- 種族
- 牙竜種(竜盤目 四脚亜目 凄爪竜上科 トビカガチ科)
- 別名
- 飛毒竜(ひどくりゅう)
- 英語表記
- Viper Tobi-Kadachi
- 登場作品
- MHW:I
目次
生態・特徴 
- 渡りの凍て地にて生息が確認された、飛雷竜トビカガチの亜種。
基本的には樹上性である通常種に対し、亜種は普段から陸上で行動しており、
雪原や洞窟内などで遭遇する場合が多い。
黒色や赤茶色が入り混じる鱗や逆立つように生え揃った背中の体毛、
そして尻尾に無数に仕込まれた鋭い棘が特徴。
また、暗がりでは瞳孔が大きく見開き、両眼が妖しげな橙色に輝いて見える。
- トビカガチ通常種のように帯電によって身体能力を強化するような術は持ち合わせていない
(むしろトビカガチ亜種は電撃を特に苦手とする)が、
そもそも通常種以上に運動能力に長けており、素の状態でも非常に俊敏な動きで獲物に襲い掛かる。
身体の側面には通常種と同様に皮膜が隠されており、
これを広げて空中でもある程度の急制動を掛ける事を可能としている。
ただしトビカガチ亜種の場合はわざわざ樹上などから高度を確保したりはせず、
地面から跳躍した後、そのまま皮膜を広げて巧みな空中制動を披露する事ができる。
しかもこれを洞窟内などの閉所でも構わず実行する場合もあり、
その機動性もまた通常種以上と見て間違いない。
- 牙からは麻痺性の神経毒を、尻尾の棘からは致死性の出血毒を分泌し、
その二種類の異なる毒を武器に獲物を狩る性質から《飛毒竜》とも呼称される。
大型モンスターの中では小柄な部類であり、常に一撃必殺を狙えるほどの攻撃力は無いが、
軽快な身のこなしを活かした連続攻撃で縦横無尽に攻め入る戦法を得意とする。
特に強靭な尻尾とそこに生え揃う毒の棘が最大の武器であり、
獲物や外敵との戦闘においてはその尻尾を振り回し、棘ごと打ち据えるような攻撃を多用する。
また、この棘は尻尾を振り抜く勢いを利用して射出する事も可能。
氷原にも容易に突き立つほどに鋭く、しかもその一本一本に豊富な毒を有するため、
直接攻撃にしても射出された後のものにしても、棘には常に警戒が必須となる。
なお、トビカガチ亜種が一度に分泌できる毒の量には限界があるらしく、
相手や状況によっては一撃では十分な効果が表れない場合もある模様。
しかし、そのような自身の性質を十分に理解しているのか、
トビカガチ亜種は同様の攻撃を執拗に繰り返して立て続けに傷を与え、
その傷から繰り返し毒を送り込む事で確実な症状の発露及び悪化を狙う傾向がある。
- 渡りの凍て地に生息するモンスターの中では寒さへの耐性が比較的低い。
そのため、主に洞窟内の地熱で暖かい場所を徘徊しているが、空腹になると地表に姿を現す。
主要な獲物はポポであり、まず噛み付いて神経毒を送り込むことで獲物の動きを阻害し、
痺れた相手の急所を見定めて仕留めるという慎重な狩りを行う。
更に特徴的な点として、仕留めた相手の肉を食いちぎり巣へと持ち帰る生態を有する。
肉を咥えて巣に帰るとその場で捕食し、食べ残しは痕跡として扱われる。
なお、トビカガチ亜種が潜む洞窟内はこの毒液の影響により、
「その場にそぐわない匂い」が充満しているという。
通常種と同様に凶暴性は比較的低く、遭遇しても此方から危害を加えない限りは襲ってくることは稀。
しかし此方を発見するや否や攻撃を仕掛けてきたケースもある為、油断は禁物である。
- 俊敏な動きと二種類の毒による攻撃の数々は厄介ではあるが、
より獰猛でパワフルな大型モンスターも多数生息している渡りの凍て地の生態系においては
