sandbox(管理人)/初心者ガイド/実戦/立ち回り

Last-modified: 2022-04-19 (火) 16:47:58

 

 

はじめに

 

  • 立ち回りって何?
    • 解釈はいろいろあると思いますが、このガイド内ではお互いに牽制技以外が届かない距離で様子見しあっている時間のこととします。このページ内ではこの解釈を基本としておきます。
       
    • 立ち回りは対戦におけるほとんどの時間を占める要素です。開幕で相手に攻撃が届くキャラも多くいますが、このほとんどは牽制技なので立ち回りの一環として捉えてよいと思います。開幕から立ち回りが始まっているとして、すぐ相手へ攻め込むという強気な択以外は立ち回りへ進んでいきます。
       
    • そこからフレーム上の有利不利が発生する状況以外はすべて立ち回りです。なので立ち回りを制する者が格ゲーを制すると言っても過言ではありません。そして立ち回りの駆け引きを楽しめるようになると、対戦する時間の大半が楽しくなります。立ち回りへの理解を深めるのが格ゲーを楽しむ第一歩としてオススメだと個人的には思います。
       

 

勝つために必要なこと

 

  • まず「実戦」コーナーの最初なので、目的を「勝つ」こととして明確に設定し、その条件から確認していきましょう。
     

 

相手の体力をゼロにする

 

  • 先に相手の体力をゼロにしたら勝ち
    • ゲームのルールです。相手の体力をゼロにするために全力を尽くしましょう。
       

 

  • 攻めは立ち回りから始まる
    • 相手の体力をゼロにするには、自分の攻撃を当てることが必要です。自分の攻撃を当てるには、相手の防御を崩すことが必要です。相手の防御を崩すには、大半の場合において何かしらキャンセル可能な攻撃をガードさせる必要があります。
       
    • 自分のキャンセル可能な攻撃をガードさせるには、やはり立ち回りで勝って有利な状況を作り出す必要があります。何はともあれ立ち回りで勝つことが最初に求められます。立ち回りで勝てないと能動的には何も起こせないという構図が明確に存在しているという訳ですね。
       

 

  • 対戦する目的:相手により多くのダメージを与える
    • 取るべきすべての行動がこの目的に収束します。後述しているタイムアップでも体力を多く維持している方が勝つので、いずれにせよ相手により多くのダメージを与える必要があります。とにかくすべての行動がこれに準ずると考える意識が必要です。
       
    • ダメージを与えるためには立ち回りで勝つ必要があり、立ち回りで勝つにはある程度の立ち回りで負けるリスクを背負う必要があります。立ち回りで負けると自分の体力を失いますが、最終的に勝つための必要不可欠なコストとしても捉えられます。最終的に勝てばよかろうなのだという姿勢から様々なリスクリターンをやりとりしていくことになります。
       
    • 勝つための立ち回りでは、とにかく様々なことを考える必要があります。相手の体力をゼロにするために全力を尽くしましょう。
       

タイムアップ時に体力有利

 

  • ほぼ起こりません
    • 両方のプレイヤーが極めて高い対応力を持ち、なおかつレベルが均衡している場合に起こりうる状況です。将来的に攻略が進んでいった場合は見られるようになるのかもしれませんが、現時点では公式大会でもなかなか見ないので割愛させて頂きます。
       

 

立ち回りについて

 

  • 立ち回りの基本はジャンケン
    • 基本はジャンケンです。自分と相手が出した行動の相性次第で状況の勝敗が決まります。実際のジャンケンと違うのは、手を出すタイミングが自由なのと出せる手の選択肢が非常に多くあることです。このページ内で紹介するような基本のテンプレ行動はあるのですが、キャラによって出せる手の種類と強力さも変わります。すごく手数が多いジャンケンと言えます。
       
    • 言ってみるだけなら簡単ですが、実際に説明されてみないと立ち回りジャンケンの存在や構図はかなり発見しづらいと思います。それでも格ゲーは雰囲気でそれらしい立ち回りが出来たりするので、何となく遊ぶだけでも十分楽しいです。特に本作のような攻めがシンプルかつ強いゲームでは、ふわふわした楽しみ方が成立しやすくかなり入門者向けとなっています。しかしその分だけ、やればやるほど勝因も敗因も曖昧になったまま遊んでしまいがちではあります(楽しく遊ぶだけなら十分)。
       

