ヤクザ

「ヤクザは人類が残したジーンでありミーミーであり、いつか文明に大破局が訪れた時、ポストカタストロフィーの後にヤクザの暴力が人類を導く。そのために俺はリアルヤクザであり続けるのだ」
──「リブート、レイヴン」＃2より

概要

我々も知る、暴力や威圧などの非合法的手段によって都市部の裏社会に従事する者たちの総称。暴力団。
忍殺世界では西洋的ギャングのアトモスフィアも含まれており、「ザッケンナコラー！」「スッゾオラー！」などといった凶悪言語「ヤクザスラング」を発し、善良な市民を恐怖させる。

主な収入源は違法薬物の流通、地上げ、マイコ・ポンビキ、ミカジメ料徴収、カジノ運営、マグロ漁船襲撃など、現実にあるヤクザのシノギ（注：ヤクザが行う経済活動の意）と比較的類似する。
かつては裏社会のトップに君臨していた存在であったが、ニンジャとクローンヤクザの台頭後は各ニンジャ組織の下に付く形で生業を立てているクランが多い。そうしたクランは、おおもとの組織との区別として「レッサーヤクザクラン」と呼ばれることがある。
ニンジャの庇護下に入ることを良しとしない昔気質のクランも皆無ではないが、ほぼ確実に経営難に陥る。ソウカイヤの場合は、経営難に陥ったクランにクローンヤクザを導入させ、マージンの一部が末端ニンジャにも入るシステムを作っていた。
一方で組織に属さぬフリーランス・ヤクザも少なからず存在し、主に傭兵業で生計を立てているようだ。
裏社会の住人ということで、非ニンジャとしては見せ場が多い。

ヤクザの組織

ヤクザの集団（いわゆる「組」）のことを作中では「（ヤクザ）クラン」と呼ぶ。

• オヤブン
  組長。組の看板を背負うだけあって、モータルであっても、ニンジャを使役しうるほどの威厳を持つ者もいる。

• グレーターヤクザ
  いわゆる若頭、幹部クラスか。レッサーヤクザを教育し「一人前の男」に仕立て上げる。
  マッポで言うデッカーに近い猛者達で、敵わぬまでもNRSを起こさずニンジャと戦闘可能な者も多い。
  ヤマヒロやハシバ、ソニックブームなど、印象的な人物が多い。

• レッサーヤクザ
  末端構成員。ワカモノとも。
  スカウトされた者は、まずレッサーヤクザとして下積みの危険なクエストをこなさねばならない。

• フリーランス・ヤクザ
  組織に属さない者は、より一層危険と隣り合わせの生活をしている描写が多々ある。
  運び屋、傭兵、バウンサー、地下格闘士などの生業で生計を立てているようだ。

ヤクザペディア

「アタミ・コンクラーベ」

• 2020年代の中頃に、ネオサイタマの主力ヤクザクラン代表者百名以上によって開かれた密会。
• 「霊柩車への攻撃禁止」「葬儀会場への襲撃禁止」などを含むネオ・ヤクザクラン抗争５８項目の基本条項が締結された。
• これは電子戦争の遺産である軍用サイバネや先端兵器が市場に流れることで、ヤクザクラン同士の抗争激化に歯止めがかからなくなることを恐れたオヤブンらが、自らの滅びを回避するために取った行動であった。

ゴケニン

• 非常に練度の高い熟練ヤクザを指す。クローンヤクザは含まない。
  • 名前の由来は「御家人」であろう。武家の棟梁に直接仕える武士（鎌倉時代の場合）を指す。
• 作中に登場したデッドフェニックス・ヤクザクランが擁する集団はNRSすら起こさず、クローンさながらに人間性を捨てた戦闘を行い強烈なインパクトを残した。ボスがニンジャということもあり、当初は何らかのジツで強化された兵隊かとヘッズに推測されたほどである。

