モンスターの分類カテゴリーの一つ。
現実世界でいう甲殻類、中でも十脚目に近い姿をしている種が多い。
概要 
- 足4本と鋏が2本、背中に背負ったモンスターの頭骨の付いた体の作りで、巨大なヤドカリの様な姿。
しかし設定が公開されているザザミ科・ギザミ科は分類学上はヤドカリ仲間である異尾下目ではなく、
カニの仲間である短尾下目に分類されている。
またよく見ると頭骨は弱点に被せているだけなので、ヤドカリより深海ガニのオオホモラに近い存在である。
とはいえ、ヤドを背負う特徴以外にも目と目の幅が狭い顔や長い触角など、ヤドカリに似た特徴も多い
(モンスターがモデルとなった生物以外の要素を持つのはよくある事だが)。
- 全体的に実在する甲殻類よりも脚の数が少ない傾向があるが、
その分実在する甲殻類よりも運動能力が高い種が殆どである。
ダイミョウザザミなどの蟹型の甲殻種にはこの傾向が色濃く現れており、
脚が少ない分脚ごとの可動域が普通の蟹よりも広いため、
横歩きだけではなく前進や後退なども問題なくこなすことができる他、
(超巨大なシェンガオレンは流石に無理だが)
見た目からは想像できないが、高速移動や大ジャンプなど意外と軽やかな動きを見せる。
他にも急速な奇襲を可能とする地中潜行やブレスなど、甲殻類離れした能力を持つ種も多い。
中には節足動物の限界をも超越したかのような超高速の猛攻を可能とする種もいる。- 特にフィールドで頻繁に目にするヤオザミやガミザミが、
高速でこちらへ接近してくる様子はベテランハンターでも恐怖を覚える(MH4G以降はオミットされた)。
さらに、ボウガンの弾や矢に高い耐性がある事、小型モンスターにしては体力があり
なかなか倒れない事などから、ランゴスタと並ぶガンナーの天敵とされる。- 反面ハンマーや狩猟笛などの打撃武器に対して非常に弱く、
オトモのハンマーに数回殴られるだけでもすぐ気絶する。
- 反面ハンマーや狩猟笛などの打撃武器に対して非常に弱く、
- 特にフィールドで頻繁に目にするヤオザミやガミザミが、
- 地中に潜ることのできるモンスターが多いせいか、全ての甲殻種に落とし穴が効かないのも特徴である。
その分シビレ罠への耐性が低い(超大型モンスターであるシェンガオレンは無効)。- MH4Gでダイミョウザザミ及びその亜種が再登場して以降は甲殻種にも落とし穴が効くようになった。
- また、MHP2G以前までのシリーズでは打撃でしか壊せない部位があったり、
破壊するまでに手順を踏む必要があったりと、特殊な部位破壊があるのものが多かった。
- 攻撃を受けると青黒い体液(血)を噴き出す。これは現実世界の甲殻類の生物と同じである。
メインシリーズに登場する甲殻種は、現状全てのモンスターが青黒い体液を出す。
- MH2では牙獣種等と共に追加された新種族ということもあり、
ラージャンと同様古龍級であるシェンガオレンが登場したりとMHP2Gまではそれなりの待遇を受けていたが、
MH3・MHP3・MH3Gでは種族自体が一切登場しない。
MHP3とMH3Gでは過去作モンスターの一部復活及び新たなモンスターが追加された牙獣種に対し、
こちらは一切追加なしという憂き目にあってしまった。- 一応MH3Gのオープニングでは浜辺で遊んでいるチャチャの足元に、
ヤドカリのような生き物(足の本数は甲殻種と同じ)が歩いていたり、
タンジア鍋に巨大な蟹が入っていたりはするが…。
- 一応MH3Gのオープニングでは浜辺で遊んでいるチャチャの足元に、
- その後、MH4Gではヤオザミとダイミョウザザミ、および亜種が復活。
MHXではガミザミ、ショウグンギザミも復活。シェンガオレンも抜け殻として登場した。
更にXでザザミの二つ名個体「矛砕」、XXでギザミの二つ名個体「鎧裂」が追加されており、
長く続いた雌伏の時代の鬱憤を晴らすが如く存在感を発揮している。
ギザミはターボカニとしてもその名を轟かせている。- 大型の2種しか登場していないのを憂慮されたのか防具の種類が豊富である。
下位の無印は当然として上位ではSシリーズ、EXシリーズ、Rシリーズ。
XXのG級ではXシリーズ、GXシリーズ、XRシリーズがギザミ・ザザミそれぞれに用意されている。
これに派生の二つ名防具も含めれば如何に多いかがお分かり頂けるだろう。
パッケージモンスターでもないのにこれだけのレパートリーを揃えているのは甲殻種だけである。
あんたもそう思うだろナルガさん。
