ジョブの読みは「くすりし」。
本来「くすし」と読むものなのだが、分かりやすさ重視だろうか。
FF5で初登場。
それまで全キャラクターが普通に使える事が当たり前だった、アイテムの使用にスポットを当てたアビリティは斬新なアイディアだった。
以降いくつかの作品で、同様の能力が別のジョブやキャラに受け継がれている。
「くすし」と読んだ場合は、時代劇でよく聞く「医者」の意味。
「やくし」と読めば仏様の一つ、薬師如来のことになる。
FF5 
土のクリスタルから手に入るジョブの1つ。装備可能武器は短剣と杖。
装備可能防具は戦闘帽子、魔法帽子、ローブ、軽装鎧、装飾品(小手以外)。
初期アビリティは「のむ」。市販の薬を飲む。他のジョブは飲むことすらできないらしい。
ジョブ特性は回復アイテムを2倍の効果で使用できる薬の知識。
- 専用装備として、毒攻撃をダメージごと無効化し全防具中最高の魔法回避率を誇る胴用防具「天使の白衣」を持つ。
- ジョブ自体のステータス補正は貧弱で、すっぴんと比較して力+2、素早さ+3、体力+6、魔力-4。
そのままでは魔力補正がマイナスの点に注意。
マスターに必要な累計ABP:630。
ネット等で情報入手が容易になるまではかなり地味なジョブであり、使われることは少なかった。
しかし「ちょうごう」はあらゆる敵をバーサク状態にしたり、
レベルを255まで上げてレベル5デスの対象にしたりと最凶のアビリティであることが判明して脚光を浴びる。
……が、なんと2006年になって
「バッツ以外のキャラクターが薬師の状態でクリアすると、エンディングでフリーズする」
という新たなバグが発見された。
何故そんなバグがあるのか、何故今まで10年間も発見されなかったのか、謎は深まるばかりである。
実に味わい深いジョブだということがお分かりいただけるだろう。
習得アビリティ(主に調合だが)の万能さ故に、『存在自体がバグ』と揶揄されていたのを何処かで見た。
ちなみに薬師本体の性能はというと、特筆するようなものは別段見当たらない。
薬の知識により回復アイテムを2倍の効果で使用できるが、劇的な能力とは言い難い……。
- ステータス補正はシーフや狩人といった低魔力の軽装戦士タイプに近い。
ただし腕力も素早さも低いため、各種魔法なり○○装備なりを用意しないと攻撃にまわるのは正直辛い。
アビリティの準備が無ければ、ジョブ特性である薬の知識を利用した
サポート役として運用するのが無難っぽい。 - 「のむ」によるドーピングはボス戦向きだが、素早さの低さは如何ともし難い。性質上1ターン消費しないと効果が発揮出来ないが、似たような魔法剣士は最速クラスと考えると不遇。
- ターンの早さならスピードドリンク一発で逆転できるため、如何ともし難いなんてことは全然ない。素の魔法剣士でこれを再逆転しようと思ったら、エルメスの靴の登場を待たねばならない。
- アビリティの強さは凄まじいがハードルの高さもFF5のジョブではトップクラスに高い。
少なくとも初プレイで薬師ゲーになる事は無いから許されている性能だと思う。 - もし、「のむ」でフェニックスの尾以外のちょうごう用消費アイテムを選択できて、対象が味方全体になる(ただし効果量半減、くすりのちしきは有効)とかだったら、ちょっと変わった回復役として使えて面白かっただろうか
ABP制限プレイだと「調合」は使えない。
しかし、それでも「飲む」は使えるので今度はこちらが凶悪な破壊力を発揮する。
英雄の薬を10個飲んでからチキンナイフで攻撃すると6000とかの愉快なダメージを叩き出せる。
- ジョブとしては格闘とカイザーナックルを組むだけで、素手アタッカーに化ける素質も持っている。
素手格闘のダメージはレベルの2乗参照。
英雄の薬とクリティカルの相乗効果で、カンストダメージ2連発も夢じゃない。
巨人の薬などでじっくり自己強化できるのも強み。 - 力の薬でゴプリンパンチ限定の攻撃力強化、巨人の薬で????やホワイトウインドの効果倍増と、
「飲む」専用アイテムは青魔法とわりと相性が良い。
第一世界にいる間は、
薬系アイテムの巨人の薬と英雄の薬が量産できず、
調合アイテムの聖水が入手不可能。
- 更に言えば、力の薬も薬師登場と同時に量産が不可能になる。
かなりできることが削がれる形になる。
スピードドリンクや竜の牙などを集めていればそれなりの戦力にはなるが、
いずれにせよ本領発揮するのは、上記アイテムの量産が自由になる第二世界以降。
