M.B.157

Last-modified: 2024-02-10 (土) 14:48:37

フランス RankIII 戦闘機 M.B.157

M.B.157.jpg

概要

大戦期のフランス空軍でM.S.406に次ぐ主力戦闘機だったM.B.150シリーズの、最後にして最強の派生型。そして唯一のツリー実装済み機体。

特徴的なのが同格屈指の最高712km/h(RB/SB)にも達する速度性能。ランクIII機体としてはP-51K(CN)(721km/h)、P-47D-28&P-47D-30 (IT)(714km/h)に次ぐ3番手の値である。*1
その他の飛行性能も特段劣る点はなく、総じて優秀。

しかし、武装は20mm機関砲×2門のみと微妙な上、各60発のみの装弾数はあまりにも少ない。搭乗者の技量が試される機体だ。

機体情報(v1.83)

必要経費

必要研究値(RP)***
機体購入費(SL)***
乗員訓練費(SL)22000
エキスパート化(SL)77000
エース化(GE)***
エース化無料(RP)***
バックアップ(GE)30
護符(GE)980

BR・報酬・修理

項目【AB/RB/SB】
(初期⇒全改修完了後)
バトルレーティング3.3 / 3.3 / 3.3
RP倍率1.36
SL倍率1.0 / 2.9 / 3.6
最大修理費(SL)1500⇒1936 / 3861⇒4845 / 3752⇒4708

機体性能

項目(初期⇒全改修完了後)
【AB/RB&SB】
最高速度(km/h)679⇒748 / 664⇒712
(高度7600m時)
最高高度(m)9000
旋回時間(秒)20.0⇒18.3 / 20.7⇒19.0
上昇速度(m/s)10.1⇒19.4 / 10.1⇒14.1
離陸滑走距離(m)650
最大出力(hp)1033⇒1476 / 1019⇒1220
離陸出力(hp)1413⇒1856/ 1399⇒1600
毎秒射撃量(kg/s)3.02
燃料量(分)min:25 / 30 / 45 / 60 / max:83
限界速度(IAS)840 km/h
フラップ破損速度(IAS)(戦闘)470 km/h, (離陸)460 km/h (着陸)290 km/h
着陸脚破損速度(IAS)360km/h
主翼耐久度-9G ~ 12G

武装

分類名称搭載数装弾数搭載箇所
機関砲20mm
Hispano 404
2120(計)主翼

弾薬

搭載武装解説ページ(弾薬テンプレート置き場)を開く

武装名ベルト名内訳最大貫徹力(mm)費用(SL)
10m500m1000m
20mm
Hispano 404
既定HEF-I/HEF-I/P/T17117
汎用HEF-I/HEF-SAPI/AP/T26171420
地上目標AP/AP/AP/HEF-I/T
曳光弾AP/T/HEF-I
ステルスHEF-I/HEF-I/HEF-SAPI/AP30

追加武装

追加武装:無し

機体改良

解説ページを開く

Tier名称必要RP購入費(SL)
I胴体修理******
ラジエーター
20mm弾薬ベルト
IIコンプレッサー******
機体
III主翼修理******
エンジン
新しい20mm機関砲
IVインジェクター交換******
カバー交換

カモフラージュ

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条件-
説明標準カモフラージュ
△△△
[添付]
条件
説明

研究ツリー

前機体D.520
次機体VB.10C-1
 
 

解説

特徴

カタログ、実測共に最高級の速度はもちろん、上昇・旋回・ロール・エネルギー戦闘能力など、あらゆる飛行性能が高水準にまとまっている。

しかし、本機が同格随一の優秀戦闘機たりえるかどうかは、プレイヤースキルに大きく依存してしまう。
というのも、問題点は武装にあるのだ。

翼内に2門搭載されている"イスパノ404"20mm機関砲は装弾数が各60発で、射撃可能な時間は10秒にも満たない。
この問題はABではリロードによりある程度緩和されるものの、RB/SBでは深刻なものとなっている。
どちらにしろ、プレイヤーには高い照準能力が求められることも難点か。

