Journals ジャーナル (Act3~Act4)

Last-modified: 2023-06-12 (月) 00:14:43
注意

このページはゲーム中に登場するジャーナル(拾ったり得たりするメモ書きなど)を掲載していますが、
その性質上ネタバレ成分を大量に含んでいます。
ゲーム内での読了を強くお勧めしますが、先に読んでしまったとしても一切責任を負うことはできません。

あくまで既に読んでいる人が改めて確認するためのページになっています。

注記1:どれが何処で手に入るか、は記載していません。
注記2:筆者等の人名の英表記が題名や本文に含まれていない場合は、併記しています。



Act3

The Last Will of Marthos Everbrook マルトス エバーブルックの遺書

内容

これは、故マルトス アンソニー エバーブルック二世によって書かれた遺書並びに命令である。


わが娘、最愛のリッツィーに農場とその周囲の果樹園を遺す。
何世代にも渡って我が一族に恵みをもたらしたその土地で、お前と子供たちを養い続けるがよい。
さて、わが頑固な息子たち、エドリックとアンソニーよ、諸君はわが富を誰が相続するかについて、果てしない口論をもってわが余生を満たした。
お前たちには、この言葉以外に何も残さぬこととする。


私はエバーブルックの土地のどこかに、農場労働者たちが金を埋めるようにした。
諸君は今、ただ二つだけの選択肢を持っている。
惨めな暮らしで前進し、お前たちの曾祖父がそうしたのとまさに同じく骨の折れる労働を通して新たなスタートを切るか、やる価値がない探索でお前たちの青年期を浪費するかだ。
正しい決断をするだろうと、信じている。

*下の方に、異なった書き手の文字で何か走り書きされているのがかろうじて読める:ソーンズバリーから道を上った丘に。爆弾を運べ。*


Elara's Journal エララの日誌

内容

またも悪夢を見た。
私は古い墓の中にいて、蝋燭はかろうじて道を照らしている。
遥か隅の方に一対の赤く燃えるような目が見える。
それが近づいてくる...近づいて...何なのかかが分かる直前に、その影は通り抜けクリーチャーは消えている。


私は走ろうとするけれど、どの道もすべて瓦礫と石で終わる。どこにも逃げ場がない。
私は後ろで凝視している目を見るため、もう一度向きを変える。
笑い声が、子供の笑い声が聞こえる。それからすべてが火に包まれる。
叫ぼうとするのに、まったく声が出て来ない。
私が炎で悶え苦しむとき、目はただじっと前を見つめている。


目が覚めたときは汗でびっしょりだった。こんな事が、五夜続けて起きている。
悪夢はより頻繁になっていて、あとどれだけこれに耐えられるか分からない。
賢明なことではないかもしれないが、おそらく私たちがこのひどい場所から移動する時が来たのだろう。


Excerpt from Daila's Diary デイラの日記からの抜粋

内容

オリバーは、これ以上私に書き物をして欲しくないと思っている。
農場の周りでやらなければならない仕事ができると、お前の頭は夢で一杯になるんだなんて文句を言うのだ。
だから、彼が眠っている夜に書き物をしている。
彼に、私の心の弦で弾いた音楽を止めさせる事などできないのだ。


The Weeping Oak, by Daila Thornsbury
鞭打つ柳、デイラ ソーンズバリー 著


柳の枝は、間断なきリズムで寝室の窓を軽く叩いた。別の嵐が地平線の上に発達していたのだ。
だがデイラには、これが単なるもう一つのにわか雨ではないだろうという感じを振り払うことができなかった。
彼女はベッドから起き上がり、夫のオリバーにサッと目を走らせた。
彼はまだぐっすりと眠っている。ハリケーンでさえ、彼の安眠を邪魔することはないだろう。


デイラは、夫の掛け布団を動かさないよう確かめながら立ち上がった。
衣装ダンスまで爪先立ちで歩いて行き、彼女の装備を取り出した。
着古した革の軽防具と信頼できる彼女の剣、ストームハートだ。
彼女がそれを鞘から抜くと、刃が雷の火花を散らした。
それに掛けられている魔法はまだ、ダークヴェイルの北にある墓で見つけた日と同じ位強い。
デイラは刃を鞘に戻して、ベルトに繋いだ。
そして扉から外に向かう前に、オリバーに最後の一瞥を与えた。
彼女が毎晩軽い徹夜をしていることを、彼が知らないのは幸いだった。
さもないと彼は心配のあまり病気になってしまうだろう。
そして、彼がそれほど彼女の安全に取りつかれているのを見るのは、デイラに我慢できないことだった。


彼女が玄関を踏み出したとき、風が顔の周りにデイラの髪を叩きつけた。
既に雨脚が強くなり始めていた。土地は水でびしょびしょになり、道をぬかるみに変えていた。
デイラは慎重に進み、石の上かまだ固い地面の上だけを歩くようにした。
ついに彼女は枝垂れ柳の端に到着した。
そして、彼女はたちまち深い恐怖感に圧倒された。


「俺を歓迎しに出て来るだろうと分かっていたぞ、愛しいデイラ。」と、恐ろしい声が木の後ろから聞こえてきた。
デイラがストームハートを抜くと、その表面は火花を散らして雨の雫を靄に変えた。
暗い人影が姿を現し、彼女に向かって穏やかに歩く。
男の顔を見ることができなかったが、それが誰なのかは良く知っていた。
「おいおい、それが兄を歓迎するやり方か?」男は再び話しかけた。
デイラは一言も発しない。
代わりに、彼女は刃に物を言わせたのだ。
人影は彼自身の剣で打撃に応じた。振るたびに空気を横切る火の筋が残る燃える剣だ。
「練習していたようだな」、男はにやりとした笑みを唇に浮かべて言った。


雷が空に轟きわたるや天から稲妻がほとばしり落ち、束の間その場の光景を照らし出した。
嵐から来た光でデイラの敵の顔が暴かれる。
それが見せたのは、彼女の死んだ兄のおぞましく腐敗しきった顔だった。
「ドラヴィス」、デイラは固く閉じた歯を通して声を絞り出した。
そして彼女はもう一撃打ち込んだ...


Walter's Note ウォルターのメモ

内容

エバーブルック エステートから煙が昇っているのが見える。
連中が何者だとしても、この近くにいる。可能な限り、扉と窓にバリケードを築いた。
あと残るのは、奴らが俺たちの所に来るのを待つことだけだ。


妻は、農場を捨ててホームステッドを目指して行くべきだとまくしたてたが、数体の緑の目をした怪物ごときに自分の土地から蹴りだされてなるものか。
一族の連中は、問題の最初の兆候があったときに離れたため、何代もこの農地で骨を折らなかった。
ホームステッドにいるその連中は、自分たちの農作物を腐らせるために出ていけばいいのだ。
この全てが通り過ぎたとき、俺はまだここで収穫に気を配っていることだろう。
そして奴らは馬鹿のように見えるだろう。


Aether-Scorched Note イーサーで焼け焦げたメモ

内容

あんたはいつも何か忘れるって分かってるから、今度はリストを書いといた。
本気で言ってんだよ、このリストにあるものを全部チェックするまで、顔を見せに戻らないこと。

-小麦粉 一袋
-パン 一個
-卵 2ダース
-エルーラン レッド 3本
-お針子にドレスを注文する


*リストの一番下に乱雑な手書きで加えられた走り書きが見える:
1ダースのバラ。*


Wald's Note ウォールドのメモ

内容

俺たちは逃れた。
当時、それを信じることができなかった。しかし、あのイセリアルの奴らをまんまと撒いたのだ。
奴らは決して、この荒れ地を探そうとは思わないだろう。
ここには木と岩以外に何もない。連中好みのものが全くないのは確かだ。


先に進んで、男たち二三人が思い切って果実と薪を探している間にキャンプを張った。
彼らは間もなく戻るはずだ。
大したものはないかもしれないが、俺たちはこの場所を自分の家のような場所に変えることができるだろう。


ちくしょうっ、鳥の連中も好物を探しているようだ。
時々数羽、頭上を旋回しているのが見える。


The Amalgamation 融合体

内容

意見の一致を得た。
ホームステッドの聖所は二週間以内に落ちるはずだ。
ヘラルドが北から着実に接近し、通った跡には大火以外に何も残らぬようにしている一方で、軍が西から人間の拠点を襲撃できるようにする責任は私に掛かっている。
リアニメイターは、檻の中で精力的に働き、我々がその目的で集めた人間とトロールの中に、イーサーの贈り物を注いでいる。
だが、本当の仕事は小屋の中で行われるだろう。


人間を宿主にするのは...本当に難しいということが分かった。
人間の心は、理解できない大きな力に対してもがくのだ。
だが肉はどうだ?それは順応性があり、容易に染まる。
私は、腐敗の悪臭で小屋を満たしている死体を見る。
生命がいかに脆いかの表れとしてではなく、キャンバスとして見ている。
そのキャンバスに、我々はケアンの未来を描くであろう。


Theodin Marcell, Shaper of Flesh
セオディン マルセル、肉の形成者


Black Legion Scouting Report ブラックリージョン 偵察報告書

内容

ホームステッドの北におけるイセリアルの、異常で憂慮すべき活動を報告するためにこの手紙を記す。
私は丘陵地帯に向けて旅立ち、低い石垣やフェンス、そして時おり農家のあるごみごみした場所を通ることにした。
未調査のフィールドにはまだ恐ろしいものが彷徨しており、連中から見つからぬよう注意を払って秘密裏に動いた。
そして、川の近くにある二つの丘の谷に達したとき、ほとんど理解ができぬものを目撃したのだ。


石でも肉でもない不気味な黒い柱が、土地の向こう側を、低く垂れ込めた雲のようにゆっくりと漂っている。
その中核では青ざめた緑の光が燃え、移動している外殻底部のどこからか、大きくのたうつ蔓がぶら下がっていた。
私は山中で、その不浄のオベリスクが速度を落とし、次いでぶら下がっている触手のホックがいきなり地面に潜ったのを、恐怖をもって見守った。
地面は萎れ、同じ不健全な緑色で輝き始めた。
オベリスクが地面の中に、自身を引き込んだのはその時である。
大地が死につつあるかのように思えるほどの音と共に、それは非常に明るく輝き出したため、ほとんど直視することはできなかった。
そのパワーは地面に漏れ出て、捻じれ腐敗させながら広がった。


私は小一時間ほどその場所に残っていたが、その間にオベリスクの周囲はかなりの距離まで変化してしまった。
オベリスクが地面から噴出し、再びそのサイクルを始めるために未踏の区画に漂って行ったとき、私はその場所を離れた。
我々はすぐに行動を起こさなければならない、さもなくば救うべきものなど何もなくなっているだろう。


─6th Regimental Scouts of the Black Legion, Renall Oberach
─ブラック リージョン 第六連隊所属偵察隊、リナール オベラー


Praetorian's Report 近衛兵の報告

内容

空気は、硫黄と煙の悪臭がする。
この報告を書きつつも、呼吸するのが困難である。
我々は待ち伏せに会い、圧倒的な数に直面した。
何らかの種類のイセリアルの巨大奇形物が先の方で地面から浮き上がり、それが通過するところはどこであれイーサーファイアを広げている。
私は一度もこんなものを見たことがない。


隊長は、敵を突き抜けてあの恐ろしいものを倒すよう命じたが、彼は我々の装備と兵隊の大部分を率いた最初の攻撃で死んでしまった。
兵たちはパニックを起こし、我々は後退を余儀なくされた。
少数の生き残りを呼び集めることができたものの、我々はここを生き残らないだろうということがかなりはっきりしてきた。
私は大隊を入口まで引っ張り戻し、アイコン砦に全員退却せよと命じた。


イセリアルが速く迫りつつある状態で、我々が選択を熟慮する余裕はあまりなかった。
私は補給主任に、爆発物の残りを手渡すよう求めた。
そして、トンネルの入り口に設置して点火し、効果的に山道を塞ぎイセリアルを中に閉じ込めた。


