哀而不悲
アガンゾに対する少女時代のウーの胸中を物語ったストーリー。
時期としては悲鳴の洞窟でロキシーを喪ったよりも後の話。
ストーリー
- あの方をこちらに運れてきてもう15日も経った。
回復は早いが表情は暗いままだ。
時々、剣を握りしめる仕草を目にし、心を痛める女がここにいる。
時には悲しくて切なくなり、何もできなくなってしまう。
つまらない失敗も多くなったが師匠は何も言わない。
私も気づかないふりをした。
外で楽しそうに鳴いている小鳥たちが憎い。
見ていても嬉しくて切ない…
見なくても嬉しくて切ない…。
師から学んだすべてが一瞬で崩れ落ちる気がした。
言葉を交わせたかもしれないのに。
涙しながら親を恨んでいる少女を夜空の月がじっと見つめている。
私のことをあぎ笑うな。
この心の痛みが君には分からないだろう。
何を恐れているのかも聞くな。
傷も癒えないその体で一体どこへ…。
そう、もうどうしようもない。笑って送り出すしかないのだ。