を要する。高いモーション値を誇る壁撃ちである。
      試しに属性解放、溜め段階解放、拡散矢強化、ジャンプ攻撃強化、弱点特効、会心撃【属性】を載せて、
      ディアブロスの翼に壁撃ちをしてみると良い。きっと目を見開くダメージが映るだろう。
      また、レア7なのでカスタム強化が2回できる。
    • ガイラアロー・風漂は本武器を基にしたガイラ武器で攻撃力、属性値、会心率は同じであるが、
      何故か接撃以外のビン没収、スロットなしの仕打ち。
      一応防御+20とカスタム強化2回はあるので参考までに。
    • 忘れがちなのだが、角王弓ゲイルホーンは覚醒で氷属性値わずか150が出現する氷弓である。
      ただし、運用に用いられやすい抜刀会心に会心撃【属性】を載せた竜の一矢はオススメできる戦法ではない。
      なぜなら竜の一矢は属性に恐ろしいマイナス補正がかかってしまうからである。
    また、弓全体で見るとまた話は変わってくる。
    本弓は氷属性弓を代表できるスペックはあるのだが、
    いかんせんカガチ弓の製作難易度と汎用性、ジャナフ弓の破壊力にはかなわない。
  • 7種のモンスターの弱点を突くことができるが、その7種は曲者ぞろい。
    • オドガロンは死角に回り込んでとにかく動き回り、すばやく間合いを詰めてくるため
      適正な距離を保ちながら狙い続けるのは容易ではない。
      弱点も前足の爪と頭というピンポイント。
    • ディアブロス通常種は頭ではなく翼が弱点。
      潜航攻撃さえ避けることができれば戦いやすい相手といえるだろう。避けることができれば。
    • ディアブロス亜種はガンナー殺しと名高い強敵。
      弓の納刀速度では突進と潜航攻撃を避けるのが難しい上、当たればガンナーの防御力では良くて瀕死。
      ホーミング力の異常に高い突進と硬直コンボを決める咆哮を避け、翼に撃ち込む高い技量が求められる。
    • テオ・テスカトルは龍炎纏い形態では頭以外に攻撃が通らないためガンナーの天敵とまで評価される。
      しかし、頭を狙おうにも当然ながら歴戦個体の炎ブレスはガンナーでは即死。
      ノーモーションダッシュがないことだけが有情とまで言われる強敵である。
      よって、顔の横に張り付いて攻撃を避け続けるこれまた高い技量を求められる。
      • なお、テオ・テスカトルは氷が弱点と言えるが、第一弱点は5の差で水である。
        テオ限定なら覚醒必須とはいえガイラアロー・水のほうが高いダメージを叩き出す。
    • ナナ・テスカトリは尻尾にも攻撃が通るためテオよりかは幾分戦いやすい。あくまでもテオに比べてだが
      蒼い炎は矢を弾く上に尋常ではない地形ダメージを受けるため、
      位置取りと適正距離を見極める判断能力を求められる。
    • マム・タロトは外殻の剥がれた角や胸の合間の白い部分には高いダメージを期待できる上、
      睡眠爆破も可能と相性はいい。
      しかし外殻が有るときには正面に立たなければならないため、危険度は高い。
      特にマルチプレイが前提のマム・タロトは弱点の胸を常に狙えるわけではないうえ、
      背後ではろくなダメージは通らないし、属性特化の本弓と竜の一矢は相性が悪い。
    • ツィツィヤックは機動力の高い弓ならば閃光を避けるのはたやすいだろう。
      しかし、ツィツィヤックの小さい頭と発光機関を狙い続けるのは高いサイティング能力を求められる。
  • 総じてこの弓は、新大陸での弓の特性を熟知し、どこを狙うとよいかというモンスターへの知識を携え、
    強敵の攻撃と隙を見極めて回避しながら的確に弱点を攻撃できる技量を持ち、
    スキルを充実させるために潤沢な装飾品と装備を所持する中級者以上に向いた弓である。
    まるで環境に適応するために進化し、生態系の主に上り詰めたレイギエナを思わせる。
    この弓を担いで上記7種を難なく狩猟できるようになった頃には、本作の弓を使いこなしたと胸を張っていいだろう。
    そして引きなさい。仇なす者に弦を絞らば銀花の矢が射抜きましょう。

