我、嘗ての巨蟹の名を墓碑に銘ずる者。
我が甲殻が開く時、苦輪を生む光が放たれん。
(巨蟹といふ名の白骸)天涯の星に幻怪の弾丸を。
黒業の光が驚嘆と共に無を生まん。
巨蟹といふ名の白骸、最終型。
(白骸の怪弩)
我、嘗ての巨蟹の名を天上に銘ずる者。
我が甲殻が開く時、彗星の如き流弾が放たれる。
(極星弩グラーグ)幽冥の怪物に決死の迫撃を。
驚嘆の一射を以って星の仇を撃つ。
極星弩グラーグ最終型。
(驚嘆ナル弩星グラーグ)
MHXの集会所ラスボスである、骸龍オストガロアの素材より生まれたライトボウガン。
目次
概要
- 黄道十二宮第4の「巨蟹宮」、つまり蟹座を冠した武器で、
デザインにもそれが現れており、正面から見てみるとカニを模しているのが分かる。 - オストガロア武器は極めて珍しい派生系を持ち、1種のモンスターから全く違う武器2種類を作ることができる。
ライトボウガンの場合、骸素材を使った白骸武器「巨蟹といふ名の白骸」と、
それを強化する途中で本体素材を使って派生または一発生産する、極星武器「極星弩グラーグ」の2種類が存在する。
強化を終えると前者は「白骸の怪弩」、後者は「驚嘆ナル弩星グラーグ」に銘を変える。
巨蟹といふ名の白骸
MHX
- 下位★3のオストガロア撃退クエストの報酬で素材を集めると、巨蟹といふ名の白骸が作れる。
オストガロアの纏う骨ばかりを使って作られるためか、見た目はまさに骨の塊。
あちこちでぼんやりと明滅する発光体も不気味な雰囲気。
- 生産時点の攻撃力は160。剣士武器と違ってマイナス会心が無いため、期待値は結構高い。
しかも空きスロット1つ、リロード「やや遅い」、反動「やや小」とリロード速度に難はあるが、反動は優秀。
これは最終強化の白骸の怪弩でもそのままで、攻撃力が220に上がる以外は変わらない。
ラスボス武器にしては攻撃力が少々伸び悩んだ感は否めないが、
ラスボスライトにありがちな左右ブレとか妙に威力が低いとか、絶望的な装填数だとかそういうクセはない。
さらに反動やや小でありながら貫通弾は6/5/5とかなり多く、これら全てを無反動で撃て…ない。
なぜなら肝心の速射がLV2貫通弾速射だからである。
LV1が速射対応だったならば他の貫通ライトと鎬を削れたのに、これのせいで全てが台無し。
残念ながらLV2貫通弾速射は相変わらずの隙【中】。
しかもMH4GよりもLV2貫通弾自体の威力が下がっており、全部ヒットしてようやくLV1貫通弾と同程度。
隙【中】で被弾のリスクが高いのに火力が低いLV2貫通弾速射の評価は歴代最低。
優先順位としてはLV1通常弾よりは多少マシという程度で、積極的に使うような代物では無い。
よってLV2貫通弾は無い物と考えるしかないのが現状。
LV2貫通弾の速射を搭載したライトボウガンは評価が非常に厳しいのが現実である。- 裏を返せば「もともと有用度が低めのLV2貫通弾が速射でもっと不要になっているだけ」とも言え、
最初からLV2を無視してLV1とLV3をひたすら撃ちまくるという運用ならそこそこ優秀。
- 裏を返せば「もともと有用度が低めのLV2貫通弾が速射でもっと不要になっているだけ」とも言え、
- 武器内蔵弾は連爆榴弾、LV2滅龍弾、LV2遠撃弾、鬼人弾、硬化弾。
徹甲榴弾と連爆榴弾の装填数はそれなりに優秀なので、サイレンサーを用いれば一応サブウェポンにはなるか。
また属性弾はLV1滅龍弾だけが3発入るので、反動軽減+1があれば無反動で撃てる。
あとはLV1麻痺弾も3発装填で、サイレンサーを付ければ無反動撃ちができるくらい。
とはいえいずれも弾切れが速い上にコストも高く、スキル的にもまるで噛み合わない。
結局、「これは!」という武器が無いため今一つ決め手に欠ける地味なボウガンになってしまった。
はっきり言って、後述の極星弩グラーグに派生させる人が多いというのが現状である。
MHXX
- MHXXではこいつもG級強化をすることができ、究極強化すると「白骸怪弩アクベンス」となる。
攻撃力340になるが、他のスペックはほぼ変わらず。
LV2通常弾と全LV貫通弾の装填数が1ずつ増えるくらいである。- 悲しい事にLV2貫通弾速射はそのままなので、貫通銃としては使いにくい。
下記のグラーガロアと違って、こちらは悪い意味で変わらないまま強化されている。
