翼のない天使
オリジン前後でストーリー上のセリアの扱いが変化したため、それに伴い一部の文章が変更されている。
オリジン以降にも漂流洞窟の名前が出てくるのは、変更ミスなのか仕様なのかは不明。
一人称「俺」と「オレ」が混同しているのは原文ママ。
チャプター1…オリジン以前
- カゴン
- あぁ…どうすればいいんだ…くそっ…。
あぁ!イライラする!いいアイディアが浮かばない…。疲れてるのかな…。 - アベロ
- どうした?道の真ん中で叫んだりして。何かあったのか?
- カゴン
- うるさいなっ!!
…あぁ、なんだアベロか…。
おい、頭を叩くなって!髪型が乱れるだろ! - アベロ
- 小さい男だな、髪くらいいいだろ?
それより、なんでそんなにイライラしてるんだ?
また、鳥のフンを頭に落とされたのか? - カゴン
- 鳥のフンじゃなくてエンジェルだ…!
マイスイートエンジェル…。
天使に会ったんだ!
あぁ、あの優しい声に…可愛らしい顔…。
目を閉じていても浮かぶ素的な笑顔…! - アベロ
- …また片思いか…。じゃぁまあ、頑張れよ!
今度どうなったか教えろよー。いっぱいおごるからさ! - カゴン
- おい、たまには相談に乗ってくれてもいいだろ?
ハーモニカも直してやったじゃないか! - アベロ
- え?そうだっけ?
それよりお前の片思いごっとにもう二度と巻き込まれたくないからな。 - カゴン
- 恋というものは、苦難や逆境であればあるほど燃えるものなんだ…。
お前の歌のネタにしてもいいからさ。
10万ゴールドくらいなら出してもいい! - アベロ
- …まあ、いいか。王宮に挨拶に行くのも面倒くさいし。
急用ができたと言えばいいか。 - カゴン
- えっ…?それオレも女王様に怒られるんじゃ…。それは嫌だな…。
- アベロ
- 大丈夫、大丈夫。
恋は苦難があるほど燃えあがるんだろ?オレもそう思うな。
とりあえず、静かなところに場所を移そう。
ほら、離してみろ。片思いの相手は誰だ?
もう恋愛はこりごりだと30年も言い続けてきたくせに。 - カゴン
- 恋は突然やってくるんだ。
彼女の名前はセリア、この世で一番可愛いんだ。
人間で、年は10代後半くらいか。 - アベロ
- 歳の差があり過ぎるな…。
- カゴン
- なんだと、さっきから水を差すようなことばかり。
- アベロ
- オレは現実主義者だからな。あの事件以降…。
- カゴン
- …おい、昔のことは忘れろよ。
- アベロ
- それで、今の二人の関係は?
- カゴン
- …オレの顔や名前くらは知ってると思うけど。
オレの方は彼女に心奪われてしまった…。まぁ、そんな感じだ。 - アベロ
- …40年前の初春の時とまったく同じ状況じゃないか。
ますます嫌な予感がするな…。 - カゴン
- そんな言い方はやめろよ!
まるでオレが浮気者みたいじゃないか…! - アベロ
- 間違ったことは言ってないだろ?とにかく、その子はどこにいるんだ?
- カゴン
- アンダーフット広場の近くにいる。
…すごく無礼な冒険者と一緒に旅してるらしい。 - アベロ
- だったらアンダーフットを案内するって誘ってみるのはどうだ?
女の子が好きそうなケーキやクッキーでもプレゼントして…。 - カゴン
- アベロ…。
お前はそれだからガールフレンドができないんだよ! - アベロ
- はぁ?
- カゴン
- そんなつまらないデート、誰が喜ぶんだ!?
もっと強烈で、あま~い刺激が必要なんだよ! - アベロ
- へ、へぇ…。じゃぁ歌でも歌いながら花束を贈るとか…?
- カゴン
- それだっ!大急ぎで一曲書いてくれ!
