武器/ガンランス/余談-関連項目

Last-modified: 2024-03-12 (火) 15:48:54

余談

  • かなり巨大化してはいるが、モチーフは見ての通り銃剣付きの火器であろう。
    モンハンのランスとガンランスもそうだが、現実の槍と銃剣の関係も少々複雑で、
    どちらも「近い運用が可能だが、根本的には全く別の武器」なのは共通している。
    なお、日本の銃剣術が伝統の槍術を元に技法を確立していたり、
    中国語ではライフル銃の事を「槍」と呼ぶ事もあったりするし、
    槍兵を銃兵に転換させていった例など、銃剣と槍は深い関りを持つ。
  • 「銃剣」とは、銃器の先端部に装着できるよう設計されたナイフやスパイク型の刃物のこと。
    ある程度の長い銃身を持つ銃と組み合わせれば、一つで鉄砲と槍を兼ねる武器として使えるようになる。
    黎明期の銃は弾込めにかかる時間が長く、その時間を狙って突撃してくる騎兵を迎え撃つため
    長大な槍を持つ歩兵を同行させていたが、
    銃剣の発明によって「全員が攻撃用の銃兵であり防御用の槍兵でもある」部隊を作れるようになった。
    銃砲の高性能化に勝てず騎兵が姿を消したあとも、陣地や塹壕へ突入する際の格闘戦などに使われ続けた。
    自動連射できる火器が普及して戦場での必要性が低下したあとも、
    警備任務での威嚇効果、室内への突入などに備えて銃剣は軍隊の制式装備として生き残っているが、
    その多くは多用途ナイフに銃への取り付け機能を持たせた兼用アイテムとなっている。
    • 銃剣の発祥は17世紀のフランス、バイヨンヌ地方で起きた内乱だと言われている。
      この戦いの中で銃の先端にナイフを差し込んで槍代わりに扱う者が出たのがきっかけとされ、
      英語では「ベイオネット(bayonet)」、フランス語では「バヨネット(baïonnette)」と言うのも
      バイヨンヌの地名に由来する。
      初期のバヨネットは銃口にナイフを差していたため射撃ができなくなっていたが、
      後に銃身に嵌め込むためのリング状の部品や、銃の側に取り付けてナイフの柄などと噛み合う
      「バヨネットラグ」が発明され、付けたまま射撃できるようになった。
  • 武器種としてはMH2からだが、設定上では火属性のランスである工房試作品ガンランス
    完成形という扱いであり、設計思想が無印時代から存続してきたことは、古参ハンターならご存知だろう。
    一つの武器が新系列の武器種として独立した事は衝撃的だったという感想すらあったとか。
    武器種デビュー直後の完成度の低さで更に驚かされた人もいたとか…
  • ガンランスの砲撃は、竜撃砲も含め飛翔体を発射しないので、描写は「爆風の放射」に近い。
    これが設計思想によるものなのか、技術的な問題で弾頭発射機構を組み込めなかったのかは
    明らかにされていないが、砲弾を遠距離まで射出できる長距離攻撃型ガンランスという
    「携帯可能で、撃ってよし、突いてよし、防いでよし」な浪漫に欠ける
    三拍子揃った完璧兵器は今の所モンハンの世界には存在しない。
    • ハンター大全Gの解説には
      「ランスの機動力と防御性能を損ねることなく、対象の肉質を無視して攻撃できる砲撃機能を追加した武器」とある。
      工房試作品時代の経緯や、ヒートブレードのような運用法も踏まえれば、
      ガンランスは最初から「持ち運べる大砲」は目指しておらず
      「肉質を無視できる近距離武器」という開発目標に「ランスに爆風放出機能を追加する」という発想で
      機動力についてはだいぶ妥協しつつ応えたものだったようだ。
      何であれハンター大全の解説通りなら「ランスにガンの機能を追加した」ガンランスは、
      現実の銃剣が「鉄砲の先端に刃物を付け」接近戦の不利を補ったのとは、
      全く逆の発想で生まれた武器と言える。
    • 武器による攻略法の違いが売りの一つであるモンハンにおいて、
      射撃も格闘もこなせる「万能武器」は根本的にゲームデザインと合わないという事情もあるだろうが、
      MHWorldのロード時TIPSなどでも、ガンランスは「ランスをより攻撃的にした武器」と紹介されるようになり、
      「(モンハンの世界における)近接武器の発明の一つ」と言う構図が明確にされた。
    • 初期作品から大砲はもちろん携行可能なボウガンは実用化されており、
      MHWorldでは遠距離まで届く大型の銃弾である狙撃竜弾が登場してなお
      モンスターをどつきまわす事が可能な程の強度や防御力を両立している。
      当のガンランスも、再装填時に砲身内部からバカッと割れる複雑な可動機構が出てくる竜杭砲が追加されるなど、
      「技術的な問題で遠距離攻撃機能が内蔵できない」とは言いづらい状況になったが、
      それでもガンランスが近接戦闘主体の浪漫兵器であり続けているのは、
