ヤドラン

Last-modified: 2025-03-20 (木) 10:32:51

ヤドラン

タイプみず.pngエスパー.png
 
種族値HPこうげきぼうぎょとくこうとくぼうすばやさ
95751101008030
 
特性どんかん/マイペース/さいせいりょく
 
入手方法野生で捕獲/進化

オージャの湖で捕獲
ヤドンからLv.37で進化


 
 

概要

初代から登場している、おなじみヤドンの進化形。
高いぼうぎょととくこう、そして大体の敵から先制される圧倒的鈍足が特徴。

通常特性は限定的ではあるが一部の妨害行動を防げる無難な性能である「どんかん」「マイペース」。隠れ特性の「さいせいりょく」は交代戦が存在しないテラレイドでは実質死に特性となっている。
技についても「わるだくみ」「てっぺき」「ドわすれ」といった優秀な積み技や、攻撃デバフ技の「ひやみず」、さらに「なまける」といった再生技も持ち、積み技を積んで殴って回復というテラレイドにおける基本的な戦術を得意とする。

難点はやはりその鈍足で、先制で急所に被弾されたときにリカバリーが効きづらいほか、追加効果でひるまされる危険性も他に比べて高い。「トリックルーム」でカバーしてもよいが、有効ターンや技スペースに注意。

アシストパワーの是非に関して

考察を開く

ヤドランは『テラレイドでアシストパワーといえば?』と問うとまず真っ先に挙がるポケモンの1匹ではないだろうか。

過去にエースバーン、ゲッコウガと最強レイドにおいて2度連続で活躍したことからレイド用のアタッカーとして一般的に幅広く認知された。そのため育成してる人も愛用してる人も多いだろうが、ほぼ100%がてっぺきとわるだくみを最大まで積んでアシストパワーで殴るヤドランであろう。
そしてエースバーンレイドでの活躍から使用する人が爆増したことにより、レイドボスが物理攻撃主体ならもちろんのこと、相手がてっぺきで防げない特殊技を使おうと、弱点の電気や悪技を使って来ようと、なんならエスパーに耐性のあるはがねやあくテラスタルのレイドだろうとお構い無しに起用するトレーナーが増えた。
結果、野良レイド(ランダムマッチ)において相性やレイドボスの動きを全く考慮せずに選出されたために満足に「アシストパワー」を放つことが出来ず、あっけなく倒されようとも強化解除されようとも頑なにてっぺきとわるだくみを積み上げ続けるだけの「賽の河原」に陥る事例が多数発生してしまっているのが現状である。

そもそもポケモンバトル自体、弱点を突いてこそ初めて高い威力を出すことができる。たとえば等倍威力160の「アシストパワー」は威力こそ高いが、みず技が抜群の場合「なみのり」に劣るのだ。ましてやあくテラスタル相手に「アシストパワー」を使うなど、タイプ相性表から学び直すべきである。

 

ヤドランは2段階上昇のバフ技が多く、最大までバフをかけられれば威力は380まで上がるので、一見するとあらゆるボス相手にワンパンを決められるように見える。それがもし決まれば爽快であることは間違いなく、つい追い求めたくなるのも仕方がないところではある。
だが、残念ながら高難易度のレイドボスのHPを一撃で完全に削り切るまでには至らないのが実情なのだ。何せ相手のHPは★6であれば4000~5000、★7にもなれば8000近くまで上がる。「たかが威力380程度」では飛ばせないのだ。
「でもエースバーンやゲッコウガはワンパンできたじゃん」と言うかもしれない。だがあれは相手が弱点タイプで実質的に威力が2倍になっていて、かつアイテムや応援の補正を入れてどうにか達成可能だっただけで、等倍以下の相性であれば当然一撃では倒せない。

ここからが真の問題で、この戦法は火力こそ高いが、起動までに物凄く時間がかかる。では、テラレイドで時間をかけすぎるとどうなるか。
全てのレイドボスは一定時間の経過、または一定HPの減少に応じてバリアを展開してくる。さらに多くのレイドボスは時間やHPの減少に応じて強化解除を使ってくる。そして、強化解除を使われた瞬間、全てのバフが吹き飛ぶだけでなく「アシストパワー」も「ねんりき」未満の弱小技になってしまうのだ。
困ったことに多くのボスの強化解除は中盤にやってくる。もたもたしていると簡単にバフが消されてやり直しになり、その間にバリアが張られて追い込まれる*1。中には序盤と終盤に2回も使うボスまでいる。
さらにヤドランはすばやさが極めて低く、ひとたび技を急所に受けると耐久バフを貫通して大ダメージを貰ってしまい、まず先制できないので立て直しも容易ではない。こうなるとさらに時間をロスすることになる。

 

以上のことから、特に通常の★6レイドにおいては時間をかけての「アシストパワー」ワンパン戦法は成功確率が低いと言わざるを得ない。★5も同様バリア展開を行う上、制限時間が★6より短いためバフをありったけ積み上げる暇はない。★4以下は普通に高レベルのポケモンで殴れば勝てるのでどのみち出番がない。
ソロであれば全ての行動が自己責任であり、ワンパンを試すというのであればいくらでもやってもらって構わない(実現するかどうかの是非は問わない)。また、合言葉ありのマルチ(「フルパ」)であれば自身のバフだけでなく味方と意思疎通を図ってデバフもかけてくれるので非常にやりやすい。だがランダムマッチング(野良)でこれをやろうとしたら最後、味方のデスで想定より早い強化解除やバリア展開が降りかかって簡単に瓦解しかねない。
明らかにフルパ向き、百歩譲ってソロでギリギリ可能な戦術であり、野良にこのタイプのヤドランを持ち込むのは危険である。

