【ピオリム】

Last-modified: 2024-04-02 (火) 19:41:59

・素早さ変動呪文

加速:【ピオラ】―【ピオリム】ー【ピオリーマ】

減速:【ボミエ】【ボミオス】

概要

DQ3で初登場した呪文。
味方全員の瞬発力を上昇させ、【すばやさ】が上がる。
 
出演作品が少なく、初心者には軽視されがちな呪文ではあるが、その効果は絶大。
【スクルト】などと比べて素早さの上がり幅は非常に大きく、
1~2回使用するだけでボスにさえほぼ確実に先手を取れてしまう。
先手を取れれば回復呪文が間に合う確率が非常に高くなり、勝率が一気に上がる。
次のターンに確実に先攻できる=そのターンに何が起きても次のターンで対処できると考えれば、
やることが無いキャラクターはとりあえずこれを唱えておくのも手である。
 
このように、ドラクエの戦闘に関する知識が増えるほど、使用頻度が高まる呪文であると言える。
ボス戦において、この呪文にもきちんと目を向けることができるかどうかが、初級者と中級者の分け目となるだろう。
当然ボス戦だけでなく、雑魚戦でも必要に応じて唱えておくといい。
特に【メタル狩り】では実質的に1ターン猶予が増えることになるため重宝される。
 
強力な呪文ではあるが、死亡→復活などで一部のメンバーだけ効果が切れてしまうと、
パーティ内の行動の順番が滅茶苦茶になる点は注意。
また、当然だが状況によっては【フバーハ】【バイキルト】を優先した方が良い場合もあり、
必ずしも毎回ピオリムから入るのが有効な手段とは限らない。
上がるのは素早さのみなので、いくら素早く行動できてもそれを活かす術がなければ宝の持ち腐れなのだ。
 
言うまでもなく凍て付く波動は天敵だが、1回分の効果が大きいので、スクルトほどの被害は被っていない。
 
なお、補助呪文は基本的に素早さの高いキャラに使わせて、敵に動かれる前・他の味方が動く前に効果を発揮させるべきなのだが、
この呪文に限っては、素早さ上昇の効果が出るのは次のターンからなので、遅いキャラに使わせても問題ない。
スーパーライトでは更なる上位呪文「ピオリーマ」が登場した。

DQ3

【僧侶】【賢者】がLv.5以降、【かしこさ】に関係なく1/2の確率で習得。消費MP3。
味方全員の【すばやさ】を元の値と同じだけアップする(上限は255)。
本作では素早さの半分が素の【しゅび力】(身の守り)になるが、ピオリムによる上昇分は守備力には干渉しない。
 
本作では【ボミオス】【バシルーラ】と耐性を兼任している都合でボスの素早さを下げられないため、こちらがボス戦を中心に活躍する。開幕に唱えておくだけでも安定度が上がるだろう。
ただしラスボスの【ゾーマ】については、【いてつくはどう】を使ってくる上(特に闇ゾーマは素早さが255と上限値なのでこれを使うと逆に行動順番が不安定になり危険)、僧侶は他にも【フバーハ】や回復で忙しいので、唱える機会は少ない。また、今作の素早さの上限は上述の通り255なので高レベルになるとどんどん意味がなくなる上、味方同士の行動順が読みづらくなる弊害も出てきてしまう。
このため、場合によってはボミオスを使って敵の素早さを下げたり、【パーティアタック】で味方にボミオスをかけ、あえて確実に後手を取りに行った方がいい場合もある。
 
そのため性能の割には不遇なのだが、高性能であることに変わりはないため、【バラモス】討伐などでは便利である。
一通り補助呪文をかけたあとならば味方同士の行動順は気にする必要がない。
また、本作では【ドラゴラム】【はぐれメタル】を狩る際にも活用できる。
ドラゴラムを唱えると術者の素早さが62になり、そのままだと次のターンはほぼ確定ではぐれメタルに先攻されて逃げ切られてしまう。
ドラゴラムを唱えた直後に他のメンバーがピオリムを唱えれば、元の素早さ分だけ上げられる(元が193以上ならカンストする)ので、1ターン目で逃げなかったはぐれメタルを、2ターン目の【ほのお】で一気に殲滅することができる。
ただし、FC版では2匹倒しても経験値が16383(65535の4人分割)でカンストするので、3匹以上を焼き払ってもあまり意味がない。
ピオリム役との行動順のランダム要素もあるので、相手が少数なら【まだらくもいと】の方が安定性が高いかもしれない。