      前述の「爆風が肉質を無視する」「近距離武器」と言う特徴を推しているからであろう。
      火薬は「燃えて」圧力ガスを作り出す薬品であり弾丸の発射に使えるが、
      「爆発して」衝撃波を発生させる爆薬は銃には使えない*1
      肉質を無視する爆風と聞いてピンときたハンターも多いだろうが、
      ガンランスの原理は大型の銃と言うより移動式タル爆弾のようなものである。
      竜撃砲が竜撃弾(爆風のみで実弾は出ない)という独立部品としてボウガンに輸入されているあたりからも、
      双方の構造がもとより別物だったことがうかがえる。
  • ガンランスの漢字表記は「銃槍」だが、
    これは現実だと刺突部が円錐形に尖った「スパイク・ベイオネット」を日本語で表す時に使う言葉。
    対騎兵での槍襖や格闘で突き込むだけなら刃型でなくとも事足りたことや、
    簡素な構造ゆえの生産性の高さ、細いので銃に折り畳み式で常設できるといった利点があり、
    銃剣の登場初期には広く採用されていた。
    前述の通り、現代では必要性が薄れたことから銃剣は軍用ナイフの機能の一つとして吸収されていき、
    スパイク型はほとんど見られない。
    • 第2次世界大戦中の日本軍は、日本本土に敵兵が進攻してきた場合を恐れ、
      国民に竹槍の訓練を強制していたことがあるのだが、
      これは槍術ではなくスパイク・ベイオネットを使った銃剣術を教えるためのものであった。
      モンハンで竹槍型の武器がガンランス(銃槍)扱いというのは面白い偶然の一致だといえる。
  • ガンランスはその見た目のかっこよさ溢れ出る浪漫で多くのハンターを魅了した。
    だが、実際扱うとなるとランス以上に複雑な操作が求められる割に特段強いわけでもない為、
    よほどの熱狂的なファン以外にはやや敬遠されがち。
    だが、使いこなすことができれば、斬り上げで手早く尻尾を切断し、砲撃でなどもあっさり破壊でき、
    ランスよりも移動距離の長いステップで相手の攻撃を華麗にかわすこともできてしまうのだ。
    戦術的あるいは嗜好的な理由で砲撃をしないファイトスタイルを見て
    「砲撃しないならランスでいいのではないか」というツッコミ意見が散見されるが、
    少し動かせば砲撃を抜きにしてもランスにはガンランスと「同じ」動きはできず、到底代替品になり得ないとわかる。
    また、逆も然りである*2
    使わない人からすればガンランス=砲撃という印象が強く、良くも悪くも砲撃関係が目立ってしまうのだろう。
    残念ながら双方の特徴を理解している人が少ないのが現状であり、それだけ扱いが難しい武器種と言える。
    • とは言ったものの、派生武器種の中では派生元との共通点が最も多い。
      シリーズで最初に追加された双剣でさえ、
      最初期から片手剣とはモーションも特徴も随分違っていたのに対し、
      ガンランスは基本的なアクションはほぼランスと共通であった。
      もちろん細かい違いこそあったが、他の派生武器種と比べるとどうにも手抜き感が否めなかった。
      しかし、それはその分ランサーには取っ付きやすいという利点でもあった。
      現在ではランス、ガンランスそれぞれで大きく差別化されるようになり、
      使い回し感はあまり感じられなくなった。
      元々斬り上げ系のモーションがランスとの差異であったからか、
      シリーズを追うごとに突きよりも銃剣を振り回して斬る又は銃身を叩きつけるモーションが増加しており、
      MHW以降の高火力コンボには一切突きが入らない程。
      MHRiseの鉄蟲糸技も叩きつけやなぎ払いであり、
      突き系モーションを主に増やし続けている刺突武器のランスと、
      振り回すモーションを主に増やし続けている斬撃武器のガンランスで、
      最早別物と言っていいレベルとなっている。
      しかし今でも根幹の部分はある程度共通しているため、
      やはりランスが扱えれば大抵はガンランスもそれなりには扱えるが、
      同時に頭ではガンランスを使っていると理解していても、
      つい手癖でランスの操作をしてしまう、という事故も起こりやすい(これは逆でも起こりうる)。
      ランスとガンランスを両方使うハンターは、
      片方を使っている時にもう片方のアクションを間違えて出そうとしないように気をつけよう。
      特に、ガンランス装備中にカウンター突きを出そうとしてリロードしてしまうのは、
      状況的にも最悪のミスなので注意。
  • 2chのガンススレでは、このガンランスのマスコット的キャラクターのAAが存在する。
クリックで表示します
「ガンランスは決して最強の武器ではない。しかし決して扱いにくい武器でもない。
我々はこれを使用して戦闘に勝たねばならない。
我々のガンランスは我々が扱うことによって初めて最強になる。またそうならねばならない。
それが武器としてのガンランスを成功させる唯一の道である。」