地味に連爆榴弾の内蔵数が12と倍になっているが…。 - そんなんでも最終強化でグラーガロアと同じくレア素材の「骸龍の残魄秘玉」はちゃっかり使う。
- 「反動やや小以下」と「LV3貫通弾の装填数6発以上」を素で両立するライトの中では
咎弩アビルデメントに次いで高い期待値を持ち、あちらと違ってLV1貫通弾にも対応している。
上位と同様にLV2貫通弾を無視した運用なら実戦にも耐えるだろう。
- 悲しい事にLV2貫通弾速射はそのままなので、貫通銃としては使いにくい。
極星弩グラーグ
MHX
- 上位集会所のラスボスとしてのオストガロアを倒すことで、極星弩グラーグが作成可能に。
極星武器の中で唯一一発生産出来る他、巨蟹といふ名の白骸からの派生強化でも作れる。
- おおまかなシルエットは巨蟹といふ名の白骸と似ているが、その質感はまるで別物。
オストガロア本体と同じく、滑らかな青いボディに怪しく光る赤いラインが走り、
そして少し小さいが、平常時のオストガロア同様青く点滅する発光器官を持つ。
- 最終強化は「驚嘆ナル弩星グラーグ」。…どっかで見たような銘である。
攻撃力220に会心率10%と火力は普通よりやや高めといったところだが、他のスペックが凄い。
空きスロット2つ、リロード「やや速い」、反動「小」、ブレ「無し」。究極の優等生ぶりである。
そして注目の速射対応弾は、武器内蔵弾である榴散弾とLV2滅龍弾。さらにLV1滅龍弾も2発装填。
さらに貫通弾も全LVが5発装填で、グラーグはちゃんと全部無反動で撃てる。
またLV1麻痺弾と全LVの徹甲榴弾も無反動で扱えるため、チャンスの演出に使える。
- LV2滅龍弾の威力は凄まじいの一言。
運命ヲ焼キ尽クス銃弾ほどに攻撃力が飛びぬけて高い訳では無いが、
それでも十分高い攻撃力を持つ上にそもそもの弾威力が高い上、
龍属性攻撃強化はもちろん内蔵弾ゆえに変則射撃も乗るので
連発数+1などと合わせれば圧倒的破壊力の滅龍兵器と化す。
…が、たったの5発しか無いのでいかに龍属性特化をしようともこれだけで戦い抜く事は難しい。
弾薬節約スキルという手もあるが、期待値通りに発動してくれても5発が7発に増える程度。
アカムトルム、アカムトルムのサブタゲマラソンに持っていくのも手。
背中の部位耐久値が非常に低く、武器内蔵弾なのでアイテムを用意する必要もなく経済的。
適切なスキルを組んで慣れれば20~30秒程度で破壊できる。
滅龍弾はLV1もあるが速射に対応していないのでこちらも持ち込み数通りの13発しか撃てない。
物理弾など他の弾を合わせて運用する必要がある。- 滅龍弾速射ライトとしては黒狼隊のショウドや滅弩ダークデメントがあり、
これらはいずれも持ち込み数に優れるLV1の方に速射対応しているが、
持ち込み数に優れると言ってもどうせ13発なので、LV2を速射するグラーグと比較して
弾の威力差まで考えるとそう大きな差は無い。弾薬節約スキルの恩恵が少し強まりやすい程度である。
前者は通常弾の装填数は十分だがこちらは貫通弾がデフォルト無反動で使えるという大きな強みがある。
ただし、後者との武器倍率20の差は決して小さくはない。
滅龍弾特化の運用ならば、やはりダークデメントが上回るだろう
(あちらは物理弾周りで欠陥があるため、グラーグほど取り回しは良くないのが難点になる)。 - お守りで龍属性強化+11・スロ3のお守りがあれば、
速射+1持ちの一式装備で負担なく変則射撃を付けられる可能性がある。
例えばクシャナS一式に上記のお守りを付けた上で、武器と防具のスロに変射珠をつぎ込めば、
上記の通り滅龍弾と榴散弾の攻撃効率は上がるが、これだけでモンスターを狩猟するのは流石に厳しく、
実用性は限られる点には注意されたし。 - 榴散弾速射も相手こそ選ぶものの有効なダメージソースとなる。
ただし榴散弾は対象に着弾しそこから広範囲に散弾が発動するという性質を持っているため、
PTプレイで剣士を巻き込みモンスターの攻撃に被弾させてしまう可能性が非常に高い。
硬化強靭弾に対応しているわけでも無く、PTプレイでの運用はかなり厳しい。
- 滅龍弾速射ライトとしては黒狼隊のショウドや滅弩ダークデメントがあり、
- 先述の通り貫通弾の装填数が5/5/5と優秀、かつ通常弾も7/6/8と十分なので、
基本的に弱点狙撃の物理弾、特に貫通ガンとして運用し、サブとして滅龍弾を撃つ使い方が最も現実的。
