シリーズ/モンスターハンターフロンティアオンライン/余談

Last-modified: 2023-12-25 (月) 20:05:44

メインシリーズとの関係性

  • コンシューマ版モンスターハンターシリーズ、所謂メインシリーズと呼ばれる作品群と
    オンライン作品であるMHFは、公式において明確に区別されていると言って差し支えない。
    メインシリーズとそれ以外の派生作品は(例え開発スタッフが共通していても)
    一貫して無関係の作品として扱われており、これはMHFについても例外ではない。
  • まず重要な点として、基本的にメインシリーズとMHFは意匠が異なり設定共有がされない
    そのため、メインシリーズの公式書籍や資料・メディアにおいてMHF関連の設定は用いられず
    逆もまた然りであるが、開発側からメインシリーズとMHFとの関係について触れられる場合はある。
    作中設定を比較すると矛盾が発生する例も多々存在しており、
    両作品における設定の擦り合わせなどは消極的である
    これはメインシリーズとMHF以外の派生作品設定の関係についても同様である。
    • 概要の項でも述べた通り、MHF側がメインシリーズから要素やシステムを導入する例は多々ある*1が、
      世界観的設定は完全に異なるものとして扱われる
      MHFで実装された遷悠種関連の要素についても、モンスターに紐付いた世界観的設定についての言及は存在せず、
      単に「新たなコンテンツの導入・実装」という趣が強い。
    • なお、上記の通り設定が共有されていないことから、メインシリーズで刷新された設定であっても、
      それがMHFでは取り入れられていないことがままある。
      MHFにおけるガブラスの扱いがその好例といえよう。
    後述もするが、MHFは派生作品ではあるがメインシリーズと同様のハンティングアクションゲームであり、
    MH2をベースとした作品であることから、メインシリーズと世界観もある程度共通はしている。
    つまりMHFは、「基盤となる世界観は概ねメインシリーズと共通するものの、
    細部の世界観や設定、時系列に関しては全くといっていいほど異なる」という
    極めてややこしい立ち位置にある派生作品である(パラレルワールドと言い換えてもいい)。
    なまじベースが共通しているために、メインシリーズとMHFの設定を混同しているユーザーも見受けられ、
    かつては「メインシリーズとMHFは設定を完全に共有している」といった誤解も存在していた。
  • 開発については、メインシリーズは大阪本社、MHFは東京支社が担当している。
    ただしスタッフに関しては、MHSTなどの他の外伝作品と同じく
    メインシリーズとスタッフの行き来が行われていることが明らかになっている*2
    近年の例を挙げると、MHFの現運営ディレクターである今村氏は元々は大阪本社でメインシリーズの開発に関わっており、
    2015年に新たにMHF-Gチームに加わったという経緯を持つ。
    こういった開発スタッフの行き来や開発チームのリンクは
    「逸脱してしまうと"モンスターハンター"ではない名前を作ることになる」という理由によるものらしく、
    同時にMHFがモンスターハンターというブランドに所属することの証明でもある。
    • 逆に言えば、メインシリーズと区別されており、また設定の共有が行われていない理由は、
      「スタッフが異なるため」ではなく、ひとえに「派生作品であるため」という一点に尽きるものと思われる。
    • モンスターハンターシリーズ全体のプロデューサー辻本良三氏は、
      その立場もあってかMHFにも比較的深く関わっていることが明らかになっている。
      公式Twitterでは辻本Pと宮下Pは社内でよく一緒に打ち合わせを行っているとされているほか、
      また10周年企画内でMHFと「ファンタシースターオンライン2」のコラボを掴み取った際は
      PSO2の酒井プロデューサーから「(辻本)良三さんのOKが出れば」という発言に対し、
      宮下Pが「すぐ電話して確認します」と返答しており、
      その10周年企画のインタビューのトリを務めたのも、
      (MHFに関わりのある事から予想が多かった「杉浦一徳」や「小野義徳」ではなく)辻本氏であった。
    なお、作品の裏側でスタッフの行き来が行われていることは事実だが、
    互いの作品についてスタッフが言及することは殆どない。
    また、このような内部の動きが公になったのは少なくとも2016年に入ってからであり、
    それ以前は「メインシリーズとMHF開発チームは完全に独立しており、関連性はない」と考えるユーザーも多数存在していた。
  • 現在、ユーザー間では「メインシリーズとMHFは別物」と割り切って捉えられていることが多いが、
    既に述べた通り、この認識は概ね正解といって差し支えない
    • スタッフの相互異動、要素の導入などは行われているものの、
      公式側の対応を見る限りでは、MHFはあくまで派生作品の一つとして扱われており、
      公にはメインシリーズとの関連性は存在しないと見るのが妥当である。
      またゲームデザインについても、MHFは長年に渡るサービス展開を経た結果、現在では
      最もメインシリーズに近いゲーム性を有するが、あらゆる点で一線を画す派生作品」となっている。
    しかし、2019年のサービス終了に伴い独自進化を遂げた要素は失われることとなる。
    そんな中、2022年発売のメインシリーズ作品であるMHR:Sは
    MHFオリジナルのモンスター、防具デザイン、BGM等がサプライズとして登場し、
    メインシリーズの世界観にMHF独自の要素を落とし込むことは可能だと証明された
    よって以降のシリーズでも同様の動きが見られる可能性はあるため、ファンからの期待が高まっている。
  • かつてはベースがMH2だったこともあり、メインシリーズの一端、
    つまりメインシリーズPC版に相当するのがMHFであると考えるユーザーも多かった。
    当時からメインシリーズとMHFは明確に区別されていたのだが、
    MHFのシステムはMH2と類似する点が極めて多かった(現在でもその名残が見られる)ため、
    こうした誤解が生まれたのは致し方ないだろう。
    • これに絡めて、その後にメインシリーズとのシステム上の乖離が進んだ際には、
      「MHFはモンスターハンター*3ではない」という表現が用いられることもあった。
      これはMHFがメインシリーズとほぼ同一視され、しかも他の派生作品が殆どなかった時代の表現であり、
      MHXRなどハンティングアクションに属する他の派生作品が登場した
      (メインシリーズに属さないハンティングアクション作品が増えた)こともあって
      「ゲームジャンルはメインシリーズと同じ『ハンティングアクション』だが、
      シリーズ内の立場としては他の派生作品同様、メインシリーズと直接の関係はないモンハンである」
      というMHFの立ち位置が認識され、現在ではMHFのみが槍玉になる事はなくなり、実質的に死語となっている。
    • また、メインシリーズとゲームデザインが極めて近いという性質を持つが故に、
      かつてはメインシリーズと追加要素やゲームの方向性を比較されてしまうことも多かった。
      これについては、「完全オンライン」という特色ゆえに独自の方向性を持ち、
      またMHSTなどと同様に「派生作品」という立ち位置に存在するMHFを
      メインシリーズと比較すること自体がナンセンスであると結論付けるしかないだろう。
      両者の関係が広く知られた現在では、こちらも取りざたされる事はほぼなくなっている。
  • MHFは冒頭で述べたとおり、MH2をベースにして発展を続けたオンラインゲームではあるが、
    オンラインゲームというコンセプト故にMH2も含むメインシリーズとはあらゆる意味で大きな差異が存在する。
    繰り返しになるが、MHFは根底部分こそメインシリーズと極めて近似したゲーム性を有するものの、
    コンセプトやシステム的にはメインシリーズとは一線を画する作品である。
    両者の関係に触れる際は、この事実を念頭に置く必要があるだろう。
    • 先述した通り、所謂「旧作」となる初代およびMH2のUIをベースにしているがゆえに、
      本作は発展を続けた現在においても節々にドスシリーズの色を残している唯一の作品である。
      後述するがこの点がMHFのサービス終了に至る決定打となった事が公式より言及されている。
  • あくまで独立した派生作品ということでか、記念イベントなどはMHF独自に行われる。
    逆にメインシリーズのイベントにおいては全く言及されず、タイアップイベントなどが行われた例はない。
    アイルー村やモンスターハンタースピリッツ、MHSTといった派生作品は
    メインシリーズのイベントにおいて言及や紹介がある場合が多いため、この点においてMHFは異例の存在と言える。

