天上を舞う神が具現した剣斧。
その刃は雲間から降り注ぐ光の
雨となりて衆生を裁く。
MHP3のラスボス、アマツマガツチの素材から造られたスラッシュアックス。
目次
概要
- 金色のフレームに飛膜と思しき白い布が張られている。
斧モードではそれが両側にあり、小さい刃の生地はカーテンのように折り畳まれている。
剣モードにすると綺麗にフレームが繋がり、継ぎ目のない巨大な刃となる。
小さい刃の布も展開、計六枚の布が揃う。赤い紐もよく映える。
それだけではなく剣モードでのみ刃がほんのり赤く光るというギミックも擁する。- 他のスラッシュアックスは剣モードにすると、分厚い斧に細い短剣が組み合わされる為
ややぎこちない外見になるかどう考えても剣ではない外見になることが多いのだが、
この武器の場合はちゃんと剣に見えるよう計算されており、ギミック面でかなり優遇されている。
さすがに属性解放突きの時は形が崩れてしまうのだが、そもそも属性解放突きを繰り出す際に
スラッシュアックスにかかる負荷も相当なものになるはずなので仕方ないだろう。
- 他のスラッシュアックスは剣モードにすると、分厚い斧に細い短剣が組み合わされる為
性能
MHP3
- アマツマガツチの近接武器はどれも今一つな性能であるが、
この武器はそんな嵐龍武器の中では珍しく優秀な一品である。
- 攻撃力はブースト込みで255と非常に高く、さらに強撃ビンを搭載している。
会心率は-20%と少々心許なく感じられるかもしれないが、
実際はこの会心率のネックを補って余りあるほどの総合攻撃力を実現している。
特に強撃ビンの搭載効果は大きく、剣モード時の火力は随一。
- しかし、他の嵐龍武器がイマイチとされる理由として斬れ味の問題があるのだが、
凶剣斧【白雨】もその例外ではなく、デフォルトで青20なのはともかく、
斬れ味レベル+1の力を借りても白ゲージには到達しない。
一応、青ゲージが50延長されることによって合計で青ゲージは70に達する。
- ちなみにここまで水属性値について語らなかったが、属性値はたったの12しかない。
前述の通り物理攻撃力はトップクラスなので、無属性武器として見た方がいいだろう。
他の嵐龍武器にも言えることなのだが、
豪雨の中的確にプレイヤーに狙いを定め、地面さえも破裂させる水ブレスを放つアマツマガツチなのに
水属性はあって無いようなものと見られるこの様は一体…。
- 水属性スラッシュアックスとしてのライバルは、アクアテンペストと大魔鎖狩がある。
- アクアテンペストの方は、水属性値もそこまで変わらず、攻撃力の面でも【白雨】の方が高い。
- 一方、大魔鎖狩は水属性値26と高く、おまけにこれを生かす強属性ビン、
さらに斬れ味もデフォルトで青ゲージが非常に長く、
斬れ味レベル+1をつけると悪くない程度の長さの白ゲージが出現する。
かなり属性攻撃に特化した性能だが、攻撃力も205に加え会心率15%、
さらに防御力も増加するというオマケ付き。
水属性弱点のモンスターに担ぐのであれば大魔鎖狩に軍配が上がる。- しかし、斬れ味レベル+1を発動させないと【白雨】の劣化である。
つまるところ【白雨】は、斬れ味レベル+1よりも
業物を発動させることによって真価を発揮できる武器なのである。 - MHP3では斬れ味レベル+1の発動が難しく、しかもなまくらが発動しやすいというオマケ付き。
そのため、斬れ味レベル+1よりも業物を発動させた方が真価を発揮できるこの武器は、
MHP3の実状に合っていると言えるだろう。
- しかし、斬れ味レベル+1を発動させないと【白雨】の劣化である。
- この武器とシルバーソルシリーズとの相性は抜群である。
弱点特効によって弱点限定ではあるが会心率を-20%から30%に引き上げることができ、
心もとない斬れ味をカバーする業物も発動する。
おまけに攻撃力アップ小までつき、空きスロットも10と至れり尽くせりである。
そのため、凶剣斧【白雨】とシルバーソルシリーズはセットで使われる事がほとんどである。
MHX
救世の象徴たる凶剣斧【白雨】
最終形態。その光の雨は穢土に
住まう衆生の業苦を洗い流す。
(天嵐ノ剣斧【碧天】)
- MHXにて、アマツマガツチと共に復活。
生産段階では攻撃力200、会心率-20%、水属性がないも同然な10、
斬れ味も青10で匠でも白が出ず、スロットも0。
MHP3同様、強撃ビンだが流石に使い物にならない。
- だが、復活した凶剣斧はこの程度ではとどまらない。さらなる強化先を引っ提げてきたのである。
最終強化を施すと「天嵐ノ剣斧【碧天】」へと銘を変える。
その性能は…- 攻撃力はP3時代より控えめなものの依然強撃ビン剣斧トップタイの240
