◆殺◆ ニンジャ名鑑N76 【サラマンダー】 ◆伐◆
ザイバツ・グランドマスターの一人にして、キョート地下格闘トーナメント「シャドー・コン」の主催者。名もなきニンジャクランのレッサーソウル憑依者でありながら、その実力は恐るべきものだ。かつてはドラゴン・ゲンドーソーに師事していたという。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#76 【サラマンダー】 ◆殺◆
ザイバツ・シャドーギルドのニンジャ。キョート地下格闘トーナメント「シャドー・コン」を主催し、自らもスゴイ級のジュー・ジツの使い手として恐れられている。
登場エピソード
- 「ゲイシャ・カラテ・シンカンセン・アンド・ヘル」(物理書籍版)
- 「ブレードヤクザ・ヴェイカント・ヴェンジェンス」
- 「システム・オブ・ハバツ・ストラグル」
- 「シャドー・コン」
- 「ア・クルエル・ナイト・ウィズ・レイジング・フォース・フロム・ソー・サイレント・フィアフル・レルム」(回想)
「来い、ニンジャスレイヤー=サン。俺の礎となれ」
人物
- ザイバツ・グランドマスターの一人にして、キョートの地下格闘トーナメント「シャドー・コン」の主催者。
- 対戦相手を己の「礎」と嘯き、貪欲に技術を吸収しようとする求道者めいた信念の持ち主。
- かつてはドラゴン・ゲンドーソー率いるドラゴン・ドージョーに在籍しており、アンサラーに教えを授けたという。後にドージョーを出奔してザイバツ入りし、シャドー・コンに出場。デビュー戦でグリズリー=モミジ・ヤンガをニンジャとして再起不能の身に追いやり、以後自らのカラテのみを頼りに成り上がった。
- ニンジャスレイヤープラスのN-FILES【シャドー・コン】にて、本名が「イワドラ・ヨバル(与原 巌虎)」であることが明かされた。
- 生粋の戦闘狂でありながら、シャドー・コンの場では辣腕の経営者としての顔も見せる。リーダーとしても実際優秀で、部下からの信頼も非常に篤い。
- また、物理書籍版の登場人物名鑑によると、シャドー・コンの経営のみならず、ガイオンのヤクザ組織の支配、またそれに付随する違法ドラッグの流通や賭場の管理もこなし、ザイバツの財政に多大な貢献をしていたらしい。
- N-FILES【シャドー・コン】によると、こうした闇ヤクザビジネスを手中に収めていたために、警察組織を支配するスローハンドとは特に注意深い緊張関係を築いていたとのこと。
- N-FILES【シャドー・コン】によると、こうした闇ヤクザビジネスを手中に収めていたために、警察組織を支配するスローハンドとは特に注意深い緊張関係を築いていたとのこと。
- 余談ながら、彼のメインエピソードである「シャドー・コン」が収録された書籍版「キョート殺伐都市#4:聖なるヌンチャク」(初版)の登場人物名鑑において、「サマランダー」というヤバイ級の誤植があった。当然、写植担当者はケジメされた。
外見
- バーガンディ(濃い赤紫色)の地に、銀糸でジゴクめいたサラマンダーの刺繍が施されたニンジャ装束を身に纏う。また、メンポを装着している。
- ニンジャスレイヤー(181cm)が体格差を感じるほどに秀でた体つきをしている。「大柄で風格あるニンジャ」との記述も見られる。
- ニンジャスレイヤープラスのキャラクター身長一覧表によると身長195cm。
- ニンジャスレイヤープラスのキャラクター身長一覧表によると身長195cm。
- 書籍版に掲載されたわらいなく=センセイによるイラストでは、両サイドが白くなった黒髪を逆立て、サラマンダーの口を模したメンポを装着している。
元ネタ・考察