 

  • 立ち回りの曖昧な部分をなくそう
    • 試合の大半を占める立ち回りについて知り、ジャンケンの存在やその捉え方を知るのは早い時期であればあるほど良いと思います。知っておけばゲームについて構造から考えられる部分が増え、攻略のやりがいも大きく増します。実戦コーナーの最初で紹介しているのもそのためです。
       
    • 格ゲーをやっていて辛くなってしまう原因のひとつが、自分の成長を感じられなくなることだとよく言われています。そして初心者さんが格ゲーを難しいと感じる原因のひとつに、どこの何をどう考えてプレイすれば上達できるのか、これが相当わかりづらいといった点は大きくあると思います。
       
    • 何がそんなにわかりづらいのかと言えば、やはり立ち回りが試合時間のほとんどを占める要素でありながら、しっかり考えないと曖昧になりやすいものだからと思います。早めに構図を明確化して、すべての行動に理由が持てるよう意識しながらプレイ出来る状態を目指しましょう。根拠が明確なプレイを積み重ねるほど試行錯誤が楽しくなり、格ゲーはより楽しく奥深いものになっていくはずです。
       

このページの概略

 

  • このページの目的
    • 立ち回りの目的を知る
    • 自分から攻め込む方法の理解
    • 相手の接近を止める方法の理解
    • 立ち回りにおける各行動の相性を知る
    • 駆け引きに必要な要素を知る
    • 読み合いの簡単な基礎を知る
    • リスクリターンの原則を知る
       

 

立ち回りの目的

 

  • 自分が有利な状況を作ること
    • 有利な状況とは、自分が相手に攻め込みやすい状況のことです。最もわかりやすいのは2Dで相手を強制ダウンとし、起き上がりに攻撃を仕掛ける起き攻めのチャンスでしょうか。キャンセル可能な技をガードさせることでも、不用意な暴れ潰しや他の防御行動を誘うなどして防御を崩すきっかけとなります。各キャラの近Sをガードさせるなどの状況がわかりやすいと思います。
       
    • 遠距離攻撃が強力なキャラクターは相手から離れれば離れるほど有利となります。この場合は立ち回りの目的が相手から離れることになります。シンプルですね。
       

 

  • 理由の整理
    • 立ち回りそのものだけでは大きなダメージを与えにくいため、立ち回りで勝つだけではなかなか勝てません。対戦をする目的は勝つこと、勝つためには相手へより多くダメージを与えること、多くダメージを与えるには強力なコンボを行うこと、強力なコンボを行うには相手の防御を崩すこと、相手の防御を崩すには自分の有利な状況を得ること、有利な状況を得るには立ち回りを制する必要があります。
       

重要語句:リスクリターン

 

  • リスクなしではリターンを得られない
    • 様々な物事で普遍的な考え方だと思います。特にゲームではわかりやすいですね。たとえばギャンブルでは、賭け金をたくさん出すほど勝負に勝ったときの獲得金額が多くなります。逆に負けたときの損失も大きくなってしまいます。勝負がどういった状況であるかを鑑みて、賭け金というリスク、獲得金額というリターンを自分で設定するのがギャンブルの基本です。
       
    • 格闘ゲームにもこうしたリスクリターンが存在します。たとえばとても難しいコンボを決めればそのまま勝てるという状況下において、失敗したらそのまま敗北が確定するというリスクがある場合、難しいコンボの完走を狙うかという判断は非常に難しいものになります。この状況では難しいコンボを放棄し、自分が有利に攻め継続できる状況を作るコンボ選択でもう一度防御を崩しに行くのを回答とするプレイヤーが多いでしょう。
       
    • コンボの完走を狙う場合は、失敗すれば負けるという高いリスクを抱えつつ、成功すれば勝ちきれるというリターンを取りに行くという状況選択になります。攻め継続を選んだ場合は、簡単なコンボを選択することで負けるリスクを抑えつつ、しかし有利な状況を維持したままもう一度防御を崩しに行けるといった安定したそれなりのリターンを得られます。
       

 

  • 立ち回りにおけるリスクリターン
    • 格ゲーでもあらゆる場面と要素でリスクリターンの考え方が絡んできており、立ち回りにおいても必要な思考だと思います。ダッシュすれば最も簡単に有利な状況を作りやすいものの、移動中はガードできないので牽制や置き技に引っかかりやすいです。様子見にも負けがちな選択肢です。空中ダッシュは空投げを始めとする対空行動に弱いものの、通れば相当有利な状況を作れます。
       
