【希望の旅芸人】

Last-modified: 2022-05-06 (金) 04:40:10

DQ11S 仲間たちのストーリー
【希望の旅芸人】 - 【気高き戦姫マルティナ】 - 【カミュと不思議な相棒】 - 【ロウと幸せの王国】
【グレイグとホメロス】

DQ11S

Sで追加された新ストーリーで、世界に異変が起きた直後に挿入される全4話のうち最初のエピソード。
【主人公(DQ11)】と再会するまでの間の【シルビア】の動向を描くエピソードで、世助けパレード結成の経緯が明かされる。
 
魔王の脅威の前に離れ離れになってしまった仲間たちの安否を思うあまり、らしくなく悲観的な態度を隠せずにいたシルビアが、前向きな心持を取り戻して再び歩き出し、人助けの旅の中での多くの人々との出会いと団結を経て、人々の笑顔のために戦うという信念を再び奮い立たせ新たな旅立ちへと向かっていく。
後に続く追加ストーリーと比べると、基本的に明るめのストーリーでパーティも大所帯で賑やかと楽しい要素が大きい。世界に異変が起きた後最初のエピソードにふさわしい、心温まるエピソードである。
 
4つのエピソードの中では最も長編。各地でのイベント・ナカマ集めがあり、3つの地方に跨ってフィールドを延々と移動する必要があり、当然多数の雑魚戦も発生するため、それなりの労力も必要になる。
また余談だが、このエピソードのみ過ぎ去りし時を求めた後にも若干の影響を与えており、後述するナカマを全員集めたか否かで、【幸せになりたい!】イベントでシルビアが主人公と踊る際に着る服が変わる。全員集めていれば【カーニバルの服】を着て踊り、集めなければ【パレードの服】になる。

ストーリー

大樹崩壊の後、海岸(2Dモードだと【ダーハルーネの町】北西の小島なのが分かる)に流れ着いたシルビアは、助けに駆けつけてきた【アリス】と再会する。
明るく前向きな姿勢を信条としてきた彼も、仲間と散り散りになり独り取り残されてしまったことへの不安を隠せず、らしくなく悲観的になってしまうが、アリスからの叱咤を受けていつもの調子を取り戻す。
 
世界の現状を確かめるべく立ち寄ったダーハルーネの町で、街に出没するようになった盗賊団ドテゴロ一味に荷物を奪われ意気消沈していた【ホムラの里】出身の鍛冶職人【イッテツ】に出会ったシルビアは、ドテゴロ一味を成敗して彼の荷物を取り戻す。その一件で、今の自分がやるべきことは人助けの旅だと気づき、改心の末「自分を見つめ直したい」という理由で旅への同行を申し入れてきたドテゴロ一味を仲間に加えて旅立つ。
 
ダーハルーネから【サマディー地方】を経由して【ホムスビ山地】へ至るまでの旅の道中、様々な事情で助けを求めている人々を助け、その様子を見て人助けの旅に賛同した人々と共に旅の仲間に加えながら進み、やがてシルビアはホムラの里でイッテツと再会する。無事の再会を果たし笑顔をほころばせるイッテツ親子を見たアリスの一言から、世界中の人々に笑顔を届け、絶望に塞いだ世界を希望の光で照らし出すことにこそ自分の使命があるのだと改めて自覚。そのことを仲間たちに伝え、人々に笑顔を届ける「世助けパレード」を提唱する。
シルビアに救われ、旅に同行する中で彼の信念を見届けてきた仲間たちはそのアイデアに賛同し、尊敬する彼への敬愛の念を込めて仲間ならぬ【ナカマ】として、どこまでもついていくことを宣言。
シルビアが集めたナカマたち、イッテツと彼の母が感謝の証としてシルビアへ送った巨大みこし、そしてナカマたちが道すがら手作りしたという【パレードの服】(ナカマを10人全員集めた場合は【カーニバルの服】)が合わさり、のちに本編に登場する世助けパレードがここに爆誕する。
 
こうして、シルビアは主人公たちとの再会が叶うその日まで、頼もしきナカマたちと共に、決意を新たに世助けの旅に出るのであった。

行動範囲

最初は【ダーハルーネの町】の中が舞台となり、所持金は3000Gからスタートだが【ゴールド銀行】が使えるので、預金があるのならそのまま使うことも可能。
ドテゴロ一味との戦闘があるが、異変前の終盤に出てくる敵より弱いので簡単に倒せる。
 
