【まじんのよろい】

Last-modified: 2024-03-21 (木) 05:00:33

概要

鎧の一種。漢字表記は公式ガイド等でも「魔神の鎧」と「魔人の鎧」双方の表記があり、一定しない。
高い守備力と炎や呪文に対する耐性がある。
ただし、【呪い】がかかっており、装備すると【すばやさ】が0倍され、0になってしまう。

全般解説

呪いの影響で使えない防具……と思いきや、
素早さが0になるということは、逆にほぼ確実に最後に行動できるということなので、行動の順番調整に役に立つ(作品によってはこれだけで行動順が確定で最後にならない場合も少なくない)。
 
そうでなくても、守備力や耐性はかなり優秀。
デメリットも、登場作におけるすばやさは周りのキャラクターと比べて高いか低いかのみに意味があるステータスのため、例え0になろうが致命的というほどではなく、【じごくのよろい】の行動不能、【はめつのたて】のダメージ増加、【はんにゃのめん】【じゃしんのめん】【バーサカヘルム】の常時混乱などと比べれば悪い影響は遥かに軽微。
上手く使いこなせば、呪われてるとは思えないほど強力な防具になる。
 
使う場合、素早さ0の呪いを受けても影響が少ないように、元から素早さの低い者が装備するのがセオリー。
【ゴーレム】などの重戦車キャラに装備させ、後攻で【けんじゃのいし】を使わせるというのが単純ながら強力。
 
ただし、この戦術が気軽に使えるのは、呪われた装備品でも自由に外せるDQ5とDQ6のみ。
DQ4とDQ7では、装備すると外せなくなり、呪いを解くと壊れてしまうため、使うには思い切りが必要である。
 
このデメリットを逆手に取った戦術は他にもあるため、呪われた装備品の中では実用性が高い。
なお、DQ3以降ボミオスが登場する作品ではこの鎧が登場せず、逆にこの鎧が登場する作品ではボミオスが登場していない。

DQ4

【公式ガイドブック】によると「魔神の鎧」表記。
守備力+60。【闇の洞窟】の宝箱に入っている他、【てっきゅうまじん】のドロップでも入手が可能。
【勇者】【ライアン】が装備可能で、炎系呪文とブレスのダメージを約2/3に軽減。なんと、【みずのはごろも】と同一の耐性を持つ。
なおFC版公式ガイドブックでは「炎・吹雪と【ギラ系】を軽減」とあるが、実際は【メラ系】【イオ系】にも有効である。
 
ライアンにとっては呪文耐性を持つ唯一の鎧であり、元々本人の素早さが極端に低いこともあって、ライアンとの相性は非常に良い。何より【デスキャッスル】攻略において、強力なブレスや呪文攻撃に真っ向から対抗できるようになるのが大きな魅力である。【ミラーシールド】にもデイン系を除く全ての呪文に耐性があるものの、【盾の耐性が無効になるバグ】のせいで耐性を活かすことはまず困難なので、この鎧の重要性はさらに高まってくる。
さらに、素早さが0になることを逆手に取り、【しゅくふくのつえ】【けんじゃのいし】を持たせておけば、AIの特性上毎ターン確実にとはいかないが、絶妙なタイミングで緊急回復を行なってくれるようにもなるだろう。
上述により、勇者には上位互換である【てんくうのよろい】があるが、あえてこちらを装備させることで、毎ターン確実に賢者の石による後攻回復を可能にすることもできる。
 
耐性が無い【はぐれメタルよろい】との守備力の差は35であるが、8~9程度の物理ダメージ差を考えれば、これをライアンの最終装備にしても全く問題は無い。呪われており、出先では外せない上取り外すと壊れるというデメリットも抱えているが、敵からのドロップを頑張れば理論上は一品物ではないので、そういう意味では比較的気を使わずに装備させることができるかもしれない。
少なくとも、ラスボスに挑む直前に装備させて、その後セーブさえしなければ何の問題もない。
 
なお、DQ4において素の守備力は素早さの半分の値になるが、装備品による素早さの変動に守備力は影響されない仕様になっている。そのため、魔神の鎧を装備したら数値の上では守備力が上がるはずなのに、逆に装備前の状態より下がってしまうといった現象は発生しないのでご安心を。
 