- アベロ
- おい…!創作の苦しみをなめてんのか?!
- カゴン
- はははっ。お前の苦しみなんてどうでもいい。
今オレは恋に焦がれて死にそうなんだ! - アベロ
- …父さんはなぜ、あの時カゴンを俺に紹介してくれたんだ…。
- カゴン
- おお、美しい少女よ…!
- セリア
- …?えっ、わ、私のことですか?
- カゴン
- こ、ここにあなたより美しい少女は…い、いません!
このカゴン、あなたのためにう。歌います!
どうかこの歌を聞いて…。 - セリア
- どうして私に歌を…?
- カゴン
- と、とにかく、聞いてください!
ラララ~あなたはまるで翼のない天使…!
でも、ボクには見えます~、あなたの真っ白な翼が~! - セリア
- つ、翼…?ごめんなさい…。何を言ってるのか…。
好意はありがたいんですけど…もうやめてもらえませんか。
私は冒険者さんの側でお手伝いをしなければなりませんから。
それが私の使命なんです。 - カゴン
- で、では…この花だけでも…。
- セリア
- ごめんなさい。お気持ちだけいただきますね。
ありがとうございます、そしてさようなら。 - カゴン
- セ…セリア様ぁぁ…!
- アベロ
- (マンダリンを演奏しながら突然登場)
…一人の男の恋は虚しく終わってしまったのだ…
気にする者は一人もいなかった…
天使の翼の下に倒れた彼はそのまま岩となってしまった…。
アンダーフットの歴史上、最速でふられた男がここに眠っているということを…。 - カゴン
- アベロォォォ!キサマァァァ!!
チャプター1…オリジン以後
- カゴン
- あぁ…どうすればいいんだ…くそっ…。
あぁ!イライラする!いいアイディアが浮かばない…。疲れてるのかな…。 - アベロ
- どうした?道の真ん中で叫んだりして。何かあったのか?
- カゴン
- うるさいなっ!!
…あぁ、なんだアベロか…。
おい、頭を叩くなって!髪型が乱れるだろ! - アベロ
- 小さい男だな、髪くらいいいだろ?
それより、なんでそんなにイライラしてるんだ?
また、鳥のフンを頭に落とされたのか? - カゴン
- 鳥のフンじゃなくてエンジェルだ…!
マイスイートエンジェル…。
天使に会ったんだ!
あぁ、あの優しい声に…可愛らしい顔…。
目を閉じていても浮かぶ素的な笑顔…! - アベロ
- …また片思いか…。じゃぁまあ、頑張れよ!
今度どうなったか教えろよー。いっぱいおごるからさ! - カゴン
- おい、たまには相談に乗ってくれてもいいだろ?
ハーモニカも直してやったじゃないか! - アベロ
- え?そうだっけ?
それよりお前の片思いごっとにもう二度と巻き込まれたくないからな。 - カゴン
- 恋というものは、苦難や逆境であればあるほど燃えるものなんだ…。
お前の歌のネタにしてもいいからさ。
10万ゴールドくらいなら出してもいい! - アベロ
- オレの方が損してる気がするが…まあいいっか。
それにしても新しい歌でも書こうかなって思っていたところだったし。 - カゴン
- 代々歌い継がれる美しいラブソングになるぞ。
この俺が主人公だからさ。 - アベロ
- えっ?オレはコミックソングを書くつもりだが…?
とにかくその悲運のレディーはどこにいる? - カゴン
- 悲運だと…!
- アベロ
- 名前は?
- カゴン
- 彼女の名はセリア。名前も可愛いだろう?
魔法ギルドに所属しているのか、エルブンガードとウェストコーストを行き来してな。
さっきは帰ろうとしていたが…。 - アベロ
- …ストーカーじゃないか!
- カゴン
- なんだよ、さっきから水を差すようなことばかり。
- アベロ
- オレは現実主義者だからな。あの事件以降…。
- カゴン
- …おい。昔のことは忘れろよ。
- アベロ
- とにかく、その女の子にあったらどうするつもりなんだ?
