きかんしゃトーマス 伝説の英雄

Last-modified: 2020-05-31 (日) 03:03:22

『また戻ってくれて感謝する、『鉄道の英雄』よ。』
きかんしゃトーマス 伝説の英雄(ヒロ)(英国版) きかんしゃトーマス 伝説の英雄(ヒロ)(日本版)

日本語版タイトルきかんしゃトーマス 伝説の英雄(ヒロ)
英語版タイトルHero of the Rails
監督グレッグ・ティアナン
プロデューサーニコール・スティン
脚本シャロン・ミラー
音楽ロバート・ハーツホーン
エド・ウェルチ
公開・2009年9月8日(米国)
・2009年9月13日(米国:TV版)
・2009年10月1日(オーストラリア:DVD)
・2009年10月12日(英国:DVD)
・2010年6月3日(ドイツ:TV版)
・2010年4月24日(日本:劇場公開版)
・2010年6月25日(ドイツ:DVD版)
・2010年10月7日(スウェーデン)
・2010年10月20日(ノルウェー:DVD)
・2010年10月22日(日本:DVD)
・2010年11月2日(デンマーク)
・2010年11月12日(フィンランド)
・2011年4月17日(ルーマニア)
・2011年4月24日(ハンガリー)
・2011年9月20(オランダ)
・2011年10月11日(スペイン)
・2011年12月10日(ポーランド)
・2012年9月27日(英国:TV版)
・2013年12月28日(ノルウェー:TV版)
・2014年8月16日(オーストラリア:TV版)
・2018年9月15日(英国:カートゥーンネットワーク版)
分数60分
アニメーション制作ニトロゲン・スタジオ
配給ヒット・エンターテインメント
登場キャラクターAトーマスエドワードヘンリーゴードンジェームスパーシートビーエミリースペンサーヒロメイビスビクターロッキーケビン
登場キャラクターBなし
登場キャラクターCロージーディーゼルアニークララベルヘンリエッタクランキービッグ・ミッキー
登場キャラクターDヒロの友達ケンジ(言及のみ)、スカーロイ鉄道の機関車(間接的な言及のみ)*1
(絵本のみ:ジャックアルフィーマックスローリー1
登場人物Aトップハム・ハット卿ボックスフォード公爵ボックスフォード公爵婦人トーマスの機関士トーマスの機関助手
登場人物Bトップハム・ハット卿の付き人
(英語版のみ:トーマスの機関士トーマスの機関助手
登場人物Cゴードンの機関士ゴードンの機関助手スペンサーの機関士スペンサーの機関助手ビクターの機関士ヒロの機関士ヒロの機関助手ハット卿夫人ブレンダム港の作業員ソドー整備工場の作業員作業員ハット卿夫人ソドーブラスバンド灰色のスーツの男性人形劇の演者人形劇の演者の女性大きな帽子を被った女性
登場人物Dマッコールさん(言及のみ)
(絵本のみ:不機嫌な乗客
登場スポットナップフォード駅
ティッドマス機関庫
ソドー整備工場
ブレンダム港
沼地の線路橋
ヒロの森
ボックスフォード駅
ボックスフォード公爵夫妻の新しい別荘
ナップフォード鉄橋
アノファ採石場
富士山
五重塔?
あらすじトーマスはボックスフォード公爵夫妻の別荘を建設する為に遣って来たスペンサーと競走している途中にブレーキが壊れてしまい停まれずに、森の中の廃線に迷い込んでしまう。その先でかつて日本からやって来たヒロと言う古い蒸気機関車に出会う…。
挿入歌Go, Go Thomas?
メモきかんしゃトーマス長編作品第4作目およびCGシリーズ第1作目。
・時系列は第12シーズン第13シーズンの間の物語*2
・この作品から全てフルCGで製作される。また、長編第1作『きかんしゃトーマス 魔法の線路』以来、各キャラクターを各声優が担当しているが、この作品から正式に英米も朗読式から日本同様、各キャラクターを各声優が担当する様になる。
トーマスの機関士第8シーズントーマスとエミリーとゆきかき』、トーマスの機関助手第6シーズンヴィンテージトラックのエリザベス』久々に喋る。
・この作品でソドー島に来た最初の蒸気機関車がヒロだと言う事が判明する*3
・絵本では、四角い顔になる前のジャックアルフィーマックスローリー1、そして何故か当時未登場の不機嫌な乗客が登場している*4
ヒロビクターケビン長編作品初登場。
スペンサー長編作品に初登場。
ディーゼル10ハロルドブッチが登場しない最初の長編作品。
公爵婦人でも知ってたヒロ
スペンサー、初めてトップハム・ハット卿から説教を受ける。
トーマスエミリー続いてストーカー被害者になるスペンサー*5
ジョージトップハム・ハット卿トードダンカンデニスアルフィーエミリー続いて、泥沼に沈むスペンサー
あのゴードンヘンリージェームスディーゼルパーシーダックドナルドオリバーデュークピーター・サムの機関士トビーエミリートーマススカーロイダンカン続いて、恐ろしい仕返しを決行するスペンサー
時のゴードンパーシートビーオリバートードジェームス続いて、深夜迄野外に放置されるスペンサー
あの時のデュークトーマス続いて、ヒーローと称えられるヒロ
・未公開シーンではトップハム・ハット卿カーク・ローナン信号所?にいるシーンがある。
・漢字と平仮名が使用された唯一の作品*6
メイビスが外で貨車を牽引していたり、中で修理を受けて出て行くシーンが有る。
ボックスフォード公爵トップハム・ハット卿から説教を受けて、プライドがズタズタになるスペンサー
あの時のゴードンジェームスに続いてヒロに敬語を使用するトーマス
あの時のゴードンに続いて、ヒロに敬語を使用するパーシー
トーマスパーシートビーを虐める事無く、終始優しくしていたゴードンジェームス*7
ビクターの初台詞が長い。
ベン・スモールマーティン・シャーマンウィリアム・ホープキース・ウィッカムケリー・シェイルデヴィッド・ベデラジュール・デ・ヨングテレサ・ギャラガーマット・ウィルキンソングレン・ウレッジ伊川東吾玄田哲章坂口候一がボイスキャストに参加*8
・海外ではこれを元にしたテレビゲームがニンテンドーDS及びWiiで発売された。
・日本版でのみ『五重塔?』の場面がカットされ、ヒロが喋っている場面に差し替えられている。
・終盤の追跡シーンの流れが、長編第1作「きかんしゃトーマス 魔法の線路」とよく似ている*9。また、立場はレディーヒロディーゼル10スペンサーとなる。
・「下らんレース」と言っているトップハム・ハット卿だが、数年後機関車レースや競技に参加させている。
ボックスフォード公爵第15シーズンゴードンとファーディナンド』、ボックスフォード公爵婦人第16シーズンパーシーとパイプオルガン』まで台詞なし。
台詞ナレーターソドー島は夏を迎えている。空はとても青く、野原は美しい花で溢れ、鳥達は優しく囀っていた。そんな中、トーマスは水を補給していた。とても幸せな気分だった。突然、大きな激しい音を立てて銀色の車体が猛スピードで走り去っていた。」
トーマスの機関士「うわぁぁっ!あぁ?あぁ!?」
トーマス「はぁ!ビックリした!今のは何だ?」
ナレーターソドー島の彼方此方でこの銀色の車体に遭遇した。」
