モンスター/リノプロス

Last-modified: 2024-11-28 (木) 15:36:07
種族
草食種(鳥盤目 周飾頭亜目 リノプロス科)
別名
草食竜(そうしょくりゅう)
英語表記
Rhenoplos
危険度
MH3・MHP3・MH3G・MH4・MH4G・MHX・MHXX:★2
登場作品
MH3, MHP3, MH3G, MH4, MH4G, MHX, MHXX, MHRise, MHR:S, MHXR
狩猟地
砂原, 火山, 地底洞窟, 地底火山, 天空山, 未知の樹海, 旧砂漠, 古代林, 溶岩洞

目次

特徴・生態

温暖な地域や乾燥帯などに生息しており、
特に砂原や火山など、比較的過酷な環境を好む草食竜。
縄張り意識が非常に強い草食種として知られており、
誤って縄張りに踏み込んでしまい、襲撃される一般人も少なくない。
そのため、草食種にしては珍しく討伐依頼が提示される事もある。
多くのハンターズギルドにおいて通称として《草食竜》と呼ばれるのは主に本種である。
現在確認されている草食竜の中では最も小柄な種。
視力が弱い代わりに聴覚が優れており、
縄張りに何者かが接近するとその物音を敏感に聞き取り、音が聞こえた方向へ向けて全力で突進する。
脚は短いが突進力は凄まじく、侵入者を執拗に追い立てる。
その突進は、鍛えた肉体と頑丈な防具によって身を守られたハンターでさえも、
まともに食らえば吹き飛ばされる威力を持ち、外敵に対しても十分な防衛手段となる。
しかし、前述のように視力が弱く、高い突進力故に急ブレーキを掛けられないためか、
そのまま岩や大木に激突して気絶する光景が目撃されることも。
火を見ると興奮し突進力が増すが、強い突進力が災いし、岩に激突した際の気絶時間も長くなる。
また、地中を掘り進む能力も持っているが、その様子が目撃される事は少ない。
草食種として分類されるモンスターにしては珍しく、なかなか高い強度を持った甲殻に身を包む。
特に頭部を覆う甲殻はあまりの強度に剥ぎ取るのも一苦労という代物で、ランスの盾などにも加工できる。
大岩に全力でぶつかっても気絶程度で済むのはこの頭殻のおかげである。
ちなみにこの甲殻などを加工したハンター用の防具も存在するが、
これは元々は砂漠地帯での削岩作業や砂の中に埋もれた鉱脈や水脈の探索を目的に開発された装備である。
他の草食竜と同じく、肉は食用になる。
卵もなかなかの美味で、アプケロスと同じく美食家からも人気がある。
リノプロスの卵はアプケロスや飛竜種の卵と比べて小さく軽いため、運ぶ事自体は比較的簡単である。
しかし、縄張りに勝手に踏み込んで来た挙句卵まで盗もうとする不埒者を親のリノプロスが許すはずが無く、
卵泥棒は等しく徹底的な排撃に遭うこととなる。
そのため結局卵の入手は困難で、市場にもなかなか出回らない。
そして当然のように、ハンターに向けたリノプロスの卵の入手を目的とする依頼が後を絶たない。