何を話す?お茶でもしないかとか? - カゴン
- アベロ…。
お前はそれだからガールフレンドができないんだよ! - アベロ
- はぁ?
- カゴン
- そんなつまらないデート、誰が喜ぶんだ!?
もっと強烈で、あま~い刺激が必要なんだよ! - アベロ
- へ、へぇ…。じゃぁ歌でも歌いながら花束を贈るとか…?
- カゴン
- それだっ!大急ぎで一曲書いてくれ!
- アベロ
- おい…!創作の苦しみをなめてんのか?!
- カゴン
- はははっ。お前の苦しみなんてどうでもいい。
今オレは恋に焦がれて死にそうなんだ! - アベロ
- …父さんはなぜ、あの時カゴンを俺に紹介してくれたんだ…。
- カゴン
- おお、美しい少女よ…!
- セリア
- …?えっ、わ、私のことですか?
- カゴン
- こ、ここにあなたより美しい少女は…い、いません!
このカゴン、あなたのためにう。歌います!
どうかこの歌を聞いて…。 - セリア
- どうして私に歌を…?
- カゴン
- と、とにかく、聞いてください!
ラララ~あなたはまるで翼のない天使…!
でも、ボクには見えます~、あなたの真っ白な翼が~! - セリア
- つ、翼…?ごめんなさい…。何を言ってるのか…。
好意はありがたいんですけど…もうやめてもらえませんか。
私は冒険者さんの側でお手伝いをしなければなりませんから。
それが私の使命なんです。 - カゴン
- で、では…この花だけでも…。
- セリア
- ごめんなさい。お気持ちだけいただきますね。
ありがとうございます、そしてさようなら。 - カゴン
- セ…セリア様ぁぁ…!
- アベロ
- (マンダリンを演奏しながら突然登場)
…一人の男の恋は虚しく終わってしまったのだ…
気にする者は一人もいなかった…
天使の翼の下に倒れた彼はそのまま岩となってしまった…。
アンダーフットの歴史上、最速でふられた男がここに眠っているということを…。 - カゴン
- アベロォォォ!キサマァァァ!!
チャプター2
- アベロ
- カゴン、ここにいたのか。
- カゴン
- どうした?またからかいに来たのか?
- アベロ
- いや…別に。
この前、お前にインスピレーションを受けて書いた歌が大人気でな。
それで一杯おごりたくてさ。 - カゴン
- それはよかったな!おごられてやるよ…!
- アベロ
- どうした?何かあったのか?
イライラしてるように見えるけど。 - カゴン
- べ、別になんでも!
…むしろ何もないからイライラするんだよ…! - アベロ
- そうか…。あのセリアという子とうまく行かなかったのか…。
確かに、あれほど強烈な印象を残したら…女の子からしたら…引くだろうな…。
その子の幸せを考えるとお前とは雛れた場所にいた方が…。 - カゴン
- オレたち友達だろ?なんでそんなに冷たいんだよ!
オレは絶対諦めないぞ!セリア様にオレの気持ちを必ず伝えるんだ! - アベロ
- いや、伝わらなかったってことじゃなくてさ…。
- カゴン
- たぶんあの歌に問題があったんだ。
- アベロ
- 怒りの次は…現実逃避か…。
俺が書いた歌詞はインパクトがないって、お前が歌詞を書き直したんじゃないか…。 - カゴン
- 今回はプレゼント大作戦だ!
- アベロ
- …もう何も聞かないし…言わない…。
- カゴン
- ん?なにか言ったか?
それでラッピングペーパーが必要なんだけど…。
や、やっぱり派手で光るものがいいよな! - アベロ
- 錦蜘蛛の皮なら派手だし光るけど…本当にそれでラッビングを…?