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         ('(゚∀゚|::::;;:::| ちゃんとがーどすれば
         ヽ  \/  かてるよ!
          ヽヽ_)
 ボル=ト=ゴッチ[Bor te Gotch]
    (1599~1664 フランス)

不変の笑顔と共にガンランスの戦い方を教えてくれる姿はガンランサーに勇気を与えてくれる。
ちなみに上のキャラクターの名前はボル=ト=ゴッチである。
チャロナー自重しろ。

  • MH3でのファミ通とのコラボ武器ブレインフォックスの形状はあからさまにガンランスであり、
    開発段階ではガンランスもあったのかもしれない*3
  • MHP3の情報誌ではガンランスの紹介がやたらとおかしい楽しいことになっている。
    しかし、この内容に同意してこそ真のガンランサーと言えよう。
    気になる方はぜひご一読を。
    情報誌を読んで「どこが愉快なんだ?」と思ったそこのあなたは、もう立派なガンサーである。
    • ちなみに定型文も存在した。
      ただし、こちらはガンランスにかなり肯定的な物で、
      太刀のように酷くはなかったが、いつの間にか削除されてしまった。
  • 上述したように、シリーズ内でもかなり調整や仕様変更が多い武器種であり、
    全武器種から見ての強弱関係だけでなく、
    ガンランス内においても刺突と砲撃がどちら重視の戦法が強いか、
    砲撃でもどの種類が強いかなどがシリーズごとに目まぐるしく変化し、
    G級orマスターランク作品への更新の時でさえ強い戦法が一変してしまうことが多い。
    ヒートゲージや地裂斬などの導入を見るに開発者側は
    「刺突と砲撃の併用」を目指しているようであるが、
    ガンランス全体の調整が上手くいった作品はかなり少ない。
    攻撃手段の多いかなり複雑な武器種ゆえに起きていることなのだろう。
    これも散々述べたように、どのような強さであってもガンランスを使用する
    固定ファンが少なくないことが幸いと言えるか。
    • ちなみに公式の武器使用率データが公表されたMHRise系列のデータを参考上げると、
      無印Riseの2021年6月の武器使用者数はランスに次ぐワースト2位となってしまっているが*4
      上述のように無印Riseでのガンランスはダメージ効率が最下位であり、
      同作でそこそこ強力なランスに対して上という事からも
      固定ファンとしてのガンランサーの存在が伺える。
      MHR:Sになった後、2023年6月7日に放送されたスペシャルプログラムFinalでの
      Ver.16直前時点の集計データでも、ランスの使用率3.0%に対して
      ガンランスは3.2%と若干ならが上回っており、やはり固定ファンがいる事が分かる。
  • 調整に振り回され、同じ不利を受けることが多いチャージアックスとは共通点が多い。
    あちらも同じガードを主体とする機械系の武器種であり、
    チャージアックスが苦しんでいる時代は大抵こちらも苦しんでいることが多い。
    苦楽を共にすることが多いため戦友のような意識が芽生えるらしく、
    最近ではあちらの使い手と仲良くしているガンサーが多いようである。