概要

  • MH3より登場した草食種のモンスター。
    恐竜のプロトケラトプスアンキロサウルスを足して2で割ったような外見をしている。
    ディアブロスモノブロスの親戚にも見えるが、生態樹系図上では関連性は全くないことが示されている。
    やはり飛竜種でも獣竜種でもなく、アプトノスやアプケロスと同じ祖先を持つ草食竜であるようだ。
    • プロトケラトプスの様な角竜(つのりゅう)のことを『サイみたいな恐竜』と表現したりもするが、
      そのサイは英語で「Rhino(ライノ、あるいはリノ)」と呼ぶ*1
      本種はまさにサイみたいな(小型草食)竜である。
      上記の通りリノプロスの英語表記は「Rhenoplos」だが。
    • 通称「ロケット生肉」、または「アーマード生肉」など。
  • ブルファンゴに次ぐ猪突猛進の権化。
    視力が低く、外界からの情報の入手は聴覚に頼っている為、
    警戒状態になった後でハンターが遠くに離れると、周りの同族以外のモンスターをハンターと勘違いするのか、
    手当たり次第に攻撃を開始する。
    火山ではメラルーと一緒にいる事もあり、
    わざとメラルーを攻撃させて悦に入る意地の悪いハンターもいるのだとか。
    • 「縄張り意識が強い」という設定だが、大型モンスターが縄張りでいくら暴れまわろうとも完全にスルーし、
      ハンターが近くに立ち入った時だけ怒りを露にする。
    • また「視力が弱く聴力に優れる」という設定だが、大型モンスターが大音量で咆哮しようが歯牙にもかけない。
      すぐ傍でディアブロスやグラビモスが凄まじい咆哮を上げていても何故かまったく気にもかけず、
      ハンターの発する音のみを正確に把握し、ハンターのみを執拗に狙い続ける。
      生態を無視し、ハンターに対する嫌がらせに特化したプログラム感満載の行動をする所も嫌われている一因だろう。
  • 小型の草食竜にしては珍しく、専用の素材が剥ぎ取れる。
    その素材をベースに作った武具もあり、草食種のモンスターの装備にしてはかなりの性能を誇る。
    特に防具のリノプロシリーズはスキルも恵まれており、下位の防具としては性能は決して悪くない。
    • しかし、見た目は非常にダサい。
      特に男性ガンナーはどうしたらこんなデザインになったのかさえよく分からない。
      女性の場合はクマをモチーフにしているので可愛いと言えなくもないが何故そんな見た目なのかは謎
      オトモの場合はクマのぬいぐるみそのものな見た目になる。これ竜の素材ですよね
    • しれっと2回剥ぎ取れるため素材集めも楽である。
      初期の店売り防具より数段硬いため、ここから取っ掛かりを作るのも有りかも知れない。
      見た目に抵抗が無ければだが…。
      そしてMHP3以降のガンサーやMHRiseの貫通ガンナーは呪われるのであった。
  • アプケロス+ブルファンゴといった特徴で、歴代の草食種でもトップクラスの面倒臭さを持つ。
    つまり硬い・ウザイ・しつこい。
    せっかくMH3系列にはアプケロスがいないというのに、二刀流の継承者が現れるとは……。
    • まず、アプケロスと同じく大型モンスターが来ても逃げない。
      勿論イビルジョーが現れてもである。
      次に、頭の肉質が異様に硬い為、突進の前に正面から叩き伏せる戦法が通用しにくい。
      更に、アプケロスとは異なり、突進が速い為*2
      大型モンスターとの戦闘中に虚を突かれやすい。
      最後に、一旦ハンターを感知すると自らの命が尽きるまで執拗にハンターを狙い続ける。
      その執念たるや、一度探知されたらマップの端まで逃げても追いかけてくるほどである。
      以上のように、兎に角面倒臭く、絵に描いたようなお邪魔モンスターである。
    • MHP3からはブルファンゴがボス共々まさかの復活
      しかも、当のリノプロスはそのまま続投
      これにより、新旧猪突猛進コンビの共演が実現した。
      しかもこの両者、お互いの生息地をカバーし合っているよう。
      ブルファンゴがいないにはリノプロスが、リノプロスがいなにはブルファンゴがいる形になっている。
      どこに行っても、両者のどちらかが狩場にいるということになる。
      結局、ハンターに当たった個体はすぐさま抹殺されるのだが、
      その間大型モンスターの会心の一撃でハンターも抹殺されるのである。
      • 後にイベントクエストの「ファミ通・怒涛の突進祭り」が登場し、
        とうとう夢のコンビが実現したのであった。
        防具や護石も身に着けられないので尚更厄介な存在となっている。
      • Xでは「ライバルの激突」というチャチャとカヤンバのどっちの突進が強いかという、
        至極どうでもいい争いが発端の、第二ラウンドが用意されている。
        この『ライバル』が示すのはチャチャとカヤンバの事か、リノプロス対ブルファンゴか、
        はたまたハンターvs突進組か。あるいはメーカー、プレイヤーか。
        なお依頼文からするに、ソイツらはチャチャが集めたらしい。モガの村ハンターは一体何をしているんだ?
  • たいまつを灯すと突進の威力が上昇し、気絶時間が延長される。
    一掃しても地中からまた現れたりもするが、こやし玉で退散させる事も出来る。
    また、ブルファンゴとは違い閃光玉が効く。
  • 頭は固いが、尻尾(厳密に言えば頭以外の全ての部位)はとてもやわらかい。
    頭にLV2通常弾を撃つ場合は、12発も撃ちこんでやっと倒せるほどの耐久を誇るのだが、
    尻に撃つと3、4発で沈んだりする。
    そのため、大型モンスター発見前にこのロケット生肉を発見した場合は、
    あらかじめ背後から奇襲をかけて始末しておくのがセオリーである。
    • 大剣の強溜め斬りを頭に受けても沈まないため、属性補正を割り出せる。
      超出力属性解放斬りもビン1本なら耐えるなど、
      無駄に高い耐久と極端な頭の肉質と耐属性、閃光玉で大人しくなる性質からダメージ検証の良き友である。
  • 天敵は炎戈竜アグナコトル
    勿論、時たま火山に出没する暴君イビルジョーも脅威ではあるが、
    火山や砂原を根城にしているわけではないので、隠れて移動するのを待てば良い。
    しかし火山を活動拠点とし、自慢の甲殻をも貫く嘴を持つアグナコトルはどうにもならない。
    相手は地面の下から、それも恐るべき速度でいきなり襲いかかって来る。
    逃げたくとも逃げられない上に、腹部は甲殻に覆われていないという弱点も重なり、
    ハンターを悩ます体力も意味を成す事無く、手も足も出せずに捕食されてしまう。
    • MHP3以降ではハプルボッカやベリオロス亜種、ブラキディオスにまで捕食されるようになり、
      結構捕食される機会が増えてきた。
      いいぞ、もっとやれ