リメイク版

行動順にランダム要素が強くなり、素早さMAX でも確実に先手を取ることができない敵がゴロゴロいる。
それでも唱えないよりは安定するが。
上述のゾーマの他、裏ボスの【しんりゅう】も素早さが255であり、ピオリムで味方をカンストさせても先攻できる確率は50%である。
 
【遊び人】がLv37で身に付ける遊び「励ます」が成功すると、味方にこの呪文と同様の効果が発生する。
しかし失敗すると逆にボミオスがかかってしまう。

DQ4

【ブライ】がLv14~16で習得。消費MPは3。
前作同様、味方全員の素早さを100%アップする(上限は255)。
この呪文による素早さの上昇が守備力に影響しないのも前作同様。
 
適正レベルでプレイしていれば、大抵は第五章で習得することになるが、FC版では仲間は強制AIであり、任意に唱えさせることはできない。
実は味方で最速のキャラの素早さの4倍以上の素早さの敵がいると唱えるように設定されており、ブライ自体の素早さが習得時点で30程度あるため、条件を満たす敵はほとんどいない。
極端な低レベルプレイでも敢行していない限り、この呪文を使用する場面を見ることはまずないだろう。
そもそも、この条件だとピオリムを唱えても素早さはその敵の半分以下にしかならず、ほぼ唱える意味がない。
なんらかの理由で設定を間違えたと考えられる。
 
しかし、本来の行動順を変え、安定して先制できるようになるという点は、長期戦になりやすいボス戦では大きなメリットなので、ブライに【モシャス】してでも使う価値はある。
特にラスボスのデスピサロは素早さが50~80の間で収まっており、これを唱えて素早さを200以上に上げることで、ほぼ確実に先制できるようになるメリットは大きい。
クリアレベル帯では、アリーナ以外のキャラの素早さは概ね100以下であり、特に勇者やミネアは、仮に【カジノ】の景品の【ほしふるうでわ】を装備したとしても、行動順が安定しないことが多い。
 
ただし、裏技を使えば星降る腕輪を手軽に量産できてしまうため、高レベルになるとライアン以外のキャラはピオリム無しでも200以上からカンストレベルまで素早くなり、さすがに活かし難くなる。
 
それゆえ、味方よりもむしろ敵の【ピクシー】が使う呪文という印象の方が強いかも知れない。

リメイク版

作戦【めいれいさせろ】の導入により、大分使いやすくはなった。
特に【クリフト】は、仲間の中では素早さが高い方だが、敵も含めた全体で見れば中途半端なところなので、回復を安定させるためにも使っておきたい。
しかし、今度は習得条件が非常に厳しくなり、設定レベルのLv14ではほぼ覚えてくれず、Lv15以降でもなかなか覚えてくれないことが多い。
 
また、やはり星降る腕輪がカジノの景品になっており、FC版ほど手軽ではないが、複数入手できるため、人数分の量産が済めばほぼ用済みとなる。
星降る腕輪と違って【いてつくはどう】に弱く、効果が発揮されるのは2ターン目以降というのがなんとも厳しい。
 
そういった数々のマイナス要素が目立ち、星降る腕輪の台頭が著しかったせいか、DQ5で突然削除されてしまい、(リメイクや外伝を含めなければ)以降15年近くもの間、日の目を見ることはなかった。
 
一方で、ストーリー面ではPS版の移民【サリル】がお気に入りの呪文であるらしく、寝言でもつぶやいている。

DQ8

久々の復活。消費MP3、上昇値は元々の素早さ分と3・4に準ずる。
【ゼシカ】【杖スキル】で最初に覚える、いわば基本的な呪文。
重要度は相変わらずトップクラスでスキルを振れる様になったらまず杖スキルに3振って取っておこう。
本作は敵の素早さが高く、余程レベルを上げない限りパーティ最速のゼシカですら先手を取られる場面は多々ある。
4人という関係上、敵に先手を取られればそれだけ被害が大きくなるので雑魚戦でも1ターンで倒せそうにないなら優先的に使っていこう。
ボス戦はもちろん、雑魚からメタル狩りまで出番が多く、ピオリムゲーと言われることも。
また、ゼシカはメタル狩りの有効打を持たないため、ピオリムを使って男性陣のサポートをしたい。
呪文をあまり使わない人でも、とりあえず杖スキルを3だけ上げておくとかなり便利。
 