残念な報告だが、双子滝橋は破壊され、トンネルが塞がれて、今我々は事実上南から遮断されている。
だが、我々が目撃したイモレーションが、岩山を越えて広がることはなかろうと知っているのが慰めである。


─Praetorian Marcus Eddin
─近衛兵マーカス エディン


Avalline's Note アヴァリネの手記

1/3

私たちは、もう数週間くらい駆けずり回っている気がする。
イセリアルが、この地方一帯に野火のように広がり、常時背後に迫っているのだ。
子供たちは餓死しそうだ...絶えず漁っている食べ物のほんの数かじりだけでは、四人全員に十分とは言えない。
でも、これ以上どれだけ手に入れられるかなんて分からない。


噂によると、クトーン教団がメンバーを受け入れ、全員に食べ物と避難所を与えているそうだ。
彼らは異教の精神異常者で全身に血を浴びて月に向かって叫んでいる、という絵がいつも思い浮かぶが、その安全の保障は、見過ごすにはいささか大きすぎるかもしれない。
サーロンは血に誓いし者たちの間で見られる事を思い縮み上がっているが、生きるための必要悪かもしれないという点で一致している。
私たちの子供は、食べて行く価値があるのだ。

2/3

私たち小さな家族は、血に誓いし者たち(ブラッドスウォーン)の間で暮らすためにいくらか変化しなければならなかった。
中でも大きいのは、子供たちと会えるのがその日の儀式と雑用が終わった後であり、通常それは夜遅くになってしまうという点だ。
何日か、子供たちがすっかり眠ってしまうまで会わない日があった。
夫は祈祷に苦しんでおり、不敬な汚い言葉だとみなすが、私は家族が生存するためにこれをしていることを彼に思い出させている。


私自身、貧困以外何も下さらなかったことを神々に尋ねないわけにはいかない。
しかしここには、クトーンの保護の下に、私たちは安全で食物も貰っているのだ。
彼らが見返りとして求めるのは、我々の献身とわずかな血だけである。


だから私は、毎朝クトーンへの賛辞を謳うとき、だんだん大きな声で詠唱してしまうのが止められないのだ。
それは...気持ちがいい。
クトーンに誓って、それは気持ちいい...

3/3

あらゆる事は、クトーンと共に始まり、終る。
今は、そのことが分かる。
家族の苦しみや、私たちが耐えた貧困って?
それらはすべて、クトーンから離れていた症状なのだ。
血に誓いし者たちが、私に救済への道を教えてくれた。


私は祭壇で激しく長く祈り、その答えが来るまで石の上にわが生き血を注いだ。
家族が本当に安全となり得る唯一の方法は、クトーンと再結合することなのだ。


私は、必要な準備をした。生贄の儀は、夜明けに行われるだろう。


Blood for Ch'thon クトーンのための血

内容

私は、彼らを元気づけようと試みる。
すべて問題ないだろうと言ってやる。
あばら骨の間に場所を見つけて、そこに刃を差し込むとき、彼らの目は不安で大きく開く。
彼らは常に泣く、そしてそれは私を少し悲しくする。
彼らはまだ理解していないのだ。
私は、血が彼らの剥き出した足を伝い、彼らの吊るされた身体の下に置かれた大だらいに流れ落ちるのを見る。
クトーンは、一滴残らず要求する。


すべての血の獲得を確かにするため、浅く切ることから始める。
最初は足。次に胴。そして最後に腕。
ゆっくりと彼らのもがきが止まっていき、運命を受け入れる。
やっと彼らは理解を見出したのである。


血は彼らのものではない。別のもののために、それを持っているだけなのだ。
そして今、それは返還されなければならない。その正しい所有者、クトーンに。
ついに彼らの恐れは剥がれ落ち、惜しげなく血を与えることが嬉しくなる。


Devoted Servant of Ch'thon, Bellor Hejnd
献身的なクトーンのしもべ、ベラー ハインド


The Call of Blood 血の呼び声

内容

生涯にわたって、俺は血を流すのを大いに楽しんだ。
何年もの間、俺は影の中で狩りをするよう叩き込まれた。
潜んで、一人で狩りをする。だがもう俺は一人じゃない。
ようやく、俺を呼んでいたものを見つけたのだ。


クトーンが俺に囁き、グリム ドーンは手錠を解いた。
今、俺は喜んで主のために血を集める。
血の最後の滴りを見ると、俺の心臓は満たされ、魂が温まる。


古い世界は、俺の要求を理解していなかった。
だが今、新しい力が起き上がり、クトーンが俺を呼んだのだ。
そしてその呼び声に応じる者は、俺の餌食となるだろう。


Final Sermon: The End of Times 最後の説教: 時代の終わり

内容

クトーンの血に誓いし祈願者たちよ

我々は、偉大なる決意をもって今日ここへ、祈祷のために集まったのである。
諸君は、すべての過去との関係、世俗の所有物、そして自由意志を放棄して、完全に自分自身を捧げた。
諸君はついに、より偉大な全体の一部となり、再統一の輝かしい贈り物を受け取る準備ができていることを証明した。


私は我々の偉大な仕事を終わらせるため、他の者たちに遅れて残らなければならない。
だがしかし、諸君は各々生活から去るとはいえ、この壊れた世界の「終わりの時」に一歩近づくであろう。
この陰鬱で苦しい世界がクトーンと再統一する時こそ、全体で最も古いものを作り、千年前に偽神たちが犯した大きな間違いを正す時なのだ。
これら新参の神々は、我々の存在の針路を操作し、崇拝の対象を自分たちに設定して、長い間、我々の血と労役に頼って生きて来たのである。


「終わりの時」は、強情なイセリアルに破滅をもたらすことにもなろう。
かつて偽神らの代理人として活動するも、目的が果たされるや裏切られ、形なきイーサーに投げ込まれたイセリアル。
彼らは我々を邪魔し、我々の盟友を虐殺して、この世界の上に支配を主張しようとした。
けれども、我々は彼らに感謝もしなければならぬ。
なぜなら、帝国とその宗教裁判所を破壊して、図らずも我々の上昇を可能にしたのはイセリアルだからである。
もはや宗教裁判所は我々を追って我々の真実を抑えることをしないし、我らの聖地使用を邪魔することもない。
帝国の束縛から解かれて、人々は誤った文明の夢から覚め、我々の地位は上昇した。


我々の世界の歴史を知らぬまま、イセリアルは我々が呼び起こす破滅に気が付かない。
彼らは、我々のゲームの最終段階について推測できず、何が動き出したか悟った時は、もう止めるに遅すぎるであろう!
最も献身的な信者仲間は、ネクロポリスのために虚無の軍隊と共に行進している。
敵が我が軍に攻撃して来たとしても、彼らは最終ラインが破られるのを阻止さえすればよい。
彼らの流す血は、我々の復活儀式の餌となるだろう。
かつて我々が最大の敗北を喫した場所で、究極の勝利が再生するのだ。
そして、"終わりの時の水先案内人"(forerunner of the end time) ログホリアン(the Loghorrean)が、世界にクトーンの何千という絶叫を運び込み、新たな時代の先導役となるだろう!


Laruka's Journal ラルカの日誌

内容

今日は、わが人生でウロボルークの生徒の一人としての決定的な瞬間を記念する日だ。
数々の試練を通過して、ネクロマンサーの皆が欲しがる称号に立ち塞がるものは、ただリアニメーションの実践だけである。


私は、これまで数えきれないほど仕事でマスターと会う喜びに恵まれた。
彼は本当に技術の達人で、死者を生者の世界に連れ戻すのに、試薬も言葉も必要としない。
ウロボルークは、これを実践と形式の一つの問題だと主張するが、私はそんなものではないと確信している。
彼の死を越えた把握は、我々すべてに取って代わるものだ。
気紛れで自分の命令を行わせるために霊を呼び出すことのできる、彼の最も古い学生ですら、ルーンで拘束し、マスターが使うことのないストーンで焦点を合わせる必要があるのだ。
ウロボルークが連れ戻す死者は、彼にただ仕えるのではない。
まるで彼の好意を得ようとするかのように、マスターを喜ばせることを熱望しているように見えるのである。


しかし今は、修道会のエリート ランクに加わる私の番のことが重要だ。
私は巻物を研究し、儀式を学んで、徹底的な反復を通して記憶に言葉を焼き付けた。
墓の苔と、埋められた骨から埃を集めた。用意はできている。
明日は、死の覆いの先から魂を引き戻して、骸骨の遺体に押し込むのだ。
明日、私は完全なネクロマンサーとして墓から現れるだろう。


Order Doctrine 修道会教義

内容

死の目醒め修道会は、我らが不滅のグランドマスター、ウロボルークの信条に基づいて設立されたものである。
ウロボルークは、生命の無数の謎によって決して満たされることなく、知識の泉の中にこれまでより深く手を伸ばすべきことを、我々に教えた。
修道会のメンバーとして、その起源や気に障る性質などに関係なく、知識を維持管理すべきことは神聖な義務である。
その価値を識別するのは人間のためではないからである。
知識は、我らが修道会教義たる死霊術が絶滅に瀕したことからも分かるように、それを恐れる人々によって容易に浪費される富なのだ。


すべての人間を待ち受ける究極の運命の支配は、学問の比類なき新分野である。
ゆえに、死の恐れを克服しその厳しい訓練を受け入れる義務が、初学者の肩に掛かっている。
死に際してすら、義務は終わらないからである。


Uroboruuk's Journal ウロボルークの日誌

1/2

遠くから、何か強力なものが来る。
今しがた、その接近を感じた。
しかし、夢か遠い記憶のように、その細部は私から消えた...今のところは。


私は、それがバーウィッチの東のどこからかベールを通して引っ掻ているのを感じることができる。
疑いなく、異世界の腐敗の大混乱がここを引き寄せているのだ。
あえて言えば、その本質は私をもすり抜ける。だが、それは肉でも魂でもない。
我々が直面しているものを見つけなければならない。
そして、世界の間の障壁の後ろにそれを再び追いやり、封印する必要があるかもしれぬ。


修道会がこれらの問題を心配する必要は、まだない。私が一人でこれをしなければ...


ウロボルーク

2/2

この裏切りのせいで、無数の骨を剥ぎ取らなければならぬ。
私は大きな犠牲を払って、破壊的な攻撃から生き残った。


私は、クトーンの悪鬼の大分遺隊を発見した。
最初、私の求めていた力の源は彼らだと思い、それで彼らの後を追った。
彼らが東に旅したとき、私はすぐに、彼らもまた私と同じものを求めていたのだと悟った。
彼らは沼を通り崖へ進路を取った。
彼らの後を追っていると、私は突然背後から攻撃を受けた、待ち伏せにまんまと嵌ったのだ。


戦いは壊滅的であり、その後の衝突でたくさんのものを破壊した。
しかし、戦闘の中頃でハービンジャー数体が私のガーディアンを追い詰めた。
私は、奴らがそれを破壊するつもりなのだろうと思った。
ところが、奴らは爆発するとクトーンのエナジーが突如湧きあがり、それがわが創造物の中に流れ込んで、我々のリンクを切断したのだ。
活気づいた大量の骨は私の方に向き直った。
その時、私はハービンジャーが、わが死霊術の創造物を汚染する方法を見つけていたのだと悟ったのである。
彼らがどのようにしてこのようなことを成し得たのかはまだ分からないが、それはこれまでに見たクトーンの生物のどの行動とも異なっていた。


もしも虚無の悪鬼どもが、より大きなスケールでこの力を利用できるとすれば、死の目醒め修道会すら不利となった自分を見出すだろう。
私は、この闇の戦いの答えを求めることで、希望を維持しなければならない。
一歩ごとに力は増大し、他の者たちがそれに引き付けられるだろう。
急がねば。


ウロボルーク


Acolyte's Pledge 侍者の誓い

内容

世界が終わったとき、私はどうやって生き延びたものか分からなかった。
ただカイモンの慈悲によってのみ、私は彼らに見出されたのだ。
わが家の泥と瓦礫に埋まっているところを、カイモン神父が見つけてくれた。
確実に死ぬところを、彼が両手で引き出してくれた。