ゲームバランス設計

  • MHFは「完全オンライン=PTプレイ前提(推奨では無く)」なため、
    原則としてクエスト難易度は「完全なソロプレイ」を想定した設計にはなっていない。
    そのため、一人用と多人数用で難易度設計が分かれているメインシリーズとは全く異なり、
    モンスターのステータス自体はほとんどが完全にパーティープレイ前提の設定になっている。
    その代わり、メインシリーズと決定的に違う点として、NPCの仲間ハンター(サポート狩人)、
    具体的には「パートナ-」や「ラスタ」などが充実しており、
    NPCのハンターだけで4人PTを組み、擬似的な多人数状態でゲームプレイを行うことができる
    NPCすら使用しない云わば「完全ソロ」でゲームを進めるのは確かに非常に困難だが、
    決して一人プレイ自体が冷遇されているわけではないので、その点は安心してよい。
    • 一応HR4*4までは、完全ソロでもさしたる問題のないクエストが中心となってはいるが、
      HR5以降はPTプレイ前提のクエストが中心になる。
    • 2019年現在、ハンターの腕試しと位置づけられたクエストを除けば、
      G級クエストを含め、NPCによる疑似パーティで攻略ができないクエストはほぼ存在しない
      中にはシステム上絶対に不可能なものもあるが、
      それらは仮に攻略できなくても、ゲームの進行に支障はない。
      ただし、人間2人以上のPTでないと物理的に面倒なクエストは現在でもいくつか存在し、
      当然高難度になればなるほど人間PTの方が確実にゲームを円滑に進めやすくなる。
  • ちなみにこれらゲーム難易度バランスは段階的に改善されていった結果であり、
    当初(2013年頃まで)は「人間4人PTでの攻略が大前提」のバランス調整になっているクエストが大半であった。
    事実、2013年のPS3版オープンβテスト時に、コンシューマシリーズで遊んできたプレイヤーがここで体験し、
    「難易度が高く、一人では難しい」という要望を多数挙げていたことからもわかる
    (この際は上記のNPCを活用してほしいという見解が出ている)。
    その状況が変わってきたのは、プレイヤーごとの多彩なプレイスタイルを認めるとともに、
    ゲーム内コンテンツも増え、同じ目的同士のマッチングが難しくなっていることも要因の一つと思われる。
    ちなみにネットゲームにおけるプレイヤーのソロプレイ傾向はMHFに限った話ではないようだ。
    上述したようにあくまでも「基本はPTプレイ」であるが。
  • 元々MH2が原点であり、HR帯がエンドコンテンツ(最大のやり込み要素)だった時代から、
    現在ではG級がメインコンテンツとなり、
    その中でもごく一部のコンテンツがエンドコンテンツと認識されている昨今の情勢に合わせ、
    HR7までのコンテンツは2016年にかけて大規模な改革が実施されている。
    そのため、かつては序盤の武器一つをとっても、メインシリーズとはかけ離れた作成難度になっていた
    (これは後述するが、オンラインゲームゆえの事情もある)が、
    現在ではHR7までの装備については、量・確率・入手手段それぞれにおいて大幅な緩和がなされている。
    HRシステムも、元々はクエストクリアポイントを溜めてHR999まで上げていくという方式だったが、
    現在は「HR7まではキークエスト・緊急クエスト方式でHRが上がり、
    G級からはクエストクリアポイントを溜めてランク(GR)を上げる」という、
    メインシリーズのHR解放制に近いシステムが取り入れられている。
  • 武器のアクションやバランス設定についても、他のメインシリーズとは大きく異なっている。
    基幹部分はMH2のそれだが、度重なるアップデートによりアクションやスキルが追加され、
    モーション値などのバランスもユーザーの要望を受け、調整されていった為である。
    また、このアップデートにより追加されたアクションやスキルはその多くがMHF独自のものであり、
    メインシリーズとは互換性が全くない仕様も少なくない。
    このため、弓には集中スキルが適用されない(弓で溜め短縮効果を担うのは「連射スキル」)、
    抜刀術スキルが存在しないなど、現行メインシリーズの感覚でMHFをプレイすると引っかかりやすい要素も多い。
    詳しくは各武器種の記事のMHFの項目を参照のこと。
    ちなみに2016年当時のプロデューサーである今村氏によると、
    プレイヤーが各々好きな武器種を持ち寄ってPTを組める」状態を目指しているとの事。
  • モンスターの弱点属性に関しては、ベースとなったMH2時代のものが原則としては採用されている
    (上記の「変種」などを除く)。
    ただし亜種モンスターについては、MH2の亜種と弱点属性が異なるケースがある。
    氷属性はほとんど効果が無いディアブロス亜種などが典型的。
    また、MHP2Gで弱点属性が変更されたオオナズチのように、
    これまた現行メインシリーズとは耐属性値が異なるケースがある。
  • アップデートで武器やモンスター、システムが続々追加され続けて10年以上が経過しているため、
    その間に起こったゲームバランスに関する騒動の数も全シリーズ屈指のものになっている。
    後述するがアップデートでそれを改善できるのがMHFの最大の強みであり、
    武器種間のパワーバランスについては近年は特に積極的に調整が行われている。
    かつては必ずしもそれらの調整が上手くいっていなかったと言わざるを得ない状況もあったため、
    いわゆる「効率厨」とされる迷惑なプレイヤーが、
    場合によっては正当性を持って迎え入れられる事すらあるほどシビアなオンライン環境になっていたが、
    2014年以降はそのような風潮を完全に脱しており、
    ゲーム全体に蔓延る効率至上的な風潮は既に過去のものとなっている。
    この辺りの経緯はこちらや、こちらの記事も参照のこと。
  • なお、MHFはアップデートで新たなコンテンツを継ぎ足していくという設計上、
    メインシリーズで新作登場時によく行われる「モンスターそのものの仕様を変える」ことは、
    MHFでは殆ど実施されることはない(細かい挙動は変わることはある)。
    上述した○種や特異個体などは、いわば追加要素であり、
    例えばHR5で挑めるリオレウス変種通常個体の基本的な挙動や仕様は、8年以上変わっていない。
    これは根本の部分に手を入れてしまうと、ゲームバランスに大きな影響が生じてしまう可能性があるからである。
    • HR1~HR4までの全モンスター、及びHR5の一部モンスターについては、
      動きや仕様そのものは変わっていないが、
      上述した改革に伴い体力やよろめき耐性、攻撃力が下方修正されている。
  • モンスターの行動がメインシリーズより洗練、工夫されているのも特徴。
    一見、攻撃や回避が困難に見えるがコツを掴めばフレーム回避やガード、
    ブロッキング(パリィ)を用いれば簡単に対処しつつ攻撃チャンスを生み出せる
    という攻撃が非常に多い。
    そのため、メインシリーズとはまた違った立ち回り、
    昨今で言う「ソウルライクゲーム」に近い操作感を要求される状況が多いのもMHFのモンスターの特徴であり、
    ハンティングアクションの中でも、かなり純粋なアクションゲームに特化していたのもMHFの特徴であった。

