体力の基本値を増減させるスキル。
本項では「体力増強」スキルについても解説する。
目次
概要
MH~MHXX, MHF
- 発動させると基本の体力の上限に常に補正が掛かる。
シリーズによってどれ程スキルポイントを高めるとどれだけ体力が上がるかは若干異なる。
もちろんマイナススキルとなる場合もあり、その場合、当然マイナス方向の補正が掛かる。
- しかし、体力の上限はネコ飯や秘薬などを使う事で意図的に調整する事が出来るため需要は低い。
また常に150にできる終盤では、-10を気にせず他の有用なスキルを重視して装備を組むことも多い。
- 一方で、まだそれらの手段が自由に取れないゲーム序盤ではなかなか重宝する。
特に無印やPS2版Gでは秘薬の調達やストックが難しい上、
オフラインではネコ飯自体が存在しないので有用スキルの一つ。
- 食事効果や栄養剤、秘薬などによる補正とは異なり、
このスキルによって変動した体力最大値はクエスト中に力尽きた場合にも変動することはない。
こういった点から見ても、秘薬などによる補正が困難なゲーム序盤や初心者向きのスキルと言えよう。
ただし、マイナススキルの方が発動している場合にも同様のことが言える点には注意。
- 同じように「何回でも復活できる」MH4(G)探索でも有効といえば有効。
わざわざ変な手間を掛けるぐらいならマンドラゴラでも食ってた方がマシと言われればそれまでだが。
- 一部の作品では、火事場力+2の発動において非常に邪魔な存在。
体力を下げる食事の後に栄養剤グレートを4~5個使用することでちょうど火事場が発動するのだが、
スキルによって体力が強制的に上昇するとその計算が合わなくなってしまうからである。- 一方でMHFではG1からのリファインで、火事場の発動条件が「体力が一定割合以下」から
「一定値(40)以下」に変更されたので、体力-10のスキルに体力-50の弁当を合わせることで
最初から火事場を発動させることができるようになった。
特にラスタで火事場を発動させる場合、体力-10は必須スキルである。
- 一方でMHFではG1からのリファインで、火事場の発動条件が「体力が一定割合以下」から
- マイナススキルの方を好む炭鉱夫もいる。
クエストクリアではなく爆死やモンスターの攻撃でわざと力尽きて帰還する場合、
防御力もさることながら体力が低い方が力尽きる手間が減るからである。
- MHXでは単品で体力+50が発動できる鶴寿の羽飾りが登場した。
これを付けるだけで有用な食事が無く、秘薬も用意できない最序盤でも楽々体力150。
…と言いたいところだが、手に入るのがよりにもよってベルナ村の最終クエストを終わらせてから。
食事や秘薬で体力を150にしつつ、ネコのおまけ術で維持することが容易に出来るようになった後に渡されても困るのだが…。
- 意外なところでは、かつて配信されていた天廊遠征録で使うという手があった。
何度でも復活できるかわりにアイテム持ち込みが限られるので、スキルでの底上げが有効。
ギミックの対処に体力上限が高い方が有利である場面も多々あり、そこそこ有用だった。
狩人珠のおまけ術が主流だが、まだ持っていない場合や他のスキルを優先したい場合には候補に入る。
ただし体力+50の発動はSP装飾品を使わないと困難なのが難点。- 天廊遠征録の代わりに実装された狩煉道ではあまり採用されない。
3回力尽きると離脱してしまう上、強力なモンスターとの連戦も珍しくないためである。
アイテム持ち込みが限られる点は変わりないため、おまけ術があると便利ではある。
- 天廊遠征録の代わりに実装された狩煉道ではあまり採用されない。
体力増強
- MHWorld以降で体力スキルの後継として登場。
なお、護石や装飾品で使われている系統名は従来と同じく「体力」である。
MHW(:I)
- 最大レベルは3で、レベル1で+15、レベル2で+30、レベル3で+50。
加えて、他の体力増強効果とは別枠で加算する仕様となっている。- 例としてネコ飯による体力値+50効果と本スキルのレベル3が同時に発動した場合、
効果は重複し、最大値が200となる。
- 従来だと即死していた大技やハメに遭遇してもスキル追加分によって生き残ることが可能といった感じで、
生存力が大幅に強化される点は魅力的である。