ヘンリー「どわっ!うわぁっ!スピードの出し過ぎだよ!」
パーシー「僕のバッファーが壊れちゃう!」
ジェームス「あぁ!ボディが汚れるじゃないか!」
エミリー「一寸!線路が大揺れよ!今の誰なの?」
トビー「危ない!」
エドワード「うわ!おい、!スピードを落としなよ!」
ゴードン「ん?俺の線路に割り込むな!!」
ナレーター「その後、ナップフォード駅に集まった皆は、先程までの出来事を話題にしていた。」
ジェームス「凄く大きかった!」
ゴードン「ボディは銀色だったぞ!」
ヘンリー「とっても速かった!」
トーマス「もしかしてあれは…!」
・一同「スペンサーだ!」
スペンサー「諸君!久しぶり!夏の間ずっとソドー島に居る事になってね!」
トーマス「どうして?」
スペンサー「実はとっても大事な仕事を任されたんだよ。ボックスフォード公爵夫が新しい別荘を建てる事になったのさ。公爵夫妻の夏休みまでに間に合わせなきゃいけないんだ。忙しすぎて君達と話す暇も無い。」
トーマススペンサーソドー島に?例え1日でも、僕は彼と一緒に居たくないなぁ!」
ジェームス「夏の間ずっとって言ってたねえ。」
ゴードン「こいつは最悪だな!」
ナレーター「その日の午後トーマスパーシーゴードンの丘に向かっていた。」
パーシー「よいしょ!よいしょ!よいしょ!」
スペンサー「そのスピードじゃ丘の上に着けるのはお茶の時間だな。」
パーシー「偉そうにしちゃって…!」
スペンサー「ノロマ君、道を空けな。」
ゴードン「俺がノロマ?失礼な奴だ!」
ナレータートビーは分岐点に向かって、ゆっくりと進んでいた。」
スペンサー「役に立つ機関車になるには、旧式すぎるんじゃないかトビー?ハハハハ。」
トビー「…!」
ナレータートビーは唖然とした。青信号で走り出し損ねてしまった。エドワードジェームスが一緒に走っているとスペンサーが近づいていた。」
スペンサー「こりゃ吃驚だな。貨車1台を2人で引っ張るなんて、弱っちょろい証拠だ。僕なら5台は運べる。」
ナレータージェームスはムッとして喋る気も慣れなかった。その夜機関車達全員でスペンサーの事を話した。」
トーマストビーの事を『旧式』だって言ったんだって!」
ゴードン「あいつは俺の急行用線路を占領しやがった!」
ジェームス「あんな奴一生ピカピカになれないだろうね!」
エドワード「お行儀だって悪いままだろうな!」
パーシースペンサーなんてホントに嫌だ!」
ナレーター「次の日、トーマスブレンダムの港に居た。機械を積んだ重い貨車を運ぶためだ。其処にはスペンサーもいた。彼は建築の資材を積んだ貨車を5台繋いでいる所だった。」
スペンサー「おやおやトーマスじゃないか。公爵夫は君みたいな小さいタンク機関車に、この仕事を頼まなくて正解だったよ。君じゃ、いつまでも終わらないだろうからな。」
トーマス「それって、如何言う意味だい?」
スペンサー「つまりだねトーマス、君なんかに重い荷物は無理って事だ。」
ナレータートーマスは腹を立てた。他の機関車も同じだった。スペンサーのこの言葉に、誰も納得がいかなかった。」
トーマス「何言ってるんだよ!僕だって頑張れば重い荷物を運べるよ!」
パーシー「そうだそうだ!トーマスは力持ちだ!」
ゴードン「それ程トーマスは、小さくなんかないぞ!」
エドワードトーマスはすっごく役に立つ機関車なんだ!」
ジェームス「それに、とっても強いんだ!」
ナレータースペンサーは其れを聞いても、全然怯まなかった。それ所か、彼はある事を思いついて言った。」
スペンサー「ようし、いいだろうトーマス。そこまで言うなら明日の朝、操車場で会おう。君と僕とで強さを競うんだ。どっちが重い荷物をより多く、より遠くまで運べるか。どうだ?競争しようじゃないか。」
ナレータースペンサーは意地悪そうにその場を去って行った。トーマスは急にとても不安になった。」
トーマス「大変だ!どうしよう!僕には無理だよ…あのスペンサーに勝てるわけない…。」
ナレーター「機関車達は不安そうにトーマスを見つめた。」
パーシー「君はソドー島の1番の機関車だよ。僕達ソドー島の機関車、スペンサーなんかに負けないって思い知らせてやろうよ!君ならできる!だって僕の親友だからね!」
ナレータートーマスは親友に目を向けた。パーシーは信じてくれている。」
トーマススペンサーの勝負を受けて立つよ!僕は絶対勝つぞ!」
ナレーター「次の日、まだ辺りが薄い夜明けにトーマスと仲間達は約束の場所スペンサーを待った。」
トーマス「やっぱり無理だよパーシー…。」
パーシー「大丈夫、君なら出来るよ。いつも君は『やれば出来る』って言ってるじゃない?絶対に大丈夫!」
ナレーター「勝負を決める為の準備が整った。はお互い重い貨車を繋ぎ始めた。エドワードが前に進み出た。」
エドワード「君達には、今からそれぞれ別の線路を走って貰う。止まれるのは水と石炭を補給する時だけだよ。」
ナレーター「そして、すぐエドワードは大きく汽笛を鳴らした。愈々勝負の始まりだ。」
トーマス「大丈夫だ!ちゃんと走って見せる!スペンサーに僕の強さを見せつけてやらなくちゃ!」
スペンサー「フフフフ。トーマスにどっちが強いかしっかりと教えてやる。キーキー音を立て、悔しがって帰るだろうなぁ。」
ナレーター「他の機関車達は皆心配になり、長く力一杯汽笛を鳴らした。」
ゴードン/ジェームス/パーシー「頑張れ!トーマス!」
ナレータートーマススペンサーは島を駆け巡った。ガタンゴトンと線路を走り、音を立てて森を抜けた。そして力強く丘を上った。スペンサーは笑顔のまま高音を立てて進んで行く。トーマスは息を切らしながらも一生懸命走った。」
トーマス「ふぅ…ふぅ…。」
スペンサー「愚かなタンク機関車君、いつになったら、分かるんだい?」
トーマス「やる気になれば何でもできる!絶対にスペンサーに勝つぞ!」
ナレータートーマスは急な斜面を登って行った。頑張っては私立図けたので車軸がキリキリと痛んだ。そして、ついに丘の上に到着した。」
トーマス「やったー!登り切ったぞ!」
ナレーター「その時、問題が起きた。カンカンと言う音が聞こえ、トーマスは息を呑んだ。」
トーマス「わああ!大変な事になったぞ!僕のブレーキが壊れちゃった!」
ナレーター「トーマスの車輪は音を立ててぐらつき始めた。そのまま物凄いスピードで丘を下っていく。」
トーマス「助けて!誰か!助けて!助けて!停まらないよ!うわ~!」
スペンサー「凄いスピードじゃないか!?」
トーマス「う…!わ…!あ…!」
ナレータートーマスは停まる事が出来ず、いつの間にか壊れそうな古い線路の上を走っていた。その先には茂みが厚い壁になっている。」
トーマス「大変!このままじゃ突っ込んじゃうよ!うわ!…!うわわわ!今の茂みは酷かったな!どうなっちゃうかと思った!スペンサーは操車場に着いている頃だろうな!僕との勝負に勝った事をきっと皆に自慢しているぞ!パーシーは多分、僕がどこにいるか心配するだろうな…。でもホントに、一体ここは何処だろう?」
ナレーター「辺りはとても静かだった。トーマスは途方にくれた。その時、誰かの声が聞こえた。」
