Journals ジャーナル (Act7-2)

Last-modified: 2020-09-20 (日) 04:48:58
注意

このページはゲーム中に登場するジャーナル(拾ったり得たりするメモ書きなど)を掲載していますが、
その性質上ネタバレ成分を大量に含んでいます。
ゲーム内での読了を強くお勧めしますが、先に読んでしまったとしても一切責任を負うことはできません。

あくまで既に読んでいる人が改めて確認するためのページになっています。

注記1:どれが何処で手に入るか、は記載していません。
注記2:筆者等の人名の英表記が題名や本文に含まれていない場合は、併記しています。



Act7-2

The Sting 刺創

内容

*羊皮紙は人の胆汁が乾燥したようなもので覆われている*


4日目 : コルヴァンの人々は、 彼らの宝飾品について気前が良かった。 目に見えるような脅威はない。
昨夜は、 何か闇に潜んでいるものを怖がらせるため、 キャンプで火を使わなければならなかったが、
それを除けば これまでのところ気楽な旅だ。


5日目 : 今日、 キャンプへの道を戻る途中で、 何かに刺された。 それでちょっとばかり、 目まいがする。
だが夜に熟睡すれば、 すっかり回復することは分かっている。 気にするほどのものではなかろう。


6日目...それとも7日目か? どれほど長く眠っていたのかはっきりしないが、 何か間違いなく よろしくない。
唇がひび割れている。 歯ぐきから血が出ている。
そして頭痛だ、 神よ、 頭痛が目を見えなくしています。
皮膚はむずむずする。 あちこちすべてがひどく痛むので、 動くこともままならぬ。 いったい、 どんな悪魔が刺したんだ?


9日目 : なんとか馬までの道を戻ることができ、 盆地から南に戻る旅をした。 だが症状は治まらない。
今、 苦痛にさいなまれて二度 目を覚ました、 高熱だ。
皮膚は、 まるで表皮の下で何かが動いているかのように勝手に動く。


10日目 : 一匹の太った蛆虫が、 腹の肉を内側から素早く突き抜けていくのをゾッとしながら見守った。
奴らは、 まだ私の中にいる。 神よ、 私は生きながらにして、 彼らのご馳走になっています...


My Hands Are Not My Own わが手は我が物にあらず

内容

最後の手紙をここに書いて、これを見つけるかもしれない人に何が起きたのかを知らせよう。
私は邪悪な男ではなく、 冷酷に人を殺すようなことは決してしないということを知ってほしい。
けれども、 この場所に住む何らかの悪によって、 まさしくそれが起きたのだ。


私は二人の仲間、 ハーネンとベリックと一緒にこの地に来た。
何週間もかけて忌々しい砂漠を抜ける旅をした後で、
我々はついに コルヴァン遺跡の尖塔が見えるところまで来た。
それは、 何か偉大な死んだ神の腐った肋骨のように、 地平線の薄霧を突き上げていた。


最初の墓に足を踏み込んだ時、 囁きが聞こえ始めた。
他の者に 何か呟いたのかと何度も尋ねたのだが、 そんなものはお前しか聞いてないぞと言って笑うのだ。
墓を掘っては暴くという日々が続くうち、 彼らは私の喉を切り裂こうと企んでいるのだと確信した。
そこで私は眠るのを拒否した。 疲れて妄想的になった。 囁きは、 わが心をかじり続けた。


昨日、 最も新しい墓の中にたどり着いたとき、 声が彼らの犠牲を強いた。
我々は、 ロープを使って降りることのできる小さな穴を、 地表に見つけた。
ところが、 足が埃まみれのタイルに触れた瞬間、
私は自分の体の中に乗客となって、 目の後ろに閉じ込められてしまったのだ。
仲間が漆黒の深みの中に移ってきたとき、 手がロープに伸びて、 それをランプオイルで浸した。
そこで他の者に警告しようと叫んだのだが、 声が出なかった。
私は、 唯一の脱出手段が あっという間に燃え尽きるのを、 恐怖の内に見つめていた。


より深い内部に潜り、 ハーネンが滝の近くで金の手摺りを見下ろしているのが見えた。
私を押しのけるようにして、 手が視界に入ってきた。
私は下げるよう自分の腕と戦い、 口に何か雑音を立てるよう命じたが、 何も起こらなかった。
私は無力のまま、 彼の手が絶望の中で飛び出し、
手摺りや壁の方に伸びて... 何もないところを掴むのを見ることしかできなかった。
彼の目が私の目を捉え、 最期の怖ろしい質問をした : なぜだ?
そして彼は去り、 手摺の上を転がって、 峡谷の中の見えない所に落ちた。


ベリックは、 私のおぞましい行為からさほど離れてはいなかった。
金が散りばめられた像の、 複雑な仕事を称賛しているところが見つかった。
その像は、 墓を守る用意ができているかのように、
多すぎるほどの腕が剃刀のような鋭いハルバードを掴んでいて恐ろしいものだった。
生命のない不気味な特質があって、 わが血を冷たくした。


瞬く間に、 私の手はベリックの腕を包み、
人間にあらざる力で空中に持ち上げて、 彼の背中を像の武器の前に押し付けた。
そして解放し、 彼がゆっくりとハルバードの長さを滑り降りて、
その血が立杭に沿って流れ落ち、 像の一番下に溜まるのを見守った。


最後の友が死んだその瞬間に、 私を奪っていた何かの呪文が解けた。
精神の檻から解放されて、 私は悲鳴を上げて泣き叫び、 取り乱した子供のように冷たい石の上をドシドシと歩いた。
ほんの一瞬、 金色の鎧を着た枯れた顔が後ろから私を凝視したのを見たと誓えるが、 それはすぐに消えた。
いつ、 どのようにしたかはわからないが、 像からベリックを引き下ろしていた。
そしてまた、 死んだ友を抱いたまま どれほど長くそこで横になっていたかもわからない。
私の心は壊れていた。


脱出する見込みはない、 私はそれを見た。
自身の手によってやせ衰え、 倒れた仲間と共に腐るまで、 ここに閉じ込められてしまったのだ。
私は、 これを書く必要があった。
自分のためでないとしても、 友のために。
ただ彼らの霊魂が、 それは私ではなかったと知ってくれることを祈ることができるだけである。
それでベールを越えて彼らと会ったとき、 許しをもって迎えてくれることだろう。


神よ守りたまえ、 わが手は我にあらねば。


Security Concerns 安全保障上の懸念

内容

これは今や、 我々の隊商への警護随員増員の為の 私の四度目の要請ですので、
この異議申立てを検討して、 もしも私の懸念が率直な態度で処理されないとすれば、
私の声が商人組合の耳に届くだろうという事が 確実であると思って頂いて結構です。


私は、 カイラン埠頭からコルヴァン市への経路における犯罪行為増加の証拠の欠如により
私の以前の音信は無視されて然るべきである、 と伝えられてきました。
しかし私は、 あなたに請け合います。
犯罪行為は我々の懸念においては最も小さな要素なのです。
私は、 我々が通常争い合う凶漢達は、
我々がそうであるのと同じ恒常的な猛襲に向き合っていると推察します!


コルヴァン盆地全土の至る所で、 野生動物達の行動に驚異的な増加があるのです。
自然界の捕食動物達は大胆になり、 単独の旅人達や、 時には隊商そのものを真っ昼間に攻撃しています。
隊商を経営してこの方、 私はこのような事を見た事がありません。
彼等はまるで何者かに狂わされたかのように、 熱狂的な様子です。
付け加えて、 これまでに知られていない特異な獣達が、
群れで旅をして砂漠の奥深くに隊商を付け回す、 その幾多の光景が見られています。
私の最も信頼する馬方達の一人は、
谷底へ下りたグリフォンの女族長についての報告すらしました。
何があのような巨大な怪物達を、
高い標高に有る彼等の生息地から下りてくるように仕向ける事が可能であったのでしょうか?