決して上位に位置するとは言えない存在である。
しかし、逆に言えば最低限トビカガチ亜種を制する事ができるほどの実力が無ければ、
渡りの凍て地での探索活動は無謀に近いとも言える。
そのため、新大陸古龍調査団に在籍する一部のハンターからは、
渡りの凍て地に立ち入る実力があるかを見極める「氷土の番人」とも呼ばれている。
- 鋭く発達した爪や棘はハンター用の武器の素材としての需要が高い。
特に猛毒を有する棘は武器に毒属性を付与できる素材として非常に有用とされているが、
性質そのものが非常に危険な代物であるため、熟練の職人でなければ扱う事ができない。
見た目以上に強靭な毛皮や柔軟性に富んだ皮膜も防具の加工によく利用され、
特殊な加工を施す事で頑丈な防御力と使用者の動きを阻害しない伸縮性を両立する事ができる。
概要 
- 飛雷竜トビカガチの亜種。ダウンロードコンテンツである『MHW:I』より初登場した。
通常種は帯電状態が特色であったが、亜種は毒を中心に攻撃してくるため「飛毒竜」の別名を有する。- 初公開は2019月7月31日~8月1日。
各種ゲーム誌などの事前体験実機プレイで遭遇した敵として取り上げられる形で明らかになった。
- 初公開は2019月7月31日~8月1日。
- 英語名の「Viper*1」からも窺い知れる通り、通常種に輪を掛けて蛇のような外観をしている。
甲殻は茶色で、その上に巨大な鱗のような黒い模様が重なって見えるという外観が特徴的で、
まるでハブやマムシのような毒蛇を連想させる見た目となっている。
これで実際に毒を有するのだから、十中八九毒蛇をモチーフとしているのだろう。
片手剣使いのハンターならば馴染みのある呼び名ではないだろうか。- 通常種との大きな差異として「体毛が逆立っていない状態が見られない」点が挙げられる。
疲労時を含めて毛が短くなっている状態は一切確認できず、
通常種の帯電状態のように体毛が長く伸びた状態を維持し続けている。
また、通常種は帯電状態という形態変化が特徴的なモンスターであったが、
亜種に関しては形態変化が存在しないと考えられる。
他にも、尻尾に生えている棘が通常種よりも目立つ。 - 狂暴そうな印象を受ける外観だが、意外と性格はマイペースそのもの。
生態行動時にハンターが眼前を横切ってもそのままストーカーしても敵対することはなく、気ままに過ごしている。
ただし、初遭遇時のみ登場ムービーでの流れに沿って敵意を示し、すぐさま攻撃してくる。
- 通常種との大きな差異として「体毛が逆立っていない状態が見られない」点が挙げられる。
- 後述する通り「状態異常のエキスパート」のような存在であり、
単純な毒だけでなく猛毒、さらには麻痺毒まで網羅して獲物を狩る生態を有する。
一方、同時期に登場するパオウルムー亜種は睡眠ガス特化型となっている。
- 初登場時は「渡りの凍て地」の洞窟エリア群に姿を見せる。
MHW:Iベータテスト段階で怪しげな暗い洞窟エリアが確認され、色んなモンスターが予想されていたが、
ひとまずトビカガチ亜種がこのエリア群で給水や睡眠をとることが確認されている。
- 捕食行動が特殊……というより、同じ牙竜種のオドガロンそっくりの食事を行う。
ポポが主な獲物なのだが、生態行動中は獲物を仕留めた後に肉を食いちぎって口に咥える。
そのまま自身の巣穴まで持ち帰り、無事到着次第その場で肉を喰らうという行動を見せる。
オドガロンのように巣穴に食料を溜めこむというよりは、安全圏で食べることが主目的と思われる。- また、ポポを仕留める際も先に相手の麻痺を狙って行動し続けるという性質がある。