特に歴戦(王)の個体、極ベヒーモス、エンシェント・レーシェン等は150と200の差を強く感じやすいだろう。
かつての体力スキルと打って変わり、高い人気を獲得するまでに至っている。 - Worldは過去作と異なり回復薬よりも秘薬の方が圧倒的に使用速度が早く、
最大体力200で瀕死になっても一瞬で全快できるのも体力増強の有用性に拍車を掛けている。 - 護石はリオレイア素材をメインに用いて生産可能で、
上位素材、ネルギガンテ素材を投入することで最大IIIまで強化可能となっている。
スキルレベルは護石の段階と同じであるため、上述の事を踏まえると心強い存在となり得るが、
生産時点で逆鱗、強化でそれぞれの玉石を要求されるため、強化難易度は高め。
一方の装飾品はスロットレベル1から使用可能で、なおかつレア度6で入手もさほど難しくはない。
- 例としてネコ飯による体力値+50効果と本スキルのレベル3が同時に発動した場合、
- MHW:Iでは追加されたマスターランクでは過去作のG級と同等かそれ以上にモンスター側の体力および攻撃力が高まったが、
それに対する防具の上限の伸びが追い付いていないため、本スキルの価値は通常モンスター戦でも更に上昇。
さらに新アクションのクラッチクローなども絡めてモンスターと接触しながら攻防する機会も増え、
攻撃力特化と拘束からの短期決戦がいつでも通じる訳ではなくなったため、
同じく頻出するようになった加護なども含めて、生存スキル全般の価値もワールドと比べて更に高くなっている。- マスターランクでは最序盤の採取とドスジャグラスからも出る強竜骨で作成できるボーン装備にポイントがついている。
ストーリー初戦の相手であるブラントドス装備でも本スキルが付与されるため、
マスター環境突入直後からレベル3を発動するのも容易で、
後半のモンスターから作る防具にもよくポイントがついている。 - 完全新規ユーザーも初期装備に体力増強Lv3も付与されるガーディアン装備が提供されているため、
その有用性を体感しやすい。そのガーディアン装備卒業後も、
装飾品の体力珠【1】はMHW:Iから錬金で確実に作れるようになっているため、
有用性の無理解、珠不足の問題などが起こらないような配慮がされている。 - Lv4装飾品の中にも体力スキルが複合されているものがある。
中には弱点特効や超会心、挑戦者といった汎用性の高いスキルと
複合されているものもあり、運次第ではあるが体力増強を付けつつ更なる火力を求めることも可能となった。
上記のものはレア度が高くやや入手が難しいが、レア度が低めな物の中にも
一部武器で必須とされる集中、マルチで人気なひるみ軽減と複合したものなどが存在する。
- マスターランクでは最序盤の採取とドスジャグラスからも出る強竜骨で作成できるボーン装備にポイントがついている。
- EXドラゴン装備のシリーズスキル「黒龍の伝説」で発動するスキル「超越」にも似たような効果が付与されており、
「クエスト開始または力尽きた時に体力+100」と体力増強3+猫飯や秘薬と同等の効果となっており、
本スキルとは重複不可。- 但し’’クエスト中に’’超越発動、解除をすると、発動中に力尽きる以外に体力+100の効果は発動しなくなる為、
他の装備はもちろん、導きの地などで不屈発動のために
龍紋装備で2回自滅→超越発動に着替える場合には体力増強も意味があるが、
不屈のための自滅に関しては、
ストームスリンガー(PS4版限定)での暴発自爆→大タル爆弾や、地形ダメージなどでも可能。
不屈と両立させるなら(せめて2度目は)超越発動中に力尽きる手段を用いたほうが便利ではある。
- 但し’’クエスト中に’’超越発動、解除をすると、発動中に力尽きる以外に体力+100の効果は発動しなくなる為、
問題点
- World以降重要視されるようになった生存スキルを象徴するような存在で、
火力重視の熟練ハンターでも体力増強だけはつける、といったプレイヤーも少なくないなど、
半ば必須級としてプレイヤー間で認識されるようになった本スキル。
体力増強にポイントを割くために防具や護石などが固定されがちであるなどの問題があったが、
アイスボーンではとうとう公式放送でも「体力増強スキルは必須」という発言が出てしまっている。