ともかく、 我々は隊商の保護を必要としていて、
さもなくば、 積荷の輸送が丸ごと止まってしまう危険性が有るのです。
ここ一か月にわたって、 私がなんと多大な量の品物と人手を失った事でしょうか、
交易船は配達品が市の商人達まで到着しないと苦情を言い始めています。
以前の人員達に起きた何かを巡って飛び交う噂話によって、
新たな運び手達を雇う事は増々難しくなって来ています。


我々は、 隊商を守る更に多くの護衛を持たねばなりません。
きっと、 あなたのように行政長官的な地位の方ならば、
素晴らしいワインと上品な絹無しでのあなたの人生を想像する事が出来るでしょう。
どうか我々に、 以下の事を忘れさせないで下さい、
隊商とその勇敢な馬方達がそのような贅沢品を運んで来る事と、
あなたの快適な席(地位)に資金を供給する、 これらの隊商の有益性を。


よろしくお願い申し上げます。


―Raulan - Caravan Master
―ラウラン - 隊商の親方


Missing Shipments 行方不明の積み荷達

内容

私には、 寺院の別当(社僧の長)達が 何を考えているのかは分からない。
彼等は、 誰も気が付かないと信じているのか、 それとも単に、 気にしていないだけなのか?
しかし、 私は彼らの つまらぬ遊びを見破った。
彼等が、 法務への資金提供と呼ぶ所の、 税金は上昇中である。
我々が苦労してやっと手に入れた金を、 彼等が外国産の物品や飲み物に消費しているその間ずっと。
先週、 バウリンワインの積み荷を私が二ヵ月連続で見失ってから、
私はカイランへ輸入業者に問い合わせをする為に個人的に旅をした。
かなりの威圧と少なくない量の貨幣の後で、
彼は私に、 寺院の係員が貨物目録に署名して私のワインを持ち去ったと告げた。
私はそれから、 何人かの他の地元の売り手達と話をした、
そして、 彼等もまたカイランの隊商を通じて来ると期待していた品物を失っているようだった。
私は彼等が物品を着服していると仄めかすつもりではない、 とんでもない。
寺院の者達は実際に、 我々の物品に対価を支払わないだけでなく、
彼等の小さな取引について口を噤んでいるように輸入業者達に仕向けたのだ。
間違いなく、 我々の税金の素晴らしい浪費である。


私はこれを、 出来るだけ早く商人組合で取り上げるつもりで、 あなたにも同じくする事を嘆願する。
この地域の力有る声が、 数人の聖職を授けられた高官達を慌てさせてもいい頃だ。


The Desert Calls 砂漠が呼ぶ

内容

彼女の燃えるような波が招き、 私の耳に甘い呼び声が響く。
私の前に裸で横たわる黄金の大海の如くに、 己の記憶の中で私は彼女を見る。


彼女の広大な広がりは数え切れぬ財宝をしっかりと隠す、
最も勇敢な恋人にだけ明かされる為に残されて。


彼女の危険性は多く在るが、 彼女は私の心の中に佇む、
私が眠る間も心に憑りついて。


比類なき美しさを私が愛した他の者、 その快楽が男性を少し弱くする者、 も多く居る。
だが、 彼女だけが私の心を捉えたままでいる。


そして彼女は、 最も残酷な恋人で、 彼女の喜びを求める者は飢えて焼かれるにも関わらず。
私は彼女の元へ戻るだろう。


砂漠が私を呼べば、 私は常に応えるだろう。


Yorvok's Letter to Bahan ヨールヴォクからのバハンへの手紙

内容

商売は順調だ、 それがこれまでそうであったよりも。
香辛料商人達の傍の市場中心部の新しい位置は、 確実に利益をもたらした。
"昇天" (アセンション) そのもの迄続く式典の週の間ずっとだ。


商売は実に順調だ。 店を囲んでいる街路と横町は、 数千人の行き交う人々で溢れ返っている。
食料の調達。 上質の亜麻布。 その週の祝典に向けて準備される食べ物と飲み物。


新しい顧客達も居るし、 外国の物品の売り手達も居る。
私が過去数年間で覚えている以上の多さだ。
寺院がもう一度、 エルドリッチの太陽の温もりを感じたという噂が立ち、
そして非常に大勢が遠くからやって来て その栄華を目にする事を広く願っているのだと思う。
もしくは、 それに伴う祝典からのかなりの儲けを得る為に。


明日、 私は小規模な隊商を準備して寺院の麓で私の商品を陳列するつもりだ。 我々がよくそうしていたのと同じように。
寺院の帰依者達から選ばれる選民を目撃する為に、 都市の皆がそこに集まるだろう。
三日後に、 行列が寺院の中に入って、 選民が彼等自身をエルドリッチの太陽に捧げるその時、 全員が再びそこに集まるだろう。


お前の偉大な祖父は、 生きていた頃、 これらの式典の物語を私に聞かせてくれたものだった。
コルヴァーク彼自身はこれらを統括し、 寺院の奥深く、 選民を集めて寺院の燃える心臓の中へと彼等を導き降ろすと彼は言った。
聖なる者は時々、 寺院の外に短時間現われて彼の信者達を祝福する。
伝えられる所では、 彼の稀なる出現は、 病を癒し、 邪悪な者の意識を失わせるには 充分だったと。


そのような光景は、 私の生涯の内では起きていないに違いない。
最も敬虔な僧侶達は別として、 エルドリッチの太陽を目にした事が有る 生きている誰かが居るかどうかは、 よく分からない。
おそらく、 我々はそのような物事には最早値しないのかもしれない。
おそらく、 彼は我々の心の中を見ていて、
真の敬意を払う事や祈りを捧げるつもりが無くて 祝典を楽しむ為にだけ来ている者が、 余りにも多すぎる事を知っているのかもしれない。
それは特別な時間だ、 疑いなく。 おそらく、 楽しい時間だろう。
都市は、 それが今迄そうであったのと同じく美しく燦然として、 都市の人々は幸福で栄えている。


お前がここにそれを見に居てくれたらと、 私は願うばかりだ。


お前が港に戻った時に、 うまくいけばこれがお前に届くだろう場所のカイランへ、
私はこれを隊商に託して送るつもりだ。
どうか、 我が息子よ、 私を訪れに来る事を検討しておくれ。
お前の冒険、 お前の見た遠く離れた場所、 お前の訪れた異国情緒の街、 私はそれについて耳にする事をとても愛したものだった。
船の乗組員達の人生が 忙しい物だという事は私は知っている、
しかしどうか、 お前の年老いた父親の事を思い出しておくれ。
彼等が私を砂漠へ連れて行って夜の生き物達の為に置き去りにする迄に、 そう長い時間は掛からないだろう。
どうせ彼等は、 気難しい年老いた商人達の為には 寺院を建てはしない。


心を込めて。


お前の父,


―Yorvok
―ヨールヴォク。


Primordial Ruminations 原始の黙想

内容

*この神秘文字が刻まれた肉塊の断片からは、原始的存在の怒り狂う思考が放射され、 あなたの精神の中に流れる*


裏切られたのだ...我の兄弟姉妹達によって。
エンピリオンは、 永遠なる創造の綴織へと消え去った。
戦は終わった、 我々は...敗れたのだ。
我が血族は、 自暴自棄になり、 彼等の有利へと形勢を一変させる為、 禁断の虚無と接触を持ったのだ。
彼等は勝者かも知れぬ、 しかし今や狂気の囁きが彼等を捉えておる。
我々はというと、 打ち負かされた。
今や、 身を隠し我等の傷を癒す事以外には何も残されておらぬ。
我の寺院は未だ健在で、 我の忠実なる信者達は誠実なままである。
彼等の崇拝と犠牲により、 我は強さを取り戻す。
数百年、 数千年掛かるかもしれぬが、 大した問題では無い。
我の復讐は必至であるのだ。


*苦悶の唸り声が あなたの肉体中に反響する*


今、 我の忠実なるウルズインは、 我がそやつの悲運と結び付けた 多数の眼を持つ化物と共に我を見守っておる。
我が、 星々へと帰還する準備を整えて、 我が復讐を収穫する時迄は、 生者の目はこの状態の我を視るべからず。
大衆の信仰は揺らいではならぬのだ。


*戦いによりガチャガチャとぶつかり合う音、 アルケインの呪文が引き起こす魔力が立てるシューシューという音が、
まさに大地が砕ける音で聴こえなくなる迄、 あなたの耳を満たす*


背信だ! 裏切りだ! ウルズインはどこぞ?! これは如何なる魔法であるのか? この魔女は 何をしおった?
この呪縛が解けるその時、 我は彼女の血を流し、 己のあらゆる雫を彼女に見せてやろうぞ。
彼女が同盟した小狡い魔術師は、 我の愉しみの為に永劫の火葬で焼かれるであろうぞ。
二枚舌のドリーグについては...
我が彼に植え付けた苦悶は、 彼が無限の長きに渡って報いを受けるであろう拷問に比べれば、
只の水滴にしか過ぎぬようになるであろう!


