MHP2Gにて初登場した弓。
MH3GまでとMHX以降では麻痺ビン強化の効果を持った無属性拡散弓であるが、
MH4(G)においては大分毛色が異なっている(後述)。
目次
概要
- その身も蓋もなさすぎる名の通り、
第一段階目であるカジキ弓【粗】の生産にはカジキマグロを必要とし、
強化して【粗】→【三枚卸】→【姿造】としていくのにもカジキマグロが必要。
素材としての出番はこれとレイトウマグロか、
スピード特化型の猟虫のレベルアップぐらいなので余っていたら使ってしまおう。
- 見た目は完全にカジキマグロの骨に弦を繋いだもの。
背骨の部分がトゲトゲしているため手を傷つけないかと心配になるが、
ちゃんと持ち手の部分には骨が無いようになっているので安心してほしい。
何気に矢立は魚籠の形をしているなど、結構細かい。
また他の弓のように二つ折りになった状態が存在せず、納刀時もそのままの形で
背中へと回される等、どこか作りのこだわりを感じさせる弓である。
尤も、折りたたんだりする動作がないからと言って、武器出しや納刀が他の弓よりも
早かったりはしないのだが。
- 説明文にはこうある。
カジキの食べ残しを有効利用したいとの願いから生まれた、自然にやさしい弓、と。
だが、どう見ても一匹分しかないのに、
最終強化までにカジキマグロを3or6匹も使うのはどういう事だろうか?
MHP2Gでは、ついでとばかりに取られていった古代魚5匹の行方も気になる。
本当に自然にやさしいのだろうか?- まあ1段階強化するだけで8匹も取られるレイトウマグロよりはマシだと思うが。
- また「カジキの食べ残し」とあるが、一体誰が食べ残してしまったのか。
というか、食べ残しを無料で貰えないのか? 新鮮なカジキを用意する必要はあるのか?- ポッケ村の加工屋ではアイルーも働いている…のだから、つまりはそう言うことなのだろう
(ハンター大全にも、アイルーが食べ残したカジキから発想を得たとか書かれている)。
だが、タンジアやモガの加工屋にはアイルーはいないはずだが…。 - などと言っていたら、「職人たちのまかないになる」と明言された後輩の魚武器が登場してしまった。
どうやらアイルーが居なくとも、新鮮な魚の身は職人の腹の中に収まってしまう運命のようだ。 - 冷静に考えるなら、実際にカジキの食べ残しをどこかで見つけたところで、
肝心の骨部分が痛んでいる可能性もあり、武器としての使用に耐えない恐れがある。
それならば新鮮なカジキを仕入れてその場で肉を削ぎ、悪くならないうちに加工するというのは理に適っている。
しかし武器として加工することを重視した結果、本末転倒になっているような…
- ポッケ村の加工屋ではアイルーも働いている…のだから、つまりはそう言うことなのだろう
性能
- 一見するとただのネタ武器で頼りなさげなのだが、弓としての性能は意外と悪くない。
MHP2G
- 初登場。毒ビン以外の全てのビンを使用可能で、麻痺ビン強化が付いている他、スロット3も持つ。
最終強化の【姿造】で連射3-拡散4-拡散5-(連射4)が撃てる拡散弓となる。
堅竜骨や重竜骨を手に入れてしまえば、残りは農場とアイルーキッチンで素材が集まるのも魅力の一つか。
- だがその代わり同ランクの弓と比べると攻撃力はイマイチ。
最終強化のG級武器にしても属性無しで288と、
下手をすると他の弓の上位の物よりも火力が低くなってしまう。
ウカム後にはカジキ弓Gが登場し、スペックは【姿造】と同じまま攻撃力324まで伸びる。
- こんなナリだが、弓で麻痺させることにかけては当作品中でカジキ弓Gの右に出るものはいない。
集中・拡散矢強化・状態異常強化までは他の弓でも可能だが、
この武器のスロット3を活かすと罠師かボマーかアイテム使用強化あたりが追加で積める。
罠を調合分まで持ち込んで長時間拘束に挑んだり、麻痺ビンが切れたら睡眠爆破に切り替えてみたり
やりようによってはサポート弓の極致に至る。
iOS版ならオンラインプレイ対応になったので、活かせる機会が増えたかもしれない。
- また見た目で勘違いされやすいが、水属性や氷属性は持っていない。
MH3G
- 基本的な性能はMHP2Gとほぼ共通だが、今回は上位の段階で最終強化の【姿造】まで作成可能。
裏を返せば上位止まりと言う事なので、G級に上がるといずれ火力不足でお役御免となる運命ではある。
しかし素で強撃ビンが装着可能、かつ溜め2と3が高レベルの拡散なので、
スキルで散弾強化を付けて運用すれば火力的には十分で、
