遺物/次元界オーナメント/蒼穹戦線グラモス

Last-modified: 2024-01-21 (日) 01:27:21

詳細

  • 次元界オーブ
グラモスの鉄騎兵団
この次元界にはグラモス帝国の有名な鉄騎変形鞘が封入されている。
無数の白銀機甲が戦艦に積み込まれ、スウォームに対抗するため星系の外縁部へと向かう。

蒼穹帝国グラモスは数万光年もの広大な領土を持ち、野心的に遠くの銀河を見据えている。帝国の最盛期、グラモスの女皇ティタニアは巨大な艦隊を編成すると、文明の果実をすべての未開の辺境に届け、帝国の慈悲を感じさせ、統一することを誓った。

しかし、遠征は失敗に終わってしまった。天幕の彼方から虫の末裔が無限に沸いて出てきたのだ。グラモスの軍隊は反撃と敗北を繰り返し…いくつもの植民地が失われ、自慢の鋼鉄の艦隊も次々と陥落した。複眼と羽を持つ虫の包囲攻撃の中、グラモスの民の叫びは絶望に埋もれ、蒼穹は砕け散った。

ある日、機械の鎧を身に纏った騎士たちが空から舞い降り、天を覆っていた虫たちを殲滅した。その後、白銀の騎士たちは帝国の各星区を往来し、ボロボロの領土を越え、星系を滅ぼす災厄に抵抗した。彼らはまるでスウォームに抗うために生まれた戦士。鉄面の下に隠された彼らの素顔は誰も知らなかったが、彼らの降臨は神の恩恵の如く、蒼穹の希望を取り戻した。女皇の統率のもと、グラモスの鉄騎兵団は空を駆け巡り、ついには敵を食い止め、帝国に一息つく時間をもたらした。

しかし、代々の仇との絶えない戦いの中で、帝国はますます自身の敵のようになっていった——空高く飛ぶ鉄騎は増え、虫の潮が襲来した日のように蒼天を覆う。人々が女皇と騎士を見る視線は、スウォームに向ける恐怖の眼差しと同じのものになった。いつか帝国は望んでいた勝利を手にできるかもしれない。だがその時、グラモスはまだ人類が穏やかに暮らせる楽園のままだろうか?

戦火の消えないグラモスの辺境で、鉄騎兵団は最後の防御線を構築した。戦艦の上で、沈黙する騎士たちは使命を帯び、帝国全体の希望を載せて、群星を覆い尽くそうとする敵を迎え撃つ。


  • 連結縄
グラモスの静寂の墓碑
栄えた「帝国」グラモスは塵と化した。
そのかつての繁栄を証明できるものは何もなく、ただ星屑、機甲、戦艦、そしてスウォームの残骸だけが、記念碑のように惨烈な戦線の形を維持している。

博識学会の歴史学者は、グラモスはスウォームによって滅びたと考えている。しかし、中には別の見解もあった。それは、グラモス共和国は強敵を完全に超越したから滅んだというものだ。

スウォームによる恐るべき進攻から戦局を逆転させるため、執政議会は一か八か、人類の本質に手を加えることを決めた——「戦いのために生まれた」兵器を創造することにしたのだ。

その成果が「ティタニア」だった。何の権力もない女皇がテレパシーによって指揮を執り、彼女と繋がる騎士を束縛する。彼女が織り成す夢の中で、戦士たちの存在意義とはティタニアと彼女の「帝国」を守ることであった。短い生命の中、彼らは学び、戦い、女皇の統率を受け、恐れることなく敵に立ち向かい、名誉ある戦死を遂げる。

この嘘がいつ暴かれたのか、それを知る者はいない。グラモスの領土の旧人類の割合が一定数を下回った時か?科学者たちが、女皇が監禁に抵抗を始めたと気づいた時か?それとも…スウォームの攻勢が消えた日からか?

人々は鉄騎兵団が存在しない「帝国」のためにすべてを費やしたことしか知らない。数十年にも及ぶ血戦の後、機甲と虫の残骸がグラモスの星域全体に広がり、1本の「死の川」となった。残されたスウォームなど、もはや脅威ではない。議会のリーダーは平和の鐘を鳴らし、民たちに蒼穹を覆っていた天災を退けたこと、そして共和国は再び夜明けの光を迎えることを伝えた——しかし、訪れたのは夜明けではなく、もう一つの夜の始まりだった。

その後、グラモスという名の文明は消えていき、人々が待ち望んでいた平和は主のいない星域に降臨した。星屑と残骸が川となって、共に星の間を静かに流れる。