杖が装備可能なので癒しの杖が装備できる。
薬の知識+ハイポーションでHP1000回復なので、ケアルガ入手までの強い味方。
育てればノーコストの全体エスナ、全体レイズ+MP全快と調合できなくても十分強かったりして。
MP無消費ジョブなので、魔法系のアビリティと相性が良い。
- 後述するが、ジョブとして見ればむしろ物理系アビリティ(物理コマンドではなく〇〇装備)のほうが好相性。
HP自体の高さはもとより、ジョブコマンドの強化ポイントも魔力より攻撃力やプロテスといった物理面に傾いているし、レベル上昇の影響も物理攻撃のほうが大きい。
対応武器が少ないので属性強化には向かない一方、防具の選択肢は非常に幅広く、盾とリボン系以外のめぼしいところはほぼ完全に網羅しているため、専門職に比べるとわざわざ後列から魔法攻撃させるメリットは薄い。
もちろん金の髪飾りとエーテル倍化のおかげで、コストパフォーマンス重視の魔法係にしても役には立つ。 - 薬師なのに、アイテム(薬)を消費しないのは解せない。また、ゲーム内でさんざんひらがな標示で見てきたのに、15年以上「くすし」だと思っていた。
- 賢者の杖ももちろん持てる。英雄の薬かちょうごうでレベルを上げホーリーを撃てば9000超え。
- 薬師の魔力補正自体はマイナスなので、癒しの杖を装備させる場合はできれば魔法系アビリティをセットして魔力を上げておくこと。
- このせいで「ぶんどる+裁きの杖」での盗み兼物理攻撃をやらせても、白魔や時魔ほど火力が出せないのが辛い。コイツには両手持ちモーニングスターの方が良いかも。
- 最も活躍出来るのは大海溝だろう。
魔法アビリティをセットして賢者の杖で殴らせれば、正体不明どもを一撃殺しである。
ロッドは装備出来ないので黒魔法には向かない。エアナイフと大地の衣が装備出来るので、召喚ならOK。
- 薬師+召喚L5のほうが、召喚士+のむよりも強力。
金の髪飾りが装備できて、スピードドリンクと英雄の薬が強力なところまでは同じだが、薬の知識でエーテルが倍化できるうえに、元の素早さも装備補正も有利。
アビリティを付けないと攻め手に困るのは白魔道士と共通の悩みである。自前で覚えるちょうごうも普段から常用するには癖が強すぎる。
しかしジョブを入手する頃には何かしら攻撃に使えるアビリティを習得しているはずなので、とりあえずそれを付けておけば戦闘面で困ることは少ないだろう。各種魔法系アビリティはもちろん、〇〇装備や地形、モーニングスターの両手持ちなども面白い。
巨人の薬で最大HP2倍、薬の知識でポーション系回復量2倍と、常時HP2倍換算で運用することができる。
見方を変えれば魔法を含めた敵のダメージ攻撃を全て半減することができ、つまりジョブコマンド1手で前列に出せる。
- 流石に割合ダメージ攻撃まで半減はできないが、その場合でも別方向からアドバンテージを発揮する。
スマホ版では割合ダメージ攻撃が魔法回避率を参照する非必中攻撃となったため、
天使の白衣を装備できる薬師は、割合ダメージに一番強いジョブということになる。
魔法系アビリティ一発で後衛のまま強化できるジョブは数多いが、
物理系アビリティをセットしつつ体力面のケアもこなせるジョブは非常に珍しい。
この特異とも言えるタフネスは、力の薬の効果が修正されたスマホ版で更にその真価を発揮する。
- 加えて言うと、ダンシングダガーとラミアのティアラを素で併用できるジョブの中では、最も体力が高い。
〇〇装備(格闘)や英雄の薬で物理倍率も簡単に上げられるので、ダガーが入手できたら優先的に回してやるだけの価値はある。
実は素早さで言うと、
「時魔道士がヘイストを唱える」よりも「薬師がスピードドリンクを飲む(orヘイストドリンクを調合する)」ほうがちょっとだけ先手になる。
しかも薬師はグリーンベレーや忍びの衣を装備できるため、更に差をつけることができる。
もちろん他ジョブにセットする場合この差はイーブンとなるし、最終的にはどちらも「侍が正宗を使う」に抜かれるのだが。
冒険ガイドブック(攻略本)の影響で刀を装備させた薬師を
パーティーメンバーに入れていた人も少なくないだろう。
個人的見解だが、レナの薬師姿は看護婦さんを髣髴とさせる。
- この薬師の衣装は、ファリスの場合はミニスカートになり、レナは露出の少ないロングスカートになるという普段とはほぼ逆のデザインになっている。