オンラインゲーム特有の事情

  • MHFはいわゆるメインシリーズとは異なり
    「専属の運営・開発チーム」が存在しゲーム運営を行う「運営型」のスタイルを取っている。
    これはオンラインゲームなら至極当たり前のスタイルである。
  • MHFのプレイデータはPC(ゲーム機)内には保存されない。
    一応、コンフィグ設定についてはPC内に保存されるものの、
    それ以外のゲームデータは、カプコンの「サーバー」内に保存される。
    このゲームデータの保存は自動的に実施されるため、「ゲームデータのセーブ」という概念を、
    プレイヤーが意識することはない。
    逆に言えば、塊マラソンや乱数調整は不可能で、昨今のメインシリーズで問題になっている、
    「セーブデータ改ざんチート」も使用出来ない(仮に実行すると、犯罪(不正アクセス)となる)。
    これはCS版MHFであっても全く同じである。
    • MHFでは基本的に1つのアカウントにつき、無料で作れるキャラクターデータは1つのみとなっている。
      2018年8月2日以降の設定としては、二人目以降を追加する場合は追加料金を支払い
      「キャラクター追加サービス」を購入する必要がある。詳しくはシステム/追加課金サービスを参照のこと。
  • 祝日などと重なっていない場合を除き、毎週水曜日には「定期メンテナンス」が実施される。
    この定期メンテナンスでは公式サイトによると、
    「ゲームサーバーの保守」「セーブデータの保守」「ゲームの稼働チェック」が実施されており、
    万一サーバー故障が発生した際や、サーバー統合作業が実施された際にも、
    直前の定期メンテナンス時点のデータに戻す事で、データの完全性を保つ事ができるようになっている
    (通称ロールバック、巻戻りなど)。
    定期メンテナンスはアップデートの規模やサーバーの状態等で若干前後するが、
    概ね10:00~16:00となっているため、24時間365日続けてMHFをプレイすることはできない点に注意。
    また、新システムや新モンスターの追加、バランス調整と言った各種アップデートなども一部の例外を除き、
    定期メンテナンスと同時に実施される。
  • MHFにも「イベントクエスト」はあるが、
    PシリーズやMH3G以降のメインシリーズ(MHWorld除く)の「イベントクエスト」とは異なり、
    期間を区切って配信され、該当する期間かつHRなどの受注・参加条件を満たしていれば自由に遊べる、
    MH3以前の据置機メインシリーズやMHWorldと同様の方式が採用されている。
    また、発売から一定期間で新規イベントクエストが無くなるメインシリーズと異なり、
    MHFのイベントクエストは、サービスが継続される限りは常に新しいものが配信され続ける
    毎年新しいものが配信されるお正月やクリスマスなど、季節にちなんだイベントクエスト
    (しかもそれで季節にちなんだ装備が手に入る)も、MHFの特徴と言えるだろう。
    また、多数のプレイヤーが同一サーバーで同時に遊ぶというオンラインゲームの特性を活かし、
    狩人祭や歌姫狩衛戦と言った、プレイヤー参加型イベントが定期的に開催される。
  • モンスターハンターシリーズにおけるMHFのコンセプトは、
    「長く遊んでもらうオンラインゲームとしてのモンスターハンター」である事が、
    モンスターハンターシリーズを統括する辻本プロデューサーから語られている。
    上記の「新しいイベントクエストが常に出続ける」事もその一つであるほか、
    ヘビーユーザー向けの遊びとして、入手に凄まじい時間をかける必要のある装備などが存在する。
    一方でライトユーザーや初心者の新規参入がないがしろにされている訳ではないことは先に述べた通りで、
    ヘビィユーザー向けコンテンツと一般ユーザー向けコンテンツは、
    最終的にはプレイヤー層も含め、概ね棲み分けされた状態でサービス終了を迎える事が出来たと言える。
    • かつては「長く遊んでもらう」が文字通り「長時間遊ばないと碌な装備が作れない」
      という調整になっていた時期もあり、他のシリーズと比較し文字通り膨大なプレイ時間を強いられるバランスであった。
      その最たるものがMHF-G1であり、そういった「根本のゲームバランス」に対し多くのプレイヤーがNOを突きつけた結果
      (詳しくはシステム/G級クエスト/MHFなどを参照のこと)、
      より多くのプレイヤーが遊びやすい設計・設定へとシフトしていき、2015年頃には概ね現在の体制が整うことになった。
  • 運営型スタイルを取っているが故に、
    プレイヤーからの要望を直接フィードバックして改善できるのはMHFの大きな強みと言える。
    勿論、技術上、バランス上の理由から実現できない要望も多いとのことだが、
    公式サイトから寄せられた要望対応については全て目を通しており、
    上記の要因が解消され、尚且つアップデート計画内に差し込めるものであれば随時改善が実施されている。
    例えばMH2時代にはそもそも存在していなかったマイセットの装飾品登録や、
    防具の見た目を変更する機能」、「性別の変更」なども、数年越しの悲願として実現したのだという。
    近年では2週間に1回、定期メンテナンス終了時に公開される「開発・運営レポート」にて、
    具体的にどんな要望があってそれについてどう対応するのかなどを事前に発表することも多い。
    勿論、要望や不具合の対応に関しては、様々なチェックが必要となってくるため、
    昨日のものを今日直すといった速度は物理的に不可能である。
  • 元々MHFプレイヤーの間では、MHF運営チームに対する不信感が極めて強く
    (これは後述するがMHFとメインシリーズの関係性に対する誤解も一因がある)、
    実際に開発サイドからもそのような状況があった事が言及されている。
    そのため、元々オンラインゲームは運営・開発チームに対して厳しい意見が強く出やすく、
    それがプレイヤーから肯定されやすい風潮がある(昨今ではコンシューマーゲームでも大差はない)のだが、
    MHFはそれに輪をかけて、激しい(罵倒や、脅迫じみたものもあったという)批判が連日寄せられていたという。
    これについては年月の経過(に伴うプレイヤー年齢層の変化)、
    及び運営チームとプレイヤー間のコミュニケーションの充実化などもあって、
    このような厳しい雰囲気は少しずつ瓦解していき、MHF-Z現在では運営プロデューサー曰く
    「厳しい意見もあるが、それに関してもより具体的な提案・要望が多くなった」とのこと。
  • どのオンラインゲームでも基本スタンスはそうなのだが、
    MHFではチート・ハラスメント(いやがらせ)・不正行為に対する対応は極めて厳しい
    これらは無視はせず発見次第アカウントの凍結といった対処や、
    次のアップデートで対策を盛り込む等のアナウンスがなされる
    (処置を施した人数・処置の種類は運営レポートに毎回記載される)。
    特にチートはオンラインゲームにおいてはそのゲーム性を完全に破壊しかねないものであることから、
    極めて厳しい対応が実施され、原則として使用=アカウント永久凍結処分となる。
    また、場合によっては警察への情報提供も実施するというスタンスであり、
    2016年10月にはシリーズで初のチート利用による逮捕者が出ている(公式)。
    これらの事情から、いわゆる改造キャラクターや改造クエストが問題になることはほぼ皆無である。