噛み付きが成功して痺れると、その様子を見定めるように近くを歩く動作を挟み、致命傷を与える。
前述の「巣に持ち帰る」性質といい、トビカガチ亜種は慎重派と思しき要素が多々見られる。
なお、ポポの死骸自体は「捕食跡」、巣に持ち帰り食べた肉は「食いちぎられた肉」として
それぞれ痕跡扱いされる仕様になっている。- アステラ祭・セリエナ祭【万福の宴】において獣人族観察依頼所から
新規に「飛毒竜の晩餐」という依頼が追加された。
エリア8の巣にポポの肉を持ち帰って食べる所を撮影するのだが、
肉にほんの一口、二口食らいついてすぐ立ち去ってしまうので撮影するタイミングが結構シビア。
後ろ姿不可とは言うが、向きの判定もなかなか厳しめである。真横からの撮影が一番確実だろうか。
撮影しようと観察キットを覗き込んでいる時にコイツに刺されがちなのも面倒。
隠れ身の装衣を着るか、目くらましにヒカリゴケを撃っておくと安全に撮影できる。
老練の獣人族学者によると、寒さへの耐性が低いのでその場に留まって捕食せず、
比較的温かい地下の巣に持ち帰って食べるのではないかとのこと。
- アステラ祭・セリエナ祭【万福の宴】において獣人族観察依頼所から
- また、ポポを仕留める際も先に相手の麻痺を狙って行動し続けるという性質がある。
- 縄張り争いは現状アンジャナフ亜種との間で確認されている。
通常種同士でこの組み合わせは既に実現していることから察せられる通り、
トビカガチ亜種もアンジャナフ亜種に多少抵抗するものの一方的に敗北する形となる。
通常種とは異なり毒の棘を突き立てるようだが、アンジャナフ亜種に毒が通った様子もない。
- MHW:Iではマスターランクにおいて序盤の段階で任務探索に登場する。
バフバロ狩猟後、フィールドマスターと一緒に渡りの凍て地を調査した際に遭遇する。
MHWでのリオレイア亜種に引き続き亜種ながらも登場ムービーが存在する。
……というより、MHW:Iからの新規亜種で登場ムービーがないのはアンジャナフ亜種のみである。
- ストーリー上での狩猟後は武器や防具の素材が必要な場合を除けば、
解除の煙筒を強化する捕獲クエストと特別闘技場のクエストくらいしか行く必要がなく、
状態異常が面倒な相手であることから全然狩猟していないハンターも多かった。
のちに導きの地の氷雪地帯が追加された際にはその固有種として進出し、
地帯レベルを上げるために狩猟されることが多くなった*3……のだが、
依然あまり人気のないという印象が強かったことから、
MHW:Iで一番狩られていないモンスターの予想アンケートでトップになってしまった。
ただ、実際には上記の事情もあったためか、なんとかその地位は回避したようで、
正解は導きの地の瘴気地帯限定の隠しモンスターであるティガレックス亜種であった。
選択肢になっている時点で下から数えた方が早いであろうことは内緒である
戦闘能力 
- トビカガチ種特有の俊敏な動き、厄介な状態異常を兼ね備えている亜種。
トビカガチ亜種の用いる状態異常は毒・猛毒だけでなく、麻痺まで備えている。
通常種のような雷属性やられは使わないものの、手数と麻痺の合わせ技で気絶に陥る様子も見られる。
このようにトビカガチ亜種戦では複数の状態異常を念頭に置かなければならない。
MHWでは数が少なかった「状態異常を主軸に攻め立てるモンスター」の一体であることから、
従来のMHWではあまり意識されてこなかったスキルでの状態異常対策も検討したいところ。- 毒については尻尾などの肉弾攻撃に付随して発生するほか、