- 会心率-20%はご愛嬌
- 素では青20だが、斬れ味レベル+2を発動させると
たったの10ながら純白の帯が現れる。 - 添えるだけの水属性12
- スロットは0のまま
- 斬れ味白からの攻撃力240は凄まじく、他の追随を許さない。
使うなら剛刃研磨など、斬れ味維持の工夫をするべき。
特に燼滅刃シリーズとの相性は抜群である。
…が、残念な事に武器スロットがないのと護石や装飾品の関係上、
スラッシュアックスと特に相性のいいとされる回避距離と燼滅刃一式の組み合わせは諦めた方がいい。
狩技の絶対回避及び【臨戦】で機動力を補う、納刀ダッシュを使いやすくするために
納刀術を採用するなどの更なる一工夫が求められるだろう。- なお、回避距離と燼滅刃のスキルポイントを持つ超ピンポイント神おまが確認されているため、
引き当てることができれば燼滅刃の魂・剛刃研磨・回避距離UPを同時発動可能。
実現できるならスラアク使い垂涎の代物なので、一度ボックスを覗いてみてはいかがだろうか。
- なお、回避距離と燼滅刃のスキルポイントを持つ超ピンポイント神おまが確認されているため、
MHXX
- アマツマガツチのG級進出と共に、この武器もG級強化が可能に。
究極強化すると、「太虚ノ剣斧【天維】」と銘を変える。その性能は- 最高ではなくなったものの強撃ビン武器ではトップクラスの攻撃力360
- 結構痛い会心率-20%
- 素で白10を手に入れるも、斬れ味レベル+2でも紫は出ない
- 水属性16はやはりないも同然
- スロットは無い
かと思いきや、そう容易にはいかない。
- 本作では紫ゲージの物理補正が弱体化したので、白だけだとしても紫ゲージの武器には極端には見劣りしない。
攻撃力320+紫ゲージのスラアク群を超え、330+紫に少し劣る程度(約324相当)となる。
短い白ゲージについては相変わらずだが、匠無しでその水準なので、
獰猛化やストライカースタイルであれば業物+臨戦でもギリギリ維持できないことはないし、
本作では匠+業物の同時発動も耐久面を除けば容易なので調整は効く。- 本作では回避距離6s3のお守りが出るようになったので、
一応燼滅刃シリーズで回避距離UPを付けつつ装備することは可能になった。
ただし斬れ味レベル+2だと白60になるので過剰かもしれない。
匠が一応必須とまでは言えなくなったことで白疾風シリーズとの相性はかなり改善されているので、
使うならそちらか。
- 本作では回避距離6s3のお守りが出るようになったので、
- 問題はその攻撃力330+紫の強撃ビンスラアクが本作ではいくつも存在することにある。
代表格である真名アナトカルナイムは攻撃力330、素紫20(匠で延長可)な上に、
スロット3つに防御ボーナスと物理面とスキル構築の両面でこちらが勝てる要素が微塵もない。
属性については無いに等しい上に本作ではそこまで覿面に機能する相手がいない水属性であり、どうしようもない。
トドメに作成可能となる時期もあちらの方が圧倒的に早い。
アナトカルナイムは本作におけるほぼ全ての強撃スラアクを食う性能なので横に置いておいたとして、
復活したGNTの究極強化KNDは攻撃力330に
斬れ味レベル+2でしっかり紫30が出て瞬間火力が高い。属性値も18と微妙に上回る。
また、本作初登場の天眼タマミツネ武器・ともしびの灯滅刻彫斧も期待値325.5に
斬れ味レベル+2で紫40、属性値28と一分の隙もない。
- これらのライバルとの差別化は相当厳しいものがあるが、
ポテンシャル、特に剣モードの物理性能は本作のスラアクの中では上位に位置するのは間違いない。
斬れ味をどうするかは課題であるものの、素白なので前作よりは運用ハードルが下がっているのも事実。
一番手ではなくなったにせよどうしようもない性能ではないので、使い手次第か。
MHR:S
その刃は雲間から降り注ぐ
光の雨となりて衆生を裁き、
鉄蟲に破滅の力を与えん。
- Ver.15にてアマツマガツチが復活した事に伴い本武器も復活。
その前日に公式サイトにてVer.15.00の詳細なアップデート内容が発表されたのだが、
そこで
と記載されており、実装前ながら不具合修正欄にて名が出たことにより無事この武器も復活が判明した。スラッシュアックス「凶剣斧【白雨】」「氷魔ニーズウォック」を抜刀中、斧モードの状態で
砥石を使用すると武器の表示が不自然になる不具合を修正します。
よりにもよってこんな形で判明するとは…- ちなみに、「表示が不自然になる」とは、武器を裏返しで持ってしまう*1というもの。
結果、研ぎ終わるや否や一瞬で元の向きに戻るという現象が起きていたのだが、