ここにいる今、第二の機会が与えられた大義を果たすために、できるすべてのことを行うと誓う。
私が今、世界に彼の光を運び、私に可能な救済をするのは、カイモンの意志によるものである。
聖なる神父に讃えあれ。


Acolyte of the Chosen, Carth Lavine
選民の侍者,カース ラヴィン


Beacon of Hope 希望のかがり火

内容

私はカイモンの、炎の浄化の力をじかに見た。 ゆえに、信念が揺れることは決してないだろう。
カイモンの姿を初めて目にしたのは、自軍が理解を超えた恐怖の敵に数で圧倒されていたその時だった。


混沌の中で光り輝くかがり火のように、カイモン神父は戦いの中に攻め入った。
彼は、悠久の中で生い茂った森林を焼き尽くす炎の風がごとく、この光の世界を絞め殺す方法を探っていた捻じれた悪しき根を断ち切ったのだ。
私はその日、彼がこの恐怖から我々を導く人になると悟った。
彼の正義こそが、この世界の闇全体に燃え上がり、邪悪なものを払い除けるのだ。
私は彼を失望させまい。


Blade Maiden Sendra Ambri
剣の乙女 センドラ アンブリ


Kymon's Journal カイモンの日誌

1/2

使者は扱いにくい奴だ。
交渉するたびに、深い井戸に生命が引き込まれているかのように感じ、疲れ果ててしまう。
すべてのものが、長いトンネルを通して見ているようで、より暗く遠くに現れる。
何年にもわたる尋問官の精神的訓練をしていない力の劣った者なら、焼き尽くされてしまうだろう。


これを書いているときですら、あのエナジーが部屋を通ってさざ波を立てるのを感じることができる。
皮膚の下で虫がピクッと動くように感じられるのだ。
それは穴を掘っては引っ張って、より近づこうと私を急き立てる。
我が選民の誰かが、この存在に近づき過ぎたら一体どんな事になるだろうと考えるだに恐ろしい。
後のことは判然としないが、使者は彼らの魂を引き剥し、その身体を要求するのではなかろうか。


この秘密を理解し、あるいは生き残る者はいないのではないかと恐れる。
私だけがこの重荷を負わなければならず、ゆえに気をしっかりと持って耐えるのだ。
私は大きな危険を引き受けたが、世界の命運は私が作った選民と、この協定の成功に掛かっているのである。


カイモン神父

2/2

心の裏に引っ掛かっている疑問がある。
それを脇に押しやろうと努めたのだが、使者と会話をするたびに無視するのが一層難しくなっていく。


私は尋ねなければならない。
最後の悪魔がこの世界から追い出された時、我々に何が起きるのか?
心の中では、既に答えを知っているのを恐れるが、それをあえて大声で話すようなことはしない。
正しい選択をした、ということを疑っていないからだ。
私が復活させた力は、クトーンの虚無の、血の悪鬼から人類を救済することだろう。


しかし、悪は常にいなければならない。
ならば征服すべき悪が残らず無くなったとき、あるいはまたその空白の場所を一層恐ろしいものが満たすのだろうか?
我々は、自分たちが敵対する者たちと同様に、非難されるようになるのだろうか?
原始の力は、人類に対して何の気遣いも共感も持っていない。
何の枷もない状態で、私が借りたこの力は、クトーンと同じ位に悲惨か、あるいはたぶん、より悪いかもしれないのだ。


私は今、この古代の存在を目覚めさせた町を、燃やさなければ良かったと思っている。
止める必要が出たときにその存在を抹消するための、最後に残っていた知識を破壊したかもしれぬからだ。


カイモン神父


Imperial Proclamation 皇帝布告

内容

皇帝布告により、ビヨン キャヴァニル公爵は、ここに現在暴君砦に配置された駐屯部隊、第31師団の解散を命じられる。
兵士らは全員、給与なしで直ちに現役勤務を解かれる。
兵士らは、各自の武器と防具を補償として取ることが許される。


暴君の砦における軍隊解散後、直ちにキャヴァニル公爵は司令官を解かれ、大元帥ニコラス メインヴァイルの面前に出頭せよとの命令である。
この月初めにおける報告なかりせば、すべての土地と称号が帝国に没収されることとなろう。


Imperial Justicar, Rynor Finch
帝国上級司法官,ライノア フィンチ


The Journal of Duke Cavanil キャヴァニル公爵の日誌

内容

まったく意味が分からぬ。
私は給与なしで、軍を解散させることを命じられた。
しかも、彼らは最後の支払いとして武器と防具を兵士たちに与えたのである。
彼らは一体、何を考えているのだ?


この命令は、ただ無政府状態をもたらし得るだけだ。
ここにいる兵士の半分は、山賊かもっと悪いものになる。
給料を払わずに解雇しようものなら、ためらうことなく刃を帝国に反転させるだろう。
この駐屯部隊が無ければ、グローブルは挑戦の要なきこの区域を取り戻すだろう。
ダークヴェイルからデビルズ クロッシングまでの道は、通行できなくなるだろう。


我々は、ドレングールの蛮族どもが崩壊して以来この砦を保持しているが、奴らはこれを取り戻すために攻撃を続けている。
そこで、私はエルーランからもっと多くの兵士と武器を求めたのだ。
そして、これがお返しに受け取る回答だというのか? 狂っている!
こんな布告は無視しようという気持ちも半分ある。
もし妻と息子が一緒にここにいれば、そうしただろう。


さらによく考えてみれば、ここの兵士たちは私にまで敵対するかもれぬ。
私は彼らを不当に扱ったとは思わないが、彼らは私のことをこの苦境に置いた上流階級の一部だと、簡単にみなし得るだろう。
彼らがこの知らせを受け取る前に立ち去らねば、家族と二度と会うことがないかもしれない。


Duke Cavanil, Commander of Fort Tyrant
キャヴァニル公爵,暴君砦司令


Dangerous Roads 危険な道々

内容

馬鹿者どもめ。
暴君砦で職場放棄した兵士に呪いあれ。
彼らは、旅人が野蛮人と獣に殺され、貪り食われるのが見たいのか?
私は道を安全にしておくために、帝国にとても高い税金を払っている。
もし彼らが自分の役割を果たさないのなら、私も自分の支払いを止めるまでだ。


商人ギルドに戻ったら、帝国と軍に対して正式の苦情を提出しよう。
支持が十分に集まれば、大都市をボイコットして、エルーランの外交官に少しばかり本当のプレッシャーを与えることができる。
ことによると、ギルドへの返金を強いることもしてみるかもしれない。
彼らは王族かもしれないが、コインの力には屈するだろう。
たまには、すべてについて強い帝国が屈するのを見るのも、本当にとても幸せな気分にしてくれるだろう。


そして今、一層素晴らしい知らせが来た。北に向かった旅人が、南で山賊に強奪されたと言ったのだ。
暴君砦の連隊が、ならず者になった可能性があるのだろうか?
もうこの老朽化した統治システムを、廃止する潮時ではないのか。
そのようなことを思うだけでも反逆罪で、書き留めたりすればなおさらだ。
だが、我々がこれを生き残るなら、劇的な変化のための遠い過去の話となるだろう。


Pavel Ludnum
パヴェル ラドナム


Trevor's Note トレヴァーの覚書

内容

この数週間、何か悪いことが起こるという感じを受けていた。
みぞおちが締め付けられるような感じが消えず、それが日毎に少しずつ悪化している。
エルーランの首都から来る旅行者が、前よりもずっと多くなっていることにも気が付いた。
彼らは全財産を担いで南に向かっている。
少数の人たちに北からのニュースを聞いたが、明確な答えをしてくれる者はおらず、ただ何か恐ろしいことが起きようとしているという揺るぎない感じを受けるのみだった。
我々が皆同じ恐怖を感じるのは、一体どういうことなのだろうか?


またも、首都からの出荷がなかった。
先週、我々は最新の配達を受けなかったが、今回もまたなのか?
入荷がなければ、出荷はできぬ。売るための供給物がないのに、どうやって店を運営できようか?
地元の商品は素晴らしいが、私は人々が隣人から直接手に入らない物を売ることで生計を立てているのだ。


静まり返った路上で女性顧客は、マントに身を包んだ数体の人影が湖に樽を転がしているのを見たと話した。
そして今、あの酔いどれ野郎がいなくなった。おそらく、彼はついに峡谷の上でつまずいて転んでしまったのだろう。
それにしても、空気には奇妙な寒気があり、皆が不安に見える。
私は、店を片付けて南に向かうのが最善策かもしれないと、思い始めている。


─Trevor Mills
─トレヴァー ミルズ


Mayor Bridgewater's Journal 町長 ブリッジウォーターの日誌

内容

私は、誰であろうとその人の信仰を悪く言うことは望まぬ人間だ。
しかし、最近街に拡がっているこの新たな信仰が好ましいとは、言う気になれない。
北の方からあらゆる怖ろしい噂と共に、宗教的な狂信者が民衆の不安を駆り立てるという最も要らぬものが最後に来た。
ヒース ストライトボウは、このクトーン教は新しいどころか、実際非常に古いものだと言う。
まあ、それほど長きにわたって存在していたのだとしても、ではなぜそれを一度も聞いたことがないのだろうか?
彼らの伝道者の一人が私に対し、説教に参加し耳を傾けて、事態に向けて持っている悪感情をすべて払拭するよう求めて来た。
彼らはほとんど無害のように見えたが、終末の中で血と神との再結合に強迫観念を持ち、私に不安を残した。


また一人が行方不明になった。先週は、町の厄介者と私も認める酔いどれトムだった。
だが今週は、町のお針子メアリー テスだ。
ザリアは、数日前にトレヴァーがしたのとちょうど同じように、メアリーが難民グループと共に町を去って行くところを見たと言った。
少なくとも、トレヴァーは退去のことを言いに私の所に立ち寄った。
だが彼女は別れを言わないだけでなく、何一つ自分のものを持って行かなかったのだ。
まったくもって、実に奇妙なことである。


私はこれを書きながら、ダークヴェイル ゲートを通過するすべての旅行者に対処する方法と取り組むために、町の指導者たちと会見する準備をしている。
今も毎日、何百人と通り抜けているのだ。
ありがたいことに大部分は留まらないが、これが続くようだと我々は両手に問題を抱えていることになるだろう。
首都で何が起きているのかは分からぬが、それが皆を不安にさせている。


─Gregor Bridgewater, Mayor of Darkvale
─グレゴール ブリッジウォーター,ダークヴェイル町長


Peacekeeper Chambre's Journal 治安員 シャンブルの日誌

内容

我々の小さな町は、砦と帝国の兵士らに囲まれているにも拘らず私は一度も一人だとか攻撃されやすいと感じたことはない。
毎日、ダークヴェイルを通る道が、南に向かう終わりのない難民の流れになっている一方で、ますます多くの兵士たちが北に向かってハロン砦を離れて行くのが見られる。
首都から逃げているこれらの人たちは、狂気がわが民族の頭を焼き尽くしたかのように強奪と略奪をする狂った人々の恐ろしい物語を話す。
ある話では、暴徒が路上で女性を突き倒し、生きたまま貪り食っていたと述べさえした。
まるで恐怖小説のようだが、それは全部真実であると断言できる。


これほど多くの新顔が町にいる状況で、代議士たちは町が占拠されていることに非難されている。
不足している物品のことで争うことは、毎日行事となった。
これまでの二週間でいくつかの殺人があった。我々の小さな村にとって実に奇妙なことだ。ここ一週間では、さらに三人が消え失せた。
最初、我々は難民状況のために人々が行き来するせいで、その事にあまり注意を払わなかった。
だが、この三人の消失で、もはやトム以来合計六人が行方知れずになったのだ。


首都での混乱が何であれ、それと同様のことがここに起きているに違いない。
正確にこれだと指摘できない何らかの目に見えぬ恐怖が、これら南に旅する人々の顔に見て取れる。
絶望...恐怖...それはすべて今、我々の周りにあり、ダークヴェイルに根を下ろしている。
町長は、特に最近信者を呼び込んでいるこの辺りの奇妙な新興宗教について、同様の懸念を表明した。
彼らが、最近の失踪事件の背後にいるのだろうか?


