【会心の一撃】

Last-modified: 2024-03-25 (月) 09:53:50

概要

全作品において採用されているシステム。
【通常攻撃】または【特技】(DQ9以降)で敵に攻撃した場合、確率で時々発生する事のある特殊攻撃。
他のRPG等では「クリティカルヒット」等と呼ばれる事もあるものだが、DQではもっぱらこう呼ばれている。
そしてこの名称が他のRPGに与えた影響はかなり大きい。
なお、敵モンスターにも会心の一撃に似た攻撃を放つものがいるが、それについては【痛恨の一撃】を参照。
 
基本的な仕様としては、自分の【こうげき力】とほぼ同等のダメージを与える攻撃である。
通常攻撃のダメージは【しゅび力】【防御力】)によって軽減される上に、計算の最後に2で割った値がダメージとして適用されるので、会心の一撃は【ルカニ】で守備力を0まで下げた相手に通常攻撃をした時の2倍のダメージ、ということになり、いかに大きな威力を持った攻撃なのかがわかる。
その性質上守備力が高いモンスターほど通常攻撃からのダメージの増加率が大きい。その極例が【メタル系】のスライムであり、通常攻撃では普通0か1しかダメージを与えられない所をほぼ一撃で沈められるため、【メタル狩り】の手段として会心を狙うという戦法が存在する。
 
通常のキャラクターが通常攻撃でこれを出す確率は1/64もしくは1/32のものが多い。
会心の一撃を出しやすいキャラクターについては各作品の項を参照。
その他、特定の装備品や【スキル】に付加している能力で出る確率を高めたりすることもできる。
【まじんのかなづち】【まじんのオノ】【まじんぎり】のように、【命中率】を犠牲にして意図的に会心の一撃を繰り出す方法もある。
後述の通り、作品によっては反対に会心の一撃が絶対に出ない状況もある。
 
その他に作品独自の仕様もあり、PS2版DQ5、リメイク版DQ7、DQ10オンライン、PS4版DQ11ではこれで敵にとどめを刺すと敵モンスターの殺られアクションが派手になる演出がある(厳密には、DQ7の場合は会心の一撃や【せいけんづき】等の強い衝撃を与える攻撃で発生する)。
また、DQ8では「会心の一撃!」のメッセージ(痛恨の一撃も)が「○○○○の こうげき!」というメッセージと同タイミングで表示されるという仕様がある。
FC版DQ1とDQ8、DQ9、DQ11では「会心の一撃!」のメッセージと効果音が出た直後に、身かわしや【盾ガード】の可否が決定されるため、クリティカルヒットを出したはずなのにあっけなく回避されることがあり、これが出るとかなりへこむ。
他の作品でも会心の一撃が回避されることはあるが、メッセージが表示されるのは基本的には自身の攻撃命中が確定した後なので、会心の一撃が回避されたことを認識しにくい。
 
メタル系のスライムとの戦闘時にこれが出ると物凄くスッキリするため、その快感から「快心の一撃」と勘違いするプレイヤーもいるようだ。
アニメ『【ドラゴンクエスト~勇者アベル伝説~】』において、【モコモコ】は「自身の会心の一撃はそっちの方だ」と語っている。
まぁ、会心の意味は「心にかなうこと」を指すので、どちらでも意味は通じるかもしれない。
 
【RTA】ではソフトによって状況再現さえ取れれば狙って連発できる。特にDQ1でこれをやるとRTAでも【TAS】に迫る記録が出せる。

DQ1

FC版では【りゅうおう】(第1、第2形態両方)戦では絶対に出ないようになっている。
逆を言えばそれ以外のボス相手には発生する可能性があるので、窮地に陥っても逆転の可能性は残されている。
 
また本作では、ごくまれに敵に避けられることもある。
会心の一撃が出たと思って喜んでいたら、避けられてその後受けたダメージで死亡という理不尽さが存在する。
SFC版以降では改善され、以降のシリーズと同じく必ず当たるようになった。

DQ2

会心の一撃が出やすい武器(【はかいのつるぎ】、オリジナル版のみ)が初登場。
FC版では【シドー】戦では絶対に出ないようになっている。

DQ3

【バイキルト】状態でも発動するが、バイキルトの効果は乗らない。
FC・GBC版以外ではバイキルト状態だと発動しない。
前作のはかいのつるぎに加えて、ミスしやすいが会心の一撃が出やすい【まじんのオノ】)が登場。
さらに、会心の一撃が出やすい職業(【武闘家】)も初登場した。基本的に発生率は【レベル】に依存して上昇する。
【パルプンテ】の効果の1つに「味方全員が必ず会心の一撃」というものが登場。
本作以降、【どくばり】装備時は基本的に発動しない。
また、リメイク版で追加された【複数攻撃武器】では絶対に発動しない。