おまけとして、運が良ければ鉄球魔人から複数入手できる点により、【ステータス倍率消失バグ】(FC版限定)によって呪いによる素早さ低下の効果を消失させることも可能である。レアアイテムではあるものの、【どくがのナイフ】【トルネコの盗み】を活用すれば、それほど入手は困難ではない。もっとも、ライアン自身の素早さが低過ぎるのであまり意味は無いかもしれないが、もしも、やり込みプレイヤーが、ライアンの素早さを(すばやさのたねを集めまくって投与し)255まで上げることに成功すれば、素の守備力も上がるため、打撃・素早さ・守備力の面で最高クラスの戦士と化す!やろうと思えば、第1章に登場するピクシーを狩りまくって、すばやさのたねを集めることにより、その数値を255まで上げることも理論上は可能である。
とはいえ、やはり通常プレイで行く人がほとんどであろうから、【ほしふるうでわ】を併用することで、ある程度の素早さがあり多少は先攻できるライアン(ザコ戦向き)と、最後手に徹底したライアン(ボス戦向き)を切り替えられるようになるので、考えようによっては便利である。
また、道具使用効果が無いのに【いろいろやろうぜ】【AI】が使用することがあるアイテムの1つでもある。そのため同作戦で【せいすい】による【メタル狩り】を敢行する予定があるなら効率が下がるのでギリギリまで装備させるのは控えた方がいいかも。

リメイク版

新たに仲間になる【ピサロ】も装備できる。
ピサロは特性で呪いを無効化できるため、素早さ減少も取り外しができなくなるということもない。
しかし最大の強みであったブレス耐性を剥奪され、炎系呪文を2/3に軽減できるのみと大きく弱体化してしまった。
その上【はぐれメタルよろい】にデイン系以外への呪文耐性がついたため、防具としてはそれの完全下位互換になってしまっている。
また、ピサロには【まかいのよろい】というはぐれメタルよろいを上回る鎧も用意されている。
よほどのことが無い限り、これら2つを入手するまでの繋ぎとしてピサロに装備させるくらいしか使い道がないだろう。
ただ、リメイク版は呪いを解いても壊れなくなったので気楽に装備できるようになった。
行動順が最後になることがベストだと思う状況なら装備させるのも手である。
なお、エンディングのラストにデスピサロ戦終了時の状況をセーブして6章のデータとする仕様上、
FC版のようにラスボス戦だからといって装備させると6章突入時に装備したままの状態となってしまうので注意。DS版で【凍れる時の秘法】を使いたい時には有効かもしれない。

DQ5

こちらは「魔人の鎧」表記。
守備力+85。青年時代後半の【ラインハット】【カンダタこぶん】を倒すと手に入る。売る事は可能だが、売値は742Gとショボく、一品物なのでうっかり売却しない様に。
同じくラインハット内にいる商人が鎧を無くしたと言っているので彼から盗んだ物だと思われるのだが、コレを装備した状態で商人に話しかけても反応は変わらない。
 
【てんくうのよろい】と同等の守備力を持ち、炎・吹雪系ブレス及びギラ系のダメージを20軽減と、耐性も上々。鎧全体で比較しても非常に優秀な部類に入る。
メラ系・イオ系耐性を失ったのは痛いが、イオ系は耐性装備がリメイク版の【ほのおのリング】しかなく、メラ系は弱点のモンスターが多いが狙われなれば大丈夫なのでまだまだ実用範囲。
先述したゴーレム以外には【オークキング】【サンチョ】【メッサーラ】に装備される事が多いだろう。本作では呪われたアイテムの取り外しも自由に出来るメリットに加え、何より炎ブレス軽減の恩恵がかなり大きいので、実用性は非常に高い。入手可能になったらすぐにラインハットに向かおう。
 
ちなみに、【キラーマシン】【ヘルバトラー】も実は装備可能。
特に耐性だけを考えると、キラーマシンにとってはほぼ理想的な防具である。
彼らはそれなりに素早いのも長所の一つであり、それが0になってしまうデメリットは大きく、【エスターク】戦では先手が取れなくなってしまうのが辛い。
とはいえ後手なら後手であることを前提に戦術を組むのは難しくないので、工夫次第ではある。
 
余談だが、SFC版には【行動順バグ】というものが存在しており、この鎧・棺桶・隊列を上手く組み合わせると、素早さ0にも拘らず装備者が必ずターン頭に動けるようになる。
さらにSFC版限定で、最大レベルになる前にドーピングし過ぎて素早さの数値がレベルごとの成長限界に引っ掛かってしまった場合、コレを装備してレベルを上げれば本来の数値で上がってくれる仕様となっている。これにより、素早さの成長が特殊なゴーレムは、魔人の鎧を装備する事で本来の素早さの成長に切り替えることが可能。