─Vincent Chambre, Peacekeeper of Darkvale
─ヴィンセント シャンブル,ダークヴェイル治安員


Zaria's Journal ザリアの日誌

1/2

ブラッドロードが意図したように、すべてが進んでいる。
町の薬剤師として長年にわたった勤務が、私に人々の信頼をもたらした。
そして今、我々の大義を広めるための完璧な立場にいる。
そして、道理に耳を傾けることを拒否し、クトーンこそ真実であることを拒否する者たちに対して、私の治療者としての地位が疑いを喚起せずに容易く命を奪わせてくれる。
処方に混ぜたアスターカーン ナイトシェード根の僅かな粉が、どんな者も数時間眠らせるだろう。


その後なら、反対者を回収し、必要な儀式を行うのは単純な問題だ。
それぞれの人と共に、我々はクトーンのもとに戻り、私は彼らの肉に神の印を刻む。
私にとっては、抜き取り儀式の初期段階が最も重要だ。
頸動脈の幹線にわたる長い切り口から血が抜かれ、この仕事のためにブラッドロードから祝福された大工が私のために特別に用意した樫の樽に、徐々に流れていく。
これまで準備してきた中でガラスの容器ほど素敵ではなかったけれど、嫌疑を隠すのはずっと容易だ。
死体は二番目の容器にしまい込んで、湖の底に沈めた。
昨年の一年にわたるほぼすべての死が、何の嫌疑も受けず我々の貢物に加えられた。


だが今や、偽神たちのしもべが首都に到達して、帝国中に破壊を広げている。
影の中から我ら自身の姿を現して、人類を「終わりの時」へ案内する日がついに来たのだ。
すべてのものは、再統合の贈り物を受けなければならない!


─Zaria, Apothecary of Darkvale
─ザリア,ダークヴェイルの薬剤師

2/2

ブラッドロードの使者から、復活の準備がネクロポリスで始まったことを知らされた。
今が町を掌握する時だ。保安官と彼の治安員を、最初に始末しよう。
彼らがいなくなれば、残った文民どもは我々の教義に同調して転ぶか、儀式のために収穫されるだろう。
私は、内部に難民を閉じ込め、ダークヴェイル ゲートにバリケードを築くために、忠実な血に誓いし者たちを急送した。
難民たちは皆、時が来れば儀式の燃料となろう。


この知らせがブラック リージョンに届いたらすぐに、我々は逆襲に対する用意を整えていなければならないだろう。
個人的には、ダークヴェイルに残った怯えている者や見当違いの者たちを転向させる作業を引き受けよう。
彼らが我々の大義にくみしない場合は、ロープに吊るして踊らせ、まだ選択をしない者たちへの激励として血が抜かれることになるだろう。


彼らはすべて、ブラッドロードの指導下よりも安全な場所はないことを学ばなければならない。
彼らは、南の土地で平和など見つからないことを理解しなければならない。
クトーンの温かい抱擁の中だけが、我々の本当に属する場所なのだ。


─Zaria the Carver
─肉切り人ザリア


The Bath House 浴場

内容

血を採取する工程がえらくとろいのにひどく苛々させられたため、俺は二槽システムを組み立てて、排水口スイッチ付きの銭湯配管を取り付けた。
これで、俺たちは浴槽から水を抜いて水槽に戻すことができる。
だが、スイッチを切り替えれば排水は二番目の槽に入り、そこに血を貯めることができるだろう。
しかし、フック付きの滑車システムはこの上ない偉業だった。
使用していないときは視界から隠れるが、生贄の準備のときには...


ザリアは、風呂用の塩に溶かすよう、ナイトシェードの根を提供した。
それを湯に混ぜれば、客を眠りに誘うはずだ。
そして、俺たちは水を抜き、スイッチを切り替えて一滴残らず提供物を回収する。
いささかの努力を要したが、俺は組み立てたものを誇りに思う。
これは大量収集の第一歩であり、その過程を速めるだろう。
他の連中に話すのが待ちきれない。


Herod Feldrin, Darkvale Carpenter
ヘロド フェルドリン,ダークヴェイルの大工


Scribe Osteram's Notes 書記官オスタラムの手記

内容

この石造物に言及したものは、わが蔵書のどれにも全く見出せない。
碑文は、我々の記録のどれとも一致しない。いかなる記録ともだ。
この言語は一千年以上、声に出して話されることがなかったのだろう。
かつてここで崇拝されていた忘れられて久しい神は、一体どういったものなのだろう?
そして、なぜ我々はそれについて何も知らないのだろうか?
醜怪な彫刻は、身の毛のよだつような場面を描写している。
邪神だったのだろうか?これがエンピリオンであるはずはない。
三神がこのような方法で描かれたことは決してないし、加えて魔神たちはこのように大っぴらな祈祷の展示を歓迎しないことで知られている。
彼らは、信者たちがルミナリを恐れることなく集会し得る、世間の目と日の光から隠れた秘密の場所を好んだのである。


私は、一世紀以上前に帝権がエルーラン全土で行った最後の血の粛清で、すべての異端者を踏み潰したものと思い込んでいた。
記録されている破滅的な死亡者数に従うなら、尋問官たちは極めて徹底的だったのだ。
これらの石に閉じ込められた力が何であれ、それを祈るために生き残った者などいるはずがないと思うのだが?


にも拘らずモノリスの感触は暖かく、定期的に誰かが訪れているかの如く松明が灯っている。
彫刻は、背筋を寒からしめる得体の知れぬ力で、低いうなり音を立てている。
おそらくは、古代の奥地で横たわり眠っているものを邪魔することなく、この場所をそっとしておくのが最善であろう。


Nezmitt Osteram, First Scribe of the Silver Tower
ネズミット オスタラム,シルバー タワー 第一書記官


Port Valbury Mayor's Journal ヴァルバリー港市長の日記

1/2

何か非常に決意の固い敵を怒らせたことが、かなり明白なものとなった。
何週間にもわたって、少なくとも三回の暗殺未遂である。とんでもないことだ!
私の地位は、このような攻撃を必要とするほど、帝国で重要なものではない。
それに私の知る限り、都市のいずれの派閥にもそれほどに嫌われてはいない。


いや、これは政治的な動機によるものとは思えない。
まるで個人的な復讐のようだ。
暗殺者の正体がいくつかの方向を示すため、完全な絵を描くことは難しい。
もっと多くの情報が必要である。わが顧問は今、常に四人の護衛を持っているようにと強く主張する。
まったく厄介なことだ。


顧問のアルドリッチは、攻撃者の性質をより多く知るまでは、公聴会をすべて避け、危険を最小限に抑えるべきだと提案した。
私は、彼が自分の身分を固める機会としてこれを利用していると確信しているが、彼の言うことももっともである。
今のところは彼に同調して、公務から離れているようにしよう。
私がこの陰謀の底を徹底的に調べている間、アルドリッチと評議会の残りの者が公務を行う予定である。


─Khallos Strune, Mayor of Port Valbury
─カルロス ストルーン, ヴァルバリー港市長

2/2

もはやアルドリッチが何を演じようとしているのか分からないが、市民に犠牲が出始めたため、継続することは不可能である。
悪意なのか無能によるものなのか、私はヴァルバリー港での最近の出来事、特に下町での悲劇的に処置を誤ったゴミ問題に関する最新情報を受け取らなかった。
私は今、市民のあからさまな暴動ないし異議申し立ての噂を耳にしている。


私の不在中に評議会がしていたことが何であれ、ともかく市民の最大利益のために行われなかったことは明らかである。
明日、公務に戻ってヴァン アルドリッチを高等顧問の地位から解任しよう。
わが命の危険など糞食らえだ。


だが、これらすべての中にはいくつか良い知らせもある。
かつて我が雇用の下にあったナイトブレイドのケヴァルが、面会を求めてきたのだ。
彼は、わが命への陰謀に関する情報を約束している。


─Khallos Strune, Mayor of Port Valbury
─カルロス ストルーン, ヴァルバリー港市長


The Same Dream Again また同じ夢

内容

ここ数夜、同じ夢を繰り返し見る。
若干のわずかな違いはあれど、文脈は同じままだ。


毎回、自分が下町のボンヤリとした路地を横切っているのに気づく。
自分が何者か分からないが、歩くたびに素晴らしい絹が肌の上を滑るのを感じることができる。
足下の古く凹んだ石畳は、急いで歩くごとに砕けた石の破片を飛ばす。
擁壁を越えて本道に溢れ始めた腐敗中のゴミ集積場から、不健全な霧が転がってくる。
どういうわけか、これが愉快だ。


どうやら私は、知るはずのない細部や事柄に気付いているようだ。
例えば、霧が自然のものではないことを知っている。
その流れは見えない意志の力によって、ここに集められているのだ。
夢の中ではこの力のことをよく知っており、ほとんど歓迎しているのだが、夢から覚めるや否や覚醒した心からその意味が消えている。


私は、辺りを覆う霧の中を港長の事務所に向かって急ぐ。
私は薄暗い部屋に、影で不明瞭な二人の人物と共にいる自分を見出す。
一人は太っていてうるさい。彼は腐った魚と気の抜けたビールの臭いがする。
もう一人も太っているが、ベルトの胴回りよりも身長のほうが大きい。彼は動くたびに金属のガチャガチャした音を立てる。
おそらく兵士か警備員なのだろう。


彼らは話をしているのだが、何を言っているのか理解できない。
この男たちから流れ出る恐怖と悪意は、触知できるほどの炎の波だ。
心の中では、このテーブルの周りで行われた決定が、人類世界を終わらせることを知っている。


しかし、昨夜の夢は違っていた。そのまま続くのだ。
私は都市を鳥瞰しており、アルケインの炎が地平線を横切って広がるのを見ている。
目の届く限りその広がりは成長し、触れるものをすべて灰と忘却へと燃やし尽くす。
その時、ロープの端に浮いてるかのように、強いひと引きで暗い部屋に戻っている自分に気が付く。
不潔な男たちと腐った海の、刺激的な臭いが鼻を満たす。
壁に掛かったひび割れた鏡にじっと見入ったが、見つめ返しているのは自分自身ではなかった。
それは高等顧問の顔であり、最初は驚き、次いで怒りの表情を印した。
ほんの一瞬、彼の眼の中に世界を焼き尽くした同じ火が揺らめいているのがしっかり見えた。


その瞬間、夢は砕かれ、私は息を切らして目を覚まし、汗まみれのシーツにもつれていた。
だが、私はそれが想像過剰によって拍車の掛けられたただの悪夢以上のものであることを理解していたのだ。
私が彼を見たのとちょうど同じように、彼はガラスを通して私を見た。
私は決して見たくないものを見てしまった。
そして今、わが身元が危うい。
この場所を去らなければ。できる限り遠くに。


暗い海を渡って、南東に向かおう。
ここしばらく、不気味なほど親しみのある声が、その地域から私を呼んでいる。
なぜか分からぬが、その湿地の中に安全な場所が待っていることを、心の中では確信している。
ボートが朝のうちに、バーウィッチに向かって出発する。それに乗ろう。


─Callia
─カルリア


Wanted Poster 指名手配ポスター

内容

ルミナリ指令の通知


ルミナリは長い間、普通の人々の間に魔女が隠れていると疑っている。
ここヴァルバリー港においてすらである。
ギルダムアルケイナムの訓練と承認なしに、非認可のアルケイン行為や禁じられた知識を広めることは、いかなる私的行為であろうと当然に異端者ないし魔女として記録される。
市民は、すべてのアルケイン知識が適切な訓練なしには危険であり、帝国令によってあなた方の安全のために厳格に管理されているということを忘れてはならない。


勤勉な市民は、ヴァルバリー港市長の高等顧問ヴァン アルドリッチの事務所に不審な活動を報告するよう奨励されている。
魔術や魔女隠匿の嫌疑をかけられた者は誰であれ、地元の拘置所に拘留され、その後、正式な調査と裁判のためにマルマスに輸送されるだろう。
前述の犯罪を犯した個人は、帝国高等裁判所が判決したとおり、火刑に処されるだろう。


