ソロとマルチの違い

Last-modified: 2025-03-19 (水) 07:42:07

ソロとマルチの違い

はじめに

一口にテラレイドと言っても、ソロプレイとマルチプレイでは攻略の仕方に大きな差がある。
テラレイドをそれなりにやりこんでいる人でも見落とすことがあり、同じテラレイドのはずなのに「ソロで勝てたはずなのにマルチだと勝てない!」「マルチだと強いんだけどソロは無理!」という奇妙な現象が起きることが多くある。
では具体的に何がどう違うのか。1つずつ見ていこう。

その1 倒されたときのペナルティの大きさ

これはソロ・マルチというよりは人間操作かNPC操作かの違いなのだが、

  • NPC操作トレーナーのポケモンが倒されても制限時間は削れない
  • 逆に、人間操作トレーナーのポケモンが倒されると制限時間が1分削れる

ソロでは自分だけが人間操作トレーナーになるので、1回倒されたとしても立て直しが利くことが多い。このため、自滅上等の立ち回りをしたとしても、案外何とかなる場合がある。
だがマルチの場合は参加者全員が人間操作トレーナーになることが多い。ここで皆が皆自滅上等の立ち回りをしたらどうなるか。それだけで制限時間が4分削れる。最大7分30秒のレイドで4分削れることがどれだけ致命的か、言わなくても分かるだろう。
つまり、ソロでは倒されても「まあいいか」で済むが、マルチでは倒されてはいけないのだ。
このため、一度倒される前提で立ち回るポケモンをマルチに持ち込むことは、絶対にしてはならない。そんなポケモンが4匹集まったら、テラレイド最速敗北RTA状態になる。

その2 途中で諦められるかどうか

ソロプレイは「逃げる」を押して「はい」を選べば、どのタイミングでも諦めることができる。
だがマルチでは逃げることができない。実は参加者が1人だけだったとしてもみんなで挑戦を選んだ時点で逃げられなくなるので注意。
勝ち目がなくても最後まで戦うことになる。覚悟して戦うように。

その3 ターン処理

NPCがいるレイドでは、ホストのトレーナーのポケモンが動くとそれに合わせてNPC操作トレーナーのポケモンが動くようになっている。
だがマルチでは誰がどの順番で動くかは決まっていない。連打すれば速く動くことになるし、「たべのこし」やスリップダメージ等でターン処理が長くなるとその分遅れる。

普段1ターンとして処理されているものはテラレイドでは4倍されており、各人のポケモンが1回ずつ動くことで疑似的に1ターンとして処理されているらしい*1
つまり、マルチでは誰か特定の人が動けば動くほどその分ターンが消費され、逆に誰か1人が動かなければターン消費はその分抑えられる。ただしマルチレイドでは何もしないまま1分経過すると勝手に技を使うので注意!
そして、ターン経過がまちまちになるということは、「リフレクター」や天候技などが切れるタイミングが図りづらいということでもある。マルチでサポーターを担当する場合は常に状況を確認しておきたい。

なお、ソロの場合は自分が動かなければNPCは動かないので、いつまで経ってもターンが進まない。
このため、HPが減った状態で放置しても、NPCは相手のHPを削ってはくれない

その4 がっちりぼうぎょの存在

ソロレイドでは最初に自分が動いたターンにNPCの1人が「がっちりぼうぎょ」を使ってくれていることをご存知だろうか。
使う順番の関係で恩恵を受けられるのは次のターンからになるのだが、序盤のダメージを2ターン抑えられるので、バフやデバフなどの下準備がしやすくなる。

当然マルチではそんな親切な仕様はなく、恩恵を受けたければ自分で使うか、他の人が使ってくれるのを待つかするしかない。
このため、ソロで「相手の攻撃にどうにか耐えられる」と思っても序盤のダメージだけで判断してしまうと、マルチに持ち込んだ時に大惨事を引き起こす可能性がある。
そもそもギリギリ耐えられる程度の耐久を持つポケモンをマルチに持ち込むことの方がNGだが。
特に「はらだいこ」は、この仕様の差につまづきやすい。ソロだと通せる相手でもマルチだと耐えられないことがある。

その5 「あれ?もうバリアが張られてる?」

テラレイドのマルチをやっていて、こう思ったことはないだろうか。
ソロプレイの場合、基本的にアタッカーは自分1人しかいない。このため、他の3匹の攻撃でHPを削り過ぎて想定より早くバリアが展開されるということは、よほど戦術の噛み合わせが良過ぎない限りまず発生しない。
ところが、マルチではアタッカーが1人とは限らない。アタッカーが2人以上いた場合、ソロの時よりも早くHPが削れるため、その分バリア展開も早くなる。
また、あまり考えたくない話ではあるが、テラレイド攻略に十分ではないポケモンを連れているトレーナーが殴っては死に殴っては死にを繰り返すと、制限時間が削れて早々にバリア展開、ということもある。
これらのことから、マルチはソロに比べてバリアが早く展開されやすいと言える。

このため、自分が野良マルチでアタッカーを担当する場合、バリアを打ち破るのにソロの時よりも早いテラスタル発動が求められるのだ。バフを最大まで使ってから攻撃……などとのんびりしていては、早々にバリアを展開されて全然ダメージが通らない状態になりやすい。
野良マルチで「アシストパワー」でワンパンを狙ったり「のろい」を6段階積んだりが推奨されないのは、こういった事情もある。

その6 特性「てんねん」の是非

テラレイド、特に最強レイドでは時々特性「てんねん」のポケモンが攻略一番手として起用されることがある。たしかに相手の能力変化を無効化できるため、場面を選ばずに強いと思われがちなのだが、大きな落とし穴があることは(特にライト層に)ほとんど知られていない。
それは、テラレイドの味方サポート手段として多用されるデバフ(能力下降)も無視してしまい、サポーターの努力が無駄になるということ。
頑張って「ひやみず」や「バークアウト」を使おうが、特性「てんねん」持ちの被弾を弱めることはできない。有効なのは「やけど」状態(対物理技のみ)か各種壁技など一部のみ。
結果、特性「てんねん」持ちは自分の力だけで相手を倒すしかなくなり、マルチプレイなのに味方が「ただいるだけ」の状態になりやすいのだ。
逆に、マルチプレイで味方がきちんと対策を取っていた場合は、ラウドボーンを除いて今度は自分が「ただいるだけ」の状態になりやすい。

もちろん、特性「てんねん」以外のアタッカーがほとんど活躍できない超級難易度のレイドも存在するので、一概に否定されるものではないが、少なくとも★6レイドのマルチプレイであれば、特性「てんねん」をわざわざ選ぶ必要性は薄い。

まとめ

これ以外にも違いはあるが、少なくとも「ソロで上手く立ち回れるからといって、マルチでも同じように活躍できるとは限らない」のがテラレイドをより難しくしていることに間違いはない。
今更アップデートを望むべくもないので、我々トレーナーの側がその違いを理解し、混同することのないように気を付ける他ないのだ。
テラレイドに関する意見が合わないと思ったら、ソロプレイ前提かマルチプレイ前提かを確認してみよう。


*1 しかし技「みらいよち」や「はめつのねがい」は一人が行動するごとに1ターン経過する模様。これらの細かい仕様は調査中である