正式名称は《『モンスターハンターライズ:サンブレイク』アナザーストーリー》。
MHR:S公式Twitter(@MH_Rise_JP)にて隔週投稿された短編小説シリーズ。
ゲーム本編で語られなかったエピソードや登場人物の過去等が描かれており、無料で閲覧できる。
概要 
- 2022年8月19日から11月25日までの期間、3ページ*1の短編小説と描き下ろし挿絵が含まれたツイートが発信された。
MHR:Sのストーリーを補完するエピソードが計8つ執筆されており、どれも濃密な内容に仕上がっている。
アナザーストーリーで初めて存在が確認された人物も存在する。
書籍化等の発表はない。
エピソード 
- 各エピソードに連続性はない一話完結形式。
すべてリンク先より閲覧可能。
vol.1「フィオレーネの密命」
- あらすじ
- 観測拠点エルガドのさりげない日常が描かれる。
どうやら王国騎士フィオレーネには素性を露わにしない秘密があるようだが…。
vol.2「チッチェ姫の冒険」
- あらすじ
- 王国を縄張りとするモンスターに近頃不穏な動きが見られ、
それを良しとしない王国の第一王女チッチェ姫は観測拠点の受付嬢になるために奮起する。- 時間軸はカムラの里における百竜夜行が収束する以前、MHRiseの本編と並行した場面であり、
語り手はフィオレーネだと推測される。
- フィオレーネの手を引いて女王陛下の下に向かったチッチェ姫は、
「自分もエルガドに行き、クエストカウンターがしたい」と語る。
女王陛下とフィオレーネは慌てて止めようとするが、チッチェ姫の決意は固く、
最終的にはチッチェ姫の覚悟と熱意に心打たれた女王陛下は許しを出した。
女王陛下は勉強を頑張るよう言ったが、チッチェ姫は「すでに資格は取っていた」と返すのだった。
- 挿絵ではなんと長髪に裸眼でドレス姿のチッチェ姫が描かれている。
そのあまりにも麗しいいでたちに、ハンターたちは騒然となった。
- 時間軸はカムラの里における百竜夜行が収束する以前、MHRiseの本編と並行した場面であり、
vol.3「俺の恩人」
- あらすじ
- 好奇心旺盛な研究員バハリは、密林の果てしない奥まで探索を続けていた。
そこに雷狼竜ジンオウガが襲い掛かり、窮地に陥ったバハリであったが…- 時間軸は大きくふたつに分けられ、十数年前の出来事とそれを回想している現在の姿が描かれている。
語り手はバハリ。
- とある男性ハンターが現れ、ジンオウガを一瞬で制したことでバハリは救われる。
共に朝を待ちつつバハリが語ったことによれば、大切な人への贈り物の素材として鉱石を探していたという。
去り際にハンターに名前を聞いても、「名乗るほどの者では、ないでゲコ」とはぐらかされてしまった。
その後エルガドに戻ったバハリは、一人の少女──フィオレーネに、
集めた鉱石から作った立派な剣をプレゼントした。
時は戻って現在。ふと気になったバハリが贈った剣の所在をフィオレーネに聞くと、
フィオレーネは「部屋の一番目立つところに飾ってある」と言い残し、
気恥ずかしかったのだろうか、顔を真っ赤にして逃げてしまった。
その様子を楽しみながら、バハリはあのハンターを探し出してお礼が言いたいと思うのだった。- 「ゲコ」という語尾を使っていること、挿絵にはボムガスガエルがいることから、男性ハンターは
カエルを多数保有するギルドマネージャー・ゴコクの若き姿である可能性が高い。
- 「ゲコ」という語尾を使っていること、挿絵にはボムガスガエルがいることから、男性ハンターは
- 時間軸は大きくふたつに分けられ、十数年前の出来事とそれを回想している現在の姿が描かれている。
vol.4「姫みこ様へ」
- あらすじ
- 雑貨屋のカゲロウから「姫みこ様へ」の
文 。
彼が故郷を失った悲しき過去の出来事が綴られている。- MHR(:S)のストーリーを紐解く超重要な内容が記されている。
- カゲロウの故郷は「ツキトの都」と呼ばれる場所で、「ミカド」が都を治めていた。
そしてミカドに忠誠を誓い、仕えるハンターは「家臣」と呼ばれる存在であった。
14歳の少女が亡き父・ミカドの跡を継ぎ、20歳で隣国の貴族と結婚。そして子供を出産した。
その子供こそが「姫みこ様」、つまりヨモギのことである。
- そんなある日、「大いなる災い」が都を襲うことになる。
そしてこの場面で、とあるモンスターを連想させる描写が登場する。
