G級モンスター、解禁。
初代(無印)モンスターハンターのアップグレード版。
事実上の次回作にあたり、以後シリーズの定番となった初の「G級追加版」でもある。
パッケージはリオレウス亜種。
目次
概要
- 本作はPS2版とWii版が存在し、
PS2版は2005年1月20日、Wii版はMH3の発売に先駆けて、2009年4月23日に発売された。
- 元々「モンスターハンターのBest版*1を出す」という構想があったが、
単にBest版として再販するのにはカプコン内部でも抵抗があったといわれている。
その頃ちょうど北米版MHのローカライズが行われていたのだが、北米版MH用の独自要素として、
ディレクターの藤岡要氏*2が双剣のモーションを自ら作成しており、
それをきっかけに「MHのアップグレードバージョン」を出すことが決まり、発売に踏み切ったとのこと。
MH2の発売時インタビューに上記の経緯が記されている。
- その後、MH3がWiiで発売されるのに先駆けて、Wii版のMHGも発売されることになった。
Wii版のMHGはいくつかの点が改修されており、MH3体験版が同梱されている。
クラシックコントローラーとのセット販売もされた。
なおこのリメイク版MHGの開発には、株式会社エイティングが関わっている。
同社は後にMH3G、及びHDVerの開発にも関わることとなる。- ちなみに互換機能を使えばWii Uでもプレイ可能。
- PS2版は2011年6月30日のマルチマッチングBB自体のサービス終了を以て、
Wii版はMH3と共に2013年9月12日を以て、それぞれオンラインサービスは終了している。
- モンスターハンターポータブルは、当作を改良しつつPSPに移植した作品である。
特徴
- 前作(無印)から追加された主な要素は以下の通り。
- 本作よりスキルシステムが大幅に変更。
前作では特定の防具の組み合わせでのみ発動する隠し要素的な扱いだったが、
今作は防具ごとに設定されたポイントが一定値になると発動するというシステムに変更された。
前作においてスキルが発動する組み合わせでも今作で発生するとは限らないため、新たな構成が必要。
この方式は、MHXXまで長く使用されることとなる。
- 前作のパワーアップ版という位置づけなので、前作(無印)のセーブデータの引き継ぎが可能。
全ての武器と防具とレア度4「以上」のアイテムを持った状態で、
村クエスト★1とオンラインクエスト★3までのクリア状況を引き継いでスタートする。
レア度3以下および本作に無いアイテムと、本作にて『精算アイテム』として設定されたアイテムは自動売却される。
また村のイベント進行もリセットされるので、前作でヒーローブレイドを引き抜いている場合、
本作でもう一本手に入れることができる。
これを利用することで、マスターブレイドと伝説の双刃を両方持つことが可能。
さらに、引き継ぎをすると村にやってくるプーギーの服が変わるが、そこから変更はできない。
- 使用できる武器種は前作の5種からライトボウガン、ヘビィボウガンが正式に分化し、
これに加えて双剣を追加した計7種。- なお本作ではランスのステップを攻撃コマンドでキャンセルできるという仕様があり、
恐るべき性能を発揮し猛威を振るうことになった。 - シリーズが進むにつれて新しい武器種が登場するのはよくあることだが、
無印→G級作品で新しい武器種が登場するのは(フロンティアなどの例外を除けば)本作のみである*3。
- なお本作ではランスのステップを攻撃コマンドでキャンセルできるという仕様があり、
登場モンスター
- 基本的には前作と同じであり、そこに先述した「亜種」、さらに「希少種」が加わる。
ただしこの作品の時点では「亜種」「希少種」という呼び名は一般的ではなく、
ゲーム内でも明確に「亜種」とは表示されないため、「リペイントモンスター」とも呼ばれていた。
蒼レウス、白モノブロス、リオハートなどプレイヤーの呼び方も様々であったようだ。- また本作の亜種は特定条件を満たした上でランダム出現であったため、
総じて隠しモンスターに近い扱いとなっていた。 - ちなみにギアノスが登場したのも本作からだが、
本作(及び移植作品であるP)では「ギアノス」という固有名称がなく、白ランポスなどと呼ばれていた。
- また本作の亜種は特定条件を満たした上でランダム出現であったため、
- キリンは前作の時点で登場しているが、バグの存在により実際にはほとんど配信されなかったため、
一時期は公式に『本作が初登場である』とされていた*4。
一方で、モンスターハンター15周年記念に公開された恒例のサイズ比較ムービーでは、
初登場が本作ではなくMHとして紹介されている。- カプコン公式のラジオ番組で辻本Pがこのバグについて少しだけ言及しているが、
「シリーズ20周年記念ぐらいで話す」と冗談めいた発言になっており、
その20周年を記念したスペシャル番組でも特に触れられることはなかったため、
真相が明らかになる日が来るかは疑問である。
- カプコン公式のラジオ番組で辻本Pがこのバグについて少しだけ言及しているが、
- 本作が初登場となるモンスターは下記の通り。
- 魚竜種
- 翠水竜ガノトトス亜種
- 古龍種
- 岩山龍ラオシャンロン亜種
紅龍ミラボレアス
PS2版とWii版の違い
