時限爆弾サイファーズ
アラド大陸におけるサイファーズや魔法使いへの価値観が窺い知れるストーリー。
ストーリー
- 親愛なるアラドの住民たちと転移とモンスターによって苦しんでいる哀れな人たちへ。
読んだ後は世の中はこんなにも危険なのかと嘆くかも知れないが、
知らずにやられるよりは知った上で対策を講じた方が身のためであろう。
彼らについて知っている者はほとんどいないだろう。
聞いたことがあっても、魔法使いと何が違うのか分からない者がほとんどだろう。
ほとんどのサイファーズが地域社会によって隠ぺいされたからである。
また彼ら自身、実に巧妙で悪賢い。
ここからは非常に重要な内容となるので、吟味して読んでいただきたい。
彼らは一般の人には使えない力を扱い、それが原因でよく魔法使いと誤解される。
厳しい訓練を受け、魔法使いとして成長していくのと違い、
サイファーズの強力な力は生まれつきである。
管理どころか研究すらされていない状況で
突然変異によって生まれるサイファーズは強力な力を持っているものの、
その力をコントロールできる正しい価値観が確立されていない。
考えてもみてほしい。
魔法使いは長年の訓練で自分の限界を知り、魔法の恐ろしさにも気づく。
これを破って善良な住民に被害を与えた場合は魔法ギルドに通報され、処分を受ける。
生まれつきの能力の範囲と限界は本人にしか分からない。
その上、サイファーズに関する研究も進んでいないため、
彼らの才能を悪用し、犯罪を犯してもそれを判断する根拠がないのだ。
続出しても追及するのが難しいと言うことである。
私は過去の記録からサイファーズの突発的な行動と思われる事例を
いくつか見つけたが実際はもっと多いだろう。
サイファーズたちはほとんどが身を隠して暮らしているため、数と行動すら把握されていない。
それに魔法で感知できないため、彼らの居場所を見つけるのは不可能に近い。
これは様々な事例で立証されている結論で、
彼らが起こした事故はいつも大きな犠牲をもたらした。
犠牲にする善良な住民を探している者はいないだろうか?
状況を掴んだら直ちに官庁に向かうのだ。
地域社会はサイファーズが隠れていないか調査を続け、決して警戒を緩めるな。