DQ6

守備力+85、かっこよさ12。
【ハッサン】【テリー】【アモス】装備グループB・C・E・Fのモンスターが装備可能。
【ひょうたん島】の宝物庫から入手(要【さいごのかぎ】)。また、【だいまじん】が稀に落とす事も。
炎系、メラ系、ギラ系、イオ系のダメージを15軽減。
場所さえ知っていれば段階的に破格の耐性と守備力を得られる。
SFC版ではDQ5と同じく素早さ0のデメリットは健在だが、呪い自体が存在しないので着脱可。有用性は高い。
装備したまま先制を取りたいなら、【しっぷうづき】、リメイク版なら【すてみ】を使うのも手か。
 
だが、このアイテムが真に重宝されるのは【RTA】だろう。
【デスタムーア】の猛攻に対処するために、
「素早さの高いキャラにけんじゃのいしを持たせ、まじんのよろいか通常鎧かで先攻回復か後攻回復か使い分ける」
という戦術が存在し、実質ラストバトルでのキーアイテムとなっている。
この場合、元々の素早さに長けるため高確率で先手を取れるテリーに装備されることが多い。
また、ハッサンやテリー等コレの装備可能者が凍てつく波動を修得していれば、【モシャス】を完封出来る。

軽減できる属性の関係上、【ダークドレアム】戦ではあまり役に立たないのが玉に瑕。
 
また、【まじんのかなづち】と組み合わせると【ベストドレッサーコンテスト】で10ポイントのボーナスがつくが、この目的で使うことはないだろう。

DQ7

守備力とかっこよさは6据え置き。【ギガントドラゴン】のドロップでのみ入手可能。
炎系、メラ系、ギラ系、イオ系のダメージを30軽減で、【主人公】【アイラ】が装備可能。
 
確実に入手できるわけではなく、何より最初から素早さの低い【メルビン】が装備できないのが痛い。
しかも、守備力、耐性面でもっと優秀で、市販品の【ドラゴンローブ】が、
ギガントドラゴン出現より早くから売っている始末。
加えて、今作では着脱が自由にならないのも痛い。
性質自体は悪くないのだが、いかんせん上記の事情から使われることはほぼないだろう。
 
「ドラゴンクエストVIIのあるきかた」の中では呪われたアイテムの中でも高評価が付けられているアイテムだが、入手を取り巻く経緯と優秀な防具の存在で使う事すらほとんどないのに無理矢理な評価を付けねばならない苦しさが滲み出ている。
 
売値は4500G。

リメイク版

すれちがい石版でギガントドラゴンと早期に戦えるようになり、トクベツなモンスターの【マシンジェネラル】もドロップするので、PS版よりも早期の入手が可能になった。
マシンジェネラルは転職の解禁後に対策を練って挑めばなんとかなる相手であり、ドラゴンローブには劣るとはいえ第3章までずっと装備させたままでいい程の性能を持つため、入手を狙う価値は十分にある。
呪いを解いても装備品がなくならなくなっているので気軽に装備できるようになっているのも追い風といえる。

バトルロード2

第1章から登場。【ロトコレクション】と明記されているわけではないがカードの光り方はそれと同様であり、排出率も1/800とかなり低い。
上昇するステータスは、ちから+12 みのまもり+73。
打撃、炎、暗黒軽減と耐性にも優れているが、光に弱くなり、たまに呪いで動けなくなる。
 
それでも魔王、大魔王戦では役に立ってくれる。
この装備の真価は、【まじんのオノ】【はかいのつるぎ】【しにがみのたて】といった他の呪われたアイテムと一緒に装備することで発揮される。
呪われる確率が約25%とかなりの確率で動けなくなるものの、2回攻撃が可能になる強力な第3のワザが使えるようになる。
4回のうち1回は行動できなくなってしまうが、2回攻撃に加え魔神の鎧やしにがみのたてによる高い防御力を考慮すればお釣りがくるくらい強力。
 
ビクトリーでもおおむね仕様に変更はなし。

タクト

2021年7月16日開催の1周年イベント「ドラゴンクエストVIイベント」にてSランク防具として登場。「幻の大地を解放せよ!」にて入手可能。
基本値、しゅび力+35。特殊効果は、すばやさ-20。錬金理論値「HP+105」or「しゅび力+60(基本値と合わせて+95)」or「メラ属性物理耐性+24%」。