モンスター/サメ
Last-modified: 2024-07-13 (土) 18:45:13
- 種族
- 魚類
- 別名
- 古代鮫(こだいざめ)
- 英語表記
- Sharq
- 危険度
- MH3・MH3G:★2
- 登場作品
- MH3, MH3G
- 狩猟地
- 孤島, モガの森
目次
概要
- MH3、MH3Gに登場する肉食魚。正式名は「サメ型の肉食魚」である。*1
魚類型モンスターで初めて別名が与えられた存在である。
- ビジュアルは現実世界におけるホホジロザメそのもの。
モンハンの世界では珍しい、現実世界から抜け出してきたかのような姿を持つモンスターである。
- サイズはハンターの身長の約3倍といったところ。
我々が操作するハンターのサイズは175cmとされているので、おおよその全長は5mかそれ以上ということになる。
現実世界のホホジロザメの一般的な個体の全長は約4~5mなので、
モンハン世界のサメはかなり大型の部類に入ると言える。
公式ガイドブックでは「ハンターに牙剥く獰猛な古代鮫」と紹介されており、
本種素材から作製できるシャークキングの説明文にも「モガの海の恐怖の象徴」*2と書かれているなど、
現実世界のホホジロザメ同様、かなり恐ろしげな印象を受ける。
- このように威圧的なビジュアルや設定を持つ古代鮫であるが、
孤島の海で相対すると、その印象は一変するだろう。
なにしろ実際に戦ってみると物凄く弱い上に、そもそも性質自体が獰猛とは真逆である。
- 図体の割に体力値が低く、動きも鈍間で、攻撃力も大したことない。
- 目の前に立たない限り積極的に襲ってくることは無く、しつこく追い掛けて来たりもしない。
どころか一撃食らわせただけでそのまま退散してしまう場合も多い。
- 攻撃自体も勢い良く噛み付くとか食いちぎるとかではなく、体をくねらせての体当たり攻撃オンリー。
- 生息している場所が限られており、大抵は孤島エリア11の隅*3で慎ましく泳いでいるだけ。
一体どこが恐ろしいのであろうか?
ハンターを視認するなり全力で突進してくる某生肉などと比べると、実に大人しく温和なモンスターである。
海棲生物に限ったとしても、同じエリアに沢山生息していて麻痺攻撃を仕掛けてくる
クラゲ型魚類の方が遥かに脅威であると言わざるを得ない。
- あくまで一般人ではなくハンターだから簡単に対処できているだけ…と言い訳したいところだが、
公式ガイドブックにはハンターに対しても獰猛であることが強調されているため、それも苦しい。
- 作中における事実として、モンスターハンター世界の食物連鎖は現実世界のそれと大きく異なる。
海にはロアルドロス、チャナガブル、ガノトトス、そして海洋の王たるラギアクルスと
巨大な体躯と凶暴性を兼ね備えた大型モンスターたちが犇めいており、
ホホジロザメ級の鮫であっても頂点捕食者たり得ない、という厳しい現実がある。
あるいは、これらの大型モンスターに捕食者としてのニッチを奪われた結果、
上記のような(比較的)大人しく、生息域の狭い生物になってしまったのかもしれない。
- なお、こういった状況は現実世界の中生代などにおいても発生していた。
鮫は恐竜誕生以前から存在する非常に古い生物で、中生代でも今と変わらず古代の海を泳いでいたのだが、
当時の海は大きいもので20m弱というモンハンさながらのサイズを誇る巨大な海棲爬虫類の支配下にあり、
鮫は彼らのおこぼれや小型の獲物を狙う下位捕食者の地位に甘んじることを余儀なくされていたのである。
無論、巨大な海棲爬虫類に捕食されてしまうことも往々にしてあった*4。
- またそのような海棲爬虫類が絶滅した現在においてもホオジロザメ等が
より強靭な骨格を持ち高い知能と群れでの連携を活かした狩りを行うシャチに襲われる事例がある。
- ちなみに危険度で比較すると、古代鮫がまともに争えそうな海棲肉食モンスターはルドロスのみ。
しかしながらあちらは群れていることが多く、基本的に単独行動である古代鮫の旗色はかなり悪いだろう。
このように、まともに他種と争って食料を獲得できるほどの力を持っているとは考え難く、
小型の魚類を捕食する、大型モンスターが食べ残した死骸で腹を満たすなどして質素に生活している可能性が高い。