グラーグは貫通弾の運用においてフォローを必要とせず、それでいてスロット2を持ち拡張性が高いので、
貫通弾強化や弾導強化など貫通ガンに必要なスキルを揃えた上でも
お守り次第ではもう一つくらい余分にスキルを盛る事ができる場合が多い。
サブ弾のためのスキルを盛るとしたら、LV1・2滅龍弾を強化する龍属性攻撃強化か、
滅龍はLV2のみの強化になるが同じ内蔵弾の榴散弾も強化され5スロで効率の良い変則射撃。
元々高い攻撃性能のお陰で特に物理に強いが属性は弱い相手でない限り、
物理弾一本で十分行くことが出来るだろう。- 今作での他の有用な貫通ライトと言えば
水属性に特化したあまとぶや軽弩の水珠や雷属性と切断を得意とするサージ電竜砲があるが、
これらは貫通弾運用において反動面でのフォローを必要としない優秀なスペックは同じで
サブとして備える武器内蔵弾の属性がそれぞれ異なる。
特定の属性に対して弱点を抱えるモンスターであれば、対応する銃をセレクトしよう。
ノブレスオーダーの事もたまには思い出してあげて…。
その点で言えば龍属性が効果を示す相手はもちろん、
属性の効きが大差ない相手でも高い攻撃力とスロット2の拡張性を持つグラーグの出番。
そういう意味では大抵のモンスターに一定以上の火力が見込める銃と言えなくもないだろう。
- 今作での他の有用な貫通ライトと言えば
MHXX
- MHXXでは更なる強化先「極星嘆弩グラーガロア」を得る。
攻撃力は330になり、LV1・2貫通弾の装填数が1増える。
今までの主力だった部分に関する変化はこれだけで、後は通常弾やLV2滅龍弾の装填数が増えたくらいである。
攻撃力以外殆ど変化が無いと言ってもいいレベルだが、この銃においてはむしろ
元のスペックが非常に優秀であるが故に妙な変化をせずにそのまま強くなってくれたと言うべきだろう。
相変わらず貫通銃の最終選択肢として使っていける。- ただし、MHXの頃のような「属性を考えない場合は一強」と言うほどではないので注意。
他の貫通銃ライバルと言えばあまとぶや軽妙霊水弩やサージ電竜砲【瞬電】などだが、
攻撃力の数値は全て同じ330である。
会心率10%とスロット2では勝っているが、貫通弾の装填数では全てのLVにおいて負けている。
- また、榴散弾速射はクロスブリッツァが期待値・装填数でこちらを上回るうえに内蔵数で肉薄し、
クラーガロアは装填数が上位段階の2発から増加しなかったため、
榴散弾を主軸に据える場合はあちらの方が上手と言える。
- そして何よりも難点なのが、素材元のオストガロアが強敵であること。
ただでさえクエストが出てくるのがG級の終盤である事に加えて、
カモだった上位までと打って変わってガンナーの防御力ではビーム以外でも即死が珍しく無いほどの強敵。
対策が不十分な野良部屋だとクエスト失敗の連続も珍しくない。
こんな奴の素材が限界突破の初回から要求されるため、
G級中間の強化段階でも使っていける上記の2種と違い、かなりの重役出勤となる。
- ただし、MHXの頃のような「属性を考えない場合は一強」と言うほどではないので注意。
余談
- 蟹座、巨蟹宮の銘を持つが、登場作品の異なるシェンガオレン*1はもとより、
ダイミョウザザミやショウグンギザミとも一切関係してない。
と言うよりも、外殻を持つ甲虫種や甲殻種、鋏角種と全く接点が無い- ちなみに、オストガロア本体のモチーフであるイカの好物は蟹や海老と言った甲殻類である。
- 黄道十二宮は占星術上の意味を持っているが、
巨蟹宮の場合基本的な意味は「感得」、占星術上の支配星は「月」とされる。
- この巨蟹とグラーグの武器の動作音が何処かで聴き慣れたものであるのも1つの特徴だろう。
そう、この銃はあの火竜砲のSEに少し手を加えた物となっている。
本当に少しであるため、しっかり聴いてみないとその違いに気づかないだろう。
- 蟹の足を模した形状が独特だが、担いでいるときも特に変形などせずそのまま。
そのため、大きな爪が思いっきりハンターの大腿部を貫通している。
巨蟹といふだけある...のか?
- MH4Gまで、ラスボス素材のヘビィボウガンは優秀という系譜があったが、
今作では逆にライトボウガンの方が優秀であると言える結果になった。
関連項目
モンスター/オストガロア
モンスター/甲殻種 - 「巨蟹」の名称繋がり
武器/ガロア武器