MH4(G)

  • MH4でも続投。
    しかし、直線的な動きのため高低差に対応することが出来ず、
    こちらが壁に張り付いていると頭をぶつけて目を回している姿がよく見られる。よく見るとちょっと可愛い
    それでも少しの段差くらいなら乗り越えてくるので、やはり邪魔な存在であることは間違いない。

MHX(X)

  • MHXにも、似た性質のモンスター共々登場。
    恐竜らしい見た目に違わず、古代林にも生息しているようだ。
    ただしアプトノスやアプケロスは古代林には棲んでいないので、
    草食恐竜っぽい見た目で選ばれた訳ではないらしい。
    火山に程近い土地柄だから、という理由からだろうか。
    • Xでは閃光中でもハンターを付け狙うようになった。
      聴力に優れる生態の反映とでも言いたいところだが、
      これは大型モンスター含め閃光の動作が変わったせい。
  • 小型の中ではタフな部類のため、大型モンスターとの交戦の前に敢えて硬い頭をひたすら攻撃し、
    掃除ついでに狩技などの各種ゲージを溜めるという外道極まりない戦法も有効。
    武器種によってはリノプロス1匹でブレイヴ状態寸前までゲージを溜められる。

MHW(:I)

  • MHWorldではまさかのオミット
    どうやら彼らは新大陸にお呼びがかからなかったようだ。
    続くMHW:Iでも登場は叶わなかった。というか今更追加されたところで何のメリットもないが。
    リノプロスに並々ならぬ怒りを抱くハンターにはこの上ない朗報であったが、
    実際は新大陸にも、突進でハンターを吹き飛ばすという本種の後釜とも呼ぶべき、
    草食種「ケストドン」及び「ガストドン」の生息が確認されている為、
    ホーミング生肉との戦いは終わることはなかったのだった…。

MHR(:S)

  • MHRiseにてブルファンゴ共々復活を遂げてしまい
    更には上述のケストドンもMHW:Iから続投してしまった。
    当作ではメラルーバギィといったハンター達を苦しめてきた小型モンスター達も続々と復活し、
    更には小型モンスター自体の攻撃性もMHWorldから大幅に上がっている為、
    彼らの横槍にはこれまで以上に注意を払い続ける必要がある。
    • 相変わらず厄介な突進攻撃だが、本作では一部の武器のガードなどで
      リノプロスの突進を力技で止める事が可能となっている。
      受け止めた場合は壁などに衝突した時と同様にふらついてしばらく動けなくなる。
    • また、本作ではこれまでの素行の悪さからかウロコトル共々
      閻魔大王によって地獄行きの判決を下される羽目になってしまった。
      一応武具などで最低限プレイヤーの役に立っているため、蜘蛛の糸程度の救済を…と言いたい所だが、
      あちらはあちらで閻魔大王に喧嘩を吹っかけて地獄行きにされる常連であった。
      むしろ、あちらの雌個体にはあっさりと捕食されてしまう有様である。
  • サンブレイクにおいても当然続投されているが、
    リノプロスに関してはマスター級の素材と防具が追加された程度で、特に大きな変更点は無かった。

