本棚/収録なし/海辺の漂流瓶

Last-modified: 2023-10-15 (日) 15:04:03

デイリークエスト「砂浜の守護者」

漂流瓶内の手紙(その1)

親愛なる友よ

私は君の助けを乞うために、この救援の手紙を書いた。

私は今、自分がどこにいるのかまったくわからない。
最悪なのは、漂流していた時にすべての航行設備と通信設備を失くしてしまった。
唯一の希望は、この漂流瓶が誰かに見つかってくれることだ!そして幸いなことに、瓶はまだたくさんある!

君が誰であろうと、君がどこから来たのだろうと、どうか私のことを当地の救援部門に知らせて欲しい。

漂流瓶内の手紙(その2)

親愛なる友よ

私は君の助けを乞うために、また救援の手紙を書いた。

私はここで食料、服、そして拙い手製の武器(私は兵士としての経験があってな)を発見した。
だから簡易的な天幕を作り、一番苦しい最初の段階をなんとかしのいだ。けど、自分がどこにいるのかまだわからない。
だから、やっぱり漂流瓶で助けを求めるしかないんだ。幸いなことに、瓶はまだたくさんある!

君が誰であろうと、君がどこから来たのだろうと、どうか私のことを珠守り人、またはほかの持明に知らせて欲しい。

漂流瓶内の手紙(その3)

手紙を書いたけど、もう助かるつもりはない。

実は無人島でタンパク米の栽培を始めたんだ。そして木製の臼、杵、ふるいを自分で作ったんだ、これでタンパク米を加工できる。
それと、うさぎとニワトリを捕まえて養殖し始めたんだ…まさか、こんな無人島でお金に不自由のない生活を始められるなんて思わなかった(金を使わないことが金に不自由のないことになるのなら)。
子供の頃の遊び仲間——阿浮を思い出した。きっと私のことを心配しているだろう。この手紙で彼が安心できることを願う。

ここにもう一つの手紙がある。不躾な頼みだが、長楽天にいる阿浮に渡して欲しい。

漂流瓶内の手紙(その4)

親愛なる友よ

前にも言ったはずだが、私に助かるつもりはもうない。(前の漂流瓶を拾ってないかもしれないから、もう一封書いた)

近くで星槎が故障して、新しい遭難者が私の孤島に漂流してきた。
彼は記憶を失っていた。彼を拾った日は七月三日、土曜日のはずだから、「土曜日」と名付けた。彼は私と違い、急いで文明社会に帰りたいようだ。
私は他人が苦しむところを見たくない。だからまだ文明社会で苦しんでいる人に、「土曜日」が帰らないよう説得して欲しいんだ。

草稿はもう書いてある。もう少し脚色して、瓶に入れて海に放り込んでくれ。

漂流瓶内の手紙(その5)

親愛なる友よ

やぁ、私からの手紙を待っていたかな?

古くより、仙舟には「隠士」の物語がある。
君はまだ知らないだろうが、私と「土曜日」はもう楽しい隠士生活を満喫し始めたんだ——日が昇れば働き、日が落ちれば休む。頚椎も椎間板も健康そのもの。私はこの浮島を「桃源島」と命名した、そして私が桃源島の島主だ。
俗世の喧騒と紛雑を振り落とし、真の天人合一を成した——人が一生を費やして追い求めるのが、私のような状態じゃないか?

この漂流瓶の目的は救援じゃなく、自慢だ。君はまた同じ手紙を拾うかもしれない。なんせ、いっぱい書いたからな!