ヒロ「誰だい?」(初台詞)
ナレータートーマスは声の主を探したが其処には誰もいなかった。彼は返事も出来ず、黙っていた。」
ヒロ「誰かいるのか?」
ナレーター「もう一度辺りを見回したが、やはり誰も居ない。」
トーマス「あの茂みの方から聞こえたみたいだけど…。」
ナレーター「ゆっくりとトーマスは目の前の茂みの中へ進んでいった。」
トーマス「はぁ…!はぁ…!」
ナレーター「茂みの先にはとても古そうな機関車が居た。機関車は壊れ、錆付いていた。トーマスは怖くなって話す事も出来ずに居た。すると、その機関車が微笑みかけた。笑顔は少し強張っていたが、とても優しそうな機関車に見えた。トーマスはちょっとだけ安心した。」
ヒロ「可哀想に、そんな酷い姿になって。如何して君はこんな所までやって来たんだい?」
ナレーター「彼は、またゆっくりとほほ笑んだ。トーマスも笑いたかったが、まだ笑顔にはなれなかった。彼と話をするべきか、其れとも助けを求めて逃げるべきか迷っていたのだ。でも結局そこを動かなかった。何故か目の前にいる奇妙な機関車から目が離せなかった。」
トーマス「こんにちは。僕の名前はトーマスです。」
ヒロ「そうか。私の名前はヒロだ。」
ナレータートーマスは何を話せばいいかわからなかった。こんなに変わった機関車を今まで見た事が無かったからだ。」
トーマス「何処から来たの?ここで何をしているの?」
ヒロ「ああ。話せばとても長くなるんだが、トーマスはお話が好きかい?」
トーマス「はい!僕は色んな機関車から、いつもお話を聞いています。」
ヒロ「それじゃあ、私の話も気に入ってくれるかな?私はとてもとても昔に、他の所からやって来たんだ。実はソドー島に最初に来た蒸気機関車の仲間なんだよ。」
ナレータートーマスはワクワクしてきた。」
トーマス「一体何処から来たんですか?」
ヒロ「私は日本と言う所から来た*10。遠く離れた場所だ。そこには山や海があり雪も降る。そして、沢山の鉄道がある。私はそこで1番強い機関車だった。皆から「鉄道の英雄」と呼ばれていたよ。」
トーマス「どうやってソドー島に来たんですか?」
ヒロ「とても大きな船に乗ってな。旅は何日も何日も掛かり色んな海を渡った。ようやく到着したこの島は、私の故郷とは全く違っていた。」
トーマス「島はどんな感じだったんですか?」
ヒロ「とっても静かだったよ。機関車はまだ、私しか居なかった。そしてここでも、皆に「鉄道の英雄」と呼ばれたんだ。とても嬉しかった。」
トーマス「何があったんですか?」
ヒロ「あぁ…。それが故障してしまったんだ。私の部品がこの島には無かった。そして、この側線に置かれたんだ。故郷から部品が届くのを待たなければならなかった。ずっとずっと待ち続けたよ。でもなぁ、部品がこの島に届く事は2度と無いだろう。」
トーマス「故郷に帰りたいですか?」
ヒロ「ああ…帰りたいよ。あの頃の『鉄道の英雄』に戻ってね…。」
ナレータートーマスヒロと言うこの機関車の事を可哀想に思った。」
トーマス「それじゃ、トップハム・ハット卿をここへ呼んできます!今、この鉄道を運営しているのは『トップハム・ハット卿』なんです。」
ヒロ「駄目だ。やめてくれ!私が居る事は、トップハム・ハット卿とやらには教えないでくれ!」
ナレーター「それを聞いてトーマスは驚いた。」
トーマス「どうして?」
ヒロ「私のような機関車等、誰にも修理は出来ないだろう。役に立たなくなった古い機関車達がどうなるのかは良く知っている。はぁ…。スクラップにされて、それから精錬所に送られてしまうんだよ。」
トーマス「信じられません!酷過ぎます!そんなの僕が許しません!」
ナレータートーマスはジッとヒロを見つめた。ヒロはとても悲しそうだ。一人ぼっちでとても怯えている。トーマスは決心した。」
トーマス「じゃあ、僕が直してあげます。直る迄トップハム・ハット卿には秘密にするんです。僕があなたを守ります。きっと、部品も見つられると思います。必ずあなたの事、もう一度『役に立つ機関車』に戻します。皆にあなたに、また『鉄道の英雄』と呼ばせて見せます!」
ナレーター「其れを聞いたヒロは、もう長い間忘れていた喜びの笑みを浮かべた。」
ヒロ「有り難うトーマス。味方になってくれて。」
ナレーター「その後、トーマスソドー整備工場へとやってきた。壊れたブレーキを修理する為だ。トーマスはこの場所が好きだった。そこでは様々な音が響き火花が散っている。とても活気に溢れた場所だった。其処へトーマスの友達、ビクターがやって来た。」
ビクタートーマス!重い貨車を牽いたまま、何も無い場所に行ったんだってな。そんな所で一体何をしてたんだい?しかも勝負したって?今度、スペンサーが下らない勝負を持ちかけて来ても、相手にするなよ!断るんだ!」(初台詞)
トーマス「分かったよビクター。」
ナレータートーマスは、スペンサーとの勝負の事など殆んど忘れていた。ヒロの事でもう頭が一杯だったからだ。ビクターにも彼の話をしたかったが、それは出来ない。もし、誰かに聞かれたら、[[トップハム・ハット卿に伝わってしまうかもしれない。」
スペンサー「やぁ、トーマス。ここにいたのか。故障したようだね。やっぱり7台の貨車は君には重すぎたようだ。」
トーマス「おはようスペンサー!おめでとう!」
ナレーター「スペンサー]]はとても驚いた。トーマスがすっかり落ち込んでいると思っていたのだ。」
スペンサー「今、何て言ったんだい?」
トーマス「『おはよう』、それから『おめでとう』って言ったんだよ。」
スペンサー「えっと…それは…。」
ビクター「仕事が無くて暇なのかい?それとも君って只のお喋りか?はっきり言ってここに居ると邪魔だよ!」
ナレータースペンサーはショックだった。」
スペンサー「よくもこの僕にそんな事を…!」
ナレーター「そして、スペンサーは物々言いながら去っていった。」
スペンサー「何も分かってないマヌケな奴だ…。」
ビクター「全く、ホントに生意気で嫌な銀色機関車だ。」
トーマス「(笑い声)」
ナレーター「皮肉っぽく言うビクタートーマスは好きだった。」
ビクター「どうやら、ブレーキは元通りに直ったようだな!頼むから、もう銀色機関車には関わるなよ!トップハム・ハット卿が支線で君を待ってるってさ!」
トーマス「有り難うビクター!」
ケビン「うわぁ!すんませんボス!」(初台詞)
ビクター「おーい!ケビン!困った奴だな!何回言えば分かるんだい?物は落とすんじゃなくて降ろすんだぞ!ゆっくり、ゆっくり!優しく、優しくだ!」
ケビン「わかりました。ごめんなさい、ボス。そうしようと思ったら、フックが滑っちゃって…。」
ナレータートーマスはその時、ケビンの反対側に興味深い物を見つけた。古いピストン・シリンダーを積んだ貨車だ。」
トーマスヒロの修理に使えるかも知れない。ビクターに言えば譲って貰えるかな?」
ナレーター「その日の午後、トーマス支線で忙しく働いた。彼は出来るだけ早く仕事を終わらせたかった。」
パーシー「ねえ!勝負の話を聞かせてよ!」
トーマス「ごめんよパーシー!急いでいるんだ!やる事が沢山有ってね!後で教えてあげる!」