DQ4

「バイキルト状態では発動しない」という仕様が初登場。
前作の武闘家の特徴を引き継いだ【アリーナ】は会心の一撃が出やすい。
それから【トルネコ】が通常の会心の一撃の他に、特殊行動による転倒会心を繰り出すことがある。
なお、本作で初登場した戦闘に加わるタイプのNPCは通常攻撃時に会心の一撃を出すことがあるが、【まひこうげき】【ねむりこうげき】では出ない。
ただし、FC版ではこれらの特殊攻撃に関しても「かいしんのいちげき!」のテキストと効果音が出ないだけで、会心の一撃相当の打撃が発生する場合がある。
 
武器としては、前作のまじんのオノの特徴をさらに極端に特化させて「ミスか会心の一撃」という武器【まじんのかなづち】が登場。
 
前作に引き続いでパルプンテの効果の一つに「確定会心」の効果があり、さらにFC版ではそれを任意に引き出す【8逃げ技】という裏技がある。
 
やはりリメイク版で追加された複数攻撃武器では発動しないが、トルネコのみ【はかいのてっきゅう】を装備中でも上記の転倒会心を繰り出すことがあり、この場合は全体攻撃ではなく、敵一体(ランダム)に会心の一撃となる。
リメイク版では【どくばり】装備時に無駄に「会心の一撃!」と表示されて結局ダメージは1というガッカリ仕様が見られる。
 
【格闘場】では、プレイヤーが賭けたモンスターの【痛恨の一撃】が表記だけは「会心の一撃」になる。
ただし仕様は痛恨のまま(【おおめだま】は15ダメージ固定)。

DQ5

基本的な仕様は過去作を引き継いでいるが、SFC版では例外的にバイキルト状態でも発動する。
SFC版のバイキルトは「攻撃力2倍」の効果なので会心の一撃の威力も2倍になり、例えば攻撃力350のキャラがバイキルト状態で会心の一撃を出すとダメージは約700になる。
プレイヤーキャラクターの中では会心の一撃が出やすいキャラはいないが、NPCとして戦う【パパス】は高確率で会心の一撃を出す。
ただし、これは守備力貫通タイプの会心という特殊な仕様であり、ダメージ算出も異なる。
呪われた装備品である【さまようよろい】を装備したキャラもときどきこのタイプの会心を出す。
 
全員の単体対象の通常攻撃(【どくばり】【まじんのかなづち】は除く)が回避無視で確定会心になる【ひとしこのみ】というバランス崩壊一直線な裏技が有名。
この確定会心の仕様はパルプンテの「力がみなぎってきた」と同じ。
なお、複数攻撃武器が登場したのは本作からで、やはり会心の一撃は出ない。
【まひこうげき】など、物理系の特技でも会心の一撃は出ない。

リメイク版の会心の一撃のエフェクト、特にそのSEは一見の価値あり。

DQ6・DQ7

能動的に会心の一撃が出せる特技【まじんぎり】が登場。
その他の仕様は過去作を引き継いでいる。
【転職システム】の復活により、「会心の一撃が出やすい職業」が設定されている。
発生率は職業レベルに依存して上昇するがDQ3やDQ4ほど極端ではなく、特技や複数攻撃武器では発動しないという仕様との相性もあってあまり実感できない。
 
リメイク版DQ7では、一部のNPC戦闘員が攻撃力の2.5倍のダメージを与える特殊な会心の一撃を放つことがある。詳細はこちらで。

DQ8

スキルシステムにより特定の武器の会心率を高めることができる。
まじん斬りの強化版【大まじん斬り】、そしてまじん斬りのヤリ版である【一閃突き】【雷光一閃突き】が初登場した。

スマホ版

【戦歴】画面に「会心の一撃回数」が実装されている。
また、【ハイテンション】以上で物理系攻撃をすると会心の一撃扱いとなり、会心の一撃回数にもカウントされる。

3DS版

まじん斬りのハンマー版である特技、【まじんのてっつい】及び【まじんのかなづち(特技)】が追加された。
 
【スカウトモンスター】が誰でも出せるようになり以前からの痛恨の一撃の使い手共々、「かいしんの いちげき!!」表示になった。

DQ9

仕様が変更され、【きようさ】の数値が高いとこれが出やすくなるようになった。
また、まじん斬りや【一閃突き】以外の【特技】や、複数攻撃武器でも会心の一撃が出せるようになった。
ただしこれらの状況で出る会心の一撃の中には、従来の会心の一撃と違ってその攻撃で与える通常の2倍のダメージを与えるというものが多い。
会心の一撃が出ると【怒り狂う】敵も存在する。
確実に会心の一撃を出す技として【会心必中】【戦士】【必殺技】として初登場した。
 