    求めるスキルやロマンが似通っており、価値観が合いやすいこともあるのかもしれない。
  • MHP2Gあたりまでは、生産や強化の際に何らかの爆発物がほぼ確実と言っていいほど要求された。
    具体的に要求されたのは火薬草やはじけクルミ、カクサンデメキン、紅蓮石、火炎袋などである。
    これは「砲身に搭載された爆発機構を作るため」と言う世界観的なフレーバーの意味合いだと思われる。
    しかしMHP3の頃からはその傾向が徐々に薄れていき、MHXあたりになるとほぼ形骸化していった。
    時代の流れとともに加工技術が進歩していき、
    わざわざ生産や強化時に爆発物を仕込む必要が無くなっていったと言うことなのかもしれない。
  • ご存知の通り、初登場から現在まで「砲撃の際に斬れ味を消耗する」という仕様が伝統となっている。
    これは設定上は設計限界を超えているために起きる現象とされている*5
    しかし今やアレコレといった
    どう考えてもガンランスの設計限界を上回る技術が必要であろう機構を用いた武器種が登場しているため、
    そろそろ改善されても世界観的には何ら不思議ではないのだが、それでも未だにこの仕様が変更される気配はない*6
    メタ的に言えば、斬れ味を消耗するようにしておかないと
    武器を1度も研ぐことなく砲撃だけで戦い続けることが可能になってしまい、
    ゲームバランスが崩壊しかねないためある意味当然の仕様ではあるが。
    まあ確かに不便ではあるものの、ガンサーの多くは「それもまた浪漫」の一言で片付けてしまうような
    酔狂な人々なのであまり問題ないようだ
    • 砲撃だけで戦い続けられる…という点に関して、スルーされがちだが
      ゲーム的にガンランスの弾薬は無限であり、ボウガン系武器とは違って何回リロードしようが尽きることはない。
      装填動作で空薬莢が飛んでいるため交換式なのは確実なのだが…
      メイン攻撃手段である砲撃の回数に制限を設けるにあたって、
      ボウガンのように弾数式にするか、斬れ味による消耗式にするかでバランスが取られているとも言えるだろう。
  • ギルドカードが存在するすべての作品において、ガンランスの棒グラフは薄桃色で表示される。

関連項目

武器/ガンランス一覧
武器/ガンランス/派生作品
アクション/ガード
アクション/ガード攻撃
アクション/ステップ
アクション/フルバースト
アクション/砲撃
アクション/竜撃砲
アクション/竜杭砲
アクション/リロード
システム/斬れ味
システム/ヒートゲージ
スキル/砲術
ゲーム用語/インファイト
モンハン用語/ガンランサー - ガンランスを好んで使用するハンター達の総称。
モンスター/ギアオルグ - "ガンランス"がモチーフとなっているモンスター

 
 
 

*1 事実上の爆薬である黒色火薬は「爆発が強すぎ、速すぎ」と言う理由で銃に使われなくなった
*2 仮に全く同じことができるようになったとすればそれはすでにランスでもガンランスでもなく、砲撃機能がない劣化ガンランスもしくは砲撃機能がついた超ランスと呼ぶべき「何か」である。
*3 ちなみにMHP3でガンランスが復活して以降もランスのまま
*4 出典:MHRise公式サイト「カムラの里 狩猟検分帖」第1回(リンク切れ)
*5 MH2などの取扱説明書でのガンランスの項に書かれている
*6 一応、MHP3とMHRiseの仕様変更で斬れ味の消費量は改善されている。