    • 防御面では対応力も大きく関わってきますが、相手の各行動にどんな手で返すかは、しっかり用意していないと咄嗟に最適解を返すことは出来ません。そして対策行動を用意するには、どんな状況で相手がどんな攻めを行ってくるのか知る必要があります。となると、技の性能を知るのも大事ですが、まずどんな選択肢が存在するかを知ることがとても大事だとわかります。
       

 

  • まずは立ち回りの選択肢を知ろう
    • 相手がグーチョキパー以外に謎の手を持っており、それがルールで許されている場合、それに対抗する謎の手をこちらも用意する必要がありますね。まずリスクリターンを考えるために起こりうることの把握が必要です。立ち回りジャンケンで勝つのを目的に、まずはいろいろな択とその相性についてざっくり知っていきましょう。
       

駆け引きの材料

 

  • 多くのキャラで共通する考え方
    • ここから記載する内容は「立ち回りで実際に使える攻防の選択肢」です。ほとんどのキャラクターが紹介したままの手段をそのまま使えます。しかし本作はそれなり以上に尖った性能のキャラもある程度いるため、そうした一部のキャラを使うときは一工夫が必要になる場合もあります。
       
    • しかし大半のキャラで共通する考え方であり、対戦相手とする場合においても必要となる知識なので、もしポチョや名残雪をメインで使う場合にも一応覚えておくと良いかもしれません。
       

 

近づく手段

 

  • 近づく=攻める手段
    • 本作は攻めが強いです。適当にこれらの行動を繰り返すだけでも割と勝てますが、もちろんしっかり見たり考えたりしていれば対応できる作りとなっているので、いずれは考えて技を使う必要が出てきます。その手段は多ければ多いほど良いので、まずはテンプレの考え方を知っておきましょう。
       

 

  • 重要:それぞれの強みと弱みを把握する
    • ジャンケンでグーはパーに負けます。相手がパーを出すとわかっていてグーを出して勝ちに行く人はいないと思いますが、まず「グーはパーに負ける」というルールがよくわかっていなかったら何が起こるでしょうか。何故負けるかわからないままパーにグーを出し続けてしまうことも十分ありえます。
       
    • 相手に近づく手段を覚えたら、それがどんな手段で対処されるかも一緒に覚えましょう。対処される方法がわかったら、その方法に対して有効となる反撃を考えましょう。こちらがグーを出したらパーに処理される状況であっても、そこでチョキを出せれば勝てます。立ち回りには様々な手段があること、手段ごとの強みと弱みを把握し、少しずつジャンケンで遊べるようになっていきましょう。
       

地上ダッシュ

 

  • 左右入力だけで出来る攻撃手段
    • 移動速度が早いキャラほど強力な攻め行動です。不意打ちのダッシュが成功して相手に近づけさえすれば、ほとんどの場合で自分が有利な攻めのターンとなります。最もシンプルでわかりやすい接近手段です。
       
    • ダッシュで相手に接近できた場合、密着まで迫れるようなら投げ択が機能しやすいです。本作の投げは非常に強力なので狙う価値は大いにあります。しかしその分だけ回避されたときのリスクも大きいので、これはリスクリターンの振れ幅が非常に大きい選択肢でもあります。
       
    • まずは打撃技をガードさせるのが安定択として採用されやすいです。多くの場合で近S、発生の早い下段技となる2Kや一部の立ちK、ガードさせること自体が目的ならリスクゲージを溜めやすいHS系の攻撃など、防御を固める相手へプレッシャーをかける手段として機能します。この辺りはまた別の話になるためここでは割愛しておきます。
       

 

  • ダッシュを止める手段:牽制技
    • ダッシュで相手へ近づこうとする場合、これを読まれていると牽制技で止められやすいです。長めのリーチがある技、可能であれば下段の技が特にダッシュを止めるのに適していると言えるでしょう。たとえばカイの2Sはこれに最適と言えます。また飛び道具を持つキャラならこれも適しています。
       