*暗黒があなたの精神に立ちこめて、 重厚な呼吸音があなたの耳を満たす*


彼が動き出す... あの死せる者 が動き出す...
彼の血は我々の創造物の内を濁らせる、 帰還を熱望して。
おそらく、 我を捕らえた者共でさえ、 奴らに差し迫る破滅の運命を感知するであろう。
我は、 屠殺を待つ仔羊と成るつもりは無し。
この茶番劇は、 長く続き過ぎておる。
三神共は、 我の所有物を盗んだに違いあるまい、 我の信仰を己達の物であるかのように奪ったのだ、
しかし、 この世界には、 我の兄弟の帰還を熱望する者達がまだ存在しておるのだ。
我は彼等の願いと死に物狂いの行いを利用するつもりである。
そして我は彼等を通じてこの枷を壊し、 我の玉座を奪還するのである!


*あなたは、 鎖がガチャリと鳴る音を聞く。 張りつめられた金属の まるでその限界迄に至らされたような*


これは良い機会である、 そう... 純粋な目的を持つ 或る人間だ、
しかしそれ故に容易く腐らせる事が出来る。
彼は我の帰還の先駆け役となるであろう。
我は、 枷が脆くなって来ておる事を既に感じる事ができる。
三神共が、 我を抑える力は弱まっておる。
そして我が自由となった時、 コルヴァークの威勢の前に、 世界は再び畏れ慄くであろう!


The Korvan Elegy コルヴァン哀歌

1/4

彼がどこの出身かは、 わからない。
我々が話をした者は、 誰も彼を知らなかった。
いったい何がこのソーサラーを我々の土地に引き寄せたのか困惑するが、
私の注意を引いたのは、 我々のやり方や信仰に対する彼の無視だ。


私は、 これについて多数の苦情を受けた...
ソレイルは宗教的な名所や寺院を訪れては、 手続きや儀式の完全な無視を示している。
それはほとんど何かを探しているかのようだ、 しかし何を? わからない。
カイラン埠頭の外れにある彼の私宅は外国の金貨が詰まった手提げかばんで手に入れた、 と聞いているが、 真夜中になると不気味な輝きを発しているのが見える。
まるで神のエルドリッチ光のようだ。
彼がそうするつもりのなかった問題に踏み込んで、
エルドリッチの太陽の怒りを引き出すのも、 時間の問題にすぎないように思える。


ソーサラーの計画がどんな愚行なのか知らないが、 彼は急速にコルヴァンの信仰に危険であり、 人々の脅威となっている。
我々は、 反体制分子に何が現在脆い状況かを解明させてはならない。
エルドリッチの太陽は沈黙し、 その神意を求めることができる者がいないため、
我々はこの問題を我々の手でとらえなければならない。


私は、 この懸念に対処するために、 寺院のエリートの見張りを急送した。
孤独を好むソーサラーがいなくなっても淋しく思う者はいない、
さらに言えば、 結局のところ彼はこの土地では見知らぬ者だ。
川の中に身元不詳の死体がもう一つ余計にあったところで...

2/4

闇雲に、 私は現実の帳を越えて凝視した。
途中までは苦痛だった。 それを越えると... 壮麗だった。


この功績により、 私は罰を受けた。
我が傷は泣くが、 目は開いている。
それが、 エルドリッチの太陽の中をじっと見つめることに対する、 我が賜物、 苦悩だった。
従順に、 私は何世紀にもわたって他のものを寄せ付けず、
彼らの心を恐怖と自らの悲運のビジョンで満たして、 私の過ちを繰り返させないようにした。


それでも、 この者は私を困惑させる。
彼は心乱れることなく、 やる気満々で、 力に飢えている。
司祭たちが脅したのに、 彼はその面前で笑い飛ばした。
か弱く太っているくせに、 何と傲慢なことだろう。
にもかかわらず、 彼には溢れんばかりの可能性がある。


我が開いた目は、 可能性を垣間見る。
革紐を持っているあの者は、 傷つき壊れている。
これらの状況と、 十分な試みを勘案するならば、 あの者はやがて飢えを満たすことに成功するかもしれぬ。
だが、 彼の支配は より正しいものとなるだろうか?
彼の心は悶え苦しむ闇と同じくらい黒い。
だが狂ってはおらず、 理性的に考えることができる。


従うべき道はたくさんあるが、 眼前ではっきり光るのは一つだけだ、 しかし、 究極の勝利に導くのも一つある。
エルドリッチの太陽は沈むべきであり、 代わりに新たな秩序が昇らなければならない。
ソーサラー、 プリーステス、 そしてガーディアンは、 等しくかつそうではない。
そう、 単にソーサラーを彼の目標に導くだけでは十分でないだろう。
永遠の炎は道から消しておく必要がある。
彼の不滅の心は、 裏切りによって打ち砕かれた。
そして、 彼の魂そのものをくるむ彼女の網は、 同じく我らが勝ち得たものも結びつけるだろう。


疑念が無限に残ることはない。 我がコースは設定されている。
今、 私はただ他の駒が確実に並んでいるようにしなければならない。
他の糸はすべて切られるだろう、 一本の本当の道... ドリーグの道が残るまで。

3/4

痛ましきは、 エルドリッチの太陽の右腕である 永遠の炎ウルズインの物語である。
彼のように冷酷な裏切りを被った者はいない。
愛情豊かな戦士ウルズインは、 エルドリッチの太陽の寺院を不寝番するという、 最近得た任務で落ち着かなかった。
一体どんな人間が、 神を脅かすことを望み得るというのか?


そんなわけで、 彼は自分の寺院の中で自身を慰め、 従者たちが見込んだ供給よりも速くワインと妾を飲み尽くしていた。
それはプリーステスのビスミールが、 彼の注意を引き付けるまでのことである。
自信たっぷりにホールを歩き回る豊満な曲線と エメラルドの目が、 神の心を捕らえたのだ。
しかし、 彼女が彼の部屋に招待されたのは、 その絹のような声のせいだった。


寺院司祭たちの悔しいことに、 彼女は時々何日も滞在した。
ウルズインは若い女司祭に魅了され、 任務を怠けて従者の苦情を無視した。
ビスミール以外の誰も、 彼の傍に寄ることを許されなかった。
そして彼女以外の誰も、 彼の孤独な不審の夜を満たすことはできなかっただろう。
その欲望が、 究極的には彼の破滅となったことが証明された。
なぜなら、 そのときにウルズインが人間の本当の危険を学んだからである。


ウルズインが自分の愚かさを悟ったのは、 大地が破裂し空が炎と化した運命の日だった。
ビスミールは、 彼に輝かしい驚きと、 彼が長い生涯で経験したことのない享楽を約束し、
ウルズインを無謀にさせてコルヴァン市とエルドリッチの太陽の寺院から遠く離れたままにした。
動乱を感じて、 ウルズインは彼の持ち場に急いで戻ったが、 もはや手遅れだった。
市は火炎で焼き尽くされ、 大寺院は他の者たちによって奪われていた。


ウルズインは空で大声を上げ、 父エンピリオンを援助のために呼んだ。 だが空は静かだった。
目くるめく苦悩と激怒で、 ウルズインは自分の神殿を打ちひしぎ、
いまだにビスミールが彼の心に残した傷が残っているのとちょうど同じように、 今日に至るまで燃える傷を世界に与えた。
しかし復讐の神が今どこにいるのかは、 おそらく魔神たちだけが知っている。

4/4

コルヴァン崩壊の物語にお楽しみあれ。
神々が戦いをし、 世界が彼らの航跡で揺れたとき、 野心の代価を払うことになったのはコルヴァンの民だった。


ウルズインが遠く離れた地にいる状況で、 エルドリッチの太陽の寺院は裏切りによる援助で侵入された。
隠された領域の守護者である多目の悪鬼は寺院従者の心を曇らせ、
二人の人物、 ソーサラーとプリーステスが妨害されずに通過できるようにした。
彼らは一緒に、 人間の言葉を越えた現実、 エルドリッチの太陽の領域への扉をくぐった。
そこで彼らは、 原始の存在が彼の玉座に力を集めているのを発見した。


ソーサラーは、 負傷した神に時を与えず襲撃を放った。
その間ずっとプリーステスは捕縛の糸を投げ続け、 無限の凝視は神の心を恐怖のビジョンで満たした。
セレスチャルの存在は拘束に対してもがき、 攻撃者たちに襲い掛かった。
そして、 それによって彼の上の土地は崩れて火を噴いた。
空気が硫黄で満たされて、 コルヴァンの人民は安全のために逃げた。
海は蒸発し、 川は溶岩に置き換えられた。
なぜならコルヴァンの土地は、 肉が骨に付いているのと同じように、 コルヴァークの運命と繋がっていたからである。


神がソーサラーの猛攻撃から負ったすべての傷害のために、 烈しい噴火が盆地を揺り動かして人々を呑み込んだ。
彼がプリーステスの束縛に圧力を加えたとき、 大地は崩壊して変化した。
そして守護神のビジョンとして まさにその思考が消費されたため、 コルヴァンの人民は狂気と悪夢に陥れられた。