殺人クエスト

• 「アトロシティ・イン・ネオサイタマシティ」にて登場した単語。おそらく昔ながらのヤクザのごとく、地域の汚れ役めいた暗殺業であると思われる。

センセイ

• ヤクザが使うそれは「用心棒」を指す。実際我々の世界の時代劇めいている。

ソンケイ

• ヤクザの間で重要視されている精神的概念。
  • 非常に説明の難しい概念とされ、「目に見えない秘密のゲームスコアめいたもので、テクノ・タントラ業者たちのカルマポイント制にも似ている」と表現されている。
• ヤクザたちは殺人ミッションなどのビズを数多くこなし、ソンケイを獲得していくことで、ヤクザクラン内の地位を高め、より偉大なドス・ダガーやサカズキを授かることができるようになる。
• また、ソンケイをたくさん積んだグレーターヤクザは、内側からオーラめいた威厳を放つとさえ言われる。
• 日本における「リスペクト」の用法と言われれば、わかるようなわからないような。いわゆる「箔（ハク）がつく」の「箔」の用法にも近いか。

テッポダマ

• テッポダマ・タクティクスやテッポダマ・クエストとも。
• 武装したレッサーヤクザを敵対するヤクザクランの事務所などに突撃させ、幹部暗殺を試みる戦術。
• 実行を命じられるのは、若くて熱狂的なレッサーヤクザがほとんどであり、彼らは成功して生還すれば昇格、戦死したとしてもヤクザクランの本殿に位牌が永代供養されるため、宗教的陶酔にも似た状態でこの突撃作戦に挑む。
• 次第に過激化していき、ついには戦術核まで使われたことから、ネオサイタマの有力ヤクザクランによって諸々の制限が設けられた。
  • 人数や火力などの制限や、季節のヤクザフラワーを用意するなどの作法まで決められている。
• 詳細はニンジャスレイヤープラスのシャード・オブ・マッポーカリプス（57）：ロケットヤクザとクローンヤクザ生体兵器を参照な。

「893」

• ヤクザの勝利を暗示する「獣の数字」。施設のパスワードなどに用いられる。

ヤクザアイテム

• ヤクザが関係する品にはしばしば「ヤクザ」が語頭に付けられる。シャツ、スーツといった日用品に始まり、サングラス、シャンデリア、バーベキューに至るまで、その対象は多岐に渡る。
• それぞれヤクザ要素があるらしい。

ヤクザウェポン

• ドス・ダガー
  • 任侠映画でもよく見る、おおむね一尺（約30cm）以下の匕首（鍔のない刀）であろうか。ヤクザの象徴とも言える武器で、おおよそのヤクザは持っているようだ。
  • ケジメの際にも使われる。
     
• ドス・ソード
  • ドス・ダガーより長いがカタナと比べれば短い、鍔がなく扱いづらい刃物。長ドス（刃渡りの長いドス）のことだろうか。
     
• チャカ・ガン
  • 様々な拳銃の総称。名前の由来は拳銃を意味する隠語の「チャカ」だろう。
  • より強力なものは「オートマチック・ヤクザガン」などと呼称される。
     
• ジュラルミンシールド
  • ジュラルミン盾とも。ハイデッカーやケンドー機動隊なども使用している辺り、かつて警察や軍隊などで用いられていたジュラルミン製ライオットシールドと同一のものか。

ヤクザスラング

• ヤクザの発する独特の掛け声。リンク先を参照のこと。

ヤクザのミーミー

• 常に死線の中にある彼らにとって、ブードゥー的な呪術は切っても切り離せない関係とされる。前述の「獣の数字893」もその一つだ。
  • クランの事務所の内装は、ミニマム・シュラインやショドー、掛け軸などで禍々しい呪術的光景に演出されるのが常らしい。