これらの悪意ある行為を報告することによって、公安のために義務を果たした責任ある市民は、帝国硬貨で公正に補償されよう。


By order of High Advisor Van Aldritch
高等顧問 ヴァン アルドリッチ


Notice of Curfew 外出禁止令

内容

法令通達


ヴァルバリー港市民の平和と安全を確保するため、外出禁止令が即時に施行される。
この決定は軽く行われたわけではなく、我々の素晴らしい市内における近年の犯罪要素の増加によって必要であることが判明したのである。


第一晩鐘で、すべての市民は曙光まで、通りと公共集会場から立ち退かなければならない。
第二晩鐘後に自宅外にいる市民は誰であれ、市内警備隊による質問のために逮捕される。
市長または高等顧問の事務所からの特別通知を持っている警備員および市職員のみが、暗くなった後に市内を移動することが認められている。


市長は、これが一時的な措置であり、あなた方市民の安全と最大の利益を念頭に置いていることを強調したいとの考えである。
この外出禁止令は、追って通知があるまで有効である。


By order of Captain Brastock of the City Guard
都市警備隊隊長 ブラストック


Progress in Old Town 下町における進行状況

内容

あなたの要請どおり、私はこの港で評判の良くない到着者の多くと連絡を取った。
近い将来大きな変化があるということを彼らに明言し、無検査で禁制品の密輸を許した。
引き換えに、何人かの船乗りたちが今、私のために噂を広め、情報を集め、そして...必要に応じて望ましくない妨害を排除するよう働いている。


差し迫った増税の噂は野火のように広がり、町民は当然ながら不機嫌だ。
また、我々は下町ですでに溢れているゴミ集積場に、すべてのごみ収集の流れを回すことに成功した。
近くの自宅所有者は、当然これによってひどく動揺している。
そして、あなたが傍受している市長の事務所に、間もなく苦情が到着すると思う。


あなたが市長をヴァルバリー港で起こっている大きな問題に気付かせないようにしている限り、数週間以内に暴動を起こすことができるはずだ。
すでに私は、都市問題を議論する居酒屋や秘密の集会で、増大する異議の言葉を受けている。
この都市は沸点に達している。


恐怖心を利用した魔女に関するデマは、我々が予想していたよりも遥かに多くの志願者を生じさせた。
誇大妄想か単に利己的なのか、人々は完全に無害な行為で隣人を告発しているが、あのデマは市の警備員がこれらの女たちを逮捕し、埠頭に連れて行くための理由に過ぎない。
そして埠頭で、我々の新しい仲間が女たちをマルマスに密輸するだろう。


とりわけ楽しめたのは、ある金持ちの尊大な一家が噂と悪意で破滅されたのを知った上で、貴婦人が我がドアから連れて行かれるのを見たときだ。
もっとも、彼らが何世代にもわたって楽しんだ不正行為のために、何もかも燃やされてしまうまでそう長くはかからないだろう。


─Jarren, Port Valbury Harbormaster
─ジャレン, ヴァルバリー港港長


Jarren's Journal - What Have I Done? ジャレンの日記 - 私が何をした?

内容

高等顧問が既に他の者たちにしたように、私を処分することに決めたときのためにこれを記している。
私はこの暴動で、ヴァン アルドリッチを支援することで重大なミスをしたことを恐れ始めている。


最初の計画はよこしまなものだったが、意味をなしていた。
地元の船員が汚職と増税の噂を広める一方で、ゴシップを煽動するために私の部下が犯した犯罪は市の警備員が見逃した。
女たちをマルマスに密輸するために魔女の噂を使い始めたとき、私は少し不安になったが、アルドリッチは彼女らが十分な世話を受けるだろうと言って安心させ、
我々は各々たっぷりと支払われたため、私はそれ以上問題にしないことに決めたのである。


ある晩、我々が将来の計画について話し合うために集まったとき、アルドリッチは突然ひどく奇妙な行動を始めた。
まるで誰かに見られているかのように自分の肩越しに振り返って探し続け、私の壁に掛かっている鏡を凝視したとき凄まじい形相になったのだ。
彼は会議を短縮し、今後すべての討論を、密使によって行うよう要求した。
非常に奇妙な話だが、当時はさほど大したこととは考えなかった。
計画が成就したので、この老人は神経質になってるのだろうと思ったのである。


それで、私は直接ブラストック隊長と交渉することになった。
私の生涯で、あれほど残酷かつ日和見主義の男に会ったことがない。
そういったものの一部を持って来る船員ならすべて知っているが。
高等顧問の陰謀に参加するよう、彼に説得するのにほとんど労力は要しなかった。
彼は、魔女の報告が来るのがあまりにも遅いと私に知らせ、彼の部下たちは逮捕を正当化するために、人々の家に武器をこっそり設置し始めた。
マルマスに向かうそれぞれの船は、今や冤罪の者たちで溢れかえっている。
何がアルドリッチにそれらすべての人々を必要とさせているのか、私には理解しかねる。


だが、何かが間違っていると思い始めたのは、アルドリッチが高級住宅街でいくつかの大きな箱を輸送するように求めた日が初めてである。
クレーンのロープがぷっつり切れ、木箱が数フィートの高さから石畳の上に落ちるまでは、無邪気なものだったのだ。
木はいくつかの場所にばらけ、胸糞悪い臭いが我々の鼻孔に広がり身の毛がよだった。
木箱は、中に何か生き物がいるかのように揺れ動いた。
側面の割れ目から、微かな緑色の光が出ているのが認識できた。
私は部下に、できるだけ速く埠頭からそれを運び出させた。


しかし、ブラストック隊長のまさしく血まみれの公開処刑の日まで、我々はすべてアルドリッチのチェスの駒に過ぎず、
この暴動の唯一の勝利者は、結局のところほかでもない高等顧問自身なのではないかと思い始めることがなかったのだ。
言うまでもなく、私は市長の事務所を注視しており、ボディーガードの給料を二倍にした。
アルドリッチは、それほど簡単には私を除去できないだろう。


─Jarren, Port Valbury Harbormaster
─ジャレン, ヴァルバリー港港長


The City is Rotting 都市は腐っている

内容

メンヒルよ、慈悲あらんことを。
この腐った街は、どれだけ悪くなれるのだろう?
下町のゴミ集積場が、廃棄物で溢れ始めたとき、人々は通りに彼らのゴミを積み上げ始めた。
それでも足らず、激しい雨がゴミ集積場を水浸しにして擁壁を壊し、汚物の大洪水を放出して地区の中で腐らせたのだ。
まだ残っていた人たちは病気になっている。
まもなく町の最も古い部分には誰も残っていないだろう。


さらに悪いことに、都市警備隊が最近の大惨事について声高に話す者を誰でも検挙し始めた。
彼らは尋ねもせずに、我々のカートと家を捜索する。
多くの者が露骨に盗みを働き、つっかかってみろと言わんばかりに我々の目をじっと見る。抵抗すれば逮捕するぞと。
当局に陰謀を企てていると疑えば、彼らは逮捕するのだ。
もはやヴァルバリーに正義はないのか?


先日、オワルドとヘレンの家に立ち寄ったとき、ドアが壊れて奇妙なシンボルが印されているのを見つけた。
ヘレンが嫌疑をかけられた魔女であり、オワルドはこの何年間ずっと彼女を隠してたのかという取り調べのために連れて行かれたという話を聞いた。
こんなバカげたことは聞いたことがない。
誰かが同じように私を告発しないよう、すぐに離れた。


これは私の家だった。だが今、これは暗い奇妙な場所のような感じがする。
これはもう安全に思えない。


A Knife in the Dark 暗闇の中のナイフ

内容

最愛のナオミへ,


私は秘密を隠さなかったから、私が闇に生き危険な生活を送っていることを、お前は知っている。
幼いころから、私は殺すように訓練された。殺人はわが職業であり、影はわが避難所だ。
私を待ち構えている人生は、それがすべてだと本当に信じていた。
だがそんな時に、私は幸福を見つけた、お前を見出したのだ。
お前を通して、私は人生の喜びを学んだ。
そこには、影の中にある刃よりも、ずっと多くのものがある。
それは、私が今まで与えられていたものよりも良いものだったが、昔の生活がかなり高くついたようだ。
私は多くの強力な敵を作った。
それらの敵からお前を守るのは不可能だ。


過去に取引をしたある者たちが、最後の仕事をすれば私に近づくためにお前を傷つけようとする連中から、我々を隠してやるという申し出をした。
お前が、以前の私の犠牲となることなど受け入れることはできぬから、お前に許しを請わねばならない。
決して再びしないとお前に誓ったことを、しなければならないことを。


非常に危険な仕事を引き受けることに同意したために、この手紙を書いている。
それでお前の安全は、保証されるだろう。
この手紙と共に、私が残した金を受け取れ。それを市から逃げ出し、ここから遠くに行くために使うのだ。
行き先は誰にも言ってはならぬ。私が成功すれば、私はお前を見つけるだろう。
しかしもし、再度私からの連絡がなかったら、お前は自分の人生を送るのだ。
そして、わが暗闇の中でお前が唯一の光だったことを知ってくれ。
お前を安全にしておいたことを知っていることが、私に必要な唯一の報酬だ。


我が愛のすべてを込めて,


Keval
ケヴァル


Journal of Paige Rehnaul ペイジ レナールの日記

1/5

ここヴァルバリー港での暮らしは、我々に良いものだった。
オールデンと私は、これまでの三年間、幸せに結婚していた。
我々のビジネスは繁栄し、オールデンは、来年の今頃には高級住宅街に二号店をオープンする望みを持っていた。
けれど、彼は失望して法廷から家に帰ってきた。
どうやら市長は謁見者の要求をすべて否定しており、新任の高等顧問は事件の審問をすることもなくオールデンの請願を却下したのだ。


今、古いゴミ集積場からゴミが溢れ出るという混乱状態にある。
なぜ我々の地区で既に満杯のゴミ集積場に廃棄物が転送されているのか、私が尋ねた人たちは皆、知らないようだ。
新しい外出禁止令も、毎晩早く店を閉めなければならないので商売に親切なものではなかった。


オメールとシャラは、二人とも怖がっている。彼らは何かおかしなところがあると思っている。
だから、我々は皆この市を離れるべきだ。
オールデンは心配することは何もないと言っている。

2/5

隣人の何人かが去って行った。
彼らはここ下町でのゴミ問題が深刻になり、突然の犯罪急増にうんざりしたのだ。
オメールとシャラは最近去った。シャラは私たちに、一緒に来て頂戴と泣いて懇願した。
しかし、私たちのビジネスはここにあるし、すぐに荷物を纏めることはできない。


市内で食糧制限が始まった。店が閉まっている。
オールデンと私は店を開いたままにしているが、彼はチーズやその他の食べ物を地下に隠し始めた。
万一に備えてだ、と彼は言う。シャラが正しかったのかもしれない。
私たちも離れるべきだ。

3/5

男たちが店に押し入った。
彼らは店を片づけて、抵抗したオールデンの足を粉砕した。
骨が彼の太ももの皮から突き出ているが、私は何をすべきか分からない。
唯一の医者は高級住宅街にいるが、橋は警備員によって閉塞されている。
私はできる限り最善の方法で傷を包んだが、それでも時折出血する。


私たちはその夜以来、地下に隠れている。
オールデンは時々目を覚ますが、混乱して熱があるようだ。
何週間も前に他の人たちがそうしたときに、私たちも退去すべきだったのだ。
時折、誰かが二階に入って棚を物色しているのが聞こえる。
彼らがここに降りる階段の吹き抜けを、発見しないよう祈っている。
とても怖い。

4/5

オールデンは一日中目を覚まさなかった。
私は何かを食べるか飲ませようとしたのだが、彼は何も呑み込むことができない。
彼はほとんど血の気がない。もうまもなく死ぬだろう。
私は何日も、この事実を知っていたと思う。
でも、私はそれを信じたくなかったのだ。


略奪者は来なくなった、おそらく盗むものが何も残ってないからだ。
戦いが止んで以来、何が起きたのかを見るために勇気を奮って上の階に見に行った。
都市の一部が燃えている。
ほとんどの家は捨てられたか壊された。
ある日、私は子供と小さな持ち物袋を持って建物の間を走っている夫婦を目撃した。
私も去るべきだが、オールデンを置き去りにはできない。


どうして都市がこんなに速く変化し得たのか、私には理解できない。
ほんの少しの間、私たちはビジネスの次の段階を計画していた。
と思ったら、次は街が戦争状態にある。
けれど、その最悪事態は終わったようだ。静か、とても静か...