ゲーム内知識・テクニック認識

  • 常時オンラインでPTプレイがメインであり、元々PCのみでプレイ可能であった事から、
    プレイヤーは全員ネットで情報収集が出来る前提であると認識されていたという事情があり、
    特に古くからのプレイヤーを中心に「『分からないことは自分で調べる』のが基本的な常識
    常に最新の情報を手に入れることこそが最も重要である」と認識される事が多かった。
    最近ではメインシリーズでもこの手の主張は頻繁に聞かれるが、MHFは如何せん2007年、
    メインシリーズの時系列で言えばMHP2G発売直前からサービスしていた作品であり、
    いわゆる「攻略本」「友達同士の情報交換」が情報入手の主要だったメインシリーズとは大きな隔たりがあった。
    現在はそこまで極端な主張は見られなくなっているが、
    プレイヤー同士の情報交換」が攻略に極めて重要であることは現在も一切変わっていない。
    猟団などのコミュニティを利用し、そのような情報交換を精力的に行うプレイヤーは多かった。
    • 公式でも「Q&A掲示板」が用意されているが、
      こちらはいわゆる「解析データ」に基づいた記述(素材の確率、具体的な肉質データなど)を記載できない*5ため、
      上のような認識が主だった当時は軽んじられており、
      現在はユーザー同士の交流による情報交換が主になった影響もあって、
      利用はあくまで初歩的なもの、もしくは未知のものに対する情報交換が主となっている。
  • かつては武器種を制限するクエストの数がコンシューマシリーズに比べると多く、
    更にモンスターとの相性問題などもあり、全ての武器種を満遍なく使うことが大前提のバランスになっていた。
    当時のユーザーはそれをごく当たり前と受け止めていた(初代~MH2がそもそもそういう設計だった)ため、
    特定の武器種以外は使わないという縛りプレイは事実上不可能であった。
    ただ、現在はシステムの変更・追加や風潮の変化もあり、様々な武器種を使うのが必須、というよりは、
    様々な武器を使えた方が長く、快適にプレイできるという考えに変わってきている。
    システム上全武器種を一度は使わないと圧倒的に不利という問題があったが、
    MHF-G10にはその点も解消された。
    ただしそのような環境が8年近くも続いたことから、全武器種を一通り使えるプレイヤーは多い。
  • 上でも少し触れたチートや不正行為への運営側の対応(アカウント凍結処理など)に対しては、
    オンラインゲーム故に当然と考えるプレイヤーがほとんど(全てと言ってもいいかもしれない)。
    運営インタビューなどでは「チート利用者をもっと厳しく処分してほしい」
    という要望が寄せられることもあるとの発言もある。
    ゲーム中のマナーについても、プレイマナーを守って遊ぶべきという考えが大勢を占めている。
    この辺りは基本的に「普通のネットゲーム」の一般常識と全く同じであると考えて差し支えない。
    • 例えばゲーム内で暴言やいやがらせ、規約違反行為に該当する発言を行ったり、
      あからさまなチートを行うと大抵の場合他のユーザーから通報が行き、
      それを元にMHF運営側で調査が行われ(前者の場合、チャットログはサーバー内にも記録される)
      何かしらの処分が実施されることが殆どである。
      特にワールドチャットを用いた暴言、セクハラなどは、
      最大で1000人のプレイヤーが目にすることになるため、どのような結果になるかはお察しだろう。
    • また、MHFでは仕様を利用した小ネタ的なテクニックは非常に多いが、バグを利用した裏技は事実上存在しない。
      これはアップデートで不具合が修正されるというのもあるが、
      そもそも通常の操作では起こり得ない不具合を意図的に利用する事自体が規約違反行為なためである。
      これは他のネットゲームでも同じことが言えるが、規約を了承する事がMHFをプレイする上での大前提であり、
      「不具合を生み出した方が悪い」という主張は通用しない。
  • 近年では廃れているが、かつてはエリアホストを重視しなければならない場面が多かった。
    上級者間ではプレイヤーがエリアに入る順番までも、ある程度暗黙の了解があったほど。
    現在でもエリアホストを意識しておくと役に立つことは多く、
    そういうものがあるということだけでも頭にいれておくとよい。