    • ダッシュからガードへの切り替え自体は瞬時に行えるものの、牽制技の発生を見てからガードするのはまず不可能です。このため相手に近づくための一直線なダッシュは読まれきっていると非常に弱い行動となります。牽制技のダメージだけをもらって相手に近づけず、また立ち直りへ仕切り直しとなるリスクがあるためです(対遠距離キャラではこの動きが必要になったりします)。
       
    • では、より安全かつ合理的にダッシュを通すにはどうすればよいでしょうか。簡単な行動であるためやはりそう簡単には許されないのですが、決して不可能ではなく、まず相手に牽制技を振りづらいと思わせればよいといった回答が一つ考えられます。その手段は次の項目で紹介していきます。
       

前ジャンプ・空中ダッシュ

 

  • 地上の牽制を躱しながら素早く接近する
    • ひとつ前で紹介しているように、地上ダッシュによる接近は牽制を置かれていると止められてしまう行動です。このとき相手は地上からの接近を読んでおり、こちらの行動を見るより先に牽制行動を置いていると考えられます。こういった場合、それにらこちらはどのような行動を出せば勝てるのか、と考えてみるのが立ち回りに限らない攻略の基本です。
       
    • 多くの場合で空中ダッシュが有効な正解になります。たとえば相手がカイであり、牽制としてスタンエッジを出していた場合、こちらがタイミングよくジャンプから最速空中ダッシュを出せていれば、無防備なカイに対してジャンプ攻撃によるカウンターヒット始動のコンボを狙えます。
       
    • スタンエッジのような弾に限らず、空振り時の硬直が存在する技を躱しながら近づけていれば有利な状況を得やすいです。少なくともジャンプ攻撃をガードさせて有利状況から密着の攻めを行えます。単純に相手が地上への意識配分を多くしていたというだけでも、空中ダッシュ攻撃を素早く行えるキャラなら対空されずに接近しやすいはずです。
       

 

  • 止める手段:対空
    • 空中からの攻撃を止める手段は一般的に対空と呼ばれます。本作では全キャラ共通の対空手段として6Pが用意されており、性能差はあるものの、どのキャラを動かしてもとりあえず6Pで対空できるようになっています。また空中投げも全キャラが持っており、こちらは基本的に性能が変わらない対空手段です。
       
    • 空中ダッシュは地上より素早く接近戦へ持ち込みやすいものの、その手軽な強力さと引き換えにそれなりのリスクも背負っています。地上での牽制合戦は得てして両キャラの差し合いになり、何かがヒットしてもそこから大きなリターンは出づらいのですが、空中行動を的確に対空された場合のリスクは非常に大きくなりがちです。
       
    • コンボの解説ページで説明していますが、本作の高火力コンボは大半が空中で行うコンボを経由するものとなっています。つまり地対空や空対空からは状況によって反撃の火力を出されやすいです。また相手へ急接近しているため、地上の差し合いとは異なり近距離始動の強力な反撃を行われてしまいます。対空自体がやや難しいリスクとリターンの釣り合いはこのように取られているという構図です。
       

突進技など移動を伴う技

 

  • ハイリスクハイリターン技
    • 突進技とは、攻撃判定を出しながら前進する技の総称です。ソルのバンディットリボルバーやメイのイルカさんなどが該当します。タイミングが合えば相手の牽制技を潰すこともあり、技と状況によっては移動しながら高いダメージを与えられます。
       
    • リターンだけを考えると非常に強力です。しかし突進技の多くは、ガードされると不利になる(相手の方が先に動ける)場合が多いです。技によっては確定反撃を受けてしまうものもあるので、自分で使う場合はもちろん、相手に使われたときすぐ対処できるようガード状況をよく知っておく必要があります。
       

 

 

 

近づきたい距離の認識

 

 

近づけさせない手段

 

 

様子見の散歩

 

 

牽制・置き技

 

 

地対空・空対空

 

 

空振りへの差し返し

 

 

各種のリソース判断

 

 

時間

 

 

体力ゲージ

 

 

リスクゲージ

 

 

バーストゲージ

 

 

テンションゲージ

 

 

キャラ固有ゲージ

 

 

基本となる駆け引き

 

 

駆け引きは読み合い

 

 

様子見で相手の対応を観察

 

 

攻めるときは不意を突く

 

 

守るときは手段を用意する

 

 

狙いを読ませないのが大事

 

 

相手の読みを誘導する

 

 

リスクリターンの原則