ついに震動が収まって、 生存者が灰の中から見上げたとき、
彼らは意気揚々と寺院の階段を下りてくる一つの、 ではなく三つの人影を見た。
そしてケアンの運命は、 永久に変えられたのである。


Terrors of the Eldritch Realm エルドリッチ界の恐怖

内容

最初、 自分の発見にわくわくしたことを認めなければならない。
魔神に反抗して、 彼らの知識なしで自身を彼らの領域に輸送するのは、 期待で心が浮き立ったが、 成功したときはなおさらそうなった。
だが、 私に分かっていなかったのは、 移動先の領域の不安定性である。
土地そのものは、 実際のところ度肝を抜くような眺めで、 広大な空虚の中で移行する。
私がベールを通して引き裂いたポータルは、 数分の探査の内に不安定になった。
私の目の前でそれが破裂して消えたので、 少し離れていた私は狼狽して息をのんだ。


ケアンに残した試薬がなければ、 別のリフトを作ることなどとうていできない。
今、 唯一のチャンスは、 呪文に変わる選択肢が見つかることを希望して、 地元の植物を研究することである。
つまるところ、 ここは原生の自然魔力の領域なのだ。
魔神がそれを制御できるのなら、 私にもできるに違いない。


しかしながら、 もっと差し迫った問題がある。
私は、 ドリーグの無限の視線を逃れたように思われるが、 その一方でこの土地の野生生物の注意を引き付けたのだ。
大部分は無害に見える。
日差しの中できらめく羽根を持ったカラスが頭上を飛び回り、 トカゲのような生き物が私の足の周りをすり抜ける。
だが時折、 より大きな何かが通り過ぎるにつれて茂みが手荒く移動する音が聞こえる。
遠くで響く不自然な音が、 一度ならず私の背筋を冷やした。
さらに悪いことに、 音は近づいている。


私は今、 自分の成功がさほど神々自身を出し抜いていたわけではなかったと信じ始めている。
私の破滅を彼らが初めから知っていた上でのことだったのだ。
ここは人間の領域ではない。
ここは理解を越えた生き物で溢れた荒々しい領域だ、 そして私は彼らの餌食となった。


Splendors of the Eldritch Realm エルドリッチ界の壮麗

内容

エルドリッチの太陽の領域を眺めるのは、 それ自体で祝福である。
神自身から名誉を賜るのは、 完全に別の問題だ。
けれども、 神聖な香を吸うためにラーンの寺院を訪れた そうその日のこと、
私は黄金の光と炎のビジョンに見舞われたのだ。
それは疑いなく、 我らが神コルヴァークの発現だった。
それは間違いない。
両手を大きく広げて、 彼は自分の領域の壮麗を目撃することを歓迎してくれたのだ。


寺院の壁が私たちの周りで溶け、 言葉を失うほどの土地に足を踏み入れている自分に気が付いた。
大きな翼のある生き物が遠くを滑空し、 星多き空を背景に羽根をきらめかしていた。
今まで見たことのない木と植物の膨大な浮島群の間を、 原生魔力のオーロラが風にたなびいた。
その根の一つに触れると、 原生のアルケイン エナジーが指先から離れて脈動した。


このすべてが、 人間の心が吸収するには過剰のものだった。
私は目に涙を浮かべて守護神を顧みた。
自分の体が目に見えて震えていた、 そう言える。


エルドリッチの太陽は私に慈悲を与え、 私は突然目を覚まして寺院の司祭たちに囲まれていることに気が付いた。
どうやら私は痙攣を起こし始め、 口角に泡を吹いていたようだ。
司祭らは、 鼻の下に若干のハーブを置いて、 私が蘇生できたのはこのおかげだと言った。
私は、 それはまったく真実ではない、 エルドリッチの太陽その人による訪問を受けたのだ、 と語った。


私は狂人とみなされた。
寺院に集まったすべての人々の中から、 なぜ私があのように素晴らしい光景を与えられたのだろう?
その答えはないが、 たとえ嫉妬がその偉大さを否定するとしても、 私が与えられた賜物を拒否することはできない。


Sins of the Forgotten 忘れられたものの罪

1/3

ラリオスの壮麗に目を向けて、 反逆の代償を目撃せよ。
なぜなら、 我々は自身の行動によって己が破滅を作り出したからである。


我々の世界を大きな闇の蔓が引き裂き、 自分たちの忘却の中を凝視するとき、 他のあらゆるものの上に一つの真実が立ち上がる。
我々の先祖が自分たちの神を追い出したときに、 自分たちの運命を封じたという真実が。
星のない空とデヴァウアーの微妙な悶えを見るとき、 私は輝かしかった日々を追憶している自分に気づく。
子供たちが避け得ぬものを待ち受けて両親と一緒に地下室で震えあがる代わりに、 道路で走り回って笑っていた日々のことを。
市場の騒々しい呼び声や、 日々のことに取り組んでいる人々のお喋りは、 もうなくなっている。
我々は皆、 沈黙した。
耳を傾けてくれる神がいればと祈り訴える者もいる。
だが、 我々は彼らの名前を忘れているから、 一人も応えてくれないだろう。


それが先祖の布告だった。
彼らの言葉は、 残酷で悪意があり狭量なものとして神々を描いた。
だが、 土地が存在し、 我々が存在するのが彼らの意志によるのであれば、 その代償は高すぎないだろうか?
先祖は、 彼らの行為が正当だと感じたのだろうか?
自分の最期の瞬間に、 私はこれらの疑問の答えを探している。


私が王立図書館に入ったとき、 誰も私の道を妨げなかった。
守衛は、 彼らの家族と同輩の安否を調べにいなくなって久しい。
記録保管人は、 終わりの時にさえルーチンを壊せずに幾人か留まった。
質問をすると、 彼らは要求した大冊を私に取りに行かせた。
このように一度に知識を与えるのを、 拒否する必要はないと考えているのだ。


私が発見したことは、 まさにその核心で私を揺さぶり、 人々の思い上がりと反逆的態度に私の目を開いた...

2/3

我々が見るすべて、肉のために繁殖させる動物たち、 果物を収穫するための木々、 すべては無名の神の贈り物だった。
このすべてが我々に与えられ、 代わりに一つのことが求められた、 礼拝である。


空の星よりも明るく燦然と輝く存在は、 わが人々の最初の者たちの前に立って忠誠を要求した。
その到来は、 息をのむような流星群によって告知された。
すべての者が、 守護者に畏敬の念を抱いた。 すべての者がひざまずいた。


敬意を表して、 記念碑が建てられた。
最も素晴らしい芸術家たちが、 神の表情を捉えるのに どの材料が最もふさわしいかについて議論した。
人々の汗と血によって、 寺院が建てられた。
雄大なジグラットが天の玉座としてラリオスの中心に建てられ、
狂信的な崇拝者が神の好意を得るために 寺院の階段の上に自らを捧げた。


しかし、 我々の社会が繁栄し、 人々が彼らのために作られた広大な土地全体に活動を広げるにつれて、 彼らは不満になった。
神の祝福は、 もはやすべての人によって目撃されなかった。
収穫の恩恵は、 帝国の外端には感じられなかった。
我々の都市の人口密度が高まるにつれて、 病気の発生率がより高くなった。


人々の怒りは、 神に向かった。
彼らは、 崇拝がより大きな祝福を正当化する、
すなわち先祖が払った犠牲が先祖に至福の暮らしへの権利をもたらしたのだと感じた。
一時、 神はその人々をなだめることを厭わなかったようだが、
一つのグループに恩恵を与えたとき、 別のグループが自分たちの祈祷に最初に応えてくれなかったことに腹を立てた。
こうして不穏な状態が当たり前になった。
かつて望まれたすべてを提供した土地で、 市民は犯罪に方向転換した。
そして、 すべてを与えてくれた まさしくその神に彼らが背を向けたとき、 神は沈黙し孤独を好むようになった。


私がこれら改作された話の中で奇妙に思うのは、
かつて口に出された神の名前がなく、
それに言及したと思われる数少ない箇所がすべて、 黒インクで直接覆い隠されていたということだ。
我々の先祖は、 その存在の証拠を徹底的に消去したのだと思われる。

3/3

足下で大地が震え、残りわずかの蝋燭が これらの大冊を読み わが最期の時を記録するために許された光のすべてである。
記録保管人も逃げた。 どこに逃げたのかはわからない。
飢える闇から安全な所など、 どこにも残ってはいないのだ。


私の読書は、 我々の歴史の決定的瞬間、 神を打ち負かした日の年代記に到達した。
この出来事の日付は不明確だが、 私が知っていた人でそれを目撃した者はいないので、 少なくとも数世代前のことに違いない。