5/5

昨夜、誰かが金切り声を上げるのを聞いた。
調べるために上の階へ行ったとき、通りを彷徨う人々を見た。
しかしそれは奇妙で、目的のない種類の歩行だ。話をしている者はいなかった。
その時、私は再び絶叫を聞いた。
そして、最もおぞましい光景に頭を向けた。
汚れた肉の腐ったものが瓦礫の下から男を引き出し、彼のはらわたを取ったのだ。
私は、自分の絶叫を押さえつけて、階下に素早く走り戻った。


すべての騒ぎが私の夫を身動きさせ、彼はこの数日で初めて立ち上がった。
しかし、彼の目はどんより曇り光がなく、彼の動きは外の人々のようだった。
彼の肌はチョークホワイトで、胸は生き物のリズミカルな呼吸で動いていなかった。
震える手で、私は彼がくれた連発銃を掴み、彼の頭に向けた。
彼は話をしなかった。弾道から外れようとすらしなかった。
彼はただ、遅い不安定な足取りで近づいてきた。
その瞬間、外の通りを彷徨っていたもののことを理解し、涙で溢れる目を固く閉じて引き金を引いた。


もう眠ってなどいられない。
頭蓋骨に穴を開けた夫の遺体が、そばに横たわっている。
ここには、私のために残されたものは何もない。
私から力が抜ける前に、残っている脱出の希望が無くなる前に行かなければ。
足が動かなくなるまで走り続けなければ...ヴァルバリーから離れて、粉々になった私の生活から離れて。


A Change of Plans 計画変更

内容

私は、ヴァルバリー港を支配している容器を服従させる、我々の最初の努力が不成功だと分かったことを報告するのを遺憾に思う。
事前の予想に反してこの人間は、我々が心を奪って支配できるようにするための通常の悪徳と精神的欠陥をほとんど示さないのだ。


私は、彼の気楽で陽気な態度は、都市のことを気にせず、豪華なパーティーや贅沢なライフスタイルにしか興味がないためだろうと信じていた。
これは利用するには素晴らしい弱点だっただろうが、彼の表面的な人格は、非常に鋭い心を見事に隠したマスクなのだ。
明らかに、これは彼の政治的な戦略の一部であり、多くの敵が彼を過小評価するように仕向けていた。


私の努力は無駄だと分かったが、完全に成功の見込みがなくなったわけではない。
なぜなら、ヴァン アルドリッチと呼ばれている市長の信頼厚き顧問の心に、わが道を見出したからである。
彼は我々がヴァルバリー港で探し求めていた、自慢できる地位への願望を抱く心の狭い策略的な男だ。
わずかな提案で、私は彼の心に入っていた。
彼はもう我々のものだ。


この容器は、都市の中で多くの貴重な関係を持っており、私はそれを市長の暗殺未遂を画策するために使った。
それらもまた不首尾に終わったが、市長をますます神経質にし、健康に危険を感じさせるようにした。
直接的なアプローチが問題外に思われるため、私は地域を不安定にするべく地元住民の関心を掻き立て始めた。
問題を容易にするよう、私はこの地位を巧妙に使って、増大する異議に気付くのが遅くなりすぎるまで、市長の決定を我々の適う方向に押した。


これは、我々の通常の方法と相反するものではあるが、ヴァルバリー港は目前に迫ったグローリアス ドーンのための準備が整い、定めた予定の調整を要しないものと確信している。


─Van Aldritch, High Advisor of Port Valbury
─ヴァン アルドリッチ, ヴァルバリー港高等顧問


A Consensus Overruled 合意却下

内容

私は、戦略上取るに足らないホームステッド地域に、容器セオディン マルセルを転送する合意がなされたことに対し、失望を表明しなければならない。
意外かつ未だに説明なきアナステリアの突然の消失により、この地域が悲惨なほど監督されぬまま残されたことは気づいているものの、
彼の素晴らしい仕事を中断することなく継続できるマルマスでこそ、肉の成形の世話がずっとよく果たされるものと信ずる。


アイコン砦と農場の間にブラック リージョンの注意を分散させることは、彼らの最終的な破壊に役立つであろうと理解できるが、
害虫駆除のようなくだらない問題を、より重要性の劣る容器に任せておくことは本当にできないのだろうか?
新たな合意は即刻達成でき、肉の形成者がマルマスに戻るべく、当然あるべき迅速さをもってこの問題に返答されることを期待するものである。


─Overlord Aldritch of Port Valbury
─ヴァルバリー港 オーバーロード アルドリッチ


Act4

A Terrible Discovery 恐ろしい発見

内容

地震は、地下埋葬所の上層部にいくらか損害を与えた。
骨が打ち砕かれ、墓が崩壊し、至る所瓦礫の山となり、橋の一つが完全に破壊された。
地下埋葬所の最も奥に達するのに、長い間忘れられた代わりの道を強いられる点で、これは恐ろしい知らせだ。
本当の恐怖は、最も深い基盤層の探索にある。
私は死を見知らぬ者ではない。
戦闘で逝った勇敢な英雄たちを収容するために、戦場をしらみつぶしに調べ、血と血塊の間を歩いたりもしたのだ。
しかしながら、呪われた骨や名状しがたい地獄の亡者が追放されたこの秘密の場所は、鳥肌を立たせ魂を叫ばせる。
一歩ごとに向きを変え、この不浄の場所から逃げ出したくなるのだ。


私は長い間、これほど多くの邪悪な者たちの遺体を、一つの場所に保存しているのは賢明でないと提案してきた。
しかしこれまでのところ私が表明した懸念は却下されたままだ。
私は、空気にのしかかる悪性の魂たちを感じることができる。
それらの魂は複合した罪で我々を溺れさせ、身体が曲がるまで崩れかかった壁を押し、大地の暗い穴に叫び、この監獄を探し出して数世紀も捕らわれたままの悪を解放するよう下劣なものたちに懇願しているのだ。


地下埋葬所の下に、大きな裂け目が開いているのを発見した。
いくつかの支持壁が崩壊し、暗闇の下に落ちて行った。
床と壁には、まるで誰かが石で引っ掻いたかのような掻き傷がある。
また、奇妙な印の付いた、動物にかじられたような骨も見つかった。
そして最近、まるで何かが暗闇の近くでコソコソ動いているような音が、壁から聞こえて来た。
何か嫌なものが光のすぐ外に留まり、滑るように動いている。最も悪い不安が、現実のものとなったのだ。
ここから逃げて、他の者たちに警告しなければならない。


Caretaker of the Dead, Aleister Pencroft
死者の管理人、アレイスター ペンクロフト


Loose Ends 未解決の問題

内容

騙された。
罠にかかった鼠のように、ここで立ち往生だ。
復讐になるかもしれぬと思って、この言葉を書く。
これが発見されることはありそうにないが、もし誰かがこれを読んだなら、マルヴェク ブレヴェルがろくでなしの裏切者であることを知ってくれ。


俺は、ナザーン アントレイズ。
この土地では外国人で、泥棒かつ暗殺者だと言うのを別に恥とは思わない。
今このことを話すのは、後の言葉が真実だということをわかってもらうためだ。
俺は裕福な貴族マルヴェク ブレヴェルの秘密の雇用に就いていた。
仕事の大部分は、影響力を及ぼすための鍵となる情報と資料を、彼のために盗むことだ。
俺は、少なくとも三人の彼のライバルやエージェントの喉を切り裂いた。
マルヴェクの上位の男の部屋に侵入して、確かな証拠を置いたこともある。
この男の逮捕は、マルヴェクに権力の座が移るのを許すという結果をもたらした。
こんなのは、少しも新しいことではない。同じことが、富豪や貴族と共に世界中で起きているのだ。


つい最近のこと、彼は父親の墓から先祖のアーティファクトを回収するよう命じた。
家族の認印付き指輪だ。それは埋められるべきものではなかった、と彼は言った。
だが、父親と息子の口論が性急な決定に導くのだと。理由などどうでもいい、彼のコインは常によかった。
だが、俺は何も言わず彼に話をさせた。彼は続けて言った。
「墓は、わが家系の何世代もの膨大な富が注がれている。どれにも手を触れるな。
先祖の墓を略奪するために、金を払っているのではない。ただ父親の認印付き指輪を回収して、戻ることだけをしなければいけない。
そして、松明を一本持って行くのを忘れるな。その深みで、光が見逃すことは滅多にない。認印付き指輪なしで戻ろうとしてはならぬ。」


その入り口は実に容易いことが分かった。だがすぐに、暗黒に向かって階段が続いているのが明らかになった。
松明に火をつけた後、俺は墓へ降りて行き、この何千もの数え切れぬ死体の間で一つの名前を探しながら、何時間もこれらのホールをさまよった。
ついに俺は諦めた。だが、手ぶらで去るわけにはいかない。
俺は、マルヴェクが話していた富を見つける気に駆られた。そして、暗闇の中をもっと遠く、深く進んだのだ。
宝がいくらかあったが、彼がほのめかしたようなものはなかった。
俺は、戻る道を失う危険に無知のまま、突き進んだ。


松明がちらつき始めたとき、自分で自分を裏切ったようなものだということに気が付いた。
マルヴェクは、愚か者のようなふりをして俺を嵌めたのだ。
注意深い言葉の選択で俺の自尊心をくすぐり、俺がどんな危険も顧みず認印付き指輪を見つけるよう確実に追い込んだ。
そして松明を一本持って行けと言う微妙な提案。俺は本当に一本しか持たない馬鹿者だった。


最後の数語を書いて、俺はここに留まる。
今俺が考えているのは、何のためのペテンだったのかということだ。
未解決の問題の除去しかあるまい。俺の灯りは終わった、そして俺もだ。


Nazahn
ナザーン


Secret Work 秘密の仕事

内容

紳士諸君


私は、10年間待ったあなた方に知らせるためこの報告書を書く。
ネクロポリス計画は最終段階に達し、ついに第2ステージを始める準備が整った。
私は奴隷と資材を徴用し、発掘現場に出荷される木箱にルーンで封をした。
私は個人的に配達の輸送をそれぞれ監督したが、一つの不運な事件を知らせなければならない。


ワゴンから車輪が外れて、木箱の一つが壊れて封を破いてしまった。この結果、中身が漏出した。
運転手が助力しようと言い張り、私が中身に触れるのを思い止まらせるよう最善を尽くしたにも拘らず、漏れた膿漿をいくらか被ったのだ。
私は、即座にその哀れな愚か者を始末した。あの不快な液体が彼にしただろうことに比べれば、慈悲深い終わり方である。
損害を抑えた後で、男の家族に賠償が支払われるのを確認した。この不運な事件の他に、それ以上の遅れはなかった。
残りは安全に監獄の完成を待っているネクロポリスの最下部に貯蔵されている。


私は、建設の責任者である老建築家にあなたの証拠書類を提示した。
彼は抗議したものの、帝国承認状の進路を塞ぐには至らなかった。
しかし、私が数か月ここにいたため、彼は「彼の偉大な仕事」と呼び続けるものに対して我々がしていることを再検討するよう強く主張した。
私は、賢明さの欠如とこの過程の安全性を述べたのだが、彼は固執している。
ヘマル リステリは家族を持っている。
おそらく、それが彼に要らぬおせっかいをせぬよう思いとどまらせる源泉になるのではと思うのだが。
不幸にもこのプロジェクトが終る前に、彼の好奇心が思い切った行動に走らせるになるかもしれぬことを恐れている。