実際に開発による推奨具合もよくわかるほどに手厚くスキルポイントが頻出するのに対して、
「開発側ですらそこまで必須扱いするなら、防御力自体の上限向上やマスターランク用食事効果など、
そもそもスキル以外のシステムでフォローするべき要素では」という意見や
「体力が増強済みであることを前提とした難易度調整をしているのでは」という向きもある。
この辺りは必須スキルの存在感が大きいシリーズタイトルを経験したかによる所も大きいかもしれない。- 防御力の増強というストレートな対策が選ばれなかった理由については、
モンハンの採用しているダメージ計算式が原因ではないかという推測も挙がっている。
ハンターが受けるダメージは「80/(80+ハンターの防御力)」という計算で防御力に応じて軽減されるのだが
この数式だと防御力が上がれば上がるほど、ダメージ軽減率の伸びが鈍り、鈍り始める水準もあまり高くない。
例えば防御力を400から500に上げてもダメージ軽減率に大きな差が出ないのである。
アップデートを重ねて各種の数値がインフレしていたMHFでは、この問題に
「秘伝書や狩護防具系統に付与されている、独自のダメージ軽減機能を追加する」かたちで対応していた。 - そうした特殊な軽減効果を採用しないのであれば、
「防御力ではなく体力の総量を増やす」ことがダメージに耐えられる上限を伸ばす対策となるが、
こうした利用することにメリットしかなく、利用しないとリスクしかないタイプの対策を
全員が均一に受けられる食事効果などではなく、他のメリットと天秤にかかる
「スキル」でやらなければならないシステムだったため、実質的に必須スキルの強要ではないかという見方が出てしまったのである。 - この問題は次回作のRiseでヒトダマドリという全ハンターが均一に受けられる手段が登場してある程度の解決こそ見たものの、
「事実上の必須事項なのにひと手間かかる」「手間に対するメリット・デメリットの釣り合いが取れない」
といった批判は残った。 - Wildsでも体力スキルが廃止され、体力ゲージ増強は食事効果に一本化された。
「利用するのがほぼ必須」「未利用はデメリットしかない」という点は変わっていないが、
オマケ効果はともかく体力増強に関してのみならフィールド上でもこんがり肉一つで手軽に解決できるようになり、
食事に関してもフィールドに出ずっぱりで狩り続けるようなプレイでもなければそれほど気にならないため、
手間との釣り合いという意味では、ほとんど不評は見られない。
- 防御力の増強というストレートな対策が選ばれなかった理由については、
- タイトルアップデート第5弾で追加され、
MHW:Iにて最も攻撃が苛烈なモンスターの一体となったミラボレアスでも、
剣士が防具フル強化で火耐性3を発動させ、頭を1段階破壊してブレスを弱体化させた状態でも
一発150以上200未満のダメージを受ける攻撃が幾つか存在し、
体力増強Lv3で即死か否かのラインを跨ぐような調整が為されている。- 「超越」を活用するスキル構成の場合は、必須スキルと言われたこちらの発動が不要になるという事態に。
EXドラゴン装備自体が強力なこともあり、
「せっかく手に入れた超心・体力、痛撃・体力が不要になってしまった」と嘆く声も見られた。
現在では体力増強を「使う装備」と「使わない装備」という観点のみで考えれば、
超越によって少々強引な形ではあるが使い分けの余地ありという結果になっており、
「体力増強の発動が常に推奨されやすい」という状況を一先ず脱却しているのは確かである。
ただし、HP最大値上昇の重要性が高いという結果自体は変わっておらずその点が指摘されることも依然としてある。
そもそも、最終アップデートで追加された最強クラスのボスキャラを倒して装備を揃えないと脱却できない、
つまり体力スキル問題を解決できるのはゲームをやり込んだ最後の最後であるため、
攻略中の要素としては少しも解決できていないという点も変わっていない。 - 「超越」を活用するスキル構成の場合は、必須スキルと言われたこちらの発動が不要になるという事態に。
MHR(:S)
- MHRiseでは体力スキルおよびそれに関連するスキルは一切登場しない。
体力上昇の方法は食事に相当するうさ団子と、
フィールドで持続強化生物の緑ヒトダマドリを集めるのみとなっており、