- サラマンダー(Salamander)は中世錬金術における火を司る精霊、あるいは伝説上の炎の中に棲む生物。小さなトカゲの姿とされる場合が多いが、時にドラゴンとしても描かれる。ドラゴン・ドージョーの元門弟として相応しい名といえよう。
- また、"Salamander"には「サンショウウオ」の意味もある。日本においてサンショウウオは半分に裂いても自然と再生するという伝説から「ハンザキ」の異称を持ち、異常なほどのニンジャ耐久力を持つ彼にはますます相応しい名である。
- 神話の生物を由来とするニンジャネームの持ち主は実際多いが、彼は作中でそのことが明言されているという珍しいケースである。
- あるいはコナミの伝説的対戦格闘ゲーム『マーシャルチャンピオン』のラスボス「沙羅曼蛇(サラマンダ)」も元ネタとして含まれている可能性がある。
- このラスボスもサラマンダーよろしく全キャラクターの必殺技を使用する他、ゲーム自体も8人によるトーナメント戦で、決勝戦の直後にサラマンダが乱入してくるなど、「シャドー・コン」の展開に類似する点が多々見受けられる。主人公と同門で師匠に破門されていることも共通。
- 余談となるが、この『マーシャルチャンピオン』を伝説たらしめているのはアメリカンくノ一「レイチェル」の存在と言っても過言ではない(その人気たるや「マーシャルチャンピオンを知らなくてもレイチェルは知っている」という格ゲーファンも多々いるほど。レオタードの上に道着を羽織った装束を身に纏い、その胸は豊満であった)。なんたるニンジャ奇縁か!
- また、サイコガンでおなじみの痛快特に宇宙コミック『コブラ』には、彼と同じ「サラマンダー」の名を持つ敵の大幹部が登場する。
- このサラマンダーがヒロインを惨殺したため、激怒したコブラは復讐を決意し、サラマンダーの本拠地に乗り込むが、ガードが固く手が出せない。そんな時、サラマンダーがプロレスを愛好し、近く地下プロレス大会を主催するという情報をコブラは入手する。それをチャンスと考えたコブラは参加選手(都合よくマスクマンである)にロッカーの中でお休みいただき、自分がすり替わって出場する……といったストーリーである。
- 恐らくはオマージュであろう。もちろん細部やその後の展開は全く違うため、その辺に気を揉んでしまうヘッズも実際ごあんしんください。
部下
名称 | 位階 | 備考 |
---|---|---|
バンシー | マスター | 側近。音波による範囲攻撃を得意とする |
ミラーシェード | 側近。ステルス能力に長け、シャドー・コンにおいても活躍する | |
フューズフィンガー | 不明 | 名前のみ登場。ある事情からセプクさせられる |
ミノタウル |
ワザ・ジツ
- ミラーシェードが「神々しきまでのカラテ」と賞賛し、あまつさえ涙したほどの凄まじいワザマエの持ち主。
- 憑依したニンジャソウル自体は名も無きゲニン(レッサーニンジャ)のものに過ぎないが、後述の非凡極まりないカラテ学習能力が、彼を現在の地位に押し上げている。
- ナラク共鳴状態のニンジャスレイヤーのヒサツ・ワザをまともに受けても立ち上がるニンジャ耐久力にも目を見張るものがある。
- 戦闘時はニンジャスレイヤーのそれと似通ったジュー・ジツの構えを取る。
カラテ学習能力
- 対戦相手のカラテを瞬時に見切り、相手以上のワザマエで再現して繰り出す。ユニーク・ジツではない。
- 方向性は違うが、エーリアス・ディクタスらが見せたように、元々ニンジャの学習能力は常人離れしており、彼はそれをカラテ方面に特化させたのだろう。
- ジツを持たないゲニン憑依者であるサラマンダーが生物爆弾生成に反物質兵器、サイキックカラテなどの使い手がひしめくグランドマスター位階にあるのも、全てはこのカラテの存在ゆえ。地の文=サンから「なんたる恐るべきインガオホーカラテか!」と称されたこのワザは、忍殺世界の基本理念が一つ「ノー・カラテ、ノー・ニンジャ」の究極といえる。