「調合」ばかりが有名だが、他にも薬師の覚えられるアビリティとして、治癒と蘇生を覚える。
どちらもMPいらずのアビリティだが今一つパンチ力に欠ける。
蘇生が低レベル攻略に使われるぐらいか。
マスターまでのABPが630とそこそこ多く必要。
薬師以外で天使の白衣を装備できるのはすっぴんのみ。
薬師となったレナやファリス・クルルには、他にどんな有用な防具があっても頑なにこちらを着せる紳士が後を絶たない。
バッツ? ……まぁ、うん、気にしちゃいけない。
FF5(iOS/Android版) 
スマホ版の4人ジョブマスター時アチーブメントコメントは「しっぱいさくは成功の母」。
力の薬の「武器攻撃力+20・重ねがけ不可」という仕様変更により、ゴブリンパンチ限定の壊れ性能は失ったものの、
代わりに〇〇装備の恩恵が広く受けられ、これまで以上に前列でイケイケのアタッカーとして長く活躍できるようになった。
攻撃力や値段の高い武器系統を目指すよりも、ABPの軽い〇〇装備によるステータス強化と攻撃力+20を当て込んだほうがより強い。
オススメアビリティは力最大の格闘、素早さも上がる弓矢装備、短剣装備が生きる魔法剣。
素手格闘+力の薬など、もはや軽めのカイザーナックルが第一世界から使えるのと同じことである。
両手持ちはモーニングスター待ちになるが、その頃なら同じく強化されたダンシングダガーと絡めて強めの短剣を二刀流させるほうが役に立つだろうか。
FFT 
FFTでもアイテム師の説明が「的確な判断でアイテムを処方して
HPを回復しステータス異常に対処する“薬師”」となっている。
また、アイテム士が「薬師」の表記で登場する場面もある。
父バルバネスの墓に生えたキノコが何か聞くためにザルバッグが連れてきた男が薬師である。
FFTA2 
表記はこのページの通り「薬師」。
マックの一時の肩書き。薬の開発をしていた。
肩書なのでジョブとしては登場しない(白魔道士扱いだった)。
DFF 
デュエルコロシアムのジョブカードで登場。やっぱり帽子の絵。継続型。
状態異常カードの効果を打ち消し、以降状態異常カードが出ないようにする。
また状態異常カードが次のカード内にありそれを引いてしまった場合も無効化してくれる。
効果は高いが状態異常カードは引かなければいいだけの話であり、保険として持とうにも
他にも有用なカードがあるためあえて残し続けるメリットは薄い。
DDFF 
ラビリンスのジョブカードで登場。基本的に効果は前作と変わらず。
ただし、今回は状態異常カードがあからさまに連発して出る地帯があるため、これを取っておかないと
厳しい状態になることも。そのため前作よりは有用さは上がっている。
なお、実質状態異常カードに近い魔獣使いカードは防げないので注意。
光の4戦士 
表記は漢字で「薬師」。
やはり分かりやすさなのか、それとも5を倣ったのか。
薬のマークが描かれたクラウンになっている。
- 開発中はひらがなの「くすりし」だったが、製品版では表記は「薬師」になっている。
これじゃ「くすし」と読まれても仕方ない。
デーモンを倒すと商人と一緒にクリスタルから授けられるクラウン。
クラウンの特性はAPを消費せずアイテムを使用できる事。初期アビリティは「ちょうざい」。
レベル2で「こういき」、レベル3で「どくやく」、レベル4で「レベルやく」。
アイテムを全体化したりも出来るので盗賊と組めば黒魔法使いや白魔法使いと同等以上に活躍できる
…かもしれない。モノクルがチャームポイント。
「ちょうざい」からのハイエーテル乱射がけっこうウマイ。
アビリティの特性上、一つでも使えば他クラウンより敵に狙われやすい。
そのため回避や防御(属性防御)など万全にしていないと、幽霊になってしまう。
白魔法使いには難しい全体エスナをほぼノーコストで使える(ちょうざい+こういき+万能薬)代わりに
全体アレイズは出来ない、と白魔法使いと住み分けが出来ていると思う。
かつて疫病に襲われた街を救う事で得られたクラウンがこれというのがなんかいい。
意味はないが氾濫後のウルペスにはこのクラウンで行きたくなる。
PFF 
デザインはFF5。
白魔道士Iまたは黒魔道士Iから派生するジョブ。
武器は杖。初期装備はアッシュスタッフ。
グレードIIIでジョブアビリティ「調合」を覚える。
魔道士派生ではあるものの、魔法は使えない。
調合向きのステータスというべきか、知性と素早さが少しある。