Vestiaris, Imperial Arcanist
ヴェスティアリス,帝国アルカニスト


Sealed In 閉じ込められた

内容

奴らは俺たちに自由を約束した。 10年にわたる苦役と引き換えの、自由を。
だが今は、皆この場所で死ぬんだということを知っている。
ゆうべ俺たちの眠っている間に、奴らが道具と食糧を全部持ち去ったのだ。
部屋の入口は今固い岩になっていて、この中はスズメバチの群れのように不気味なハミングでざわめている。


俺たちはこの恐ろしい部屋に閉じ込められていて、他にはルーン文字で覆われた木箱があるだけだ。
それらの木箱には、鼻腔をツンと刺すような腐敗臭の蒸気が漂っている。
その上に書かれた文字を、あまり長く見つめることはできない。 目がヒリヒリして視界をボンヤリさせるのだ。
開けてはいけないと思うのだが、他の連中は腹をすかし始め、中に食い物があるんじゃないかと期待している。
そんなものはないと、俺には分かる。 体じゅうの筋肉が、木箱からできる限り遠く離れろと言っているからだ。
箱に印されたルーンは、俺たちがこの部屋の壁に刻むよう命じられたのと同じものだ。


これはある種の拘置所だと確信している。
これらの箱からゆっくり染み出てくるものが何かは知らんが、それを保つために作られたのだ。
そして今、俺たちはそれと一緒にここに閉じ込められている。
戦争に負けている側にいれば、戦場で多くの僚友が死ぬのを見なければならないだろう。
しかし、これは? これは人が死ぬためのやり方ではない。


Trip South 南の旅

第1部

*ノートブックは乾燥した血と泥で固まっており、多くのページが慎重に引き剥されたように思われる。*



3日目:
ジョンは、ワゴンを運転しながら片方の手でシルヴィーを抱く。
彼は、数日のうちに山に着くはずだと私たちに話しながら微笑み満足している。
私たちの家を去ることは悲しいけど、今まで北部のここで増加しているように見える危険から遠く離れ、もっと良い暮らしができるという希望を持っている。


4日目:
シルヴィーは花を摘みながらワゴンの横に沿って走って、とても幸せそう。
彼女が今までに知っていた唯一の家を後に残したとき、悲しみはしないかと本当に心配だった。
驚きと素晴らしさ、それは若さ。それは私の心を暖める。


6日目:
行く手に山がぼんやりと現れ、寒さが鋭くなってきた。元気を保とうとしているジョンの顔に、心配が見て取れる。
私は、彼が望んでいるのは私たちを危険から守ることだけだということを知っている。
そして私にできるのは、雪が降る前に山を過ぎますようにと祈ることだけだ。


8日目:
今私たちは山の陰にいて、日々がだんだん短くなっている。雪が降り始め、急激な寒さが私たちを驚かせた。
私たちは暖かい服を持っているけれど、風がそれを切り抜けて来る。


11日目:
私たちは砦のふもとの平地に到着した。
ここにいる少数の他の旅行者たちが、ダークヴェイルへの道は閉鎖されたと話した。
私たちの食糧が底をついてきたので、ダークヴェイルゲートの商業地区で再調達しようと望んでいたのに。
私たちはもうどうしたらいいか分からない。引き返すのは、雪の降りが速い状況では選択肢に入らない。
ジョンは、他の人たちとすぐ話をすると言う。


16日目:
今日、馬が死んだ。ジョンは悲しんでいる。しかし、少なくとも助けが来るまでは、私たちを食べさせてくれるだろう。
この旅をシルヴィーとしなければならなかったのが憎い。彼女は僅か9歳なのだ。
それに、キャンプの男たちが彼女を見る目つきが嫌だ。


22日目:
私たちの馬肉は、全部なくなった。他の人たちと共有しなくて済んだなら、もっと保っただろう。
けれどもジョンは、もしそうしなかったらひどい事になったはずだと言う。
どんな事かなんて、考えたくもない。

第2部

28日目:
神よ、私たちを守りたまえ。
もう餓死しそう。私は、食べるために木の実と虫を求めて、森の探索に朝を過ごした。
これまで虫を見つけては食べて来たなんて事を、恥ずかしくもなく言うようになるなんて思いもしなかった。
キャンプに戻ったとき、ジョンが娘を襲った男を殺していたのを見つけた。


29日目:
ジョンはシルヴィーと私に、小さな肉片を持ってきた。どこでそれを手に入れたかは、尋ねなかった。


30日目:
他の男たちが、彼らの友人に何が起きたのかを尋ねた。
ジョンは彼らに、あの男が私たちの少女を傷つけようとしたと説明し、新鮮な肉片を提供した。
彼らはそれを受け取とるとそれ以上言葉を出さず、私たちを置き残した。
この時節、友情はこれほどまでに意味を失ったのだろうか?


36日目:
ジョンは、キャンプの男たちの一人にシルヴィーを提供すると申し出た。
男がその気になってテントに入って来たとき、ジョンはシルヴィーと私の前で彼を殺した。
私はとてもお腹が空いていたので、もう何も気にならない。


??日目:
書くのがとても難しい。指の感覚が無く、寒さが考えを鈍くする。
山の暗闇が、容易く日々を見失わせる。


??日目:
別の男が私たちのテントに惹きつけられた。暖かさの約束と食糧との交換。
彼らは、それが罠だということを知っているはずだ。
おそらく、死ぬ準備ができているのだろう。
彼らは、屠殺人の中に歩いて入った場合でも、自分自身に嘘をつくのだ。


??日目:
次の訪問者は、攻撃に気付いていた。ジョンは彼を殺したが、ひどい怪我をせずには済まなかった。
彼は、自分が夜を越せるか怪しいと思っている。
私は、自分がほとんどそれを気に懸けていないことに気が付いた。
神よ、私に何が起きているのですか?


??日目:
ジョンは、減りつつある私たちの食糧供給を消耗しつつ、私たちが期待したよりも長く持ち応えた。
私は、処理をした。今しばらくの食糧ができた。

第3部

??日目:
シルヴィーが腹を立てた。意地悪。陰湿。
無垢で優しさだけだった私の小さな少女は、どこへ行ったの?
なぜ私はもう気に懸けないの?
気遣うべきだ。でも何も感じない。


??日目:
ここ、キャンプには誰一人残っていない。全部なくなった。
私たち、動かなくちゃ。凍った雪の、血を隠すのは難しい。
獲物に、たやすく気付かれてしまう。


??日目:
書くのがもっと難しい。飢え以外のことを、考えるのが難しい。


??日目:
道から外れた新たな場所。南に向かう旅行者を、容易におびき寄せる。
安全な場所を探してる。それは決して見つからない。


??日目:
また食物がない。食物のため、ここに連れて来るべき人々を見つけるよう、シルヴィーを励ます。
彼女は、提案に大喜びだ。ジョンがいない、だから今、私は人を殺す。


??日目:
とても空腹。もう食べ物を、料理する気にもならない。


??日目:
今日は女と話をした。私たちが食べてるのに、まだ生きている。
口の中は血で一杯。彼女は何で尋ねるのかしら?
「腹が減ったのよ」、とだけ言ってやる。
シルヴィーは、私たちが彼女を食べてる間も彼女は話すと笑った。


??日目:
髪が抜けた。もうどうでもいいわ。


??日目:
男たちは、もう寄ってこない。何が待ち構えてるか知ってるんだ。
問題ないわ。追いかけるから。


??日目:
今やシルヴィーは良い狩人。彼女は殺しが好き。私も。
いけない事と思うべきよ。それが悪いことは分かってる。
でも、食べるってすごく気持ちいい。


??日目:
もう寒さを感じない。凍った血の破片が、唇を切った。
歯茎が割れた。気にならない。


??日目:
男たちを追いかけろ。恐怖が肉を甘くする。いいぞっ。


??日目:
すごく空腹。もっと見つけなくちゃ。

*残りの文字は理解不能である。*


Commission of the Necropolis ネクロポリスの辞令

1/3

私は、西国との大戦争で生じた何千という死者を収容する、壮大な大霊廟を建設するよう任された。
これは我が畢生の大作となろう。プロジェクトは、何十年もの歳月を要するだろう。
そして私の年齢では、その完成を見るまで生きていそうにない。


私は、頭の中で計画を立案し始めた。
主たる墓は、巨大な井戸を周囲に配した真ん中に置かれ、戦死者のほとんどをそこに収容する。
我々が動かさなければならない土の量は驚くほどだが、死者の都市の基礎として役立てよう。
これをする間、公務員の小隊が死体を慎重に集め、身元識別情報を作って死体の一時的な埋葬準備を行う。
戦死者が適切な埋葬を受ける前に、多くの歳月を要するだろう。


我々は、それらを保存するための一時的な合同墓所建物の建設を始めた。
いくつかの家族は、私に異存が無ければ遺体を引き取りたいと強く主張した。
しかし、なぜ彼らは愛する者がこの勝者の側で名誉を与えられるのを望まないのか、想像することができない。
敵の死体に関しては、彼らの境界線に送り戻して、彼らの好きに委ねるべきことを指摘しなければならない。
それは彼らの死体に敬意を払うなという意味ではなく、非常に率直に言えば、我々の問題ではないということだ。


ここには、掘り、運搬し、彫刻することを任された労働者が何千もいる。
これほど多くの強壮で自発的な労働者が、かくも速やかにエルーランで見つかった理由は明白である。
奴隷だ。帝国刑務鉱山の囚人や戦争の捕虜を連れて来たのだ。
不快だが、ここにはあまりにも多くの仕事があるため、このことについては臆病ならざるを得ない。


熟慮し準備しなければならないことが非常に多い。早く始めたくてたまらない。
私は、妻と息子がここで幸せになってくれと望むしかない。
数年の間は、採鉱の町以上のものではないだろうが、仕事は他の者に任せられないほど重要なのだ。


The Grand Architect, Hemal Listari
最高建築士,ヘマル リステリ

2/3

10年経ち、周知のごとくネクロポリスは中間点よりもずっと多く終わった。
当初の予測よりもずっと先に進んでいる。
とはいえ、これまでに複雑な問題がなかったとは言えない。


エルーラン帝権代理人が現れ、私の承認なしで労働者と器具の再割り当てを始めたのはショックだった。
どうやら帝権は、我がオリジナルの設計の下にさらに部屋を建設するようだ。
あの低能どもは、壮大さとデザインのセンスを持っていない。
我々が話をしているこれは、私のライフワークなのだ!帝権が私にどれだけ支払っていようが、関係ない。
こんなことを支持するつもりはない。


これまでの7か月間、このアレンジに関する不満を述べた苦情の手紙を、エルーラン評議会に数通ほど書いた。
回答はない。
あの下劣な男、ヴェスティアリスに会う時はいつも、問題の部屋について対峙する。
そしてその都度彼は、
「私は帝権により任命されたのです。ここでの私の義務に異議を唱えるのであれば、どうか彼らと相談してください。」
と、飽き飽きした同じ返事をする。
まあ、彼らは皆したければ私を無視できる。
これは私の構想であり、それが汚されるときに脇へ置いときはしないだろう。
どれだけ時間が掛かろうとかまわない。
連中がどんな工作を向うでしているか見つけ出し、それを終わらせるつもりだ。


The Grand Architect, Hemal Listari
最高建築士,ヘマル リステリ

3/3

父、ヘマル リステリは死んだ。
ほぼ20年にわたる彼の最も素晴らしい仕事の後、ネクロポリスは完成した。
ほんの数日前に突然他界して、最後の仕事の完成を生きて見なかったのは大きな不幸だ。
あんなに突然死ぬなんて、体力と健康はどんな状態だったのだろう、と私を悩ませる。
私は深い悲しみに陥ったが、それでもなお、彼の雄大な設計を終らせる名誉を手渡されたことについて誇りと幸福で一杯だ。
帝国は、父がここに埋葬されることに同意した。
我らが偉大な国の、かくも多数の勇敢な守護者と共に眠りにつくのは、我が家名にとって大きな名誉である。