テキストは、 神の存在の最後の年を騒乱として描いている。
星々は一層薄暗くなり、 神はジグラットの外でほぼまったく姿を見せなくなった。
一部の者は、 自分たちは見捨てられ、 好きにせよと置き残されたのだと確信し、 完全に崇拝するのをやめた。
怒れる暴徒が道に向かった。
記念碑は倒され、 祠が冒涜された。 寺院は燃えた。


不満は暴動に変わり、 暴動は怒れる暴徒に変わり、 彼らは偉大なジグラットに向かって行進した。
司祭らは強力なルーンを仕組み、 アルカニスト達は神を服従させ得ることを願った呪文を作った。
目に殺気を浮かべて、 人々は神の玉座への階段を登った。
彼らはそこで、 冒涜と反乱に怒りながらも かつて輝いていた光が薄れたそれを見つけた。
神は人々よりも高くそびえて立ち上がり、 忠誠を求めた。
だが、 誰一人膝を折る者はいなかった。
明らかにこの反抗的態度によって激怒した神は、 まさに土地と民を呪い、
ジグラットを倒した炎の爆発の中で見えなくなり、 神に立ち向かったすべての者の命を要求した。


ラリオスは、 その神を追い出したのだ。
その名前はすべての記録と術から洗い流された。
記念碑は倒され、 外観が損なわれた。 寺院は自然に還るよう捨て残された。


ジグラットで失われた勇敢な魂たちのために深く悲しむ数か月が、 祝典と饗宴を伴って続いた。
かつての神のことは、 ほとんど忘れられた。
我々の星が色あせ、 飢える闇が侵入したのは それから何世紀も後の事ではなく、
そのときになって我々は先祖が本当にしてしまったことを悟ったのである。


私は、 ここで弱まりつつある蝋燭の光の下に座りながら、
いまだに天の存在のかかとに踏みつけられている我々の未来を熟考する。
その影響を知らぬまま、 我々は先祖がそうしたように、 自分たちの神に憤慨するだろうか?
それとも、 与えられた土地や恩恵に対して より大きな感謝を示すだろうか?
闇が私を連れて行くにつれ、 私の考えはもしこうだったらという疑問で回転する。
だが、 それに答える者は残っていない...


Sea of Dust 埃の海

1/3

長く機能していないカイラン湾への旅は、 苦いスタートを始めている。
道なき砂丘に入って数日たった後、 我々は大規模な砂嵐によって自分たちが遅れていることに気づいた。


嵐は三日吹き続き、 私は二度、 埋められるのを防ぐために道を掘らなければならなかった。
我々のガイドは、 それほど幸運ではなかった。
彼のテントは夜のある時点で破れて、 すべての砂が彼の上になだれ込んだようだ。


ファリーズは引き返すべきだと考えたが、 我々の残りは押し進むべきだということで合意した。
水と食料が余って口が一つ減ったのだから、 我々は大丈夫なはずだ。
富の見込みは、 危険に見合うだけの価値がある。

2/3

昨日、 キャラバンのワゴンを失った。
砂丘に、 空気と砂が一気に吹き込んだのだ。
ポーターの多くと最も大切な友人の何人かが、 一瞬のうちに消えていた。
砂流の話は聞いていたが、 現実がこれほど本当に恐ろしいものだとは、 最悪の夢でも想像できなかった。
空気に充満した悪臭は恐ろしく、 酸性で腐食に満ちていた。
この想像を絶する死の中に、 何世紀もの間にいったいどれだけの人間が引き込まれたのだろうか?


我々は愚かだった。友のファリーズだけが危険を見たのに、 彼を無視して貪欲に、 死の顎の中へと入って行ったのだ。
昨夜、 彼と私は議論をし、 フラストレーションを互いにぶちまけて戦った。
血まみれの砂に横たわる友の傍らで、 朝が始まった。
私のナイフは、 まだ彼の心臓に突き刺さっている。
ハゲタカどもが空を舞う中で、 私は独りだった。

3/3

巨大な砂丘の上に登って何か見えないかと期待する... 岩とか目印になるもの、 一羽の鳥でも。
なにもない。
峰の上で絶望し、 目は涙で溢れた。
埃の海が地平線に広がり、 雲一つない青色のきらめく壁の中へと消えていた。


水が昨日なくなり、 目まいと頭痛で明確に考えることができない。
この果てしない砂丘で道に迷い、 もはやチャンスなど期待できない。


Carmac's Final Notes カルマックの最後の覚え書き

素晴らしい、 実に素晴らしい!
この巨大生物の内部機能は、 私がこれまでに想像出来た全ての物とは似ても似つかない。
それはどうやら、 現地の動物相との共生関係を実際に備えたようで、 コルヴァン スカラベが自由に歩き回り、 その幼虫達が廃物のご馳走を満喫する事を許している。
これはおそらく、 このはらわたが望ましくない微粒子を掃除する為の手段なのだろう。


私は、 はらわたの内部へと直接にもぐり込む、 文書化されていないそのようなワームの形態についても密接に慣れ親しむに至った。
私の隊員達がすぐに学んだように、 それらは食料が存在する場合にだけ出現するようだ。
彼らの死は最大の不運であり、 今や私はこの生物の内部に独りきりのようだ。
しかし、 摂食周期について私が記録した内容は、 偉大なるエナートのはらわたに関する私の論文の中で、 非常に貴重な章となるだろう!


悲しい事に、 このワームが肉の表面に押し出してくる粘性の有る物質は、 私の歩行能力に悪影響を及ぼしているようだ。両脚が、 まるでゼラチンのように感じる!
私は、 後世の人々の次なる機会の為に試料を集める必要が有るだろう。
日和見的な摂食役達が戻ってくるのには、 そう長い時間は掛からないだろうと思う。
まさしく、 この場所の空気は、 方向感覚を狂わせて正気を圧倒し、 侵入者の捕食を容易とする有毒な瘴気だ。


私の傲慢さが、 この生物の内側へ危険を冒して進ませて、 私自身を打ち負かした事は認めねばならないが、
どのような自称冒険家が、 生涯最大の機会を却下する事が出来るだろうか?
間もなく私が、 動物学的探査分野の現場でその命を落とした、 他の著名な先駆者達の仲間入りをする事は避けられないだろうが、
私の研究が、 将来の世代の貪欲な好奇心を養う事は間違いないだろう。
願わくは、 私達がこの日描き始めた絵画を、 彼らが完成させ、 カルマックの名を思い出さん事を!


Last Words of Harod ハロッド最期の言葉

1/3

トゥハ、 蜘蛛の息子め。
彼は、 封のされた肩掛け鞄を私に手渡すと、 私がこの幾年もの間彼によく仕えた為、
その二度にわたって呪われた品を砂漠のはらわたに投げ込むという名誉を得る事になった、 と私に告げた。
そして、 私がその縁へと歩んだ時に、 ジャッカルが背後から襲ってきたのだ。


私は気絶したに違いなく、 目覚めた時には頭上に光は無かった。 私は今、 この見捨てられた場所を何時間も彷徨っているが、 全ての物が同じように見える。
自分がどこに居るのか、 どこへ進むのか、 という目印を付ける術は無い。
この地下全体に跨り存在している獣の伝説に関する、 いくつかの真実がここには有るに違いない。
これはまるで迷路のようだ、 生きていて...のたうっている事を除けば。
そして、 この夜のどん底では、 砂漠の太陽の下で沸騰する数週間経った吐瀉物のような臭いがする。


また、 吐き気を催させるような緑の体液で満たされた、 いくつかの部屋にも気が付いた。
それらの近辺では、 悪臭は最も強くなる為、 その後はそれらから離れて移動する事にしている。

2/3

私は、 探索を休止しなければならなくなった。どのくらい時間が経ったのか分からなくなり、 ここの空気は希薄だ。
横になる事が出来る、 最も乾いた場所を発見した。
どれぐらい眠ったかは分からないが、 衣服全体にまるで蜘蛛の巣のような粘性のある何かを噴霧する大きな蛆虫によって目覚めさせられた。
今、 私の肌は露出していた部分がヒリヒリとしている。


もしもあの時に、 目覚めなければ何が起きていたのかと思うと恐ろしい。睡眠をむさぼっている間に、 私の感覚は奇妙なヘドロによって鈍くなったのだろうか?
剣を振り回した時に、 恐ろしい者達は退いたが、 私の歩む背後のそう遠くない所に居ると分かる。
奴らは、 逃げる事が出来ないと分かっている食料を捕らえるのを急ぐ事はしない。


私は、 トゥハへの忠誠が神殿警備隊の階級内で、 名声を築く手段だと考えたのだ。どうも、 私は司祭達を怒らせたに違いない。
しかし、 どうすれば よかったのだ? 彼らが、 私にこのような事をするに至らせた原因であるような言い争いについては、 思い当たる所が無い。
封印の位置を知っている者全てに、 この悲運が待っているとするならば話は別だが?