- モリを使って討伐すると、剥ぎ取りで固有素材「古代鮫の皮」が入手できる。
その他、「とがった牙」、「生肉」、「活力剤」などが剥ぎ取れることもある。
弱らせると海竜種が弱った時のようにフラフラと泳ぐようになるので、確実に素材を得たいならばこれを待つと良い。
一度武器で攻撃をし、タックルで体力調整するとより分かりやすい。
- 活力剤はゲーム序盤では入手の難しいアイテムであるため、重宝したプレイヤーも多いかもしれない。
しかし、牙や肉はまだしも、生物であるサメから薬品が剥ぎ取れるのはなかなか不思議である。
古代鮫の体液には、活力剤と同じ効能がある…ということだろうか。
もしかしたら、肝油のような物かもしれない。
- なおサメから剥ぎ取れる生肉に関してだが、
サメの仲間は体液の浸透圧調整に尿素を用いているため、身体組織にも尿素が蓄積しており、
鮮度が落ちるとアンモニアを生じることにより臭みが出て食べられなくなってしまうはずである。
しかし、モンハンではサメから肉を剥ぎ取ってアイテムボックスに長期間放置しても、
臭くなったりするようなことはない。
まあアイテムボックス内では生肉が永遠に腐らず虫などが永遠に死なないので、
サメの肉も鮮度が落ちるなんてことは無いのだろう。もしや時が止まっているのでは…
そもそも、MH世界の古代鮫と現実のサメの体組織などが根本的に異なる可能性すらある。
- 現実世界では冷蔵技術が発達する以前、海から離れた地域等でサメが食べられていたケースがある。
上述の通りサメは鮮度が落ちるとアンモニアを生じるが、
そのおかげで腐敗が抑えられ、内陸部でも海の幸を味わえたのである。
そう考えると長時間放置されても食べられるというのも分からない話ではない。
- タンジアの港には、モガ近海に生息する個体の二倍はあろうかという巨大な鮫が吊るされている。
港の住人の話によると、あれを釣り上げたのは港の桟橋から海を見下ろしている船乗りで、
それを武具屋の老職人が、ハンターたちに武具を作ってあげるためにと譲り受け、
わざわざ吊るしてくれたものらしい。
ちなみに、同じものがモガの村にも見られる。
- もしかしたら、(ハンターが発見出来なかっただけで)モガ近海には実はこの巨大ザメが生息しており、
「恐怖の象徴」とされているのはこの「ドス古代鮫」…なのかもしれない。
…是非とも、こちらの方とも戦ってみたいと思ったあなたは間違ってはいない。
- MHWorldではナマズが「咬魚」という別名も与えられた
ガライーバとして復活を遂げたのだが
淡水魚のあちらと異なり海水魚のこちらは復活する事が叶わなず、
続編のMHW:IやMHR(:S)でも結局登場することは無かった。
余談
- このモンスターの別名は上述の通り古代鮫であるが、
現実世界で『古代鮫』というと、絶滅種では太古の地球に生息していた巨大鮫メガロドンのことを、
現生種では原始的な特徴を持ち生きた化石とも呼ばれるラブカ等の深海ザメを主に指す。
ただの「鮫」ではなく、わざわざ「古代の(特徴を持つ)鮫」と区別するからには、MH世界にも
「古代じゃない一般的な鮫」がいるのだろうが、そちらは未登場である。
- ちなみにメガロドンを含む、発掘された数千万年前のサメの化石の殆どは、歯の化石である事が多い。
サメの骨格は殆どが軟骨で構成されており、骨格が化石として残りにくいためである。
巨大鮫として知られるメガロドンも、歯の大きさから全長を推定されているに過ぎず、
全身骨格などは未だに発見されていない。
なので、モガの村近海で古代の鮫の姿を拝めるのは意外と有難い事なのかもしれない。
あんまりそういう気持ちにはならないが。
- 現実世界のサメは種類にもよるが個体によっては人を襲う事もあり、
『ジョーズ』や『ディープブルー』など多数のパニック映画等にも登場して多くの人々を恐れさせている存在である。
とはいえ1年間にサメに襲われて命を落とす人の数は意外と少なく、
襲われた人の4分の3は命を落としていないと言われている。
そもそも殆どのサメにとって、ヒトの場合は口に合わず、骨が多いので食べる所が少ない存在らしい。
では何故襲うのかというと、単に餌かどうか試し噛みしているだけである。
それでも人間を含む他の生き物にとっては十二分な威力だが。
そして、試した結果口に合わないという事で大抵のサメは人間を放す事になる。