攻撃の勢いで射出される細長い毒棘(毒針)に触れる事でも発症してしまう。
更に、通常個体のトビカガチ亜種特有の要素らしく、
ハンターが毒に陥っている間に追加で毒属性攻撃を受けると「猛毒」へと移行してしまう。
トビカガチ種の肉弾攻撃は比較的軽いものが多く、通常種はゴリ押しが通りやすかったが、
亜種に対して被弾を軽視すると、あっという間に猛毒を発症してしまう。
しかも歴戦の個体に至っては尻尾破壊をしない限り一撃喰らっただけで猛毒になってしまう。
リオレイア亜種と希少種のサマーソルトでは通常個体の時点から一撃で猛毒になるが、
あちらは予備動作の大きい大技なのに対し、こちらは頻回に放ってくる攻撃であり対策は必須。
スキルで毒対策を行う場合は、Lv3の毒無効段階まで積んだ方が安定するだろう。
また、免疫の装衣や解除の煙筒も有効。こちらならば麻痺対策も兼ねることができる。 - 麻痺については噛み付き攻撃に付随する形で蓄積し、2回ほど連続で受けると発症する。
現状説明はないが、恐らくは牙に麻痺毒が含まれているのだろう。
MHWより前の作品の感覚で言えば動きが止まってしまう麻痺の方が厄介に感じられるが、
発症する攻撃の頻度・解毒や体力回復を図る際のアイテム使用の隙の長さなど、
「MHWの環境では毒の方が厄介」と考えることも可能ではある。
いずれにせよ、プレイヤーがどの属性に対していかに対策するかが狩猟の成否に関わってくるだろう。
気絶・麻痺はオトモが殴って起こしてくれることがある点も覚えておきたい。
- 毒については尻尾などの肉弾攻撃に付随して発生するほか、
- 旋回するように飛び上がった後、そのまま旋回降下して周囲を薙ぎ払う大技がある。
これを行う際には鳴き声を上げるため、上手くタイミングを合わせて対処したいところ。
また、空中機動についてもMHWにおける通常種を凌駕する行動が見受けられる。
ただし、空中でスリンガーの弾などで怯ませると撃墜する事ができる点は通常種と同じである。
クラッチクローの武器攻撃がスリンガー弾を落とさせるタイプの武器種なら
尖鋭石を落とさせる事ができるので、うまく利用していきたいところ。
余談 
- 劇烈毒袋と濃縮麻痺袋という二種類の袋を排出する事がある。
異なる属性の袋が、同じモンスターから手に入るというのはかなり珍しい。
ただしMHWシリーズに多い傾向として報酬でのみ入手可能であり、
トビカガチ亜種自体はこれらの袋を有していない可能性はある。
素材 
- 飛毒竜の厚鱗
- トビカガチ亜種の体に覆われた鱗。汎用性の高い材質の為、幅広い用途に利用される。
- 飛毒竜の厚毛皮
- トビカガチ亜種の立派な毛皮。水に強い材質である為防具として活かされることが多い。
- 飛毒竜の剛爪
- トビカガチ亜種の鋭利な爪。両前脚の部位破壊で入手しやすい。素材の鋭利さは武器によく利用される。
- 飛毒竜の厚皮膜
- トビカガチ亜種の柔軟な皮膜。その材質は防具によく利用されるほど。
- 飛毒竜の猛毒針
- トビカガチ亜種の毒を有する部位。頭部の部位破壊で入手しやすい。
その有毒性は武器に付与するのにうってつけである。
導きの地に生息する個体のものは「妖艶な猛毒針」と呼ばれ、
その中でも歴戦の個体のものは「歴戦の猛毒針」と呼ばれる。
関連項目 
モンスター/トビカガチ
武器/カガチ武器
防具/カガチシリーズ
モンスター/ドスギルオス - 麻痺毒使いの牙竜種。こちらは濃縮麻痺袋を落とす事がある。
モンスター/ネルスキュラ亜種 - 本種と同じく猛毒と麻痺の使いの亜種。
モンスター/エスピナス - 麻痺と毒の炎ブレスを吐く