パーシー「えー…。分かったよ、後でね。」
ナレーター「暫くして、トーマス整備工場へと戻ってきた。人気が無く静かだったのでトーマスは喜んだ。」
トーマスビクター。あの古いピストン・シリンダーは如何するんだい?」
ビクター「あの邪魔臭い山かい?只のガラクタだよ。」
トーマス「じゃあ、僕が持って行こうか?」
ビクター「でも、君は仕事で忙しいだろう?」
トーマス「いいや。別に構わないよ。」
ケビン「何ならお手伝いしますよ!」
トーマス「いいんだ!ありがとうケビン!」
ナレータートーマスはシリンダーを載せた貨車を牽いて、ウキウキしながら、ヒロの待っているあの場所へと向かった。すると、途中で後ろから誰かが大きな音を立ててやってくるのに気付いた。」
トーマス「あっ!スペンサーだ!彼に知られたくないな!こんなの運んでたら怪しまれちゃうよ…!」
スペンサー「ん~?ふむふむ。…ふうむ。」
トーマス「はぁ…見つかったかと思った。危ないとこだったな。」
ナレーターヒロは、トーマスが戻って来たので、とても喜んだ。トーマスの機関士助手がシリンダーを下ろしてくれた。」
トーマス「明日また来ます。そしたら、すぐに作業を始めましょう。皆に心配をかけたくないから、今日はもう機関庫に戻りますね。」
ヒロ「有り難うなトーマス。」
ナレータートーマスは、ヒロに笑顔で挨拶すると急いで機関庫に向かった。だが、暫く走った所で彼はある事に気付いた。」
トーマス「あ…!しまった!大変だぞ!そう言えば公爵夫が建ててる別荘の場所は、ヒロが今いる場所のすぐ近くじゃないか!?スペンサーは毎日ここにやって来るんだ…!もし、ヒロスペンサーに見つかったら、トップハム・ハット卿にばれちゃう…そしたら[ヒロ]]はきっとスクラップにされちゃうよ!よーく考えて慎重にやらなくといけないな…。」
ナレーター「その夜、トーマスは機関庫の皆にスペンサーと勝負した時の話をした。だが、丁度ヒロの事を話そうとしたその時トップハム・ハット卿がやって来た。」
トップハム・ハット卿「聞いてくれ!明日は皆とっても忙しくなるぞ。朝早い時間から、仕事をしてもらう事になるだろう。いいかねトーマス?忙しいんだから、重い貨車を引っ張ったりして、下らんレース等しては駄目だ!分かったね!本当に役に立つ機関車が必要なんだ!壊れた機関車等、必要無いぞ!」
トーマス「わかりました…。」
ナレータートーマスヒロの事を皆に話せなくなってしまった。トップハム・ハット卿の一言で壊れた機関車は必要ないと分かったからだ。次の朝、トーマスはとても忙しく働いたが気分はもやもやしていた。彼はヒロに会いたかったのだ。」
パーシー「悩んでるみたいだね…何かあったの?」
ナレータートーマスは親友の顔をじっと見た。パーシーには今迄隠し事をした事が無い。」
トーマス「実はね、島で一番古い機関車に会ったんだ。日本から来た…『ヒロ』だ。」
パーシー「それ凄いじゃないかトーマス!何処で?」
トーマス「後で連れて行って紹介するよ。ヒロの事を助けてあげたいんだ。手伝ってくれるかい?」
パーシー「うん!勿論じゃない!どうすればいいかな?」
トーマス「僕が運んでいる機械をマッコールさんに届けてくれるかい?」
パーシー「でも、僕の郵便はどうすればいい?」
トーマス「もう少しの先の何処かに隠しておけばいいさ。それで後から配達するんだ。僕は今から急いでヒロの所に行かないと!」
ナレーターパーシーはワクワクした。トーマスに協力できてうれしかった。そしてパーシーは暫く線路を走り来た事のない場所にやって来た。郵便貨車を隠す場所を探していたのだ。」
パーシー「この近くで安全な場所を探さないと、僕が戻って来るまで隠しておくんだから。ここなら隠しておくのにぴったりだぞ!きっと誰にも気づかれない!」
スペンサー「ここで何をしてるんだい、トーマス?君が居るべき場所じゃないと思うけどねぇ。」
トーマス「僕…ブレンダムの港に…行く所さ。」
スペンサー「何だか凄ーく怪しいぞ。きっと何か隠してるに違いない。」
ナレータートーマスヒロのいる所に着いたのは大分時間がたってからだった。」
ヒロ「もう来てくれないかと思ったよトーマス。」
トーマス「僕を信じて下さい。貴方を裏切ったりはしません。」
ナレーター「漸く、トーマスの機関士機関助手が工具箱を取り出してヒロの修理を始めた。」
トーマスの機関助手「よし!これでOKだ!」
トーマス「もっと貴方の為に部品を持って来ますからね。」
ヒロ「有り難うトーマス。でも、私の所為で迷惑をかけてないかい?私は年寄りだからな。」
トーマス「貴方は直ぐに綺麗になりますよ。また来ます!」
ナレータートーマスは出来る限り全速力で線路を戻って行った。急いで別荘に通りすぎなければならない。」
スペンサートーマス、何か企んでいるんじゃないのか?」
ナレータートーマスは何も答えずに急いで其の場を去った。スペンサートーマスの後を追いかけた。トーマスが急いで走っていると給水塔の所にパーシーが止まっていた。彼は悲しそうだった。」
パーシー「こんなに重い機械を運んでたから、バルブが壊れちゃったんだ…。」
ナレータートーマスパーシーに悪い事をしたと思った。」
スペンサー「これはこれはパーシーじゃないか。こんな重い荷物、君じゃ無理だろう!」
トーマス「ホントにごめんよパーシー。僕を助けたせいで故障してしまうなんて…。」
パーシー「ねえ、どうしようトーマス。郵便配達がまだだから、きっと、トップハム・ハット卿に怒られちゃう…。」
トーマス「心配しないでパーシー。明日、僕が手伝うよ。取り敢えず、整備工場に行かないとね。ビクターが君の事を直してくれるって。」
ビクター「こりゃまた、どうしたっていうんだい?今度はパーシーが故障かい?」
トーマスパーシーに僕の仕事を手伝ってもらったんだけど、バルブが壊れちゃった。」
ビクター「どうして彼に仕事を任せたんだ?」
トーマス「それは…だから…その…つまり…。」
パーシー「それはトーマス…」
ケビン「うわあ!」
ビクター「おーい!ケビン!ゆっくり、ゆっくりだろう!優しく、優しくだ!」
ケビン「すんません、ボス。ちょっとフックが…。
ビクター「滑った?ああ、分かってるよ。」
ナレーター「その時、トーマスは古い部品を見つけた。でも、その部品を貰うにはヒロの事をビクターにちゃんと話さなければならない。」
トーマスビクター!僕を助けてくれない?」
パーシー「君の助けがいるんだ。」
ビクター「そりゃあ、いつだって助けるさ!何をすればいいんだ?」
ナレーター「其処でトーマスヒロの事をビクターに話した。ビクターはとても驚いた。」
ビクター「そいつはいいぞ!誰かの為に、何かしてあげるのはとても大切だ。古い機関車だったら、尚更助けなきゃな!トップハム・ハット卿に話して…。」
トーマス「駄目だよ!絶対に黙ってて!ヒロは古いし故障している。もし知られたら、スクラップにされちゃうよ。でも、ヒロが役に立つ機関車に戻る事が出来たら、助けられる。」
ビクター「成程!そういう事だったのか!ここにある物で必要な物があれば、持ってっていいぞ!」