G級の序盤くらいまでは十分現役で通じる。
同時期に作れる水の拡散弓である祈弓ビクトリアには単純な火力や無属性と言う点では負けているが、
撃てる矢のレベルや扱えるビンの種類、スロット数の多さではこちらに軍配が上がる
(特に強撃ビン標準装着弓がかなり減った今作では、強撃ビンを素で使える弓は貴重である)。
- ちなみに覚醒を発動しても、残念ながら何も変化が起きない。
これでもし氷属性でも付けば、増弾以外で氷属性の拡散矢が撃てるただ一つの貴重な弓になり、
G級でも活用の道があったかもと思うとちょっと残念である。
MH4
- 今作では【姿造】はオミットされ、【三枚卸】で強化が止まってしまう。
無属性弓だったこれまでから一転、水属性偏重弓となった。
その属性値は驚異の360。
属性との相性が良い拡散矢なのも相俟って、水弱点のモンスターには脅威となりえる。
…と言いたい所なのだが、攻撃力が僅か96しかなく、
それなら溜め1連打で属性ダメージを…と思っても、残念ながら溜め1はヒット数の稼ぎづらい連射Lv2。
さらにまずい事に、ダレン・モーランの弓、豪弓【月読命】が、属性値こそ300とカジキより劣るものの、
カジキよりまともな攻撃力192、そして拡散矢ほどではないが属性と相性の良い貫通矢を持っている。- しかし物理性能こそ低いものの、
ちゃんと属性特化装備にして挑めば水に弱い敵ならば十分すぎるほどに活躍してくれる。
魚の骨から放たれた矢がグラビモスの外殻をパリンパリン砕いていく様は圧巻である。
拡散弓の都合上、敵から離れすぎない位置で戦うのも剣士と一緒のPTならば都合がいい
(属性偏重のこの弓にクリティカル距離などほぼ無意味な物ではあるが)。
この場合、拡散3以上では矢の本数が変わらない(=属性ダメージに影響が出ない)こと、
属性ダメージは溜め段階による影響を受けにくいことから、溜め2をメインに使っていくのがいいだろう。
…この使い方、どこかで聞いたような…?
- しかし物理性能こそ低いものの、
MH4G
- G級の追加に伴い【姿造】が復活。【三枚卸】を順当に強化した性能となっており、
相変わらず酷い攻撃力144と、更に磨きのかかった水属性480を備えている。
溜めレベルは変わらず連射2→拡散3→拡散4。前作と同様の運用方法になるだろう。
今作のG級グラビモスはかなりの難敵であり、生産難度の低いこの弓は攻略用としても大いに活躍してくれる。
MHX
- MHP2G時代の性能で登場。つまるところ無属性拡散弓である。
前作では消えていた麻痺ビン強化が復活したが、
代わりにこれまでの特徴の一つであった多めのスロットが全没収されてしまった。
最終強化三枚卸になれば強撃ビン両Lvに対応するが、攻撃力190ではたかが知れている。
それなのに相変わらずカジキマグロと古代魚を必要とするので、作成するのも一苦労。
- また、増弾スキルで溜め4に連射4が出るのは相変わらずだが、
どういう訳か溜め2はMHP2G・MH3G時代とは異なり貫通2に変更されている。
これが拡散のままなら、エリアル弓としての運用も視野に入ったのだが…。
MHXX
- G級昇格にともない強化先が追加、限界突破して究極強化を施すと【姿造】となる。
前作で火力不足と言われたのは何だったのか、攻撃力は310に急上昇。
強撃ビン両Lv対応もあってバカにできない火力が出る。スロットも1に増える。
麻痺ビン強化も健在なので、思い切り敵をシビレさせて拡散の威力を味わうことが出来る。
MHRise
- MHW:Iで相方が復活する中こちらは登場できなかったが、MHRiseでは無事に復活。
カジキマグロが上位にならないと出てこないため上位武器となり、MHXから引き続き無属性拡散弓としての登場である。
生産段階の性能は- 攻撃力140
- 接撃ビン・強撃ビン・睡眠ビン・麻痺ビンに対応。睡眠ビンと麻痺ビンは強化に対応
- 矢タイプは 連1→拡2→拡2→連3 と非常に残念
- 曲射は会心型
- スロットは無し
- 百竜強化は会心率強化I、操竜の達人、水棲系特効
MHX時代の【粗】Lv3のベタ移植となっている。
…が、上記の通りなんと麻痺ビン強化は据え置きなので、
これまでのシリーズではダーティリボルバーと飛毒弓ベニアラシの特権であったビン二種強化弓の仲間入りを果たした。
ただし、この時点では矢レベルが非常に残念なので実戦投入は正直厳しいといえる。
- そして、強力麻痺袋・人魚竜の微睡み粉を強化に使用することで【三枚卸】に強化が可能。