余談

  • 砂漠や火山など、暑い過酷な環境に生息しているが、
    MH3のオープニングではアプトノスに混じって草原にいる。
    また、MHP3の孤島を舞台としたニャンタークエスト「陸の女王リオレイアだニャ!」では、
    報酬にリノプロスの甲殻や頭殻が含まれている事がある。
    ハンターが踏み入れる場所にたまたま生息していないだけで、
    火山のようなとりわけ暑い環境でなくても生息しているのかもしれない。
    • なお、MHXでは緑に覆われた古代林での生息も確認されている。
      ただ、古代林では同じく暑い地域を好むディノバルドが生息していることも明らかになっており、
      古代林自体が熱帯に属している可能性はある。
    • 天空山にも少数ながら生息しているので温帯~熱帯を好むが、
      寒い環境でなければ一応生けていける様だ。
      なお先輩に関してはほとんどのフィールドにいる有様。
  • 本種は周飾頭亜目に属するモンスターだが現実だとこの分類にはトリケラトプスといった角竜やパキケファロサウルスのような堅頭竜といった
    頭の攻撃的な装飾が目立つ植物食恐竜が属しており、頭のフリルや鼻の出っ張りを持つ本種とは共通点が多い。
    一方でそれらの恐竜どころか爬虫類には存在しない耳介を持つといった特異性も本種は有している。
    フリルと見間違うくらい大きな耳を持ってることに気づくと、憎たらしいやつのイメージの本種も少し可愛く見えてくるかもしれない
  • リノプロスは小型モンスターながら別名がしっかり存在している種だが、
    意外にも中文表記での名称には使われておらず、MHRiseでは「硬甲竜」が当てられている。
    というのも、「草食竜」はMHWorldやMHST2ではアプトノスの中文表記の名称に使われているのである*3

素材

生肉
小型モンスターから剥ぎ取れる食用の生肉。
硬い甲殻の下に隠れており、リノプロスの気性の荒さもあって入手はやや困難。
草食竜の甲殻
リノプロスの身体を覆う外殻。小型モンスターの素材にしては強度はなかなか高い。
大型の肉食モンスターから身を守るには少々心許ないが、加工すればハンターの身を守る立派な防具となる。
年月を重ね、硬度と厚みを増した上質なものは「草食竜の堅殻」と呼ばれる。
草食竜の頭殻
とりわけ頑丈なリノプロスの頭部の甲殻。初心者用の武器なら弾かれる事もあるほど堅い。
突進の威力を上げる事にも一役買っており、岩や大木に激突しても傷つかない。
ランスの盾に加工する事も出来るが、その硬さのために剥ぎ取るのも一苦労。
特に質によって価値や呼び方が変わる事は無い。
  • MH3G、MH4GではG級個体からは入手できなかったが、MHXXではG級個体からも入手できるようになった。
草食竜の重骨
極めて強靭な草食竜から剥ぎ取れる骨。
かなりの重さがあるが、その分強度も非常に高く、防具の素材として極めて優秀。
リノプロスからだけでなく、ズワロポスアプケロスからも剥ぎ取ることができる。
MHXXでは、「草食種の大重骨」という名称に変わっているが、位置づけは「草食竜の重骨」とほぼ同じである。
MHSTではこれの上位版に当たると思われる「草食種の堅骨」という素材が存在する。
化石骨
化石化した草食竜の骨。
武具の素材としては使えないが、土産物としての需要があり、そのまま持ちかえる旅人もいるという。
  • 化石化してるから当然草食種からの剥ぎ取りでは入手できず、
    フィールドにある骨のオブジェクトを調べると入手できることがある。
  • リノプロスの生息していない遺跡平原でも見つかる事から、
    ここで言う"草食竜"はリノプロスではなく"草食性の竜全般"を示していると思われる。
    草食竜の存在が確認されていない氷海でも見つかるが…。
リノプロシュート
食材として扱われるリノプロスの肉。
ハンターがアイテムとして手にする機会は無い。
  • 名前はリノプロス+プロシュート(Prosciutto、プロシュットとも)*4だと思われる。
    恐らくリノプロスのもも肉のハムなのだろう。
    ただし日本では"イタリアの製法で作られた、燻製していない生ハム全般"の事をそう呼ぶため、
    (もも肉以外を含めた)生ハムかも知れない。

関連項目

武器/草食種武器 - リノプロス素材がメインの武器について記載あり
防具/リノプロシリーズ
モンスター/アプケロス - 好戦的な草食種の先輩
モンスター/ブルファンゴ - 突進を得意とする害悪小型モンスター仲間
モンスター/ガストドン - 好戦的な草食種の後輩


*1 より正確には「ライノセラス(Rhinoceros)」。脱線するが「ライノセラスビートル(Rhinoceros beetle)」でカブトムシになる。
*2 前述のロケット生肉の異名はここからきている
*3 ただし、当の中国のMHOnlineでは、アプトノスは「食草竜」と表記されていた。
*4 プロシュットはイタリア語で「とても乾いた物」という意味で、豚のもも肉のハムの事。第4部の次回作に登場する兄貴の名前の由来である。なんの偶然か兄貴の能力に似た名のハンマーハムもある。