装備品の性能事情

  • MH2ベースではあるがスキル環境が根本的に異なっており、
    基本的にMH2当時から存在している防具であっても、殆どの防具の性能はほぼ別物となっている。
    スキルは10枠(条件を満たすと増加可能)まで同時発動可能となっており、
    一言で言えばシステムだけはメインシリーズと同じで、スキル発動環境は根本的に別物である。
    一応、ゲーム開始からほんの少しの間だけはメインシリーズに近い状況にはなる。
  • 例えば他シリーズでは斬れ味レベル+1と攻撃系スキルのどちらを付けるか?と悩むことがあるが、
    MHFでは「自身のスタイルに合っていて両立もできるなら、両方付けるべき」と認識されることが多い。
    もちろんハンターランクによって付けられるスキルは異なるが、ある程度の段階になると
    自分で自由にスキルを取捨選択し付けるといったことも可能になる。
    また、モンスターに関しても、
    当該ランクのプレイヤーが無理なく搭載できる攻撃・保護系スキルを発動させている前提で調整されている。
  • いわゆる「必須スキル」という概念が発祥したのはこのMHFであると言われている。
    黎明期のMHFでは効率に関して極めて厳しい目が注がれており、
    顔が見えないネットゲームだからこそ相手に失礼が無いように装備を完璧に整えるのが当然、
    という見識が強かったためなのだが、
    あくまで狩猟の補助的要素として設計されているメインシリーズと異なり、
    現在では「様々なスキルを組み合わせて発動させること」こそがMHFの醍醐味として認識されるに至っている。
    その為、上記の概念は実質形骸化しているものの、
    同作においては「スキルを全く気にしない」プレイヤーは少数で、
    自分のプレイスタイルに合った様々なスキルの組み合わせを模索するプレイヤーが大半である。
    なお、ベースとなっている攻撃系スキルの系譜はMHF-GGで完全に確立し、
    以後MHF-Z現在に至るまで大きくは変化しておらず、
    そこにどのような追加要素を盛り込んでいくかが、プレイヤーのやり込み課題として意識されている。
    詳しくは上記リンクを参照のこと。
  • なおMHFには追加課金で入手できる防具、通称課金防具が存在するが、
    少なくとも2017年現在では、これらの防具は「お金による緩和」の一形態であり、
    ゲームバランス上の最高到達点に位置するものではないという見方が一般的である。
    一部の武器と防具は入手手段こそ追加課金だが、性能・労力は通常入手のものとほぼ変わらないものがあり、
    それは実質通常入手のものと同じものであると認識されている。

サーバー構成

  • サービス終了時点では「サーバー1」の1グループ*6しか存在しなかったが、
    元々は複数のサーバーグループが存在し、サーバーが異なるプレイヤー同士の交流は出来ない状態であった。
  • そもそもの発端として、MHFのサービス開始(オープンβ)時に発生したログイン障害の対策として、
    急遽サーバーを突貫作業で3分割する事になった事が挙げられる。
    このため、PC版は2013年9月までの長い間「サーバー1・2・3」の3つのサーバーが存在しており、
    同じPCプラットフォームでありながら、ユーザーの交流が不可能な状態になっていた。
    • ちなみにこの作業、サーバーの機器が足りず、
      当時は急遽社内にあるPCをかき集めて簡易的にサーバーを構築し、
      一歩間違えればゲームデーターが全損しかねない綱渡りの状態であったという。
    PCサーバーはその後も、いずれは1つに統合したいという構想があったものの、
    技術的課題が多く当時の状況では不可能であった。
    しかし、サーバー間交流ができないという点の改善要望は非常に多く、
    サーバー統合は元から「悲願」となっていたようだ。
  • XBOX360は上記の事件を踏まえ、サーバーを2つに分割してサービス開始しており、
    当時サーバー1~3がPCサーバーだったため「サーバー4・5」と命名して運用が開始された。
    この際、いずれは(XBOX版の)サーバーを統合するという前提で最初から設計していたらしく、
    実際に大きな問題がなく、やはりサーバー間交流が不可能という点がユーザーから多く挙げられるようになり、
    サービスインから約8ヶ月後の、2011年3月30日にサーバーが統合されサーバー4のみとなった。
    一方でPC版との統合については、案自体は存在していたようだが、
    そもそもPC版サーバーが1つになっていないことや、メーカーとの契約問題などもあり難航し*7
    XBOX360というプラットフォームとしては最後までPC版と統合される事はなかった。
  • その後、約6年という歳月を経たことでPCサーバーの統合が技術的に可能となり、
    奇しくも上述したMHF-G1の大騒動でPCサーバーの人口減が発生し、
    プレイヤーのマッチングも厳しくなっていた状況にあったため、
    その問題解決も兼ねて2013年9月18日にPCサーバーが1つに統合されることになった。
    これによってサーバー2とサーバー3というグループは欠番となり、
    サーバー1の次はサーバー4(360版)という、傍から見ると少々奇妙な構成になっていた。
  • PS3版は当初P1サーバーという単独サーバーで稼働していたが、
    2014年4月23日にPC版サーバーとPS3版サーバーが統合された。
    更に2014年8月20日よりサービス開始されたPS Vita版、
    2016年11月22日よりサービス開始されるPS4版も、サーバー1にてプレイ可能となっている。*8
    一方PS4版については、サービス開始直後のアカウントの激増に伴ってサーバー1が過密状態に陥った事で、
    サーバー2グループを急遽増設し、PS3/Vita/PS4の新規ユーザー作成はそちらでのみ行える対応が実施された。
    経緯や対応についてはこちらの動画メッセージも参照のこと。
    その後、サーバー1のサーバー機器スペック強化が2017年3月8日に実施
    (これは2016年3月に一旦実施されたものの、
    その後発生した大規模不具合の打開策として元に戻されていたものも含まれている)され、
    そして状況が安定していることから、3月29日よりPS4/PS3/PS Vita版のサーバー1キャラクター作成が再開され、
    5月24日にサーバー1と2の統合が実施された。
  • Wii Uについては当初からW1サーバーという単独サーバーで稼働しており、
    こちらもPC版(及びPS版)との統合は検討されていたことが示唆されているが、
    XBOX360同様、WiiUというプラットフォームとしては最後までPC版と統合される事はなかった。
  • そのXBOX360とWiiUについては、世代交代に伴う生産終了を受け、
    両ハードのユーザーへの対応について最適な対応を絞り込むために両ハードユーザー向けにアンケートを実施、
    その結果を受けて、両ハードのユーザーが「PC」で引き続き遊べるようにする対応が行われることになった。
    まず、PC版とのアカウント提携サービスが2017年11月29日から実施され、
    サーバーグループこそ従来通りであるが、元のハードに加えPCでもセーブデータを利用できるようになった。
    その後の経過を受け、2018年1月31日に「Xbox360版」と「Wii U版」のサービス終了、
    及び全サーバーの統合が実施されることが発表され、
    予告通り2018年8月1日に両対応が実施されて現在の体制が確立することになった。
    • なお、同アンケートの結果では、
      「(可能であれば)他ハードに移行したい」と答えたユーザーが過半数を超えており、
      加えて他ハード所有調査では、どちらのハードユーザー共パソコンが一番多かったためである。
      「何故PC限定なのか?」についても、ハードメーカーとの契約の関係等で、
      直接他ゲーム機との提携、移行の選択を提示できなかった可能性は十分考えられる。*9
      また、両ハードの次世代機版MHF-Zについては、全く検討されていないわけではなかったようだが、
      最終的に言えばそれが実現することは叶わなかった。
    • ちなみに先述の通り、WiiU版に関してはプレイする準備段階でCOGアカウントとの連携を行っているため、
      アカウント提携サービス開始後、手続き不要で即PCにてMHFをプレイすることが可能となっていた。
      そのため期間は短かったが、"PC版とゲーム機間のMHFアカウント共有"が実現していた事になる。
  • なおPSVita版追加の際は(ゲーム機の仕様上から)コミュニケーションの支障がないように
    PC&PS3(後にPS4も)専用ワールド、PSVita専用ワールドがサーバー1に作成されている。
    XBOX360とWiiUについては単独サーバーであった期間が非常に長かったこともあり、コミュニティ維持のため、
    同プラットフォームでプレイしていた人向けの専用ワールドがサーバー1に追加された。
    ただしこちらはPC専用ワールドとなっているため、元・PCサーバーのプレイヤーも入室可能である。