二人の人物が、 秘密を守る方法は? 一人が、 もう一人を殺す事だ。

3/3

私の皮膚は、 痒みを帯びて焼けついているが、 触らぬ方がよいだろう。
あの蛆虫どもが私にした事は、 私の体をまるで長時間茹でられ過ぎた肉のように、 柔らかくする事だった。
私の衣服と鎧は、 腐り始めて朽ち果ててしまった。髪の毛は、 抜け落ちた。
今まさに晒されている、 この生ける恐怖は、 私をゆっくりと溶かしているのだろう。


私は、 命が尽きてしまう前に急いで出口を探さなければ。
そしてその時こそ、 裏切り者のトゥハの喉を犬コロの如くに切裂くのだ。
私は、 奴らが二番目の封印をどこに置こうとしているのかを知っていて、 その見捨てられた要塞の物陰で、 奴らの到着を待ち伏せる事を切に望んでいる。


しかし、 私はほんのわずかな灯しか持っておらず、 それが微かな風でちらつくのが見える。
洞窟から抜け出す道を見付けるには、 松明が揺らめいている方向へ向かう必要が有る。ラーンの光において、 私は復讐を果たすつもりだ!


Journal of Captain Fhaud ファウド隊長の日誌

1/3

私は新しい任地に到着し、 その要塞と部隊の検分を完了した。
小さな造りではあるが、 その武装と連隊の任務への献身は優れたものである。要塞には正式な名称は無いと聞かされ、 私はその事を問題にはしなかった。
私の任務は、 大臣エルハマン自身から下された物であって、 疑いを抱くような事柄では無い。


アテフの刃として知られるその連隊は、 全く非常に優れていた。私が目にした、 彼らの模擬試合と戦闘技術は、 恐るべきものであった。
しかし、 これは驚くような事ではない。彼らは、 若年よりずっと、 暗殺者と兵士の両方として訓練されてきているのだ。
我々が直面するであろう、 どのような脅威に対しても最上級の番人として役立つ事に、 疑いの余地は無い。


要塞の最も注目すべき特徴は、 大海から流れ込む海水の上に構築された、 長い二層式の橋である。それを越えた先に、 私が命を懸けて守るべき保管庫が眠っている。
その保管庫が何を格納するのかについては詳細を知らされておらず、 その問題の物品はまだ到着していないという事だけであった。


私は、 あまり多くを尋ねる事によって自分の運命を危うくするつもりは無い。
ここは、 素晴らしい任地だ。 静かで、 潮風は心地良く、 アビドの崖地のじめじめした 空気に比べると、 遥かに私の肺には良い。
これよりも良い任務を要求する事は出来なかっただろう。

2/3

本日、 トゥハという名の司祭が到着した。堅物で、 近寄りがたい男だ。
彼は、 滞在中に随員達を宿泊させる事を頼み、 私は勿論同意した。


一夜の休息の後、 彼は構内を見せて欲しいと頼んできて、 ついには地下室に辿り着いた。
要塞の中を通り抜けていく時に、 私は様々な特徴や注目に値する兵士達を指し示した。司祭トゥハは、 殆ど興味を示さなかった。
彼はその後、 アテフの刃達による模擬訓練を中断させると、 橋の向こうで見せて欲しいと頼んだ。


私は、 その場所を横切る度に身震いする。 いくら訓練しようとも、 私はその縁を越えて落ちてしまう事を恐れずにはいられないのだ。
眼下の水は、 私が落下する衝撃を和らげるだろうが、 その氷のように冷たい深みを生き延びて戻る術は無い。
一旦橋を越えると、 トゥハは非常に興味を示すようになった。彼は、 全ての岩と隙間を調べて、 壁を飾っているモザイクの小片を押したり引いたりした。
彼は、 弱点を探していたのだと思う。


我々は、 その日の残りをそこで過ごし、 私は食料を数回取り寄せたが、 彼は殆どそれに手を付けなかった。
夜遅くになってから、 やっと彼は満足した。 何に対してなのか、 という事は私には説明できないが、 それを敢えて質問する勇気は無い。

3/3

翌日、 司祭トゥハは彼の随員を使いグリフォンで装飾された大きな石の箱を持ち込んだ。それには、 蝶番や蓋は全く付いていないようだった。
中身が何であれ、 それは重たく、 それを動かす為には、 一日中たゆまぬ力で働く二十人の屈強な男達が必要だったのだ。
しまいには、 彼らの背中は労苦による汗と血にまみれて、 煌めきを帯びた。


棺が配置された時点で、 司祭は彼らに橋の上に行って休息するように指示を出した。
彼らが降りて行くと、 トゥハは錫で合図を送り、 数名のアテフの刃達が彼らに襲い掛かった。 彼らは、 素早く、 そして情け容赦無く行動した。
一瞬の内に、 全ての労役者達は何が起きたのかを理解すら出来ぬうちに喉を切り裂かれて、 橋の石の上に血をぶちまけていた。


トゥハは、 彼らの死体に重石を付けて、 眼下に渦巻く海水へと投げ捨てるように命令した。
この突然の、 過酷で残忍な出来事はあまりにも急過ぎて、 私はしばし言葉も無く立ち尽くしていたが、
私の心にふと浮かんだのは、 アテフの刃達は私の命令には従わぬ、 という事だった。 彼らは、 トゥハに従っていたのだ。


司祭は、 ほんの一握りの兵士達である、 彼のキャラバンの残りを集合させた。彼らもまた、 アテフの刃達であったのだろう。
私は、 彼らの後を追って地上へと戻り、 キャラバンが次にどこへ向かっているのかを尋ねた。
それに対して、 彼は "光が見捨てた深き場所である" と告げた。 そして彼は、 私の血を凍りつかせるような一瞥をくれた。
まるで、 眼下の黒い海水の中で彼のキャラバンの残りに加わる事を望まぬならば、 そのような質問をするべきではないぞ、 と告げているように。


要塞の城壁の頂上で、 立哨をする毎夜の事、 この下に隠された虐殺と、 道義上私はこの定められた場所で死ぬべきなのだという、 ぞっとするような実状を思い出す。
要塞の他の住人達と居ても、 心が休まる事は無い。
その秘密について話をした途端に、 彼らの危険な刃で皮を剥がれた、 自分の姿を見る事になるだろう。
そういうわけで、 私は孤独に任務を務めているのだ。


Tuha's Travel Log トゥハの旅行記録

1/2

アテフの庭園とあの運命的な夜の残酷な事件から始めて数日を数える。
大魔術師モルゴネスと彼の追随者は、 寺院の番人たちの知恵と力によって倒されたが、
異端者が解き放ったものは容易に止めることができず、 ただ封じ込めることができるだけだ。
果てなき夜がルーンの施された門の向こうで眠っている間に、 最終的な負担はわずか一つに減った。
コルヴァンの人々がこの暗闇から本当に解放されるには、 封印の隠された場所が誰にも知られてはならない。
そのため、 私は自分自身を提供することにした。他の誰にもこの重大な義務を委ねることなどできないからである。
宰相エルハマンは、 私の犠牲が無駄にならないよう昇天の道で祈ることを誓い、 私のすべきことを誰にも邪魔されないようにと、 聖印を与えてくれた。


私は今、 この旅に同伴する部下たちを気の毒に思う。 なぜなら、 彼らは間もなく支払いを強制される重い対価を知らないからだ。

2/2

永遠の太陽が、 これらの罪から私を守る。この災難を起こした異端者には、 私自らが永遠の疱瘡を与えねばならぬ。
ウルズインが燃える拳を彼らの魂に叩き込み、 今一度死の苦痛を感じさせることを祈る。


砂漠のはらわたで苦しむよう、 我が最良の侍祭ハロッドを後に残した。
予想外の我が裏切りが、 彼を砂漠の下の恐怖の中で脱出を求める無駄な努力に没頭させ、 復讐に駆り立てるだろうと知った上でこれをする。
彼は常にやる気満々で、 はつらつとし、 忠実だった。今、 私は彼の長い奉公を苦痛で報いた。最初の印が千年にわたって滅ぼされないようにするためだ。


第二の印の場所では、 是非なく果たさざるを得ない我が醜悪な務めから休息する余裕はほとんどなかった。
呪われた物体の場所について部下たちが舌を滑らさないようにするため、 ここで私のキャラバン生活が失われた。
これは私の手によってなされず、 アテフの刃がおぞましい行為を処置したのだが、 彼らのあらゆる活動は私が加害者であるかのように思わせた。