代表的ヤクザ

• アベル
• イシイ・ウェイダ
• スミス
• デグチ
• デッドムーン
• ドゴジマ・ゼイモン
• ハシバ
• ヤクザ天狗
• ヤマヒロ

ヤクザ上がり、系列のニンジャ

• アシガル・リョウヘイ
• アブリッパー
• ウィルムケープ
• ウィンドブラスト
• エンプレス
• クアース
• コーストウインド
• ジュクレンシャ
• スカルヘッド
• スティールオーガ
• ストリングベンド
• ゼバ・ザクマ
• ソニックブーム
• デビルズカインド
• デモンハンド
• デルフィニア
• テンペスター
• トバ・ユウト
• ニューロサージ
• ネヴァーモア
• ブラックパール
• ブラッドドッグ
• ヘンチマン
• リキッドゴースト
• レッドハッグ

ヤクザクラン

• アームドカーリークラン　（「トゥー・レイト・フォー・インガオホー」にて言及。ハオカーにアサルトされ全滅した）
• アイアンシャーク・ヤクザクラン
• イヌ・フロム・ヘル・ヤクザクラン　（武装霊柩車によるフジサン火葬場納棺を初めて成功させた）
• エルダーツチノコクラン
• オンラ・コンジキ
• カースドキャッスル（・ヤクザクラン）　（「フー・キルド・ニンジャスレイヤー？」にて言及。オヤブンがニンジャらしい）
• カタナオカメヤクザクラン　（ワンダリングマンモス・レンゴウの顧問）
• カタナキラー・ダイ・フェデレイション
  • アンチェインドドレッド・ヤクザクラン
  • エッジオブスカルデーモン・ヤクザクラン
  • スターファング・ヤクザクラン
  • ソードオブブラッド・ヤクザクラン
• カットスロート・カニ・ヤクザクラン
• 過冬（カトー）
• キョートウォーデーモン・クラン
• キルエレファント・ヤクザクラン
• キルストームヤクザクラン
• キング・オブ・ゴリラ　（ネオサイタマでも有数の暴力的ヤクザクラン。「タイ」と敵対関係）
• サムライヘルム・オブ・デス・ヤクザクラン
• サンダーファング・ヤクザクラン
• ジャイアントヘッジホッグクラン
• シルバーナガレボシクラン　（ザイバツの後ろ盾を得ているヤクザクラン。ヤバレカバレクランと敵対関係）
• スゴイコワイクラン　（「ストレンジャー・ストレンジャー・ザン・フィクション」にて登場）
• スタッグビートル・ヤクザクラン　（キョートの独立零細ヤクザクラン。背後に政府筋の組織が存在）
• ゾウラン・ダイ・カイ
• ダークオニ・ヤクザクラン
• ダークメデューサ・ヤクザクラン
• タイ（・ヤクザクラン）　（アマクダリの偽装工作に名前を利用される。キング・オブ・ゴリラと敵対関係）
• タケダ・オブ・デス・ヤクザクラン
• ダムハザード・ヤクザクラン
• デスアンコウ・ヤクザクラン　（ペイバックが支配下に置いていたヤクザクラン）
• デスオイラン・ヤクザクラン　（ダークオニ・ヤクザクランと対立関係）
• デスシャドウ・ヤクザクラン　（スガモ重犯罪刑務所に収監された構成員がラッキー・ジェイクに恨みを抱く）
• デスデリバラー・ヤクザクラン　（ウマサマが所属するヤクザクラン）
• デスドクロ・ヤクザクラン
• デスパワーポンド・ヤクザクラン　（「フー・キルド・ニンジャスレイヤー？」にて言及。壊滅したらしい）
• デッドスカル・ヤクザクラン
• デッドスコーピオン・ヤクザクラン　（過去のヤクザクラン。ある人物を嵌めるも全員ケジメされる）
• デッドフェニックス・ヤクザクラン
• デッドリータヌキ・ヤクザクラン　（※本編外登場）
• デビルズカインド・キョダイ
• デビルズカルーセルクラン　（「トゥー・レイト・フォー・インガオホー」にて言及。ハオカーにアサルトされ全滅した）
• ドクヴォン・クニ・ヤクザクラン
• ドクロスケルトンウォリアー・クラン　（一時ネオカブキチョ・エリアを併呑寸前にまで拡大したが、下部組織であったデッドフェニックス・ヤクザクランにゲコクジョされる）
• ドラゴンゾンビー・クラン　（内部抗争で滅びたヤクザクラン。生き残りがゴーストオブドラゴンゾンビー・クランを立ち上げる）
  • ゴーストオブドラゴンゾンビー・クラン（幽霊腐れドラゴン悪者）
    • グレーターゴーストオブドラゴンゾンビー・クラン　（ゴーストオブドラゴンゾンビー・クランから離脱しようとしたが、ハオカーに皆殺しにされる）
• ハウリンウルフ・ヤクザクラン
• バトルオイラン・ヤクザクラン
• パワーギロチンヤクザクラン　（キョートのヤクザクラン。モミジ・ヤンガから金を取り立てようとする）
• フィアーモンガークラン
• ブラックストーン・ヤクザクラン
• ブラッドズー・クラン
• ブルフィーンド・ヤクザクラン
• フレイム・オブ・ベイン・ヤクザクラン　（テッポダマでニュークを使用したため様々な勢力に滅ぼされた）
• ペインフルキラービー・ヤクザクラン
• ベニウサギ・ヤクザクラン
• ヘムズワース・バトルヤクザクラン
• ヘルジュッテ・クラン
• ヘルバトルサーベルドッグ・ヤクザクラン　（「バック・イン・ブラック」にて言及。デイリ事件でオヤブン以下12名が殺戮される）
• ポイズンオシルコクラン　（キョートのヤクザクラン。シメジ・サンロウに闇ビジネスを持ちかける）
• マン・オブ・ウォー・ヤクザクラン　（サムライヘルム・オブ・デス・ヤクザクランと敵対関係）
• マンスローター・ダンゴウ
• ムカデベイン・ヤクザクラン　（グリーンパイソンに襲撃されるも、ニンジャスレイヤーの乱入によりオヤブンは命を拾う）
• ヤバレカバレクラン　（ソウカイヤの後ろ盾を得ているヤクザクラン。シルバーナガレボシクランと敵対関係）
• ヨコハマロープウェイクラン（横浜御縄談合）
• レジェンダリーシズカガオカ・ヤクザクラン　（シズカガオカでシノギをするヤクザクラン）
• 老頭
• ワゲルグミ・ヤクザクラン