私自身について言えば、父の壮大な墓を設計した後、次の辞令に向けて出発しなければならない。
征服した北国とアーコヴィア南部の間を通過する、大規模なトンネルの建設を課されたのだ。
おそらく、偉大なネクロポリスのように気高いプロジェクトではないが、それは私のであり父の靴を満たす程度には多くの年月がかかるだろう。


私はここに留まって父の壮大な墓の建設を監督したかったのだが、直ちにその道について始めよとの明確な命令がされたのだ。
その性急というか拘る理由は分からない。ほとんど、私がここから離れるのを強要しているように感じる。


Assistant Architect, Modin Listari
補助建築士,モディン リステリ


Black Legion Scouting Report: Necropolis ブラック リージョン偵察報告書: ネクロポリス

内容

ルーシャス司令は、北方偵察命令を出した。
探索すべきものは何かを尋ねると、彼はほとんど急に激して「騒動を起こすかもしれないものすべてだ」と言った。
彼の反応は、いささか場違いで奇妙に思われた。司令官はこのような爆発で知られた人ではない。
また、「騒動」という単語を使ったのも奇妙に感じた。
私は、偵察隊を連れて北門を抜けると、ほぼその場で偵察を開始した。
そしてコースを変更し、本道を進むよりも丘の方を目指した。
その方が長くかかるが、大規模な数でいるイセリアルの死者たちを避けたのだ。
彼らは、攻撃の準備のために北に集まっているように見えた。
彼らの数は、外壁における我々の最後の任務以来、ものすごく増加した。帰りの旅は困難になるだろう。
私は、すぐにこの情報を伝えるため、偵察員一人を返送した。


針路を北に向け、我々はネクロポリスのそばを通った。山頂からは、特段異常なものは見えなかった。
我らの人員で可能な限り早く捜索をしたが、忌まわしい血のカルト信者以外に何も発見しなかった。
彼らを避けるために、我々の進行は遅くなった。
我々は注目すべきものを一つ発見した。
カルト信者が膨大な量で血を集め、大きなガラス貯水タンクを山積したワゴンでそれを輸送しているようなのだ。
我々は、彼らがどこに運ぶのか少し後を追って観察したのだが、見つかったため後退を余儀なくされた。


1st Regimental Scouts of Black Legion, Sergeant Matius Castalan
ブラック リージョン 第一連隊偵察員,軍曹マティアス キャスタラン


Compilation of Fort Ikon Reports アイコン砦の諸報告編集物

内容

兵器庫を破壊した爆発の後、私はこれまでの一週間の報告に目を通し、重要と認めた抜粋集の編集を行った。
これらは纏めて抜粋したもので、出来事は順番に並べてある。
これがどのようにして起きたのかが解明されることを期待し、将来このような攻撃を避けるためにできることの問題提起である。
我々が生き延びると仮定して。


─Captain Frederick Bachknell
─フレデリック バックネル隊長


報告1:
北壁、夜間監視からの報告: 上部の壁をパトロールしていたところ、一人の兵士が兵器庫に入るのを目撃した。
彼は、ゲート式の扉に入るのを見られないよう確かめるために、中庭を見回したように見えたが、それ以外に注目すべきものはなかった。
中庭区域の松明が消えていたため、それが誰だったか言うのは不可能である。


報告2:
監視士官からの報告: 数人の男が失踪したが、脱走したのではないかと思われる。
砦と周辺地域の完全な捜索が行われたものの、手掛かりがないまま終わった。
偵察は、足跡の痕跡すら見つからないため、男たちは決して砦から去っていないと結論付けた。


報告3:
防具マスターからの報告: 黒色火薬の小樽10個と大樽5個がないのを発見した。
黒色火薬貯蔵庫を開ける鍵が利用できる者は、砦全体で5人しかいないから、供給物が見つからない理由を説明するのは困難である。
ルーシャス司令は、この気掛かりな報告を受けた後、自ら先頭に立って最下層から始めて塔のてっぺんに至るまで隈なく歩き、捜索を行った。


Armory Explosion Investigation 兵器庫爆発調査

内容

これは、北中庭を破壊した大規模な爆発に関する私の最終報告である。
これまでの一週間から抜粋して編集したノートと共に読まれるよう意図されている。


損害報告と死亡者数を確証する目的で、私は兵士一隊を編成し、アイコン砦地下の寸断された深部に引率した。
爆発は下水道に吹き降りたらしく、兵器庫の中は酷い臭いだ。
そのこと自体で、そこに降りていくことをほとんど不可能にした。
いく筋もの煙が我々の視界をさえぎり、息を詰まらせる。
更なる崩壊の絶え間ない危険の中に、崩れつつある壁、支柱、床があった。
爆発は、兵器庫の下の土台に集中したように思われる。
我々は惨状の一番下で、ほとんど見分けがつかないほど焦げた数人の男を発見した。
彼らは、今週初めに失踪した男たちのようだ。


私の調査は、失踪した男たちが、脱走するために下水道を開けようとして、盗んだ黒色火薬を使ったことを示す。


この報告を終えるにあたり、二つの懸念を提示したい。
第一に: 男たちの一人は爆発物専門家で、あれほどの火薬の爆発可能性に気付いているはずだ。
ただしそれだけでは、つまり二番目の懸念が無ければ、この細部について考え直すことはなかっただろう。
男たちのもう一人は、司令部との意見の相違ないし対立などもなく八年近くブラック リージョンに在籍していたのだ。
実際、彼は間もなく司令的地位への昇進が予定されていた。これでは、何か腑に落ちない。
描かれた物語としては、内部的なサボタージュを示すのだが、この男たちにそのような濡れ衣を着せる者でもいるのだろうか?
もっと情報がないと何が起きているのか分からぬが、ここでは表面的なものよりも、多くのことが行われている気がしてならない。


Captain Frederick Bachknell
フレデリック バックネル隊長


Untitled Letter 表題のない手紙

内容

君の指揮に従い、私は上手く砦に潜入した。
この駐屯部隊の司令官が、今までに遭遇した中で最も精神軟弱な者だったのは皮肉なことだ。
彼の中には非常に多くの混乱と恐怖が居住しているため、操り押し潰すのは容易だった。
彼の身体について完全な支配を持つ一方、この地域には、直接伝達に干渉する何か汚染されたもの、あるいは古代のものがある。
そのような事を行う能力のあるものが何であれ、更なる調査が必要だ。
他の者がこの問題を調査するため、当面の間は書簡で連絡する。


アイコン砦は、我々にとって手ごたえのある仕事だということが証明された、そして今その理由が分かった。
人間が蓄積した武器や兵器の巨大な蓄えが、信じ難いほどあるのだ。
彼らの限りない戦争の追跡と自己破壊の中で、自身を根絶しなかったことは驚きだ。
とはいえ、我々の雄大な計画で動かぬものはない。
私は既に、彼らの兵器庫を破壊する処置をとり、数人の脱走兵に導く証拠を密かに置いた。
私の関与を疑う者はいない。


しかし、君に報告すべき必要ありと考えた主な理由は、最も意外な発見から来ている。
我らの変則、秘密漏洩者がこれら人間の間を歩き、今もなお我々の計画を人間と共有しているのだ。
この地域での我々の投影を調節して以来、変則者が人間に漏らした情報はすべて無駄であることを確実にしたのだが、我々のやり方に関するそれの知識はなお、この世界で我らが成功する上で有害であるということが分かった。
今のところ、私は人間に変則者への不信の種を蒔き始めた。彼らは非常に恐れ、残った監獄にそれを移した。
私の妨害工作が完了してゲートが開いたとき、アイコン砦は落ちるだろう。
そして我々は、このような前例のない裏切りについて調整するように、裏切者と交渉することができる。


The Blood Flows 血の流れ

内容

私が運んでいる血は、ひっくり返したコップから流れる水のように、引っ張られている。
ガラスの側面を押し上って、その源に戻ろうとするのだ。
もし蓋がしっかりと閉まってなかったら噴出するのではないだろうか?
血は、戻って来いと呼ぶ彼に向かって、空気を突っ切って行くのだろうか?


白状すると、蓋の一つを外したい強い衝動に駆られる。 けれども我が信念はもっと強い。
これは試練であり、私は火を通り抜けて神々と伝説の領域に入るのだ。
間もなく長い眠りの世紀は終わるだろう。
そして、ログホリアンが目を覚ますとき、不信心者は信仰心の欠如のために苦しむだろう。


Cabalist Zakul
カバリスト ザクル


The Door has Opened 扉は開かれた

内容

何かが変化した。
空中の何かが違う気がする。
コルクが飛んだときの瓶の内側にいるように感じるのだ。
全圧力が解放され、わが魂は爆発的な開放の中、開口部に向かって体から引き出された。
私の知性はふらつき、立ち続けているのが難しい。


感じ取れる。地下深く、彼らはついに最後の儀式を完了し、扉が開いたのだ。
私の中の血が波打つ。
押す。引く。私をより近くに引き寄せる。
行かなければ。偉大な目覚めを見なければ。
もし私が選ばれるなら、もう一度全体に、クトーンと共に一つになる、その覚悟はできている。


Cabalist Zakul
カバリスト ザクル


Clarity of Valor 澄んだ勇気

内容

この世界のすべての災厄が放たれた中で血に誓いし者に加わったのは、当時とても意味があった。
最初、それはイセリアルによって撒き散らされた恐怖や、わが家族、妻と息子の死から逃れるためだった。
しかしその後私は、教団指導者たちが語る言葉を理解し、信じ始めた。帰属意識は、私を重要に感じさせた。
私は、自分自身よりも大きなものの一部だった。


この力強いホールに立つ今、生を断念したすべての者の目を感じる。
指導者たち、偉大な英雄たち、そして彼らに従った無数の者たち。
彼らは、今私が仕えている無名の悪鬼に怯えることのない暮らしができるよう戦ったのだ。
私は先祖の名誉と犠牲を感じることができる、そして恥じている。
わが道に残した恐怖のために恥じている。


何か月にも渡って、私は最も下劣で口に出せないことをした。
恐怖心や壊滅的な喪失感をすっかり拭い取る、という利己的な理由だけで、夫たち、妻たち、子供たちをわが血まみれの手にかけた。
死と殺人、すべては私ではなくわが静脈の血に対してこれ以上の権利を持たぬ、死んで久しい神の名において行った。
それらの人々の血は、私がこの神の名のもとに殺したのだ。


この忘れられた戦場の、血でびしょ濡れの土台は、私を恐怖から引き剥がし目覚めさせた。
私がしたことは許されないし、それを正す処罰など決して現れるべくもない。
しかし私は、最後の息、最後の血の雫、最終的にはわが命を、自分に可能な損害を与えるために与えることができる。
私は一人で立ってはいない。偉大な英雄たちと共に立っている、それゆえ私に恐怖はない。


The Final Seal 最後の封印

内容

ついに、血が勝利の門を浸す前に、我々は立っている。
ログホリアンは間もなく目覚め、我々は新たな時代の先駆けとなるだろう。
我々の最終的な勝利への道を舗装したのはお前たち、わが忠実な嘆願者である。
お前たちの奉納と犠牲は我々を限界まで運んだ、ゆえに私は最後まで見届けよう。


いにしえの者たちは、この最後の建設で決意していた。
帝国の最も優れたアルカニストたち百人が、今ログホリアンの墓を縛っているルーンに力を与えるために倒れて死んだのだ。
彼らは自らの犠牲を価値があり、封印は破れぬものと信じた。
だが我々には、死せる神の力で高まっている数千の軍がある。その力は抑えられぬ。


私は喜びを持って、わが最も忠実なる者の喉に刃を当て、命の血が抜けるほとばしりを感じた。
この最後の時に、彼らは快く血を与えてくれたのだ。
彼らの血の力で、私は最後の封印を粉砕し、儀式を始めた。
間もなくログホリアンが、その永遠の安眠から目覚めるだろう。
世界は、クトーンの口の凝視のもとに、今一度震えるであろう。


さあ、血を流せ!


Thalonis, Bloodlord of Ch'thon
タロニス,ブラッドロード オブ クトーン


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