ドテゴロ一味を仲間に加えた後は【イッテツ】のいる【ホムラの里】を目指してフィールド上を遥々と歩くことになる。つまり【ダーハラ湿原】【サマディー地方】【ホムスビ山地】の3地方を巡ることになり、行動範囲はかなり広い。【キャンプ】は各地方にある合計3箇所が利用できる。
ただしダーハラ湿原の西部(【霊水の洞くつ】方面。2Dモードでは途中まで入れる)とサマディー地方北部(【魔蟲のすみか】方面)、【荒野の地下迷宮】には立ち入りできない。【サマディー城下町】では、城とパドックには入ることができず、【ウマレース】にも参加できない。
【ヒノノギ火山】は扉の手前までなら入れるが特に何も無く、2Dモードではエンカウントも発生しない。
また、シルビアは乗馬はできるが鐘をうまく鳴らせないらしく、肝心の馬がやって来ないのでフィールドの【ウマ】の利用はできない。
行動範囲が広いにも拘らず、【主人公】がいないので【ルーラ】は利用できず、各キャンプに寄ってもルーラ登録はされない。よって最初のダーハルーネで忘れ物があると戻るのが非常に面倒。とは言え、この時点でできることと言えば店で装備を整えることくらいなので、イベント終了後はとっとと次の地方に向かってもさほど問題はない。幸いにも【キメラのつばさ】【かぜのぼうし】は利用可能。
 
ホムラの里手前でボスとして【ギガンテス】と対決し、ホムラの里に入ったところでこのシナリオは終了となる。
ただしサマディー城下町でサーカス団をナカマに加えることは必須であり、それを行わずにホムラの里に入ろうとするとアリスに止められ、返答によっては自動的にサマディーまで移動できる。
 
余談だが、ホムスビ山地のサマディー地方への関所方面にこの時期限定で、その場でジャンプしているNPCのスライムがいる。話し掛けると「おかしくなりそうだから、ボクから離れた方がいい」みたいなことを言われる。表情こそいつものスライムだが、魔王の影響で【強モンスター】になりかけていて、もがき苦しんでいる様子が窺える。可哀そうだがこちらにできることは何もないので、彼の言う通りそっとしといてあげよう(【レンズ】をナカマにした後に話し掛けると少しだけ会話内容が変わる)。
ちなみに主人公達が訪問する時には既に彼の姿はない。何処かで強スライムと化してしまったのだろうか?

ナカマ

旅の途中でNPCとして戦うナカマを増やしていくことができる。アリスとイッテツを除くと各地に10人のナカマがおり、全員欠かさず集めると12人ものキャラで冒険をする。全員揃えた後に【なかま】コマンドを開いた際、11人のキャラがズラリと並ぶ光景は圧巻である。
バトルメンバーはシルビア+アリス+他NPC最大4人の計6人までとなり、それ以上になると【キャンプ】でナカマに話しかけることで入れ替えが可能になる。
ただし3Dモードでは、6人パーティを組んでも1ターンに行動できる人数は4人までと決まっているようで、残りの2人は行動しない。そのうちシルビアとアリスは確定で行動するため、基本的にアリス以外のナカマは4人中2人しか行動しないこととなる。
よって、6人いることにより行動の選択肢は増え多彩になるものの、こちらの手数が多くなるわけではない。
一方、2Dモードでは6人全員が行動するので、こちらの手数がかなり多くなり、数の暴力で敵をボコることができる。
また、アリスのみ他のナカマよりも素早さが高く設定されており、NPCの行動順は「アリス→アリス以外のナカマ」で固定されている。
 
登場するナカマは以下の通り。イッテツはシルビアと出会った後に一足先にホムラの里に戻り、再会した時点でシナリオが終了するため戦闘に加える機会は無い。
イソム、ランス、レンズはナカマに加えなくてもクリア可能。それ以外は必ずナカマに加わる。

名前職業加入マップ・条件主な行動
【アリス】相棒初期から固定通常攻撃、【ドロップキック】、一喝(敵全体を転ばせる)、【ツッコミ】(3Dモードのみ)、【いやし草】
【ドテゴロ】一味の親分【ダーハルーネの町】を出るときに仲間になる通常攻撃、【三枚おろし】(単体に3回攻撃)
【モレオ】ドテゴロ一味通常攻撃、投網(敵全体の守備力を下げる
【デニス】通常攻撃、舟唄(仲間全員の攻撃力と素早さを上げる)
【イソム】不眠症の神父【ダーハラ湿原】で、彼のすぐ西側(2Dモードでは【かくれスポット】)にいるふしぎなウシから【雨のちミルク】を入手し渡す説教(敵全体を眠らせる)、【ベホイミ】、無駄行動(3Dモードのみ)
【ランス】へっぽこ騎士【サマディー地方】で親子を襲っているダンスニードル・強4体を倒す通常攻撃、【かばう】
【バッチ】太鼓が得意な兵士【サマディー城下町】の教会の前にいる【まもりのリズム】【まもりのビート】【無駄行動】
【トンタオ】タマ使いの占い師サマディー城下町の酒場にいる【メラミ】【ベギラマ】
【パンチョ】新米サーカス団員サマディー城下町でサーカスのイベントを終える【ハッスルダンス】【おうえん】(仲間全員の攻撃力と呪文の威力を上げる)、無駄行動
【レンズ】旅の植物学者3Dモード: 【ホムスビ山地】【うまのふん】を渡し魔物を沈静化させる【火炎草】入りの農薬(2Dモードでは爆発する種)による全体攻撃、【おかしな薬】【ゆめみの花】【どくがのこな】
2Dモード: ダーハラ湿原北西のかくれスポットであおバチ騎兵・強スライムつむり・強に襲われている所を助ける
【コブシ】熱血武闘家ホムスビ山地で仲間になる通常攻撃(かなりの高確率で【会心の一撃】になる)
【イッテツ】鍛治職人【ホムラの里】で待っている戦闘には参加しない