- 作れる防具にはなぜか業物スキルが付いている事が多い。
- 大型の2種しか登場していないのを憂慮されたのか防具の種類が豊富である。
- しかし、MHWorldに舞台が移るとまたも姿を消してしまった。
どうにもシステムが一新されると出番が無くなる傾向にある。
余談 
- 大型モンスターの甲殻種については、作品やモンスターによって異なるものの、
概ね打撃武器にはあまり強くないがガンナーにとっては厄介な行動が多いとされる。
なお甲殻種が登場しないMH3では、獣竜種とアルバトリオン、
ラギアクルスがガンナーの天敵として挙げられている。
詳しいことは各項を参照されたし。
- メインシリーズではいわゆるヤドカリ・蟹型の甲殻種しか存在しないが、
派生作品ではサソリ型、及びクモ型の甲殻種が存在する。
MHFに登場するアクラ・ヴァシム及びその亜種であるアクラ・ジェビアと、
小型モンスターのクスバミ、MHOの鬼狩蛛がそれである。
彼らのモチーフは甲殻類ではなく鋏角(きょうかく)亜門と思われる。
- アクラ・ヴァシム(とアクラ・ジェビア)は体液が状態によって変色する特性を持つため、
状態によって噴出す血の色も変わる。
また、MHFに登場する甲殻種のタイクンザムザは、本体を甲殻や岩石で擬態しており、
一定の段階に至るまでは、攻撃しても体液は出ずに擬態が剥がれ落ちる演出がある。
それ以外にも緑色のエフェクトが出るが、これはコナマキダケの菌糸である可能性が高い。
攻撃した際によく見ると血が吹き出ていないのが分かる。
そしてその下の橙色の甲殻を攻撃すると、噴き出すのは赤色の体液となる。- そもそも人間などの血液が赤く見えるのは、血中で酸素を運ぶ役割を担うヘモグロビン
に、
鉄分が含まれているからである。つまり酸素に触れて錆びた鉄の色なのだ。
これがイカのような軟体動物やカニなどの甲殻類といった生物の場合、
ヘモグロビンの代わりにヘモシアニンというものを使っており、
こちらは鉄ではなく銅を含んでいるために赤色ではなく青色、つまり青錆びの色になる。
つまるところタイクンザムザは、甲殻種ながら脊椎動物に近い血中成分を持っていることになる。 - なお、鉄を含む(=血を赤くする)血中成分は他にエリスロクルリオン
というものもあり、
タイクンザムザの血中成分はヘモグロビンではなくこれである可能性もある。
- そもそも人間などの血液が赤く見えるのは、血中で酸素を運ぶ役割を担うヘモグロビン
MHFとMHOに、メインシリーズ唯一の鋏角種であるネルスキュラが登場しなかったため、
両作品には鋏角種という区分は存在していない。
少なくともクモモチーフのモンスターが存在しないMHFに関しては、
ネルスキュラの導入によって既存の甲殻種モンスターの種族変更が行われる事はなかった。
なおそのMHFでは「甲殻種モンスターはあまり人気が出ない」という公式発言もあり、
全く追加されていないわけではないが、牙獣種などと比べると追加ペースは鈍かった。 - アクラ・ヴァシム(とアクラ・ジェビア)は体液が状態によって変色する特性を持つため、
- 節足動物型の宿命として、虫が苦手なプレイヤーからはデザイン面で苦手意識を持たれることが少なくない。
MHFのインタビューによるとアクラ・ヴァシムは特に賛否両論真っ二つに分かれたモンスターだったようで、
この際にプレイヤーからMHF運営に寄せられた意見が、
MHFの後のモンスターデザインに極めて大きな影響を残すことになった。
ゴゴモアのデザインが蜘蛛から猿に変わったのもこれが原因であるらしい。
プレイヤー層や開発チームが異なるメインシリーズにおいても、
節足動物型モンスター(甲虫種・鋏角種)は2013年以降多数登場しており、
甲殻種も亜種や二つ名といったゲーム的なバリエーション自体は一応追加されているものの、
完全新規の甲殻種モンスターは初登場したMH2の頃から一向に増えていない。、- 更に言うとヤオザミ・ガミザミはザザミ・ギザミの「幼体」。
亜種は「通常種と食性の異なる同一種」。二つ名持ちも「通常種の中で異質な個体」に過ぎないため、
メインシリーズ登場している甲殻種はガオレンを加えた三種の頃から一切変わっていない。
- 更に言うとヤオザミ・ガミザミはザザミ・ギザミの「幼体」。
- モンスターである甲殻種以外にも甲殻類は存在する。
キングロブスタや豪邸ヤドカリ、女王エビ。
姿を確認できるモノならカッパー&ゴールドカラッパが該当する。
該当モンスター 
- リンク先に一覧表あり。