グラフィック

  • 上述したように「オリジナル版」及びXBOX360・PS3・Wii U・PSVita版のグラフィックに関しては、
    MH2時代とほぼ変わらないため、特にMH3発売以降は
    (先述した「メインシリーズとMHFを同一視する見識」などもあり)
    スペックが余り気味になってきたPC版を中心に、
    High Grade Editionのようなグラフィックス向上の要望は多かった。
    一応、解像度についてはPC版ではオリジナル版でも1920×1080まで引き上げることは可能になっており、
    PSVita版では携帯機ハード故に解像度自体の強化が行われている。
  • グラフィックス向上についてはメインシリーズのように一からポリゴンを作り直している訳ではなく、
    元のグラフィックに後付で高画質処理を施している
    何故このような面倒な処理をしているのかというと、オリジナル版の環境をそのまま残す必要があった事、
    そうでなくとも基本設計を容易に変えることはできなかった事などが挙げられている。
    詳細についてはHigh Grade Editionの記事も参照いただきたい。
    • オリジナル版は2007年当時の標準的なゲーム用パソコンで動作する前提のスペックとなっている。
      そのような時代のPCなど考慮に値しないのではないかという考えもあると思われるが、
      過去にシーズン9.0(2010年)で必要スペックを一時的に上げたところ、
      「従来ユーザーの切り捨てだ」とプレイヤー側から激しい非難が巻き起こった事があった。
      また、当時の標準的なゲーム用PCというのは2017年現在における安価なノートパソコン程度のスペックであり、
      ロースペックのPCでも(オリジナル版は)問題なく動くというのは、
      PC版をプレイする人にとっては重要な要素となることがある。
  • また、画質のベースこそMH2準拠ではあるが、
    ゲーム内の表現については年々少しずつ強化されてきている。
    今村運営プロデューサー曰く、「携帯機シリーズ(MHP2Gなど)では出来なかった表現がMHFでは出来る」との事で、
    攻撃を加えると大量の岩が剥がれ落ちるタイクンザムザや、
    蒼い残像を残すナルガクルガは、MHFだからこそ実現できたとのこと。
    2014年後半以降はいわゆる咆哮時のエフェクトといった基本的な部分についても、
    MHF独自の表現が(高グラフィックス化の有無を問わず)取り入れられてきている。
    先述したように、今居るモンスターの演出がある日突然変わる、という事はないが。
  • MHFのフレームレートは旧シリーズやMH3G HD Verなどと同様30fpsである。
    フレームレートについては、単純に描画量の問題であるため、
    上限の引き上げ、あるいは開放する(60fps化する)のは難しくないことである一方、
    上述した高グラフィックス化以上に負荷が掛かる物でもあり、*10
    要求スペックが簡単に上がってしまう事になる。
    既に基準が決まってしまっている以上、MHFでこれを実現するのは非常に難しいと考えたほうが良いだろう。
    • 実際、スクウェア・エニックスの高画質ゲームである「ファイナルファンタジー15」を例に挙げても、
      高スペックなゲーム機であるPS4、Xbox oneのタイトルなのにフレームレートは30fpsとなっており、
      60fpsはハイエンドモデルであるPS4Proかつ、
      画質が若干落ちる「軽量モード」かつオブジェクトの少ない場所限定で実現できている程、
      高fps化は、スペック的な理由でハードルが高いのである。
      このため、ゲーム開発者は「30fpsで妥協して高画質を目指す」、
      「ある程度の画質に60fps(以上)で快適なゲーム環境を目指す」選択をしている事は少なくないとされる。
  • 余談だが、HighGradeEdition以外のMHFはアンチエイリアスを公式サポートしていないため、
    グラフィックにジャギー(ギザギザ)が生じている。
    PC版では非サポートだが、GPUの設定を調整することでアンチエイリアス設定を行うことが可能とされている。
    無論その分処理が増え、PC動作全般が重くなったり、
    GPUも高処理を行う関係で熱暴走の危険性が上がってしまう。
    HighGradeEditionではアンチエイリアスを公式サポートしているので、PC版はそちらを用いたほうがいいだろう。