ナレータートーマスパーシーはとても嬉しくなった。」
トーマス「有り難うビクター!」
ビクター「それじゃあパーシー!早速、君を修理しよう!」
ナレーター「その日の夜、トーマスがようやく機関庫に戻るとトップハム・ハット卿が待っていた。彼はカンカンだった。」
トップハム・ハット卿トーマス!パーシーは郵便を運ぶ代わりに、君が牽いていた荷物を運んでいたそうだな!しかもパーシー郵便貨車が行方不明だと聞いたぞ!」
トーマス「……すみませんでした…。パーシー貨車が何処に有るのかわかりませんが、ちゃんと明日、一緒になって探します…!」
トップハム・ハット卿「宜しい!では明日必ず貨車を見つけたまえ!良いか、これは、命令だぞ!*11
ナレーター「機関車達は皆トーマスを見た。彼等はトーマスに何か理由があると分かっていた。」
エドワードトーマス
…。一体、何があったんだい?」
ナレータートーマスは大きなため息をついた。彼には友達の助けが必要だった。」
トーマス「はぁ…皆に聞いてもらいたい大事な話があるんだ。」
ナレーター「夜空に星が沢山光っている夜、トーマスヒロの事を全て話した。機関車達はこんなに素敵な話を聞いたのは初めてだった。次の日の朝、トーマスは休みも取らず、一所懸命沢山の仕事をした。スペンサートーマスのどんな動きも見逃さないようにしていた。公爵夫妻の別荘を建てる仕事も放り出して彼はトーマスの監視ばかりしていた。ゴードンヒロの為に修理に必要な部品を貨車に積んで運んでいた。トーマスゴードンゴードントーマスと目を合わせ微笑みあった。トーマスは一日中働いて仕事を終わらせるとそのまま操車場に向かった。すると、ゴードントーマスの方にやって来た。彼はとても気分が欲ニコニコしていた。」
ゴードン「俺の仕事は無事終わったぜ!急いで戻る所だ!急行は遅れちゃいけないからな!」
トーマス「お疲れ様、ゴードン!」
ゴードン「ありがとうよ、トーマス!」
ナレーター整備工場では火花が散り、機械がキーキーと音を立てていた。パーシーの修理が終わる所だった。其処にトップハム・ハット卿がやって来た。」
トップハム・ハット卿トーマスパーシー!まだ郵便貨車を見つけてないじゃないか!明日こそは必ず見つけるんだぞ!」
パーシー「わかりました。」
トーマス「勿論です。」
ビクター「…!パーシー直ったぞ!さあトーマス!元気づけてやんな!」
トーマス「元気が出るいい方があるよ。ついて来てパーシー!」
ビクタートーマス!君の為に、又何か残しておくからな!」
トーマス「有り難うビクター!」
パーシー「有り難うビクター!」
ナレーター「[[トーマス]とパーシーヒロの隠れ場所に向かった。パーシーはやっと今日初めてヒロに会うのだ。」
パーシー「あー!」
トーマスヒロ、僕の親友のパーシーを紹介するよ!」
パーシー「あの…こんにちは。」
ヒロ「こんにちはパーシー。君にはとても良い友達がいるね。それはきっと君が特別だからなんだろうな。」
パーシー「あなたには友達がいますか?」
ヒロ「ああ、居るとも。故郷にね。」
トーマス「会いたいですか?
ヒロ「とてもね。」
パーシー「なんだか悲しい…。」
ヒロ「悲しむ事は無いさ。この新しい煙突を見てくれ。ゴードンが持って来てくれた。ハハハハハ…。ゴードンは笑うと凄い笑顔になるんだね。意外に面白い機関車だ。」
ナレーター「それを聞いて、トーマスパーシーも微笑んだ。」
トーマス/パーシー「お休みなさい。ヒロ。」
ヒロ「おやすみ。我が友よ。又明日会おうな。」
ナレーター「その帰り道、トーマスパーシーは別荘の前を元気に通り過ぎた。車輪を鳴らしてボイラーを泡立てて走る彼等は、隠れているスペンサーに気付かなかった。」
スペンサー「怪しいタンク機関車達が何をしてるかこの僕が暴いてみせよう。スペンサー様のお出ましだ。僕にかかったら何も隠せないぞ~。」
ナレーター「朝になって、トーマスパーシーは一緒に郵便貨車を探しに出掛けた。」
トーマス「何処に置いたのか本当に思い出せないのかいパーシー?」
パーシー「そうなんだよ。」
トーマス「もう一度、よーく考えてみて。」
パーシー「考えたいけど、頭の中がヒロの事で一杯なんだ。」
ナレーターエミリートーマスの支線で忙しく働いていた。」
スペンサー「何故、トーマスは別荘付近をうろついてるんだい?」
エミリー「知らないわ。トーマスはとても忙しいから、いつも島中を走り回ってるのよ。」
スペンサー「フン!では、どうしてトーマスの支線で君が働いてるんだい?」
エミリー「だから今、言ったじゃない。トーマスは忙しい機関車だって。」
スペンサー「それじゃあ、今はどこだい!」
エミリー「あなたは立派な機関車なんでしょ。自分で調べたら?」
ナレータースペンサーエミリーの言葉にカチンと来て、彼女をずっと睨んでいた。処が睨み続けていた所為でトーマス達が上の線路を通った事に気付かなかった。そしてエドワードヒロの部品を積んだ貨車を運んでいる事にも気づかなかった。その日の夕方、トーマスパーシーヒロのいる場所へ行った。」
ヒロ「私の姿を見ておくれ~。」
ナレーターヒロのボイラーが完成していた。色んな部品を使ったので、とてもカラフルだった。トーマスパーシーは嬉しくて仕方無かった。」
トーマス「とっても素敵ですよ!」
パーシー「凄いや!」
ヒロ「アハハ、有り難う。でも、君達が心配だよ。銀色の機関車が夕べ、この辺りを調べていた。暫くここに来ない方が良い。その分、君達の友達が手伝ってくれる。今日は賢いエドワードが来たし、明日はジェームスが来てくれると思う。」
パーシージェームスは賢くないですよ。それに威張りん坊だもん。」
ヒロ「アハハハ!ハハハハ…。」
ナレーター「何時までも続くヒロの笑い声は大きくそして楽しそうだった。次の日の朝、2人は郵便貨車を探しに石切り場へとやって来た。中々見つからなかったが、代わりにスペンサーを見つけた。石切り場に居たメイビススペンサーを見つけた。」
メイビススペンサーじゃない!光栄だわ!私に石切場を案内させてくれない?」
トーマス/パーシー「(笑い声)」
ナレータースペンサーは困った顔になった。しかも彼はジェームスヒロの部品を積んで通り過ぎるのに気付かなかった。メイビスは自慢げに石材のホッパーの下に連れて行った。」
スペンサー「おいおい、やめろよ何するんだ!ゲホ、グホ、ゲフ、グフ…。」
ナレーター「暫くして、トーマスパーシーは石炭を補給していた。其処へヒロに必要な古い部品を運んでいたエミリーが通り掛かった。エミリーはとてもワクワクしていた。」
トーマス「頑張ってねエミリー!あ、あれは…!」
ナレータートーマススペンサーに気付いた。」
パーシー「あっ!」
トーマス「一体何があったんだ?」
ナレータースペンサーエドワードに引っ張られヘンリーに押されていた。砂ぼこりで煙突が詰まったのだ。スペンサーは急いで整備工場に行かなくてはならなかった。御蔭でトーマスパーシーは安心してヒロに会いに行けた。彼等は喜んだ。ヒロは少しずつ動けるようになっていた。」