8以降の作品では素早さが打撃攻撃の回避率に影響するようになったため、この呪文を使えば打撃対策にもなる。
すばやさ700を越えた辺りから本格的に回避率が上がり始め、
999になると1/4以上で攻撃をかわすようになる。
先手を取るだけなら1回使えば十分だが、重ねがけすれば物理攻撃の怖い巨竜戦などで大活躍する。
スクルトなどと違って、ターン経過で効果が切れない点が特に大きい。
8で久しぶりに登場したピオリムだがシリーズでもっとも役に立っているに違いない。
なお、AIに任せているとあまり使ってくれないため、今作で命令縛りをすると難易度がぐっと上がる。

痛恨の一撃を連発する相手に【ドクロ刈り】をする場合や、
全員の素早さを均等にすることで鈍足のヤンガスが敵を起こして次ターンに持ち越す頻度を減らして、【ラリホーおどし】を円滑に行いやすくする際にも便利。
 
本作に限りテンションが反映され、上がる素早さがそれぞれ1.7倍、3倍、5倍、7.5倍となる。1回テンションをためただけでも、ほぼ間違いなく先制できる素早さになる。当然ながらテンションがゼロに戻る点は意識しておこう。
敵だと【メタッピー】【ヘルパイレーツ】が使ってくる。

3DS版

【ゲルダ】【アウトロー】スキル3ポイントで習得できるようになった。
序盤に女性陣でダブルピオリムというのも、状況次第ではアリ。
追憶の回廊では素早さを補強しない限り先制される可能性が非常に高いため、ピオリムを唱えることがかなり重要となる。ありがたみはオリジナル以上に増した。
勿論ストーリー上でも前述の通り回避率が上がるし、メタル系に先制をとりたいときに気休め程度にはなるのでこちらでも有用。

DQ9

魔法使いがLv.4、魔法戦士がLv.14で習得。消費MP4。
上昇値が元の値の半分とやや弱体化。また、回避率は上昇しなくなった。
 
今まではレベルが十分に上がって素早さが限界値近くなってくるとピオリムで強化せずとも全員が確実に先手を取れることが多かったため、重要な呪文ではあるものの、高レベルになると使われなくなる呪文でもあった。
 
しかし今作では素早さの仕様変更により、相手より素早さがかなり上でも先手を取られうる。
ボス敵の素早さ自体が全体的に高く、レベル上げだけで安定した先手を取るのは難しい。
そのため、十分な地力をつけた上でそこからさらに素早さを上積みすることに意味があり、高レベルでも重要な呪文となっている。

DQ10オフライン

習得条件は【盗賊】Lv16、【魔法戦士】Lv21、【ダストン】Lv20、【ラグアス】Lv17(習得済)。
【ゲストキャラクター】では【キュウスケ】【オーディス】【ドゥラ】が使える。
消費MPは4。
味方全員のすばやさを1段階上げる。

DQ10オンライン

盗賊がLv16、魔法戦士がLv21、どうぐ使いがLv24、天地雷鳴士と海賊がLv62で習得。消費MP4。
自身の周辺にいる仲間の行動間隔を1段階短縮する(最大2段階まで)。
詳しくはこちらを参照。

DQ11

パーティーメンバー全員のすばやさを1段階上げる(最大2段階まで)。
【シルビア】が初期習得している他、【セーニャ】がLv.17で習得する。また、道具して使うとピオリムの発動する【イーリスの杖】をクリア後に入手可能。

1段階あたりの上昇値が元の値の20%とさらに弱体化した。
鈍足メンバー以外なら1段階だけでもかなり先攻は安定するが、より確実性を重視するなら2回唱えたい。1人か2人だけ素早くしたい場合はピオラと使い分けるとよい。本作で回復呪文を覚える味方は主人公以外やたら素早さが低いので、3DS版ではそこそこ頼られる。
PS4版では、ターン開始時ではなく行動直前にコマンド入力をする仕様のため、有用性は下がっているが、安定して先に動ける効果自体は無駄というわけでもない。

DQM

モンスターズでも序盤~中盤は役に立つ。
しかし対戦では全員が素早さ最大値の場合が多く、ほとんど意味が無い。
こういうときこそ、【ボミオス】の出番である。
ちなみに、下位呪文ピオラはモンスターズ出身である。
 
ジョーカー以降はモンスターによって上限変動。一時的に上限突破できるようになたので無駄ではなくなったが、ジョーカー2以降は【リバース】が登場し、実用的な【こうどう はやい】持ちが増加したため重要度はちょっと下がった。

不思議のダンジョンシリーズ

この呪文の名を冠した【ピオリムの杖】が登場している。
当てたモンスターの行動速度を上げるマイナスアイテムという立ち位置だが、
2以降では、【水晶】を使ったり仲間に振ることで、有効活用できる。
 
