シンウインター

Last-modified: 2022-11-17 (木) 19:13:33

◆忍◆ ニンジャ名鑑#488 【シンウインター】 ◆殺◆
イオロフ・メギルビッチの正体は、シンウインターの名をもつニンジャである。「月に這う蔓草と、霜に根を張り咲く花々」ーーアラスカ州シトカの碑文に残された詩、1944

◆忍◆ ニンジャ名鑑#0058 【シンウインター】 ◆殺◆
エメツ流通の重要拠点であるアラスカ・シトカを支配するロシア系ヤクザクラン「過冬(カトー)」の首領。知性と残忍と権力とカネとカラテを兼ね備えた恐るべきニンジャであり、シトカの人間は誰も彼に逆らう事ができない。

◆ニンジャスレイヤー名鑑カードAoM-0058【シンウインター】◆プラス記事)

登場エピソード

 

「この街は俺の全てだ。全てが俺の家族であり……俺そのものだ。俺には守るべきものがある。全てだ。俺は全てを守る。ゆえに倒れぬ。……家族は大事だぞ」
「ンッハハハハハハ!貴様は何もわかりはせん!家長たるこの俺のカラテの重み!その意味!強さの責務を!」


人物

  • アラスカシトカを本拠地とするロシア系ヤクザクラン「過冬」の首領。本名「アドリアン・メギルヴィッチ・イオロフ」
  • 2037年の時点では末端ロシアヤクザに過ぎなかったが、後にカラテを鍛え、当時のボスであったニンジャにゲコクジョ。その一族郎党を皆殺しの末に晒し首にして現在の地位を確たるものとした。
  • シトカを「俺の国」「全てが俺の所有物」と扱っており、治外法権の独立国家を作り上げている。
  • その経歴から察される通りの尊大で残忍な性格。一方で部下の報告に対して気の入っていない受け答えをしたり、捜索を命じていたゾーイのことを「なんとかいう娘」としか覚えなかったりと、覇気の薄い態度も散見される。
    • シルバーキーは彼を「人間やら、神秘やら、何もかもどうでもいいと考えている。ただ力を拡大する事、それで暇を潰してる」と評している。
  • 絶対と称されるほどに強い所有欲を持つ。反面手に入れてしまえばすぐに忘れてしまう。
    • しかし、ひとたび手に入れたものが奪われることや棄損されることには凄まじい怒りを抱く。
       
その出自
  • かつて暗黒メガコーポ同士の激しい戦争に生活を奪われシトカに逃れるも、長旅の中で母は亡くなり、遺された父は暴力を振るうことも辞さない苛烈さで家族に接するようになる。
  • アドリアンは父を憎んだが、暗黒メガコーポの罠がすぐ傍で待ち構えているシトカの過酷な生活においては父の暴力こそが家族を唯一守るものであったこともまた事実であり、その父が希望を見たばかりにボロクズのように命を落としたことは彼の価値観を決定付けることとなる。
  • この荒れ果てた世界では暴力による秩序こそが必要だと考えた彼は、ヤクザになり、ニンジャソウルを宿し、紆余曲折を経て過冬の首領の地位まで上り詰めた。その過程でソフィア=ユーリア=ディアンタとの間にもうけた子がオリガ、後のザルニーツァである。
 
  • 彼に憑依しているソウルは、神話時代の巨大なリアルニンジャであるユミル・ニンジャ
  • さらに彼は本拠地にユミル・ニンジャ本人の化石を保有しており、ユミル・ニンジャのソウルを宿す彼がそれに触れることで極めて強大なジツを行使することを可能としている。

外見

  • ニンジャスレイヤープラス身長一覧表によると身長220cm。
  • 短い髪、後退した生え際、丸太めいた腕、そして虚無的な瞳を特徴とする。
  • イクサの際は深海めいた深い青のニンジャ装束を身に纏い、メンポとブレーサーを装着する。

元ネタ・考察

  • シン(sin)は「過ち」、ウインター(winter)は「冬」であり、直訳すると「過冬」となる。
    • 「シンウンター」という誤記がヘッズの中で多く見られるが、正しくは「シンウンター」である。
  • 憑依ソウルの「ユミル」の由来は、北欧神話に登場する原初の巨人「ユミル(Ymir)」と思われる。