ヒロトーマストップハム・ハット卿に会う前に私は絶対に役に立つ機関車に戻らなければ。」
トーマス「きっと戻れますよ!大丈夫!僕に任せて下さい!」
スペンサー「はぁ…。」
ビクター「いいかいスペンサー!情けない声を出しても、すぐには直らないぞ!明日までの辛抱だ!ほらほら!笑ってごらん!元気を出すんだ!」
スペンサー「…。」
ビクター「おーいケビン!ん?」
ナレーター「その時、ビクタースペンサーが今の騒音で目を閉じたのを見た。ビクタートーマスにウインクした。」
ビクター「いや…大丈夫だよケビン。フックは滑りやすいよな。君なら大丈夫だ。その調子で頼む。」
スペンサー「全くっ!うわっ!頼むから静かにしてくれないか!あう、うおぉ…。」
ナレータースペンサーに気付かれないように慎重に貨車を繋ぐとトーマスヒロの所へ向かった。」
トーマスヒロ。1人でいる時は何を考えているんですか?」
ヒロ「故郷の事だよ。君の友達に話をしてからというもの、ますます…、恋しくなってしまった。」
トーマス「明日、パーシーがあなたの為に最後の部品を持って来てくれますよ。それで修理完了です。もう隠れている必要なんてありません。」
ヒロ「有り難うトーマス。君は良き理解者だ。」
ナレーター「その夜、トップハム・ハット卿が機関庫でトーマスの帰りを待っていた。」
トップハム・ハット卿トーマス!まだ郵便貨車が見つかってないじゃないか!スペンサーは整備工場で修理中だし、別荘を建てる為の材料もに置いたままの状態だ!それに君はここ最近、自分の仕事をしてないようだ!いったいこれはどうなってるんだ!?」
トーマス「本当にすみません。明日になったら、必ず全ての事を解決させます。」
トップハム・ハット卿「必ずやるんだぞ!分かったな!」
ゴードン「心配すんなよトーマス!」
エドワード「明日になれば、パーシーが最後の部品を持って来てくれる!」
ジェームス「それまで僕達が交代でヒロを守るって!」
ヘンリー「そうだよ!明日全てが上手く行く!」
エミリー「心配無いわ!」
トーマス「皆…有り難う!」
ナレーター「そしてまた、ソドー島に朝が訪れた。スペンサーが修理から戻って来た。」
スペンサー「今日こそ怪しい。トーマスが何を企んでるか暴いてやる。」
ナレータースペンサーは手掛かりになる物を探していた。茂みの中を除いたり、側線をゆっくり調べながら進んだ。そして、スペンサーは少しずつヒロの隠れ場所に近づいていた。」(汽笛)
ナレータースペンサーは大きく長い汽笛を鳴らした。」
スペンサー「一体これは何だ?」
ナレータージェームストビースペンサーの汽笛を聞いて直ぐに様子を見に行った。」
スペンサー「遂に手掛かりを掴んだ。パーシー郵便貨車を見つけたぞ。きっと、トーマスの企みに関係してるに違いない!」
ナレーター「其処に、ジェームストビーが猛スピードで走って来る!スペンサーヒロの側まで来ていたのでジェームスは汽笛を鳴らし、トビーはベルを鳴らした。彼等は力を合わせて大きなスペンサーヒロの所から追い払った。スペンサーが逃げて行くと、今度はトーマスが反対側から現れた。スペンサーは挟まれてしまった。間も進めないし、後ろにも戻れない。そして、スペンサーが押しているのはパーシー郵便貨車だった。」
トップハム・ハット卿「何故、君が、パーシー郵便貨車を持っていたんだね?君の所為で皆が迷惑したんだぞ!」
スペンサー「そうじゃないんです。僕は…。」
トップハム・ハット卿「私は言い訳が聞きたくて来た訳ではないぞ!いいかねスペンサー!直ぐにパーシーを見つけて郵便貨車を返してあげなさい!」
スペンサー「全部、トーマスの所為だ…!仕返ししてやる!」
ナレーター「その日の午後、ヒロトーマスの事を待っていた。ヒロの火室は燃え上がり、蒸気が巻き上がっていた。」
トーマスパーシーがそろそろ最後の部品を持って来ますよ。それさえあれば、走るのに十分な蒸気が作れる。」
ヒロ「もうすぐトップハム・ハット卿に、私の姿を見せる事が出来るかも知れない。」
トーマス「勿論、トップハム・ハット卿は、あなたが仲間になる事を喜びますよ。」
ヒロ「本当に嬉しいよ。この日が来るのを、長~い事待っていた。…!」
トーマス「…!あれはスペンサーだ!」
ヒロ「見つかってしまったのか!? どうしよう…。スペンサーはきっと私の事を精錬所に運ぶ気だ…。」
トーマス「そんな事はさせません!もう殆ど修理は終わっているから、逃げ切れる筈です!着いて来て!」
ナレーターヒロは急いで走り出す準備をした。そして遂に線路を走り出しスペンサーから逃げる為蒸気をあげてトーマスに続いた。」
トーマス「やった!走れましたね!」
ヒロ「どうも有り難うトーマス。ハッハー!」
ナレーター「だが、問題が起きた。トーマスを見つけたスペンサーが追い付いてきたのだ。」
スペンサー「見つけたぞトーマス!」
トーマススペンサー!」
スペンサー「今日は絶対に逃がさないからな!」
ナレーターヒロトーマスの後を全速力で走った。スペンサーから離れたかったのだ。スペンサーは隣を走るヒロを見て驚いた。彼の様な機関車は今まで見た事が無かった。」
スペンサー「おっ!?」
スペンサー「君は何者だい?」
トーマスヒロ!」
ヒロトーマス!」
スペンサー「ちゃんと走る事も出来ないようだな!」
ナレーターヒロのエンジンは凄い音を立て始めた。ドームが揺れシリンダーが軋んだ。ヒロは心配になった。最後の部品が無いまま走ったので、どんどんスピードが落ちて行く。」
ヒロ「…!?」
スペンサー「うわ!」
ヒロ「…!そんな!」
トーマス「頑張ってヒロ!貴方ならきっと出来ます!!」
ヒロトーマス、もう駄目だ!…!」
トーマス「走り続けて!ヒロ!!」
ヒロトーマス!!」
トーマス「貴方なら出来ます!!」
スペンサー「無理だと思うけどねぇ!」
ナレーターヒロは、スペンサーの言う通りだと思った。またガラクタの塊へと戻ってしまった。ヒロはもう走れなかった。」
スペンサー「こんな奴の為に必死になってたのか?どう見ても、精錬所行きのガラクタにしか見えない!これじゃ、スクラップにするしか無い様だけどねぇ!トップハム・ハット卿だって、同じ様に思う筈だ!」
ナレータートーマスは最悪な気分だった。一所懸命頑張ったのに、ヒロをガッカリさせてしまった。」
トーマスヒロ精錬所に行かせないようにする為には、どうすればいいんだろう?…あっ!」
ゴードン「おい!メイスウェート駅まで競争しないか?ノロマなスペンサー君!俺が勝つけどな!」
ナレータースペンサーはとても驚いた。」
スペンサー「そんなの有り得ないねゴードン!勝つのは僕だ!」
ナレータースペンサーは直ぐにゴードンに続き煙突から煙を吐き出し車輪を回した。」
トーマス「心配しないでヒロ。ここに隠れて下さい。そうすれば全て上手く行きます。」
ナレーター「だが、可哀想なヒロは今までで一番悲しそうな顔をしていた。」
ゴードン「ほーら言った通りだろう!俺様が負ける訳無い!」
ナレータースペンサーが停まると急行列車のドアが開いた。中から出てきたのは公爵夫だった。彼等は怒っていた。」
スペンサー「あっ!しまった、公爵夫妻だ!」