- ただし、太平洋戦争中に沈没した軍艦の乗員が漂流している時に
サメに襲われたという事例もあるので、決して侮ってはならない。
- 余談だが、映画『ジョーズ』に登場したサメはホホジロザメである。
ただし、シリーズに登場するサメは全長8~10mとされ*5、
本来天敵であるはずのシャチをあっさりと噛み殺すなど、実際とは掛け離れた特徴が多い。
動物パニック映画ではお馴染みの「突然変異」やら「マッドな化学の悪影響」
のような原因は映画劇中で特定されていないものの、
少なくとも現実では未だ確認されたことのない巨大個体である。
- ちなみに大概のサメは一部の種を除いて基本的に温和な性格を持つ魚類である。
だからといって危険ではないとか恐れる必要がまるでないとはならないが。
- 現実世界でも映画『ジョーズ』の影響でサメ相手に間違った先入観を持つ人が多く出てしまい、
シロワニという大型だが非常に大人しい性質のサメが危険と判断され、
また人喰いザメのモデルとなったホホジロザメが大量に狩られてしまった。
- また、古来からサメのヒレ(フカヒレ)は中華料理の高級食材として知られており、
近年その需要が世界中で高まったことにより、サメの乱獲に拍車がかかっている。
- もともとサメ類は海洋の生態系の頂点に君臨する生物であり、それ故に個体数が少ないということもあって
サメ絶滅の危機はしだいに深刻化し、現在では最終的には条約で保護されるという事態になっている。
- 魚竜種モンスターのガノトトスもサメをモデルとしているモンスターである。
顔にその名残が見られる他、背びれだけを出して泳ぐ点、親の胎内で最初に孵化した胎児が
胎内の他の卵を食べて成長する生態などは全てサメを参考にしたものであろう。
また、「ガレオス」もギリシャ語でサメの一種を表す単語である。
MH4からは"化け鮫"ザボアザギルが新たに登場しているが、
こちらは頭部および背ビレの形状と体色だけで言えばガノトトスより更にサメに近い
…というか蛙のような手足が生えている以外は最早サメそのものといっても過言ではないビジュアルを持つ。
ただし当然ながら根本的な相違点もあり、ほとんどのサメは温暖な海域に生息するが、
ザボアザギル(と幼体のスクアギル)は極端な寒冷地に姿を現す。
素材
- 古代鮫の皮
- サメ型肉食魚から剥ぎ取られる皮。
魚類型モンスターの中で数少ない専用の素材のひとつだが*6、
初登場したMH3では、古代のお面の修理と資源化以外に全く用途が無く、
微妙に不遇な扱いを受けていた。
MHP3では水中に潜れないので必然的にサメ型肉食魚と戦闘する機会も無くなったが、
孤島にモンニャン隊を出せば皮を手に入れてくる事がある。
今回ようやく素材として使えるようになったが、その皮から作れる装備は例のサメ槍のみである。
ただ、太刀の南蛮刀の強化の時に5枚必要となるので、肝心な時に限って足りなかったりする。
MH3Gでも続投。MHP3と同様に南蛮刀やシャークキングなどの武具素材として利用されるので、
MH3の時ほどの影の薄さはなくなったようである。
なお、作成できる武器は、ライバルであるガノトトスやナバルデウス等の武器と比べると、
攻撃力が若干低く斬れ味ゲージにも難があるものの、非常に高い水属性値を誇っているのが特徴。
使いようによっては巨大古龍の武器をも超える活躍を見せてくれるので、
是非サメを狩りまくって最終段階のシャークカイザーにまで強化してあげよう。
MHXでも登場する。
セガレからの依頼「集会所☆3 孤島に渦巻く恐怖」のメイン報酬で確実に入手可能。
クエスト内容は下位ラギアクルス1頭の狩猟なので難しくはない。
ただ用途がサメ槍の生産・強化のみになってしまった。
シャークキングを入手するには上述のクエストを多くて6回はまわす必要がある。
- なお「鮫皮」といわれる魚類由来の皮は工芸材料としても知られ、
柄巻きの滑り止めなどで日本刀に組み込まれる事もある。
ただし、この「鮫皮」はエイの革の通称。サメとエイは共に軟骨魚類で、とても近い種類の生物なため表皮も似ている。
南蛮刀に使われるのは割と現実に則しているのかもしれないがランスは知らん。
関連項目
クエスト/古代鮫を狩りつくせ!
武器/シャークキング
武器/南蛮刀
オトモ/古代のお面