以下、小説より抜粋。災いの龍は、顕現した神が如く天上にあって、ただ悠然と舞うのみ。
しかしその舞がもたらす嵐は、都をみるみるうちに滅亡へと導いていく…。
- 「舞がもたらす嵐」というキーワードから、
ツキトの都を滅ぼした災いの龍とは嵐龍アマツマガツチではないかと予想されていた。
本エピソードの公開がアマツマガツチ復活の伏線としてより濃厚になり、
そしてVer.15.0にて、ついにアマツマガツチがゲーム本編に舞い戻ってきた。
不倶戴天の龍を討ち、深き因縁を晴らすため、カゲロウは嵐龍の出現した獄泉郷へ向かう…。
- なおエピソードとしては、カゲロウはこれらを記した文をしたためたものの、
まだ姫みこ様へ献上する覚悟がつかずにいるのでタドリに相談に乗ってほしい、ということで、
実はこの手紙はヨモギ宛の草案をそのまま書き写したタドリ宛のものだった、というオチだが、
この顛末もVer.15の対アマツマガツチに関するストーリーと関わってくる。
vol.5「カムラの里―五十年前―」
- あらすじ
- 今から五十年前、カムラの里は百竜夜行と怨虎竜の襲撃によって壊滅状態に陥った。
当時を生きた里の衆が、どう立ち上がり未来へのバトンを繋いでいったのかを描く。- 語り手は若き日の里長フゲン。
- 当時の里長から託された里の防衛を果たせなかったと悲嘆に暮れていたフゲンに、
マガイマガドを死闘のすえに退けたハモンが声をかける。
彼が早くも見据えているのは砦による次の百竜夜行の防衛だった。
竜人族のハンターであるゴコクも「次は五十年後、時間はたっぷりある」と先のことを考えている。
さらにはまだ十歳の幼い少女ソラネが、持ち前の覇気と狩猟の才能をもって、里の衆に訓練をつけていた。
彼女や里の衆は「自分や家族、仲間たちの命、自分の故郷を、自分たちの手で守る」と意気込んでいる。
ソラネは百竜夜行の惨劇を二度と繰り返さないために
「ハンター以外も百竜夜行に立ち向かえる仕組み」を考えてもらいたいと頼む。
フゲンは皆々のおかげで自分のやるべきことが見えたと、里長へこの件の話をつけることを決め、
また、里の衆への訓練には自分も加わり、望む者には惜しみなく里を護る力を伝えたいと応じた。
ソラネはさらに、自分と一緒に百竜夜行をぶっとばしてくれるような強いハンターを育てたいと望み、
ゴコクから「教官」の道を示される。
ソラネは里の衆を「愛弟子」として鍛えていくことを宣言、フゲンは「気焔万丈だ!」と未来への声を上げた。- のちの「里守」制度の端緒となった人物であることが明かされた少女ソラネだが、
描写された複数の要素からウツシ教官の血縁者、ないし密接な関係がある人物なのではと目されている。
- のちの「里守」制度の端緒となった人物であることが明かされた少女ソラネだが、
vol.6「名探偵ヨモギ! うさ団子を護り抜け!」
- あらすじ
- 猛き炎がエルガドへ旅立ったその日、なんと茶屋の臼と杵が無くなっていた。
このままではうさ団子が作れない。奪った犯人は一体誰なのか…?- vol.5とは一転して、MHR:Sのストーリー開始直後のカムラの里におけるコミカルなひと幕。
語り手も各拠点の主要人物だったこれまでとは一変し、里集会所で療養中の上位ハンター・アヤメである。
- ミノトの雑務を手伝っていたアヤメは、屋外でヨモギが上げた大声に気がつき、里の衆も集合する。
聞けば、新天地へ旅立つ『猛き炎』を見送っていたわずかの間に、茶屋の臼と杵がなくなっていたのだという。
希少な木材を使用しているこれらを新たに作るにはひと月もの期間が必要とハモンは告げ、
その間は茶屋をひらけないとヨモギはへたり込み、その事実にヒノエはこの世の終わりのような悲鳴を上げる。
だがヨモギは立ち上がり、状況を整理して臼と杵を見つけ出すと宣言。
やがて「ある人物」に思い至ったヨモギとアヤメが、猛き炎が旅立った航路に目を向けると、
そこには倒した臼を船に、杵を櫂にして海上を進むウツシの姿があった。
──なに考えてんの、あの人。
ロンディーネが交易船で追いかけて連れ戻したウツシを尋問すると、
彼は愛弟子を見送った直後に完成した新たな狩猟技術を一刻も早く伝授したいと考えたが、
大社跡にダイミョウザザミが現れた異常事態に際して航路が封鎖されており船が使えないために
このような奇行強硬手段に出たのだと語った。
皆に止められなければあのままエルガドまで行けた自信はありました!とまで宣う彼に、