スキルやアイテムで体力を上げることは一切不可能となっている。
一応、ヒトダマドリに関連する装備品である花結の種類を変えることにより体力上限が変化するため、
従来の体力スキル同様安全性を高めたいなら上限の高い花結を選ぶと良い。
特に最終段階である三輪なら、
攻撃特化の鬼香の花結や防御特化の硬香の花結でも食事と合わせて最大値200、
体力特化の強香の花結(と絶香の花結)なら最大値を250まで上昇させることができる。- このヒトダマドリの登場及びMHW:Iまでの体力増強スキルの立ち位置から
「ヒトダマドリの採取が必須になるのではないか?」
という懸念がプレイヤー間で囁かれることもあったが、
蓋を開けてみればヒトダマドリの事前採取を必要とするほど強大なモンスターは、通常のクエストには存在しない。
一方で、闘技場などのいわゆる決戦場フィールド・百竜夜行・ラスボス戦といった
体力・スタミナの余裕が欲しくなるであろうクエストには、
大抵の場合はキャンプに全ステータスを最大値に引き上げる虹色ヒトダマドリが配置されてもいる。
例外はよほどの強化個体が出るクエストぐらいである。
こうした点から、一先ずの所「ヒトダマドリ採取が必須」という論調は殆どない。
そして、この虹色ヒトダマドリの存在及び配置こそが
「体力増強スキルは実装せず、それでいて体力増強による難易度調整という概念は残す」
上での妙手になっている、と言えるかもしれない。
一方でヒトダマドリ関係のスキルは追加されており、
集める作業を劇的に加速させるおだんご鳥寄せの術や、自動でヒトダマドリを呼び寄せる供応スキルが追加されている。 - このヒトダマドリの登場及びMHW:Iまでの体力増強スキルの立ち位置から
MHNow
- その後、MHNowにおいてこのスキルが復活を果たした。
効果は体力をスキルレベル×10の値だけ増加させるという効果で、MHWorldとは異なり最大レベルが5となっている。
今作では食事システムが存在しないため、ハンターの体力最大値を能動的に増やす手段がこのスキルしか存在しない。
ある意味で体力スキルに回帰した仕様といえる。
単純な耐久力向上のほか、メインシリーズと違い体力回復も気軽に行えない仕様なので、
回復を挟まずにモンスターと連戦する場合にも役立つ。
- 戦闘は体力30%以上が条件のため、体力増強スキル発動中はその分上乗せされた体力の回復が必要である。
例として、Lv.1発動中は体力33がボーダーラインとなる。
体力が増えた分自然回復を求められ、体力30%まで回復する時間が大幅に伸びると思うかもしれないが、
同時に自然回復速度も少々高まる。
細かく計算すると以下の表のとおりとなる。
体力増強 最大体力 30%ライン 回復間隔(秒) 必要時間(秒) 必要時間(分) Lv0 100 30 35 1015 16.91 Lv1 110 33 32 1024 17.06 Lv2 120 36 29 1015 16.91 Lv3 130 39 27 1026 17.1 Lv4 140 42 25 1025 17.08 Lv5 150 45 23 1012 16.86 - 誤差の範囲だが、Lv5より低いと結果的に体力30%以上になるまでの時間が伸びる。
とはいえ、最も効率がいいLv5と悪いLv3を比較しても14秒しか変わらない。
体力増強をつけていてもいなくてもゾンビアタックの間隔は変わらないことを頭に入れておこう。 - 体力増強スキルを付けた上で高速回復し、30を確保したところで体力増強を外せば30/100となって狩猟可能になるのでは…
と考える冴えたハンターもいるだろうが、
残念ながら最大体力の変化に伴って現在体力も減少してしまい、結局時短にはならない。
- 誤差の範囲だが、Lv5より低いと結果的に体力30%以上になるまでの時間が伸びる。
関連項目
システム/体力
アイテム/栄養剤 - 体力の上限を強化するアイテム系統
環境生物/ヒトダマドリ - MHRiseにおける、体力増強スキル枠を担う存在
スキル/スタミナ上限突破 - スタミナにおける体力増強スキル枠を担う存在
防具/レイアシリーズ - 体力スキルが発動する防具の代表格。レウスシリーズの攻撃スキルと対になっている。
防具/鶴寿の羽飾り