ボックスフォード公爵スペンサー!君には本当にがっかりしたよ!別荘を作る為の仕事を任せたのに、今のままではとても夏休みに間に合わない!トップハム・ハット卿から君の様子を聞いたが、一日中トーマスを見張って過ごしているそうだな!」
トップハム・ハット卿「しかも、君の仕事ではない!!郵便貨車を牽いたままだ!「パーシーに返す」と、この前約束したのに、まだ返してないじゃないか!!」
ナレータースペンサーのプライドがズタズタになった。」
スペンサー「…実は皆が機関車を隠してるんです…!スクラップ当然のオンボロですよ!だから後を付けていたんです…!見たら、トップハム・ハット卿も、きっと…!」
ボックスフォード公爵スペンサー!おかしな言い訳はやめなさい!スクラップ同然の機関車を追いかけていただなんて!全く…!」
スペンサー「あっ…!」
ボックスフォード公爵「君を、ソドー島から返す事を考えねばな。この仕事に、向いていない事は明らかだ!」
トーマス「僕が手伝いましょうか?」
スペンサー「え…?」
トーマス「僕もスペンサーと一緒に働きます。そうすれば、別荘も夏休みに間に合うでしょう?」
ボックスフォード公爵「有り難うトーマス。君が手伝ってくれたらとても助かる。スペンサーから目を離さないようにしてくれよ。どうも様子がおかしいようだ。」
ナレータースペンサーはガッカリして溜息をついた。全てが裏目に出てしまったのだ。トーマスが戻って来た時にはもう辺りが暗くなり始めていた。ヒロはとても悲しそうだ。」
ヒロ「君は出来る限りの事をしてくれたよトーマス。だけど、私は近い内に、精錬所に送られる事になるだろう…。」
トーマス「いいえ!そんな事は有りません!僕が絶対にそんな事はさせません!諦めないで…!」
パーシー「あんな場所に郵便貨車を置いてしまって、ごめんね。ヒロの所に近すぎたよ。とってもいい隠し場所だと思ったんだ…。」
トーマス「気にしないでパーシー。僕達は精一杯やった。」
ヘンリー「これからどうするつもりだい?」
トーマストップハム・ハット卿に全て話すつもりだよ。」
エミリー「どうして?」
トーマス「僕達だけで、ヒロを直そうとしたけど無理だった。トップハム・ハット卿に助けて貰う冪だよ。だからまず、別荘の仕事を終わらせる。トップハム・ハット卿は、僕が役に立つ機関車だと分かったから、きっと僕の言う事を聞いてくれる。」
ナレーター「皆は何も言わなかった。トーマスが正しいと知っていたのだ。だが、誰もがヒロの事を心配した。彼はもう友達だ。ヒロを放っておけなかった。」
トーマス「僕が行けない間、皆でヒロに会いに行ってくれるかい?」
エドワード「勿論さ!任せてトーマス!」
ナレーター「機関車達は全員で汽笛を鳴らした。彼等はヒロの為に1つになったのだ。其れから数日の間トーマススペンサーは別荘の為に忙しく働いた。トーマスは常にスペンサーから目を離さなかった。機関車達は皆でヒロの相手をした。御蔭でヒロはさびしくなかった。ヒロは笑顔を取り戻しエミリーゴードンそしてパーシーに故郷の話をした。ヒロエドワードの言葉に耳を傾け、特別な石炭が必要だというヘンリーの話を聞いた。ジェームスの真っ赤なボディに感心しトビーを特別な存在だと思った。トビーヒロが初めて見た路面機関車だったのだ。公爵夫妻が別荘を見にやって来た。完成までもう少しだ。夫妻はとても喜んだ。スペンサーは嬉しそうに別荘について色んな事を話した。トーマスヒロに会う為に静かにその場を離れた。」
ヒロ「やぁ、トーマス。大切な親友よ。」
トーマス「こんにちは!ヒロ!」
ナレータートーマスには、ヒロが悲しんでいるのが分かった。」
トーマス「大丈夫!あなたをスクラップになんかさせません!僕を信じて!今夜で全てが解決しますからね!」
ナレーター「そう言うとトーマスはまた別荘へと向かった。公爵夫が帰るのでお別れの挨拶をする為だ。」
ボックスフォード公爵「どうも有り難うトーマス。君がいなければ、スペンサーは時間通りに終わらせる事が出来なかった。」
スペンサー「フン…。」
トーマス「僕はナップフォード駅に行くよ。」
スペンサー「何故だい?」
トーマストップハム・ハット卿に会うんだ。」
スペンサー「うーむ。トップハム・ハット卿にあのオンボロ機関車の話をするつもりだな。こうなったら先回りして上手く行かない様に邪魔してやる!あんなオンボロ機関車には、精錬所行きがピッタリだ!」
ナレータースペンサーは物凄い音を立てながら全速力でトーマスの後を追いかけた。トーマスは、スペンサーが猛スピードで後ろから追いかけて来るのが分かっていた。」
トーマス「僕は、誰よりも一番速く走れる!絶対に負けない!」
ナレータートーマススペンサーの競走が始まった!」
スペンサー「…!」
トーマス「…!」
スペンサー「…!?……!!」
ナレーター「其処は沼地のグラグラする古い線路だった。トーマスは此れがナップフォード駅へ近道だと知っていた。」
トーマス「…!」
スペンサー「…!?……!!」
ナレーター「其処で問題が起きた。」
スペンサー「うわぁ!うぅ…。」
ナレーター「大きなスペンサーはドロドロの泥濘に落ちてしまった。トーマスが様子を見に来たが、如何する事も出来なかった。」
トーマス「悪かったねスペンサー。線路が壊れると思わなかった。助けを呼んで来るから、ちょっと待ってて。」
ナレータートーマスナップフォード駅に到着した。彼はとても疲れて汚れていた。その頃、トップハム・ハット卿は夕食の最中だった。ナップフォード駅の駅長は、トップハム・ハット卿に電話をして、すぐに駅まで来て欲しいと伝えた。疲れたトーマス車輪はグラグラになっていた。トーマスは今から、トップハム・ハット卿ヒロの話をする時だと思った。トップハム・ハット卿は話を聞いてくれた。」
トーマスヒロはとても歴史の有る大切な機関車です。スクラップにするべきじゃありません!だから僕達で直そうと思ったんです…。」
ナレータートップハム・ハット卿は、黙ってトーマスを見つめていた。トーマスは不安になった。」
トップハム・ハット卿「その機関車…ヒロと言ったかい?」
トーマス「そうです…。」
トップハム・ハット卿「ひょっとして『鉄道の英雄』の事かな?」
トーマス「そうです!」
ボックスフォード公爵婦人「まあ!とても有名な機関車じゃないの!」(伊東久美子さんのボックスフォード公爵婦人の最初で最後の初台詞)
トップハム・ハット卿「そうだとも、あの有名な鉄道の英雄だ!私がそんなに有名な機関車の事を、スクラップにするはずが無いじゃないかトーマス。何故すぐ話してくれなかった?」
トーマス「ごめんなさい。僕が間違ってました。つい、心配で…それで、直そうとしたんです。」
トップハム・ハット卿「君はもう1人で悩む事は無い。直ぐにヒロの事を助けてあげよう。整備工場に連れて行って修理するんだ。ビクターヒロの煙突をピカピカにしてピストンも直してくれるぞ!」
トーマス「本当に有り難うございます!あ、そうだ。スペンサーを忘れてた。彼も助けないと。」