敵側の中には会心の一撃を「みかわし」や【盾ガード】するモンスターもいる。
DQ1のように会心の一撃が発動しても避けられると言う「ぬか喜び」になるケースもある。
 
今作からは【呪文】にも会心の一撃に相当する現象が出るようになった。それについては【魔力暴走】を参照。

DQ10オフライン

【スキルパネル】に会心率アップのパッシブパネルがある。
必殺技としては会心必中に加え、全員に会心の一撃を叩き込む【三枚下ろし】も登場した。

DQ10オンライン

一部の特技や装備の錬金効果などで会心率を上げることができる。
また、会心が入ると武器や特技の状態異常効果が相手に入りやすくなる。
詳しくはこちらを参照。

DQ11

一部のキャラは【ゾーン】状態で会心率が上がる。
特に【マルティナ】はツメ系武器の素の会心率の高さ、【ツメスキル】の会心率上昇、【ゾーン効果アップ】を組み合わせるとデメリットなしでDQ4のアリーナ並みの会心率を実現できる。
そしてDQ9から登場した会心必中が【カミュ】の特技となったことで、ついに味方側が「裏技を使わず」「いつでも」「必中の」会心の一撃を放てるようになった。ただしその代わり膨大なMPを消費する。
 
ツメの他にも会心率補正の付いた装備は多くあるが、特に【お尻たたき棒】という極端に会心率が高いスティックが登場している。
 
特技の会心率は特技ごとに「通常攻撃の会心率の2倍」「通常攻撃と同じ」「通常攻撃の半分」「通常攻撃の4分の1」「出ない」の5種類のいずれかに決まっている(「通常攻撃の半分」が一番多い)。複数回攻撃の特技は1回ごとに会心判定が発生。
会心の一撃が出た場合のダメージは、「通常攻撃の○倍のダメージ」という特技の場合「通常攻撃の会心の一撃と同じ」と「その特技の非会心時のダメージの1.2倍」のうちで高い方になる。
このため、【ばくれつきゃく】【つるぎのまい】のような一撃あたりのダメージ倍率が低く攻撃回数の多い特技ほど守備力を貫通できる会心率アップの恩恵は大きくなる。
バイキルトやルカニをかけると1.2倍のほうが選択されやすくなる。
規定ダメージ技の場合は呪文の暴走と同じで、通常時の1.5~2.0倍のダメージ。

不思議のダンジョンシリーズ

トルネコ2から採用された。
【エリミネータの斧】【デスストーカの斧】(を合成した武器)、【会心の指輪】を装備することで会心の一撃の発生率を上げることができる。
ただし、会心の一撃が暴発してしまうせいで【ばくだんいわ】のHP調整が難しいというデメリットも抱えている。
 
不思議のダンジョンシリーズにおける会心の一撃はSFC版の【風来のシレン】が初出。
あちらでは「ミノタウロスの斧(を合成した武器)」や「会心の腕輪」といったアイテムを装備することで初めて会心の一撃を発生させることができる。

バトルスキャナー

作品独自の仕様としては全ての攻撃に対して判定があることという異例なことになっている。
物理による会心の一撃や呪文による魔力暴走はもちろん。ブレスや回復にまで会心判定がある。
回復で会心が出た場合、味方の場合は会心の回復。敵の場合は痛恨の回復と出る。
また条件を満たせば【ウルトラスーパーハイテンション】による必中会心となる。また対象が敵全員なので、敵全員に会心の一撃が決まるというのは後にも先にもこの作品くらいなものになるだろう。

スマブラSP

【勇者(スマッシュブラザーズ)】がスマッシュ攻撃を行った際、1/8の確率で会心の一撃になり、ダメージが上昇する。
ダメージ上昇量は2倍と本編基準だが、相手を画面外にふっ飛ばすのが目的のゲームシステム、ふっ飛びすぎないよう内部的なふっ飛ばし力は通常時より下がるよう調整されている。
しかしワザ自体のダメージ量も大きく影響するため、2倍になることでのふっ飛ばし力の伸びは凄まじく、元々ふっ飛ばし力がやや強い部類に入る勇者のスマッシュ攻撃を、一気に全キャラ中トップのふっ飛ばし力に押し上げてくれる。
 
本編の1/64や1/32と比較すれば破格の発生率に思えるが、大振りのスマッシュを安定して当てるのは難しいため、腕前が伴わない限り体感的には出やすさを感じにくいだろう。

アベル伝説

【モコモコ】が出すことがある…というよりは彼の決め台詞(必殺技?)といった方がいいだろう。
【おおありくい】【シーザーオライオン】戦ではこの一撃が決定打となった一方、【しのさそり】戦では攻撃が失敗しており、必ずしもゲームのかいしんの一撃と同じであるとは限らない。

派生いろいろ

  • 【魔力暴走】
  • 会心の(特技名)! 
    DQ9以降で特技で会心が出ると(連撃の場合は1発でも)このように表示される。
  • 会心のてごたえ
    DQ10オンラインの職人ミニゲーム、【釣り】【ふしぎな鍛冶】
  • 会心のテイスト
    DQ10オンラインの料理、どこパレのタネ使用時に出る。ステータス効果上昇値アップ。