モンスター・フィールド・BGM

  • MHFは上述したように元がMH2であるため、
    MH2から変わっていないモンスターと最新環境に合わせて追加されたモンスターとが混在していたのも特徴。
    この特性上、MHFにはメインシリーズで話題になりがちな、
    モンスターの(次回作での)リストラという概念が存在しない
    事実、サービス開始から現在に至るまで、完全に削除されてしまったモンスターは一体も居なかった。
  • 一方、MH2ベースのゲームにMHFオリジナルモンスターを続々追加させた、という当初の図式から、
    「MHFオリジナルモンスターを重視して、古参(MH2)モンスターを軽視している」と批判されることが多かった。
    これは当初のMHFのバランス調整があまり上手くなかったことや開発側の事情から、
    追加されるMHFオリジナルモンスターが、
    従来モンスターを大幅に超える強さである事が少なくなかったためである。
    • 当初の開発側の事情としては、モンスター1体を開発するのに数ヶ月以上の時間を要していた事と、
      継続的プレイを目的とする「オンラインゲーム」故に、
      プレイヤーは実装時点で最高峰の装備をしているケースが多いため、
      目玉の新モンスターが実装初日に易々狩られては困る、という意識があった。
      参考:第二回運営レポート動画版(6:40~)
    これに対し、シーズン7.0からは古参モンスターの一味違う要素として「特異個体」が実装され、
    当初は不評もあったが、シーズン10頃になると古参モンスターも侮れないと評されるようになった。
    その後、MHF-G1にて「インパクトのある変化」が既存モンスターのG級版にまで回らなかった
    (理由はシステム/覇種などを参照のこと)事で上記の批判が再燃。
    MHF-G3以降は再び古参モンスターに大きな変化が齎されるようになった。
    また、この頃になるとMHFオリジナルモンスターにも高い評価が寄せられるようになり、
    古参とFオリジナルモンスターの関係性に対する指摘は、2014年以降は見られなくなった。
    • ちなみにMH2ベースのゲームに追加していく、という性質や、
      「アップデートによる分かりやすい変化」を意識する方針(杉浦Pがインタビュー等で度々言及している)、
      多くのプレイヤーの意識(これまで狩っていたモンスターの仕様が突然変わってしまうのは良くない)から、
      他シリーズのようにモンスターの仕様そのものを直接弄ることは少なく、
      特異個体など、追加要素にて大きく仕様を変化する方針が続けられていた。
  • 2015年からは、メインシリーズよりジンオウガなどのメジャーなモンスターが
    「遷悠種」として導入されるようになった。
    実装当初はこの「遷悠種」がかなり特別な存在であると言及されており、
    メインシリーズのモンスターの影響で同時期の新モンスターの存在が少し薄くなったり、
    メインシリーズ産モンスターが最高難易度モンスターの一つになったりした。
    だが、上述したようにMHFオリジナルモンスターに対する意識が変わった情勢から、
    「MHFなのだからMHFモンスターが最強であって欲しい」という声も多く挙がるようになり、
    そういった要望からか、MHF-Zアップデートで登場した辿異種は、
    MHFオリジナルモンスターとMH2時代のいわゆる古参モンスターがピックアップされている。
    公式ではこの辿異種がMHF-Z現在の頂点に君臨するモンスターと定義していることが明言されており
    (参考:第468回運営レポート)、MH2時代のモンスター、
    MHP2G以降のモンスター(遷悠種)、そしてMHFモンスターの関係性は、最終的には概ね落ち着いた形で終着した。
  • モンスターのデザインについては基本的にはMHF独自のものとなっているのだが、
    骨格に関しては一貫して既存モンスター及びメインシリーズの骨格を採用しており、
    メインシリーズにない独自骨格を有するMHFオリジナルモンスターは登場しなかった
    オルガロンやイナガミのように、ぱっと見ではベース骨格想像できないようなものは存在した)。
    • 当初は上述したようにMHFオリジナルモンスターそのものに批判的な目も多く向けられていたため、
      従来骨格の新モンスター実装については「流用による水増し」という批判も少なくなかったが、
      同骨格でもモーションによる差別化が十分になされていることが周知されてからは
      独自骨格実装を希望する声はともかく、その手の批判はあまり見られなくなった。
  • MHFのオリジナルモンスターに関して、実装時点で古龍並みの強さを持つと明言されたモンスター
    (俗に言う古龍級生物)はほぼ存在しない、というより古龍との関係性が語られる事は少ない。
    一応MHF黎明期に実装されたベルキュロスには「古龍級の実力者」という設定*11が存在したが、
    これについては当時プレイヤー間でも物議を醸した経緯があり、*12
    これが影響したのかは不明だが、古龍種が引き合いに出されたモンスターは以降登場していない。
    また、当のベルキュロスについても後発のクエスト依頼文や設定資料集にて
    古龍級の実力者として扱われた例は皆無である。
    • 遷悠種と辿異種は古龍以上の★8になっているが、
      遷悠種は基本的にはそれまでのメインシリーズにおける立場がそのままMHFでも踏襲されており、
      辿異種は一応同種の大型モンスターを上回る立場という事が示唆はされているが、
      設定上古龍級と断言されたものは一体も存在しない。
      従ってMHFにおける、(特にメインシリーズでの)設定面での強さとゲームでの強さは明確ではない事に注意。
    • なお、古龍種についてはサービスイン当初から特別な存在として扱われてきた節があり、
      程度問題はあれど設定面での強さとゲームでの強さが合致するように調整される事が多い。
  • 正式サービス開始後に追加されたモンスターは基本的にメインシリーズに比べるとかなり手ごわく作られている。
    とは言っても上述したようにそれに対抗できるように武器防具やスキルが充実しており、
    モンスターの動きについてはターン制を基本にして、
    ハンター側の可能なアクションとのバランスをしっかりと意識して作られており、
    要求されるプレイヤースキルは腕試し用の高難易度クエストを除けば極端に高くはない。
    • 装備を整え、モンスターの動きを見て対処を覚える、というモンスターハンターにおける基本を徹底することで、
      ストレスなく狩猟を行うことができるようになっているが、
      経験の不足や油断は即BC送りにつながる*13ため戦闘の緊張感も損なわれてはいない。
      • こういった傾向はMH3以降のメインシリーズから導入された獣竜種や海竜種のオリジナルモンスター、
        そしてモンスター自体が導入された遷悠種に関しても例外ではなく、
        MHF流にアレンジされたモンスターの評価がメインシリーズと変わることもある。
    • 罠や戦術(俗にいうハメなど)を重視した狩猟は、現在のMHFプレイヤーの間ではメジャーではない。
      一定ランクを超えるとモンスター自体がそういうモノに対し高い抵抗性を持つようになる、
      というのも理由の一つではあるが、
      先述した事情からプレイヤー側もハンターのアクションでモンスターに対抗する風潮が強く、
      開発側もそれを把握した上でモンスター作りを行ってきた結果と言える。
    • このように手応えのある難易度とゲームとしてのストレスフリーを高いレベルで実現しており、
      いろいろと物議をかもすこともあるが、先述した「アップデートによる改善」等もあり、
      ハンティングアクションとしてはユーザーから高い評価を得ていたと言える。
  • モンスターにはハンターの意見が概ね反映されているが、
    狩猟の舞台になるフィールドにもハンターの意見がある程度反映されている。
    最近のフィールドの極海や花畑が平らで起伏のある段差が一切ないフィールドだったり、
    竹林奥部が闘技場型フィールドなのは運営に寄せられている
    段差やエリア移動が面倒」という意見が反映されているからである。
    もちろん普通のフィールドも実装してほしいという人も存在しており、
    事実以前のファミ通で統計されたフィールドに対するアンケート結果では
    闘技場タイプのフィールドは増やさないでほしい。」という意見と
    たくさんのエリアがあるフィールドはモンスターが移動して面倒なので増やさないでほしい。
    という相反する意見が多く寄せられていたことが判明している。
    第20回運営レポートの砂漠(白湖)公開時はあえて
    「闘技場型ではありません」と強調して発言していたことをみるに
    これだけはどちらの意見を優先しても批判されてしまうので運営としても調整が難しいようである。
    • これらの折衷案としてか、高地より後に実装された通常フィールドでは、
      ベースキャンプから2マップ目までにモンスターが配置されている事が多く*14
      移動についても巣穴まで逃げ帰る時以外は隣のマップに移動する事が多い。
      また、モンスターが逃走(エリア移動)を行わないことでストレスフリーを実現させたケースも散見される。
  • 戦闘BGMがメインシリーズとは違う雰囲気を出していることも特徴。
    メインシリーズの「咆哮」や「閃烈なる蒼光」等のBGMが「モンスター」を意識した曲風になってるのに対し、
    MHFのBGMはフラメンコやケルト音楽、アンデス音楽、モンゴル音楽など、
    世界各地の民族音楽及び音楽ジャンルを意識したような曲調が多く、
    「フィールドを含めた戦闘の雰囲気」と「現実世界の珍しい楽器の使用」が強く意識されている傾向にある。
    • アビオルグやタイクンザムザなどが持つ専用BGMに関しては、
      攻撃の派手さを意識してかサビ以降から大きく盛り上がるメリハリの強い仕上がりのものが多い。
      その為、サビでの盛り上がりがあまり無い曲については賛否が割れやすい傾向にある。
  • 戦闘BGMに関しては、メインシリーズとはまた違った雰囲気を漂わせていると評されることが多い。
    これについては、サウンドディレクターによると、
    「MHFはメインシリーズユーザーとプレイ時間やプレイスタイル(年齢層含む)が異なる場合があるため、
    わざとモンハンっぽくない曲を採用する場合もある」とのことである。