ワザ・ジツ

  • 実際強い。相当に強い。
  • 戦闘スタイルには際立った特徴こそ見られないが、その分ベーシックなカラテが極まっており、生半可な実力では付け入る隙がない。
  • 秀でた体格から繰り出される重く速い攻撃を主軸に据えたイクサ運びは、アラシノケンの初動からその危険性を感じ取って即座に潰しにかかるほどのニンジャ第六感も相まって非常に強力かつ堅牢である。また、ボディチェックサマーソルトキックといった暗黒カラテ技も使いこなす。
    • その戦いぶりは地の文から「枯れ果てた荒野じみた冷徹なカラテ」と評される。
  • スーサイドサイグナスオールドストーンといった並居る強者達を屈服させ、ヌンチャク・オブ・デストラクションを手にしたニンジャスレイヤーとも互角以上に打ち合ったという戦績からも、彼のワザマエの凄まじさが伺えるだろう。
  • 並外れたニンジャ耐久力の持ち主であり、ジキ・ツキやヌンチャク・オブ・デストラクションによる攻撃にも耐えきってみせた。
    • また、ニューロン攻撃への耐性も持ち合わせており、シルバーキーとのイクサでは不意を突かれたにも関わらずジツをほぼ撥ねつけ、彼に衝撃を与えている。

オーロラ・ジツ

  • ユミル・ニンジャのソウルに由来するシンウインターのユニーク・ジツ。まさに天を覆うオーロラの如きスペクトル光を支配し使役する能力。
    • 名称はニンジャスレイヤー名鑑カードより。
  • オーロラは光でありながら敵意ある障壁でもあり、破壊する力そのものである。身体に纏えばそれは恐るべきカラテ・エンハンスともなる。
  • 後述の「オーディンの軍勢」はオーロラ・ジツに内包されるものと思われる。

オーディンの軍勢

  • ユミルなのにオーディンナンデ?
  • 街一つを覆い尽くすほどのオーロラ障壁を展開するジツ。
  • 作中では、シトカ全域をオーロラで覆うことにより、その時点においてシトカにいた者達の外部への脱出を完全に不可能とした。
    • シトカを脱出しようとしたニンジャスレイヤーはニューロンに激しい攻撃を受け、断念を余儀なくされた。その強烈さは、攻撃を受けた時点でナラク・ニンジャが自らのウカツを悔い、憑依者を守るべく必死の行動を取っていたほど。
  • 対象を選別することは出来ないようで、発動中はシトカが完全な封鎖状態となり、経済的損失をもたらすという難点がある。
  • 己の周囲に濃縮させることも可能であり、これによって相手を分断させて複数人を同時に相手取ることが出来る。

オーロラ掌打(仮)

  • 周囲に展開していたオーロラをエンハンスメント・ジツめいて両腕に纏わせ、打撃を繰り出すヒサツ・ワザ。
  • 攻撃の瞬間、シンウインターの背後には死せるユミル・ニンジャのヴィジョンが聳え立つ。

ストーリー中での活躍

『ンッンッンッ……ネタバレを察せよと言う事か』
  • 「フラワーズ・フロム・フロスト」にて初登場。手下のニンジャを爆発四散せしめたスーサイドに対し、ホロ映像を通じて落とし前をつけるよう脅迫した。しかしDZが割って入りネオサイタマとの関係を匂わせると、恩を売って見逃すという形で手打ちを行った。
     
  • 「コールド・ワールド」及び「ライフ・アフター・デス」においては、ゾーイの身柄を狙う過冬の首領として物語に対する絶大な影響力を発揮しているが、本編中の時間軸では基本的に部下に指示を下すのみで殆ど行動はない。しかし最終セクションでは「オーディンの軍勢」を発動、またその場に現れていたサツガイと平然と交流するという一幕を見せる。ゾーイを欲しがるサツガイに対し、一度は難色を示すものの、相応の対価を条件として承諾した。
     
  • その後はしばらく登場せずにいたが、ニンジャスレイヤーの手によってワイズマンが次々と爆発四散を遂げ、さらには「ハート・オブ・ダウントロッデン・ソウルズ」にて実の娘であるザルニーツァが敗北したことを受けてついに堪忍袋の緒が切れ、本拠地を去っていった。
     