総括して、ある程度の射撃センスが求められるものの飛行性能は抜群、BRも低めと、総合的に優秀な機体と言えるだろう。

  • MEC
    • プロペラピッチ
      90~85%程度にするとエンジンが加熱が抑えられる。
    • 過給機変速高度
      WEPで3000m周辺が最適。

立ち回り

【アーケードバトル】
空中リロードがあるため致命的な装弾数の少なさはある程度カバーできるものの20mmのリロードの長さから無駄弾を撃っていれば遊兵化してしまう。単発機としてはそこそこの頑丈さはあるものの防弾装備の甘い本機はヘッドオン等で弾幕に突っ込んでしまうとあっさり火災やパイロットキルが起きるため、足回りを生かしてエネルギーを失った敵機にアウトレンジから突入し横槍を入れていくスタイルが無難。無防備に旋回し腹を晒している敵にイスパノを撃ち込めば数秒でバラバラになって落ちていくだろう。爆撃機を相手取る場合は確実に翼を狙いたい。

尚、本機は旋回半径が若干大きいのと、旋回時のエネルギー保持が悪い為相手を選ばないとあっという間に後ろを取られ撃墜されてしまう。

 

【リアリスティックバトル】

格納

正気を疑う武装にばかり目が行ってしまうが、機体そのものは秀でた飛行性能を発揮する。
優れた最高速度はもちろん、運動性能・上昇性能に関しても平均程度は備えているほか、高速域でのピッチレートも良好なので速度性能の優位性を活かしやすいという特長を持つ。

また、6500mまではエンジン出力の変動が少なく、WEPで安定して1600馬力を出力可能なため、同格機体としては高高度に強いと言える。
欠点は微妙な加速力、鈍めなロールレート、不足気味な防弾装備が挙げられるが、いずれも立ち回りによってカバー可能な範疇にあるため、相応の対策を講じれば支障にはならない。

一方で、エンジン出力が安定しているという長所は、裏返せば全戦闘高度帯で低高度同様にエンジンが加熱され続けるという短所でもあるため、特に中高度以下でポテンシャルを引き出すにはMECが不可欠となる。

そして一番の問題である火力、継戦能力であるが、こればかりは完璧な対処法というものがない。
速度を失った敵を優先して狙うことで一応の対処はできるものの、常にその状況が発生しているとは限らないばかりか、時には味方の救出と言った弾数管理を乱されるような事態にも多々遭遇し得るだろう。

なお、RBにおけるBRは大雑把に言えば、最高速度、機動性、火力、対地性能の4つを考慮して決定されるのだが、この機体は「最高速度と機動性だけが優秀で、それ以外が貧弱すぎる故に3.3となった機体」である。
120発という心許ない装弾数を管理配分しつつ、脚の速さを活かした状況対応能力を腐らせない果敢な立ち回りが如何にできるかという所に本機の存在価値が懸かっていると言っても過言ではなく、不確定性溢れる実戦で全力を発揮することは極めて難しい。
*2

 

【シミュレーターバトル】

格納

ランク2最速クラスの速力が光る。低空においてMECを駆使したその最高速度はアメリカのA-36に比肩し、しかもA-36は低空専用なのに対して、こちらはその速力を中高度まで持っていける。
速度と高度を保つ本機に追いつける敵機は存在しないと言っていいので、あらかじめ高度速度を稼いで一撃離脱に徹すれば一方的にキルを稼げる。
馬力荷重にもかなり優れ、加速・上昇力ともに十分。旋回力もA-36と同クラスのものを持っており、全力旋回格闘戦は難しいとはいえ、一撃離脱時の射撃で旋回力に困ることはない。
機体性能「だけ」ならばおそらくランク2最強の一角である。
問題は攻撃面。照準器は無駄に大きくて邪魔な上、エンジンが張り出しており前下方視界は劣悪とまではいかないが、あまり優れた方ではない。そして風防の枠も微妙に邪魔で、偏差射撃は難しい。
武装はイスパノ2門のみで1門60発とかなり不足している上に、空中目標ベルトが無い。
イスパノの対空射撃の主力はHEF-Iなので、この比率が高いベルトとなると半分がTとPの規定ベルトか、曳光弾が無いステルスベルトで戦うことになる。
弾数が足りないだけで、瞬間火力自体は20ミリだけあってそれなりにある方なので、優秀な速力を生かして一撃離脱を徹底し、一度の離陸で1-2機程度撃墜して帰還を繰り返すことになるだろう。
結果的に移動時間が大半で戦闘時間が短くなりがちである。
総火力の都合で戦況を一機で動かすことはできないが、圧倒的な機体性能を体感したいならば乗ってみる価値はあると言えるだろう。