ボックスフォード公爵スペンサーにはあれ程、別荘から離れないようにと言いつけておいたのに、また離れたのか?!では、スペンサーの事はヒロがきちんと直ってから助ければいい。」
トーマスヒロ!トップハム・ハット卿に会って来ました!貴方が『鉄道の英雄』だって知ってましたよ!貴方がこれから運ばれて行くのは精錬所じゃない!僕達の整備工場です!」
ヒロトーマスに万歳だ!」
トーマスヒロにも万歳ですね!」
ナレーター「次の日、トーマスパーシーは仲良くヒロ整備工場へと連れて行った。」
トップハム・ハット「ようこそヒロ!随分時間がかかってしまったが、会えて嬉しいよ。」
ヒロ「有り難うございます。心から感謝します。それからトーマスも有り難う。」
トップハム・ハット卿トーマスは一生懸命やってくれた。ここにいるビクターが、すぐに君の事を「鉄道の英雄」に戻してくれるだろう。」
ビクター「勿論ですとも!お任せ下さい!期待に応える様、一生懸命頑張ります!我々、全員で…!」
ケビン「あ…すんません。ボス!」
ビクター「ああー。失礼しました。フックが凄く滑り易くて…。」
トップハム・ハット「どうもその様だな。」
ビクター「…。」
トーマス「大丈夫ですよヒロビクターなら安心です。」
ナレーター「其れから数日後、機関車達は皆でヒロに会いに行った。ヒロはゆっくりと姿を現した。」
ゴードン「お?」
エドワード/ヘンリー/トビー「…!」
トーマス「すごーい!」
パーシー「あ!」
ナレーターヒロはとても素敵に変身していた。丸で新しい機関車の様だ。」
トーマス「今、どんな気分ですか?」
ヒロ「とっても幸せだよ。こんな日が来るなんて思いもしなかった。」
トップハム・ハット卿「ご苦労だったな、ビクター。また戻ってくれて感謝する、『鉄道の英雄』よ。」
ヒロ「有り難うございます。」
トップハム・ハット卿「では、トーマス。今からスペンサーを泥の中から助け出しに行ってくれ。」
トーマス「お待たせスペンサー。助けに来てあげたよ。」
スペンサー「とても無理だろうなトーマス。君では力不足だ。」
トーマス「そうだねスペンサー、だから、君を助けられる機関車を連れて来た!」
スペンサー「君は誰だい?」
ヒロ「私の名前は、ヒロだ!」
スペンサー「あの時の、ガラクタ機関車かい?」
ヒロ「そう。私があの時のガラクタ機関車だ。」
スペンサー「そんな馬鹿な!!信じられない!」
ヒロスペンサー、そろそろ、その泥遊びは終わりにしよう。」
ロッキー「やあ、どうも。スペンサー!調子はどうだい?」
ナレーターヒロスペンサーを見事に助け出し、ロッキースペンサーを整備工場へと連れて行った。スペンサーは修理が終わると、ヒロトーマスに手伝って貰い、一緒に公爵夫妻の別荘の仕事を熟した。彼らは皆一所懸命働いた。」
スペンサートーマス、君の事を小さいと馬鹿にしてすまなかった。それからヒロ、ガラクタ機関車だなんて言ってすみません。君達は最高の機関車で、最高の友達だ。」
ナレーター「丁度その時、公爵夫が其処へやって来た。新しい別荘にとても満足した。その夜、トーマスヒロは体を休めていた。車軸は痛み車輪ももうクタクタだった。トーマスヒロの悲しそうな顔に気付いた。」
トーマス「どうしたんですか?ヒロ。」
ヒロ「君は本当に優しくしてくれた。私にとって1番の親友だよ。でも、私は故郷が恋しいんだ。」
トーマス「寂しい気持ちは分かります。そうだ!いい考えがある。一寸待ってて!トップハム・ハット卿。如何か、お願いです。彼を助けて下さい。ヒロ故郷が帰りたいんです。もう長い間、ここから帰っていません。だから、友達や故郷が恋しいんです。」
トップハム・ハット卿「君が言いたい事は、分かってるよ。よく私に話してくれたね、勿論、協力させて貰う。だから、安心するようにとヒロに伝えてくれ。」
ナレーター「其れから数日後、機関車達は皆ブレンダムの港に集まった。皆とてもワクワクしていた。」
パーシー「ほら!来たよトーマス!」
トーマス「皆いいかい?1、2の、3!」
ナレーター「機関車達は一斉に汽笛を鳴らした。その中に人一倍低くて長い汽笛があった。ヒロの汽笛だった。ヒロはゆっくりと線路の上を進み、トーマスパーシーの前で止まった。」
トーマス「等々帰る日が来ましたね。」
ヒロ「ああ、そうだなトーマス。ここで私にしてくれた事は決して忘れないよ。そして君達の事もね。」
トーマス「いつか、貴方の所に行きます。」
パーシー「貴方もまた、いつかこの島に来て言う下さい。」
ヒロ「そうだね、パーシー。」
トーマスソドー島も、貴方の故郷だと言う事を忘れないで。」
ヒロ「勿論だともトーマス。有り難う…。」
英国版CVナレーターマイケル・アンジェリス
トーマス/トビーベン・スモール
エドワード/ヘンリー/ゴードン/ジェームス/パーシー/トップハム・ハット卿キース・ウィッカム
エミリー/メイビス/ボックスフォード公爵婦人テレサ・ギャラガー
スペンサー/ビクター/ロッキー/ケビン/ボックスフォード公爵マット・ウィルキンソン
ヒロ伊川東吾
米国版CVナレーターマイケル・ブランドン
トーマス/パーシーマーティン・シャーマン
エドワード/トビー/ロッキー/ボックスフォード公爵ウィリアム・ホープ
ヘンリー/ゴードン/ジェームス/ケビン/トップハム・ハット卿ケリー・シェイル
エミリー/メイビス/ボックスフォード公爵婦人ジュール・デ・ヨング
スペンサーグレン・ウレッジ
ヒロ伊川東吾
ビクターデヴィッド・ベデラ
日本版CVナレータージョン・カビラ
トーマス比嘉久美子
エドワード佐々木望
ヘンリー金丸淳一
ゴードン三宅健太
ジェームス江原正士
パーシー神代知衣
トビー坪井智浩
エミリー山崎依里奈
スペンサー宗矢樹頼
ヒロ玄田哲章/田中完 (劇場予告のみ)
メイビス/ボックスフォード公爵婦人*12伊東久美子
ビクター/トーマスの機関助手*13坂口候一
ロッキー河本邦弘
ケビン河杉貴志
トップハム・ハット卿納谷六朗
ボックスフォード公爵/トーマスの機関士*14樫井笙人
参照画像 未公開シーン 日本版での未公開シーン
予告劇場版 きかんしゃトーマス 伝説の英雄(ヒロ) トレーラー
前作トーマスをすくえ!!ミステリーマウンテン
次作きかんしゃトーマス ミスティアイランド レスキュー大作戦!!

*1 作中では『色んな機関車』
*2 日本では第12シーズンが放送されていないエピソードがある為長編第3作第13シーズンの間の物語。
*3 原作や人形劇では特に言及されていないので、CGアニメのオリジナル設定。
*4 アルフィーの運転席とショベルの位置が逆になっている。
*5 トーマスの場合は雪達磨の風船?エミリーの場合はウィフスペンサーの場合はメイビスが加害者。
*6 苦難』と『菖蒲』。
*7 但し、パーシージェームス本人が居ない時、ヒロの短所を説明していた。
*8 樫井笙人さんと坂口候一さんは其々2役担当。
*9 特にトーマスヒロが桟橋を無事通過しスペンサーが通過した時に橋が壊れる場面。
*10 英米版では、「遠い国」と言われている。
*11 この後、エコーが続く。
*12 ノンクレジット。
*13 ノンクレジット。
*14 ノンクレジット。