- Wii版MHGはPS2版がベースではあるが、MHP2Gのシステムがかなり取り入れられている。以下はその一部。
- 村での食事が可能となった
但し内容としてはHP+20効果が最大で、これは街の初期状態と同等である - アイテムボックスへ送るや買って送るといった、
アイテムまわりの大幅な拡張。ボックス内調合も可能に - 大剣の溜め攻撃、片手剣の武器出しアイテム使用、ランスの3連ステップなど
いくつかの武器のモーションにMHP2Gのものが逆輸入された- ただし、ハンマーのスタン値蓄積は実装されていない
- ツタのぼり中にスタミナを消費することで素早く登れるようになった
- 農場システムの追加
- MHPのココット農場と比較すると、
一度に手に入るアイテム量が少ない、ハードやGクラスのアイテムが手に入らないといった欠点があるが、
農場ではほとんど手に入らないモンスター素材なども手に入る、収集が短時間で済むといった利点がある
- MHPのココット農場と比較すると、
- 一部のクエストの名称が変更されていたり、難易度に修正が入っている
- 主に、クエスト名が同じで通常種か亜種か見分けが付けにくかったクエストが改名された。
例えば赤フルフルの出る「雷撃の二重奏」が「恐怖!沼地の怪談」に変更、
しかし通常種版クエストがない「双魚竜」や「灼熱の双璧」も、
なぜか「翠色の津波」「黒のカタクラフト」と改名された。
亜種が討伐対象のクエストにはきちんと「○○亜種」と表示されるようになった。
- 主に、クエスト名が同じで通常種か亜種か見分けが付けにくかったクエストが改名された。
- 村クエストに素材採収ツアーが追加された
- プーギーに餌を与えてアイテム集めをさせることができるようになった
- 村長クエストを進めると服、餌、目的地の選択肢が増えてゆく。
良い餌を与えるほど良いアイテムを集めてくれて、
服を着替えさせることで欲しい素材の傾向を決められる。
非常に低確率だが、条件を整えればモノブロスハートも取って来てくれる事も。 - 村でプーギーをなでるときのBGMが異なり、
Wii版はMH2~P2G及びX(X)のポッケ村での曲になっている。
従来は肉焼きと同じ曲だった。
- 村長クエストを進めると服、餌、目的地の選択肢が増えてゆく。
- 村での食事が可能となった
- なお、Wii版の当作は直後に発売されるMH3のプロモーションも兼ねており、
ギャラリーではMH3のプロモーションムービーを見ることができる。
またMH3の体験版ディスクも同梱されており、ドスジャギィ、クルペッコの狩猟の他、
運次第だがクルペッコに呼び出されるリオレイアの狩猟も行えた。
起動回数の制限はなく、持ってさえいれば発売後10年が経過した今でも無限に遊べる。やるかはともかく- このような体験版はMHシリーズ史上では初の試みでもあった…が、
実際のところMHP2Gの余波も冷めやらぬ中で新しいソフトを買わなければ体験できなかった都合、
どこまでプロモーション効果があったかは定かではない。
とはいえ当時は3の体験版メインで購入したという層も居たりと、少なくともMHGの販促としては効果があったと見られる。 - これを皮切りに、その後の作品においてもMHP3、MH3Gとモンハン部限定ながら体験版が出るようになり、
4系列で一度途切れたが、MHXから最新作MHR:Sまでは体験版が登場している。
MH3以降の体験版は全てダウンロードでの入手となったり、一時期ではあるがファンクラブ限定の体験版も存在した等、
体験版一つとっても時代や文化の移ろいを感じさせられる。
- このような体験版はMHシリーズ史上では初の試みでもあった…が、
余談
- TVCMはどちらのバージョンもやたら凝っており、
PS2版では初代のCMに対してナレーションの「カリ」がさらに多くなっていたり、
Wii版ではアメザリのアテレコでリアル化(?)されたアイルーとプーギーがコントをしていたりする。
- 本作はカプコンおよびKDDIのプレスリリースによると韓国でも2005年1月20日発売だったらしい。
- 本作の略称は「MHG」だが、MHXの海外版での名称「Monster Hunter Generations」の略称も「MHG」である*5。
とはいえ、アジア圏以外ではモンスターハンターGは発売されていないため、
欧米では呼び方に困るような事態にはなっていないだろう。
- 当たり前のことだが冒頭のキャッチコピーとWii版のキャッチコピーは全く異なっており、Wii版では
- MH3をプレイしたのち、Wii版MHGに戻ってくる人のことを、当時は「渡来(トライ)民」と呼ぶこともあった。
関連項目
メインシリーズ | ||
---|---|---|
前作 | 今作 | 次作 |
モンスターハンター (2004) | モンスターハンターG (2005) | モンスターハンターポータブル (2005) |
ナンバリングタイトル | ||
前作 | 今作 | 次作 |
モンスターハンター (2004) | モンスターハンターG (2005) | モンスターハンター2 (2006) |
シリーズ/モンスターハンター - 拡張前作品
シリーズ/モンスターハンターポータブル - 当作のPSP移植版
MHGの新要素
武器/双剣
登場人物/教官
フィールド/闘技場
世界観/モンタク