史実

格納

ノーム・ローヌ社製14Rエンジンの完成に伴い、シュド・ウエスト社はMB.152の発展型としてMB.156を提案した。
14RエンジンはMB.152に搭載されていた14Nとサイズは殆ど同じであったものの、実際に1700馬力を発揮する強力なエンジンを搭載しようとすると数々の問題に直面してしまう。

問題続きのこのプロジェクトはついに破棄されてしまうが、設計者であったルシアン・セルバンティはこれに反発、MB.152の設計を流用しつつ14Rを搭載した新型戦闘機の構想を作り上げた。
この試作機の制作は1939年12月に開始、エンジンは8000mにおいて1400馬力を出力する14R-4が選定され、武装はMB.155と同じ20mm HS.404機関砲を2門、7.5mm MAC34機関銃を4丁とされた。

フランス休戦時には本機の開発は最終組み立てに入ったばかりであり、知らせを受けて機体をポワチエへ移そうとしたが道中でドイツ軍に発見され、既に占領下にあったメリニャックにある同社の工場へと移動させられた。
ナチスドイツの監督の元で開発は進行し、1942年に試作機の初飛行にこぎ着けた。
飛行試験では7850mにおいて710km/h、8500mにおいて670km/hを記録(P-51Dよりやや速い)、上昇率は8000mまで11分(12.1m/s)であり、その性能は高く評価された。

1943年初頭にはルフトバッフェが機体をオルリーへ移送させたが、このとき時刻通りに出発したMB.157は当初の予定を上回る速度で飛行し、40分早く現地に到着したという。
現地ではエンジンを取り外され、ボワ=コロンブに位置するイスパノ社の風洞を用いた試験に供された。
その後はBMW社に運ばれたが、最終的には連合軍の爆撃により機体を喪失している。

小ネタ

M.B.157の原型機であるM.B.152や、その母体となったM.B.151などのM.B.150系列戦闘機は、M.S.406と並んで第二次世界大戦期におけるフランス空軍主力の一角であり、各タイプ併せて600機以上が生産された。

公式記録ではルフトバッフェを相手に94機の被撃墜で135機を撃墜*3したとされる。


2023年4月現在、WT内に実装されているM.B.150系列機はM.B.157(本機)とM.B.152C1のみで、かつ後者は現時点で入手が困難となっている。

フランス空の低ランクにはこの系列機と同様に、初飛行の実施や大量生産、史実での活躍にも関わらず通常ツリーへ実装されていない機体が多い。

外部リンク

 

WarThunder公式英語Wiki

 

WTフォーラム・データシート

 

公式Devログ

 

インターネット百科事典ウィキペディア

 

●DMM公式
フランス空軍のMB.157戦闘機と新しいパイロットモデル

 

コメント

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*1 しかも、これらの機体はM.B.157よりBRが1.0以上高い値となっている。
*2 詰まる所、細々とした性能を差し置いた盤上の一駒としての存在をどこまで利用できるかという事なのだが、10発前後で安定してキルをもぎ取れるようなエイムゴリラ諸兄にはあまり関係のない話である。
*3 仏Wikipediaを参考。