海外展開

  • MHFは台湾と韓国でもサービスが展開されていた。
    ただしどちらも過去にサービス終了となり、
    台湾版のみ2014年10月16日よりMHF-Gとしてサービス再開、
    その後日本版の約1週間後である、現地時間2019年12月26日10時(日本時間11時)にサービス終了となっている。
  • MHF-G以降の台湾版については、ゲーム内容自体は日本国内のMHFと同様であるが、
    リリース時期はそれより半年~1年ほど遅れている。
    また、10周年記念アップデートでは国内版におけるその次のアップデート
    (2018年11月アップデート)の内容も含まれるなど、日本版と完全に同一のアップデート計画ではない他、
    秘伝珠や、不退スキルを有する防具の販売、辿異スキル+2の存在等、
    オリジナルである日本版とは全く異なる、台湾版独自のゲームバランスが存在するのも特徴であった。
    運営はカプコン台湾が行っており、日本国内のアカウントではプレイできない。
    こちらは日本版で言う2018年2月アップデート*15が最終アップデートとなった。
    • 国内版終了から1週間以上のタイムラグがあったので、
      国内のプレイヤーの中には台湾版アカウントを取得してプレイしていたユーザーも一定数見受けられた。
      • 因みに日本版の最終週が歌迎の章で広場に桜も咲いていたのに対し、台湾版は戦歌の章が最終週であった。
        日本版と違い最後の最後までケオアルボルに挑めたが、空を黒煙が覆い、焔が紅く染める中での別れとなった。

*1 逆は基本的にない。MHFにのみ存在していたアイテムおよび類似システムがメインシリーズに登場した例はあるのもの、いずれも既存システム改良の範疇である。
*2 カプコンオンライン開発部長小野義徳氏インタビュー(前編) 「MHF」が切り開く新たなオンラインゲーム市場の姿とは!?
*3 ニュアンス的にはメインシリーズを指す。
*4 2016年4月21日に実施されたシステム変更後のもの。それ以前の体系ではHR99
*5 これはそもそもゲームプログラムの解析がMHF-G利用規約に反しており、公式Q&AはMHF-G自体の利用規約に反する書き込みができないため
*6 サーバー1という括りはあくまで概念であり、実際は複数のサーバー機器群で構成されている。
*7 Xbox 360版リリース時点でPC版の統合案は早期からあったが、ユーザーアンケートの結果やマイクロソフト側の意向を受け一度見送られている
*8 当初からPS3版とPS Vita版、PS4版は共通のサーバーであることが発表されていた。
*9 その問題が解決しても、同アンケートの「他ハード所有率」の2位が、PC版と同じサーバー1でプレイでき、かつHigh Grade Edition版とほぼ同等の環境となっているPlaystation4であるため、そちらへの移行となっていた可能性が考えられる。
*10 単純に30fpsから60fps化すると処理内容が2倍になる、と言えばわかりやすいだろう。
*11 依頼文にて明言されている。
*12 ベルキュロスに関しては、初の古龍以外の剛種として実装された関係から便宜的に「古龍級」と称された可能性はある。
*13 誤解されていることが多い一撃死の攻撃ばかりという意味ではなく、特に近年は防御力の重要性も高まっている
*14 白湖の場合は奥地に配置されている場合もあるが、ショートカットにより短時間で戦闘開始できるようになっている。
*15 つまりマグネットスパイクやボガバドルムなどZZ以降のモンスターや要素は登場していない