トルネコ2では魔法使いが覚える呪文の中に没データとして残っている。
消費HPは3で、前方10マスの敵1体の行動速度を上げる。
杖と違い水晶に振っても反射しないため活用のしようがない、没になって当然だろう。
数十程度に消費HPを増やす代わりに自分を倍速にする仕様だったら使い道もあったのだろうが…。
 
トルネコ3では【きとうし】【ようじゅつし】が杖を使う他、【コロマージ】【プチマージ】が呪文を使用することがある。
こちらは杖と違い、ポポロを除くフロアにいる味方全体に効果がある。
 
少年ヤンガスでは【闇の司祭】が使用。周囲の敵を片っ端から倍速2回攻撃にする。
一方で味方のときはピンポイントのタイミングで使ってくれることはほぼないのでイタズラに疲れを溜めるだけ。効果時間も永続ではなくなった上に短い。
そして配合で使う機会が多い闇の司祭を何度も鍛えてはその度にピオリム連発で頻繁に疲れが限界ギリギリに達するのは誰もが見させられる光景。

バトルロード1

【オーク】が初期技で使用可能。

DQMSL

味方全体のすばやさを上げる。消費MP24(+3で21)。
【エンゼルスライム】【メタルハンター】【ライムスライム】など数多くのモンスターが使用できる。

どこパレ

【キラークリムゾン】(特殊)、【ブラッドソード】などが初期特技で持つ。
今作のピオラ系は味方の行動頻度、マルチでの行動ゲージに影響するため非常に重要な呪文になっている。
また、みかわし率にも影響するため「みかわし壁」のモンスターは最低でもこの呪文は覚えておきたいところ。
現在では完全上位互換である「ピオリーマ」「賢者の旋律」「激励の舞」などが登場したため採用率は落ちているが、
それらの特技と比べると手軽に入手が可能なのは大きなメリットとも言えるだろう。

星ドラ

黄金竜のムチのメインスキル。Aランクの補助特技で、味方全員のすばやさを1段階上げるがCTが重い。
本作ではすばやさがCTの貯まりやすさに直結しているためこのスキルはかなり有用である。

ライバルズ

第6弾「小さな希望のシンフォニー」で魔法使い専用の特技のノーマルカードとして実装された。イラストではゼシカが勇者エイトに唱えている。

2コスト
このターン中ヒーロースキルを2回発動できる
山札を1枚引く

ヒーロースキルを2回発動という文面は強いように見えるが実際はコストの関係で有効活用できる場面は少ない。【タバサ】とのコンボでならある程度活用はできるが。

タクト

Bランクとくぎとして登場。自分を含む射程1~2 十字・消費MP24
「範囲内の仲間全てのすばやさを上げる 効果3ターン」
最大強化で 消費MP14まで強化可能。
【ジャミラス】が使用可能。

ドラけし!

バトケシ!に登場。
特定属性のバトケシの転がりスピードを下げる。これじゃボミオスだが、かける対象がバトケシを振るプレイヤーで素早さが上がる事で相対的に転がるスピードが遅く見えるようになる、と考えれば説明はつく。

スマブラSP

【勇者(スマッシュブラザーズ)】の下必殺で出る技の一つ。
剣を掲げ緑のオーラを身にまとい、一定時間(約10秒)行動速度やジャンプ力が大幅に上昇する。
全体的な機動力、特に空中性能が劣悪な勇者の弱点をフォローするありがたい呪文。
普段は繋がらないコンボが繋がるようになるなど、DQ本編と違ってアクションゲームならではのメリットが生まれるのが面白い。
だが原作とは違い吹っ飛びやすくなるというデメリットもあることに注意。
また、突然別人のようなスピードを手に入れるので制御しきれず落下死することもある。振り回されないよう気をつけよう。
素のソニックや疾状態のシュルクすら超えるスピードになるので…。
 
なお、名前こそピオリムであるがチーム戦で使っても味方への効果は表れない。これではピオラなのでは……?

勇者アバンと獄炎の魔王

【レイラ】が使用。ただし意識的な発動は不可能で、影女に変身するときのみ無意識に使用していた。
特殊な発動方法であるためか、効果対象も自分ひとりのみ。
なお、この作品によるとピオリム系の呪文の恩恵を受けると髪と目が赤くなる。レイラの髪と瞳の色が変わるのはこの呪文の影響と説明されている。

アベル伝説

【ヤナック】【ギズモ】に苦戦する【アベル】【モコモコ】に使用。
テープの早回しをしたような速度になりギズモを翻弄した。