  • そして「カウンシル・フジミ」にて<筋>の前に直接その姿を現し、スーサイドとサツバツナイトを打ち破り、ヌンチャクを手にしたニンジャスレイヤーとのイクサでも優位に立つという恐るべきワザマエを披露。そのままゾーイを奪い去っていったが、彼のニンジャスレイヤーに対する凄まじい憎悪が消えることはなかった。
     
  • 「ドラゴン・インストラクション」では、ゾーイの運命を不憫に思ったザルニーツァから突如反抗されるも、これを圧倒的なカラテでねじ伏せた。
     
  • 第4部シーズン2も大詰めとなった「フリージング・フジサン」にて、ついにサツガイと再び相まみえ、ゾーイと引き換えに脈打つハッポースリケンを手に入れる。彼はそのスリケンをユミル・ニンジャの化石の額に突き刺し……。

「フリージング・フジサン」以降

シトカ・ニンジャ

 

「ドーモ。俺はシンウインターであり……そうだな、カイデンは、シトカ・ニンジャと名乗る事にしよう」


人物

  • 「フリージング・フジサン」にて、なんとリアルニンジャになった。カイデン・ネームは「シトカ・ニンジャ」
    • サツガイから入手したハッポースリケンをユミル・ニンジャに突き刺すことでその力を吸収し、リアルニンジャ化したようだ。

外見

  • 「カウンシル・フジミ」での戦闘時よりも一回り大きくなっており、身体にはオーロラじみた邪悪な輝きの力が満ちている。

ワザ・ジツ

  • カラテのワザマエ、オーロラの力はリアルニンジャ化する前の比ではなく、遥かに強力になっている。
    • ナラク曰く「ユミル・ニンジャの延長上の力」。
  • かつて両腕にのみ纏わせていたオーロラは全身に纏わせられるようになり、身体への打撃の衝撃を拡散、相殺することを可能としている。
    • 実質的に打撃が無効になるという反則級の能力であり、これを突破するためにはニンジャスレイヤーの赤黒の炎などによってオーロラを強制的にかき消すか、あるいは彼がオーロラを身に纏わせられない時に攻撃するしかない。

多色の竜巻

  • 過剰充填したオーロラを竜巻状に放射するヒサツ・ワザ。

ドス・ダガー

  • ニンジャスレイヤーの猛攻に追い詰められたシンウインターがオーロラを濃縮して生成した武器。
  • その密度はあまりにも高く、ニンジャスレイヤーのブレーサーを貫通するほどの強度を誇る。
  • さらに、逆手に構えたドス・ダガーを投げ槍の形に変化させて放つという芸当も披露している。

ストーリー中での活躍

「シトカは俺であり……。シトカの民は俺の所有物だ。そのネタバレを好きにしていいのは、俺だけだ」
  • 「フリージング・フジサン」及び「アルター・オブ・マッポーカリプス」にて、ザルニーツァやミギ、ヒダリと共にニンジャスレイヤーとサツバツナイトを待ち受け、最終決戦を繰り広げる。
  • 彼のもとに辿り着いた二人に対して「冷徹なる父の存在がなければ家族は存続出来ない」という持論を改めて展開し、シトカを外敵から守れるのは己のみだと主張するが、ニンジャスレイヤーにはそれが街の簒奪を正当化する理屈に過ぎないことを看破され、さらにゾーイをサツガイに与えたことを平然と述べたために彼の激しい怒りを買い、そのままイクサへと雪崩れ込む。
    • なお、彼はこの時の発言において作中で初めて「ダークカラテエンパイア」の名を挙げ、旧きリアルニンジャによる暗黒の支配が再び世界を覆う未来を示唆していた。
  • 当初はリアルニンジャとしてのカラテを以てニンジャスレイヤーと一進一退の攻防を繰り広げていたが、サツバツナイトが決死の覚悟でヌンチャクをニンジャスレイヤーに託したことで、戦局は次第に彼の不利に傾いていく。しかし、ドス・ダガーによる起死回生の一撃で形成逆転し、ドス・ダガーを変化させた投げ槍によって地面に縫い留める。
  • 続いて向かってきたスーサイドの攻撃にも耐え切り、ボトルネックカットチョップで首を刎ねんとするが、ガーランドのインターラプトによって阻止される。同時にサツバツナイトがニンジャスレイヤーの元へ向かおうとするのを警戒した彼は、ニンジャスレイヤーにはザルニーツァを差し向け、残る三人はオーロラの障壁の内側に取り込み己一人で相手取ることを選択する。
  • 並以上のニンジャでも秒殺は免れないであろう状況下において、シンウインターはスーサイドとガーランドを退け、左手の指を全て失う代償を負いながらもサツバツナイトを戦闘不能に追い込むという凄まじいワザマエを見せつける。しかしその間にニンジャスレイヤーはザルニーツァとのイクサに勝利し、さらにはナラクとの一定の協調を経て新たな力を開放する。
  • なおもカラテで立ち向かおうとするが、左手の指は欠け失せ、オーロラはナラクの妨害によって己の身体に取り込めず、そして手駒も全て失った彼にはもはやイクサを制する力はどこにも残っていなかった。