 

ただし、これはワンパン戦法に対しての評価であり、「アシストパワー」自体をメインに据えてはならないという意味ではない威力140程度で複数回攻撃する技としてなら、テラレイドでも十分強力である。
とはいえ、やはり強化解除に致命的に弱いため、挑むボスがこれをいつ使うか、それとも使わないかを熟知しておかなければ、活躍は難しい。また、バフも2~3回にとどめておかなければ、テラスタルして攻撃することも間々ならない。エスパータイプらしく運用者の知識が求められるのである。

育成例

ソロ向けエスパーアタッカー(マルチ厳禁)

Tag: エスパー特殊アタッカー

育成データ

テラスタイプエスパー
性格ひかえめ(とくこう↑こうげき↓
特性マイペース/どんかん
努力値配分とくこう252/ぼうぎょ252/HP4
実数値332-x-319-328-196-96
確定技わるだくみ/てっぺき
選択確定技アシストパワー/サイコキネシス
選択技ひやみず/なまける/ドわすれ
持ち物かいがらのすず/おんみつマント

詳細

いわゆるアシパヤドラン。最強のエースバーン最強のゲッコウガで広く使われていた型。
なによりも特徴はアシストパワーだが、一般レイドで使うにはサイコキネシスでも通用するので選択に含めている。

「アシストパワー」を使う場合は「サイコキネシス」の威力90以上になる「合計4段階バフ」が1つの基準である。
つまり「てっぺき」と「わるだくみ」を1回ずつ使うのが攻撃開始基準。また合計6段階上昇でも威力140になり、「サイコブースト」と同じ威力になる。伸ばすとすれば威力140までと覚えておこう。
アシストパワーに関しては必読。

ある意味当然ではあるが、物理攻撃をしてくるレイドに出していく。
特殊技を使うレイドや、物理技であっても弱点を突いてくるレイドの場合は選出を控えること(ゲッコウガはやや例外的ではあるが)。
実は最も重要な技は「ひやみず」である。バフとデバフを同時に解除されることは稀なので、「てっぺき」分が解除されても「ひやみず」のデバフが残りやすい。

基本的な立ち回りは以下。

てっぺき→ひやみず→ひやみず→わるだくみ→エスパー技→テラスタル発動+アシストパワー

デバフが解除されたら再びひやみず、バフが解除されたらてっぺきとわるだくみを1回ずつ使ってから反撃

最強レイド等ではバフ回数はやや異なるが、基本的には4~6段階上昇から欲張らないようにしたい。

ソロ向け……というか、バフ解除のタイミングがポケモンダウン等によって狂わされる野良レイドで「アシストパワー」を使いこなせることが稀なので、野良に持ち込むのは厳禁である。

みずアタッカー

Tag: みず特殊アタッカー 物理耐久アップアタッカー

育成データ

テラスタイプみず
性格ひかえめ(とくこう↑こうげき↓
特性マイペース/どんかん
努力値配分とくこう252/ぼうぎょ252/HP4
実数値332-x-319-328-196-96
確定技わるだくみ/てっぺき
選択確定技なみのり/ねっとう
選択技ひやみず/なまける/ドわすれ
持ち物かいがらのすず/おんみつマント

詳細

忘れがちだがヤドランはみずタイプでもあるので、当然みずアタッカーにもなることができる。
多くのみずタイプが没収された「ねっとう」を引き続き覚えられるので、「ひやみず」「てっぺき」と合わせ対物理ではかなりの強さを誇る。

最強のヘイラッシャ対策アタッカー

Tag: イベント特化アタッカー

育成データ

テラスタイプくさ
性格ずぶとい(ぼうぎょ↑こうげき↓
特性自由
努力値配分防御252、特攻252、残りHP
実数値332‐x‐350‐299‐x‐x
確定技くさむすび/てっぺき/わるだくみ/スキルスワップ
持ち物かいがらのすず

詳細

最強のヘイラッシャ対策のアタッカー。

相手の特性が「てんねん」であることを利用して「スキルスワップ」で奪い取りつつこちらが積んで殴る。
ただしこちらの特性が通常特性だとどちらもいかく無効。
加えて「スキルスワップ」後の特性は「てんねん」で相手のバフもデバフも無効のため、今回は「ひやみず」ではなく「てっぺき」で対策。

こちらの特性を「てんねん」にしてしまう弊害はほかにもあり、マルチではよく使われる「アシッドボム」や「ひやみず」などのデバフ技の恩恵を受けられない。
かといって「てんねん」を味方に押し付けると完璧な利敵行為となる。
以上からマルチで採用する旨味がない。
よって、このヤドランはマルチでの使用は非推奨である。ヤドランの宿命だ。

テラスタイプがくさのヤドランはオージャのみずうみにいる野生のテラスタル個体がいるため、まだレイド用のヤドランを持っていないならそれを捕まえると楽だろう。

立ち回り

  1. ヘイラッシャ相手に「スキルスワップ」
  2. 「てっぺき」×1
  3. 「くさむすび」×3~4
  4. テラスタルしてバリア展開まで「くさむすび」
  5. バリア展開弱体解除
  6. 「てっぺき」×1
  7. 「わるだくみ」×2~3回
  8. 「くさむすび」を連打

参考動画

VS最強のヘイラッシャ

VS最強のヘイラッシャ

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Tips

コメント欄


*1 実は最強のエースバーンも中盤に強化解除を使ってくるので、時間的にはシビアな方である。かたや最強のゲッコウガは序盤の1回のみ