その性能は- それなりの攻撃力200
- 矢タイプは 連2→拡2→拡3→連4
- 対応ビンやスロットは変化無し
- 百竜強化は会心率強化III、操竜の達人、水棲系特効
なんと本作で4張りに増えたビン二種強化弓の中では最大の攻撃力を有しており、強撃ビンもしっかり対応している。*2
…が、改善こそされたものの最終段階でも溜め3が拡散3止まりなため、見た目ほどの威力があるわけではないのがネック。 - 大型モンスター素材は上記の二つに加えて昏睡袋と堅竜骨のみであり、
残りは魚とフィールドで採取できる骨素材なので、ちゃんと釣ってあれば強化難度はそこまで高くないのも魅力。
- また、睡眠・麻痺ビン強化のビン二種強化弓は本作では(下記の例外を除けば)カジキ弓が唯一。
毒ビンは未対応なのでクシャルダオラ戦ではやや不便なものの、弓ではトップクラスのの拘束能力を持つ。
- 本作の弓の環境では百竜弓が猛威を振るっているものの、
この弓はビン二種強化弓として状態異常に徹することで差別化が可能。
火力で圧倒すればいいと言われては本末転倒だが、安定した万石の狩りを好むプレイヤーにこそ使ってほしい一張り。- 百竜弓も麻痺・睡眠のビン二種強化に換装できてしまうという問題もある。
この場合強撃ビンが外れるため物理火力はカジキ弓が勝ることもあるが、
百竜弓は属性ダメージという別のアプローチが可能な上にそもそも矢レベルも高く
一射ごとのダメージでは勝ち目は薄い。
やはり調合分まで持ちこんで、2度3度と状態異常にする戦い方で真価を発揮するといえる。
ソロの狩りのみならず百竜夜行やオンラインなどでも大いに役立てたいところ。- 仮想敵をプケプケとして、しっかり当てれば調合分込みで3回は眠り、2回は麻痺になる。
環境生物を駆使すれば毒・麻痺ガスで更に追い打ちがかかり、爆破ガスと大タル爆弾の併用で
目覚ましい威力を叩き込めて、更に属性コロガシの恩恵を目に見えて受けられるなど、
火力と戦略と拘束が一度に味わえる狩りらしい狩りができる
- 仮想敵をプケプケとして、しっかり当てれば調合分込みで3回は眠り、2回は麻痺になる。
- 百竜弓も麻痺・睡眠のビン二種強化に換装できてしまうという問題もある。
MHR:S
- MR帯ではカジキ弓【三枚卸】改を経て、最終系は毎度お馴染みのカジキ弓【姿造】となる。
その性能は、- 無属性弓としては平均的な攻撃力360
- 矢タイプは 連2→拡2→拡4→連5
- 【姿造】でLv1スロットが1つだけ追加
- 百竜スロットはLv2
- 単純な火力では叛弓アルナスルや闘王弓グラディエンテ改といった無属性連射弓の火力
バカ*3トップ勢には及ばないものの、
それでも攻撃力・矢タイプ共にMR帯相応の十分な性能を手にしており、
麻痺・睡眠ビン強化という拘束能力に特化したビン構成は前作と変わらずカジキ弓だけの唯一無二の強みなので、
弓で拘束能力を最重要視するなら真っ先にお呼びがかかるだろう。- ただし、状態異常特化型ながら毒ビンだけは最後まで未対応のままなので、
クシャ対策等で毒ビンを使いたい場合はグルト・ポイゾンや、大鹿角ノ破弾弓を検討するのがオススメ。
…え、シャープシューター改?あれは肝心の強撃ビンが無いし…。
- ただし、状態異常特化型ながら毒ビンだけは最後まで未対応のままなので、
余談
- 【粗】、【三枚卸】、【姿造】は魚のおろし方、及びおろした後の状態を表す言葉である。
- 【粗】は魚をおろした後に残る頭部、骨、エラ、ヒレやそれらに付着した肉の事。
アラと呼ばれる魚もいるが、そっちの事ではない。
見栄えが悪く可食部も少ないため、捨てられるか、他の部位より安価で売られる。
専ら出汁を取るのに使われたり、汁物にして食べられたりする。 - 【三枚卸】は右身、左身、中骨の3つの部分に切り分ける手法。
「もっとも基本的な魚のおろし方」と言われモンハンでも使われる表現である。
すでに身の無いカジキ弓にはもはや関係ない言葉である。 - 【姿造】は「活け造り」ともいい、魚を生かしたまま捌いて刺身にして、魚の形に合わせて並べた料理。
もしくは新鮮な刺身のこと。新鮮とは程遠く、身すらないカジキ弓にはやはり無縁な言葉である。
まぁ料理のグレードとしては上昇しているのでそういう意味合いだろう。
- 【粗】は魚をおろした後に残る頭部、骨、エラ、ヒレやそれらに付着した肉の事。
関連項目
アイテム/カジキマグロ
武器/魚武器
武器/龍頭琴 - 水洗い弓仲間
武器/竹取ノ弓 - 同上