MHW:I

  • マスターランクではレイギエナの素材でレイ=ファーンライク改、特殊個体の素材でブリーナ=ファーンに、
    さらにメインモンスターであるイヴェルカーナの素材も投入してミスト=グレイシアへと強化される。
    ブリーナ=ファーンからは特殊個体の体色を反映して、霜が降りたような白銀のフレームに変化する。
  • 最終強化のミスト=グレイシアの性能としては、
    氷弓ワーストの攻撃力276、トップの氷属性450と上位時の傾向から変わらず順当に強化されている。
    レア度は11で固有デザインのためパーツ強化は無しと、カスタム強化の幅はやや小さめ。
    Lv1スロットが1つ開くため、護石と併せて氷属性攻撃強化を最大まで発動させるのに都合が良い。
  • マスターランクでは新たな氷弓として、
    ベリオロスのアイシクルブリザードII、イヴェルカーナの氷妖イヴェリアが追加されたが、
    ベリオ弓は会心特化、カーナ弓は物理特化と傾向はバラけている。
    MHW:Iでは弓の属性補正が下げられているものの、依然として属性重視には変わりなく、
    クラッチクローからのぶっ飛ばしの存在から睡眠ビンの需要が増しているのも追い風。
    後発組のエーデルエスタ赤龍ノ穿ツ矢皇金の弓・風漂などにはさすがに分が悪いが、
    氷属性が弱点のラスボス戦という大舞台もあり、攻略段階では頼りになる1張と言えるだろう。

余談

  • 上位での武器銘ファーンライクはシダの葉状(Fern like)という意味であろうか。
    実際、レイギエナの翼膜をシダの葉のように張り巡らせたデザインをしている。
    • 雪の結晶の中にも「羊歯六花」と名付けられた形状のものがあり、
      英語でもそのまま“Fern”と呼ばれている。
      氷の飛竜レイギエナの武器に冠せられていることから考えるに、
      恐らくこの雪結晶の名前から取られているのだろう。
    また、マスターランクの最終強化銘ミスト=グレイシアの元ネタはカナダに存在するミスト氷河と思われる。
  • いろいろできる上に殴り性能も高く、見た目も美しいことから一部ではイケメンと呼ばれている。
  • しかし「仇なす者」とは何を指すのだろうか。
    「仇なす者」は単に「敵対した相手」を意味する言葉ではなく、
    「恨みを持つ相手」であったり、「なにかに逆らって危害を加える者」のことを意味する言葉である。
    エサにされる恨みはあるのだろうが。
    • 「弓を引く」は弓に矢をつがえて放つ意味であるが、目上の存在に反逆する・反抗するという意味もある。
      となると「仇なす者」は「弓を引いた者」となり、「射抜かれるであろう相手」は「弓を引いた者」である。
      放った矢が放った者に戻ってくるなんてことがあるわけがない
      「家臣が暴虐の限りを尽くす君主に反逆した」と見れば意味は通るだろうか。
    • 「弦を絞る」も実は言葉が足りていない。
      日本語で正しくは「弦を引き絞る」である。まあ云わんとしていることはわかるのだが。
    • 更に言えば「矢が射抜く」も少しおかしい。
      「射抜く」自体に矢で行うという意味が含まれているからである。
      つまり「矢で射抜く」とすると「頭痛で頭が痛い」や「から落馬する」のような表現となってしまう。
      まあ仮に「銀花が射抜く」としても変だが…
      • この場合は「銀花の矢」が一括りの固有名詞(一般的な矢ではなく
        レイ=ファーンライクから放たれたその特別な矢を指す表現)であるため
        重複表現には該当しないと思われる。
      • 「銀花の矢」が矢という物自体を指す語ではなく、
        「竜の一矢」のように技名であると認識すれば掴みやすいだろう。
  • 上記の通り、この弓は毒ビンを装填できる武器である。
    しかしモンスターリストを見ると分かるがレイギエナは毒にめっぽう弱く、
    毒に侵すと得意なはずの飛行に支障をきたすほど。
    しかも、凍て刺すレイギエナに関しては飛行能力を弱めるだけでなくわざわざ毒に侵された時に苦しむ専用モーションまである。
    • 生きている内は毒に弱いが、あくまで風漂竜の素材自体は毒とはそこまで相性が悪くないのだろか?
      ……と思いきや、MHST2でのレイギエナはたまに耐毒遺伝子を所持している。本当に「何故?」と首を傾げたくなる。

関連項目

モンスター/レイギエナ
モンスター/凍て刺すレイギエナ
武器/ギエナ武器