- 自己研鑽の成果であるカラテをヒトットビに己の礎にしてしまう姿に、彼と対峙する者はたとえ致命傷を免れても心を折られることは必至であろう。
ストーリー中での活躍
- Twitter連載順では「ブレードヤクザ・ヴェイカント・ヴェンジェンス」にて初登場(書籍版ではこれより早く、「ゲイシャ・カラテ・シンカンセン・アンド・ヘル」にてワンカットのみ登場している)。他のグランドマスター達と共にケジメニンジャとニンジャスレイヤーのイクサを観戦していた。
- この時からすでに戦闘狂の様子が窺える。
- この時からすでに戦闘狂の様子が窺える。
- 本格的な活躍は「シャドー・コン」で見られる。拉致されたユカノを引き取り、ニンジャスレイヤーをおびき寄せて彼のチャドー奥義を我が物とするため、何かにつけてユカノのパラゴンへの引き渡しを先延ばしにしていた。
- そして彼の側近ミラーシェードをも下したアイアンリング=ニンジャスレイヤーの前に立ちはだかり、兄弟子として拳を交える。
- この時はアイアンリングが完全に決着をつける寸前に割って入り、ミラーシェードの命を救う好采配を見せ、ヘッズに好印象を与えた。
- カラダチを駆使した立ち回り、アラバマ落としをアラバマ落としで返す、タツマキケンによる猛攻を全て受け切る、アラシノケンがクリーンヒットしたにもかかわらず即座に復帰し、お返しとばかりに習得したばかりのタツマキケンを叩き込むなど、圧倒的な実力で優位に立つ。ニンジャスレイヤー、もはや万策尽きたか?
- ……その時、フジキドの脳内に響いたのは、二人に共通する師の言葉であった。
(相手がワザマエで勝るならば肉を捨て骨となれ。骨のオヌシには何が残る?問うべし。そしてチョップし、チョップせよ)
- タツマキケンを繰り出し続けるサラマンダーに対し、ニンジャスレイヤーが取った最後の手段は「何の変哲もないチョップ」の連打であった。アラシノケンより速く鋭い「基本技」が、サラマンダーのワザマエを上回ったのである!
- 幾度もチョップを受け、ついに致命傷を負ったサラマンダーはたまらず倒れこむ。そして最期は勝者を迎え入れるように両手を広げ、弟弟子のカイシャクを受け入れたのであった。
- ニンジャスレイヤーのチャドーを己の礎にすることに拘りすぎた、慢心にも似た散漫な精神ゆえの敗北と見ることもできよう。片やニンジャを殺すことに全てを懸けるフジキド。その決着も、両者の精神性を表すメタファーめいている。
- ダークニンジャ対デスドレインのそれとは正反対の方向から「ノー・カラテ、ノー・ニンジャ」の真髄に迫る、本作におけるカラテの奥深さを物語る名シーンであった。
- 死後、彼はパーガトリーとスローハンドからユカノを己の目的のために匿っていたとの嫌疑をかけられ、名誉を失墜した。恐らくはこの件に関連して、ミノタウルやフューズフィンガーらサラマンダー派のニンジャ達はセプクに追い込まれてしまった。
- 第3部のエピソード「ア・クルエル・ナイト・ウィズ・レイジング・フォース・フロム・ソー・サイレント・フィアフル・レルム」にて、シルバーキーが垣間見たミラーシェードの記憶の中に生前のサラマンダーの姿が見られる。断片的な描写ではあるが、彼はガイオンのブラックマーケットを掌握するより前の時期にミラーシェードと直々にカラテを交わし、スカウトしたようだ。
サラマンダー語録
「くだらん話は後でいい!モスマン?犬の餌にでもしろ。俺はニンジャスレイヤーの戦いぶりを見に来たのだ」
- 「ブレードヤクザ・ヴェイカント・ヴェンジェンス」にて、ケジメニンジャとニンジャスレイヤーのイクサを注視しながら。