私は今、 最終的な場所のために側近の残りと共に出発した。 第三の印は、 聖なる太陽の手が届く範囲を越えた場所に永遠に横たわり、 罪を償うべく私はそこに留まろう。


Tuha's Letter トゥハの手紙

ナミア、 わが砂漠の花よ。最後にもう一度、 お前と子供たちと一緒にいたいと、どれほど心から切望していることか。


おそらくこの手紙は、 お前のもとに届かないだろう、 それでも考えていることを書きとどめずにはいられない。
承知のことと思うが、 アペシュ山脈の向こうに出発したとき、 私は嘘をついた。 私は帰路の途上にはない。
神の光すら到達しない、 私が永遠に留まるだろう場所に、 もう一つの仕事が残っているのだ。


私のすべき事については話せないが、 それがお前たちを安全に保ち、 我々皆が無事でいられるための最重要事項であることを知っておいてくれ。
誇張した話をと思っているに違いないが、 自分が目撃した事の後では、 もはや人類ができる悪に限界があるとは思えないのだ。
そういうわけで、 わが命令をすべて信頼した同僚たちの血と共に、 私が暗い道を歩むのもやむを得ぬことなのだ。


最期の瞬間では、 お前の美しい微笑みだけを思うだろう。残りの日々は、 お前の顔が私の礼拝する唯一の太陽となるだろう。
子供たちに愛を送る。


太陽燃え尽き星翳るまで、 お前の。


―Tuha
―トゥハ


Tuha's Report トゥハの報告書

1/4

アテフの庭園で起きたことを議論するための召喚状が来たとき. 私はわが目を信じることができなかった。
そこはかつて、 祝祭行事や礼拝の場所だった。 初めて夜祭りの明るく着色されたランタンを見に、 父に連れていかれたときのことをまだ覚えている。
その祭りは、 ラーンの光を二度と見ぬであろうアテフへの賛辞だった。


だがこの暗闇、 これは理解を超えて捻じれている。大魔術師はアテフの礼拝を認識できない何かに曲げてしまったのだ。
それで大臣は、 火による悪魔祓いという最も重い判断を公表した。


彼の命令を受けて、 私は偉大なコルヴァン市から司祭や寺院の番人らを随員として出発した。
我々は、 この異端と、 大胆にもコルヴァンの信仰に逆らう者たちすべてを浄化するつもりだ。

2/4

アテフの庭園の門前に到着した途端、違和感が我々の周りを取り巻いた。空中には、 人間の感覚で説明できない不快感がある。


既に、 多くのものたちがこの場所から逃げていた。それほど幸運でなかったものたちは既に狂気に屈しており、 死による解放を要求していた。
我々の理法は明確だ、 夜の腐敗の痕跡が谷から逃れることがあってはならない。気は重いが、 コルヴァンの人々の利益のために必要なことをする。


魔術師の宮廷に近づくにつれて、 光景はより奇妙になる。部下たちは焦るが、 馬を慰めることはできない。旅の残りは徒歩となるだろう。

3/4

庭園の中は、 理解に苦しむありさまだった。この堕落の光景には、 言葉が出てこない。大地そのものが...無に蝕まれていた。
風に吹かれた砂が 砕かれた縁から落ち、 向こうの深淵に消えてゆく。
部下数名がその光景に立ち往生し、 ただでさえ耐えがたいモルゴネスの異端によって顔前に描かれたタペストリーの中に、 彼らの朝の糧食が混じっていった。


この地の野生生物も、 同様に死んだ。盆地のどの部分でも自然な光景である夜の生き物が、 ここでは歪められ具合が悪くなっている。
彼らは、 新たな現実の狂気から逃れようと無駄な努力をして、 自らの肉を爪で引っ掻くのだ。
ここに長く留まっていると、 我々もまた同じように悶え苦しみ混乱状態に陥るのは疑いない。


モルゴネスの愚行への7人の追随者が、 この狂気の典型例だ。近づくにつれて、 彼らが奇妙な言葉でお喋りをしているのが聞こえた。
彼らは儀式を唱えるかのように、 人間の骨の山の周りに寄り集まっていた。彼らから生じる暗いオーラは、 この場所を引き裂く虚空を彷彿させた。


我々はもたもたしなかった。 もし魔術師たちが呪文を唱えているのなら、 我々の出現でそれを終わらせないのが最善だった。
我々は数で勝っており、 その中には寺院管理者すら幾人か擁して驚異的な力を持っていたにもかかわらず、
この裏切り者たちが展開した剥き出しの力は、 眺めるだに度肝を抜くようなものだった。
大勢の部下が一瞬にして失せたのだ。その他の者も、 飢えた触手によって引き裂かれた。


けれども、 エルドリッチの太陽の光によって我々は勝利を得た。
この愚か者どもがどれほど暗闇の欠片を利用しようとも、 火に消され、 見捨てられた彼らの魂は司祭らによって捉えられた。
彼らが安らぎを知ることはないだろう。死は、 彼らの作った悪夢から彼らを解放しないだろう。


この小さな勝利は生き残った者たちをいくらか慰めるが、 我々は皆、 より大きな脅威がまだ夜の領域の奥深くで待ち受けていることを知っている。
大魔術師モルゴネスがまだ立っている。

4/4

悪意は、 深淵のこの深みで触れるほどだ。
あたかも悩ましい囁き声、 神経をゆっくりなでる刃のように、 空中にそれを感じることができる。
私は、 部下たちの目からそれを見て取った。痛ましい表情。青ざめて開いた目。
昨夜、 キャンプ全体が恐ろしい悲鳴で目を覚ました。隊長の一人が、 皮膚の下に虫がいると金切り声を上げながら、 自分の腕をすね肉のように刻んでいた。
他に数名が、 上司に無言で さ迷い外れた。彼らの姿を再び見ることは二度となかった。


モルゴネスの汚らわしい祭壇に近づいたとき、 さらなる悲劇に襲われた。
エルドリッチの太陽に祝福された強靭な体格の寺院管理者の一人が、 不気味な蔓に足を巻かれて突然倒れたのだ。
部下数名が詳しく調べようと近づいたが、 仲間と同じく自分が翻弄されるのを見たに過ぎなかった。
管理者は再び立ち上がったが、 その目はもはや寺院の火の明るさが輝いていなかった。
代わりに両目が深淵の黒となり、 我々全員を飲み尽くしてやるという邪悪な脅しを主張した。


最初に、 管理者に最も近い者が、 力強いハルバードで真っ二つに裂き倒された。
さらに、 建物が虚空そのものを吐き出したとき、 何人かの者が灰と化した。
皮肉にも、 管理者の破滅を証明したのは、 エルドリッチの太陽の祝福そのものといえそうだ。
私は空中に炎のルーンを描いて管理者を無の端に押しやり、 幾人かの魔術師が呪文でそれを爆破させて、 先ほどそいつを支配した同じ虚空にまっすぐ突き落とした。


もしこのような堕落を、 我ら最強の管理者にすら主張できるのであれば、 ラーンの光にかけて我々は急がなければならぬ。


Morgoneth's Lessons モルゴネスの訓戒

1/3

月の同胞たちよ。どうか聞いてくれ。


諸君も私と同様、 我らが地にはエルドリッチの太陽の温かさがない、 と感じているに違いない。
司祭たちはそれを否定し、 宰相は寺院の階段で見世物をするかもしれないが、 我らは皆、 否定しがたい真実を知っている。
コルヴァンの人々は思いやりのない神によって、 広大なる天の覆いの前に捨てられたのだ。


だが敵の侵略に際して、 我らは何もせずにいるだけなのか。
同胞よ、 もちろんそんなことはない! 我々はコルヴァン人なのだ! 我らが鋼の精神は強く、 アルケインの知識は比類ないほどだ。


アテフの庭園で、 我と合流せよ! コルヴァン市の、 黄金の玉座に座っている司祭の束縛を打ち捨てよう。


我らは、 運命のタペストリーから新たな未来を切り開く。 運命は、 気まぐれな神々の思い付きによるのではなく、 自らの手で作り出されるものなのだ!