「他所者風情が……!俺はシトカだ……俺が世界だ!」
「違うな」「貴様はニンジャだ。おれが殺す」――ニンジャスレイヤー

  • 最期は瞬き一つせず、ハイク一つ詠まず、ヌンチャクに首を刎ねられて爆発四散した。

  • 彼の言動からは、世界各地で起こりつつあるリアルニンジャの復活と現世への侵略、そしてそれによって到来する「マッポーカリプスの時代」を警戒し、シトカを強大化することで彼等の脅威に備えるという意識を強く持っていたことが伺える。過冬が単なるヤクザクランに留まらぬほどのニンジャ戦力を有していたのも、こうした備えの一環であった。
    • シーズン2の時点ではまだ存在が明かされていなかったが、シトカの近隣にリアルニンジャが支配する国家であるネザーキョウがあったという地理的な事情も無視出来ない。
  • しかしながら、強権的な政策やオマーク・システムによる人命を犠牲にした資源の搾取によって街と人々を傷つけ、あまつさえサツガイという巨大な不条理との取引に及んだ結果、本来守るべき「家族」であるはずのシトカに最悪の混沌を招き入れてしまったのはまさに本末転倒であり、インガオホーの極みといえるだろう。

一言コメント

「何という事だ。何たるコメント」
  • これ今後シトカ・ニンジャの憑依者はあらわれてもユミル・ニンジャの憑依者はあらわれないのかな?ハッポースリケンで吸収したぽいし。 -- 2022-03-05 (土) 02:01:16
  • しかし、そうなってもコイツより弱くなったり、強くなったりしてもどの道ネタにされそう。 -- 2022-03-05 (土) 11:39:00
  • 強いだけの田舎ヤクザって印象が最後まで拭えなかった微妙ボス。まあヒャッキヤギョの前座だから元からそういう設定なのかもだが -- 2022-03-05 (土) 12:43:45
  • 力に溺れて破滅するロシア人の独裁者(ハゲ)が2018年に描かれていた、だと…? ヨゲンシャ! -- 2022-03-06 (日) 10:30:35
  • 政治的なあれこれは脇に置いても、外見描写的にイマジナリーのモデルとして巨体のプーチンを採用してる人は結構いるんじゃないかな? -- 2022-03-07 (月) 08:40:59
  • 個人的に4部の株を落としている章ボス -- 2022-07-22 (金) 10:19:47
  • 正直4部自体あんま好きって人が少なそう、個人的にフジキドが主人公じゃ失くなったからだけど。 -- 2022-07-22 (金) 20:55:33
  • 仮にマスラダ達を退けてもヒャッキ・ヤギョの軍団にシトカが蹂躙されて全滅するところを見る羽目になるしねぇ...拘束されてシトカ滅亡を見せつけられて絶望するまで生かされそうだ。 -- 2022-11-16 (水) 07:20:56
  • むしろマスラダ一行を退けていたら無抵抗でシトカ滅ぼされてただろうしね…ザイバツの目的はベッピンの欠片を回収であって、あの場にいたリアルニンジャの討伐ではなかったし。強力なニンジャだけど星の巡りが悪いニンジャ(珍しくは無いけど) -- 2022-11-16 (水) 12:54:46
  • ↑3、4そういうコメントは良くないなぁ(クサカ・マサト=サン)。 -- 2022-11-17 (木) 19:13:33