- モスマンに「犬の餌」というあだ名が定着した瞬間である。哀れモスマン。
- モスマンに「犬の餌」というあだ名が定着した瞬間である。哀れモスマン。
「勝ち上がって来い。俺の礎になりに来い……」
- 「シャドー・コン」にて、トーナメントに臨むアイアンリング=ニンジャスレイヤーをユカノと共に観戦しながら。
- 最終局面への期待を煽る、典型的な強者の台詞。本エピソードのスポコンめいたアトモスフィアをより強調している。
- 最終局面への期待を煽る、典型的な強者の台詞。本エピソードのスポコンめいたアトモスフィアをより強調している。
「……そしてお前のカラテを見て、実際この目で理解することができた。よくぞ現れた。わが弟弟子よ」
- ついに訪れた兄弟弟子対決の時。どことなく『北斗の拳』の世紀末覇者ラオウ=サンを彷彿とさせる。
(……サラバ。ニンジャスレイヤー=サン)
- 激戦を制したのはニンジャスレイヤーであった。最後の力を振り絞って両手を広げ、潔くカイシャクを迎えるサラマンダー。
一言コメント
- 時代が4部に移ってもやはり忘れられない非常に印象深いツワモノだしな。そんなのもあってか後の部だとレッサー級でもカラテ強い奴らが増えたし。 -- 2021-04-05 (月) 19:22:27
- 憑依前からドラゴン・ドージョーでニンジャの基礎を学んでいたからカラテ学習能力のブーストがあったという事なのだろうか…立場的にもキャラ的にも一戦で消えるには惜しすぎたニンジャ。 -- 2021-06-24 (木) 21:38:52
- ニンジャなんてジツとカラテあわせても3つ4つ得意技あれば器用なほうだからな 超高耐久でいくらでもスケッチ使えるドーブルってところか -- 2022-01-13 (木) 08:04:10
- サラマンダー=サン、どこかでスパカスと実力同程度ってあったけど本当なの? -- 2022-04-25 (月) 22:39:30
- 4部で後天的にジツを付加させたり、相手のジツを奪うニンジャが出てきても見ただけで相手のワザをラーニングして使いこなせるサラマンダー=サンのインパクトは変わらない。やはりニンジャはカラテが全てよ -- 2023-09-11 (月) 19:29:31
- スパルタカス=サンと直接戦闘したという事実はないと思うが、是非見てみたかった。…ただ、古代ローマカラテ最強の使い手に対してそれをラーニングして対峙すると…死亡フラグにデスノボリを掛けて死亡率100倍だ。分かるかこの古代ローマカラテ指数関数が! -- 2023-09-15 (金) 23:57:26
- 正直作中最上位格のニンジャ達相手にはラーニングとかしてる余裕無いだろうしそういう意味じゃ頭打ちって気はする。いやまあラーニング抜きにしても純粋にカラテがめっちゃ強いからそれだけでも十分だとは思うが、各部ラスボスとか4部のリアルニンジャ達と比べちゃうとな -- 2023-09-16 (土) 04:38:15
- ↑神話時代にそんなバケモノじみたカラテとラーニング能力を持ったニンジャも絶対居たと思うと恐ろしいが、敵のワザの真似するぐらいなら己のワザを極限まで極めた方が手っ取り早いとか言うバケモンも同時に存在してたんだろな -- 2024-02-03 (土) 19:19:03
- 他の武闘派グラマスが一匹狼気質の中で一番政争頑張ってたっぽいのが印象的。貴族派閥・パラゴン閥・サラマンダー閥の三つが筆頭だったのかな -- 2024-02-11 (日) 01:34:12
- 天賦の才を持ちながら力に狂ってしまった兄弟子は実際ライバル造形の王道中の王道でありオイシイキャラな。最期もアッパレであった -- 2024-05-18 (土) 13:27:01