- セリア
- あっ…こんにちは…。
- カゴン
- セ、セリア様。お、お元気でしたか?と、とてもいい天気ですね。
セリア様の心のようにあ、暖かくて…。 - セリア
- …ええ。いいお天気ですね…。
…あの、カゴン様…。 - カゴン
- は、はいっ!
- セリア
- またこの間みたいなことを言いに来られたのなら…。
- カゴン
- あ、あの時は…気がきかなくて…すみませんでした!
- セリア
- では…。
- カゴン
- お,お詫びとしてプレゼントを用意しました!
ご、誤解しないでくださいね!本当に謝りたくて…と、友達から…。 - セリア
- そんなに気になさらなくても…いいのに…。
でも、そこまで言うのならいただきますね。
ありがとうございます…。 - カゴン
- やった…!
- セリア
- あら、とても変わったラッピングペーパーですね。
何かの皮のようですが…。 - カゴン
- あぁ、それは錦蜘蛛です。
こんなに大きい蜘蛛の皮を加工して作ったんです。 - セリア
- く、蜘蛛…?そんなに大きいんですか?
蜘蛛の皮は初めてで…でも、ちょっと…。 - カゴン
- 知らないんですか?
錦蜘蛛はシルクをまとっているように見えることから錦蜘蛛と名付けられていて…。
そうだ、漂流洞窟の近くに生息してるから、見せてあげましょう! - セリア
- い、いえ。結構です…。
- カゴン
- ハハハッ、怖がらなくてもいいんですよ!ボクがこんなふうに!獲りますから!
- セリア
- ほ、本当に大丈夫です…。
こ、これは何ですか?白い羽…翼? - カゴン
- セリア様に翼はありませんが天使そのものですから!
ボクには一目で分かったんです! - セリア
- はい…?
- カゴン
- その翼をぜひつけてください!素敵だと思いますよ!
- セリア
- …困ります。
- カゴン
- さぁ、恥ずかしがらずに!
セリア様こ似合うデザインを用意しましたから。
簡単に固定できるように改良もしました。 - セリア
- ………。
- カゴン
- 絶対似合います!しばらくつけていたらすぐ慣れますよ。
白いワンピースも…。 - セリア
- 力ゴン様…。
お気持ちはありがたいんですけど…本当にごめんなさい。
これは受け取れません。カゴン様にはもっと素敵な女性がいるはずです…。 - カゴン
- いいえ!あなたより素敵な女性はこの世にはいません!
天使よりも美しく輝く女性は…。 - セリア
- …お返ししますね…。
シャラン様と会う約束をしたのでそろそろ失礼します。 - カゴン
- ちょ、ちょっと待ってください!
お茶でもどうですか…。友達になった記念に…。 - セリア
- 友達…というよりは優しい方として覚えておきます…。
それでいいですよね? - カゴン
- あ…え?た確かにボクは優しい男ですが、実はクールな面もありまして…。
- セリア
- では、カゴン様、さようなら…。
私はシャラン様と大魔法陣のところに行くのでしばらく会えません。
どうかお元気で。 - カゴン
- えっ?セ、セリア様!
- アベロ
- うわぁ~、プレゼントって翼だったのか。
やっぱりカゴンはすごいな…。 - カゴン
- セリア様…そんなに走って…転んだら…。
- アベロ
- そりゃそうだろ!
巨大な蜘蝶を見に行こうって誘われたり、天使の翼をつけろって言われたり…。
俺でもそりゃ逃げるよ。 - カゴン
- ちょ、ちょっと待って…。
セリア様ァァァァ!!!!! - アベロ
- (マンドリンを演奏しながら)
あぁ、哀れな少女の運命よ…!変な男に目をつけられ…。
もしカゴンが他の女性を狙おうとしたらすぐに誓備隊に連絡するんだ!
誓備隊はこんな時のために働いている! - ライナス
- セリアさんにもう付きまとうな。痛い目に遭いたいか?
- トビー
- セリア姉さんをいじめないで!冒険者さんに話すよ!
- カゴン
- …チクショォォォォ!!