里の衆は猛き炎がいなくなった寂しさも忘れて大笑い。
結果、ウツシは無罪放免となり、ロンディーネから小型の蒸気船を借りて改めてエルガドへ。
アヤメはというと、猛き炎がこれから立ち向かうエルガドの異変を思い、
自分にそうしてくれたように王国の人々をも勇気づけてあげてほしいと願うのだった。
- vol.5とは一転して、MHR:Sのストーリー開始直後のカムラの里におけるコミカルなひと幕。
vol.7「王国を護る者」
- あらすじ
- かつての集落は見る影も無く廃墟と化した城塞都市。そこは提督ガレアスとアルロー教官の故郷だった。
当時の王国でいったい何があったのか。知られざる出来事を描いてゆく。- 語り手は若き日のアルロー教官。
- メル・ゼナの襲来で滅亡した「故郷跡」を訪れた新人ハンターのガレアスとアルローは
その光景に、いつかと夢見た故郷の復興は不可能だと確信、進むべき道を模索していた。
しかしふたりが第二の故郷である王都へ戻ると、王国の研究員バハリが「王都で疫病が蔓延している」と報告。
今まさに王都へ向かっており現在は密林にいるであろう医師を早急に迎えに行ってほしいと頼む。
故郷を失った自分たちを手厚く保護してくれた王都への恩に今こそ報いたいと密林へ向かったふたりだが、
新人ハンターにはとうてい手に負えない激昂したラージャンと出くわしてしまう。
ほうほうのていでキャンプまで逃げ切ったところでそれ以上動けずにいると、
ちょうどテントから出てきたのは、ツキトの都から来た薬師のタドリだった。
タドリのおかげで疫病は鎮まり、ガレアスとアルローも王都のために身体を張ってくれたと国王から褒賞される。
その結果に、もしも王都までもが故郷と同じように滅びてしまっていたら、とふたりは思いを巡らせる。
それから幾年、ガレアスは提督、アルローは教官として、王国騎士を束ねる立場となった。
王国を護る秘密兵器である決戦型狩猟船で大一番に挑むガレアスと、留守を任されて彼を送り出すアルロー。
すべては、滅びた故郷の無念を晴らすためだ。
vol.8「ウツシ教官がんばって」
- あらすじ
- 決戦型狩猟船の建造を控えたエルガドの仲間達。
それに協力することとなったカムラの里で、ウツシ教官はハンター達の素材配達を手伝うことになる。- MHR:Sのラスボスとの決戦を間近に控えたカムラの里が舞台。
語り手はウツシ教官。
- エルガドから書状を預かってカムラの里へ帰還したウツシは、加工屋のハモンから呼び止められる。
聞けば、王国の決戦型狩猟船建造に里も協力することになったが、素材の調達に遅れが出ているので
運搬を担っている人物を迎えに行ってほしいのだという。
素材の配達を任されているのは、ハモンの一番弟子ヒバサと、里長フゲンの姪であるモンジュ。
かつてとある調査船の改良に使われた実績のあるモンスターの素材を運ぶふたりと合流したウツシだが、
大社跡で運悪く巨大なリオレウスと遭遇してしまう。
素材を守るふたりからリオレウスの気を逸らすため、ウツシは攻撃や罵倒による挑発とあらゆる手を尽くすが、
リオレウスは意に介さず、ヒバサとモンジュに狙いを定める。
そこへ助太刀に現れたのは、エルガドの特命騎士ラパーチェとセルバジーナ。
王国のために手伝いを頼んでいるのだから任せっぱなしはナシと、三人は協力してリオレウスを退ける。
ヒバサとモンジュが運んだ素材も無事ハモンの手に渡り、狩猟船を完成させる手はずは整った。
ハモンは弟子のナカゴとミハバも連れて王都へ出向き、狩猟船の改造を直接指示することになる。
ウツシは再びエルガドへ向かい、猛き炎はきっと王国に垂れこめる暗雲を晴らしてくれる、
狩猟船はその大きな手助けになるだろうと、愛弟子への想いを馳せる。- MHR:Sでは、ヒバサとモンジュはクエスト依頼主、セルバジーナとラパーチェは拠点NPCだが、
全員MHRiseでDLCボイスが発売されたキャラクターでもある。
Rise発売当初からのプレイヤーにとっては「裏設定キャラクター大集合」といった趣となっている。
- MHR:Sでは、ヒバサとモンジュはクエスト依頼主、セルバジーナとラパーチェは拠点NPCだが、
- MHR:Sのラスボスとの決戦を間近に控えたカムラの里が舞台。
関連項目 
シリーズ/モンスターハンターライズ:サンブレイク
イベント・メディア展開/ノベル版
イベント・メディア展開/モンスターハンター エピソード