代表的ヤクザエピソード

リアルヤクザ、あるいはヤクザミーミーに関する印象的なエピソードの紹介。

• 「アトロシティ・イン・ネオサイタマシティ」（第1部）
  • ヤマヒロを通して、リアルヤクザの生態や稼業が描かれる。マッポーの世における「ニンジャ＞ヤクザ＞モータル」という力関係が分かりやすい一作。ヤクザ天狗の初登場回でもある。
• 「マグロ・サンダーボルト」（第3部）
  • ゆうめいな「マグロ回」。ヤクザの稼業、時代の変化に伴って崩れるヤクザの在り方、「ソンケイ」というコトダマの初登場など、ヤクザ世界を丹念に描き出している。
• 「ニチョーム・ウォー……ビギニング」（第3部）
  • ニチョームに忍び寄るデッドフェニックス・ヤクザクランを率いるは、冷酷非道の女ニンジャにしてヤクザのエンプレス。ヤクザミーミー重点のエピソード。
• 「リヴィング・ウェル・イズ・ザ・ベスト・リヴェンジ」（第3部）
  • フジキド再起の物語の裏で、一般人視点からの「ヤクザ」が描かれるエピソードが進行。無軌道な若者を取り込んでいくヤクザのリアルな恐怖にヘッズも震撼した。

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