実装と同時に修正された凶剣斧【白雨】でそれを見ることは叶わない。ちょっと残念な気もする
- ちなみに、「表示が不自然になる」とは、武器を裏返しで持ってしまう*1というもの。
- 前アップデートのイヴェルカーナ武器同様、凶剣斧【白雨】の一発生産となっており、
太虚ノ剣斧【天維】の銘にはならない。
その性能であるが、- XX時代と変わらぬ、本作でも最高峰の攻撃力360
- 更に悪化した会心率-25%
- XX時代から見れば超強化となる水属性47
- 素で紫ゲージ(紫10白50)、匠で更に延長
- 武器スロットは無いが百竜装飾品スロットLv3
- ギミックとして「鉄蟲糸技強化」を持つ
傀異錬成スロット解放を最後まで進めると紫は30となるので、
刃鱗磨き運用ではやや厳しいが剛刃研磨や天衣無崩での運用で十分紫は維持できるだろう。
そして後述の差別化要素を考えると、刃鱗磨き運用が微妙なのでその点でも噛み合ってはいる。
- 前作以前では低すぎた水属性値が大きくテコ入れされた結果、
サンブレイクの水属性強撃ビン剣斧としてはトップの水属性値を持ち、
次点の武器が百竜スロットLv2なので、最終的な水属性値は強撃ビンとしては最も高くなる。
ただ、強属性ビン剣斧のD=イレクトロにはどう足掻いても属性ダメージで敵わず、
アマツマガツチを討伐できるほどの装備段階となると
強属性ビン>状態異常強撃ビン/減気ビン>属性強撃ビン
という図式がほぼ完成してしまうので、普通にぶん回すだけではどうにも見劣り感が否めない。
会心率が低くても高出力の追撃ダメージに会心が乗らないので影響が低い……
というのはダメージ比率の高い強属性ビンの話であり、強撃ビンは物理弱点をキッチリ狙いたい関係上、
マイナス会心なのは結構なマイナスポイントになってしまう。
Ver.13以前であれば高属性値の属性強撃ビンが実質的に環境を支配していたので、
この武器も一線級だった可能性はあるのだが……。
- 一方で、固有ギミックの鉄蟲糸技強化はスラアクにとって恩恵が高い。
ワイヤーステップとスラッシュチャージャー以外の鉄蟲糸技に効果がある上に、
そのいずれもが高い実用性を持つためである。
特に強撃ビンの高出力化に多大な貢献をする属性充填カウンターとの相性は抜群であり、
これを多用していく戦法においては、非常に高い火力を発揮できることだろう。
また、飛翔竜剣は属性爆発に会心が乗らないので、会心率の低さを軽視できる。
攻撃系鉄蟲糸技をフル回転させていく運用で活路を見出したいところである。
- また、本作における攻撃力最高グループの剣斧の一つなので、粉塵纏との相性も非常に良好。
爆発ダメージには会心が乗らないのでその点でも低い会心率がデメリットになりにくく、
主力としていく属性充填カウンター(カウンター+長い無敵時間+非成立でもハイパーアーマーあり)、
金剛連斧(ダメージ軽減付の長いハイパーアーマー)、飛翔竜剣(直前に仕込むであろう零距離解放突きにハイパーアーマー)と、
粉塵纏を起動・維持しやすいものが揃っているのも魅力。
- 総じて、環境を一変するほどの影響力こそ持たなかったものの、
使い方次第では十二分な活躍が期待できる業物になってくれたと言えるだろう。
余談
- P3には登場していないが、スラッシュフォックスも剣モードで一繋がりの刃となる。
また、武器の数が増えた昨今では斧と剣が綺麗に繋がるものも多くなっている。
- 高い物理攻撃力に強撃ビン、物足りない水属性値、古龍素材と、どこかで見たことがある特徴が並ぶ。
MH3でスラアクを愛用していた者なら既にお気づきだろうが、これはかのGNTと似通った武器なのだ。
MHP3にはナバルデウスがいないので、その代役ということなのだろうか。
流石にGNTほどの性能ではないが、それでも十二分に高い能力を持っているので、
MH3のときにGNTを愛用していたハンターの中には、白雨を愛剣斧とする者もいるとかいないとか。- その後、MHXXにて遂にその二振りの共演が実現した。
肝心の評価は両者ともそこまで高くなかったが…
- その後、MHXXにて遂にその二振りの共演が実現した。
- 武器名にもなっている【白雨】という雨は、夏を表す季語にもなっていて
「明るい空から降る雨」「夏の午後に降る荒れ狂う雨」、つまり夕立という意味がある。
アマツマガツチとの決戦の光景とはやや食い違うが、
“白”い飛膜を纏い、大“雨”を降らせる嵐龍そのものを表す銘と考えれば、
あながち間違っているとは言い難い。- アマツマガツチが復活したXで同じく【白雨】の名を冠するランスが登場している。
究極強化銘の【天維】「てんい」とは、古代中国において考えられていた、
天が落ちないよう支えるための四つの巨大な綱のこと。