2/3

魔術師たちよ、 恐れることはない。 我らは未知のものを調査しているかもしれないが、闇雲にやっているわけではない。
ここ、 アテフの庭園の中で、 夜の虹彩が向こうのタペストリーを垣間見せてくれる。
星が次第に弱まり、 その縁が消えていくのを見るがよい。 飽くことを知らぬ暗闇が、 神々の創作物を呑み尽くすのを目撃せよ。


友よ、 それこそが真の力、 神々の意志すらも分解する力なのだ。 これが我らが探求し、 習得すべきことなのである。
その点について、 私が諸君の名誉あるガイドとなろう。 私はその無限の中を凝視して、 その落とし穴を通り抜ける方法を知っている。
この空虚さ、 あらゆるものの欠如を恐れるのはごく自然なことだが、
その秘密を解明するために己のすべてを捧げるならば、 司祭たちが代弁していると主張する神々すらも凌駕するであろう。


しかし、 わが熱意を性急な行為と誤解してはならぬ。 警戒を怠らずに進めることが重要だ。
呪術の完全性のためだけではなく、 司祭たちの詮索の目から我らを守るためでもある。
我ら各々が独立していないことを認識するために、 私は8つの指輪を作り出した。


これらの宝石は、 この秘密会議所に我々を結びつけるシンボルとして機能するだけでなく、 こちらの次元と向こうの次元から望まぬ注目をされぬよう我らを守るだろう。

3/3

同胞よ、 私が暗闇の中で話した通りだ。否応なく裏切り者は我らの行動を知りやって来る、 ああ彼らが来てしまう。
彼らはルーンや戦争用構築物を運ぶが、 すぐに究極の真実に抗うことはできぬということを悟るだろう。
深淵が、 我ら全員をおびき寄せる。 我らはそれと戦い、 抵抗するかもしれないが、 しまいには、 皆それに呑み尽くされるだろう。
神々はずっと前にこの真実を学び、 彼らですら究極的には屈服せざるを得ないのだ。 永遠に、 彼らの星は運命にあらがえぬだろう。


果てなき夜の導管は完成した。 それは星々を影の中に消灯させ、 抹消に導くだろう。
この日、 我らに何が起こるなど重要ではない。 神殿の裏切り者は間に合わぬ。 もはや障壁はない。
偉大なる貪食者は我らの贈り物を味わい、 もう押しとどめられぬだろう。


彼らは、 我らの肉を引き裂くかもしれぬ。 不死ならざる我らの形態に勝ちさえするかもしれないが、 彼らは我らのように深淵の中を覗き込まなかった。
彼らは、 何が待ち構え、 まだ来ぬもののことについて何も知らぬ。


魔術師たちよ、 無限に向かって出発せよ。


Morgoneth's Invitation モルゴネスの招き

内容

大魔術師は、 確かに言葉巧みである。
彼の美辞麗句を並べたスピーチと過度のお世辞に、 自分が屈服しているだけなのではないかと恐れるが、
他の6人の者がこの努力によって彼と合流しているのであれば、 彼の追求には何か利点があるに違いない。


彼の論法は、 常により良い言葉を欠いているため...正統とは言えないが、
何世紀にもわたって設置されていたシステムを倒すためなら、おそらく非正統的なものが まさに我々の必要としているものなのだろう。
私とて、 コルヴァンの司祭が広大な天界の覆いの研究を抑制する事にうんざりなのだ。彼らは神ではない、 ということを しばしば忘れているのではないかと思う。
自分たちの創造主のことをもっとよく知りたいと望むことに対して彼らが判断する権利など、 何に与えられているというのだろうか?
我々が暴くかもしれない嘘を、 恐れてでもいるのだろうか?


そして今、 エルドリッチの太陽の寺院が冷えつつあるという噂で、 我々は低迷している社会がしゃにむに必要とする変化の絶壁にいる。
この本当の先端を越えるほんの一押しを期待して、 わが脊髄は可能性でうずいている。


―Magi Orissia
―魔術師オリシア


The Darkness Writhes 暗闇はのたうち回る

内容

ラーンの光、 エヤーナの水に誓って、 我々の前の空虚は動いている。その蔓が、 思考そのものに浸み込んでくる。
虚ろな暗闇を じっと見つめながらも、 なおかつ心は囁き声で一杯になる。
このような剥き出しの悪意の前に、 どうすれば人間が立っていられよう? 答えは足下の砂のように明白だ、 不可能である。


深淵は避けようがなく恐ろしい、 だがそれでも... 美しい。
初めのうちはその前兆が怖かったが、 目が無に慣れてきて、 我々は皆それと一つになるのだということを悟った。
私は、 敷石道の端によろめきながらも、 我々全員を、 神々すら待ち受けているものについて、 もう恐れはない。


私は今、 わが運命に行く。


Confluence of the Magi 魔術師の集い

内容

我々の周りの世界は、 司祭の悪が行った嘘だらけである。我々だけが粉砕された現実の中で、 真実の伝令、 果てなき夜の継ぎ穂となるのだ。
モルゴネスは真実に向けて我らの目を開いたかもしれないが、 その囁き声が解決に向けて我らの心を開いた。


外と内にのたうちながら、 果てなき夜の黒い蔓はすべての抹消を穏やかにはぐくむ。絶望のフルートがコーラスを奏で、 その至福の曲に合わせて踊るは我らのみ。
裏切り者が我らを目指して来るが、 まだ彼らは深淵の美しさを見ていない。 だが彼らは見るだろう、 全員見るだろう。


我々の人間としての形態は急速に終わりつつあるが、 モルゴネスの囁きが我らの心から生じている。
我々は騙された、 なぜなら指輪の作成についてモルゴネスは7つの嘘をついたから。彼の指輪はすべての上に作られたのだ。
彼は根本であり、 我ら皆を深淵に連れて行き、 送り戻す者である。


彼らが来る、 やって来る。 現実離れのコーラスを始めよう。 彼らに囁き声を聞かせよう、 無だけが残るすべてのものの終わりのために。


Memories of Morgoneth モルゴネスの追憶

内容

慈悲深きアテフよ、 私のすべきことを教えたまえ。
目覚めているときの思考を夜の蔓がひっかき、 夢は深淵で満たされる。もはや、 日中の世界で慰められることはなくなった。


私は、 神々のタペストリーのはるか先を凝視した。 全く何もない光景が待っているだろうという事以外、 何も期待はしていなかった。
この空虚の中で、 何を聞くべきかわからなかった質問に対する答えを見出した。
言葉が我が心を満たし、 意味は伴わなかったものの、 冬の夜の暖かい炉辺の心地よさのように馴染んでいった。


そのような美しさ、 完全性をどうして否定し得ようか。 神々のタペストリーは、 深淵の均一性に対する汚れという病に冒されている。
それを無視するのは全く愚かなことだ。 神々の嘘は我が目から取り除かれたが、 周囲の連中は盲目状態だ。彼らにも見えるようにしなければならない。


いや無理だ、 彼らが理解することはないだろう。 彼らはたじろぎ、 皆粉々になるだろう。
真実が見えないだけなのだから、 見えるように作り直せばよい。そうだ、 彼らを暗闇に拘束し、 わが意志に結びつけるのだ。
そうすれば、 皆を抹消者の抱擁のために連れていくことができる。


清めの刻が訪れる、 そうだ。 彼らはやって来る、 だがその来訪は遅すぎる。
虹彩は、 果て無き夜への進路を示す。貪り食われた星々が揃ったとき、 飢えの蔓はまさに大地を解き放って、 必然的な終わりが始まるだろう。


導管のところで影が形をとり、 7人はさらなる高みに昇るだろう。
そして彼らが私のために来るとき、 愚か者たちは皆、 見えるようになるだろう。
抹消者モルゴネスはここにあり、 永遠にここにいる。


Scion of the Sands 砂漠の申し子

内容

大司祭トゥハは、 コルヴァンの信仰の安全と完全性を保つために究極の犠牲を払ったが、我々はこの異端者の跡を追って自己満足してはならない。


コルヴァンの人々がモルゴネスの愚行を知ることはまずないだろうが、 土地は彼女を傷つけた罪を忘れないだろう。
黒い傷は障壁を越えてただれ、 その悪意を広げようと熱望している。 絶対にそのようなことを 起こしてはならない。


長老たちの祝福と共に、 私は古代の儀式に訴える。
尽きることなきコルヴァンの砂が、 この冒涜に逆らって湧き上がるよう呼び出されるだろう。
砂は新たな守護者を産むであろう。コルヴァンの地の憤怒と激怒を具現化した砂漠の申し子を。


かくて我らは団結し、 かくて我らは呼び招く...キャラガドラ、 その名は夜の生き物たちを 恐怖させるだろう。


コメント

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  • [tip] FGの残りのジャーナルページを作成しました。ページ内の改行数制限に引っ掛かる為、ページを分けています。 -- 2019-05-03 (金) 16:27:47
  • [tip] v1162現在でのFG追加分のジャーナルを追記しました。 -- 2020-03-27 (金) 12:01:09
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