※バッチとトンタオは、サーカスイベントが終わった後に正式にナカマに加わる。
 
2Dモードでは、フィールド上にいるナカマは【関所】【かくれスポット】に登場する。
また、レンズのいる場所と加入時のイベント内容が双方で異なるため、3Dモードでレンズを仲間にするのに必要なうまのふんの入手イベントは存在しない。
また、一部のNPCの性能にもモード毎に異なる。例えば、トンタオは2Dモードでの呪文の暴走率が大幅に低かったり、パンチョは回復判断のタイミングが2Dモードの方が早い。
 
集まったナカマの中には一般人も混じっているのだが、凶暴化した強モンスターにも全く屈せず、皆恐ろしく耐久力があり、火力もシルビアを上回るので頼りになる。あんたら本当に一般人なのか…?
ついでに言えばドテゴロ一味は、味方になった瞬間に遥かに強化される。シルビアに攻撃する時はヘナチョコ攻撃だったのに、仲間になってモンスターに攻撃した途端高火力になる。多くのRPGでは、敵対していたキャラが後に味方になると大抵の場合は弱体化するのだが、今回は逆パターンである。
シルビアと戦う時は人間相手ということもあり本気を出せなかったのだろう。メタ的に言えば、ただでさえシルビアは火力に不安があるのに、NPCまで戦力にならないのでは困るというのもある。

戦闘

当然、雑魚モンスターとの戦闘も普通に発生する。
生息モンスターには【強モンスター】や世界に異変が起きた後の新モンスターも含まれているが、主人公が後に訪れるときとは異なる独自テーブルが使われている(ダーハラ湿原の東海岸には【キラークラブ】ではなく大量の【ガニラス】【ウィングスネーク】がいる、【ドラゴメタル】はダーハラ湿原ではなくサマディー地方に登場する、など)。
なお、転生モンスターの【サボテンゴールド】は登場しない一方、3Dモードのサマディー地方の南端部では後の主人公たちですら苦戦することの多い【サバクくじら】も普通に出現する。この時点では正真正銘のデスエンカで、普通に戦うとよほど運が良くない限り勝てないので、事前にセーブせずに喧嘩を売るような真似はしないように。
【フィールド攻撃】はまさかの【ツッコミ】。敵のHPに依存するとはいえ、これで結構なダメージ数値が出るのだから驚きだ。
 
戦闘には途中で仲間に加えた人々も参加する。
ただ、お助けNPCが豊富とはいえ、敵が全体的にかなり硬いため、やられはせずとも戦闘が長引きがち。
この頃のシルビアの大ダメージ技は【アモーレショット】【ゴールドシャワー】がメインになるが、前者はパレードの服がないとダメージが出ないし、後者は所持金制限がある都合上連発ができないため、ここにきてシルビアの火力不足がやや響いてくる。
回復手段も乏しいので、事前に【いやしのうでわ】を持たせておくか、ダーハルーネの町を出る前に薬草類を買っておこう。
なお、シルビアは移動中の回復呪文を覚えないが、【イソム】を仲間にすればまんたんコマンドで回復してくれる。なので、【買い物できない】しばりでも道中の回復は何とかなる。
ここで意外と活躍するのが、砂漠地方では効く敵が多い【バギマ】と、店売りで比較的リーズナブルな【マジカルハット】の組み合わせ。シルビアのMPの関係上連発はできないが、大型モンスターでもない限りは結構なダメージ源になり、削った後はナカマがどうにかしてくれる。
サマディーでのイベントを終えて【パンチョ】が仲間になってくれればだいぶ楽になる。イソムも併せて2人をパーティに入れ、ガンガン回復してもらうと良いだろう。
さらに【トンタオ】が加入すれば、硬い敵が多い中、呪文での火力担当として活躍してくれる。彼の呪文はかなりのダメージを叩き出す。
 
このシナリオ中の戦闘はなかなか楽しいが、3Dモードでは雑魚戦は必須ではなく、後で戦えなくなるモンスターも特にいないので、不必要な戦闘は避けて一気に攻略してしまっても良い。
一方2Dモードでは、キャンプ地で【せいすい】を大量に買い込むか、異変直前までにシルビアに大量のせいすいを持たせておくでもしない限り、道中でのエンカウントを避けられないので、戦闘しつつ地道に進めていく必要がある。